JP2001286537A - 家畜飼料の二重筒式殺菌装置 - Google Patents

家畜飼料の二重筒式殺菌装置

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JP2001286537A
JP2001286537A JP2000105316A JP2000105316A JP2001286537A JP 2001286537 A JP2001286537 A JP 2001286537A JP 2000105316 A JP2000105316 A JP 2000105316A JP 2000105316 A JP2000105316 A JP 2000105316A JP 2001286537 A JP2001286537 A JP 2001286537A
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paddle
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pressurized
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JP2000105316A
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Kunifumi Hiroshima
國史 広嶋
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SHINMEI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サルモネラ菌等で汚染された家畜飼料を蒸気
によって殺菌する際に、家畜飼料の性状や菌の汚染状態
に応じて、サルモネラ菌等を適切に殺菌すとともに、家
畜飼料のべと付きを効率的に、確実に防止する。 【手段】 上部側および下部側に耐圧式スクリユー・プ
レスを気密に連設した加圧式パドル型殺菌外筒内に攪拌
内筒を付設するとともに、攪拌内筒に複数個のパドルを
間隔を置いて取り付けた回転軸を設け、加圧式パドル型
殺菌外筒と攪拌内筒とによって形成する空間に、1.2
〜3kg/cm2の高圧蒸気または0.1〜0.5kg
/cm2の低圧蒸気吹き込んで、上部側の耐圧式スクリ
ユー・プレスより攪拌内筒内に供給した家畜飼料と間接
的に2〜6分間接触させて、70〜130℃の温度また
は180〜260℃の温度に加熱することによって家畜
飼料の成分を変成することなくサルモネラ菌等を殺菌す
る家畜飼料の二重筒式殺菌装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、牛、豚、鶏等の家
畜飼料(家畜飼料の原料または家畜飼料製品を含む)を
汚染しているサルモネラ菌、その他の有害菌(たとえ
ば、病原菌大腸菌0−157)を殺菌する二重筒式殺菌
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今、家畜の肉類や卵等がサルモネラ
菌、その他の有害菌(以下単にサルモネラ菌等という)
によって汚染されることが問題になっているが、これは
屠殺前の家畜の腸や糞尿に存在するサルモネラ菌等が、
屠殺後に家畜の肉類や卵等が接するためであり、その他
に、家畜の肉類や卵等は料理されるまでに加熱処理が行
われず、水洗と冷蔵に依存しているために、殺菌対策が
不充分であるといわれている。
【0003】しかし、最近の調査によると、前述した家
畜の肉類や卵等のサルモネラ菌等による汚染問題ととも
に、家畜に供給される肉骨粉等の家畜飼料のサルモネラ
菌等による汚染が問題として認識されはじめている。
【0004】肉骨粉等は、肉加工工場から発生する肉
片、肉屑、骨付き肉片等を加熱処理した後に粉砕して製
造するものであり、動物性蛋白源として非常に豊かな栄
養源であるために家畜飼料として着目されているが、そ
の製造工程において特別な殺菌処理工程がないために、
製造中および製造後にサルモネラ菌等によって汚染され
た状態で、そのまま出荷されるおそれがある。
【0005】農林水産省肥飼料検査所が1786検体の
家畜飼料についてサルモネラ菌による汚染度を検査した
結果、サルモネラ陽性率が18.0%(321検体)で
あり、その内訳は、肉粉54%、肉骨粉24.9%、動
物性蛋白混合物34.6%、魚粉13.6%、家禽処理
副産物14.3%、フェザーミール8.2%、その他
5.3%であって、肉粉や肉骨粉等の動物性蛋白飼料の
汚染率が高いことが報告された。
【0006】したがって、家畜飼料は加工工場に入荷さ
れるときに既にサルモネラ菌等で汚染されていることが
多く、飼料製造業界では家畜飼料の殺菌が重要な問題に
なりつつあり、家畜飼料の適切な殺菌装置が切望されて
いる。
【0007】従来、家畜飼料のサルモネラ菌等の殺菌方
法としては、物理的殺菌方法と化学的方法があって、前
者としては加熱空気または放射線照射による殺菌等があ
るが、これらの方法は家畜飼料の栄養成分を熱によって
変成する欠点があり、また、後者としては、殺菌剤の添
加またはプロビオン酸や蟻酸等の有機酸の添加等がある
が、殺菌剤の添加は家畜やこれを摂取する人間に全く無
害であるといい切れない問題があり、有機酸の添加は殺
菌効果、費用、味覚等に難点がある。
【0008】家畜飼料のサルモネラ菌等の殺菌装置とし
ては、気流式殺菌装置、高速撹拌式殺菌装置、タワー式
殺菌装置等があるが、家畜飼料のサルモネラ菌等の殺菌
条件に適合しないもの、家畜飼料に対して殺菌能力の低
いものが多く、適切な家畜飼料の殺菌装置はなかった。
【0009】特に、従来の単筒式殺菌装置内に充填した
家畜飼料層に直接的に蒸気を供給して殺菌処理を行った
場合には、殺菌処理した家畜飼料が蒸気ドレンと接触す
ることを極力避けて家畜飼料のべと付きを防止する必要
があるが、迅速かつ確実に蒸気ドレンを排除できる機構
がないために、蒸気ドレンが殺菌装置内や家畜飼料層中
に残留することは避けられず、家畜飼料のべと付きを完
全には防止できない問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、家畜飼料の
二重筒式殺菌装置に関するもので、サルモネラ菌等で汚
染された家畜飼料を蒸気によって殺菌する際に、加圧式
パドル型殺菌外筒と攪拌内筒との間の空間に所定の高圧
蒸気を供給して、攪拌内筒に供給した家畜飼料と間接的
に接触させてサルモネラ菌等を殺菌するとともに、家畜
飼料と蒸気ドレーンとの接触を避け、蒸気ドレーンを迅
速、確実に排出して、殺菌した家畜飼料のべと付きを防
止することに目的がある。
【0011】また、本発明は、前述した家畜飼料の二重
筒式殺菌装置において、サルモネラ菌等で軽微に汚染
(サルモネラ菌擬似陽性程度)された家畜飼料を間接的
に蒸気によって殺菌する際に、所定の蒸気圧より低圧の
蒸気を供給してサルモネラ菌等を殺菌するとともに、蒸
気ドレーンをより迅速、確実に排出して、殺菌した家畜
飼料のべと付きを防止することに目的がある。
【0012】さらに、本発明は、前述した家畜飼料の二
重筒式殺菌装置において、サルモネラ菌等で汚染された
家畜飼料を間接的に蒸気によって殺菌する際に、家畜飼
料の性状や菌の汚染状態に応じて、攪拌内筒を付設した
加圧式パドル型殺菌外筒を並列または直列に複数配列し
て、家畜飼料への蒸気供給条件、接触滞留時間や温度等
を調整させて、最適な家畜飼料の殺菌を行うことに目的
がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、家畜飼料の二
重筒式殺菌装置に関するもので、加圧式パドル型殺菌外
筒の上部側および下部側に耐圧式スクリユー・プレスを
気密に連設し、加圧式パドル型殺菌外筒内に攪拌内筒を
付設するとともに、攪拌内筒に複数個のパドルを間隔を
置いて取り付けた回転軸を設け、加圧式パドル型殺菌外
筒と攪拌内筒とによって形成する空間に1.2〜3kg
/cm2の高圧蒸気を吹き込んで、上部側の耐圧式スク
リユー・プレスより攪拌内筒内に供給した家畜飼料と間
接的に2〜6分間接触させて、70〜130℃の温度に
加熱することによって家畜飼料の成分を変成することな
くサルモネラ菌等を殺菌することに特徴がある。
【0014】また、本発明は、前述した家畜飼料の二重
筒式殺菌装置において蒸気によって家畜飼料を殺菌する
について、家畜飼料のサルモネラ菌等による汚染状態が
軽微な場合(サルモネラ菌擬似陽性程度)に、加圧式パ
ドル型殺菌外筒と攪拌内筒とによって形成する空間に
0.1〜0.5kg/cm2の低圧蒸気を吹き込んで家
畜飼料の成分を変成することなくサルモネラ菌等を殺菌
することに特徴がある。
【0015】さらに、本発明は、前述した家畜飼料の二
重筒式殺菌装置において蒸気によって家畜飼料を殺菌す
るについて、家畜飼料の性状やサルモネラ菌等の汚染状
態に応じて、攪拌内筒を付設した加圧式パドル型殺菌外
筒を並列または直列に複数配列して、家畜飼料への殺菌
条件等を適宜調整させて、家畜飼料のサルモネラ菌等を
その成分を変成することなく最適に殺菌することに特徴
がある。
【0016】
【発明の実施態様】本発明の家畜飼料の二重筒式殺菌装
置の一例を、図1に従って説明すると、サルモネラ菌等
で汚染された家畜飼料を殺菌する加圧式パドル型の殺菌
外筒1の上部側に上部耐圧式スクリュー・プレス2を連
設するとともに、加圧式パドル型の殺菌外筒1の下部側
に下部耐圧式スクリュー・プレス3を連設し、上部耐圧
式スクリュー・プレス2と下部耐圧式スクリュー・プレ
ス3の内部には、モーター4とモーター14によって回
転する送り羽根5と送り羽根15を付設する。
【0017】上部耐圧式スクリュー・プレス2と下部耐
圧式スクリュー・プレス3の送入側には家畜飼料の投入
口6と入口16を設け、その送出側にはコーン・バルブ
8とコーン・バルブ18を設けるが、このコーン・バル
ブ8とコーン・バルブ18は油圧装置25に連結した油
圧シリンダー7と油圧シリンダー17に接続して先瑞に
押さえ機構、すなわち、搬送する家畜飼料自身で耐圧シ
ールを形成ずるマテリアル・シール機能を具備してい
る。
【0018】加圧式パドル型の殺菌外筒1の内部には攪
拌内筒26を付設するとともに、攪拌内筒26に複数個
のパドル9を間隔を置いて取り付けた回転軸10を設
け、この回転軸10をプーリー24によって回転して、
加圧式パドル型殺菌外筒1内に供給した家畜飼料を入口
12から落下口19に搬送するように構成する。
【0019】さらに、加圧式パドル型殺菌外筒1の下部
には、蒸気減圧ユニット22を付設した蒸気配管23を
連通するとともに、加圧式パドル型殺菌外筒1の上部に
は、蒸気安全弁24と圧力計20を付設する。
【0020】そして、加圧式パドル型殺菌外筒1と攪拌
内筒26とによって形成する空間に蒸気配管23より
1.2〜3kg/cm2の高圧蒸気を吹き込んで、攪拌
内筒26内に供給した家畜飼料と間接的に接触させて、
加熱することによってサルモネラ菌等を殺菌するように
構成する。
【0021】次に、本発明の家畜飼料の二重筒式殺菌装
置の操作について説明すると、サルモネラ菌等で汚染さ
れた家畜飼料を、投入口6より上部耐圧式スクリュー・
プレス2内に投入し、モーター4によって回転する送り
羽根5で家畜飼料をコーン・バルブ8に圧送して行く。
【0022】コーン・バルブ8は油圧シリンダー7に連
結して押さえ機構になっており、家畜飼料の圧送力が一
定以上になるとコーン・バルブ8は押圧されて開口し、
所定量の家畜飼料を上部耐圧式スクリュー・プレス2の
出口11より攪拌内筒26の入口12より攪拌内筒26
内に充填する。
【0023】攪拌内筒26内に充填した家畜飼料は、回
転軸10に間隔を置いて取り付けた複数枚のパドル9の
回転によって、攪拌内筒26内を落下口19に順次搬送
して行くが、この搬送の際に、蒸気配管23より加圧式
パドル型殺菌外筒1の内壁と攪拌内筒26の外壁によっ
て形成する空間に、1.2〜3kg/cm2の高圧蒸気
を吹き込んで、攪拌内筒26内の家畜飼料とは直接接触
させることなく、間接的に家畜飼料と2〜6分間接触さ
せて、家畜飼料を70〜130℃の温度に加熱して成分
を変成することなくサルモネラ菌等を殺菌する。
【0024】攪拌内筒26内の殺菌処理した家畜飼料
は、加圧式パドル型殺菌外筒1と攪拌内筒26の空間に
残存する蒸気ドレーンと接触することがないために、蒸
気ドレーンによるべと付きを起こさず、適切な湿潤状態
(元水分12〜13%、吸着水分16〜18%)になっ
て、攪拌内筒26の落下口19より下部耐圧式供給フィ
ーダ3の受口16に移送して行く。
【0025】下部耐圧式供給フィーダ3内の殺菌をした
家畜飼料は、モーター14によって回転する送り羽根1
5によって圧送して行くが、コーン・バルブ18は油圧
シリンダー17に連結して押さえ機構になっており、家
畜飼料の圧送力が一定以上になるとコーン・バルブ18
は押圧されて開口し、殺菌した家畜飼料を下部耐圧式ス
クリュー・プレス3の搬出口21よから外部に移送して
貯留する。
【0026】同時に家畜飼料の殺菌に使用した蒸気は液
化してドレンとして加圧式パドル型殺菌外筒1の底部に
流下させ、殺菌した家畜飼料と接触させないように、加
圧式パドル型殺菌外筒1の下部に設けた蒸気ドレーン排
出管27より外部に速やかに廃棄する。
【0027】なお、コーン・バルブ8とコーン・バルブ
18には、油圧装置25によって作動する油圧シリンダ
ー7と油圧シリンダー17に連結しているが、油圧シリ
ンダー7と油圧シリンダー17に代えてエアーシリンダ
ーや機械的なスプリング機構(図示せず)を使用して家
畜飼料の圧送量を調節してもよい。
【0028】なお、加圧式パドル型殺菌外筒1と攪拌内
筒26によって形成する空間に、加熱蒸気を吹き込んで
殺菌を開始する前に(殺菌処理開始前の空運転時)、予
め前述した空間内に加熱蒸気を吹き込んで予備加熱し
て、加圧式パドル型殺菌外筒1の内面やパドル9を殺菌
処理に適した温度にするとともに、殺菌に使用して加圧
式パドル型殺菌外筒1内に残留している蒸気ドレーンを
乾燥させて家畜飼料の濡れを防いで、家畜飼料の殺菌効
率や運転効率を高めてもよく、この場合には、前述した
コーン・バルブ8とコーン・バルブ18によって上部耐
圧式スクリュー・プレス2と下部耐圧式スクリュー・プ
レス3を閉じることによって、加圧式パドル型殺菌外筒
1を閉鎖状態にすればよい。
【0029】サルモネラ菌等で汚染された家畜飼料を充
分に殺菌するためには、加熱蒸気を1.2〜3kg/c
2にする必要があり、蒸気が1.2kg/cm2未満で
あると殺菌効果が不充分にになるばかりか、家畜飼料へ
のドレン付着が増加し、また、家畜飼料の排出直後の瞬
時再蒸発による水分発散が悪く、粉体性状が悪化するの
で不適当であり、また、3kg/cm2を超えると装置
の耐圧強度を更に求められて装置コストが高くなるばか
りで、それほど殺菌効果が上がらないので不適当であ
る。
【0030】また、サルモネラ菌等で汚染された家畜飼
料を充分に殺菌するためには、加圧式パドル型殺菌外筒
1内における家畜飼料と加熱蒸気の接触時間を2〜6分
間にする必要があり、2分間未満であると蒸気によるサ
ルモネラ菌等の殺菌効果が不充分となるので不適当であ
り、また、6分間を超えると家畜飼料に過剰ドレンが付
着してべと付が生じ、粉体性状が悪化するために不適当
である。
【0031】さらに、サルモネラ菌等で汚染された家畜
飼料を充分に殺菌するためには、加圧式パドル型殺菌外
筒1内における家畜飼料にたいする加熱温度を70〜1
30℃にする必要があり、70℃未満であると加熱が不
充分になり殺菌効果が悪くなるので不適当であり、ま
た、130℃を超えるとサルモネラ菌等の殺菌殺菌効果
は高まるが、家畜飼料の含有成分が変性するので不適当
である。
【0032】サルモネラ菌等で軽微に汚染(サルモネラ
菌擬似陽性程度)された家畜飼料を殺菌するについて
は、加熱蒸気を0.1〜0.5kg/cm2にすればよ
く、蒸気が0.1kg/cm2未満であると殺菌効果が
不充分になるばかりか、家畜飼料へのドレン付着が増加
し、また、家畜飼料の排出直後の瞬時再蒸による水分発
散が悪く、粉体性状が悪化するので不適当であり、ま
た、0.5kg/cm2を超えると装置の耐圧強度を更
に求められて装置コストが高くなるばかりで、それほど
殺菌効果が上がらないので不適当である。
【0033】また、サルモネラ菌等で軽微に汚染された
家畜飼料を殺菌するについては、加圧式パドル型殺菌外
筒1内における家畜飼料と加熱蒸気の接触時間を2〜6
分間にする必要があり、2分間未満であると蒸気による
サルモネラ菌等の殺菌効果が不充分となるので不適当で
あり、また、分間を超えると家畜飼料に過剰ドレンが
付着してべと付が生じ、粉体性状が悪化するために不適
当である。
【0034】さらに、サルモネラ菌等で軽微に汚染され
た家畜飼料を殺菌するについては、加圧式パドル型殺菌
外筒1内における家畜飼料にたいする加熱温度を180
〜260℃にする必要があり、180℃未満であると加
熱が不充分になり殺菌効果が悪くなるので不適当であ
り、また、260℃を超えるとサルモネラ菌等の殺菌殺
菌効果は高まるが、家畜飼料の含有成分が変性するので
不適当である。
【0035】加圧式パドル型殺菌外筒1は、その直径が
1350〜3000mm、長さは3500〜60000
mmのものを使用するとよく、また、攪拌内筒26は、
その直径が1000〜2800mm、長さは3500〜
6000mmのものを使用するとよく、さらに、攪拌内
筒26内に設けた複数枚のパドル9を間隔を置いて取り
付けた回転軸10の回転速度は1.2〜3.0m/mi
nが適当であり、また、加圧式パドル型殺菌外筒1に連
通する上部耐圧式スクリュー・プレス2と下部耐圧式ス
クリュー・プレス3の直径が150〜300mm、長さ
は2000〜6000mmのものを使用するとよく、送
り羽根5と15の回転速度は30〜60r/minが適
当である。
【0036】前述した殺菌用蒸気の供給量、家畜飼料と
蒸気との接触時間、家畜飼料に対する殺菌温度、加圧式
パドル型殺菌外筒1と攪拌内筒26の形状、パドル9の
形状や枚数、パドル9を取り付けた回転軸10の回転速
度、上部耐圧式スクリュー・プレス2と下部耐圧式スク
リュー・プレス3の形状、送り羽根5と15のピッチや
形状、送り羽根5と15の回転速度等の条件は、家畜飼
料の種類、汚染細菌の種類と汚染度、殺菌目的等に応じ
て適宜決定すればよい。
【0037】
【実施例1】図1に示すような構造であって下記の仕様
の、上部耐圧式スクリュー・プレスと下部耐圧式供給フ
ィーダーとを連接した加圧式パドル型殺菌外筒に攪拌内
筒を付設した二重筒式殺菌装置(本発明装置)と、上部
耐圧式スクリュー・プレスと下部耐圧式供給フィーダー
とを連接した加圧式パドル型殺菌筒に同様なパドルを攪
拌機構として付設した単筒式殺菌装置(従来装置)の二
基を設置した。
【0038】 (1)加圧式パドル型殺菌外筒 外径 270mm、 長さ 1500mm、 容積 全容 80L、 有効50L 受口 150mm、 落下口 150mm、 (2)上部耐圧式スクリュー・プレス(下部耐圧式供給フィーダー も同じ) 外径 100mm、 長さ 1200mm、 モーター 11kw × 1〜60r/m、 送り羽根 可変ピッチ(100〜50P) 入口 150mm、 出口 150mm、 (3)攪拌内筒 外径 240mm、 長さ 1400mm、 容積 全容 70L、 有効45L モーター 0.75kW × (0〜10r/m) 、 パドル 高さ20mm × 長さ80mm、 30枚、 ピッチ50mm 受口 150mm、 落下口 150mm、
【0039】本発明の二重筒式殺菌装置の加圧式パドル
型殺菌外筒と攪拌内筒の空間に蒸気を、1kg/c
、1.2kg/cm2 、2kg/cm2、3kg/
cm2、5kg/cm2の五段階に変化させて吹き込んで
攪拌内筒内を予備加熱を行い、また、従来装置の単筒式
殺菌装置の加圧式パドル型殺菌筒内に同様の条件で蒸気
を吹き込んで予備加熱を行った。
【0040】サルモネラ菌で予め汚染させたマッシュ
を、本発明装置の攪拌内筒内と従来装置のパドル型殺菌
筒内に各々供給(150kg/h)して、前述した蒸気
をと間接的または直接的に5分間接触させて、65℃、
70℃、100℃、130℃、150℃の五段階に加熱
し、マッシュの殺菌処理を行い、マッシュのサルモネラ
菌の殺菌状態とマッシュのべと付き状態を調べた。
【0041】 本発明装置 加熱蒸気温度 65℃ 70℃ 100℃ 130℃ 150℃ 過熱蒸気圧 1 kg/cm2 + −− −− − × 1.2kg/cm2 + − − − × 2 kg/cm2 + − − − × 3 kg/cm2 + − − − × 5 kg/cm2 × × × × × * 「−」はサルモネラ菌について陰性であることを示す。 * 「−−」はサルモネラ菌について陰性であるが、殺菌処理量が少ないこ とを示す。 * 「+」はサルモネラ菌について陽性であることを示す。 * 「++」はサルモネラ菌について陽性であり、飼料として使用できな いことを示す。 * 「×」はマッシュが熱変性のために着色したり、または、蒸気漏洩が著 しく殺菌装置の機能に問題があることを示す。 * マッシュのべと付き状態 元水分 12% 吸着水分 16%
【0042】 従来装置 加熱蒸気温度 65℃ 70℃ 100℃ 130℃ 150℃ 過熱蒸気圧 1 kg/cm2 ++ ++ −− −− × 1.2kg/cm2 ++ −− −− − × 2 kg/cm2 + −− − − × 3 kg/cm2 + −− − − × 5 kg/cm2 × × × × × * 「−」はサルモネラ菌について陰性であることを示す。 * 「−−」はサルモネラ菌について陰性であるが、殺菌処理量が少ない ことを示す。 * 「+」はサルモネラ菌について陽性であることを示す。 * 「++」はサルモネラ菌について陽性であり、飼料として使用できな いことを示す。 * 「×」はマッシュが熱変性のために着色したり、または、蒸気漏洩が著 しく殺菌装置の機能に問題があることを示す。 * マッシュのべと付き状態 元水分12% 吸着水分20%
【0043】
【実施例2】実施例1と同じ上部耐圧式スクリュー・プ
レスと下部耐圧式供給フィーダーとを連接した加圧式パ
ドル型殺菌外筒に攪拌内筒を付設した二重筒式殺菌装置
(本発明装置)と、上部耐圧式スクリュー・プレスと下
部耐圧式供給フィーダーとを連接した加圧式パドル型殺
菌筒に同様なパドルを攪拌機構として付設した単筒式殺
菌装置(従来装置)の二基を使用した。
【0044】本発明の二重筒式殺菌装置の加圧式パドル
型殺菌外筒と攪拌内筒の空間に蒸気を、0.05kg/
cm、0.1kg/cm2 、0.2kg/cm2
0.5kg/cm2、1kg/cm2の五段階に変化させ
て吹き込んで攪拌内筒内を予備加熱を行い、また、従来
装置の単筒式殺菌装置の加圧式パドル型殺菌筒内に同様
の条件で蒸気を吹き込んで予備加熱を行った。
【0045】サルモネラ菌で予め汚染させたマッシュ
を、本発明装置の攪拌内筒内と従来装置のパドル型殺菌
筒内に各々供給(150kg/h)して、前述した蒸気
をと間接的または直接的に5分間接触させて、170
℃、180℃、220℃、260℃、280℃の五段階
に加熱し、マッシュの殺菌処理を行い、マッシュのサル
モネラ菌の殺菌状態とマッシュのべと付き状態を調べ
た。
【0046】 本発明装置 加熱蒸気温度 170℃ 180℃ 220℃ 260℃ 280℃ 過熱蒸気圧 0.05kg/cm2 + −− −− −− × 0.1kg/cm2 −− − − − × 0.2kg/cm2 −− − − − × 0.5kg/cm2 −− − − − × 1 kg/cm2 × × × × × * 「−」はサルモネラ菌について陰性であることを示す。 * 「−−」はサルモネラ菌について陰性であるが、殺菌処理量が少ないこ とを示す。 * 「+」はサルモネラ菌について陽性であることを示す。 * 「++」はサルモネラ菌について陽性であり、飼料として使用できな いことを示す。 * 「×」はマッシュが熱変性のために着色したり、または、蒸気漏洩が著 しく殺菌装置の機能に問題があることを示す。 * マッシュのべと付き状態 元水分 12% 吸着水分 17%
【0047】 従来装置 加熱蒸気温度 170℃ 180℃ 220℃ 260℃ 280℃ 過熱蒸気圧 0.05kg/cm2 ++ −− −− −− × 0.1kg/cm2 + −− − − × 0.2kg/cm2 + − − − × 0.5kg/cm2 + − − − × 1 kg/cm2 × × × × × * 「−」はサルモネラ菌について陰性であることを示す。 * 「−−」はサルモネラ菌について陰性であるが、殺菌処理量が少ない ことを示す。 * 「+」はサルモネラ菌について陽性であることを示す。 * 「++」はサルモネラ菌について陽性であり、飼料として使用できな いことを示す。 * 「×」はマッシュが熱変性のために着色したり、または、蒸気漏洩が著 しく殺菌装置の機能に問題があることを示す。 * マッシュのべと付き状態 元水分 12% 吸着水分 17%
【0048】
【発明の効果】本発明装置によると、サルモネラ菌等で
汚染している家畜飼料に高圧蒸気を吹き込んで、家畜飼
料をその成分を変成させることなく、効率よく殺菌する
ことが可能であるとともに、家畜飼料と蒸気ドレンとの
接触を極力さけて速やかに排出することによって、従来
装置に比較して、殺菌家畜飼料の元水分を12〜14%
と大幅に改善することが可能であり、吸着水分も16〜
18%と低減することが可能であって、べと付きのない
適切な湿潤状態の高品質の殺菌済家畜飼料を得ることが
できるメリットがある。
【0049】また、本発明装置によると、サルモネラ菌
等で擬似汚染している家畜飼料に低圧蒸気を吹き込ん
で、家畜飼料をその成分を変成させることなく、効率よ
く殺菌することが可能であるとともに、家畜飼料と蒸気
ドレンとの接触を極力さけて速やかに排出することによ
って、従来装置に比較して、殺菌家畜飼料の元水分を1
2〜14%と大幅に改善することが可能であり、吸着水
分も16〜18%と低減することが可能であって、べと
付きのない適切な湿潤状態の高品質の殺菌済家畜飼料を
得ることができる長所がある。
【0050】さらに、本発明装置によると、家畜飼料の
性状、菌の汚染状態、殺菌目的に応じて、攪拌内筒を付
設した加圧式パドル型殺菌外筒を並列または直列に複数
配列して、過熱蒸気圧、殺菌温度等の条件等を調整させ
て、家畜飼料の最適な殺菌をおこなうことが可能であっ
て、きわめて性状のよい、高品質の殺菌済家畜飼料を得
ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐圧式スクリユー・プレスを連設した
加圧式パドル型殺菌外筒内に、パドルを取り付けた回転
軸を設け攪拌内筒を付設した状態を示す断面説明図であ
る。
【符号の説明】
1 加圧式パドル型殺菌外筒 2 上部耐圧式スクリュー・プレス 3 下部耐圧式スクリュー・プレス 4 モーター 5 送り羽根 6 投入口 7 油圧シリンダー 8 コーン・バルブ 9 パドル 10 回転軸 11 出口 12 受口 13 プーリー 14 モーター 15 送り羽根 16 入口 17 油圧シリンダー 18 コーン・バルブ蒸気ドレン排出管 19 落下口 20 圧力計 21 搬出口 22 蒸気減圧ユニット 23 蒸気配管 24 蒸気安全弁 25 油圧装置 26 攪拌内筒 27 蒸気ドレーン排出管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧式パドル型殺菌外筒の上部側および
    下部側に耐圧式スクリユー・プレスを気密に連設し、加
    圧式パドル型殺菌外筒内に攪拌内筒を付設するととも
    に、攪拌内筒に複数個のパドルを間隔を置いて取り付け
    た回転軸を設け、加圧式パドル型殺菌外筒と攪拌内筒と
    によって形成する空間に1.2〜3kg/cm2の高圧
    蒸気を吹き込んで、上部側の耐圧式スクリユー・プレス
    より攪拌内筒内に供給した家畜飼料と間接的に2〜6分
    間接触させて、70〜130℃の温度に加熱することに
    よって家畜飼料の成分を変成することなくサルモネラ
    菌、その他の有害菌を殺菌する家畜飼料の二重筒式殺菌
    装置。
  2. 【請求項2】 家畜飼料の菌の汚染状態が軽微な場合
    に、加圧式パドル型殺菌外筒と攪拌内筒とによって形成
    する空間に0.1〜0.5kg/cm2の低圧蒸気を吹
    き込む請求項1記載の家畜飼料の二重筒式殺菌装置。
  3. 【請求項3】 家畜飼料の性状や菌の汚染状態に応じ
    て、攪拌内筒を付設した加圧式パドル型殺菌外筒を並列
    または直列に複数配列した請求項1または請求項2記載
    の家畜飼料の二重筒式殺菌装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103729002A (zh) * 2013-12-18 2014-04-16 常州三森机电科技有限公司 饲料品质优化系统
CN107373728A (zh) * 2017-08-22 2017-11-24 郑州郑先医药科技有限公司 除杂式家畜饲料杀菌干燥装置
CN107897988A (zh) * 2017-12-06 2018-04-13 谢娟 一种便于出料的畜牧业饲料混合装置
CN111972685A (zh) * 2020-08-23 2020-11-24 江苏桂柳牧业东海有限公司 一种饲料调质制粒机

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