JP2000300377A - 車両用シート、および、同車両用シートの座部および背もたれ部の製造方法 - Google Patents
車両用シート、および、同車両用シートの座部および背もたれ部の製造方法Info
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- JP2000300377A JP2000300377A JP11112880A JP11288099A JP2000300377A JP 2000300377 A JP2000300377 A JP 2000300377A JP 11112880 A JP11112880 A JP 11112880A JP 11288099 A JP11288099 A JP 11288099A JP 2000300377 A JP2000300377 A JP 2000300377A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】車両用シートにおいて、構成の簡単化、部品点
数の削減、重量の低減、組立性の向上、コストの低減、
運搬時や組立時における嵩の縮小、運搬性および物流性
の向上を図る。 【解決手段】座部１１と背もたれ部１２を連結部１３に
て連結してなる合成樹脂製の成形体１０ａをボデー２０
の座台２１および起立壁２２に取付けてなり、車両用シ
ートをボデー２０の座台２１および起立壁２２を有効利
用して構成することにより、その構成部品を実質的に成
形体１０ａのみとする。
数の削減、重量の低減、組立性の向上、コストの低減、
運搬時や組立時における嵩の縮小、運搬性および物流性
の向上を図る。 【解決手段】座部１１と背もたれ部１２を連結部１３に
て連結してなる合成樹脂製の成形体１０ａをボデー２０
の座台２１および起立壁２２に取付けてなり、車両用シ
ートをボデー２０の座台２１および起立壁２２を有効利
用して構成することにより、その構成部品を実質的に成
形体１０ａのみとする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用シート、お
よび、同シートの座部および背もたれ部の製造方法に関
する。
よび、同シートの座部および背もたれ部の製造方法に関
する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、車両用シートは、シートクッシ
ョンとシートバックをヒンジ機構またはリクライニング
機構を介して連結してなるもので、シートクッションは
クッションパッドをクッションフレームに組付けて構成
され、かつ、シートバックはバックパッドをバックフレ
ームに組付けて構成されている。
ョンとシートバックをヒンジ機構またはリクライニング
機構を介して連結してなるもので、シートクッションは
クッションパッドをクッションフレームに組付けて構成
され、かつ、シートバックはバックパッドをバックフレ
ームに組付けて構成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の車
両用シートは、クッションパッド、バックパッド、クッ
ションフレーム、バックフレーム、ヒンジ機構、リクラ
イニング機構等、多くの構成部品で構成されているた
め、部品点数が多いことから部品コストが高くなり、か
つ、シートの組立工程が煩雑化することから製造コスト
が高くなっている。
両用シートは、クッションパッド、バックパッド、クッ
ションフレーム、バックフレーム、ヒンジ機構、リクラ
イニング機構等、多くの構成部品で構成されているた
め、部品点数が多いことから部品コストが高くなり、か
つ、シートの組立工程が煩雑化することから製造コスト
が高くなっている。
【０００４】また、従来の車両用シートは部品点数が多
く、特に、クッションフレーム、バックフレーム、ヒン
ジ機構、リクライニング機構の全てが剛性の高い金属製
であることから重量が大きくなること、および、嵩が大
きくなることは不可避であり、車両用シートの運搬には
相当の労力を要することになり、かつ、物流的にも好ま
しいとはいえない。
く、特に、クッションフレーム、バックフレーム、ヒン
ジ機構、リクライニング機構の全てが剛性の高い金属製
であることから重量が大きくなること、および、嵩が大
きくなることは不可避であり、車両用シートの運搬には
相当の労力を要することになり、かつ、物流的にも好ま
しいとはいえない。
【０００５】さらにまた、車両用シートは重量が大きい
ことから、小型自動車、電気自動車等の小型の車両にあ
っては、普通の車両や大型の車両に比較して、車両用シ
ートの車両本体に対する重量割合が大きくなり、車両用
シートによって車両の重量および燃費が大きく左右され
ることにある。
ことから、小型自動車、電気自動車等の小型の車両にあ
っては、普通の車両や大型の車両に比較して、車両用シ
ートの車両本体に対する重量割合が大きくなり、車両用
シートによって車両の重量および燃費が大きく左右され
ることにある。
【０００６】従って、車両用シートにあっては、その構
成を簡単化するとともに部品点数を削減して、重量の低
減、組立性の向上、およびコストの低減を図り、かつ、
運搬時や組立時における嵩を小さくして、運搬性および
物流性の向上を図ることが要請される。本発明の目的
は、これらの要請に対処することにある。
成を簡単化するとともに部品点数を削減して、重量の低
減、組立性の向上、およびコストの低減を図り、かつ、
運搬時や組立時における嵩を小さくして、運搬性および
物流性の向上を図ることが要請される。本発明の目的
は、これらの要請に対処することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両用シー
ト、および、同車両用シートの座部および背もたれ部の
製造方法に関するもので、本発明に係る車両用シート
は、車室内に設けた座台に座部を取付けるとともに、前
記車室内の座台の後部に設けた起立壁に背もたれ部を取
付けて形成される車両用シートを適用対象とするもので
ある。
ト、および、同車両用シートの座部および背もたれ部の
製造方法に関するもので、本発明に係る車両用シート
は、車室内に設けた座台に座部を取付けるとともに、前
記車室内の座台の後部に設けた起立壁に背もたれ部を取
付けて形成される車両用シートを適用対象とするもので
ある。
【０００８】しかして、本発明に係る車両用シートは上
記した車両用シートであって、前記座部と前記背もたれ
部は合成樹脂からなる成形体であって、同成形体におけ
る前記座部と前記背もたれ部は互いに対向する一端部に
て肉薄状の連結部で連結されていることを特徴とするも
のである。
記した車両用シートであって、前記座部と前記背もたれ
部は合成樹脂からなる成形体であって、同成形体におけ
る前記座部と前記背もたれ部は互いに対向する一端部に
て肉薄状の連結部で連結されていることを特徴とするも
のである。
【０００９】本発明に係る車両用シートにおいては、当
該車両用シートが構成される車室内に設けた前記起立壁
の上方へ延びる支持部にヘッドレストを取付けること、
前記成形体の前記座部および前記背もたれ部を連結する
連結部をインテグラルヒンジとして機能させること、前
記成形体の前記座部および前記背もたれ部を、平坦状の
平板部と、同平板部と一体で同平板部の外周を包囲する
断面略コ字状の外枠フレーム部とにより構成すること、
前記成形体の前記座部および前記背もたれ部を構成する
前記平板部を、略全面に多数の穴を備えている構成とす
ること、等の形態を採ることができる。
該車両用シートが構成される車室内に設けた前記起立壁
の上方へ延びる支持部にヘッドレストを取付けること、
前記成形体の前記座部および前記背もたれ部を連結する
連結部をインテグラルヒンジとして機能させること、前
記成形体の前記座部および前記背もたれ部を、平坦状の
平板部と、同平板部と一体で同平板部の外周を包囲する
断面略コ字状の外枠フレーム部とにより構成すること、
前記成形体の前記座部および前記背もたれ部を構成する
前記平板部を、略全面に多数の穴を備えている構成とす
ること、等の形態を採ることができる。
【００１０】また、本発明に係る車両用シートを構成す
る座部および背もたれ部を製造する方法は、前記座部、
前記背もたれ部、およびこれら両部を連結する連結部
を、合成樹脂の成形体として一体に成形すること特徴と
するものであり、前記背もたれ部の下方部に空所を備え
ている場合には、同空所に対応する部位を利用して前記
ヘッドレストを合成樹脂の成形体として同時に成形する
ことを特徴とするものである。
る座部および背もたれ部を製造する方法は、前記座部、
前記背もたれ部、およびこれら両部を連結する連結部
を、合成樹脂の成形体として一体に成形すること特徴と
するものであり、前記背もたれ部の下方部に空所を備え
ている場合には、同空所に対応する部位を利用して前記
ヘッドレストを合成樹脂の成形体として同時に成形する
ことを特徴とするものである。
【００１１】
【発明の作用・効果】本発明に係る車両用シートは、車
室内に形成されている座台および起立壁を利用して構成
されるもので、車室内の座台および起立壁を有効利用す
ることにより、従来の車両用シートの構成部品であるク
ッションフレームおよびバックフレームを廃止して、実
質的には、合成樹脂の成形体である一体の座部および背
もたれ部を構成部品としている。その上、座部と背もた
れ部を肉薄状の連結部で連結する構成として、従来の車
両用シートの構成部品であるヒンジ機構やリクライニン
グ機構を廃止している。
室内に形成されている座台および起立壁を利用して構成
されるもので、車室内の座台および起立壁を有効利用す
ることにより、従来の車両用シートの構成部品であるク
ッションフレームおよびバックフレームを廃止して、実
質的には、合成樹脂の成形体である一体の座部および背
もたれ部を構成部品としている。その上、座部と背もた
れ部を肉薄状の連結部で連結する構成として、従来の車
両用シートの構成部品であるヒンジ機構やリクライニン
グ機構を廃止している。
【００１２】これにより、本発明に係る車両用シート
は、従来の車両用シートに比較して部品点数を削減して
構成を簡単化するとともに部品コストを低減させ、か
つ、シートの組立工程を簡単化して製造コストを低減さ
せることができる。また、本発明に係る車両用シートに
おいては、部品点数の削減、特に重い部品を大きく削減
していることから、重量を大きく低減することができ
る。
は、従来の車両用シートに比較して部品点数を削減して
構成を簡単化するとともに部品コストを低減させ、か
つ、シートの組立工程を簡単化して製造コストを低減さ
せることができる。また、本発明に係る車両用シートに
おいては、部品点数の削減、特に重い部品を大きく削減
していることから、重量を大きく低減することができ
る。
【００１３】また、本発明に係る車両用シートにおいて
は、実質的な構成部品は座部と背もたれ部が一体の合成
樹脂製の成形体であって、同成形体は組立て前において
は、単なる平板状を呈しているにすぎないことから嵩張
らず、軽いことと相まって運搬し易く、かつ、物流的に
も好ましい。
は、実質的な構成部品は座部と背もたれ部が一体の合成
樹脂製の成形体であって、同成形体は組立て前において
は、単なる平板状を呈しているにすぎないことから嵩張
らず、軽いことと相まって運搬し易く、かつ、物流的に
も好ましい。
【００１４】従って、本発明に係る車両用シートにあっ
ては、その構成を簡単化できるとともに部品点数を削減
して、重量の低減、組立性の向上、およびコストの低減
を図り、かつ、運搬時や組立時における嵩を小さくし
て、運搬性および物流性の向上を図ることができる。
ては、その構成を簡単化できるとともに部品点数を削減
して、重量の低減、組立性の向上、およびコストの低減
を図り、かつ、運搬時や組立時における嵩を小さくし
て、運搬性および物流性の向上を図ることができる。
【００１５】本発明に係る車両用シートにおいて、ヘッ
ドレストを備える構成とする場合には、車室内に設けた
起立壁の上方へ延びる支持部にヘッドレストを取付ける
ようにすればよい。また、前記成形体の座部および背も
たれ部を連結する連結部は、インテグラルヒンジとして
機能させることができる。また、座部および背もたれ部
を、平板部と、同平板部と一体で同平板部の外周を包囲
する断面略コ字状の外枠フレーム部とにより構成し、座
部および背もたれ部を構成する平板部を、略全面に多数
の穴を備えている構成とすれば、座部および背もたれ部
のクッション性を大きくすることができるとともに、穴
の数によりそのクッション性を任意に調整することがで
きる。
ドレストを備える構成とする場合には、車室内に設けた
起立壁の上方へ延びる支持部にヘッドレストを取付ける
ようにすればよい。また、前記成形体の座部および背も
たれ部を連結する連結部は、インテグラルヒンジとして
機能させることができる。また、座部および背もたれ部
を、平板部と、同平板部と一体で同平板部の外周を包囲
する断面略コ字状の外枠フレーム部とにより構成し、座
部および背もたれ部を構成する平板部を、略全面に多数
の穴を備えている構成とすれば、座部および背もたれ部
のクッション性を大きくすることができるとともに、穴
の数によりそのクッション性を任意に調整することがで
きる。
【００１６】本発明に係る車両用シートの実質的な構成
部品である座部と背もたれ部が一体の成形体は、合成樹
脂にて一体に成形することにより成形する。この場合、
背もたれ部の下方部に空所がある場合には、同空所に対
応する部位を利用してヘッドレストを合成樹脂の成形体
として同時に成形することができる。
部品である座部と背もたれ部が一体の成形体は、合成樹
脂にて一体に成形することにより成形する。この場合、
背もたれ部の下方部に空所がある場合には、同空所に対
応する部位を利用してヘッドレストを合成樹脂の成形体
として同時に成形することができる。
【００１７】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明すると、図１には、本発明の一例に係る車両用シート
を搭載した車両の一部が示されている。当該車両は、一
人乗り用の電気自動車であり、当該シートは、構成部品
である第１成形体１０ａおよび第２成形体１０ｂと、車
両のボデー２０の車室内に設けた座台２１、起立壁２
２、およびロールバー２３とにより構成されている。
明すると、図１には、本発明の一例に係る車両用シート
を搭載した車両の一部が示されている。当該車両は、一
人乗り用の電気自動車であり、当該シートは、構成部品
である第１成形体１０ａおよび第２成形体１０ｂと、車
両のボデー２０の車室内に設けた座台２１、起立壁２
２、およびロールバー２３とにより構成されている。
【００１８】座台２１、起立壁２２、およびロールバー
２３は、ボデー２０とともに車室を形成する図示しない
外板パネルにより覆蓋されていて、座台２１および起立
壁２２に第１成形体１０ａが取付けられ、かつ、ロール
バー２３に第２成形体１０ｂが取付けられている。
２３は、ボデー２０とともに車室を形成する図示しない
外板パネルにより覆蓋されていて、座台２１および起立
壁２２に第１成形体１０ａが取付けられ、かつ、ロール
バー２３に第２成形体１０ｂが取付けられている。
【００１９】第１成形体１０ａは、ポリプロピレン等の
合成樹脂からなる成形体であって、図１および図２に示
すように、座部１１、背もたれ部１２、およびこれら両
者１１，１２を連結する連結部１３からなり、これらは
３者１１〜１３は一体に成形されている。
合成樹脂からなる成形体であって、図１および図２に示
すように、座部１１、背もたれ部１２、およびこれら両
者１１，１２を連結する連結部１３からなり、これらは
３者１１〜１３は一体に成形されている。
【００２０】座部１１は長方形状を呈するもので、図１
〜図３に示すように、平坦状の平板部１１ａと、平板部
１１ａを包囲する断面略コ字状の外枠フレーム部１１ｂ
と、平板部１１ａおよび外枠フレーム部１１ｂの下面に
設けた複数の取付脚部１１ｃとからなり、平板部１１ａ
には多数の穴１１ｄが形成されている。各穴１１ｄは平
板部１１ａの略全面に形成されているもので、図１の２
点鎖線で区画する範囲内にて均等に配置されている。
〜図３に示すように、平坦状の平板部１１ａと、平板部
１１ａを包囲する断面略コ字状の外枠フレーム部１１ｂ
と、平板部１１ａおよび外枠フレーム部１１ｂの下面に
設けた複数の取付脚部１１ｃとからなり、平板部１１ａ
には多数の穴１１ｄが形成されている。各穴１１ｄは平
板部１１ａの略全面に形成されているもので、図１の２
点鎖線で区画する範囲内にて均等に配置されている。
【００２１】背もたれ部１２は台形状の外形を呈するも
ので、図１、図２、図４および図５に示すように、座部
１１と同様、平坦状の平板部１２ａと、平板部１２ａを
包囲する断面略コ字状の外枠フレーム部１２ｂと、外枠
フレーム部１２ｂの下面に設けた複数の取付脚部１２ｃ
とからなり、平板部１２ａには多数の穴１２ｄが形成さ
れている。各穴１２ｄは平板部１２ａの略全面に形成さ
れているもので、図１の２点鎖線で区画する範囲内にて
均等に配置されている。背もたれ部１２は、その一端側
に背もたれ部１２の外形に類似する空所１２ｅを備えて
いる。
ので、図１、図２、図４および図５に示すように、座部
１１と同様、平坦状の平板部１２ａと、平板部１２ａを
包囲する断面略コ字状の外枠フレーム部１２ｂと、外枠
フレーム部１２ｂの下面に設けた複数の取付脚部１２ｃ
とからなり、平板部１２ａには多数の穴１２ｄが形成さ
れている。各穴１２ｄは平板部１２ａの略全面に形成さ
れているもので、図１の２点鎖線で区画する範囲内にて
均等に配置されている。背もたれ部１２は、その一端側
に背もたれ部１２の外形に類似する空所１２ｅを備えて
いる。
【００２２】座部１１と背もたれ部１２とは、各一端側
にて、左右の各連結部１３を介して互いに連結されてい
る。各連結部１３は肉薄状のもので、座部１１と背もた
れ部１２を構成する各外枠フレーム部１１ｂ，１２ｂと
一体に形成されていて、各外枠フレーム部１１ｂ，１２
ｂの上面部を連結している。連結部１３は、座部１１と
背もたれ部１２に対するインテグラルヒンジとして機能
し、座部１１と背もたれ部１２を図１および図２に示す
ように、所定角度の折り曲げを許容する。
にて、左右の各連結部１３を介して互いに連結されてい
る。各連結部１３は肉薄状のもので、座部１１と背もた
れ部１２を構成する各外枠フレーム部１１ｂ，１２ｂと
一体に形成されていて、各外枠フレーム部１１ｂ，１２
ｂの上面部を連結している。連結部１３は、座部１１と
背もたれ部１２に対するインテグラルヒンジとして機能
し、座部１１と背もたれ部１２を図１および図２に示す
ように、所定角度の折り曲げを許容する。
【００２３】第２成形体１０ｂは、図１および図２に示
すように、表皮材１４と基板１５とかなる横長円形状を
呈するもので、基板１５は、座部１１と背もたれ部１２
と同様、平坦状の平板部１５ａと、平板部１５ａを包囲
する断面略コ字状の外枠フレーム部１５ｂと、平板部１
５ａの下面に設けた複数の取付脚部１５ｃにより構成さ
れている。
すように、表皮材１４と基板１５とかなる横長円形状を
呈するもので、基板１５は、座部１１と背もたれ部１２
と同様、平坦状の平板部１５ａと、平板部１５ａを包囲
する断面略コ字状の外枠フレーム部１５ｂと、平板部１
５ａの下面に設けた複数の取付脚部１５ｃにより構成さ
れている。
【００２４】第１成形体１０ａは、図１および図２に示
すように、座部１１と背もたれ部１２を連結部１３にて
所定角度の折り曲げた状態で、座台２１および起立壁２
２上に載置されていて、各取付脚部１１ｃ，１２ｃを座
台２１および起立壁２２に設けた各取付穴２１ａ，２２
ａに嵌着することにより、座台２１および起立壁２２の
取付けられている。これにより、第１成形体１０ａは、
座台２１および起立壁２２と共に車両用シートを構成す
る。
すように、座部１１と背もたれ部１２を連結部１３にて
所定角度の折り曲げた状態で、座台２１および起立壁２
２上に載置されていて、各取付脚部１１ｃ，１２ｃを座
台２１および起立壁２２に設けた各取付穴２１ａ，２２
ａに嵌着することにより、座台２１および起立壁２２の
取付けられている。これにより、第１成形体１０ａは、
座台２１および起立壁２２と共に車両用シートを構成す
る。
【００２５】第２成形体１０ｂは、図１および図２に示
すように、ロールバー２３の連結ロッド部２３ａに設け
た円盤状の取付部２３ｂ上に載置されていて、各取付脚
部１５ｃを取付部２３ｂの設けた各取付穴２３ｃに嵌着
することにより、ロールバー２３に取付けられている。
これにより、第２成形体１０ｂは、車両用シートのヘッ
ドレストを構成する。
すように、ロールバー２３の連結ロッド部２３ａに設け
た円盤状の取付部２３ｂ上に載置されていて、各取付脚
部１５ｃを取付部２３ｂの設けた各取付穴２３ｃに嵌着
することにより、ロールバー２３に取付けられている。
これにより、第２成形体１０ｂは、車両用シートのヘッ
ドレストを構成する。
【００２６】このように構成した車両用シートは、車室
内に形成されている座台２１および起立壁２２を利用し
て構成されるもので、車室内の座台２１および起立壁２
２を有効利用することにより、従来の車両用シートの構
成部品であるクッションフレームおよびバックフレーム
を廃止して、実質的には、座部１１および背もたれ部１
２を一体に有する第１成形体１０ａを構成部品としてい
る。その上、座部１１と背もたれ部１２を、インテグラ
ルヒンジとして機能する連結部１３にて連結する構成と
して、従来の車両用シートの構成部品であるヒンジ機構
やリクライニング機構を廃止している。
内に形成されている座台２１および起立壁２２を利用し
て構成されるもので、車室内の座台２１および起立壁２
２を有効利用することにより、従来の車両用シートの構
成部品であるクッションフレームおよびバックフレーム
を廃止して、実質的には、座部１１および背もたれ部１
２を一体に有する第１成形体１０ａを構成部品としてい
る。その上、座部１１と背もたれ部１２を、インテグラ
ルヒンジとして機能する連結部１３にて連結する構成と
して、従来の車両用シートの構成部品であるヒンジ機構
やリクライニング機構を廃止している。
【００２７】これにより、当該車両用シートは、従来の
車両用シートに比較して部品点数を大きく削減して構成
を簡単化するとともに部品コストを低減させ、かつ、シ
ートの組立工程を簡単化して製造コストを低減させるこ
とができる。また、当該車両用シートにおいては、部品
点数の削減、特に重い部品を大きく削減していることか
ら、重量を大きく低減することができる。
車両用シートに比較して部品点数を大きく削減して構成
を簡単化するとともに部品コストを低減させ、かつ、シ
ートの組立工程を簡単化して製造コストを低減させるこ
とができる。また、当該車両用シートにおいては、部品
点数の削減、特に重い部品を大きく削減していることか
ら、重量を大きく低減することができる。
【００２８】また、当該車両用シートにおいては、実質
的な構成部品は座部１１と背もたれ部１２が一体の第１
成形体１０ａであって、第１成形体１０ａは、組立て前
においては単なる平板状を呈しているにすぎないことか
ら嵩張らず、軽いことと相まって運搬し易く、かつ、物
流的にも好ましい。
的な構成部品は座部１１と背もたれ部１２が一体の第１
成形体１０ａであって、第１成形体１０ａは、組立て前
においては単なる平板状を呈しているにすぎないことか
ら嵩張らず、軽いことと相まって運搬し易く、かつ、物
流的にも好ましい。
【００２９】従って、当該車両用シートにあっては、そ
の構成が簡単化できるとともに部品点数を削減して、重
量の低減、組付性の向上、およびコストの低減を図り、
かつ、運搬時や組立時における嵩を小さくして、運搬性
および物流性の向上を図ることができる。
の構成が簡単化できるとともに部品点数を削減して、重
量の低減、組付性の向上、およびコストの低減を図り、
かつ、運搬時や組立時における嵩を小さくして、運搬性
および物流性の向上を図ることができる。
【００３０】当該車両用シートにおいて、ヘッドレスト
を備える構成とする場合には、車室内に設けたロールバ
ー２３を取付部として利用して、第２成形体１０ｂを取
付部２３ｂに取付けることにより、第２成形体１０ｂを
ヘッドレストとすることができる。
を備える構成とする場合には、車室内に設けたロールバ
ー２３を取付部として利用して、第２成形体１０ｂを取
付部２３ｂに取付けることにより、第２成形体１０ｂを
ヘッドレストとすることができる。
【００３１】また、当該車両用シートを構成する第１成
形体１０ａにおいては、座部１１および背もたれ部１２
を、平板部１１ａ，１２ａと、平板部１１ａ，１２ａと
一体でその外周を包囲する外枠フレーム部１１ｂ，１２
ｂとにより構成して、平板部１１ａ，１２ａの略全面に
多数の穴１１ｄ，１２ｄを設けているので、座部１１お
よび背もたれ部１２のクッション性を大きくすることが
できる。この場合、座部１１および背もたれ部１２のク
ッション性は、穴１１ｄ，１２ｄの数により任意に設定
できる。
形体１０ａにおいては、座部１１および背もたれ部１２
を、平板部１１ａ，１２ａと、平板部１１ａ，１２ａと
一体でその外周を包囲する外枠フレーム部１１ｂ，１２
ｂとにより構成して、平板部１１ａ，１２ａの略全面に
多数の穴１１ｄ，１２ｄを設けているので、座部１１お
よび背もたれ部１２のクッション性を大きくすることが
できる。この場合、座部１１および背もたれ部１２のク
ッション性は、穴１１ｄ，１２ｄの数により任意に設定
できる。
【００３２】当該車両用シートの実質的な構成部品であ
る、座部１１と背もたれ部１２を一体に有する第１成形
体１０ａ、および、ヘッドレストを構成する第２成形体
１０ｂは、ポリプロピレン等の合成樹脂にて同時に成形
される。図６には、第１成形体１０ａと第２成形体１０
ｂを成形型３０にて同時に成形して製造する方法が示さ
れている。当該製造方法では、下型３１および上型３２
間に第１成形体１０ａを成形するための第１キャビティ
３３と、第２成形体１０ｂを成形するための第２キャビ
ティ３４を備えている。第２キャビティ３４は、第１成
形体１０ａにおける背もたれ部１２の空所１２ｅに対応
する部位に位置する。
る、座部１１と背もたれ部１２を一体に有する第１成形
体１０ａ、および、ヘッドレストを構成する第２成形体
１０ｂは、ポリプロピレン等の合成樹脂にて同時に成形
される。図６には、第１成形体１０ａと第２成形体１０
ｂを成形型３０にて同時に成形して製造する方法が示さ
れている。当該製造方法では、下型３１および上型３２
間に第１成形体１０ａを成形するための第１キャビティ
３３と、第２成形体１０ｂを成形するための第２キャビ
ティ３４を備えている。第２キャビティ３４は、第１成
形体１０ａにおける背もたれ部１２の空所１２ｅに対応
する部位に位置する。
【００３３】これら両成形体１０ａ，１０ｂを同時に成
形するには、予め、下型３１における第２キャビティ３
４の形成部位に第２成形体１０ｂを構成する表皮材１４
を置き、次いで上型３２を下降して下型３１と共に型締
めする。この状態で、溶融状態の合成樹脂を図示しない
注入ノズルから各キャビティ３３，３４内に注入する。
これにより、第１成形体１０ａと第２成形体１０ｂが同
時に成形される。
形するには、予め、下型３１における第２キャビティ３
４の形成部位に第２成形体１０ｂを構成する表皮材１４
を置き、次いで上型３２を下降して下型３１と共に型締
めする。この状態で、溶融状態の合成樹脂を図示しない
注入ノズルから各キャビティ３３，３４内に注入する。
これにより、第１成形体１０ａと第２成形体１０ｂが同
時に成形される。
【００３４】図７は、図６に示す成形型３０による成形
完了時における、成形型３０内にある両成形体１０ａ，
１０ｂを背部から見た斜視図であり、第２成形体１０ｂ
は第１成形体１０ａの背もたれ部１２における空所１２
ｅに対応する部位に位置している。また、図８（ａ），
（ｂ）は、第１成形体１０ａにおける座部１１と背もた
れ部１２の連結部を示している。
完了時における、成形型３０内にある両成形体１０ａ，
１０ｂを背部から見た斜視図であり、第２成形体１０ｂ
は第１成形体１０ａの背もたれ部１２における空所１２
ｅに対応する部位に位置している。また、図８（ａ），
（ｂ）は、第１成形体１０ａにおける座部１１と背もた
れ部１２の連結部を示している。
【００３５】このように、当該製造方法を採用すれば、
座部１１、背もたれ部１２、これら両者１１，１２を連
結する連結部１３を一体に有する第１成形体１０ａを製
造することができ、特に、第１成形体１０ａとヘッドレ
ストを構成する第２成形体１０ｂとを同時に成形するこ
とができる。このため、両成形体１０ａ，１０ｂの製造
には極めて有利であり、特に、両成形体１０ａ，１０ｂ
を同時に成形する場合でも、成形型３０を大型化する必
要がないという利点がある。
座部１１、背もたれ部１２、これら両者１１，１２を連
結する連結部１３を一体に有する第１成形体１０ａを製
造することができ、特に、第１成形体１０ａとヘッドレ
ストを構成する第２成形体１０ｂとを同時に成形するこ
とができる。このため、両成形体１０ａ，１０ｂの製造
には極めて有利であり、特に、両成形体１０ａ，１０ｂ
を同時に成形する場合でも、成形型３０を大型化する必
要がないという利点がある。
【図１】本発明の一例に係る車両用シートを搭載した車
両の一部を示す概略的な斜視図である。
両の一部を示す概略的な斜視図である。
【図２】同車両用シートにおける図１の２−２線での縦
断側面図である。
断側面図である。
【図３】同車両用シートにおける図１の３−３線での縦
断側面図である。
断側面図である。
【図４】同車両用シートにおける図１の４−４線での横
断平面図である。
断平面図である。
【図５】同車両用シートにおける図１の５−５線での横
断平面図である。
断平面図である。
【図６】同車両用シートを構成する第１、第２成形体を
成形する成形型の縦断側面図である。
成形する成形型の縦断側面図である。
【図７】同両成形体の成形完了時における成形型内の状
態を背面側から見た斜視図である。
態を背面側から見た斜視図である。
【図８】同第１成形体における連結部位の斜視図
（ａ）、および縦断面図（ｂ）である。
（ａ）、および縦断面図（ｂ）である。
１０ａ…第１成形体、１１…座部、１１ａ…平板部、１
１ｂ…外枠フレーム部、１１ｃ…取付脚部、１１ｄ…
穴、１２…背もたれ部、１２ａ…平板部、１２ｂ…外枠
フレーム部、１２ｃ…取付脚部、１２ｄ…穴、１２ｅ…
空所、１３…連結部、１０ｂ…第２成形体、１４…表皮
材、１５…基板、１５ａ…平板部、１５ｂ…外枠フレー
ム部、１５ｃ…取付脚部、２０…ボデー、２１…座台、
２２…起立壁、２１ａ，２２ａ…取付穴、２３…ロール
バー、２３ａ…連結ロッド部、２３ｂ…取付部、２３ｃ
…取付穴、３０…成形型、３１…下型、３２…上型、３
３…第１キャビティ、３４…第２キャビティ。
１ｂ…外枠フレーム部、１１ｃ…取付脚部、１１ｄ…
穴、１２…背もたれ部、１２ａ…平板部、１２ｂ…外枠
フレーム部、１２ｃ…取付脚部、１２ｄ…穴、１２ｅ…
空所、１３…連結部、１０ｂ…第２成形体、１４…表皮
材、１５…基板、１５ａ…平板部、１５ｂ…外枠フレー
ム部、１５ｃ…取付脚部、２０…ボデー、２１…座台、
２２…起立壁、２１ａ，２２ａ…取付穴、２３…ロール
バー、２３ａ…連結ロッド部、２３ｂ…取付部、２３ｃ
…取付穴、３０…成形型、３１…下型、３２…上型、３
３…第１キャビティ、３４…第２キャビティ。
Claims (7)
- 【請求項１】車室内に設けた座台に座部を取付けるとと
もに、前記車室内の座台の後部に設けた起立壁に背もた
れ部を取付けて形成される車両用シートであり、前記座
部と前記背もたれ部は合成樹脂からなる成形体であっ
て、同成形体における前記座部と前記背もたれ部は互い
に対向する一端部にて肉薄状の連結部で連結されている
ことを特徴とする車両用シート。 - 【請求項２】請求項１に記載の車両用シートにおいて、
当該車両用シートが構成される車室内には、前記起立壁
の上方へ延びる支持部が形成されていて、同支持部にヘ
ッドレストが取付けられていることを特徴とする車両用
シート。 - 【請求項３】請求項１または２に記載の車両用シートに
おいて、前記成形体の前記座部および前記背もたれ部を
連結する連結部はインテグラルヒンジとして機能するこ
とを特徴とする車両用シート。 - 【請求項４】請求項１，２または３に記載の車両用シー
トにおいて、前記成形体の前記座部および前記背もたれ
部は、平坦状の平板部と、同平板部と一体で同平板部の
外周を包囲する断面略コ字状の外枠フレーム部とにより
構成されていることを特徴とする車両用シート。 - 【請求項５】請求項４に記載の車両用シートにおいて、
前記成形体の前記座部および前記背もたれ部を構成する
前記平板部は、略全面に多数の穴を備えていることを特
徴とする車両用シート。 - 【請求項６】請求項１，２，３，４または５に記載の車
両用シートを構成する座部および背もたれ部を製造する
方法であり、前記座部、前記背もたれ部、およびこれら
両部を連結する連結部を、合成樹脂の成形体として一体
に成形すること特徴とする車両用シートの座部および背
もたれ部の製造方法。 - 【請求項７】請求項６に記載の車両用シートの座部およ
び背もたれ部の製造方法において、前記背もたれ部はそ
の下方部に空所を備え、同空所に対応する部位を利用し
て、前記ヘッドレストを合成樹脂の成形体として同時に
成形することを特徴とする車両用シートの座部および背
もたれ部の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11112880A JP2000300377A (ja) | 1999-04-20 | 1999-04-20 | 車両用シート、および、同車両用シートの座部および背もたれ部の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11112880A JP2000300377A (ja) | 1999-04-20 | 1999-04-20 | 車両用シート、および、同車両用シートの座部および背もたれ部の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000300377A true JP2000300377A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14597849
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11112880A Pending JP2000300377A (ja) | 1999-04-20 | 1999-04-20 | 車両用シート、および、同車両用シートの座部および背もたれ部の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000300377A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005032881A1 (ja) * | 2003-10-02 | 2005-04-14 | Ts Tech Co., Ltd. | 車両シート |
| JP2009039967A (ja) * | 2007-08-09 | 2009-02-26 | Meiwa Ind Co Ltd | パネル体、そのパネル体の製造方法及びそのパネル体製造装置 |
| CN101766406A (zh) * | 2010-03-02 | 2010-07-07 | 丰岳 | 一种体育场馆椅的座、背及其制造工艺 |
| JP2015085105A (ja) * | 2013-11-01 | 2015-05-07 | 株式会社岡村製作所 | 椅子における表装部材の取付構造 |
-
1999
- 1999-04-20 JP JP11112880A patent/JP2000300377A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005032881A1 (ja) * | 2003-10-02 | 2005-04-14 | Ts Tech Co., Ltd. | 車両シート |
| JP2005104425A (ja) * | 2003-10-02 | 2005-04-21 | T S Tec Kk | 車両用シート |
| JP2009039967A (ja) * | 2007-08-09 | 2009-02-26 | Meiwa Ind Co Ltd | パネル体、そのパネル体の製造方法及びそのパネル体製造装置 |
| CN101766406A (zh) * | 2010-03-02 | 2010-07-07 | 丰岳 | 一种体育场馆椅的座、背及其制造工艺 |
| JP2015085105A (ja) * | 2013-11-01 | 2015-05-07 | 株式会社岡村製作所 | 椅子における表装部材の取付構造 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20041126 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050131 |
|
| RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20050407 |