JP2000300229A - 食品添加用製剤 - Google Patents
食品添加用製剤Info
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- acid monoester
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- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
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Abstract
脂肪酸エステルを含む食品添加用製剤を提供すること。 【解決手段】 モノグリセリン脂肪酸モノエステル及び
/又はジグリセリン脂肪酸モノエステルで親水性の食品
添加物を被覆する
Description
その製造方法、その食品添加用製剤を添加した食品、及
びその食品添加用製剤を用いる食品の保存方法に関す
る。
その塩、グリシン等のアミノ酸、ε−ポリリジン、プロ
タミン、リゾチーム等の天然系抗菌性物質、モノグリセ
リン脂肪酸モノエステル又はジグリセリン脂肪酸モノエ
ステルなどのグリセリン脂肪酸エステルが使用されてい
る。これらの天然系抗菌性物質あるいはグリセリン脂肪
酸エステルは均一に分散される必要があり、その方法が
種々検討されている。
は、リゾチームを油脂、界面活性剤等で被覆し、食品に
使用した例が記載されている。さらに、ロウ状塊であり
結着性があるジグリセリン脂肪酸モノエステルと、蛋白
質、増粘多糖類、糖類との乳化物を形成し、ジグリセリ
ン脂肪酸モノエステルを蛋白質、増粘多糖類、糖類など
で被覆して分散性を高める方法がある。また、特開平1
0−305221号公報には、ジグリセリン脂肪酸モノ
エステルにグリセリン有機酸脂肪酸エステル及び/又は
ソルビタン脂肪酸エステルを加えて造粒する方法が記載
されている。
改善されるものの、食品の保存性が十分に改善されるも
のではなかった。特にグリセリン脂肪酸エステルを用い
る場合には、効率的な分散ができず、結果として食品保
存性は未だ満足できるレベルにない。
れ、抗菌性にも優れたグリセリン脂肪酸エステルを含有
する食品添加用製剤が望まれている。
優れ、抗菌性にも優れたグリセリン脂肪酸エステルを含
有する食品添加用製剤を鋭意検討した結果、グリセリン
脂肪酸エステルで食品添加物を被覆することにより、食
品保存性が顕著に向上し、分散性も向上することを見出
し、本発明を完成した。
リン脂肪酸モノエステル及び/又はジグリセリン脂肪酸
モノエステルで被覆された食品添加用製剤(以下、本発
明の食品添加用製剤という)に関する。
用製剤に用いるモノグリセリン脂肪酸モノエステルが炭
素数8〜12の脂肪酸を有し、ジグリセリン脂肪酸モノ
エステルが炭素数14〜22の脂肪酸を有する。
添加用製剤においては、親水性の食品添加物と、モノグ
リセリン脂肪酸モノエステル及び/又はジグリセリン脂
肪酸モノエステルとの重量比が1/99〜99/1であ
る。
ノグリセリン脂肪酸モノエステル及び/又はジグリセリ
ン脂肪酸モノエステルで被覆された食品添加用製剤の製
造方法に関し、この方法は、 (1)モノグリセリン脂肪酸モノエステル及び/又はジ
グリセリン脂肪酸モノエステルを溶解し、溶解液を得る
工程; (2)該溶解液と親水性の食品添加物とを混合、撹拌
し、分散液を得る工程;および、 (3)該分散液を噴霧冷却または高速撹拌しながら冷却
し、粉末状とする工程;を含む。
ノグリセリン脂肪酸モノエステル及び/又はジグリセリ
ン脂肪酸モノエステルで被覆された食品添加用製剤を含
有する食品に関する。
ノエステル及び/又はジグリセリン脂肪酸モノエステル
で親水性の食品添加物が被覆された食品添加用製剤を食
品に添加、混合する、食品の保存方法に関する。
添加物としては、有機酸又はその塩、アミノ酸、天然系
抗菌性物質等が挙げられる。有機酸としては、酢酸、ク
エン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸等が挙げられ、有
機酸の塩としては、Na、K等のアルカリ金属塩が挙げ
られる。アミノ酸としては、グリシン、アラニン等が挙
げられる。天然系抗菌性物質としては、ε−ポリリジ
ン、プロタミン、リゾチーム等が挙げられる。
質であってもよく、非抗菌性物質であってもよい。抗菌
性物質がモノグリセリン脂肪酸モノエステル及び/又は
ジグリセリン脂肪酸モノエステルで被覆された場合、得
られる食品添加用製剤は、それぞれ単独で添加した場合
と比較して顕著な抗菌効果、相乗効果を奏する。非抗菌
性物質を被覆した場合、モノグリセリン脂肪酸モノエス
テル及び/又はジグリセリン脂肪酸モノエステルを被覆
しないで添加する場合と比較して、抗菌性が大きくな
る。
モノエステルは、炭素数8〜12の脂肪酸を有すること
が好ましい。飽和脂肪酸でもよく不飽和脂肪酸でもよい
が、飽和脂肪酸が好ましい。中でもカプリル酸、カプリ
ン酸、ラウリン酸が好ましく、特に、炭素数12のラウ
リン酸が最も好ましい。
ノエステルは、炭素数14〜22の脂肪酸を有すること
が好ましい。飽和脂肪酸でもよく不飽和脂肪酸でもよい
が、飽和脂肪酸が好ましい。中でもミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等が
好ましく、ミリスチン酸が特に好ましい。これらは、抗
菌性を考慮して定めればよい。
性の食品添加物とモノグリセリン脂肪酸モノエステル及
び/又はジグリセリン脂肪酸モノエステルとの重量比が
約1/99〜99/1であることが好ましい。より好ま
しくは、約20/1〜1/20、さらに好ましくは、約
10/1〜1/1である。食品添加物が多すぎると、被
覆の程度が不十分で抗菌作用が十分でなく、グリセリン
脂肪酸エステルが多すぎると食品中に十分に分散できな
い虞がある。
リセリン脂肪酸モノエステルは、それぞれ単独で用いて
もよいし、混合して用いてもよい。
グリセリン脂肪酸モノエステルを溶解し、溶解液を得る
工程; (2)該溶解液と親水性の食品添加物とを混合、撹拌
し、分散液を得る工程;および、 (3)該分散液を噴霧冷却または高速撹拌しながら冷却
し、粉末状とする工程;を含む方法で製造される。
又はジグリセリン脂肪酸モノエステルは加熱により溶解
するか、エタノール等の食品に使用できる溶媒に溶解す
る。加熱しながら溶媒に溶解してもよい。加熱温度は、
用いるグリセリン脂肪酸エステルの融点以上であればよ
く、好適には約80〜90℃が用いられる。
液と親水性の食品添加物とを混合、撹拌し、得られる親
水性の食品添加物の分散液を、例えば噴霧冷却機、回転
式滴下型造粒装置等の、当業者が適切に使用する造粒装
置により粉末状あるいはビーズ状に造粒する。必要に応
じて、エタノール等の溶媒を除去するために乾燥工程を
含んでもよい。乾燥は、エタノールの場合、約60〜7
0℃で行なうのが好ましい。また、必要に応じて、粉末
粒子の大きさを調整すればよい。このようにして、本発
明の食品添加用製剤が製造される。
れ、本発明の食品添加用製剤を含有する食品が得られ
る。本発明の食品添加用製剤は、食品に対して0.01
〜5重量%、好ましくは0.1〜2重量%、最も好まし
くは0.3〜1.2重量%添加される。この範囲を外れ
ると、抗菌効果が十分に発揮されないか、食品添加物の
効果が十分に発揮されない。食品添加用製剤が添加され
た食品は、長期間保存される。
本発明はこの実施例に限定されない。
リセリンモノミリステート10重量部を添加し、80〜
90℃で湯煎しながら、ジグリセリンモノミリステート
10重量部を溶解した。他方で、酢酸ナトリウム90重
量部をステンレスの容器に入れ、これに溶解したジグリ
セリンモノミリステートを半分加えて攪拌し、さらに残
りのジグリセリンモノミリステートを加えて、攪拌し
た。攪拌終了後、ステンレスバットの上に薄く広げて、
60〜70℃で12時間、エタノールを揮発させて乾燥
し、常温まで冷却して、軽く粉砕して篩にかけ、60メ
ッシュを通過した粉末を集め、食品添加用製剤を得た。
え、15分間、混合攪拌し、これにグルタミン酸ナトリ
ウム1重量部、みりん3重量部、澱粉5重量部、水30
重量部及び上記で得られた食品添加用製剤(酢酸ナトリ
ウムをジグリセリンモノミリステートで被覆した製剤)
1.2重量部加えて5分間さらに混合、成形し、85℃
で30分間蒸して、蒲鉾を作製した。この蒲鉾を簡易包
装し、15℃で保存して生菌数を測定した。
製剤を添加しないもの(無添加)、酢酸ナトリウムとジ
グリセリンモノミリステートとを実施例1と同じ割合で
単に混合し、1.2重量部添加したもの(比較例1)、
ジグリセリンモノミリステートのみを0.12重量部添
加したもの(比較例2)を用いた。結果を表1に示し
た。表1において、数値は、15℃で保存したときの生
菌数(個/g)を表す。
テートとを単に混合した比較例1は、無添加に比べて生
菌数が1/10にしかならないが、本発明の実施例1は
無添加に比べて生菌数が1/1000になることがわか
った。保存期間も2倍程度になった。
グリシン20重量部とを混合し、これを、ジグリセリン
モノミリステート40重量部をエタノール40重量部に
溶解して得られた溶解液に分散した以外は実施例1と同
様にして、食品添加用製剤を作製した。
重量部、調味液(水76重量部、醤油11重量部、みり
ん3重量部、粉末だし1重量部、砂糖9重量部)100
重量部に、作製した食品添加用製剤2.0重量部加えて
調理鍋で30分間加熱した。この煮物を簡易包装し、3
0℃で保存して生菌数を測定した。
製剤を添加しないもの(無添加)、酢酸ナトリウムとグ
リシンとジグリセリンモノミリステートとを実施例2と
同じ割合で単に混合し、2.0重量部添加したもの(比
較例3)、ジグリセリンモノミリステートのみを0.2
重量部添加したもの(比較例4)を用いた。結果を表2
に示した。表2において、数値は、30℃で保存したと
きの生菌数(個/g)を表す。
セリンモノミリステートのみを添加した場合、生菌数が
1/10〜1/100であるのに対し、本発明の食品添
加用製剤を添加した場合、生菌数は1/1,000〜1
/10,000と大きく減少した。
リリジン3重量部を混合し、これをジグリセリンモノミ
リステート30重量部をエタノール30重量部に溶解し
て得られた溶解液に分散した以外は実施例1と同様にし
て、食品添加用製剤を作製した。
(水85重量部、醤油3重量部、みりん9重量部、粉末
だし3重量部)23重量部に、作製した食品添加用製剤
1.0重量部加えて焼き上げた。この玉子焼きを簡易包
装し、30℃で保存して生菌数を測定した。
製剤を添加しないもの(無添加)、グリシンとε−ポリ
リジンとジグリセリンモノミリステートとを実施例3と
同じ割合で単に混合し、1.0重量部添加したもの(比
較例5)、ジグリセリンモノミリステートを0.3重量
部添加したもの(比較例6)を用いた。結果を表3に示
した。表3において、数値は30℃で保存したときの生
菌数(個/g)を表す。
べて、単にジグリセリンモノミリステートを添加した場
合、生菌数が1/10〜1/100であるのに対し、本
発明の食品添加用製剤を添加した場合、1/10,00
0〜1/100,000と大きく減少した。この結果
は、相乗的な抗菌効果を示している。
を、モノグリセリンラウレート10重量部とジグリセリ
ンモノミリステート10重量部とをエタノール20重量
部に溶解して得られた溶解液に分散した以外は実施例1
と同様にして、食品添加用製剤を作製した。
重量部、パン粉7重量部、グルタミン酸ナトリウム0.
3重量部、胡椒0.1重量部に、作製した食品添加用製
剤0.5重量部加えて混合した。50gを成型し、18
0℃のオーブンで15分間焼いた。このハンバーグを簡
易包装し、15℃で保存して生菌数を測定した。
製剤を添加しないもの(無添加)、ε−ポリリジンとモ
ノグリセリンモノラウレートとジグリセリンモノミリス
テートとを実施例4と同じ割合で単に混合し、0.5重
量部添加したもの(比較例7)、モノグリセリンモノラ
ウレートとジグリセリンモノミリステートとをそれぞ
れ、0.05重量部添加したもの(比較例8)を用い
た。結果を表4に示す。表4において、数値は15℃で
保存したときの生菌数(個/g)を表す。
リセリンモノラウレートとジグリセリンモノミリステー
トとを添加した場合、生菌数が1/10〜1/100で
あるのに対し、本発明の食品添加用製剤を添加した場
合、1/1,000〜1/10,000と大きく減少し
た。この結果は、相乗的な抗菌効果を示す。
/又はジグリセリン脂肪酸モノエステルで親水性の食品
添加物を被覆することにより、分散性に優れ、抗菌性に
も優れた食品添加用製剤が提供される。
Claims (6)
- 【請求項1】 親水性の食品添加物がモノグリセリン脂
肪酸モノエステル及び/又はジグリセリン脂肪酸モノエ
ステルで被覆された、食品添加用製剤。 - 【請求項2】 前記モノグリセリン脂肪酸モノエステル
が炭素数8〜12の脂肪酸を有し、ジグリセリン脂肪酸
モノエステルが炭素数14〜22の脂肪酸を有する、請
求項1に記載の食品添加用製剤。 - 【請求項3】 親水性の食品添加物に対するモノグリセ
リン脂肪酸モノエステル及び/又はジグリセリン脂肪酸
モノエステルの重量比が1/99〜99/1である、請
求項1または2に記載の食品添加用製剤。 - 【請求項4】 親水性の食品添加物がモノグリセリン脂
肪酸モノエステル及び/又はジグリセリン脂肪酸モノエ
ステルで被覆された食品添加用製剤の製造方法であっ
て、該方法は、 (1)モノグリセリン脂肪酸モノエステル及び/又はジ
グリセリン脂肪酸モノエステルを溶解し、溶解液を得る
工程; (2)該溶解液と親水性の食品添加物とを混合、撹拌
し、分散液を得る工程;および、 (3)該分散液を噴霧冷却または高速撹拌しながら冷却
し、粉末状とする工程;を含む、製造方法。 - 【請求項5】 親水性の食品添加物がモノグリセリン脂
肪酸モノエステル及び/又はジグリセリン脂肪酸モノエ
ステルで被覆された食品添加用製剤を含有する食品。 - 【請求項6】 モノグリセリン脂肪酸モノエステル及び
/又はジグリセリン脂肪酸モノエステルで親水性の食品
添加物が被覆された食品添加用製剤を食品に添加、混合
する、食品の保存方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11116793A JP2000300229A (ja) | 1999-04-23 | 1999-04-23 | 食品添加用製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11116793A JP2000300229A (ja) | 1999-04-23 | 1999-04-23 | 食品添加用製剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000300229A true JP2000300229A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14695832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11116793A Pending JP2000300229A (ja) | 1999-04-23 | 1999-04-23 | 食品添加用製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000300229A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009082010A (ja) * | 2007-09-27 | 2009-04-23 | Fuji Oil Co Ltd | 品質劣化の少ない発酵食品の製造方法 |
-
1999
- 1999-04-23 JP JP11116793A patent/JP2000300229A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009082010A (ja) * | 2007-09-27 | 2009-04-23 | Fuji Oil Co Ltd | 品質劣化の少ない発酵食品の製造方法 |
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