JP2000298466A - 画像調整回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の映像信号が合成された合成映像信号に
対して、各映像信号ごとに個別の画像補正が行えるよう
にする。 【解決手段】 複数の映像信号が合成された合成映像信
号に対して、この合成映像信号に含まれる各映像信号の
出力タイミングに合わせて画像補正を切り換える範囲の
情報を出力する範囲情報出力手段１，２と、この範囲情
報出力手段１，２からの情報に基づいて、合成映像信号
に含まれる各映像信号に適合したディテール処理、コン
トラスト調整、ブライト調整、ガンマ補正などの画像補
正処理を行う画像補正処理手段３，４とを備えており、
これによって、合成映像信号に含まれる各映像信号ごと
に個別の画像補正を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カラーテレビジョ
ン受像機などにおける画像調整回路に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】車載用液晶テレビにおいては、たとえ
ば、テレビジョン信号とナビゲーション信号とを合成し
た映像信号(以下、合成映像信号という)を入力し、この
合成映像信号からテレビジョン信号とナビゲーション信
号とに基づく各画像を画面の左右にそれぞれ表示(以
下、２画面表示という)するようにしたものがある。

【０００３】この場合、２つの画面を表示するための合
成映像信号に含まれるテレビジョン信号とナビゲーショ
ン信号の各映像信号は異なる画像特性を有している。

【０００４】ところが、従来の画像調整回路では、合成
映像信号を構成する２つの映像信号に対して同一のディ
テール処理、コントラスト調整、ブライト調整、ガンマ
補正等の画像調整を行なっていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように複数の画像を表示するための各映像信号が異なる
画像特性を有するにも関わらず同一の画像調整を行うの
では、それぞれの映像信号に対して最適な画像調整を行
なうことが困難で、画像が見ずらくなるなどの不具合を
生じる。

【０００６】本発明は、合成映像信号に含まれる複数の
映像信号によって複数画面を表示する場合に、それぞれ
の映像信号の画像特性に適合した調整を個別に行えるよ
うにすることを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、次のようにしている。

【０００８】すなわち、第１の発明の画像調整回路は、
複数の映像信号が合成された合成映像信号に対して、こ
の合成映像信号に含まれる各映像信号の出力タイミング
に合わせて画像補正を切り換える範囲の情報を出力する
範囲情報出力手段と、この範囲情報出力手段からの情報
に基づいて、前記合成映像信号に含まれる各映像信号に
適合したディテール処理、コントラスト調整、ブライト
調整、ガンマ補正などの画像補正処理を行う画像補正処
理手段とを備えており、前記合成映像信号に含まれる各
映像信号ごとに個別の画像補正を行なうようにしてい
る。

【０００９】これにより、たとえば車載用液晶テレビに
おいてテレビジョン信号とナビゲーション信号の２画面
表示をする場合に、２つの画像を表示するための各映像
信号が異なる画像特性を有する場合でも、各映像信号ご
とに最適な画像調整を実現できる。

【００１０】第２の発明の画像調整回路は、第１の発明
に対して、さらに、画像調整回路に合成映像信号に含ま
れる全ての映像信号に対して、同一のブライト調整を行
なう全ブライト調整手段が設けられている。

【００１１】これにより、画面上の全画像に対して同一
のブライト調整を行なうことができるため、たとえば外
光の明るさに応じて画面全体のブライト調整を容易に行
なうことができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図１ないし図４を用いて説明する。なお、この実施
の形態では、入力される合成映像信号は、テレビジョン
信号とナビゲーション信号とを合成した信号であると
し、各テレビジョン信号とナビゲーション信号に基づい
て２画面表示するものとする。

【００１３】この実施の形態における画像調整回路は、
タイミング回路１、範囲情報処理回路２、補正値設定回
路３、および演算回路４を備えてなる。そして、タイミ
ング回路１および範囲情報処理回路２が特許請求の範囲
における範囲情報出力手段に、また、補正値設定回路３
および演算回路４が特許請求の範囲における画像補正処
理手段にそれぞれ相当している。

【００１４】上記のタイミング回路１は、入力される合
成映像信号に対して、図２に示すように、水平方向の画
面範囲Ａ，Ｂを設定するものであって、たとえば左側の
画面範囲Ａではハイレベル、右側の画面範囲Ｂではロー
レベルとなる映像範囲情報を出力する。この映像範囲情
報のハイレベルの期間とローレベルの期間とは、２つの
合成時のタイミングにより予め設定されている。すなわ
ち、１水平期間中にテレビジョン信号とナビゲーション
信号とがそれぞれ挿入配分される時間は予め分かってい
るので、その配分時間に応じて映像範囲情報のレベル反
転するタイミングが設定される。

【００１５】範囲情報処理回路２は、画面構成、例えば
１画面表示、２画面表示、あるいは２画面表示の左右入
れ換えなどの各々の表示モードに合わせて映像範囲情報
を加工して映像範囲信号として出力するものである。

【００１６】補正値設定回路３は、合成映像信号に含ま
れるテレビジョン信号とナビゲーション信号の各画像特
性に応じて、ディテール処理、コントラスト調整、ブラ
イト調整、ガンマ補正の各設定を任意に行なうことがで
きるものである。

【００１７】演算回路４は、各映像信号ごとに画像補正
値に応じたディテール処理、コントラスト調整、ブライ
ト調整、ガンマ補正を行なうものである。

【００１８】図３は上記の範囲情報処理回路２の具体的
な構成を示すブロック図である。

【００１９】この範囲情報処理回路２は、前段側の第１
スイッチ１０、インバータ１１、および後段側の第２ス
イッチ１２からなる。

【００２０】第１スイッチ１０は、２画面表示をする
か、または１画面表示をするかを選択する場合に切り換
えられるものであって、制御信号αによって切換動作す
るようになっている。すなわち、ここでは、制御信号α
がハイレベルの場合にはタイミング回路１からの映像範
囲情報を出力し、制御信号αがローレベルの場合には単
一の映像調整としてハイレベルの電圧を出力する。

【００２１】インバータ１１は、第１スイッチ１０から
の出力をレベル反転するものである。

【００２２】後段側の第２スイッチ１２は、図外の画像
処理回路によって画面の左右入れ換え処理を行う場合と
入れ換え処理を行わない場合とに応じて切り換えられる
ものである。

【００２３】ここでの画面の入れ換え処理とは、たとえ
ば図２において、処理前では左側の画面範囲Ａにテレビ
ジョン信号に基づく画像が表示され、右側の画面範囲Ｂ
にナビゲーション信号に基づく画像が表示されている状
態で、画面の入れ換え処理が行われた場合には、左側の
画面範囲Ａにナビゲーション信号に基づく画像が表示さ
れ、右側の画面範囲Ｂにはテレビジョン信号に基づく画
像が表示される。

【００２４】そして、制御信号βが画面の入れ換え処理
の有無に連動するようになっており、画面の左右の入れ
換え処理が行われない場合には、制御信号βがハイレベ
ルとなり、これに応じて第１スイッチ１０からの映像範
囲情報をそのまま選択出力し、また、画面の左右の入れ
換え処理が行われる場合には、制御信号βがローレベル
となって、これに応じてインバータ１１の出力を選択す
る。

【００２５】また、補正値設定回路３と演算回路４と
は、図４に示すように、ディテール処理、コントラスト
調整、ブライト調整、ガンマ補正のそれぞれの処理に対
応した専用の回路２１〜２８が個別に設けられて構成さ
れている。

【００２６】次に、上記構成の画像調整回路における画
像調整の動作について説明する。

【００２７】単一の画面表示をする場合 この場合には、映像信号としては、テレビジョン信号の
みが入力されるので、各制御信号α，βは共にハイレベ
ルに設定される。したがって、範囲情報処理回路２の第
１スイッチ１０からはハイレベルの電圧が出力され、こ
れが第２スイッチ１２を介して映像範囲信号として補正
値設定回路３に出力される。

【００２８】したがって、補正値設定回路３は、範囲情
報処理回路２から出力されたハイレベルの映像範囲信号
を入力すると、テレビジョン信号の画像調整に適合する
ように、各設定回路２１，２３，２５，２７から画像補
正値を演算回路４に出力する。

【００２９】演算回路４は、この画像補正値に応じてデ
ィテール処理、コントラスト調整、ブライト調整、ガン
マ補正のそれぞれの処理を行う。

【００３０】２画面表示をする場合 この場合には、制御信号αはローレベルに設定される。
したがって、第１スイッチ１０はタイミング回路１の出
力である映像範囲情報を選択する。そして、この映像範
囲情報が直接に第２スイッチ１２に入力されるととも
に、インバータ１１を介して後段スイッチ１２に入力さ
れる。

【００３１】ここで、画面の左右入れ換え処理が行われ
ない場合には、制御信号βはハイレベルに設定されるた
め、タイミング回路１からの映像範囲情報がそのまま第
２スイッチ１２を介して補正値設定回路３に映像範囲信
号として出力される。

【００３２】したがって、この場合、補正値設定回路３
は、範囲情報処理回路２から最初に出力されたハイレベ
ルの映像範囲信号を入力すると、テレビジョン信号の画
像調整に適合するように、各設定回路２１，２３，２
５，２７から画像補正値を演算回路４に出力し、また、
範囲情報処理回路２から次に出力されたローレベルの映
像範囲信号を入力すると、ナビゲーション信号の画像調
整に適合するように、各設定回路２１，２３，２５，２
７から画像補正値を演算回路４に出力する。

【００３３】演算回路４は、この画像補正値に応じてデ
ィテール処理、コントラスト調整、ブライト調整、ガン
マ補正のそれぞれの処理を行う。

【００３４】一方、画面の左右入れ換え処理が行われた
場合には、制御信号βはローレベルに設定されるため、
インバータ１１でレベル反転された映像範囲信号が第２
スイッチ１２を介して補正値設定回路３に映像範囲信号
として出力される。

【００３５】したがって、補正値設定回路３は、範囲情
報処理回路２から最初に出力されたローレベルの映像範
囲信号を入力すると、ナビゲーション信号の画像調整に
適合するように、各設定回路２１，２３，２５，２７か
ら画像補正値を演算回路４に出力し、また、範囲情報処
理回路２から次に出力されたハイレベルの映像範囲信号
を入力すると、テレビジョン信号の画像調整に適合する
ように、各設定回路２１，２３，２５，２７から画像補
正値を演算回路４に出力する。

【００３６】演算回路４は、この画像補正値に応じてデ
ィテール処理、コントラスト調整、ブライト調整、ガン
マ補正のそれぞれの処理を行う。

【００３７】(変形例)上記の実施の形態では、テレビジ
ョン信号とナビゲーション信号とを合成した映像信号に
よって２画面表示する場合において、各画面範囲Ａ，Ｂ
ごとに画像調整を可能としているが、図５に示すよう
に、図４の構成に対して、さらに全ブライト補正値設定
回路３３と、全ブライト演算回路３４とからなる全ブラ
イト調整手段３０を付加した構成とすることも可能であ
る。

【００３８】ここで、全ブライト補正値設定回路３３
は、映像全体のブライト調整の設定を任意に行なうこと
ができるもので、映像信号に同期して映像全体のブライ
トを補正するための全ブライト補正値を出力する。ま
た、全ブライト演算回路３４は、全ブライト補正値設定
回路３３から与えられる全ブライト補正値に基づいてテ
レビジョン信号やナビゲーション信号の種類によらず、
いずれの映像信号についても同じブライト補正を行う。

【００３９】このような構成にすれば、各々の画像のブ
ライトを個別に調整した後、全画面の画像に対して同一
のブライト調整がされるため、たとえば、外光の明るさ
に応じて画面全体のブライト調整を簡単に行うことがで
きて便利である。

【００４０】なお、上記の実の施形態では、合成映像信
号として、テレビジョン信号とナビゲーション信号とを
合成し、その信号に基づいて２画面表示する場合を例に
とって説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、特性の異なる複数の映像信号を合成したような合
成映像信号に基づいて複数画面を表示する場合に広く適
用できるものである。

【００４１】

【発明の効果】本発明の画像調整回路は、次の効果を奏
する。

【００４２】(１) 第１の発明によれば、合成映像信号
に含まれる各々の映像信号に基づいて複数画面を表示を
する場合に、各映像信号が異なる画像特性を有する場合
でも、表示する画像ごとに最適の画像調整を実現でき
る。

【００４３】(２) 第２の本発明によれば、第１の発明
の効果に加えて、複数画像を表示する場合でも全画像に
対して同一のブライト調整を行えるので、外光の明るさ
などに応じて画面全体のブライト調整が極めて容易にな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態における画像調整回路を示
すブロック図

【図２】本発明の実施の形態における２画面表示と映像
範囲情報との対応関係の一例を表わす説明図

【図３】図１の画像調整回路における範囲情報処理回路
の具体例を示すブロック図

【図４】図１の補正値設定回路と演算回路の具体例を示
すブロック図

【図５】発明の実施の形態の変形例を示すブライト調整
回路部分のブロック図

【符号の説明】

１…タイミング回路、２…範囲情報処理回路、３…補正
値設定回路、４…演算回路、３０…全ブライト調整手
段。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｎ 5/265 Ｈ０４Ｎ 5/45 5/57 Ｇ０９Ｇ 5/36 ５２０Ａ // Ｈ０４Ｎ 5/45 ５２０Ｃ ５２０Ｌ ５２０Ｐ Ｆターム(参考） 5C023 AA11 AA38 AA40 BA08 BA11 CA01 EA05 5C025 BA28 BA30 CA06 DA06 DA07 5C026 CA01 CA02 CA10 CA12 5C082 AA02 BA12 BA35 CA11 CA56 CA64 CA82 CA85 CB01 DA51 MM10

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の映像信号が合成された合成映像信
   号に対して、この合成映像信号に含まれる各映像信号の
   出力タイミングに合わせて画像補正を切り換える範囲の
   情報を出力する範囲情報出力手段と、 この範囲情報出力手段からの情報に基づいて、前記合成
   映像信号に含まれる各映像信号に適合したディテール処
   理、コントラスト調整、ブライト調整、ガンマ補正など
   の画像補正処理を行う画像補正処理手段と、 を備えており、前記合成映像信号に含まれる各映像信号
   ごとに個別の画像補正を行なうことを特徴とする画像調
   整回路。
2. 【請求項２】 請求項１記載の画像調整回路において、 前記範囲情報出力手段は、前記合成映像信号に含まれる
   各映像信号の水平方向の映像範囲情報を作成するタイミ
   ング回路と、この映像範囲情報を入力して前記各映像信
   号の画面構成に合わせて映像範囲情報を加工する範囲情
   報処理回路とを備える一方、 前記画像補正処理手段は、前記範囲情報処理回路からの
   映像範囲信号に基づいて前記合成映像信号に含まれる各
   映像信号ごとに適合した画像補正値を出力する補正値設
   定回路と、入力される合成映像信号の各映像信号ごとに
   前記補正値設定回路から与えられる画像補正値に基づい
   て画像補正処理を行なう演算回路とを備えることを特徴
   とする画像調整回路。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２記載の画像調整
   回路において、 前記画像調整回路には、前記合成映像信号に含まれる全
   ての映像信号に対して、同一のブライト調整を行なう全
   ブライト調整手段が設けられていることを特徴とする画
   像調整回路。