JP2000298200A - レーザー励起型x線源 - Google Patents

レーザー励起型x線源

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JP2000298200A
JP2000298200A JP11105642A JP10564299A JP2000298200A JP 2000298200 A JP2000298200 A JP 2000298200A JP 11105642 A JP11105642 A JP 11105642A JP 10564299 A JP10564299 A JP 10564299A JP 2000298200 A JP2000298200 A JP 2000298200A
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plasma
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ray
laser
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Isao Kojima
勇夫 小島
Takashi Iwamoto
岩本  隆
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Shimadzu Corp
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザー励起型X線源において、プラズマか
らの微粒子群による汚染あるいは損傷を防止し、ターゲ
ットの消耗を低減する。また、X線の強度変更を容易に
行う。 【解決手段】 レーザービームの照射によるプラズマに
よってX線を発生するレーザー励起型X線源において、
ターゲット材11を内部に封入する容器2を備え、該容
器2はレーザービーム31及びX線41を透過しターゲ
ット材及びプラズマ12の飛散を遮断する透過窓21を
有する構成とする。ターゲット材及びプラズマを密封容
器内とすることによって、レーザー励起型X線源が備え
るポート類やX線光学系が、プラズマから放出される微
粒子群によって汚染されたり損傷されることを防止し、
ターゲット材の消耗を低減する。ターゲットの厚みを変
更することによって、ターゲット材及びプラズマを密封
する容器の姿勢を変更する姿勢変更機構6を備えること
によって、X線の強度変更を容易に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高輝度X線源、X
線分析装置、X線顕微鏡、X線リソグラフィ装置、X線
露光装置等に用いるX線発生装置に関し、特にレーザー
励起型X線源に関する。
【0002】
【従来の技術】高輝度X線源、X線分析装置、X線顕微
鏡、X線リソグラフィ装置、X線露光装置等において
は、通常、X線発生装置から得られるX線を使用してい
る。X線発生装置として、X線管の他にプラズマを用い
たX線源が知られている。プラズマを用いたX線源は、
プラズマ中にできる高電離多価イオンと電子の相互作用
により発生するX線を用いるものであり、高密度のプラ
ズマをレーザービームによって生成するレーザー励起型
X線源が知られている。レーザービームを用いたレーザ
ー励起型X線源では、励起エネルギーとしてレーザービ
ームを真空中に導き、10μm程度の大きさに絞ったレ
ーザービームをAl,Mo,W,Ta,Au等のターゲ
ット表面に集光して照射し、これによって高温高密度の
プラズマを生成し、このプラズマ中のイオンと電子の相
互作用でX線を発生させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザー励起型
X線源では、プラズマからの微粒子群によって汚染や損
傷が生じるという問題がある。プラズマが発生すると、
プラズマから微粒子群が飛散する。飛散した微粒子群
は、レーザービームを真空チャンバー内に導入するため
の導入ポートや、発生したX線を真空外へ取り出すため
の取り出しポート等のポート部分、あるいは発生したX
線を真空チャンバー内で集光させる場合に用いるX線光
学系に対して、汚染したり損傷を与えたりする。ポート
部分やX線光学系における汚染や損傷は、発生するX線
強度に影響を与え、初期の強度を維持することが困難と
なる。
【0004】また、レーザービーム及びプラズマによっ
て飛散物が放出することによって、ターゲットは消耗す
る。そのため、ターゲットの消耗が拡大した場合には、
ターゲットを交換する必要があるという問題がある。ま
た、ターゲットを交換するには、真空チャンバー内を大
気圧に昇圧させ、ターゲットを交換した後、再び減圧を
行う必要がある。この真空チャンバーの昇圧及び減圧に
は時間を要するという問題の他に、交換作業中において
はX線の発生が停止するため、X線の発生効率が低下す
るという問題点もある。
【0005】また、従来のレーザー励起型X線源は、発
生するX線の強度変更を容易に行うことができないとい
う問題がある。従来のレーザー励起型X線源において、
プラズマ状態を変えることによって、発生するX線強度
を変更することが考えられるが、プラズマ状態の変更は
容易ではなく、X線強度の変更は容易ではない。
【0006】したがって、本発明は、従来の問題点を解
決して、レーザー励起型X線源において、プラズマから
の微粒子群による汚染あるいは損傷を防止することを目
的とし、ターゲットの消耗を低減することを他の目的と
し、また、X線の強度変更を容易なものとすることを他
の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ターゲット材
及びプラズマを密封容器内とすることによって、レーザ
ー励起型X線源が備えるポート類やX線光学系が、プラ
ズマから放出される微粒子群によって汚染されたり損傷
されることを防止し、ターゲット材の消耗を低減するも
のである。
【0008】また、本発明は、ターゲットの厚みを変更
することによって、ターゲット材及びプラズマを密封す
る容器の姿勢を変更することによって、X線の強度変更
を容易に行うものである。
【0009】本発明の第1の形態は、レーザービームの
照射によるプラズマによってX線を発生するレーザー励
起型X線源において、ターゲット材を内部に封入する容
器を備え、該容器はレーザービーム及びX線を透過しタ
ーゲット材及びプラズマの飛散を遮断する透過窓を有す
る構成とする。
【0010】本発明の容器はターゲット材を内部に封入
する構成であるため、ターゲット材やプラズマが容器外
に放出しない。そのため、レーザービームを導入する導
入ポートや、発生したX線を取り出すため取り出しポー
ト等のポート部分、あるいは発生したX線を集光させる
X線光学系と、プラズマから放出される微粒子とを分離
することができ、ポート部分やX線光学系が微粒子によ
って汚染されたり損傷を受けることを防止することがで
きる。
【0011】また、容器内のターゲット材に対するレー
ザービームの導入は、容器に設けた透過窓を通して行
う。また、該透過窓はターゲット材及びプラズマの飛散
を遮断する。
【0012】本発明の第2の形態は、レーザービームの
照射によるプラズマによってX線を発生するレーザー励
起型X線源において、ターゲット材を内部に封入する容
器、及び該容器の姿勢を変更する姿勢変更機構を備え、
該容器は破裂防止膜と破裂防止膜により分離される少な
くとも二つの室を備え、室の少なくとも一つはレーザー
ビーム及びX線を透過しターゲット材及びプラズマの飛
散を遮断する透過窓を備える構成とする。
【0013】本発明の姿勢変更機構は、容器の姿勢を変
更することによって発生するX線の強度を変更するもの
である。容器の姿勢としては、容器の回転状態や容器の
傾斜状態があり、これらを変更することによってX線強
度を変更する。
【0014】一般に、ターゲット材の厚さとプラズマか
ら発生するX線の強度との間には所定の関係があること
が知られている。本発明の姿勢変更機構によって容器の
回転状態を変更する場合には、流動性のターゲット材を
収納した容器を回転することによって、ターゲット材に
作用する遠心力によってその厚さを変更させ、発生する
X線の強度変更を行う。発生するX線強度は、容器の回
転速度によって調整することができる。また、容器の回
転とレーザービームの照射とを同期させることによっ
て、容器の回転に合わせてレーザービームをターゲット
に照射することができる。
【0015】また、本発明の姿勢変更機構によって容器
の傾斜状態を変更する場合には、流動性のターゲット材
を収納した容器を傾けることによって、ターゲット材の
厚さを変更させ、発生するX線の強度変更を行う。発生
するX線強度は、容器の傾斜角度によって調整すること
ができる。流動性を備えたターゲット材としては、水銀
Hgや鉛Pbの金属やコールタール等の有機粘性物質を
用いることができる。
【0016】また、本発明の容器は、破裂防止膜によっ
てプラズマを発生させるプラズマ室と緩衝室の2つの室
を備える。破裂防止膜はゴム等の遮蔽可能な弾性材で形
成し、プラズマ室内で生じる瞬間的なプラズマ膨張を緩
衝室に逃がすことによって、容器が破裂するのを防止す
る。
【0017】本発明の第3の形態は、プラズマを励起さ
せるレーザービームの他に、第1,2の形態が備える透
過窓の室内部分を清掃するレーザービームを照射するレ
ーザー光源を備える。プラズマ室が備える透過窓の室内
部分には、プラズマから放出される微粒子やターゲット
材が付着し、レーザービームやX線の透過を妨げる要因
となる。第3の形態では、この透過窓の室内部分に清掃
用のレーザービームを照射することによって、透過窓部
分に付着した微粒子やターゲット材を溶融して、透過窓
を清掃する。
【0018】清掃用のレーザービームは、プラズマの発
生に寄与しない波長や強度とし、また、焦点位置を透過
窓部分とすることによって、レーザービームによるプラ
ズマの励起を防止することができる。
【0019】本発明の第4の形態は、複数の容器を備
え、該容器に対するプラズマ励起用のレーザービームの
照射を切換える構成とし、各容器内に収納するターゲッ
ト材の物質を変えることによって発生するX線の波長域
を変更可能とする。これによって、幅広いX線波長域か
ら選択することができる。
【0020】本発明の第6の形態は、容器に加熱手段を
備える。加熱手段は、容器内のターゲット材を加熱し、
融点が常温以上のターゲット材(鉛Pbや粘性物質)
や、プラズマによってスパッタリング状に飛散した物質
を溶融して流動化させたり、プラズマで拡散した物質に
収集効率を向上させることができる。
【0021】本発明の第5の形態は、容器を真空チャン
バー内に出し入れする二重隔壁構造の挿入機構を備え
る。この挿入機構によって、容器の交換において真空チ
ャンバー内の真空度の低下を抑えることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照しながら詳細に説明する。本発明の第1の形態につ
いて図1〜図4を用いて説明する。図1,図2は本発明
のレーザー励起型X線源の一構成例を説明するための概
略図及び断面図であり、図3,図4は動作を説明するた
めの断面図及びタイミングを説明する図である。
【0023】図1,2において、レーザー励起型X線源
1は、内部に密封室を有する容器2と、該容器2の姿勢
を変更する姿勢変更機構6とを備える。容器2は透過窓
21を有したプラズマ室22を備える。プラズマ室22
は、収納したターゲット材11をレーザービームによっ
て励起させてプラズマ12を発生させるための密封室で
あり、プラズマ12から発生したX線41を透過窓2を
通して容器2の外側に取り出す。なお、図1,2に示す
容器2は円筒状容器の例を示しているが、容器の形状は
円筒形に限定されるものではない。
【0024】図2(a)は容器2の一部の断面図を示し
ている。容器2内は、破裂防止膜23で分離したプラズ
マ室22と破裂防止緩衝室24を備える。プラズマが発
生すると瞬間的にプラズマ膨張が発生し、プラズマ室2
2内の圧力は上昇する。破裂防止緩衝室24は、このプ
ラズマ膨張による圧力を吸収して、容器2が損傷するこ
とを防ぐための緩衝用の室であり、プラズマ室22と破
裂防止緩衝室24との間は、ゴム等の弾性材で仕切られ
ている。
【0025】図2(b)は破裂防止膜23及び破裂防止
緩衝室24の動作状態を示している。プラズマ12の発
生による膨張によってプラズマ室22内の圧力が高まる
と、破裂防止膜23は破裂防止緩衝室24側に変形し、
プラズマ室22内の急激な圧力上昇を抑制する。容器2
内の圧力上昇を抑制することによって、容器2の損傷を
防止することができる。
【0026】破裂防止緩衝室24の容積は、プラズマ膨
張による圧力変化や容器2の強度等の条件から設定する
ことができる。
【0027】レーザー励起型X線源1は、容器2及び姿
勢変更機構6の他に、レーザービーム31をターゲット
材11に照射するためのレーザー光源3と、プラズマ1
2から放出されたX線41を外部に取り出すX線取り出
しポート4と、清掃用レーザー光源5を備え、また、レ
ーザー光源3と姿勢変更機構6、及び清掃用レーザー光
源5の動作タイミングを制御する制御手段9を備える。
【0028】レーザー光源3は、容器2の透過窓21を
通して容器内部のターゲット材11にレーザービーム3
1を照射し、プラズマ12を発生させる。また、X線取
り出しポート4は、透過窓21を通過して容器2から放
出されたX線41を外部に取り出す。
【0029】また、清掃用レーザー光源5は、清掃用の
レーザービーム51を透過窓21に当て、透過窓21の
内側に付着したターゲット材や飛散物を溶融して、レー
ザービーム31やX線41の透過率を維持する。清掃用
のレーザービーム51の波長や強度は、ターゲット材1
1にプラズマを発生させない条件に設定し、焦点位置を
透過窓21に設定する。
【0030】次に、第1の形態によるX線強度の変更に
ついて説明する。第1の形態において、X線強度の変更
は姿勢変更機構6によって行うことができ、容器2の回
転状態を変更したり、あるいは容器2の傾斜状態を変更
することによってX線強度を変更することができる。
【0031】はじめに、容器の回転状態の変更によって
X線強度を変更する場合について説明する。容器の回転
状態の変更する場合には、姿勢変更機構6はステップモ
ータ等の駆動モータ61及び回転軸62で構成すること
ができる。
【0032】図2(b)及び図3に示すように、容器2
内に水銀や有機粘性物質等の流動性を有したターゲット
材11を収納し、姿勢変更機構6によって軸中心に回転
させると、ターゲット材11は遠心力と重力とが釣り合
う位置まで容器2の内壁面に広がって付着する。このと
きターゲット材の膜厚は、容器2の回転速度に対応して
いる。図3は容器2の径方向の断面を示しており、図3
(a)は図3(b)より高速回転の場合を示している。
容器2を高速回転させた場合は低速回転させた場合より
も、遠心力が大きいため、ターゲット11aの膜厚はタ
ーゲット11bの膜厚よりも薄くなる。
【0033】一般に、プラズマから放出されるX線強度
は、ターゲット材の膜厚と相関関係があることが知られ
ている。そこで、本発明の姿勢変更機構6は、容器2の
回転速度を制御することによってターゲット材の膜厚を
制御し、膜厚に対応してX線の強度を発生させる。した
がって、あらかじめ容器の回転速度と発生するX線強度
との関係を求めておき、容器の回転速度を制御すること
によってX線の強度を制御することができる。
【0034】容器を回転させる場合には、レーザービー
ムが透過窓を透過してターゲット材を照射するために、
レーザービームの照射のタイミングと容器の透過窓の位
置とを同期させる必要がある。図4は、レーザービーム
の照射のタイミングと容器の透過窓の位置の関係を説明
するための図であり、図4(a),(b)は高速回転時
の透過窓の位置及びレーザービームの照射タイミングを
示し、図4(c),(d)は低速回転時の透過窓の位置
及びレーザービームの照射タイミングを示している。レ
ーザービームをターゲット材に照射するには、透過窓が
図1中のAとBの間に位置している間にレーザー光源か
らレーザービームを照射する。制御手段9は、回転速度
の変化に係わらず、レーザービームと透過窓の位置のタ
イミング関係を維持する。
【0035】次に、容器の傾斜状態の変更によってX線
強度を変更する場合について説明する。図2(c)に示
すように、容器2内に水銀や有機粘性物質等の流動性を
有したターゲット材11を収納し、姿勢変更機構6によ
って容器2を傾斜させると、重力によってターゲット材
11は容器2の低い方に移動し、内壁面の形状に対応し
た膜厚が形成される。図2(c)では、ターゲット材1
1の膜厚は、容器2の壁面に沿って順次変化する。この
順次変化する膜厚に対して照射するレーザービームの位
置を変化させたり、あるいは逆に、照射されるレーザー
ビーム位置に対して容器2の位置を変化させることによ
って、発生するプラズマ状態を変更させ、これによって
放出するX線の強度に変更する。したがって、あらかじ
め容器の傾斜角度と発生するX線強度との関係を求めて
おき、容器の傾斜角度を制御することによってX線の強
度を制御することができる。なお、透過窓21の清掃
は、図1及び図3において、清掃用レーザービームを透
過窓21に照射することによって行うことができる。
【0036】次に、本発明の第2の形態について図5の
概略図、及び図6の断面図を用いて説明する。第2の形
態は、第1の形態に加熱手段を付加した構成である。加
熱手段25は、容器2の壁面中あるいは外壁面に設ける
ことができ、容器2の壁面及び内部を加熱する。この加
熱によって、融点が高く常温では流動性を有していない
ターゲット材を融点以上に加熱して溶融させて流動性を
持たせたり、容器2の内壁面や透過窓21に付着したタ
ーゲット材や飛散物を溶融して、収集させることができ
る。
【0037】加熱手段25は、例えば加熱ヒータによっ
て構成することができ、外部に設けた電源を含む加熱制
御装置26によって加熱温度を制御することができる。
【0038】次に、本発明の第3の形態について図7の
断面図を用いて説明する。第3の形態は、1つの容器2
に複数のプラズマ室を設ける構成であり、各プラズマ室
にターゲット材を収納して、それぞれからX線を発生可
能とするものである。複数のプラズマ室にそれぞれ異な
るターゲット材を収納する場合には、各ターゲット材か
ら異なる波長のX線を放出させることができるため、得
られるX線波長域を広げることができる。
【0039】また、複数のプラズマ室にそれぞれ同種の
ターゲット材を収納する場合には、ターゲット材の収納
量を異ならせることによって強度が異なるX線を取り出
すことができる。また、等量のターゲット材を収納した
プラズマ室を複数用意することによって、容器とレーザ
ービームとの相対位置を変更するだけで真空チャンバー
の開閉を行なうことなくターゲット材の交換を行うこと
ができ、ターゲット材の消耗等による交換作業の回数を
減少させることができる。
【0040】図7(a)に示す構成例は、第1の形態の
容器2を軸方向に2つ連結した構成である。容器2は、
隔壁27を挟んで2つのプラズマ室22a,22bを備
え、各プラズマ室22a,22bはそれぞれ破裂防止膜
23a,23bを介して破裂防止緩衝室24a,24b
を有している。
【0041】また、図7(b)に示す構成例は、第1の
形態の容器2を軸方向に2つ連結すると共に、各室はプ
ラズマ室と破裂防止緩衝室と兼用する構成である。容器
2は、破裂防止膜23cを挟んで2つのプラズマ22
c,22dを備える。2つのプラズマ室22c,22d
は、破裂防止緩衝室を兼用しており、一方のプラズマ室
でプラズマを発生させた場合には、他方のプラズマ室を
破裂防止緩衝室として使用し、容器2の損傷を防止す
る。
【0042】また、上記した構成例の他に、2つのプラ
ズマ室を破裂防止膜及び破裂防止緩衝室を挟んで配列す
る構成とすることもできる。また、上記した各構成例に
おいて、配列するプラズマ室の個数は2室に限られ得る
ものではなく、任意の個数とすることができる。
【0043】次に、本発明の第4の形態について図8の
概略図及び断面図を用いて説明する。なお、第4の形態
では、容器の要部のみを示しており、姿勢変更手段、破
裂防止膜、破裂防止緩衝室等は省略して示している。
【0044】容器2は、図8(a),(b)に示すよう
に、断面が凹形状の底部28を備え、上面に設けた透過
窓21Aを通してレーザービーム31の照射及びX線4
1の取り出しを行う構成とする。底部28は中央部を低
くした凹形状であるため、流動性のターゲット材11は
底部28の中央部分に溜まる。駆動モータ61によって
容器2を回転させると、ターゲット材11は遠心力によ
って容器の壁面側に広がると共に、膜厚が薄くなる。図
8(c),(d)は高速回転の場合を示し、図8
(e),(f)は低速回転の場合を示している。
【0045】したがって、前記した構成例と同様に、あ
らかじめ容器の回転速度と発生するX線強度との関係を
求めておき、容器2の回転速度を制御してターゲット材
の膜厚を制御し、X線強度を変更することができる。次
に、本発明の第5の形態について図9の概略図を用いて
説明する。第5の形態は切替装置7を備え、切替装置7
によって複数の容器2を切り替える構成とするものであ
る。切替装置7は、容器2及び姿勢変更機構6を複数個
取り付ける回転盤71と、該回転盤71を回転させるス
テップモータ等の駆動モータ72とを備える。
【0046】切替装置7は、回転盤71を回転させて容
器2の回転位置を変更し、所望の予をレーザービーム3
1の入射位置及びX線の取り出し位置に位置決めする。
容器2を変更する場合には、回転盤71をさらに回転さ
せることによって位置決めを行う。
【0047】この構成によれば、容器内に異なるターゲ
ット材を収納させておくことによって、取り出すX線の
波長域を広げたり、あるいは、真空チャンバーを開閉す
ることなくターゲット材の交換を行うことができる。
【0048】図10は、容器2の交換装置を説明するた
めの図である。交換装置8は、真空チャンバー81内の
真空状態をあまり変化することなくターゲット材の交換
を行うものであり、X線の取り出しを行う真空チャンバ
ー81と収納室82を備える。真空チャンバー81と収
納室82との間には第1開口部83が形成され、両室間
は、第1隔壁85によって開閉可能としてる。また、収
納室82と外気との間には第2開口部84が形成され、
第2隔壁86によって開閉可能としてる。第1隔壁85
及び第2隔壁86の開閉動作は、回転移動あるいはスラ
イド移動によって行うことができる。なお、収納室82
には図示しない真空ポンプが接続されている。
【0049】図10において、実線で示した切替装置7
は収納室82内にある状態を示し、破線で示した切替装
置7’は真空チャンバー81内にある状態を示してい
る。両室間における切替装置7の移動は、軸87をスラ
イドすることによって行うことができる。
【0050】真空チャンバー81内に位置した切替装置
7を取り出してターゲット材の交換を行うには、軸87
をスライドさせて切替装置7を収納室82内に移動し、
第1隔壁85を閉じ、真空チャンバー81と収納室82
とを隔てる。次に、収納室82内を真空ポンプで大気圧
とした後、第2隔壁86を開いて容器を交換する。
【0051】容器を交換した後に、第2隔壁86を閉じ
て収納室82を排気し、真空状態とした後に、第1隔壁
85を開き、軸87をスライドさせて切替装置7を真空
チャンバー81内に移動させる。
【0052】上記構成及び動作によって、真空チャンバ
ー内の真空状態はほとんど影響を与えることなくターゲ
ット材の交換を行うことができ、真空チャンバーの排気
処理や該処理による効率低下や時間損失を防止すること
ができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のレーザー
励起型X線源によれば、プラズマからの微粒子群による
汚染あるいは損傷を防止し、ターゲットの消耗を低減す
ることができる。また、X線の強度変更を容易に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザー励起型X線源の一構成を説明
するための概略構成図である。
【図2】本発明のレーザー励起型X線源の一構成例を説
明するための断面図である。
【図3】本発明のレーザー励起型X線源の一構成例の動
作を説明するための断面図である。
【図4】本発明のレーザー励起型X線源の一構成例の動
作のイミングを説明する図である。
【図5】本発明の第2の形態を説明するための概略図で
ある。
【図6】本発明の第2の形態を説明するための断面図で
ある。
【図7】本発明の第3の形態を説明するための断面図で
ある。
【図8】本発明の第4の形態を説明するための概略図及
び断面図である。
【図9】本発明の第5の形態を説明するための概略図及
び断面図である。
【図10】本発明の容器の交換装置を説明するための図
である。
【符号の説明】
1…レーザービーム励起X線源、2…容器、3…レーザ
ー光源、4…X線取り出しポート、5…清掃用レーザー
光源、6…姿勢変更機構、7…切替装置、8…交換装
置、9…制御手段、11…ターゲット材、12…プラズ
マ、21…透過窓、22…プラズマ室、23…破裂防止
膜、24…破裂防止緩衝室、25…加熱手段、26…加
熱制御装置、27…隔壁、28…底部、31…レーザー
ビーム、41…X線、51…清掃用レーザービーム、6
1,72…駆動モータ、62…回転軸、71…回転盤、
81…真空チャンバー、82…収納室、83…第1開口
部、84…第2開口部、85…第1隔壁部、86…第2
隔壁部、87…軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩本 隆 京都府京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式会社島津製作所内 Fターム(参考) 4C092 AA06 AA15 AA17 AB19 AC08 BD01 BD07 BD12 CD10 CE02 CE04 EE12 5F046 GC03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザービームの照射によるプラズマに
    よってX線を発生するレーザー励起型X線源において、
    ターゲット材を内部に封入する容器を備え、前記容器
    は、レーザービーム及びX線を透過しターゲット材及び
    プラズマの飛散を遮断する透過窓を有する、レーザー励
    起型X線源。
  2. 【請求項2】 レーザービームの照射によるプラズマに
    よってX線を発生するレーザー励起型X線源において、
    ターゲット材を内部に封入する容器、及び該容器の姿勢
    を変更する姿勢変更機構を備え、前記容器は、破裂防止
    膜と、該破裂防止膜により分離される少なくとも二つの
    室を備え、前記室の少なくとも一つは、レーザービーム
    及びX線を透過しターゲット材及びプラズマの飛散を遮
    断する透過窓を備える、レーザー励起型X線源。
  3. 【請求項3】 前記透過窓の室内部分を清掃するレーザ
    ー光源を備える、請求項1又は2記載のレーザー励起型
    X線源。
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