JP2000297967A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置

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JP2000297967A
JP2000297967A JP11105147A JP10514799A JP2000297967A JP 2000297967 A JP2000297967 A JP 2000297967A JP 11105147 A JP11105147 A JP 11105147A JP 10514799 A JP10514799 A JP 10514799A JP 2000297967 A JP2000297967 A JP 2000297967A
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lubricating oil
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Yuji Yoshida
雄二 吉田
Shozo Funakura
正三 船倉
Noriho Okaza
典穂 岡座
Mitsuharu Matsuo
光晴 松尾
Fumitoshi Nishiwaki
文俊 西脇
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 HFC冷媒を主たる成分とする冷媒と、冷媒
と一定温度以下で非溶解性となり、冷媒液相の上層に潤
滑油液相を形成する圧縮機用潤滑油を用いる場合に、圧
縮機中のモータ出力シャフトに取り付けられたオイルポ
ンプは、下層の液相冷媒を吸い込んで油潤滑部に送り込
むため、潤滑不良が生じ、圧縮機の摩耗や焼き付き等の
機能低下を招く恐れがある。 【解決手段】 少なくとも周波数変換器5を用いて三相
電動機により駆動される圧縮機1と凝縮器2と絞り装置
3と蒸発器4とを構成要素とし、圧縮機1の三相電動機
停止時に、周波数変換器により三相電動機の三相のうち
二相のみを断続的に通電させることによって圧縮機中の
潤滑油を加熱するオイルヒータを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、HFC冷媒を主た
る成分とする冷媒と、冷媒には一定温度以下で非溶解性
の圧縮機用潤滑油を用いたエアコン、冷凍機等の冷凍サ
イクル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エアコン、冷凍機等の冷凍サイク
ル装置は、圧縮機、必要に応じて四方弁、凝縮器、キャ
ピラリーチューブや膨張弁等の絞り装置、蒸発器、アキ
ュムレータ等を配管接続して冷凍サイクルを構成し、そ
の内部に冷媒を循環させることにより、冷却または加熱
運転を行っている。特に、エアコンの冷凍サイクル装置
においては、圧縮機、四方弁、凝縮器や蒸発器として作
用する室内側および室外側熱交換器、絞り装置、アキュ
ムレータ等を配管接続して冷凍サイクルを構成し、その
内部に冷媒を循環させることにより、冷房または暖房運
転を行っている。これらの冷凍サイクル装置における冷
媒としては、フロン類(以下R○○またはR○○○と記
すことが、米国ASHRAE34規格により規定されて
いる)と呼ばれるメタンまたはエタンから誘導されたハ
ロゲン化炭化水素が知られている。
【0003】エアコン、冷凍機等においては、利用温度
としては凝縮温度は略50℃、蒸発温度は略0℃の範囲
において通常使用され、中でもR22(クロロジフルオ
ロメタン、CHClF2、沸点−40.8℃)が冷媒として幅
広く用いられている。このR22は、塩素を含むフッ化
炭化水素類(HCFC冷媒)であり、成層圏オゾン破壊
能力があるため、すでにモントリオール国際条約によっ
て使用量及び生産量の規制が決定され、さらに将来的に
はその使用・生産を廃止しようという動きがある。成層
圏オゾン層に及ぼす影響をほとんど無くするためには、
分子構造中に塩素を含まないことが必要条件とされてお
り、この可能性のあるものとして別の塩素を含まないフ
ッ化炭化水素類(HFC冷媒)や炭化水素類(HC冷
媒)の代替冷媒が提案されている。
【0004】例えば炭化水素類(HC冷媒)としては、
プロパン(CH3-CH2-CH3、R290、沸点−42.1
℃)、プロピレン(CH3-CH=CH2、R1270、沸点−4
7.7℃)や、エタン(CH3-CH3、R170、沸点−8
8.8℃)との混合冷媒への移行が提案されている。こ
こでHC冷媒の欠点は、従来のHCFC冷媒のR22に
はなかった強い可燃性があることである。
【0005】また塩素を含まないフッ化炭化水素類(H
FC冷媒)としては、ジフルオロメタン(CH2F2、R3
2、沸点−51.7℃)、ペンタフルオロエタン(CF3-
CHF2、R125、沸点−48.1℃)、1,1,1,2
−テトラフルオロエタン(CF3-CH2F、R134a、沸点
−26.1℃)等からなる混合冷媒が、代替冷媒候補と
して考えられている。例えば、R32とR125からな
る混合冷媒が注目されており、50±2重量%のR32
と50±2重量%のR125からなる混合冷媒は、共沸
様混合物となり、米国ASHRAE34規格においてR
410Aの番号が付与されている。また、R32、R1
25とR134aからなる混合冷媒が注目されており、
23±2重量%のR32、25±2重量%のR125、
52±2重量%のR134aからなる混合冷媒は、非共
沸混合物であるが、米国ASHRAE34規格において
R407Cの番号が付与されている。
【0006】ここでHFC冷媒の欠点は、地球環境問題
のもう一つの課題である地球温暖化に対する影響を示す
地球温暖化係数(以下GWPと記す)が、従来のHCF
C冷媒のR22と同程度に近いことである。1995年
のIPCC(Intergovernmental Panel on Climate
Change、気候変動政府間パネル)報告によれば、炭酸
ガス(CO2)のGWPを1としたときの積算時水平軸
100年の比較値は、R22のGWPは1500、HF
C冷媒の内、R32のGWPは650、R125のGW
Pは2800、R134aのGWPは1300とされて
いる。従って、これらを混合したR410AのGWPは
1700、R407CのGWPは1500と試算され
る。
【0007】一方可燃性の判定基準としては、米国AS
HRAE34規格に規定されており、毒性のないものは
A分類として、その中で可燃性の程度に応じて、A1、
A2、A3に分類されている。ここで、R22、R12
5、R134a等は、実質的に不燃性のA1、R32
(ジフルオロメタン)は弱可燃性のA2、炭化水素類は
強可燃性のA3、に分類される。
【0008】従って、R32は弱い可燃性があるという
欠点があるものの、地球温暖化に対する影響を、R22
やR410Aに比べて約1/3に小さくできる利点があ
るため、さらなるR32の欠点を改良して、R22の代
替冷媒として注目されているR410AのGWPの低減
を行うことが考えられる。
【0009】R32は弱可燃性があるという欠点の他
に、従来の圧縮機用潤滑油として用いられてきた鉱油や
アルキルベンゼン油との溶解性が悪く、圧縮機から冷媒
と一緒に吐出された潤滑油が低温の蒸発器から圧縮機に
帰還しなくなる(オイルリターンを確保できない)恐れ
がある。このためR32を冷媒として用いる場合には、
圧縮機用潤滑油として溶解性の良いエステル油を用いる
ことが望ましいと考えられているが、エステル油は加水
分解しやすく、化学材料的な信頼性について細心の注意
を払う必要がある。しかもR32は、エステル油との溶
解性が他のHFC冷媒と比較して小さく、エステル油や
水分の共存下において分解しやすいため、R125を混
合したR410Aよりも、エステル油の使用において細
心の注意を払う必要がある。
【0010】従ってR32と共存する従来の圧縮機用潤
滑油の圧縮機へのオイルリターンを確保するために、化
学構造的に鉱油やアルキルベンゼン油と溶解性の高い炭
化水素類をR32と弱可燃性を示す少量の範囲で混合す
ることによって、鉱油やアルキルベンゼン油の従来の圧
縮機用潤滑油とR32の溶解性を改善して用いることが
考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、R32(ジ
フルオロメタン)と共沸様混合物を作る炭化水素類であ
るR600(ブタン、CH3-CH2-CH2-CH3、沸点−0.5
℃)あるいはR600a(イソブタン、(CH3)2-CH-CH
3、沸点−11.8℃)と、R32には非溶解性の圧縮
機用潤滑油を冷凍サイクル装置に用いる場合に生ずる課
題を解決しようとするものである。
【0012】具体的には、鉱油やアルキルベンゼン油な
ど従来の圧縮機用潤滑油とR32との溶解性を改善する
ために、R32と共沸性の高いR600あるいはR60
0aを少量の範囲で混合して混合冷媒とする場合に生ず
る課題を解決しようとするものである。
【0013】すなわち、利用温度として凝縮温度は略5
0℃、蒸発温度は略0℃の範囲において通常使用される
エアコン等の暖房運転においては、運転起動時の外気温
度は0℃以下である場合が普通であり、時には−20℃
以下となる。
【0014】ここで、−20℃以上の温度においては、
R32と共沸性の高いR600あるいはR600aを少
量の範囲で混合した混合冷媒は、互いに溶解性であるた
め、R32とR600あるいはR600aを混合した混
合冷媒の気相組成と液相組成は、ほぼ同じ組成である。
しかしながら、−20℃以下のような低温度において
は、R32とR600あるいはR600aを混合した混
合冷媒自身が、非溶解性となり、R32とR600ある
いはR600aを混合した混合冷媒の液相組成が、組成
の異なる二つの冷媒液相に分離を起こすことが見いださ
れた。すなわち、R32/R600混合冷媒では−26
℃以下において、R32/R600a混合冷媒では−3
7℃以下において、二つの冷媒液相に分離を起こすこと
が見いだされた。また−20℃以下のような低温度ばか
りでなく、0℃付近において、鉱油やアルキルベンゼン
油など従来の圧縮機用潤滑油をさらに混合すると、R3
2とR600あるいはR600aを混合した混合冷媒の
液組成の比重が重たいために、上から冷媒気相、潤滑油
液相、冷媒液相の三つに分離を起こすことが見いだされ
た。
【0015】このため、この状態で圧縮機を起動させる
と、圧縮機中のモータ出力シャフトに取り付けられたオ
イルポンプは、下層の液相冷媒を吸い込んで油潤滑部に
送り込むため、潤滑不良が生じ、圧縮機の摩耗や焼き付
き等の機能低下を招く恐れがある。
【0016】本発明は、R32(ジフルオロメタン)
と、少量のR600(ブタン)またはR600a(イソ
ブタン)とを主成分とする混合冷媒のような、HFC冷
媒を主たる成分とする冷媒と、冷媒と一定温度以下で非
溶解性となり、冷媒液相の上層に潤滑油液相を形成する
圧縮機用潤滑油を用いる場合に、圧縮機起動時の摩耗や
焼き付きを防止して信頼性の高い冷凍サイクル装置を提
供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の手段は、
HFC冷媒を主たる成分とする冷媒と、冷媒と一定温度
以下で非溶解性となり、冷媒液相の上層に潤滑油液相を
形成する圧縮機用潤滑油を用い、少なくとも周波数変換
器を用いて三相電動機により駆動される圧縮機と凝縮器
と絞り装置と蒸発器とを構成要素とし、圧縮機の三相電
動機停止時に、周波数変換器により三相電動機の三相の
うち二相のみを断続的に通電させることにより、圧縮機
中の潤滑油を加熱するオイルヒータを構成したことを特
徴とする冷凍サイクル装置である。
【0018】本発明の第1の手段によって、HFC冷媒
を主たる成分とする冷媒と、冷媒と一定温度以下で非溶
解性となり、冷媒液相の上層に潤滑油液相を形成する圧
縮機用潤滑油を用いた場合でも、圧縮機を回転させるこ
となく、短時間で効率良く圧縮機中の潤滑油液相と冷媒
液相の二つに分離された液相を加熱して溶解させたり、
潤滑油液相の下層に凝縮した冷媒液相を効率よく蒸発さ
せて圧縮機の外に追い出すため、圧縮機起動時の摩耗や
焼き付きを防止して信頼性の高い冷凍サイクル装置を提
供することができる。
【0019】本発明の第2の手段は、HFC冷媒を主た
る成分とする冷媒が、ジフルオロメタンと、ブタンまた
はイソブタンとを主成分とする混合冷媒であり、冷媒と
一定温度以下で非溶解性となり、冷媒液相の上層に潤滑
油液相を形成する圧縮機用潤滑油が、鉱油またはアルキ
ルベンゼン油からなる、あるいは鉱油およびアルキルベ
ンゼン油からなることを特徴とする上記記載の冷凍サイ
クル装置である。
【0020】本発明の第2の手段によって、HFC冷媒
であるジフルオロメタンに、化学構造的に鉱油やアルキ
ルベンゼン油と溶解性の高い炭化水素類であるブタンま
たはイソブタンを弱可燃性を示す少量の範囲で混合する
ことによって、−20℃以下のような低温度において、
上から冷媒気相、潤滑油液相、冷媒液相の三つに分離を
起こすことがある場合でも、圧縮機を回転させることな
く、短時間で効率良く圧縮機中の潤滑油液相と冷媒液相
の二つに分離された液相を加熱して溶解させたり、潤滑
油液相の下層に凝縮した冷媒液相を効率よく蒸発させて
圧縮機の外に追い出して、圧縮機起動時の摩耗や焼き付
きを防止することができるため、従来の冷媒であるR2
2やその代替冷媒であるR410AあるいはR407C
と比較してGWPを約1/3に低減させ、かつ材料信頼
性の面で問題の少ない有用な冷凍サイクル装置を提供す
ることができる。
【0021】本発明の第3の手段は、圧縮機の温度を検
出する圧縮機温度センサや外気温度センサの出力を用い
て、オイルヒータの制御を行うことを特徴とする上記記
載の冷凍サイクル装置である。
【0022】本発明の第3の手段によって、圧縮機の温
度を検出する圧縮機温度センサや外気温度センサの出力
を用いて、オイルヒータの制御を行うオイルヒータ制御
手段を設けたので、外気温度および圧縮機温度の検知に
より、必要時のみオイルヒータ加熱を行うので、不要時
のヒータ通電による消費電力の増大を抑制するという作
用を有する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1と図2を用いて説明する。
【0024】図1は、本発明の一実施の形態である冷凍
サイクル装置の暖房運転時の概略図である。1は高圧シ
ェル型の圧縮機、2は凝縮器となる室内側熱交換器、3
は絞り装置となるキャピラリーチューブ、4は蒸発器と
なる室外側熱交換器であり、これらを配管接続して冷凍
サイクル装置を構成している。冷凍サイクル装置の内部
には、HFC冷媒のR32と少量のHC冷媒のR600
とを主成分とする、あるいはHFC冷媒のR32と少量
のHC冷媒のR600aとを主成分とする混合冷媒が封
入され、さらに圧縮機1用の潤滑油として鉱油またはア
ルキルベンゼン油が、あるいは鉱油およびアルキルベン
ゼン油が封入されている。
【0025】高圧シェル型の圧縮機1で圧縮された混合
冷媒は高温高圧のガス状態となり、圧縮機1のシェル内
を経て凝縮器2で放熱して凝縮液化して、キャピラリー
チューブ3で減圧されて低温の二相状態となり、蒸発器
4で吸熱して蒸発気化してガス状態となり、再び圧縮機
1に吸入される。冷凍サイクル装置の内部に封入された
HFC冷媒を主たる成分とする混合冷媒は、例えば暖房
期停止時の0℃や−20℃以下のような低温度におい
て、圧縮機1中において、上から冷媒気相、潤滑油液
相、冷媒液相の三つに分離を起こす。
【0026】圧縮機1は、駆動モータとなる三相電動機
部1aと圧縮メカ部1bから構成され、三相電動機部1
aには制御回路6によって制御される周波数変換器5か
らの出力が供給されて、可変速駆動されるようになって
いる。制御回路6は、圧縮機1の温度を検出するために
圧縮機1の外表面に設置した圧縮機温度センサ7や外気
の温度を検出する外気温度センサ8の温度信号を入力す
ることが可能となっている。また起動時においては、圧
縮機1中の三相電動機部1aのモータ出力シャフトに取
り付けられたオイルポンプ9が、圧縮機1の下部に滞留
する潤滑油を吸い込んで、圧縮メカ部1bに拡散して潤
滑を行う。
【0027】次に、圧縮機1の起動前の動作を説明す
る。圧縮機1の温度を検出するために圧縮機1の外表面
に設置した圧縮機温度センサ7または外気の温度を検出
する外気温度センサ8の検知により、一定温度以下の必
要時のときのみ、制御回路6から周波数変換器5へと加
熱信号が送られる。周波数変換器5は、この加熱信号に
より三相出力のうち二相のみに出力を与える。すなわち
図2に示すように、三相のU、V、W相のうちの二相を
交互に断続的に一定時間通電を行う。
【0028】この断続的な通電によって三相電動機部1
aの巻線を発熱させ、圧縮機1を加熱する。通電期間中
は適当にチョッピングを行い、三相電動機部1aの巻線
の焼損が発生しないように電流や電圧を調整することに
よって、巻線の消耗を均一にすることができ、特定の相
に負担をかけることがない。またチョッピング周波数を
通常運転時の周波数よりも高周波数とすることにより、
短時間で圧縮機1を加熱する。通電時間やチョッピング
周波数を変化させることにより加熱量を制御することが
可能であり、短時間で効率良く圧縮機中の潤滑油液相と
冷媒液相の二つに分離された液相を加熱して溶解させた
り、潤滑油液相の下層に凝縮した冷媒液相を効率よく蒸
発させて圧縮機1の外に追い出すため、圧縮機1中の三
相電動機部1aのモータ出力シャフトに取り付けられた
オイルポンプ9は、下層の液相冷媒を吸い込むことがな
く、圧縮機1の起動時の摩耗や焼き付きを防止できる。
【0029】そして圧縮機温度センサ7または外気温度
センサ8が一定温度以上を検知したとき、制御回路6か
ら周波数変換器5への加熱信号は停止される。この加熱
信号を発生または停止する一定温度は、異なってもよ
い。一定温度以下の必要時のときのみ、加熱信号を送る
ようにしたことによって、不要時のオイル加熱のための
通電による消費電力の増大を抑制するという作用を有す
る。
【0030】なお、上述の実施の形態においては、高圧
シェル型の圧縮機として説明したが、これにこだわるも
のではなく、低圧シェル型の圧縮機を用いた場合にも同
様の効果が得られる。また、圧縮機の温度を検出する手
段として圧縮機の外表面に圧縮機温度センサを設置した
構成として説明したが、圧縮機の内部の温度を直接的に
検出するインターナルサーモスタット(図示せず)等の
手段を用いても、また圧縮機内部の圧力(高圧シェル型
の場合には吐出側圧力、低圧型シェルの場合には吸入側
圧力に相当)の飽和温度から間接的に検出する手段を用
いてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上、述べたことから明らかなように、
本発明は、HFC冷媒を主たる成分とする冷媒と、冷媒
と一定温度以下で非溶解性となり、冷媒液相の上層に潤
滑油液相を形成する圧縮機用潤滑油を用い、少なくとも
周波数変換器を用いて三相電動機により駆動される圧縮
機と凝縮器と絞り装置と蒸発器とを構成要素とし、圧縮
機の三相電動機停止時に、周波数変換器により三相電動
機の三相のうち二相のみを断続的に通電させることによ
り、圧縮機中の潤滑油を加熱するオイルヒータを構成し
たことを特徴とする冷凍サイクル装置であり、圧縮機を
回転させることなく、短時間で効率良く圧縮機中の潤滑
油液相と冷媒液相の二つに分離された液相を加熱して溶
解させたり、潤滑油液相の下層に凝縮した冷媒液相を効
率よく蒸発させて圧縮機の外に追い出すため、圧縮機起
動時の摩耗や焼き付きを防止して信頼性の高い冷凍サイ
クル装置を提供することができる。
【0032】また特に、HFC冷媒を主たる成分とする
冷媒が、ジフルオロメタンと、ブタンまたはイソブタン
とを主成分とする混合冷媒であり、冷媒と一定温度以下
で非溶解性となり、冷媒液相の上層に潤滑油液相を形成
する圧縮機用潤滑油が、鉱油またはアルキルベンゼン油
からなる、あるいは鉱油およびアルキルベンゼン油から
なる圧縮機用潤滑油である場合に有用であり、従来の冷
媒であるR22やその代替冷媒であるR410Aあるい
はR407Cと比較してGWPを約1/3に低減させ、
かつ材料信頼性の面で問題の少ない有用な冷凍サイクル
装置を提供することができる。
【0033】さらに、圧縮機1の温度を検出する圧縮機
温度センサや外気の温度を検出する外気温度センサの出
力を用いて、オイルヒータの制御を行うことによって、
外気温度および圧縮機温度の検知により、必要時のみオ
イルヒータ加熱を行うので、不要時のヒータ通電による
消費電力の増大を抑制するという作用を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である冷凍サイクル装置
の概略図
【図2】同実施例の構成要素である圧縮機中の三相電動
機部の通電パターンの説明図
【符号の説明】
1 圧縮機 2 凝縮器 3 キャピラリーチューブ 4 蒸発器 5 周波数変換器 6 制御回路 7 圧縮機温度センサ 8 外気温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 109/00 C10M 111/06 111/06 F04B 39/02 D F04B 39/02 C09K 5/04 // C10N 20:00 40:30 (72)発明者 岡座 典穂 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松尾 光晴 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西脇 文俊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H003 AA05 AB04 AC03 BD07 BF02 BG08 4H104 BA03A DA02A PA20 QA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HFC冷媒を主たる成分とする冷媒と、
    前記冷媒と一定温度以下で非溶解性となり、冷媒液相の
    上層に潤滑油液相を形成する圧縮機用潤滑油を用い、少
    なくとも周波数変換器を用いて三相電動機により駆動さ
    れる圧縮機と凝縮器と絞り装置と蒸発器とを構成要素と
    し、前記圧縮機の三相電動機停止時に、周波数変換器に
    より三相電動機の三相のうち二相のみを断続的に通電さ
    せることにより、前記圧縮機中の潤滑油を加熱するオイ
    ルヒータを構成したことを特徴とする冷凍サイクル装
    置。
  2. 【請求項2】 HFC冷媒を主たる成分とする冷媒が、
    ジフルオロメタンと、ブタンまたはイソブタンとを主成
    分とする混合冷媒であり、前記冷媒と一定温度以下で非
    溶解性となり、冷媒液相の上層に潤滑油液相を形成する
    圧縮機用潤滑油が、鉱油またはアルキルベンゼン油から
    なる、あるいは鉱油およびアルキルベンゼン油からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル装置。
  3. 【請求項3】 圧縮機の温度を検出する圧縮機温度セン
    サや外気温度センサの出力を用いて、オイルヒータの制
    御を行うことを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル
    装置。
JP11105147A 1999-04-13 1999-04-13 冷凍サイクル装置 Withdrawn JP2000297967A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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