JP2000297197A - プロピレン系重合体組成物及びそのフイルム - Google Patents

プロピレン系重合体組成物及びそのフイルム

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JP2000297197A
JP2000297197A JP2000021720A JP2000021720A JP2000297197A JP 2000297197 A JP2000297197 A JP 2000297197A JP 2000021720 A JP2000021720 A JP 2000021720A JP 2000021720 A JP2000021720 A JP 2000021720A JP 2000297197 A JP2000297197 A JP 2000297197A
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crystallization peak
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Kazuyuki Watanabe
和幸 渡辺
Junichi Yanai
純一 柳井
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Showa Denko Plastic Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 包装材料のヒートシール層として用いた時、
レトルト殺菌処理などの加熱殺菌によるヒートシール強
度の低下が小さく、低温衝撃強度に優れ、かつ、耐放射
線性に優れる食品包装材料および医療用包装材料として
好適なブロピレン−α−オレフィンブロック共重合体組
成物を提供する。 【解決手段】 (1)温度105〜110℃に主結晶化
ピーク温度(TCP1)を有し、温度65〜85℃に副次
結晶化ピーク温度(TCP2)を有し、かつ、主結晶化ピ
ーク面積(TCA1)に対する副次結晶化ピーク面積(T
CA2)の割合(AR)が4.0%以下であり、(2)温
度25℃におけるキシレン可溶分(XI)が10〜30
重量%であり、(3)副次結晶化ピーク温度(TCP2
と温度25℃におけるキシレン可溶分(XI)との関係
が式:TCP2≦−1.05XI+104を満足すること
を特徴とするプロピレン系重合体組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のプロピレン系重
合体組成物に関する。さらに詳しくは、包装材料のヒー
トシール層として用いた時、レトルト殺菌処理などの加
熱殺菌によるヒートシール強度の低下が小さく、低温衝
撃強度に優れ、かつ耐放射線性に優れる食品包装材料お
よび医療用包装材料として好適なブロピレンーα一オレ
フィンブロック共重合体組成物及びそのフィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリプロピレンフィルムは、安価
で、耐熱性、耐薬品性及び易ヒートシール性などの特徴
を生かし各種食晶包装材料や各種医療用包装材料として
用いられている。食品包装分野において、レトルト食品
等の包装材としては、アルミ箔や塩化ビニリデン樹脂あ
るいはエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂鹸化物等をカ
スパリヤー層とし、ポリアミド樹脂層およびポリエステ
ル樹脂層等と組み合わせ、さらにヒートシール層として
ポリプロピレンを積層した多層フイルムが用いられてい
る。また、医療用包装材分野においてもヒートシール層
としてポリプロピレンが用いられている。食品包装で
は、内容物を充填した後、ボイル殺菌やレトルト殺菌な
どの加熱殺菌が施され、常温保存や低温保存が行われて
いる。ヒートシール層として用いられるポリプロピレン
の中でも、ホモポリプロピレンは耐衝撃強度に劣り、低
温保存に耐えられないという問題がある。また、ホモポ
リプロピレンよりも耐衝撃強度に優れるエチレン−ブロ
ピレンランダム共重合体でも、低温衝撃強度が満足でき
るものでないばかりか、加熱殺菌するとフィルム同士が
互着や変形するなどの問題やユズ肌(フィルム表面の凹
凸状の模様)の発生が問題となっている。そこで、レト
ルト食品用ポリプロピレンフイルムとして、プロピレン
ブロック共重合体またはエチレン−ブロピレンランダム
共重合体に熱可塑性エラストマー成分をブレンドし成形
したフイルム(例えば、特公平6−86109号公報、
特開平7−26037号公報、特開平7−166024
号公報、特開平8−302110号公報、特開平10−
152596号公報等)が提案されている。
【0003】一方、医療用包装材料は、一般に電子線殺
菌やコバルト60によるγ線殺菌などの電離放射線殺菌
が施されるが、上記の方法では電離放射線殺菌後の低温
衝撃強度が低下するなどの問題があった。また、電離放
射線処理を行うと、包装体のヒートシール剥離強度の低
下はわずかであるということは良く知られている。しか
し、このヒートシール剥離強度は、一般に剥離速度が1
00〜500mm/分という低速条件で測定される。と
ころが、実際の包装物が落下したときは、1,000m
m/分以上の高速で落下するので、電離放射線後のヒー
トシール剥離強度が良好であってもヒートシール部分で
破裂するという問題があった。この落下破裂に対応する
試験法としては、ヒートシール部分に衝撃頭部が三角錘
である振子を打ち当てて求められるフィルムインパクト
強度があり、この強度が良好なほど実際の落下破裂が少
ないとされている。なお、フィルムインパクト強度に関
しては、松本ら;製品科学研究所報告No.79,p1
1−15(1977)に記載されている。さらに、特開
平10−265622号公報には、プロピレンブロック
共重合体とポリプロピレン系軟質樹脂の混合物からなる
レトルト用シーラントフィルムが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者はいずれ
もレトルト殺菌などの加熱殺菌を施すと、加熱殺菌後の
ヒートシール強度が加熱殺菌前よりも低下するという問
題やユズ肌の発生があった。また、後者においても本発
明者らの検討によるとレトルト殺菌処理後のユズ肌の改
良効果に乏しく不充分であった。本発明は、レトルト殺
菌処理などによる加熱殺菌によるヒートシール強度の低
下が小さく、低温衝撃強度及び耐放射線性に優れ、かつ
ユズ肌改良効果に優れる食品包装材料および医療用包装
材料として好適な樹脂組成物およびそのフィルムを提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、特定のブロピレン−α−オレフィンブロッ
ク共重合体同士からなる樹脂組成物が上記目的を達成し
うることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明は、(1)示差走査型
熱量計を用いて測定される結晶化温度曲線において、温
度105〜110℃に主結晶化ピーク温度(TCP1)を
有し、温度65〜85℃に副次結晶化ピーク温度(T
CP2)を有し、かつ、主結晶化ピーク面積(TCA1)に対
する副次結晶化ピーク面積(TCA2)の割合(AR)が
4.0%以下であり、(2)温度25℃におけるキシレ
ン可溶分(XI)が10〜30質量%であり、(3)副
次結晶化ピーク温度(TCP2)と温度25℃におけるキ
シレン可溶分(XI)との関係が式:TCP2≦−1.0
5XI+104を満足することを特徴とするプロピレン
系重合体組成物を提供するものである。また、本発明
は、(A)(a1)ポリプロピレンブロック70〜95
質量%と、(a2)プロピレンと炭素数2〜12(ただ
し、3を除く)のα一オレフィンとの共重合体エラスト
マーブロック30〜5質量%からなり、かつ極限粘度が
3.5〜6.0dl/gであるブロピレン−α−オレフ
ィンブロック共重合体 60〜95質量%および(B)
(b1)ポリプロピレンブロック30〜60質量%と、
(b2)プロピレンと炭素数2〜12(ただし、3を除
く)のα−オレフィンとの共重合体エラストマーブロッ
ク70〜40質量%からなる軟質ブロピレン−α−オレ
フィンブロック共重合体 40〜5質量%からなること
を特徴とするプロピレン系重合体組成物を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明におけるプロピレン系重合
体組成物は、(1)示差走査型熱量計(以下「DSC」
という)を用いて測定される結晶化温度曲線において、
温度105〜110℃に主結晶化ピーク温度(TCP1
を有し、温度65〜75℃に副次結晶化ピーク温度(T
CP2)を有し、かつ、主結晶化ピーク面積(TCA1)に対
する副次結晶化ピーク面積(TCA2)の割合(AR)が
4.0%以下であり、(2)温度25℃におけるキシレ
ン可溶分(XI)が10〜30質量%であり、(3)副
次結晶化ピーク温度(TCP2)と温度25℃におけるキ
シレン可溶分(XI)との関係が式:TCP2≦−1.0
5XI+104を満足するものである。上記結晶化温度
曲線は、JIS K7122に準拠して測定されるもの
であり、DSCを用いて、試料を一定速度で降温させた
ときに生ずる熱的変化を熱エネルギー量として定量する
方法である。具体的には、試料約3〜5mgを230℃
で5分間溶解後、20℃/分の速度で−30℃まで降温
することにより得られる。このようにして測定されるT
CP1は、105.5〜109℃が好ましく、特に106
〜108℃が好適である。また、TCP2については66
〜83℃が好ましく、特に68〜83℃が好適である。
主結晶化ピーク面積(以下「TCA1」という)に対する
副次結晶化ピーク面積(以下「TCA2」という)の割合
(AR)は3.8%以下が好ましく、特に3.5%以下
が好適である。
【0007】TCP1は、105〜110℃の樋囲にある
必要があり、TCP1が105℃未満では、結晶化速度が
遅く成形時の固化が遅く成形性が劣ったり、成形体の流
れむらの発生などが生じたり、加熱殺菌後のヒートシー
ル強度が劣る。一方、110℃を超えると耐放射線性、
柔軟性、耐寒性および加熱殺菌後のヒートシール強度が
劣るので好ましくない。TCP2は、65〜85℃である
必要があり、65℃未満では、剛性、耐熱性に劣る。一
方、85℃を超えると耐放射線性、耐寒性および加熱殺
菌後のヒートシール強度に劣る。また、TCA1に対する
CA2の割合(AR)については4.0%以下である必
要がある。ARが4.0%を超えると、耐放射線性、耐
寒性および加熱殺菌後のヒートシール強度に劣る。下限
については、特に制限はないが0.1%以上が好まし
い。
【0008】(2)25℃キシレン可溶分(以下「X
I」という)は、試料を温度130℃でオルトギシレン
に約1質量%溶解した後、25℃まで冷却したときの可
溶分の割合であり、本発明の樹脂組成物は10〜30質
量%であり、好ましくは15〜29質量%、特に好適に
は20〜27質量%である。XIが10質量%未満では
耐衝撃性および耐放射線性が劣る。一方、30質量%を
超えると耐熱性および剛性に劣り好ましくない。また、
上記TCP2とXIとの関係が式:TCP2≦−1.05XI
+104を満たす必要がある。上式が満たされない場合
は加熱殺菌後のヒートシール強度の低下が大きく好まし
くない。上式は好ましくは、TCP2≦一1.18XI+
106であり、特に好ましくは、TCP2≦−1.31X
I+108である。
【0009】以上の条件を満たすプロピレン系重合体組
成物としては、(A)(a1)ポリプロピレンブロック
70〜95質量%と、(a2)プロピレンと炭素数2〜
12(ただし、3を除く)のα−オレフィンとの共重合
体エラストマーブロックからなり、かつ該共重合体エラ
ストマーブロック30〜5質量%からなり、かつ、極限
粘度が3.5〜6.0dl/gであるプロピレン−α−
オレフィンブロック共重合体(以下「(A)成分」と略
すこともある)60〜95質量%及び(B)(b1)ポ
リプロピレンブロック30〜60質量%と、(b2)プ
ロピレンと炭素数2〜12(ただし、3を除く)のα−
オレフィンとの共重合体エラストマーブロック70〜4
0質量%からなる軟質ブロピレン−α−オレフィンブロ
ック共重合体(以下「(B)成分」と略すこともある)
40〜5質量%からなるプロピレン系重合体組成物が挙
げられる。
【0010】(A)成分の(a1)ポリプロピレンブロ
ックとしては、ホモポリプロピレンまたはプロピレン
と、5質量%以下の炭素数2〜12(ただし、3を除
く)のα−オレフィンとのランダム共重合体が挙げられ
る。該α−オレフィンの共重合割合は、好ましくは4.
5質量%以下、特に好ましくは4.0質量%以下であ
る。共重合割合が5質量%を超えると剛性、耐熱性が阻
害されたり、低結晶性成分が多くなり、フィルムの互着
が発生したりして好ましくない。また、(a2)エラス
トマーブロックとしてはプロピレンと炭素数2〜12
(ただし、3を除く)のα−オレフィンとの共重合体エ
ラストマーが挙げられ、該α−オレフィンの共重合割合
は5〜40質量%であり、好ましくは10〜35質量%
であり、特に好ましくは15〜30質量%である。
(A)成分中に占める(a2)成分の共重合割合は5〜
30質量%であり、10〜28質量%が好ましく、特に
15〜25質量%が好適である。共重合割合が5質量%
未満ではレトルト殺菌処理後のヒートシール強度の低
下、耐衝撃性および耐寒性が劣るので好ましくない。一
方、30質量%以上では耐熱性が劣りレトルト処理など
の加熱殺菌によりフイルム同士が互着する問題があるの
で好ましくない。また、本発明の(A)成分の極限粘度
は3.8〜6.0dl/gであることが必要である。本
発明における極限粘度とは、温度25℃におけるキシレ
ン不溶分をデカヒドロナフタレンに溶解して温度135
℃の条件で測定した値である。極限粘度は、Uhhel
ohde毛細管粘度計やOstwald−Fenske
毛細管粘度計等を用いて、ポリマーをデカヒドロナフタ
レンに溶解させ、濃度の異なる溶液を用意し、恒温槽中
でせれぞれの濃度の粘度を測定する。次に、これらの粘
度測定値をHugginsの式により無限外挿すること
により求めることができる。具体的には、Elliot
t et al;J.App.Poly.Sci,Vo
l.14,p2947−2963(1970)、ビルマ
イヤー著、田島守隆訳;高分子科学教科書、東京電気大
學(1989)及び井本稔、井本達也;高分子化学の基
礎、日本化学会(1996)等が挙げられる。本発明に
おける極限粘度としては、好ましくは3.8〜5.5d
l/gであり、とりわけ4.0〜5.0dl/gが好適
である。極限粘度が3.5dl/g未満ではユズ肌改良
効果に乏しい。一方、6.0dl/gを超えるとゲル、
フィッシュ・アイまたは目やにが発生しやすくなり外観
に劣るので好ましくない。本発明の(A)成分のメルト
フロレート(MFR;JIS K7210により荷重2
1.18N、温度230℃の条件で測定)については特
に制限はなく、成形法によって選ばれが、例えばTダイ
成形法に用いられるMFRは、0.5〜5g/10分が
適当であり、好ましくは0.8〜4g/10分、特に好
ましくは1.0〜3g/10分である。MFRが0.5
g/10分未満になると成形時に目やにが発生しやすく
生産性に劣り好ましくない。一方、5g/10分を超え
ると(B)成分との相溶性に劣りレトルト殺菌処理後の
ヒートシール強度低下の度合いが大きい傾向にあり好ま
しくない。
【0011】(B)成分の(b1)成分としてはプロピ
レンと炭素数12以下の他のα−オレフィンとの共重合
体が挙げられ、他のα−オレフィンの共重合割合は8.
0質量%以上であり、好ましくは9.0質量%以上、特
に好ましくは10質量%以上である。共重合割合が8質
量%未満では剛性、耐熱性が阻害されたり、加熱殺菌に
よるヒートシール強度の低下が大きく好ましくない。ま
た、(b2)成分としては、プロピレンと炭素数2〜1
2(ただし、3を除く)のα−オレフィンとの共重合体
エラストマーが挙げられ、該α−オレフィンの共重合割
合は30〜80質量%であり、好ましくは35〜75質
量%であり、特に好ましくは38〜72質量%である。
共重合割合が30質量%未満では耐衝撃性、耐寒性に劣
る。一方、80質量%を超えると耐熱性が阻害されるの
で好ましくない。(B)成分中に占める(b2)成分の
共重割合は40〜70質量%であり、好ましくは45〜
69質量%、特に好ましくは、50〜68質量%であ
る。共重合割合が40質量%未満では耐衝撃性、耐寒性
および加熱殺菌後のヒートシール強度の低下が大きく劣
り好ましくない。一方、70質量%を超えると剛性およ
びフィルムの互着などのレトルト適性に劣るので好まし
くない。本発明のプロピレン系重合体組成物中に占める
(B)成分の割合は5〜40質量%であり、8〜35質
量%が好ましく、とりわけ10〜30質量%が好適であ
る。(B)成分の割合が5質量%未満では加熱殺菌後の
ヒートシール強度及び耐放射線性に劣る。一方、40質
量%を超えると耐熱性、剛性および耐薬品性が劣るので
好ましくない。上記のα−オレフィンの具体例として
は、エチレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、
3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、ビニルシクロペ
ンタン、ビニルシクロヘキサン等が挙げられる。これら
のα−オレフィンは1種でもよく2種以上を混合して使
用することもできる。
【0012】ブレンド方法で行う場合、諸物性に優れる
(B)成分としては、下記(イ)及び(ロ)の特性を有
するものが好ましい。すなわち、(イ)温度25℃にお
けるキシレン不溶分が25〜65質量%であること、及
び(ロ)温度25℃におけるキシレン可溶分は、(i)
2サイトモデルによる平均のプロピレン含量(FP)が
20〜80モル%、(ii)2サイトモデルにおいてプロ
ピレンを優先的に重合する活性点で生成する共重合体
(PH)のプロピレン含量(PP)が65〜90モル%及
び(iii)PHが共重合体に占める割合(Pf1)が0.6
0〜0.90であることである。 (イ)キシレン不溶分とは、前記キシレン可溶分を測定
したときに析出する不溶分の割合であり、本発明の
(B)成分は25〜65質量%、特に30〜60質量%
が好適である。また、(ロ)キシレン可溶分は前記XI
であり、2サイトモデルにより求められる性状が上記範
囲にあることが好ましい。具体的には、温度25℃でオ
ルトキシレンに可溶した成分を、1,2,4−トリクロ
ロベンゼン/重水素化ベンゼンの混合溶媒にポリマー濃
度が10質量%となるように温度120℃で加温して溶
解する。この溶液を10mmφガラス製試料管に入れ、
同位体炭素による核磁気共鳴(13C−NMR)スペクト
ルを測定する。
【0013】例えば、プロピレン−エチレン共重合体の
13C−NMRスペクトルの例を図1に示す。該スペクト
ルは連鎖分布(エチレンとプロピレンの並び方)の違い
で(1)〜(10)に示す10個のピークが現れる。こ
の連鎖の名称は、Carman.C.J,et a1;
Macromo1ecu1es,Vo1.10,p53
6−544(1977)に記載があり、その名称を図2
に示す。このような連鎖は、共重合の反応機構を仮定す
ると反応確率(P)として表すことができ、全体のピー
ク強度を1としたときの各(1)〜(10)のピークの
相対強度はPをパラメータとしたベルヌーイ統計による
確率方程式として表すことができる。すなわち、(1)
のSααの場合、プロピレン単位をp、エチレン単位を
記号eとすると、これをとりうる連鎖は[pppp]、
[pppe]、 [eppe]の3通りであり、これ
らをそれぞれ反応確率(P)で表し、足し合わせる。残
りの(2)〜(10)のピークについても同様な方法で
式を立て、これら10個の式と実際に測定したピーク強
度が最も近くなるようにPを最適化することにより求め
ることができる。
【0014】本発明でいう2サイトモデルは、この反応
機構を仮定するモデルであり、H.N.CHENG;J
ouna1 of App1ied Po1ymer
Sience,Vo1.35 p1639−1650
(1988)に記載がある。すなわち、触媒を用いてプ
ロピレンとエチレンを共重合するモデルにおいて、プロ
ピレンを優先的に重合する活性点で生成する共重合体
(PH)のブロピレン含量(PP)とエチレンを優先的に
重合する活性点で生成する共重合体のプロピレン含量
(P’P)の2つを仮定し、さらにPHが共重合体に占め
る割合(Pf1)をパラメータとすると表1に示す確率方
程式が得られる。先に述べた13C−NMRスペクトルの
相対強度と、表1に示す確率方程式が一致するようにP
P,P’PおよびPf1の3個のパラメータを最適化するこ
とにより求められる。本発明の(B)成分におけるキシ
レン可溶分の(i)平均プロピレン含量(F P)は、上
記3個のパラメーターを用いて次式で求められる。 FP=PP×Pf1+P’P×(1−Pf1) (モル%) 上記式で求められるFPは20〜80モル%であり、さ
らに好ましくは30〜70モル%である。また、上記パ
ラメーターのうち(ii)PPは60〜90モル%が好ま
しく、とりわけ65〜85モル%が好適である。さら
に、(iii)Pf1は0.60〜0.90が好ましく、と
りわけ0.68〜0.82が好適である。
【0015】本発明の(B)成分を得る重合方法として
は、ヘキサン、ヘプタン、灯油などの不活性炭化水素ま
たはプロピレンなどの液化α−オレフィン溶媒の存在下
で行うスラリー法、無溶媒下の気相重合法などが挙げら
れる。温度条件としては室温〜130℃、好ましくは5
0〜90℃、圧力19.6〜490MPaの条件で行わ
れる。重合工程における反応器は、当該技術分野で通常
用いられるものが適宜使用でき、例えば撹枠槽型反応
器、流動床型反応器、循環式反応器を用いて連続式、半
回分式、回分式のいずれの方法を採用してもよい。具体
的には、公知の多段重合法を用いて得られる。すなわ
ち、第1段の反応器でプロピレン及び/またはブロピレ
ン−α−オレフィン共重合体を重合した後、第2段の反
応でプロピレンとα−オレフィンとの共重合を行う方法
であり、例えば、特開平4−224809号公報、特開
平3−97747号公報、特開平4−96912号公
報、特開平4−96907号公報、特開平3−1744
10号公報、特開平2−170803号公報、特開平2
−170802号公報、特開平3−205439号公
報、特開平4−153203号公報、特開平5−930
24号公報、特開平4−261423号公報などに記載
されている。また、市販品の例としては、例えばモンテ
ル社「商品名:キャタロイ」およびトクヤマ「商品名:
P.E.R」、チッソ社「商品名:ニューコン」、出光
石油化学杜「商品名:TPO」が好適なものとして挙げ
られる。
【0016】前述の(A)成分としては、2サイトモデ
ルによれば、温度25℃におけるキシレン可溶分は、
(i)2サイトモデルによる平均のプロピレン含量(F
P)が30〜70モル%がよく、好ましくは35〜68
モル%、特に好ましくは38〜65モル%である。(i
i)2サイトモデルにおいてプロピレンを優先的に重合
する活性点で生成する共重合体(PH)のプロピレン含
量(PP)が60〜90モル%であり、好ましくは63
〜85モル%、特に好ましくは65〜83モル%であ
る。また、(iii)PHが共重合体に占める割合(Pf1
が、0.30〜0.70の範囲であり、好ましくは0.
35〜0.65、特に好ましくは0.38〜0.60で
ある。
【0017】本発明でいう加熱殺菌とは、食品の変敗の
主原因である微生物を死滅させる方法であり、対象の細
菌にもよるが、通常60〜135℃の温度範囲で行われ
ている。これら、加熱殺菌のうち温度100℃以上の加
熱蒸気または熱水を使用する方法をレトルト殺菌とい
い、内容物の味見・風味を損なわないように高温短時間
で処理されている。また、殺菌の方法としては、電離放
射線によるものがある。電離放射線のうち、ラジオ波、
レーダー波および赤外線などの放射線は熱の発生による
殺菌方法であるが、紫外線、X線およびγ線などの電離
放射線は、熱によらず放射線照射により物質分子を励起
させるとともに電離させ殺菌させる方法である。一般
に、電離放射線による殺菌はコバルト60またはセシウ
ム137を線源とした照射処理による方法が用いられて
おり、じゃがいもの発芽防止、注射筒や点滴器具などの
医療用器具の殺菌として広く用いられている方法であ
る。この電離放射線の線量は、通常20〜50KGyの
軸囲で行われている。これら加熱殺菌および放射線殺菌
の詳細については、例えば芝崎勲;「食品殺菌工学」光
琳全書 24(1981年3月14日発行)、清水湖、
横山理雄;「レトルト食品の理論と実際」幸書房(19
81年1月15日発行)等に記載されている。
【0018】本発明の重合体組成物に対しては、熱可塑
性樹脂に慣用の他の添加剤(例えば、酸化防止剤、耐侯
性安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロックキング防止剤、
防曇剤、染料、顔料、オイル、ワックス、充填剤等)や
その他の熱可塑性樹脂を本発明の目的を損なわない軸囲
で適宜量配合できる。例えば、このような添加剤の例と
しては、酸化防止剤として2,5−ジ−t−ブチルハイ
ドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−P−クレゾー
ル、4,4’−チオビス−(6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、オタタデシル3−(3’,5’−
ジ−t−ブチル−1’−ヒドロキジフェニル)ブロピネ
ート、4,4’−チオビス−(6−ブチルフェノー
ル)、紫外線吸収剤としてはエチル−2−シアノ−3,
3−ジフェニルアクリレート、2−(2’−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒド
ロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、可塑剤として
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、ワックス、流動
パラフィン、りん酸エステル、帯電防止剤としてはペン
ダエリスリットモノステアレート、ソルビタンモノパル
ミテート、硫酸化オレイン酸、ポリエチレンオキシド、
カーボンワックス、滑剤としてエチレンビスステアロア
ミド、ブチルステアレート等、着色剤としてカーボンブ
ラック、フタロシアニン、キナクリドン、インドリン、
アゾ系顔料、酸化チタン、ベンガラ等、充填剤としてグ
ラスファイバー、アスベスト、マイカ、ワラストナイ
ト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カル
シウム、また、他の多くの高分子化合物も本発明の作用
効果が阻害されない程度にブレンドすることもできる。
【0019】本発明の重合体組成物の配合方法は特に制
限されるものではなく、公知の方法を使用できる。例え
ば、ミキシンクロール、バンバリミキサーおよびヘンシ
ェル、タンブラー、リボンブレンダー等の混合機で各成
分を混合した後、押出機などを用いてペレット化する方
法等が挙げられる。また、ブレンド方法において(A)
成分と(B)成分をドライブレンドし直接成形機に供給
し、フィルム化してもよい。本発明の重合体組成物のM
FRについては、特に制限はなく成形法によって選ばれ
るが、例えばTダイ成形法に用いられるMFRは、0.
5〜30g/10分が適当である。好ましくは0.8〜
25g/10分、特に好ましくは!.0〜20g/10
分である。得られるフイルムの厚みについては、通常2
0〜180μmである。厚みが20μm以下の場合は、
ヒートシール強度に劣り好ましくない。一方、180μ
mを超えるとヒートシール性および透明性に劣り好まし
くない。好ましくは、30〜170μm、特に好ましく
は40〜160μmである。本発明の重合体組成物は、
公知の押出ラミネート成形法および成形機を用い、成形
体とすることができる。また、公知のドライラミネート
成形機等を用い、さらにアルミ箔、金属蒸着フィルム、
酸化珪素蒸着フィルム、塩化ビニルテン樹脂およびエチ
レン−酢酸ビニル共重合体鹸化物などのカスバリヤー
層、ポリエステル樹脂層、ポリアミド樹脂層およびポリ
カーボネート樹脂眉など、その他の材料を積層し用いる
ことができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。なお、測定方法を以下に示す。 (1)キシレン不溶分および可溶分の測定 温度130でポリマーを濃度約1重量%になるようにオ
ルトギシレンにいったん溶解し、その後温度25℃まで
冷却し、析出したものをギシレン不溶分とし、析出しな
いものをギシレン可溶分とし、その重量割合を求めた。
キシレン可溶分は、次の13C−NMRスペクトルの測定
に用いた。 (2)13C−NMRスペクトルの測定 測定機 :日本電子(株)製 JNM−GSX
400 測定モード :プロトンデカップリング法 パルス幅 :8.0μs パルス繰返時間:5.0μs 積算回数 :20000回 溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン/重
水素化ベンゼンの混合溶媒(75/25容量%) 内部標準 :ヘキサメチルジシロキサン 試料濃度 :300mg/3.0m1溶媒 測定温度 :120℃
【0021】(3)示差走査型熱量計(DSC)による
CP1,TCP2及び面積比(AR)の測定 装 置:PERKIN−ELMER社製DSC7型 試料重量:約3〜5mg 測定方法:試料を0℃〜230℃まで昇温し、5分間保
持した後、20℃/分の速度で0℃まで降温し結晶化温
度曲線を得た。得られた結晶化温度曲線よりるTCP1
CP2及び面積比を求めた。 (4)極限粘度の測定 Uhhelohde毛細管粘度計を用いて、デカヒドロ
ナフタレンを溶媒として135℃の温度条件下で測定し
た。 (5)シール強度 フイルムを幅15mmに切り出しオリエンテック社製引
張り試験機(RTA−100型)を用いて、引張り速度
300mm/分の条件で180度剥離強度を測定した。 (6)フイルム衝撃強度およびヒートシールインパクト
強度 ASTM D781に準拠し、東洋精機製作所(株)製
フィルムインパクトテスターを用いて、温度23℃およ
び一5℃におけるフイルム衝撃強度およびヒートシール
インパクト強度を測定した。 (7)ユズ肌の評価 市販のレトルト食品(味の素社製、商品名「青椒肉
絲」)を充填し、レトルト殺菌処理後の袋表面のユズ肌
(凹凸状態)を目視により観察し、次の5段階で評価し
た。 1 ・… ユズ肌が全くない 2 ・… 不鮮明なユズ肌が若干ある 3 ・… 不鮮明なユズ肌がかなりあるものの使用に耐
える 4 ・… はっきりとしたユズ肌が全面にあり使用に耐
えない 5 ・… 激しい凹凸状のユズ肌が全面にあり使用に耐
えない
【0022】また、用いた材料を以下に示す。(A)成
分として以下のものを用いた。 BPP−1:エラストマーブロック含有量が20質量
%、キシレン不溶分が85.6質量%、キシレン可溶分
のFPが44.1モル%、PPが74.9モル%、P f1
0.33、極限粘度が3.8dl/g、MFRが2.3
g/10分であるブロピレン−α−オレフィンブロック
共重合体 BPP−2:エラストマーブロック含有量が15質量
%、キシレン不溶分が90.2質量%、キシレン可溶分
のFPが45.2モル%、PPが78.2モル%、P f1
0.36、極限粘度が4.2dl/g、MFRが5.8
g/10分であるブロピレン−α−オレフィンブロック
共重合体 BPP−3:エラストマーブロック含有量が19質量
%、キシレン不溶分が86.1質量%、キシレン可溶分
のFPが50.6モル%、PPが76.8モル%、P f1
0.41、極限粘度が5.2dl/g、MFRが2.5
g/10分であるブロピレン−α−オレフィンブロック
共重合体 BPP−4:エラストマーブロック含有量が25質量
%、キシレン不溶分が80.2質量%、キシレン可溶分
のFPが48.2モル%、PPが77.2モル%、P f1
0.38、極限粘度が4.7dl/g、MFRが3.4
g/10分であるブロピレン−α−オレフィンブロック
共重合体 また、比較用として、 BPP−a:エラストマーブロック含有量が20質量
%、キシレン不溶分が85.8質量%、キシレン可溶分
のFPが44.2モル%、PPが75.3モル%、P f1
0.35、極限粘度が2.8dl/g、MFRが2.5
g/10分であるブロピレン−α−オレフィンブロック
共重合体 BPP−b:極限粘度が3.3dl/g、MFRが7.
0g/10分であるブロピレン−α−オレフィンブロッ
ク共重合体(グランドポリマー社製、商品名「HC02
1」) また、(B)成分として以下のものを用いた。 BPP−5:エラストマーブロック含有量が65質量
%、キシレン不溶分が34.8質量%、キシレン可溶分
のFPが66.5モル%、PPが76.1質量%、P f1
0.77、MFRが0.8g/10分であるブロピレン
−α−オレフィンブロック共重合体(モンテル社製キャ
タロイKS353P) 比較用として、 BPP−A:ブテン−1含有量が15質量%、MFR
(温度190℃、荷重21.18N)が1.4g/10
分のエチレン−ブテン共重合体(三井石油化学(株)製
「商品名:タフマーA1085」) BPP−B:エチレン含有量が75質量%、MFR(温
度190℃、荷重21.18N)が1.8g/10分の
エチレン−プロピレン共重合体(三井石油化学(株)製
「商品名:タフマーP0480」) なお、BPP−b、BPP−A及びBPP−Bは、いず
れも2サイトモデルによる解析はできなかった。
【0023】実施例1〜10、比較例1〜8 表2に示す(A)成分および(B)成分の組み合わせお
よび配合量で、タンブラーで混合した後、(株)神戸製
鋼所製二軸押出機(KTX37型)を用いて、温度19
0〜210℃でペレット化した。得られた各ペレット
を、吉井鉄工(株)製Tダイ成形機(口径40mmφ、
ダイス幅250mm)を用いて、ダイス温度250℃で
厚み80μmのフイルムを作製した。なお、実施例1で
得られたフィルムのDSC結晶化曲線を図3に示す。テ
スター産業(株)製ヒートシーラーを用いて、厚み12
μmのポリエステルフィルムと得られた各フィルムをド
ライラミネート法で積層し、温度160℃および170
C、圧力19.6MPa、時間1秒でヒートシール処理
を行った。ヒートシールしたフィルムを、 (株)日阪
製作所製RCS−40Tを用い、温度121℃で30分
間レトルト処理を行った。レトルト処理前後のヒートシ
ール強度およびヒートシールインパクト強度を測定し
た。また、ヒートシールしたフイルムを、コバルト60
を用いてγ線を25KGy照射し、照射前後のフィルム
衝撃強度及びヒートシールインパクト強度の測定並びに
ユズ肌の評価を行った。以上の結果を表2、表3および
表4に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【発明の効果】本発明のプロピレン系重合体組成物は、
包装材料のヒートシール層として用いた時、レトルト殺
菌処理などによる加熱殺菌によるヒートシール強度の低
下が小さく、低温衝撃強度に優れ、かつ耐放射線性に優
れるので食品包装材料および医療用包装材料として有用
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】エチレンープロピレン共重合体の同位体炭素に
よる核磁気共鳴スペクトルの例である。
【図2】ポリオレフィンにおける連鎖分布由来の各炭素
の名称を示す図である。
【図3】本発明のプロピレン系重合体組成物のDSC結
晶化曲線の例である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)示差走査型熱量計を用いて測定され
    る結晶化温度曲線において、温度105〜110℃に主
    結晶化ピーク温度(TCp1)を有し、温度65〜85℃
    に副次結晶化ピーク温度(TCP2)を有し、かつ、主結
    晶化ピーク面積(TCA1)に対する副次結晶化ピーク面
    積(TCA2)の割合(AR)が4.0%以下であり、
    (2)温度25℃におけるキシレン可溶分(XI)が1
    0〜30質量%であり、(3)副次結晶化ピーク温度
    (TCp2)と温度25℃におけるキシレン可溶分(X
    I)との関係が式:TCP2≦−1.05XI+104を
    満足することを特徴とするプロピレン系重合体組成物。
  2. 【請求項2】 (A)(a1)ポリプロピレンブロック
    70〜95質量%と、(a2)プロピレンと炭素数2〜
    12(ただし、3を除く)のα一オレフィンとの共重合
    体エラストマーブロック30〜5質量%からなり、か
    つ、極限粘度が3.5〜6.0dl/gであるブロピレ
    ン−α−オレフィンブロック共重合体60〜95質量%
    および(B)(b1)ポリプロピレンブロック30〜6
    0質量%と、(b2)プロピレンと炭素数2〜12(た
    だし、3を除く)のα一オレフィンとの共重合体エラス
    トマーブロック70〜40質量%からなる軟質ブロピレ
    ン−α−オレフィンブロック共重合体 40〜5質量%
    からなることを特徴とする請求項1記載のプロピレン系
    重合体組成物。
  3. 【請求項3】 (B)軟質ブロピレン−α−オレフィン
    ブロック共重合体が、下記(イ)及び(ロ)の物性を有
    することを特徴とする請求項2記載のプロピレン系重合
    体組成物。 (イ)温度25℃におけるキシレン不溶分は25〜65
    質量%であり、(ロ)温度25℃におけるキシレン可溶
    分は、(i)2サイトモデルによる平均のプロピレン含
    量(FP)が20〜80モル%、(ii)2サイトモデル
    においてプロピレンを優先的に重合する活性点で生成す
    る共重合体(PH)のプロピレン含量(PP)が60〜9
    0モル%および(iii)PHが共重合体に占める割合(P
    f 1)が0.60〜0.90である
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記
    載のプロピレン系樹脂組成物を加工して得られるフィル
    ム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003105164A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Showa Denko Plastic Products Co Ltd 樹脂組成物、それからなるフィルム及び包装容器
WO2003095533A1 (fr) * 2002-05-10 2003-11-20 Showa Denko Plastic Products Co., Ltd. Feuilles coulees, leur procede de fabrication, et sacs en etant faits
WO2003095551A1 (fr) * 2002-05-10 2003-11-20 Sun Allomer Ltd. Composition de resines de polypropylene
JP2006152068A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Mitsui Chemicals Inc ポリプロピレンシートおよびフィルム

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