JP2000297143A - ポリ乳酸の製造方法 - Google Patents
ポリ乳酸の製造方法Info
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- JP2000297143A JP2000297143A JP11107672A JP10767299A JP2000297143A JP 2000297143 A JP2000297143 A JP 2000297143A JP 11107672 A JP11107672 A JP 11107672A JP 10767299 A JP10767299 A JP 10767299A JP 2000297143 A JP2000297143 A JP 2000297143A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 乳酸を主原料とする直接重縮合によりポ
リ乳酸を製造する方法において、触媒の配位子として作
用する物質及び/又は触媒と縮合し得る物質を添加する
ことを特徴とする着色の少ないポリ乳酸の製造方法。 【効果】 着色の少ないポリ乳酸が得られる。
リ乳酸を製造する方法において、触媒の配位子として作
用する物質及び/又は触媒と縮合し得る物質を添加する
ことを特徴とする着色の少ないポリ乳酸の製造方法。 【効果】 着色の少ないポリ乳酸が得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳酸を主原料とし
た直接重縮合による着色の少ないポリ乳酸の製造方法に
関する。
た直接重縮合による着色の少ないポリ乳酸の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自然環境下及びコンポスト化過程
において分解される生分解性プラスチックが環境型社会
に適した素材として注目されている。その中でも農産物
から発酵によって作られた乳酸を原料とし、優れたポリ
マー特性を有し、コンポスト化過程における分解特性を
示すポリ乳酸は、汎用プラスチックに代わる最も有望な
生分解性プラスチックとされている。
において分解される生分解性プラスチックが環境型社会
に適した素材として注目されている。その中でも農産物
から発酵によって作られた乳酸を原料とし、優れたポリ
マー特性を有し、コンポスト化過程における分解特性を
示すポリ乳酸は、汎用プラスチックに代わる最も有望な
生分解性プラスチックとされている。
【0003】ポリ乳酸は乳酸の二量体であるラクチドを
開環して重合する開環重合法と、乳酸を脱水重縮合して
合成する直接重縮合法の2つの方法により合成され、前
者の方法は、例えば特公昭56−14668号や、特表
平7−504939号に開示されており、後者の方法
は、例えば国際公開番号WO93/12160号の国際
特許や、国際公開番号WO97/31049号に開示さ
れている。
開環して重合する開環重合法と、乳酸を脱水重縮合して
合成する直接重縮合法の2つの方法により合成され、前
者の方法は、例えば特公昭56−14668号や、特表
平7−504939号に開示されており、後者の方法
は、例えば国際公開番号WO93/12160号の国際
特許や、国際公開番号WO97/31049号に開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】直接重縮合によるポリ
乳酸の合成は環境重合に比べると工程が単純で安価に製
造できるといわれている。しかし、国際公開番号WO9
3/12160号に記載されている方法で重合を行った
場合、反応系外に蒸気として出てくる溶媒、水、ラクチ
ドの混合物を凝集させて、乾燥剤を通して再び反応系内
に戻すため、この操作をスムーズに進めるためには添加
する溶媒量を多くする必要があり、実施例に記載されて
いる例では、出発原料に対して混合比で200%以上の
溶媒が使用されている。この様に多量の溶媒を用いるこ
とは、溶媒を除去・再生するために時間とエネルギーが
必要となるだけでなく、それらを廃棄する際には環境に
与える影響も大きくなる。また、溶媒が多いために反応
速度が遅くなり、装置サイズも大きくなるという問題点
もある。更に、重合温度も高くすると副生成物であるラ
クチドの発生量が増加し、乾燥剤の脱水能力の低下や、
ポリマーの着色といった問題が生じる。また、国際公開
番号WO97/31049号に開示されている方法で
は、溶媒を用いることなく短時間でポリマーを得ること
ができる反面、添加する触媒量が多くなり、触媒も不均
一触媒であるために、得られるポリマーの透明性が失わ
れたり、ポリマーが薄褐色に着色するという問題点があ
る。
乳酸の合成は環境重合に比べると工程が単純で安価に製
造できるといわれている。しかし、国際公開番号WO9
3/12160号に記載されている方法で重合を行った
場合、反応系外に蒸気として出てくる溶媒、水、ラクチ
ドの混合物を凝集させて、乾燥剤を通して再び反応系内
に戻すため、この操作をスムーズに進めるためには添加
する溶媒量を多くする必要があり、実施例に記載されて
いる例では、出発原料に対して混合比で200%以上の
溶媒が使用されている。この様に多量の溶媒を用いるこ
とは、溶媒を除去・再生するために時間とエネルギーが
必要となるだけでなく、それらを廃棄する際には環境に
与える影響も大きくなる。また、溶媒が多いために反応
速度が遅くなり、装置サイズも大きくなるという問題点
もある。更に、重合温度も高くすると副生成物であるラ
クチドの発生量が増加し、乾燥剤の脱水能力の低下や、
ポリマーの着色といった問題が生じる。また、国際公開
番号WO97/31049号に開示されている方法で
は、溶媒を用いることなく短時間でポリマーを得ること
ができる反面、添加する触媒量が多くなり、触媒も不均
一触媒であるために、得られるポリマーの透明性が失わ
れたり、ポリマーが薄褐色に着色するという問題点があ
る。
【0005】本発明者らは以前から高分子量のポリ乳酸
を低コストで製造することを目的として直接重縮合手法
の開発を続けており、少量の溶媒を添加した溶液重合の
後に固相重合を行うことによって、重量平均分子量18
万以上のポリ乳酸を効率良く合成することに成功した。
を低コストで製造することを目的として直接重縮合手法
の開発を続けており、少量の溶媒を添加した溶液重合の
後に固相重合を行うことによって、重量平均分子量18
万以上のポリ乳酸を効率良く合成することに成功した。
【0006】しかし、この手法では、添加する溶媒量が
少ないほどポリマーの着色が強くなる傾向が強く見ら
れ、特に無溶媒で重合した場合は顕著であった。また、
無溶媒で重合した場合には溶融重合後の固相重合の際に
結晶化が進みにくく、固相重合を行うことが難しかっ
た。これは、粘度の上昇に伴う表面更新の悪化やせん断
発熱によって乳酸単位がラセミ化したり、ポリマーが分
解してアルデヒドやオキソカルボン酸などへの分解が生
じたためと考えられ、この副反応に伴なう生成ポリマー
の着色も著しく進行する。このため、粘度を下げるべく
重合温度を高く設定すると、更に着色が促進されると共
に、ポリマーの高分子量化を阻害するアセトアルデヒド
や酢酸、プロピオン酸、パーアルデヒドなどの副生成物
の生成量が増す。逆に重合温度を下げた場合、触媒の活
性を維持するための適正温度、例えばスズ系の触媒を用
いた場合は140℃よりも低くすると、十分な活性が得
られず、分子量の増大速度が低下する。また、還流によ
って反応系内に戻されたラクチドがエステル交換反応に
よってポリマー鎖内に取り込まれるためには130℃付
近よりも高い温度にする必要があり、それ以下に下げる
ことはできない。更に、重量平均分子量が2万以上のポ
リ乳酸の融点は160℃以上となっており、その温度以
下で少量溶媒条件下又は無溶媒条件下で溶融重合する
と、ポリマーが固化してしまい、重縮合を続けることは
難しい。従って、溶液重合の後に固相重合を行う2段階
重合において、高分子量のポリ乳酸を低コストで製造す
るためには、無溶媒又は場合によってごく少量の溶媒を
添加して重縮合を進めると共に、重合温度をできるだけ
高温に保って反応速度を上げる必要がある。しかしなが
ら、このような条件では、得られたポリ乳酸の着色が著
しい。
少ないほどポリマーの着色が強くなる傾向が強く見ら
れ、特に無溶媒で重合した場合は顕著であった。また、
無溶媒で重合した場合には溶融重合後の固相重合の際に
結晶化が進みにくく、固相重合を行うことが難しかっ
た。これは、粘度の上昇に伴う表面更新の悪化やせん断
発熱によって乳酸単位がラセミ化したり、ポリマーが分
解してアルデヒドやオキソカルボン酸などへの分解が生
じたためと考えられ、この副反応に伴なう生成ポリマー
の着色も著しく進行する。このため、粘度を下げるべく
重合温度を高く設定すると、更に着色が促進されると共
に、ポリマーの高分子量化を阻害するアセトアルデヒド
や酢酸、プロピオン酸、パーアルデヒドなどの副生成物
の生成量が増す。逆に重合温度を下げた場合、触媒の活
性を維持するための適正温度、例えばスズ系の触媒を用
いた場合は140℃よりも低くすると、十分な活性が得
られず、分子量の増大速度が低下する。また、還流によ
って反応系内に戻されたラクチドがエステル交換反応に
よってポリマー鎖内に取り込まれるためには130℃付
近よりも高い温度にする必要があり、それ以下に下げる
ことはできない。更に、重量平均分子量が2万以上のポ
リ乳酸の融点は160℃以上となっており、その温度以
下で少量溶媒条件下又は無溶媒条件下で溶融重合する
と、ポリマーが固化してしまい、重縮合を続けることは
難しい。従って、溶液重合の後に固相重合を行う2段階
重合において、高分子量のポリ乳酸を低コストで製造す
るためには、無溶媒又は場合によってごく少量の溶媒を
添加して重縮合を進めると共に、重合温度をできるだけ
高温に保って反応速度を上げる必要がある。しかしなが
ら、このような条件では、得られたポリ乳酸の着色が著
しい。
【0007】従って本発明の目的は、乳酸を主原料とす
る直接重縮合によりポリ乳酸を製造する際に、得られる
ポリ乳酸の着色が少ない方法を提供することにある。
る直接重縮合によりポリ乳酸を製造する際に、得られる
ポリ乳酸の着色が少ない方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために、鋭意研究を行った結果、ポリ乳酸
の高分子量化が進んだ際に重合触媒の配位子として作用
する物質又は触媒と縮合し得る物質を用いれば、着色が
少ないポリ乳酸が得られることを見出し本発明を完成し
た。
題を解決するために、鋭意研究を行った結果、ポリ乳酸
の高分子量化が進んだ際に重合触媒の配位子として作用
する物質又は触媒と縮合し得る物質を用いれば、着色が
少ないポリ乳酸が得られることを見出し本発明を完成し
た。
【0009】すなわち、本発明は、乳酸を主原料とする
直接重縮合によりポリ乳酸を製造する方法において、触
媒の配位子として作用する物質及び/又は触媒と縮合し
得る物質を添加することを特徴とする着色の少ないポリ
乳酸の製造方法を提供するものである。
直接重縮合によりポリ乳酸を製造する方法において、触
媒の配位子として作用する物質及び/又は触媒と縮合し
得る物質を添加することを特徴とする着色の少ないポリ
乳酸の製造方法を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に用いる触媒の配位子とし
て作用する物質又は触媒と縮合し得る物質(以下「着色
抑制剤」という)は、ポリマーの高分子量化が進み、触
媒中心に配位的不飽和が生じたときに、触媒が末端基か
ら着色物質を生成させる前に、配位子として触媒に配位
し、安定化させることで着色物質の生成を抑制するもの
と、触媒と縮合して触媒中心を減じる作用を示すことに
より、着色物質の生成を抑制するもの又はこれら両方の
作用を持つものである。
て作用する物質又は触媒と縮合し得る物質(以下「着色
抑制剤」という)は、ポリマーの高分子量化が進み、触
媒中心に配位的不飽和が生じたときに、触媒が末端基か
ら着色物質を生成させる前に、配位子として触媒に配位
し、安定化させることで着色物質の生成を抑制するもの
と、触媒と縮合して触媒中心を減じる作用を示すことに
より、着色物質の生成を抑制するもの又はこれら両方の
作用を持つものである。
【0011】下式にスズ系触媒を用いた場合の脱水重縮
合メカニズムを示す。通常、ポリマー末端基が豊富に存
在する時には、スズ触媒は4配位となっており、新たな
ポリマーの水酸基末端に作用して既に触媒に配位してい
たカルボキシル基末端とを結合させる(式中の(A)→
(B)→(C))。次いでスズに配位していた水分子が
離脱し、新たなカルボキシル基末端が配位する(式中の
(C)→(D)→(A))。
合メカニズムを示す。通常、ポリマー末端基が豊富に存
在する時には、スズ触媒は4配位となっており、新たな
ポリマーの水酸基末端に作用して既に触媒に配位してい
たカルボキシル基末端とを結合させる(式中の(A)→
(B)→(C))。次いでスズに配位していた水分子が
離脱し、新たなカルボキシル基末端が配位する(式中の
(C)→(D)→(A))。
【0012】
【化1】
【0013】下式にポリ乳酸の高分子量化が進み、ポリ
マーの末端基が減少してスズ系触媒が配位的に不安定と
なり、着色物質の1つである焦性ブドウ酸やアルデヒド
を生成するメカニズムの例を示す。配位的に不安定にな
った触媒は、既に配位しているポリマーの水酸基末端を
酸化して、焦性ブドウ酸単位を生じたり、不均一化によ
ってアセトアルデヒドやギ酸単位を生じる。
マーの末端基が減少してスズ系触媒が配位的に不安定と
なり、着色物質の1つである焦性ブドウ酸やアルデヒド
を生成するメカニズムの例を示す。配位的に不安定にな
った触媒は、既に配位しているポリマーの水酸基末端を
酸化して、焦性ブドウ酸単位を生じたり、不均一化によ
ってアセトアルデヒドやギ酸単位を生じる。
【0014】
【化2】
【0015】そこで化3に示すように、プロトン酸、例
えばp−トルエンスルホン酸をポリマー末端の代わりに
配位させて触媒を安定させたり、あるいは化4に示すよ
うにゲルマニウム等の金属又はその金属化合物を加える
ことにより、触媒と縮合して4員環や6員環を形成した
り、クラスター触媒を形成することで末端が分解して着
色物質が生成することを抑制する。なお、あるいはポリ
マーの高分子量化が進み、ポリマーの重合度が触媒濃度
律則となった際、p−トルエンスルホン酸がポリマー末
端基の代わりに配位したり、触媒と該金属がクラスター
触媒を形成することにより、見かけ上の触媒濃度が低下
してポリマーの重合度が増大し、より一層の高分子量化
が進行するので好ましい。
えばp−トルエンスルホン酸をポリマー末端の代わりに
配位させて触媒を安定させたり、あるいは化4に示すよ
うにゲルマニウム等の金属又はその金属化合物を加える
ことにより、触媒と縮合して4員環や6員環を形成した
り、クラスター触媒を形成することで末端が分解して着
色物質が生成することを抑制する。なお、あるいはポリ
マーの高分子量化が進み、ポリマーの重合度が触媒濃度
律則となった際、p−トルエンスルホン酸がポリマー末
端基の代わりに配位したり、触媒と該金属がクラスター
触媒を形成することにより、見かけ上の触媒濃度が低下
してポリマーの重合度が増大し、より一層の高分子量化
が進行するので好ましい。
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】本発明における着色抑制剤、すなわち触媒
の配位子として作用する物質又は触媒と縮合し得る物質
としては、1)プロトン酸、2)ポリエチレングリコー
ルジアルキルエーテル、3)ケイ素、ゲルマニウム、ア
ルミニウム及び亜鉛から選ばれる金属又はその金属化合
物が挙げられる。ここで、プロトン酸としては、p−ト
ルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸塩等のスル
ホン酸類、リン酸、リン酸塩等のリン酸塩、ホウ酸、ホ
ウ酸塩等のホウ酸類、メタリン酸、メタリン酸塩等のメ
タリン酸類等が挙げられる。またポリエチレングリコー
ルジアルキルエーテルとしてはポリエチレングリコール
ジメチルエーテル等が挙げられる。また、ケイ素、ゲル
マニウム、アルミニウム又は亜鉛の化合物としては、そ
れらの金属の水酸化物、塩又はアルコキシド等が好まし
い。なお、3)の金属又はその金属化合物は、触媒に金
属又はその化合物を用いる場合、触媒と異なる金属又は
その金属化合物を用いる。
の配位子として作用する物質又は触媒と縮合し得る物質
としては、1)プロトン酸、2)ポリエチレングリコー
ルジアルキルエーテル、3)ケイ素、ゲルマニウム、ア
ルミニウム及び亜鉛から選ばれる金属又はその金属化合
物が挙げられる。ここで、プロトン酸としては、p−ト
ルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸塩等のスル
ホン酸類、リン酸、リン酸塩等のリン酸塩、ホウ酸、ホ
ウ酸塩等のホウ酸類、メタリン酸、メタリン酸塩等のメ
タリン酸類等が挙げられる。またポリエチレングリコー
ルジアルキルエーテルとしてはポリエチレングリコール
ジメチルエーテル等が挙げられる。また、ケイ素、ゲル
マニウム、アルミニウム又は亜鉛の化合物としては、そ
れらの金属の水酸化物、塩又はアルコキシド等が好まし
い。なお、3)の金属又はその金属化合物は、触媒に金
属又はその化合物を用いる場合、触媒と異なる金属又は
その金属化合物を用いる。
【0019】その中でも、特に、触媒に配位子として作
用させて着色を抑制する場合には、スルホン酸類やゲル
マニウムアルコキシドが好ましい。また、触媒と縮合促
進させて着色を抑制する場合には、ゲルマニウムやケイ
素が好ましい。さらにはこれらの作用の異なる着色抑制
剤を混合して添加することも好ましい。
用させて着色を抑制する場合には、スルホン酸類やゲル
マニウムアルコキシドが好ましい。また、触媒と縮合促
進させて着色を抑制する場合には、ゲルマニウムやケイ
素が好ましい。さらにはこれらの作用の異なる着色抑制
剤を混合して添加することも好ましい。
【0020】本発明方法で使用される配位子として作用
する着色抑制剤又は縮合作用を持つ着色抑制剤は、添加
する触媒1モルに対して0.5モル以上、特に0.5〜
5.0モル添加することが望ましく、0.5モル未満の
場合は十分な着色抑制効果が見られず、分子量もあまり
増大しない。また、5.0モルよりも多い場合は分子量
増大速度の低下、到達分子量の減少が生じ、着色も強く
なる場合がある。
する着色抑制剤又は縮合作用を持つ着色抑制剤は、添加
する触媒1モルに対して0.5モル以上、特に0.5〜
5.0モル添加することが望ましく、0.5モル未満の
場合は十分な着色抑制効果が見られず、分子量もあまり
増大しない。また、5.0モルよりも多い場合は分子量
増大速度の低下、到達分子量の減少が生じ、着色も強く
なる場合がある。
【0021】本発明における重合方法は特に限定されな
いが、原料である乳酸からの脱水工程、溶融重合工程、
造粒工程、固相重合工程の4つの工程からなる方法が好
ましい。ただし、これらの工程を明確に分ける必要はな
く、例えば原料である乳酸からの脱水工程と溶融重合工
程を同時に進行させてもよいし、溶融重合工程と造粒工
程を同時に進行させてもよい。以下、上記4つの工程か
らなる方法を例に採り、本発明方法を更に詳細に説明す
る。
いが、原料である乳酸からの脱水工程、溶融重合工程、
造粒工程、固相重合工程の4つの工程からなる方法が好
ましい。ただし、これらの工程を明確に分ける必要はな
く、例えば原料である乳酸からの脱水工程と溶融重合工
程を同時に進行させてもよいし、溶融重合工程と造粒工
程を同時に進行させてもよい。以下、上記4つの工程か
らなる方法を例に採り、本発明方法を更に詳細に説明す
る。
【0022】本発明において着色抑制剤を添加する時期
は、脱水工程から溶融重合工程の間であればいつでも良
く、また、造粒工程においてもポリマーが溶融状態であ
ればいつでも良い。また、必要量を一度に添加しても、
回数を分けて添加しても良い。
は、脱水工程から溶融重合工程の間であればいつでも良
く、また、造粒工程においてもポリマーが溶融状態であ
ればいつでも良い。また、必要量を一度に添加しても、
回数を分けて添加しても良い。
【0023】原料となる乳酸には、L−乳酸、D−乳
酸、その両方が混在するDL−乳酸とがあり、光学活性
が異なっているが、本発明に使用する乳酸は特に限定さ
れない。味岡らの報告(Bull. Chem. Soc. Jpn., 68, 2
125-2131(1995))によれば、L体とD体の割合を変える
ことによって得られるポリマーのガラス転移点を制御す
ることができるとされている。また、光学純度が高いほ
ど得られるポリマーの融点が高くなることが一般的に広
く知られており、目的に応じて最適の乳酸を用いること
が望ましい。
酸、その両方が混在するDL−乳酸とがあり、光学活性
が異なっているが、本発明に使用する乳酸は特に限定さ
れない。味岡らの報告(Bull. Chem. Soc. Jpn., 68, 2
125-2131(1995))によれば、L体とD体の割合を変える
ことによって得られるポリマーのガラス転移点を制御す
ることができるとされている。また、光学純度が高いほ
ど得られるポリマーの融点が高くなることが一般的に広
く知られており、目的に応じて最適の乳酸を用いること
が望ましい。
【0024】乳酸はまず脱水工程に付される。本発明に
おける脱水工程は、乳酸原料に含まれる多量の水分を、
無触媒、無溶媒の状態で簡易的に除去する工程で、第2
工程の溶融重合工程を効率良く勧めるために行うもので
ある。脱水工程における脱水温度や圧力は特に限定され
るものではないが、温度が低く、かつ圧力が高いと脱水
効率が悪くなり、温度が高く、圧力が低いと、水の蒸発
と共に乳酸モノマーやダイマーなどが反応系外に留去し
たり、着色や立体規則性を低下させる物質が生じる可能
性がある。従って、水の沸点以上、具体的には脱水槽の
圧力が50mmHgの時には38℃以上、180℃以下とす
ることが望ましい。更には、水分の多い脱水初期は温度
を低く、圧力を高く設定し、脱水量が低下するに従って
温度を上げ、圧力を下げてゆく事が望ましい。脱水の時
間は特に限定されないが、所定の温度、圧力において、
材料の温度と槽を加熱している熱媒との温度差が小さく
なったり、真空ポンプ直前の圧力と、槽内の圧力との差
が小さくなったりするなど、脱水量が少なくなった兆候
が見られた時点を脱水終了点とすることが好ましい。
おける脱水工程は、乳酸原料に含まれる多量の水分を、
無触媒、無溶媒の状態で簡易的に除去する工程で、第2
工程の溶融重合工程を効率良く勧めるために行うもので
ある。脱水工程における脱水温度や圧力は特に限定され
るものではないが、温度が低く、かつ圧力が高いと脱水
効率が悪くなり、温度が高く、圧力が低いと、水の蒸発
と共に乳酸モノマーやダイマーなどが反応系外に留去し
たり、着色や立体規則性を低下させる物質が生じる可能
性がある。従って、水の沸点以上、具体的には脱水槽の
圧力が50mmHgの時には38℃以上、180℃以下とす
ることが望ましい。更には、水分の多い脱水初期は温度
を低く、圧力を高く設定し、脱水量が低下するに従って
温度を上げ、圧力を下げてゆく事が望ましい。脱水の時
間は特に限定されないが、所定の温度、圧力において、
材料の温度と槽を加熱している熱媒との温度差が小さく
なったり、真空ポンプ直前の圧力と、槽内の圧力との差
が小さくなったりするなど、脱水量が少なくなった兆候
が見られた時点を脱水終了点とすることが好ましい。
【0025】本発明における溶融重合工程は、脱水が終
了した原料に、触媒及び着色抑制剤と、場合によっては
ごく少量の溶媒を添加して乳酸を脱水・重縮合し、着色
の少ない高分子量のポリ乳酸を得るものである。溶融重
合を行う際にはその手段として還流装置を用いて副生成
物であるラクチドや、場合によっては少量の溶媒を反応
系内に戻しつつ、水及び低沸点の不純物を反応系外に排
出する。また、攪拌に用いる攪拌装置は、材料からの脱
水を促進させ、かつ局部加熱を避けるために、表面更新
を良好に保てるものを用いる。
了した原料に、触媒及び着色抑制剤と、場合によっては
ごく少量の溶媒を添加して乳酸を脱水・重縮合し、着色
の少ない高分子量のポリ乳酸を得るものである。溶融重
合を行う際にはその手段として還流装置を用いて副生成
物であるラクチドや、場合によっては少量の溶媒を反応
系内に戻しつつ、水及び低沸点の不純物を反応系外に排
出する。また、攪拌に用いる攪拌装置は、材料からの脱
水を促進させ、かつ局部加熱を避けるために、表面更新
を良好に保てるものを用いる。
【0026】添加する触媒には、特に制限はないが、例
えばスズ系触媒としては、塩化第一スズ、酸化スズ、オ
クチル酸スズ、酸化ジブチルスズ、乳酸スズ、粉末スズ
などが挙げられる。また、ゲルマニウム触媒としては、
酸化ゲルマニウム、粉末ゲルマニウム、ゲルマニウムテ
トラエトキシド、ゲルマニウムエチルカルボン酸セスキ
オキシド等が、チタン触媒としてはチタンテトラブトキ
シドが、マンガン触媒としては硫酸マンガンアンモニウ
ムが、アンチモン触媒としては3酸化アンチモンが、そ
の他金属触媒としてはケイ素、四エトキシシランなどが
挙げられる。添加する触媒量は触媒の種類によって異な
るが、例えば塩化第一スズ2水和塩の場合は、90%L
乳酸に対して0.01〜1.0重量%が好ましく、特に
0.1〜0.5重量%が好ましい。
えばスズ系触媒としては、塩化第一スズ、酸化スズ、オ
クチル酸スズ、酸化ジブチルスズ、乳酸スズ、粉末スズ
などが挙げられる。また、ゲルマニウム触媒としては、
酸化ゲルマニウム、粉末ゲルマニウム、ゲルマニウムテ
トラエトキシド、ゲルマニウムエチルカルボン酸セスキ
オキシド等が、チタン触媒としてはチタンテトラブトキ
シドが、マンガン触媒としては硫酸マンガンアンモニウ
ムが、アンチモン触媒としては3酸化アンチモンが、そ
の他金属触媒としてはケイ素、四エトキシシランなどが
挙げられる。添加する触媒量は触媒の種類によって異な
るが、例えば塩化第一スズ2水和塩の場合は、90%L
乳酸に対して0.01〜1.0重量%が好ましく、特に
0.1〜0.5重量%が好ましい。
【0027】添加する溶媒には特に制限はないが、低沸
点の溶媒は重縮合中に還流管内で凝集されずに反応系外
へ留出するため、沸点の高いものが望ましい。溶媒の例
としては、n−ウンデカン、n−ヘキサデカン、ジフェ
ニルエーテル、ジベンジルエーテル、ジブチルフタレー
ト等が挙げられるが、ポリ乳酸と固溶体を形成し、ポリ
マーの結晶化を容易にしていることが推測されているジ
フェニルエーテルが最も望ましい。添加する溶媒量は触
媒の種類によって異なるが、ジフェニルエーテルの場合
は90%L乳酸100重量部に対して2重量部〜100
重量部が好ましく、特に10重量部から50重量部が良
い。
点の溶媒は重縮合中に還流管内で凝集されずに反応系外
へ留出するため、沸点の高いものが望ましい。溶媒の例
としては、n−ウンデカン、n−ヘキサデカン、ジフェ
ニルエーテル、ジベンジルエーテル、ジブチルフタレー
ト等が挙げられるが、ポリ乳酸と固溶体を形成し、ポリ
マーの結晶化を容易にしていることが推測されているジ
フェニルエーテルが最も望ましい。添加する溶媒量は触
媒の種類によって異なるが、ジフェニルエーテルの場合
は90%L乳酸100重量部に対して2重量部〜100
重量部が好ましく、特に10重量部から50重量部が良
い。
【0028】ここで用いる還流装置は、筒状の本体内に
緻密に多数の凝集伝熱管を垂直配置した多管式熱交換凝
集器であったり、筒状の本体に小径の穴の開いた平板が
垂直方向に多数配置されている棚段式の蒸留塔であった
り、筒状の本体内に様々な形状の充填物が充填された蒸
留塔であってもよく、また、1本又は複数本の還流装置
が直列又は並列に配置されていてもよい。更には還流を
安定して行うため、ガス線速度を制御するなどの機能が
付与された各方式の装置であっても良い。
緻密に多数の凝集伝熱管を垂直配置した多管式熱交換凝
集器であったり、筒状の本体に小径の穴の開いた平板が
垂直方向に多数配置されている棚段式の蒸留塔であった
り、筒状の本体内に様々な形状の充填物が充填された蒸
留塔であってもよく、また、1本又は複数本の還流装置
が直列又は並列に配置されていてもよい。更には還流を
安定して行うため、ガス線速度を制御するなどの機能が
付与された各方式の装置であっても良い。
【0029】溶融重合の温度は特に限定されるものでは
ないが、重縮合中のポリマーの融点以上で、重合に用い
る触媒の活性が保持され、又は活性が高い状態となる温
度とする事が望ましい。また、還流によって反応系内に
戻されたラクチドをエステル交換反応によってポリマー
鎖内に戻すため、エステル交換反応が速やかに進行する
温度であることが望ましい。例えば塩化第一スズ、酸化
スズやオクチル酸スズ等のスズ系の触媒を用いて無溶媒
で数平均分子量1万以上のポリマーを重縮合する場合、
150℃〜220℃が望ましく、特に160℃〜180
℃が望ましい。重合温度を150℃より低くすると、着
色が少なく立体規則性の高いポリマーが得られる反面、
ポリマーが固化して溶融状態での重縮合が難しくなる。
逆に、220℃よりも高くすると、副生成物であるラク
チドの発生量が増すと共に、着色抑制剤を添加した場合
においても着色が強くなり、得られるポリマーの立体規
則性も悪くなることがある。
ないが、重縮合中のポリマーの融点以上で、重合に用い
る触媒の活性が保持され、又は活性が高い状態となる温
度とする事が望ましい。また、還流によって反応系内に
戻されたラクチドをエステル交換反応によってポリマー
鎖内に戻すため、エステル交換反応が速やかに進行する
温度であることが望ましい。例えば塩化第一スズ、酸化
スズやオクチル酸スズ等のスズ系の触媒を用いて無溶媒
で数平均分子量1万以上のポリマーを重縮合する場合、
150℃〜220℃が望ましく、特に160℃〜180
℃が望ましい。重合温度を150℃より低くすると、着
色が少なく立体規則性の高いポリマーが得られる反面、
ポリマーが固化して溶融状態での重縮合が難しくなる。
逆に、220℃よりも高くすると、副生成物であるラク
チドの発生量が増すと共に、着色抑制剤を添加した場合
においても着色が強くなり、得られるポリマーの立体規
則性も悪くなることがある。
【0030】溶融重合終了時点は特に限定されないが、
分子量の増大速度が低下をはじめるか、固相重合におけ
る分子量増大速度に比べて溶融重合における分子量増大
速度が遅くなる直前の時点が望ましい。また、あまり高
分子量化とすると、還流などによって系内に戻されたラ
クチドとポリマーが均一に混合されずに、ラクチド発生
量が増加したり、部分的にポリマーが凝固し、排出が困
難となる場合がある。更に、重合槽内壁温度制御が適切
で無い場合には、長時間の重合で熱劣化による着色が進
行する場合もある。
分子量の増大速度が低下をはじめるか、固相重合におけ
る分子量増大速度に比べて溶融重合における分子量増大
速度が遅くなる直前の時点が望ましい。また、あまり高
分子量化とすると、還流などによって系内に戻されたラ
クチドとポリマーが均一に混合されずに、ラクチド発生
量が増加したり、部分的にポリマーが凝固し、排出が困
難となる場合がある。更に、重合槽内壁温度制御が適切
で無い場合には、長時間の重合で熱劣化による着色が進
行する場合もある。
【0031】溶液重合が終了したポリマーは、直ちにそ
のまま、又は窒素加圧条件下で溶液重合槽から排出さ
れ、そのまま、又はギアポンプを介して2軸スクリュー
押出機に供給され、造粒工程に入る。その際、空気中の
酸素や水蒸気と接触する事でポリマーの酸化劣化や加水
分解を生じたり、空気中の水蒸気がポリマーに吸着し、
再加熱時に加水分解を生じるため、大気に触れぬように
する事が望ましく、更に乾燥した窒素ガスなどの不活性
ガスを注入して若干の加圧状態とし、外部からの大気の
流入を防ぐ事が望ましい。
のまま、又は窒素加圧条件下で溶液重合槽から排出さ
れ、そのまま、又はギアポンプを介して2軸スクリュー
押出機に供給され、造粒工程に入る。その際、空気中の
酸素や水蒸気と接触する事でポリマーの酸化劣化や加水
分解を生じたり、空気中の水蒸気がポリマーに吸着し、
再加熱時に加水分解を生じるため、大気に触れぬように
する事が望ましく、更に乾燥した窒素ガスなどの不活性
ガスを注入して若干の加圧状態とし、外部からの大気の
流入を防ぐ事が望ましい。
【0032】押出機に供給されたポリ乳酸又は場合によ
ってはポリ乳酸とジフェニルエーテルからなる固溶体
は、押出機内で薄膜化され、徐々に温度を下げられなが
らシリンダー先端に送られる。その間、単独又は複数の
ベントロから真空ポンプを用いて吸引・減圧し、低沸点
の不純物や副生成物であるラクチドの一部が除去され、
場合によってはジフェニルエーテルの一部が除去され
る。ポリ乳酸又は固溶体は、流動性を維持した状態又は
スクリューにより細かく切断された状態で、ダイス先端
から排出される。
ってはポリ乳酸とジフェニルエーテルからなる固溶体
は、押出機内で薄膜化され、徐々に温度を下げられなが
らシリンダー先端に送られる。その間、単独又は複数の
ベントロから真空ポンプを用いて吸引・減圧し、低沸点
の不純物や副生成物であるラクチドの一部が除去され、
場合によってはジフェニルエーテルの一部が除去され
る。ポリ乳酸又は固溶体は、流動性を維持した状態又は
スクリューにより細かく切断された状態で、ダイス先端
から排出される。
【0033】排出されたポリ乳酸又は固溶体は、流動性
を持ったものであれば、テフロン製コンベアー等、剥離
性の高い素材を用いたコンベアー上で冷却窒素ガスなど
によって冷却され、破砕機へと送られる。そして破砕さ
れた後にエアコンベアー、スクリューコンベアー等の輸
送手段や、重力によって、固相重合槽へ投入される。こ
の際、ポリマーの酸化劣化や、空気中の水分がポリマー
に吸着し、再加熱の際に分子量が低下するのを防ぐた
め、これらの工程全てを水分を含まない窒素ガスなどの
不活性ガス雰囲気下において行うことが望ましい。
を持ったものであれば、テフロン製コンベアー等、剥離
性の高い素材を用いたコンベアー上で冷却窒素ガスなど
によって冷却され、破砕機へと送られる。そして破砕さ
れた後にエアコンベアー、スクリューコンベアー等の輸
送手段や、重力によって、固相重合槽へ投入される。こ
の際、ポリマーの酸化劣化や、空気中の水分がポリマー
に吸着し、再加熱の際に分子量が低下するのを防ぐた
め、これらの工程全てを水分を含まない窒素ガスなどの
不活性ガス雰囲気下において行うことが望ましい。
【0034】排出されたポリ乳酸又は固溶体が固体の場
合には、そのまま、又は、冷却・破砕されて、エアコン
ベアーやスクリューコンベアー等の輸送手段を用いる
か、あるいは重力によって固相重合槽へと投入される。
この際、ポリマーの酸化劣化や、空気中の水分がポリマ
ーに吸着し、再加熱の際に分子量が低下するのを防ぐた
め、これらの工程全てを水分を含まない不活性ガス雰囲
気下において行うことが望ましい。
合には、そのまま、又は、冷却・破砕されて、エアコン
ベアーやスクリューコンベアー等の輸送手段を用いる
か、あるいは重力によって固相重合槽へと投入される。
この際、ポリマーの酸化劣化や、空気中の水分がポリマ
ーに吸着し、再加熱の際に分子量が低下するのを防ぐた
め、これらの工程全てを水分を含まない不活性ガス雰囲
気下において行うことが望ましい。
【0035】固相重合槽に一定量のポリ乳酸が投入され
た時点で、雰囲気を乾燥窒素に置換した後、直ちに、又
はポリ乳酸中に含まれるラクチドをエステル交換反応に
よって一定時間ポリマー鎖内に取り込ませた後に、固相
重合に入る。また、少量のジフェニルエーテルを含んだ
固溶体の場合は、ジフェニルエーテルをあらかた除去し
た後に固相重合に入る。ラクチドをエステル交換反応に
よってポリマー鎖内に取り込ませる場合の温度は、エス
テル交換反応が進行し、ポリ乳酸の融点以下であれば特
に限定されないが、ラクチドの発生を抑え、エステル交
換反応が進む140℃〜150℃が望ましい。圧力はラ
クチドの発生を抑え、かつ外気の流入を防ぐため、常圧
又は若干の加圧状態であることが望ましい。反応の時間
は温度によって異なるが、例えば130℃の場合は2時
間〜3時間が好ましく、145℃の場合は1時間〜2時
間が好ましい。ジフェニルエーテルを除去する際の温度
は固溶体の融点以下に設定されていれば良く、特に限定
されない。しかし、あまり低温過ぎるとジフェニルエー
テルが気化する際に奪う気化熱の供給速度が遅くなり、
ジフェニルエーテルの除去能力が低下すると共に、固相
重合に適した温度に加熱するために多くのエネルギーを
必要とする。また、逆に高すぎると、ポリマーの劣化や
ラクチドの飛散量が増加し、収率低下が起こる。そのた
め温度は60℃以上、融点以下が望ましく、更にはエス
テル交換反応が進行する130℃から融点までが望まし
い。圧力は上記の温度においてジフェニルエーテルが沸
騰する圧力以下であれば良いが、あまり下げると系外に
飛散するラクチド等の物質量が増加するため、適切な圧
力が望ましい。脱溶媒の時間は条件によって異なるが、
溶媒の揮発に伴い樹脂温度が一旦低下し、再び上昇して
設定温度に達したり、重合槽内の重量が一定になるな
ど、溶媒の除去がほぼ終了したと判断できるまでとす
る。更には、エステル交換反応促進中又は脱溶媒中は、
熱の伝わりを均一にするために、攪拌翼や気流等の攪拌
手段を用いて攪拌しても良い。
た時点で、雰囲気を乾燥窒素に置換した後、直ちに、又
はポリ乳酸中に含まれるラクチドをエステル交換反応に
よって一定時間ポリマー鎖内に取り込ませた後に、固相
重合に入る。また、少量のジフェニルエーテルを含んだ
固溶体の場合は、ジフェニルエーテルをあらかた除去し
た後に固相重合に入る。ラクチドをエステル交換反応に
よってポリマー鎖内に取り込ませる場合の温度は、エス
テル交換反応が進行し、ポリ乳酸の融点以下であれば特
に限定されないが、ラクチドの発生を抑え、エステル交
換反応が進む140℃〜150℃が望ましい。圧力はラ
クチドの発生を抑え、かつ外気の流入を防ぐため、常圧
又は若干の加圧状態であることが望ましい。反応の時間
は温度によって異なるが、例えば130℃の場合は2時
間〜3時間が好ましく、145℃の場合は1時間〜2時
間が好ましい。ジフェニルエーテルを除去する際の温度
は固溶体の融点以下に設定されていれば良く、特に限定
されない。しかし、あまり低温過ぎるとジフェニルエー
テルが気化する際に奪う気化熱の供給速度が遅くなり、
ジフェニルエーテルの除去能力が低下すると共に、固相
重合に適した温度に加熱するために多くのエネルギーを
必要とする。また、逆に高すぎると、ポリマーの劣化や
ラクチドの飛散量が増加し、収率低下が起こる。そのた
め温度は60℃以上、融点以下が望ましく、更にはエス
テル交換反応が進行する130℃から融点までが望まし
い。圧力は上記の温度においてジフェニルエーテルが沸
騰する圧力以下であれば良いが、あまり下げると系外に
飛散するラクチド等の物質量が増加するため、適切な圧
力が望ましい。脱溶媒の時間は条件によって異なるが、
溶媒の揮発に伴い樹脂温度が一旦低下し、再び上昇して
設定温度に達したり、重合槽内の重量が一定になるな
ど、溶媒の除去がほぼ終了したと判断できるまでとす
る。更には、エステル交換反応促進中又は脱溶媒中は、
熱の伝わりを均一にするために、攪拌翼や気流等の攪拌
手段を用いて攪拌しても良い。
【0036】重合槽内の設定温度を固相重合に適した上
記温度に前提し、減圧条件下で固相重合を開始する。固
相重合開始時点の設定温度はポリ乳酸又は固溶体の融点
以下であれば良く、固相重合の間、一定の温度に固定し
ても良いし、重合と共に徐々に結晶化が進んで融点が上
昇するのに合わせて設定温度を上げて行っても良い。一
般的に低分子量で末端基濃度が高い状態で高温・低圧条
件にしておくと、末端基から生じる副生成物のラクチド
が発生し易くなり、収率が低下してしまう。そこで、望
ましくは重合初期は槽内の圧力を高めに設定し、その後
段階的に圧力を下げてゆく方法が望ましい。また、重合
中は、熱の伝わりを均一にするために、攪拌翼や気流等
の攪拌手段を用いて攪拌しても良い。しかし、温度条件
が融点に近い設定の場合は、ポリマー表面が溶融し、ポ
リマー粒子同士が付着したり、攪拌翼や重合槽壁面に付
着する恐れがあるため、その様な場合はポリマーの結晶
化が進行し、融点が上昇してから、攪拌を開始する。
記温度に前提し、減圧条件下で固相重合を開始する。固
相重合開始時点の設定温度はポリ乳酸又は固溶体の融点
以下であれば良く、固相重合の間、一定の温度に固定し
ても良いし、重合と共に徐々に結晶化が進んで融点が上
昇するのに合わせて設定温度を上げて行っても良い。一
般的に低分子量で末端基濃度が高い状態で高温・低圧条
件にしておくと、末端基から生じる副生成物のラクチド
が発生し易くなり、収率が低下してしまう。そこで、望
ましくは重合初期は槽内の圧力を高めに設定し、その後
段階的に圧力を下げてゆく方法が望ましい。また、重合
中は、熱の伝わりを均一にするために、攪拌翼や気流等
の攪拌手段を用いて攪拌しても良い。しかし、温度条件
が融点に近い設定の場合は、ポリマー表面が溶融し、ポ
リマー粒子同士が付着したり、攪拌翼や重合槽壁面に付
着する恐れがあるため、その様な場合はポリマーの結晶
化が進行し、融点が上昇してから、攪拌を開始する。
【0037】固相重合により、溶融重合が終了したポリ
マーの分子量を増大させるためには、分子量の増大に伴
って触媒の濃度を下げてゆくことが好ましい。これは、
重合度と触媒濃度との間に、次のような関係があるから
である。
マーの分子量を増大させるためには、分子量の増大に伴
って触媒の濃度を下げてゆくことが好ましい。これは、
重合度と触媒濃度との間に、次のような関係があるから
である。
【0038】
【数1】
【0039】着色抑制剤を添加した場合、例えばp−ト
ルエンスルホン酸が触媒に配位したり、金属ゲルマニウ
ムが触媒とクラスター触媒を形成することによって見か
け上の触媒濃度を低下させることができるが、その他に
触媒濃度を低下させる方法としては、触媒の失活剤を添
加したり、あるいは固相重合を進めることによってポリ
マーの末端基数を減少させ、触媒同士が4員環や6員環
を作る反応を促進させたり、金属塩を生成させることで
触媒機能を低下させる方法などがある。固相重合の終了
点は特に限定されないが、分子量の増大速度が低下をは
じめるか、その直前の時点が望ましい。
ルエンスルホン酸が触媒に配位したり、金属ゲルマニウ
ムが触媒とクラスター触媒を形成することによって見か
け上の触媒濃度を低下させることができるが、その他に
触媒濃度を低下させる方法としては、触媒の失活剤を添
加したり、あるいは固相重合を進めることによってポリ
マーの末端基数を減少させ、触媒同士が4員環や6員環
を作る反応を促進させたり、金属塩を生成させることで
触媒機能を低下させる方法などがある。固相重合の終了
点は特に限定されないが、分子量の増大速度が低下をは
じめるか、その直前の時点が望ましい。
【0040】固相重合が終了したポリ乳酸は、そのま
ま、又は精製工程を経て造粒用の二軸スクリュー押出機
(TEX)に供給され、ペレットに加工される。その
際、TEXを使ってポリマー内に残留している低沸点の
不純物やラクチドモノマーを除去したり、生分解性を持
つ添加剤や他の材料とブレンドしてもよい。
ま、又は精製工程を経て造粒用の二軸スクリュー押出機
(TEX)に供給され、ペレットに加工される。その
際、TEXを使ってポリマー内に残留している低沸点の
不純物やラクチドモノマーを除去したり、生分解性を持
つ添加剤や他の材料とブレンドしてもよい。
【0041】このようにして得られたポリ乳酸は着色が
少なく、商品価値の高いものである。
少なく、商品価値の高いものである。
【0042】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。なお、本発明における分子量の測定、ジフェニル
エーテル量の測定、融点の測定、立体規制性の測定は、
次の方法で行った。
が、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。なお、本発明における分子量の測定、ジフェニル
エーテル量の測定、融点の測定、立体規制性の測定は、
次の方法で行った。
【0043】(1)重量平均分子量:クロロホルムを溶
離液としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によ
り測定した。試料の濃度は0.5〜1%で、標準試料に
は、分子量既知の標準ポリスチレンを用いた。
離液としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によ
り測定した。試料の濃度は0.5〜1%で、標準試料に
は、分子量既知の標準ポリスチレンを用いた。
【0044】(2)ジフェニルエーテル量:クロロホル
ムを溶離液としたGPCにより測定した。試料の濃度は
0.5〜2%で、標準試料には、99.99%濃度のジ
フェニルエーテルを希釈して用いた。なお、濃度0.0
1%〜1%間の相関係数は0.9999であった。
ムを溶離液としたGPCにより測定した。試料の濃度は
0.5〜2%で、標準試料には、99.99%濃度のジ
フェニルエーテルを希釈して用いた。なお、濃度0.0
1%〜1%間の相関係数は0.9999であった。
【0045】(3)融点:アルミナ5mgをリファレンス
として用いた示差走査熱量計(DSC)で測定した。雰
囲気は窒素、昇温速度は5℃/分で、試料量は5mgとし
た。
として用いた示差走査熱量計(DSC)で測定した。雰
囲気は窒素、昇温速度は5℃/分で、試料量は5mgとし
た。
【0046】(4)立体規則性:クロロホルムを溶媒
に、ヘキサンを貧溶媒に用いて精製した後、CDCl3
に溶解させて、13C−核磁器共鳴(13C−NMR)によ
り分析を行った。得られたスペクトルのC=O領域にお
ける、全C=Oピーク面積に占める主ピーク面積の割合
(百分率)を算出し、立体規則性とした。
に、ヘキサンを貧溶媒に用いて精製した後、CDCl3
に溶解させて、13C−核磁器共鳴(13C−NMR)によ
り分析を行った。得られたスペクトルのC=O領域にお
ける、全C=Oピーク面積に占める主ピーク面積の割合
(百分率)を算出し、立体規則性とした。
【0047】実施例1 太平化学工業社製90%L−乳酸を160℃、5〜20
mmHgで16時間脱水した乳酸オリゴマー(平均重合度:
3)150gを破砕して図1に示した攪拌翼9を備えた
300mL容量のガラス製回分式重合槽10に入れる。こ
の重合槽は上部にヘンペルタイプの還流環2及び3が設
置されており、この還流装置の上流には冷却トラップ1
7と真空ポンプ1が設置されている。重合槽の界面に設
置されている熱電対5の温度を180℃に、還流管の温
度を90℃に加熱する。材料が溶融した段階で攪拌翼9
を100rpmで回転させ、材料の温度が170℃を超え
た時点で触媒として塩化第一スズ2水和物0.83g、
着色抑制剤としてp−トルエンスルホン酸1.0gを添
加した後、真空ポンプ1直前の圧力計16を1mmHgに調
整して溶融重合を行った。17時間後、フラスコをオイ
ルバスから引き上げたところ、若干黄色味がかった乳白
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量は91000、分散比は2.4
2であった。また、立体規則性は94.2%、ポリマー
収率は89.7%であった。
mmHgで16時間脱水した乳酸オリゴマー(平均重合度:
3)150gを破砕して図1に示した攪拌翼9を備えた
300mL容量のガラス製回分式重合槽10に入れる。こ
の重合槽は上部にヘンペルタイプの還流環2及び3が設
置されており、この還流装置の上流には冷却トラップ1
7と真空ポンプ1が設置されている。重合槽の界面に設
置されている熱電対5の温度を180℃に、還流管の温
度を90℃に加熱する。材料が溶融した段階で攪拌翼9
を100rpmで回転させ、材料の温度が170℃を超え
た時点で触媒として塩化第一スズ2水和物0.83g、
着色抑制剤としてp−トルエンスルホン酸1.0gを添
加した後、真空ポンプ1直前の圧力計16を1mmHgに調
整して溶融重合を行った。17時間後、フラスコをオイ
ルバスから引き上げたところ、若干黄色味がかった乳白
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量は91000、分散比は2.4
2であった。また、立体規則性は94.2%、ポリマー
収率は89.7%であった。
【0048】実施例2 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽10に入れる。重合槽の
界面の温度を200℃に、還流管の温度を90℃に加熱
する。材料が溶融した段階で攪拌翼9を100rpmで回
転させ、材料の温度が190℃を超えた時点で触媒とし
て塩化第一スズ2水和物0.83g、着色抑制剤として
p−トルエンスルホン酸1.0gを添加した後、圧力計
16を1mmHgに調整して溶融重合を行った。17時間
後、フラスコをオイルバスから引き上げたところ、黄土
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量110000、分散比は2.6
9であった。また、ポリマー収率は86.5%であっ
た。
を破砕して図1に示した重合槽10に入れる。重合槽の
界面の温度を200℃に、還流管の温度を90℃に加熱
する。材料が溶融した段階で攪拌翼9を100rpmで回
転させ、材料の温度が190℃を超えた時点で触媒とし
て塩化第一スズ2水和物0.83g、着色抑制剤として
p−トルエンスルホン酸1.0gを添加した後、圧力計
16を1mmHgに調整して溶融重合を行った。17時間
後、フラスコをオイルバスから引き上げたところ、黄土
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量110000、分散比は2.6
9であった。また、ポリマー収率は86.5%であっ
た。
【0049】実施例3 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ1.2g、着色抑制剤としてp−トルエンスルホン酸
1.2gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調
整して溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイ
ルバスから引き上げたところ、若干黄色味がかった乳白
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量は51000、分散比は1.9
であった。また、ポリマー収率は91.7%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ1.2g、着色抑制剤としてp−トルエンスルホン酸
1.2gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調
整して溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイ
ルバスから引き上げたところ、若干黄色味がかった乳白
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量は51000、分散比は1.9
であった。また、ポリマー収率は91.7%であった。
【0050】実施例4 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ1.2g、着色抑制剤としてp−トルエンスルホン酸
2.4gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調
整して溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイ
ルバスから引き上げたところ、若干黄色味がかった乳白
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量は71000、分散比は2.3
であった。また、ポリマー収率は88.9%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ1.2g、着色抑制剤としてp−トルエンスルホン酸
2.4gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調
整して溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイ
ルバスから引き上げたところ、若干黄色味がかった乳白
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量は71000、分散比は2.3
であった。また、ポリマー収率は88.9%であった。
【0051】実施例5 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ1.2g、着色抑制剤としてp−トルエンスルホン酸
3.6gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調
整して溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイ
ルバスから引き上げたところ、若干黄色味がかった乳白
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量は48000、分散比は1.8
であった。また、ポリマー収率は90.3%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ1.2g、着色抑制剤としてp−トルエンスルホン酸
3.6gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調
整して溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイ
ルバスから引き上げたところ、若干黄色味がかった乳白
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量は48000、分散比は1.8
であった。また、ポリマー収率は90.3%であった。
【0052】実施例6 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.83g、着色抑制剤としてp−トル
エンスルホン酸0.5gを添加した後、圧力計16を1
mmHgに調整して溶融重合を行った。18時間後、フラス
コをオイルバスから引き上げたところ、若干黄色味がか
った乳白色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を
測定したところ、重量平均分子量は87000、分散比
は2.56、立体規則性は94.2%であった。このポ
リ乳酸を大気中で冷却固化した後、コーヒーミルを用い
て破砕し、その内の50gを図2に示した固相重合槽4
8に入れる。重合槽の界面の温度を160℃に加熱し、
攪拌翼9を10〜20rpmで回転させ、材料の温度が1
50℃を超えた時点で圧力計16を1mmHgに調整して固
相重合を行った。17時間後、フラスコをオイルバスか
ら引き上げたところ、若干黄色味がかったフレーク状の
ポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定したとこ
ろ、重量平均分子量は134000、分散比は3.17
であった。また、融点は187℃、立体規則性は94.
0、溶融重合と固相重合を通してのポリマー収率は8
9.6%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.83g、着色抑制剤としてp−トル
エンスルホン酸0.5gを添加した後、圧力計16を1
mmHgに調整して溶融重合を行った。18時間後、フラス
コをオイルバスから引き上げたところ、若干黄色味がか
った乳白色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を
測定したところ、重量平均分子量は87000、分散比
は2.56、立体規則性は94.2%であった。このポ
リ乳酸を大気中で冷却固化した後、コーヒーミルを用い
て破砕し、その内の50gを図2に示した固相重合槽4
8に入れる。重合槽の界面の温度を160℃に加熱し、
攪拌翼9を10〜20rpmで回転させ、材料の温度が1
50℃を超えた時点で圧力計16を1mmHgに調整して固
相重合を行った。17時間後、フラスコをオイルバスか
ら引き上げたところ、若干黄色味がかったフレーク状の
ポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定したとこ
ろ、重量平均分子量は134000、分散比は3.17
であった。また、融点は187℃、立体規則性は94.
0、溶融重合と固相重合を通してのポリマー収率は8
9.6%であった。
【0053】実施例7 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ9.0g、着色抑制剤として金属ゲルマニウム0.1
2gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調整し
て溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイルバ
スから引き上げたところ、若干黄色味がかった乳白色の
ポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定したとこ
ろ、重量平均分子量は49000、分散比は1.6であ
った。また、ポリマー収率は91.5%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ9.0g、着色抑制剤として金属ゲルマニウム0.1
2gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調整し
て溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイルバ
スから引き上げたところ、若干黄色味がかった乳白色の
ポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定したとこ
ろ、重量平均分子量は49000、分散比は1.6であ
った。また、ポリマー収率は91.5%であった。
【0054】実施例8 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.9g、着色抑制剤として金属ゲルマニウム0.3
gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調整して
溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイルバス
から引き上げたところ、若干黄色味がかった乳白色のポ
リ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定したとこ
ろ、重量平均分子量は95000、分散比は2.1であ
った。また、ポリマー収率は93.8%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.9g、着色抑制剤として金属ゲルマニウム0.3
gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調整して
溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイルバス
から引き上げたところ、若干黄色味がかった乳白色のポ
リ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定したとこ
ろ、重量平均分子量は95000、分散比は2.1であ
った。また、ポリマー収率は93.8%であった。
【0055】実施例9 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.6g、着色抑制剤として金属ゲルマ
ニウム0.3gを添加した後、重合槽内の圧力を10mm
Hgに調整して溶融重合を行った。10時間後、フラスコ
をオイルバスから引き上げたところ、若干黄色味がかっ
た乳白色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測
定したところ、重量平均分子量は33000、分散比は
1.8であった。また、ポリマー収率は84.2%であ
った。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.6g、着色抑制剤として金属ゲルマ
ニウム0.3gを添加した後、重合槽内の圧力を10mm
Hgに調整して溶融重合を行った。10時間後、フラスコ
をオイルバスから引き上げたところ、若干黄色味がかっ
た乳白色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測
定したところ、重量平均分子量は33000、分散比は
1.8であった。また、ポリマー収率は84.2%であ
った。
【0056】実施例10 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物1.2g、着色抑制剤として金属ゲルマ
ニウム0.17gを添加した後、重合槽内の圧力を10
〜20mmHgに調整して溶融重合を行った。10時間後、
フラスコをオイルバスから引き上げたところ、若干黄色
味がかった乳白色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分
散比を測定したところ、重量平均分子量は39000、
分散比は2.2であった。また、ポリマー収率は89.
7%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物1.2g、着色抑制剤として金属ゲルマ
ニウム0.17gを添加した後、重合槽内の圧力を10
〜20mmHgに調整して溶融重合を行った。10時間後、
フラスコをオイルバスから引き上げたところ、若干黄色
味がかった乳白色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分
散比を測定したところ、重量平均分子量は39000、
分散比は2.2であった。また、ポリマー収率は89.
7%であった。
【0057】実施例11 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.83g、着色抑制剤として金属ゲル
マニウム0.17gを添加した後、圧力計16を1mmHg
に調整して溶融重合を行った。12時間後、フラスコを
オイルバスから引き上げたところ、若干黄色味がかった
乳白色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定
したところ、重量平均分子量は83000、分散比は
2.1であった。また、ポリマー収率は90.1%であ
った。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.83g、着色抑制剤として金属ゲル
マニウム0.17gを添加した後、圧力計16を1mmHg
に調整して溶融重合を行った。12時間後、フラスコを
オイルバスから引き上げたところ、若干黄色味がかった
乳白色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定
したところ、重量平均分子量は83000、分散比は
2.1であった。また、ポリマー収率は90.1%であ
った。
【0058】実施例12 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を200℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が190℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.83g、着色抑制剤として金属ゲル
マニウム0.17gを添加した後、圧力計16を1mmHg
に調整して溶融重合を行った。12時間後、フラスコを
オイルバスから引き上げたところ、黄土色のポリ乳酸が
得られた。分子量及び分散比を測定したところ、重量平
均分子量は115000、分散比は2.0であった。ま
た、ポリマー収率は87.8%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を200℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が190℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.83g、着色抑制剤として金属ゲル
マニウム0.17gを添加した後、圧力計16を1mmHg
に調整して溶融重合を行った。12時間後、フラスコを
オイルバスから引き上げたところ、黄土色のポリ乳酸が
得られた。分子量及び分散比を測定したところ、重量平
均分子量は115000、分散比は2.0であった。ま
た、ポリマー収率は87.8%であった。
【0059】実施例13 太平化学工業社製90%L−乳酸10kgを図3に示した
攪拌翼を備えた回分式溶融重合槽に入れる。この反応槽
は上部に多管式の還流装置が設置されており、この還流
装置の上流にはバルブ、冷却トラップと真空ポンプが設
置されている。材料温度を100℃に加熱し、真空ポン
プ直前の圧力を1torrに調整し、更に80rpmで攪拌翼
を回転させながら1時間脱水を行ったところ、脱水開始
直後に約30torrであった重合槽の圧力は、2torrで安
定した。そこで更に重合槽内の材料温度が160℃にな
るように設定し、脱水を継続したところ、再び反応槽の
圧力は約30torrに上昇したが、4時間後には圧力は約
10torrまで低下し、安定した。そこで、この時点を脱
水工程終了点と判断し、次の溶融重合工程に移行した。
攪拌翼を備えた回分式溶融重合槽に入れる。この反応槽
は上部に多管式の還流装置が設置されており、この還流
装置の上流にはバルブ、冷却トラップと真空ポンプが設
置されている。材料温度を100℃に加熱し、真空ポン
プ直前の圧力を1torrに調整し、更に80rpmで攪拌翼
を回転させながら1時間脱水を行ったところ、脱水開始
直後に約30torrであった重合槽の圧力は、2torrで安
定した。そこで更に重合槽内の材料温度が160℃にな
るように設定し、脱水を継続したところ、再び反応槽の
圧力は約30torrに上昇したが、4時間後には圧力は約
10torrまで低下し、安定した。そこで、この時点を脱
水工程終了点と判断し、次の溶融重合工程に移行した。
【0060】脱水が終了した試料に重合触媒として塩化
第一スズ2水和物を50g、着色抑制剤としてp−トル
エンスルホン酸1水和物60.24g添加し、更にジフ
ェニルエーテルを初期乳酸原料100重量部に対して2
5重量部となるように添加した。そして反応槽の材料温
度が160℃となるように調整し、圧力計16を1torr
に調整、80rpmで攪拌翼を回転させながら溶融重合を
行った。ポリマーの粘度に適した攪拌を行うため、重合
途中から攪拌翼の回転数を段階的に落とし、最終的には
20rpmとした。溶融重合開始から24時間後に溶融重
合を終了したところ、やや黄色味を帯びた乳白色のポリ
乳酸が得られ、重量平均分子量は69000であった。
また、ポリマーの収率は95.0%であった。
第一スズ2水和物を50g、着色抑制剤としてp−トル
エンスルホン酸1水和物60.24g添加し、更にジフ
ェニルエーテルを初期乳酸原料100重量部に対して2
5重量部となるように添加した。そして反応槽の材料温
度が160℃となるように調整し、圧力計16を1torr
に調整、80rpmで攪拌翼を回転させながら溶融重合を
行った。ポリマーの粘度に適した攪拌を行うため、重合
途中から攪拌翼の回転数を段階的に落とし、最終的には
20rpmとした。溶融重合開始から24時間後に溶融重
合を終了したところ、やや黄色味を帯びた乳白色のポリ
乳酸が得られ、重量平均分子量は69000であった。
また、ポリマーの収率は95.0%であった。
【0061】実施例14 実施例13と同様、90%L−乳酸10kgを4時間脱水
後、重合触媒として塩化第一スズ2水和物を50g、着
色抑制剤としてp−トルエンスルホン酸1水和物60.
24g添加し、更にジフェニルエーテルを初期乳酸原料
100重量部に対して25重量部となるように添加し
た。そして反応槽の材料温度が160℃となるように調
整し、真空ポンプ直前の圧力を1torrに調整、80rpm
で攪拌翼を回転させながら10時間溶融重合を行った。
その後重合槽の熱媒オイル温度を160℃に固定し、更
に溶融重合開始から9時間後に溶融重合を終了し、得ら
れたポリ乳酸の重量平均分子量を測定したところ、90
000であった。また、ポリマーの収率は96.0%で
あった。
後、重合触媒として塩化第一スズ2水和物を50g、着
色抑制剤としてp−トルエンスルホン酸1水和物60.
24g添加し、更にジフェニルエーテルを初期乳酸原料
100重量部に対して25重量部となるように添加し
た。そして反応槽の材料温度が160℃となるように調
整し、真空ポンプ直前の圧力を1torrに調整、80rpm
で攪拌翼を回転させながら10時間溶融重合を行った。
その後重合槽の熱媒オイル温度を160℃に固定し、更
に溶融重合開始から9時間後に溶融重合を終了し、得ら
れたポリ乳酸の重量平均分子量を測定したところ、90
000であった。また、ポリマーの収率は96.0%で
あった。
【0062】パルブ19を閉じ、窒素供給バルブ25を
開いて重合槽内に乾燥窒素を供給し、常圧に戻した後、
更に圧力計26が1.0kgf/cm2の圧力となるように加
圧する。そして重合槽の下部にある排出バルブ27を開
放し、その下に設置されているギアポンプ28を30rp
mで回転させて、重合槽内のポリマーを二軸スクリュー
押出機(TEX)36へ供給する。この時の樹脂の排出
速度は約10kg/hrであった。
開いて重合槽内に乾燥窒素を供給し、常圧に戻した後、
更に圧力計26が1.0kgf/cm2の圧力となるように加
圧する。そして重合槽の下部にある排出バルブ27を開
放し、その下に設置されているギアポンプ28を30rp
mで回転させて、重合槽内のポリマーを二軸スクリュー
押出機(TEX)36へ供給する。この時の樹脂の排出
速度は約10kg/hrであった。
【0063】続いて造粒工程に入る。TEXは、スクリ
ュー径が30mmのTEX30αを用い、各々個別に加熱
することができる7つのシリンダーブロック30が装着
されている。スクリューの構成は、全てフルフライトの
スクリューとした。
ュー径が30mmのTEX30αを用い、各々個別に加熱
することができる7つのシリンダーブロック30が装着
されている。スクリューの構成は、全てフルフライトの
スクリューとした。
【0064】シリンダーブロックの温度を140℃に設
定し、スクリュー回転数を25rpmで同方向に回転させ
ながら、ホッパー口29から約10kg/hrの速度で重量
平均分子量90000のポリマーを供給した。ダイス3
2から樹脂が安定して排出されるのを確認した後、出て
きた樹脂をテフロン製冷却コンベアー33で移動させな
がら冷却装置34で冷却後、破砕機37で破砕して、得
られたポリマーの内4.6kgを回分式固相重合槽39に
投入した。この重合槽には冷却トラップ41とその先に
真空ポンプ42が設置されており、溶媒やラクチドがト
ラップ内に捕集されるようになっている。熱媒温度が1
20℃となるように調整し、真空ポンプ42直前の圧力
を3torrに調整、攪拌翼40を回転させずに1時間脱溶
媒を行ったところ、約800gの液体が冷却トラップに
捕集された。ポリマーの一部を採取し、重量平均分子量
を測定したところ、83000であった。熱媒の温度を
160℃に設定し、真空ポンプ直前の圧力を1torrに調
整、攪拌翼を20rpmで回転させながら24時間重合を
行ったところ、重量平均分子量266000、分散比
5.29、融点184℃、立体規則性94.7%の黄色
味がかった乳白色のポリマーが得られた。溶融重合と固
相重合を通じてポリマー収率は73.0%であった。
定し、スクリュー回転数を25rpmで同方向に回転させ
ながら、ホッパー口29から約10kg/hrの速度で重量
平均分子量90000のポリマーを供給した。ダイス3
2から樹脂が安定して排出されるのを確認した後、出て
きた樹脂をテフロン製冷却コンベアー33で移動させな
がら冷却装置34で冷却後、破砕機37で破砕して、得
られたポリマーの内4.6kgを回分式固相重合槽39に
投入した。この重合槽には冷却トラップ41とその先に
真空ポンプ42が設置されており、溶媒やラクチドがト
ラップ内に捕集されるようになっている。熱媒温度が1
20℃となるように調整し、真空ポンプ42直前の圧力
を3torrに調整、攪拌翼40を回転させずに1時間脱溶
媒を行ったところ、約800gの液体が冷却トラップに
捕集された。ポリマーの一部を採取し、重量平均分子量
を測定したところ、83000であった。熱媒の温度を
160℃に設定し、真空ポンプ直前の圧力を1torrに調
整、攪拌翼を20rpmで回転させながら24時間重合を
行ったところ、重量平均分子量266000、分散比
5.29、融点184℃、立体規則性94.7%の黄色
味がかった乳白色のポリマーが得られた。溶融重合と固
相重合を通じてポリマー収率は73.0%であった。
【0065】実施例15 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.9g、着色抑制剤として金属ゲルマニウム0.3
g、p−トルエンスルホン酸0.9gを添加した後、重
合槽内の圧力を10mmHgに調整して溶融重合を行った。
20時間後、フラスコをオイルバスから引き上げたとこ
ろ、若干黄色味がかった乳白色のポリ乳酸が得られた。
分子量及び分散比を測定したところ、重量平均分子量は
80000、分散比2.1であった。また、ポリマー収
率は94.2%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.9g、着色抑制剤として金属ゲルマニウム0.3
g、p−トルエンスルホン酸0.9gを添加した後、重
合槽内の圧力を10mmHgに調整して溶融重合を行った。
20時間後、フラスコをオイルバスから引き上げたとこ
ろ、若干黄色味がかった乳白色のポリ乳酸が得られた。
分子量及び分散比を測定したところ、重量平均分子量は
80000、分散比2.1であった。また、ポリマー収
率は94.2%であった。
【0066】実施例16 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.9g、着色抑制剤として金属ゲルマニウム0.3
g及びp−トルエンスルホン酸1.8gを添加した後、
重合槽内の圧力を10mmHgに調整して溶融重合を行っ
た。20時間後、フラスコをオイルバスから引き上げた
ところ、乳白色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散
比を測定したところ、重量平均分子量は49000、分
散比は1.9であった。また、ポリマー収率は94.5
%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.9g、着色抑制剤として金属ゲルマニウム0.3
g及びp−トルエンスルホン酸1.8gを添加した後、
重合槽内の圧力を10mmHgに調整して溶融重合を行っ
た。20時間後、フラスコをオイルバスから引き上げた
ところ、乳白色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散
比を測定したところ、重量平均分子量は49000、分
散比は1.9であった。また、ポリマー収率は94.5
%であった。
【0067】実施例17 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.9g、着色抑制剤として金属ゲルマニウム0.3
g及びp−トルエンスルホン酸2.7gを添加した後、
重合槽内の圧力を10mmHgに調整して溶融重合を行っ
た。20時間後、フラスコをオイルバスから引き上げた
ところ、乳白色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散
比を測定したところ、重量平均分子量は28000、分
散比は1.8であった。また、ポリマー収率は85.3
%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.9g、着色抑制剤として金属ゲルマニウム0.3
g及びp−トルエンスルホン酸2.7gを添加した後、
重合槽内の圧力を10mmHgに調整して溶融重合を行っ
た。20時間後、フラスコをオイルバスから引き上げた
ところ、乳白色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散
比を測定したところ、重量平均分子量は28000、分
散比は1.8であった。また、ポリマー収率は85.3
%であった。
【0068】実施例18 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.9g、着色抑制剤としてポリエチレングリコール
ジメチルエーテル500 0.9gを添加した後、重合
槽内の圧力を10mmHgに調整して溶融重合を行った。2
0時間後、フラスコをオイルバスから引き上げたとこ
ろ、若干黄色味がかった乳白色のポリ乳酸が得られた。
分子量及び分散比を測定したところ、重量平均分子量は
49000、分散比は1.7であった。また、ポリマー
収率は96.2%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.9g、着色抑制剤としてポリエチレングリコール
ジメチルエーテル500 0.9gを添加した後、重合
槽内の圧力を10mmHgに調整して溶融重合を行った。2
0時間後、フラスコをオイルバスから引き上げたとこ
ろ、若干黄色味がかった乳白色のポリ乳酸が得られた。
分子量及び分散比を測定したところ、重量平均分子量は
49000、分散比は1.7であった。また、ポリマー
収率は96.2%であった。
【0069】実施例19 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.3g、着色抑制剤として2酸化ゲルマニウム0.
9gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調整し
て溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイルバ
スから引き上げたところ、乳白色のポリ乳酸が得られ
た。分子量及び分散比を測定したところ、重量平均分子
量は57000、分散比は1.9であった。また、ポリ
マー収率は81.1%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.3g、着色抑制剤として2酸化ゲルマニウム0.
9gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調整し
て溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイルバ
スから引き上げたところ、乳白色のポリ乳酸が得られ
た。分子量及び分散比を測定したところ、重量平均分子
量は57000、分散比は1.9であった。また、ポリ
マー収率は81.1%であった。
【0070】実施例20 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ1.2g、着色抑制剤としてリン酸水素二カリウム
1.2gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調
整して溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイ
ルバスから引き上げたところ、茶色のポリ乳酸が得られ
た。分子量及び分散比を測定したところ、重量平均分子
量は14000、分散比は1.8であった。また、ポリ
マー収率は23.6%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ1.2g、着色抑制剤としてリン酸水素二カリウム
1.2gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調
整して溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイ
ルバスから引き上げたところ、茶色のポリ乳酸が得られ
た。分子量及び分散比を測定したところ、重量平均分子
量は14000、分散比は1.8であった。また、ポリ
マー収率は23.6%であった。
【0071】実施例21 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.9g、着色抑制剤としてリン酸水素カルシウム二
水化物1.2gを添加した後、重合槽内の圧力を10mm
Hgに調整して溶融重合を行った。20時間後、フラスコ
をオイルバスから引き上げたところ、黄土色のポリ乳酸
が得られた。分子量及び分散比を測定したところ、重量
平均分子量は49000、分散比は1.6であった。ま
た、ポリマー収率は89.8%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化ス
ズ0.9g、着色抑制剤としてリン酸水素カルシウム二
水化物1.2gを添加した後、重合槽内の圧力を10mm
Hgに調整して溶融重合を行った。20時間後、フラスコ
をオイルバスから引き上げたところ、黄土色のポリ乳酸
が得られた。分子量及び分散比を測定したところ、重量
平均分子量は49000、分散比は1.6であった。ま
た、ポリマー収率は89.8%であった。
【0072】比較例1 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃、還流管の温度を90℃に加熱する。材
料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、材
料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化スズ
0.9gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調
整して溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイ
ルバスから引き上げたところ、濃茶色のポリ乳酸が得ら
れた。分子量及び分散比を測定したところ、重量平均分
子量は90000、分散比は2.1であった。また、ポ
リマー収率は95.4%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃、還流管の温度を90℃に加熱する。材
料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、材
料の温度が170℃を超えた時点で触媒として酸化スズ
0.9gを添加した後、重合槽内の圧力を10mmHgに調
整して溶融重合を行った。20時間後、フラスコをオイ
ルバスから引き上げたところ、濃茶色のポリ乳酸が得ら
れた。分子量及び分散比を測定したところ、重量平均分
子量は90000、分散比は2.1であった。また、ポ
リマー収率は95.4%であった。
【0073】比較例2 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.15gを添加した後、重合槽内の圧
力を10mmHgに調整して溶融重合を行った。20時間
後、フラスコをオイルバスから引き上げたところ、黒褐
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量41,000、分散比は1.6
であった。また、ポリマー収率は74.0%、立体規則
性は72%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.15gを添加した後、重合槽内の圧
力を10mmHgに調整して溶融重合を行った。20時間
後、フラスコをオイルバスから引き上げたところ、黒褐
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量41,000、分散比は1.6
であった。また、ポリマー収率は74.0%、立体規則
性は72%であった。
【0074】比較例3 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.45gを添加した後、重合槽内の圧
力を10mmHgに調整して溶融重合を行った。20時間
後、フラスコをオイルバスから引き上げたところ、黒褐
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量は46,000、分散比は1.
6であった。また、ポリマー収率は37.0%、立体規
則性は73%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.45gを添加した後、重合槽内の圧
力を10mmHgに調整して溶融重合を行った。20時間
後、フラスコをオイルバスから引き上げたところ、黒褐
色のポリ乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定した
ところ、重量平均分子量は46,000、分散比は1.
6であった。また、ポリマー収率は37.0%、立体規
則性は73%であった。
【0075】比較例4 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物1.2gを添加した後、重合槽内の圧力
を10mmHgに調整して溶融重合を行った。20時間後、
フラスコをオイルバスから引き上げたところ、黒褐色の
乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定したところ、
重量平均分子量は32,000、分散比は1.4であっ
た。また、ポリマー収率は64.0%、立体規則性は7
5%であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物1.2gを添加した後、重合槽内の圧力
を10mmHgに調整して溶融重合を行った。20時間後、
フラスコをオイルバスから引き上げたところ、黒褐色の
乳酸が得られた。分子量及び分散比を測定したところ、
重量平均分子量は32,000、分散比は1.4であっ
た。また、ポリマー収率は64.0%、立体規則性は7
5%であった。
【0076】比較例5 実施例1と同様にして調製した乳酸オリゴマー150g
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.83gを添加した後、圧力計16を
1mmHgに調整して溶融重合を行った。18時間後、フラ
スコをオイルバスから引き上げたところ、濃茶色のポリ
乳酸が得られた。分子量、分散比、立体規則性、融点を
測定したところ、重量平均分子量は84000、分散比
は2.40、立体規則性は83.0%、融点は147.
4℃であった。このポリ乳酸を大気中で冷却固化した
後、コーヒーミルを用いて破砕し、その内の50gを図
2に示した固相重合槽に入れる。重合槽の界面の温度を
140℃に加熱し、攪拌翼を10〜20rpmで回転さ
せ、材料の温度が130℃を超えた時点で圧力計16を
1mmHgに調整して固相重合を行った。しかし、重合開始
から10時間後にはポリマー表面が溶融し、24時間後
にフラスコをオイルバスから引き上げたところ、ポリマ
ーは完全に溶融状態であった。また、溶融重合終了時点
に比べて着色が強くなった。分子量及び分散比を測定し
たところ、重量平均分子量は78000、分散比は5.
42であった。
を破砕して図1に示した重合槽に入れ、重合槽の界面の
温度を180℃に、還流管の温度を90℃に加熱する。
材料が溶融した段階で攪拌翼を100rpmで回転させ、
材料の温度が170℃を超えた時点で触媒として塩化第
一スズ2水和物0.83gを添加した後、圧力計16を
1mmHgに調整して溶融重合を行った。18時間後、フラ
スコをオイルバスから引き上げたところ、濃茶色のポリ
乳酸が得られた。分子量、分散比、立体規則性、融点を
測定したところ、重量平均分子量は84000、分散比
は2.40、立体規則性は83.0%、融点は147.
4℃であった。このポリ乳酸を大気中で冷却固化した
後、コーヒーミルを用いて破砕し、その内の50gを図
2に示した固相重合槽に入れる。重合槽の界面の温度を
140℃に加熱し、攪拌翼を10〜20rpmで回転さ
せ、材料の温度が130℃を超えた時点で圧力計16を
1mmHgに調整して固相重合を行った。しかし、重合開始
から10時間後にはポリマー表面が溶融し、24時間後
にフラスコをオイルバスから引き上げたところ、ポリマ
ーは完全に溶融状態であった。また、溶融重合終了時点
に比べて着色が強くなった。分子量及び分散比を測定し
たところ、重量平均分子量は78000、分散比は5.
42であった。
【0077】比較例6 実施例13と同様、90%L−乳酸10kgを4時間脱水
後、重合触媒として塩化第一スズ2水和物を50g、溶
媒としてジフェニルエーテルを初期乳酸原料100重量
部に対して25重量部となるように添加した。そして反
応槽の材料温度が160℃となるように調整し、真空ポ
ンプ直前の圧力を1torrに調整、80rpm攪拌翼を回転
させながら10時間溶融重合を行った。その後重合槽の
熱媒オイル温度を160℃に固定し、更に溶融重合開始
から9時間後に溶融重合を終了し、得られたポリ乳酸の
重量平均分子量を測定したところ、93000であっ
た。また、ポリマーの収率は96.0%であった。
後、重合触媒として塩化第一スズ2水和物を50g、溶
媒としてジフェニルエーテルを初期乳酸原料100重量
部に対して25重量部となるように添加した。そして反
応槽の材料温度が160℃となるように調整し、真空ポ
ンプ直前の圧力を1torrに調整、80rpm攪拌翼を回転
させながら10時間溶融重合を行った。その後重合槽の
熱媒オイル温度を160℃に固定し、更に溶融重合開始
から9時間後に溶融重合を終了し、得られたポリ乳酸の
重量平均分子量を測定したところ、93000であっ
た。また、ポリマーの収率は96.0%であった。
【0078】バルブ19を閉じ、窒素供給バルブ25を
開いて重合槽内に乾燥窒素を供給し、常圧に戻した後、
更に圧力計26が1.0kgf/cm2の圧力となるように加
圧する。そして重合槽の下部にある排出バルブ27を開
放し、その下に設置されているギアポンプ28を30rp
mで回転させて、重合槽内のポリマーを二軸スクリュー
押出機(TEX)36へ供給する。この時の樹脂の排出
速度は約10kg/hrであった。
開いて重合槽内に乾燥窒素を供給し、常圧に戻した後、
更に圧力計26が1.0kgf/cm2の圧力となるように加
圧する。そして重合槽の下部にある排出バルブ27を開
放し、その下に設置されているギアポンプ28を30rp
mで回転させて、重合槽内のポリマーを二軸スクリュー
押出機(TEX)36へ供給する。この時の樹脂の排出
速度は約10kg/hrであった。
【0079】続いて造粒工程に入る。TEXは、スクリ
ュー径が30mmのTEX30αを用い、各々個別に加熱
することができる7つのシリンダーブロック30が装着
されている。スクリューの構成は、全てフルフライトの
スクリューとした。
ュー径が30mmのTEX30αを用い、各々個別に加熱
することができる7つのシリンダーブロック30が装着
されている。スクリューの構成は、全てフルフライトの
スクリューとした。
【0080】シリンダーブロックの温度を140℃に設
定し、スクリュー回転数を25rpmで同方向に回転させ
ながら、ホッパー口29から約10kg/hrの速度で重量
平均分子量90000のポリマーを供給した。ダイス3
2から樹脂が安定して排出されるのを確認した後、出て
きた樹脂をテフロン製冷却コンベアー33で移動させな
がら冷却装置34で冷却後、破砕機37で破砕して、得
られたポリマーの内4.5kgを回分式固相重合槽39に
投入した。この重合槽には冷却トラップ41とその先に
真空ポンプ42が設置されており、溶媒やラクチドがト
ラップ内に捕集されるようになっている。熱媒温度が1
20℃となるように調整し、真空ポンプ42直前の圧力
を3torrに調整、攪拌翼25を回転させずに1時間脱溶
媒を行ったところ、約820gの液体が冷却トラップに
捕集された。ポリマーの一部を採取し、重量平均分子量
を測定したところ、91000であった。熱媒の温度を
160℃に設定し、真空ポンプ直前の圧力を1torrに調
整、攪拌翼を20rpmで回転させながら24時間重合を
行っところ、重量平均分子量176000、分散比3.
4、融点183℃、立体規則性94.4%の茶色のポリ
乳酸が得られた。溶融重合と固相重合を通じてのポリマ
ー収率は72.1%であった。
定し、スクリュー回転数を25rpmで同方向に回転させ
ながら、ホッパー口29から約10kg/hrの速度で重量
平均分子量90000のポリマーを供給した。ダイス3
2から樹脂が安定して排出されるのを確認した後、出て
きた樹脂をテフロン製冷却コンベアー33で移動させな
がら冷却装置34で冷却後、破砕機37で破砕して、得
られたポリマーの内4.5kgを回分式固相重合槽39に
投入した。この重合槽には冷却トラップ41とその先に
真空ポンプ42が設置されており、溶媒やラクチドがト
ラップ内に捕集されるようになっている。熱媒温度が1
20℃となるように調整し、真空ポンプ42直前の圧力
を3torrに調整、攪拌翼25を回転させずに1時間脱溶
媒を行ったところ、約820gの液体が冷却トラップに
捕集された。ポリマーの一部を採取し、重量平均分子量
を測定したところ、91000であった。熱媒の温度を
160℃に設定し、真空ポンプ直前の圧力を1torrに調
整、攪拌翼を20rpmで回転させながら24時間重合を
行っところ、重量平均分子量176000、分散比3.
4、融点183℃、立体規則性94.4%の茶色のポリ
乳酸が得られた。溶融重合と固相重合を通じてのポリマ
ー収率は72.1%であった。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば無溶媒又は場合によって
少量の溶媒を添加した条件であっても、ポリ乳酸の直接
重縮合手法により、着色の少ない高分子量のポリ乳酸を
製造することができる。
少量の溶媒を添加した条件であっても、ポリ乳酸の直接
重縮合手法により、着色の少ない高分子量のポリ乳酸を
製造することができる。
【図1】ポリ乳酸の溶融重合装置(実施例1〜実施例1
2、実施例15〜21、比較例1〜5)の概略を示す図
である。
2、実施例15〜21、比較例1〜5)の概略を示す図
である。
【図2】ポリ乳酸の固相重合装置(実施例6、比較例
5)の概略を示す図である。
5)の概略を示す図である。
【図3】ポリ乳酸の製造装置(実施例13、実施例1
4、比較例6)の概略を示す図である。
4、比較例6)の概略を示す図である。
1:真空ポンプ 2:還流管1 3:還流管2 4:攪拌装置 5:熱電対(界面温度測定用) 6:熱電対(樹脂温度測定用) 7:圧力計(重合槽内圧力測定用) 8:オイルバス 9:攪拌翼 10:溶融重合槽 11:バルブ 12:流量計 13:乾燥剤 14:窒素ガスボンベ 15:温水供給装置 16:圧力計(ポンプ圧力測定用) 17:冷却トラップ 18:回分式溶融重合槽 19:バルブ 20:還流装置 21:冷却トラップ 22:真空ポンプ 23:攪拌翼 24:攪拌モーター 25:乾燥窒素ガス供給バルブ 26:圧力計 27:材料排出バルブ 28:ギヤーポンプ 29:ホッパー口 30:シリンダーブロック 31:ベントロ 32:ダイス 33:冷却コンベアー 34:冷却装置 35:モーター 36:2軸スクリュー押出機(TEX) 37:破砕機 38:バルブ 39:回分式固相重合槽 40:攪拌翼 41:冷却トラップ 42:真空ポンプ 43:排出バルブ 44:乾燥窒素供給バルブ 45:バルブ 46:冷却トラップ 47:真空ポンプ 48:固相重合槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小柳 邦彦 広島県広島市安芸区船越南一丁目6番一号 株式会社日本製鋼所内 (72)発明者 橋本 憲明 広島県広島市安芸区船越南一丁目6番一号 株式会社日本製鋼所内 (72)発明者 木村 良晴 滋賀県近江八幡市鷹飼町1126−1番地 Fターム(参考) 4J029 AA02 AB05 AC01 AC02 AD10 AE01 EA05 HA01 HB01 JA091 JA093 JA231 JA233 JA251 JA253 JA261 JA263 JA281 JA283 JA301 JA303 JC371 JC373 JC711 JC713 JC751 JE181 JE183 JF181 JF183 JF221 JF223 JF321 JF351 JF361 JF363 JF371 JF471 JF521 JF541 KE05 KE06 KE12 KJ01 KJ03
Claims (5)
- 【請求項1】 乳酸を主原料とする直接重縮合によりポ
リ乳酸を製造する方法において、触媒の配位子として作
用する物質及び/又は触媒と縮合し得る物質を添加する
ことを特徴とする着色の少ないポリ乳酸の製造方法。 - 【請求項2】 触媒の配位子として作用する物質又は触
媒と縮合し得る物質が、プロトン酸、ポリエチレングリ
コールジアルキルエーテル、又はケイ素、ゲルマニウ
ム、アルミニウム及び亜鉛から選ばれる金属若しくはそ
の金属化合物である請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 触媒の配位子として作用する物質又は触
媒と縮合し得る物質が、p−トルエンスルホン酸である
請求項1記載の製造方法。 - 【請求項4】 触媒の配位子として作用する物質又は触
媒と縮合し得る物質が、金属ゲルマニウム又はケイ素で
ある請求項1記載の製造方法。 - 【請求項5】 触媒の配位子として作用する物質又は触
媒と縮合し得る物質が、p−トルエンスルホン酸と金属
ゲルマニウムの混合物である請求項1記載の製造方法。
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