JP2000295488A - 色域判定装置及び色域変換装置並びに色域表面学習法 - Google Patents

色域判定装置及び色域変換装置並びに色域表面学習法

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JP2000295488A
JP2000295488A JP11101656A JP10165699A JP2000295488A JP 2000295488 A JP2000295488 A JP 2000295488A JP 11101656 A JP11101656 A JP 11101656A JP 10165699 A JP10165699 A JP 10165699A JP 2000295488 A JP2000295488 A JP 2000295488A
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color gamut
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Takehisa Tanaka
武久 田中
Osamu Yamada
修 山田
Mutsuko Nichogi
睦子 二梃木
Katsuhiro Kanamori
克洋 金森
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Research Institute Tokyo Inc
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • H04N1/6058Reduction of colour to a range of reproducible colours, e.g. to ink- reproducible colour gamut

Abstract

(57)【要約】 【課題】 デバイスの色域内外の判定を簡便に、
かつ、正確に判定する装置とその学習方法とを提供する
こと、また、これを実現することにより、簡便、かつ、
良好な色域変換装置とその学習方法を提供すること。 【解決手段】 本発明は、デバイスの色域内に属する
か否かの判定対象となるソース色と色域内部に設定した
中心色とを結ぶソース色ベクトルの長さを算出するソー
ス色距離算出手段1と、中心色からソース色ベクトルも
しくはその延長とデバイスの色域表面との交点までの色
域距離を算出する色域距離算出手段3と、ソース色ベク
トルの長さが色域距離よりも大きい場合は、ソース色は
デバイスの色域外と判定し、小さい場合はソース色は前
記デバイスの色域内と判定する判定手段4と、を有する
ようになされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色域判定装置及び
色域変換装置並びに色域表面学習法に関する。
【0002】
【従来の技術】スキャナ、パソコン、カラープリンタ、
カラーコピー機、モニタ等のカラー画像の入力、加工、
印刷、表示等を行うデバイスはそれぞれ扱える色の範囲
が限られている。この扱える色の範囲を色域と呼んでい
る。また、各デバイスで想定する入力画像の色空間はデ
バイス毎に異なっている場合が多い。
【0003】したがって、これらのデバイスの内部やデ
バイス間でカラー画像を扱う場合には、そのデバイスで
扱える色域にカラー画像の色を変換する色域変換と、そ
のデバイスの想定する色空間での量に変換する狭義の色
変換処理が必要となる。これらの変換を広義の色変換と
呼ぶ。
【0004】例えばカラーコピー機ではスキャナで入力
したカラー画像を印刷するが、スキャナの色域と実際に
印刷できる色域とは異なる。このため、色域変換が必要
となる。
【0005】また、近年ではパソコンにスキャナ、モニ
タ、カラープリンタを接続し、スキャナで入力したカラ
ー画像をモニタで修正しカラープリンタで印刷するとい
った作業が一般的になってきている。よって、これら接
続された機器の間での色変換が必要となっている。
【0006】モニタからプリンタの色変換の一例を説明
すると、モニタ固有の色空間であるRGBを一旦デバイ
スに依存しないCIE L***空間(以下、Lab
空間と略記する)での値に変換する。さらに、その値を
プリンタで再現できる色にLab空間において色域変換
する。そして、その結果をプリンタの入力信号であるC
MYKに変換する。
【0007】このとき、RGBからLab空間への変換
と、Lab空間からCMYKへの変換は、いろいろなR
GB値、CMYK値で実際に画像を表示または印刷し、
それを測色した結果からルックアップテーブルや線形変
換の係数を決めることにより実現されている。
【0008】しかし、Lab空間におけるモニタの色を
プリンタの色に変換する色域変換は、モニタとプリンタ
の色域が大きく異なるため、原理的に正確な色の再現は
不可能で、近似的に色を再現することしかできない。
【0009】従来より、この色域変換方法として各種の
アルゴリズムが提案されてきた。例えば、特開昭60−
105376号公報に記載されているものがある。
【0010】この公報には、ソースデバイス、つまり色
変換元のデバイスの色が、ターゲットデバイス、つまり
色変換先のデバイスの色域外にある場合には、無彩色軸
上の点とソースデバイスの色とを結ぶ線分と、ターゲッ
トデバイスの色域表面との交点に対応する色にソースデ
バイスの色を変換することにより色域変換を行うカラー
画像出力装置が記載されている。
【0011】一般に、色域変換を行うためには、ある色
が色域内か外かを判定する必要がある。しかし、それに
対して本公報では、全てのデバイスの色域内の色をテー
ブルとして保持する方法を開示している。ところが、通
常R、G、Bそれぞれに8ビットの情報を持つ近年のデ
バイスにおいては、保持するデータ量が膨大になってし
まうため、この手法は実用的でない。
【0012】また、ギャマット マッピング アルゴリ
ズム ベースト オン サイコフィジカル エクスペリ
メント、モロビックおよびルオ、第5回カラー画像会議
(Jan Morovic and M. Ronn
ier Luo, "Gamut Mapping A
lgorithms Based on Psycho
physical Experiment", The
Fifth Color Imaging Conf
erence: Color Science, Sy
stems, and Applications,
1998.)には、特開昭60−105376と類似の
方法を含めた各種の色域変換の方法の比較が行われてい
る。そして、色域内外の判定に対しては、本文献では、
以下のような色域判定法を提案している。
【0013】まず、Lab空間を
【0014】
【数1】
【数2】
【数3】 というように極座標表示に変換する。そして、この色空
間をαとθにより16x16に分割する。次に、ターゲ
ットデバイスの入力空間における色域の境界上の色を求
め、それを上記極座標に変換する。次に、最大のrを持
つ色を上記16x16の領域毎に求めておく。
【0015】ある色の色域の境界を求めるには、与えら
れた色と中心色(明度軸のL=50の点)を結ぶ直線l
を算出し、上記各領域毎に求めた最大のrを持つ色の中
から、それらのなす三角形が上記lと交差するような3
つの色を選択し、この3つの色がなす三角形と直線lの
交点をその色の色域表面と考える。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、デバイスの色
域表面は複雑な形状をしている上に、通常のデバイスの
入力信号は量子化されている。このため、従来において
は、色域表面を表現する簡便で正確な方法はなかった。
【0017】したがって、従来においては、色域変換は
もとより、色域内外の判定を行うことさえ、多大な手間
と時間を必要とするか、精度の悪い方法に甘んじるしか
ないという問題があった。
【0018】これによって、色域変換も多大な手間と時
間を必要としたり、階調性などを犠牲にした色域変換し
か実現できないという問題があった。
【0019】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、デバイスの色域内外の判定を簡便に、かつ、正確
に判定する装置とその学習方法とを提供することを目的
とする。
【0020】また、色域内外の判定を簡便に、かつ、正
確に判定できることを利用して、簡便、かつ、良好な色
域変換装置とその学習方法を提供することを目的とす
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の色域判定装置
は、デバイスの色域の中に中心色を設定し、その中心色
とソース色の間の距離を算出し、また、そのソース色と
中心色を結ぶ線分と色域表面との交点と中心色との距離
を算出し、前者の距離が後者の距離よりも大きい場合に
はデバイスの色域外と判定し、小さい場合にはデバイス
の色域内と判定する。
【0022】このように、中心色とソース色の間の距離
により、ソース色がデバイス色域内か否か判定すること
で、簡便、かつ、正確な色域判定装置が得られる。
【0023】また、本発明の色域表面学習法では、デバ
イスの色域内部に設定した中心色とデバイスの表面に存
在すると見なされる色とを結ぶ色域表面ベクトルを選択
して、色域表面ベクトルの方向ベクトルに対する色域表
面ベクトルの長さを学習する。
【0024】このように、ソース色が与えられれば、簡
単に算出できる、任意のソース色に対する方向ベクトル
を算出し、そのソース色に対応する方向ベクトルによ
り、色域表面までの距離を簡便に算出することができる
ようになる。よって、色域内外の判定を簡便に、かつ、
正確に判定する装置を学習する方法が得られる。
【0025】また、本発明の色域変換装置では、ソース
色方向に対応するソースデバイスの色域表面までの距離
と、ソース色方向に対応するターゲットデバイスの色域
表面までの距離とを算出し、算出した二つの距離からソ
ース色ベクトルに対応するターゲット色を求める。
【0026】このように、ソース色方向に対応するソー
スデバイスの色域表面までの距離と、ソース色方向に対
応するターゲットデバイスの色域表面までの距離をによ
り、ターゲット色を求めることで、簡便に、かつ、階調
性を保った良好な色域変換装置が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様にかかる色域
判定装置は、デバイスの色域内に属するか否かの判定対
象となるソース色と色域内部に設定した中心色とを結ぶ
ソース色ベクトルの長さを算出するソース色距離算出手
段と、中心色からソース色ベクトルもしくはその延長と
デバイスの色域表面との交点までの色域距離を算出する
色域距離算出手段と、ソース色ベクトルの長さが色域距
離よりも大きい場合は、ソース色はデバイスの色域外と
判定し、小さい場合はソース色はデバイスの色域内と判
定する判定手段と、を有する。
【0028】このように、色域距離算出手段により算出
した色域距離とソース色ベクトルの長さを比較すること
により、簡便に、かつ、正確に色域判定を行うという作
用を有することができる。
【0029】本発明の第2の態様は、第1の態様にかか
る色域判定装置において、色域距離算出手段は、ソース
色ベクトルの方向ベクトルを用いて色域距離を算出す
る。
【0030】このように、ソース色が与えられれば、簡
単に算出できる方向ベクトルからデバイスの色域距離を
算出することにより、簡便に、かつ、正確に色域判定を
行うという作用を有することができる。
【0031】本発明の第3の態様は、第2の態様にかか
る色域判定装置において、色域距離算出手段は、ソース
色ベクトルの方向ベクトルを入力とし、色域距離を出力
とするニューラルネットワークからなる。
【0032】このように、デバイスの色域距離を、算出
が簡単で、かつ値にばらつきの少ないソース色の方向ベ
クトルから、ニューラルネットワークで算出することに
より、滑らかで連続的な色域距離を算出できる。よっ
て、簡便に、かつ、正確に色域判定を行うという作用を
有することができる。
【0033】本発明の第4の態様は、第2の態様にかか
る色域判定装置において、色域距離算出手段は、ソース
色ベクトルの方向ベクトルもしくはその符号化情報を入
力とし、色域距離を出力とするルックアップテーブルか
らなる。
【0034】このようなルックアップテーブルを参照す
ることにより、簡単にソース色の方向ベクトルからデバ
イスの色域距離を算出できる。よって、簡便に、かつ、
正確に色域判定を行えるという作用を有することでき
る。
【0035】本発明の第5の態様は、第4の態様にかか
る色域判定装置において、色域距離算出手段は、ルック
アップテーブルから出力される色域距離を補間して出力
する補間手段を有する。
【0036】このように、ソース色の方向ベクトルから
デバイスの色域距離をルックアップテーブルで算出し、
その出力を補間手段で補間して算出することにより、滑
らかで連続的な色域距離を算出できる。よって、簡便
に、かつ、正確に色域判定を行う作用を有することがで
きる。
【0037】本発明の第6の態様にかかる色域表面学習
法は、デバイスの色域内部に設定した中心色とデバイス
の色域表面に存在するとみなされる色とを結ぶ色域表面
ベクトルを複数個選択し、色域表面ベクトルの方向ベク
トルからその長さを学習することにより、デバイスの色
域表面を学習する。
【0038】このように、色域表面ベクトルを色域表面
ベクトルの方向ベクトルからその長さを学習することに
より、簡便でかつ正確な色域判定装置や簡便でかつ良好
な色域変換装置に必要な色域表面を学習するという作用
を有することができる。
【0039】本発明の第7の態様は、第6の態様にかか
る色域表面学習法において、デバイスの色域表面に存在
するとみなされる色を、そのデバイスの入力信号の要素
のうち少なくともひとつがとりうる最小値もしくは最大
値である入力信号に対応する色から選択する。
【0040】このように、デバイスの色域表面に存在す
るとみなされる色を選択することにより、簡便でかつ正
確な色域判定装置や簡便でかつ良好な色域変換装置に必
要な色域表面を学習するという作用を有することができ
る。
【0041】本発明の第8の態様は、第6の態様にかか
る色域表面学習法において、デバイスの色域表面を全て
含む領域をデバイスの色域表面を含む複数の小領域に分
割し、各小領域毎に色域表面に存在するとみなされる色
を少なくともひとつ選択し、小領域で選択された全ての
色をデバイスの色域表面に存在するとみなされる色とし
て選択する。
【0042】このように、デバイスの色域表面に存在す
るとみなされる色を選択することにより、簡便でかつ正
確な色域判定装置や簡便でかつ良好な色域変換装置に必
要な色域表面を学習するという作用を有することができ
る。
【0043】本発明の第9の態様は、第8の態様にかか
る色域表面学習法において、明度と色相により色空間を
領域に分割し、各領域毎に彩度が最大となるデバイスの
色域内の色をデバイスの色域表面に存在するとみなされ
る色として選択する。
【0044】このように、デバイスの色域表面に存在す
るとみなされる色を選択することにより、簡便でかつ正
確な色域判定装置や簡便でかつ良好な色域変換装置に必
要な色域表面を学習するという作用を有することができ
る。
【0045】本発明の第10の態様は、第6の態様にか
かる色域表面学習法において、デバイスの色域内の中心
色から放射状に複数本の線分をとり、さらに各線分上に
複数の第1のサンプル色をとり、デバイスの色域内の複
数の第2のサンプル色と第1のサンプル色との距離の最
小値が閾値を超える第1のサンプル色の中で最も中心色
との距離が近い第1のサンプル色を各線分で選択し、各
線分毎に選択した第1のサンプル色をデバイスの色域表
面に存在するとみなされる色として選択する。
【0046】このように、デバイスの色域表面に存在す
るとみなされる色を選択することにより、簡便でかつ正
確な色域判定装置や簡便でかつ良好な色域変換装置に必
要な色域表面を学習するという作用を有することができ
る。
【0047】本発明の第11の態様は、第1の態様から
第5の態様のいずれかにかかる色域判定装置において、
第6の態様から第10の態様のいずれかに記載の色域表
面学習法を用いて学習した結果を用いて色域距離算出手
段を構成する。
【0048】このように、第6の態様から第10の態様
のいずれかにかかる色域表面学習法を用いて学習するこ
とにより、簡便に、かつ、正確に色域判定を行うという
作用を有することができる。
【0049】本発明の第12の態様は、第1の態様から
第5の態様および第11の態様のいずれかにかかる色域
判定装置において、デバイスの色域の黒色点と白色点と
を結ぶ線分上に中心色を設定する。
【0050】デバイスの色域を等明度面で切った断面の
ほぼ中心に無彩色が存在すると見なせる場合が多いの
で、無彩色軸上に中心色を設定することで、色域表面ま
での距離に大きなばらつきが生じず、色域距離算出手段
の構成が簡便になる。よって、簡便に、かつ、正確に色
域判定を行うという作用を有することでできる。
【0051】本発明の第13の態様は、第1の態様から
第5の態様,および第11の態様から第13の態様のい
ずれかにかかる色域判定装置において、色域判定を行う
色空間がCIE L***空間またはCIE L**
*空間またはCIE XYZ表色系のいずれかであ
る。
【0052】このように、一般的に使用される色空間で
色域判定を行うことにより装置が簡便になる。またこれ
に伴って、簡便に、かつ、正確に色域判定を行うという
作用を有することげできる。
【0053】本発明の第14の態様にかかるルックアッ
プテーブルは、複数の代表色を選択し、各代表色がデバ
イスの色域内か外かを第1の態様から第5の態様,およ
び第11の態様から第13の態様のいずれかに記載の色
域判定装置で判定した代表色もしくはその符号化情報と
それに対応する色域内外の判定結果と複数の代表色との
組が格納され、代表色もしくは符号化情報の入力に対
し、判定結果を出力する。
【0054】このように、色域判定結果をルックアップ
テーブルに格納することにより、第1の態様から第5の
態様,および第11の態様から第13の態様に記載の色
域判定装置をその都度使用せずにルックアップテーブル
で高速に色域判定を行うことができる。また、これによ
って、簡便に、かつ、正確に色域判定を行うという作用
を有することができる。
【0055】本発明の第15の態様にかかる色域判定装
置は、第14の態様に記載のルックアップテーブルを備
え、ルックアップテーブルの代表点と異なるソース色の
場合には、そのソース色に近い複数の代表色に対応する
判定結果からソース色がデバイスの色域内か外かの判定
をする。
【0056】このように、第1の態様から第5の態様お
よび第11の態様から第16の態様に記載の色域判定装
置をその都度使用せずに、ルックアップテーブルで高速
に色域判定を行うことで、かつ、ルックアップテーブル
に該当する色がない場合には類似する複数の色の判定結
果を利用して正確に色域判定を行うことができる。ま
た、これによって、簡便に、かつ、正確に色域判定を行
うという作用を有することができる。
【0057】本発明の第16の態様にかかる色域変換装
置は、第1のデバイスの色域に対応する第1の態様から
第5の態様,および第11の態様から第13の態様およ
び第15の態様のいずれかに記載の色域判定装置を有
し、色域判定装置に第2のデバイスの色域内のソース色
を入力してソース色が第1のデバイスの色域内か外かを
判定し、ソース色を第1のデバイスにおけるターゲット
色に変換する。
【0058】このように、簡便で正確な色域判定装置で
ソース色がターゲットデバイスの色域内か外かを判定す
ることにより、ソース色が色域内か外かに応じて適切な
色域変換を行なえるようにできる。また、これによっ
て、簡便で良好な色域変換を行うという作用を有するこ
とができる。
【0059】本発明の第17の態様は、第16の態様に
かかる色域変換装置において、ソース色が第1のデバイ
スの色域外の場合には、ソース色ベクトルと第1のデバ
イスの色域表面との交点をターゲット色とする。
【0060】このように、ターゲットデバイスの色域外
にソース色がある場合にはその色域表面にターゲット色
を設定することにより、ターゲットデバイスの色域を最
大限に活用するようにソースデバイスの色域を変換で
き、かつ、ターゲットデバイスでは処理できない色を処
理できる色に変換できる。また、これによって、簡便で
良好な色域変換を行うという作用を有することができ
る。
【0061】本発明の第18の態様は、第16の態様に
かかる色域変換装置において、ソース色が第1のデバイ
スの色域外の場合には、ソース色ベクトルの方向ベクト
ルにその方向ベクトルに対応する色域距離を乗じたベク
トルに対応する色をターゲット色とする。
【0062】このように、ターゲットデバイスの色域外
にソース色がある場合にはターゲットデバイスの色域表
面にターゲット色を設定することにより、ターゲットデ
バイスの色域を最大限に活用するようにソースデバイス
の色域を変換でき、かつ、ターゲットデバイスでは処理
できない色を処理できる色に変換できる。また、これに
よって、簡便で良好な色域変換を行うという作用を有す
ることができる。
【0063】本発明の第19の態様は、第16の態様に
かかる色域変換装置において、第1のソース色ベクトル
に対応する第1のデバイスにおける色域距離と、第1の
ソース色ベクトルの長さと、第1のソース色ベクトルの
要素とから第2のソース色ベクトルを算出し、ソース色
が第1のデバイスの色域外にある場合には、第2のソー
ス色ベクトルと第1のデバイスの色域表面との交点をタ
ーゲット色とする。
【0064】このように、色域外のソース色に対してソ
ース色ベクトル方向に沿って単純に変換すると色相等が
変化する場合に、改めて第2のソース色ベクトル方向で
ターゲットデバイスの色域表面との交点を求めそれをタ
ーゲット色に設定することにより、ターゲットデバイス
の色域を最大限に活用するようにソースデバイスの色域
を変換でき、かつ、ターゲットデバイスでは処理できな
い色を処理できる色に変換することができる。また、こ
れによって簡便で良好な色域変換を行うという作用を有
することができる。
【0065】本発明の第20の態様にかかる色域変換装
置は、第1のデバイスと第2のデバイスの共通する色域
内に設定した中心色と第2のデバイスの色域内のソース
色とを結ぶソース色ベクトルを算出するソース色ベクト
ル算出手段と、ソース色ベクトルもしくはその延長と第
1のデバイスの色域表面との交点と中心色との第1の色
域距離を算出する第1の色域距離算出手段と、ソース色
ベクトルの延長と第2のデバイスの色域表面との交点と
中心色との第2の色域距離を算出する第2の色域距離算
出手段とを有し、ソース色ベクトル算出手段で算出した
ソース色ベクトルに第1の色域距離と第2の色域距離か
ら算出する係数を乗じたベクトルに対応する色を第1の
デバイスにおけるターゲット色とする。
【0066】このように、ソース色からターゲット色を
求める際にターゲットデバイスの色域のみならずソース
デバイスの色域をも考慮に入れることにより、ターゲッ
トデバイスの色域内のソース色はもとより色域外のソー
ス色も階調性を大きく損なうことなくターゲット色に変
換できる。また、これによって、簡便で良好な色域変換
を行うという作用を有する。
【0067】本発明の第21の態様は、第20の態様に
かかる色域変換装置において、第1の色域距離と第2の
色域距離から算出する係数が、第1の色域距離を第2の
色域距離により割った値である。
【0068】このように、ソース色ベクトルに第1の色
域距離を第2の色域距離で割った値を乗じることによ
り、ソースデバイスの色域をターゲットデバイスの色域
に一致させるようにでき、かつ階調性を大きく損ねるこ
となくターゲットデバイスの色域を最大限に活用した色
の変換を行える。また、これによって、簡便で良好な色
域変換を行うという作用を有する。
【0069】本発明の第22の態様は、第20の態様に
かかる色域変換装置において、第1の色域距離と第2の
色域距離から算出する係数が、第1の色域距離が第2の
色域距離よりも大きい場合には1で、第1の色域距離が
第2の色域距離よりも小さい場合には第1の色域距離を
第2の色域距離により割った値である。
【0070】このように、ソース色がターゲットデバイ
スの色域外の場合には、そのソース色ベクトルに対応す
る方向のソースデバイスの色域がターゲットデバイスの
色域に一致するように変換できる。また、ソース色に対
応する方向においてターゲットデバイスの色域がソース
デバイスの色域を含む場合には、ソース色が正確に再現
されるようにすることにより、階調性を大きく損ねるこ
となくターゲットデバイスの色域を活用した色の変換を
行える。よって、これによって、簡便で良好な色域変換
を行うという作用を有することができる。
【0071】本発明の第23の態様は、第20の態様の
にかかる色域変換装置において、第1の色域距離と第2
の色域距離から算出する係数が、ソース色と中心色との
距離が閾値内の場合には1である。
【0072】このようにすることで、中心色から一定距
離内にあるソース色に対しては元の色が正確に再現され
るようできる。また、これによって、簡便で良好な色域
変換を行うという作用を有することができる。
【0073】本発明の第24の態様は、第20の態様に
かかる色域変換装置において、第1の色域距離と第2の
色域距離から算出する係数が、ソース色と中心色との距
離が閾値内の場合には1で、ソース色が第2のデバイス
の色域表面にある場合には第1の色域距離を第2の色域
距離により割った値で、それ以外の場合には1と第1の
色域距離を第2の色域距離により割った値との間の値で
ある。
【0074】このようにすることで、中心色から一定距
離内にあるソース色に対しては元の色が正確に再現で
き、ソースデバイスの色域表面にあるソース色はターゲ
ットデバイスの色域表面に変換してターゲットデバイス
の色域を最大限に活用することで、それ以外のソース色
もターゲットデバイスの色域内となるように変換でき
る。また、これによって、簡便で良好な色域変換を行う
という作用を有することができる。
【0075】本発明の第25の態様は、第20の態様か
ら第24の態様のいずれかにかかる色域変換装置におい
て、第1もしくは第2の色域距離算出手段の少なくとも
一方が、ソース色ベクトルの方向ベクトルを用いて色域
距離を算出する。
【0076】このように、ソース色が与えられれば簡単
に算出できる方向ベクトルからデバイスの色域距離を算
出することにより、簡便で良好な色域変換を行うという
作用を有することができる。
【0077】本発明の第26の態様は、第25の態様に
かかる色域変換装置において、第1もしくは第2の色域
距離算出手段の少なくとも一方が、ソース色ベクトルの
方向ベクトルを入力とし色域距離を出力とするニューラ
ルネットワークもしくはルックアップテーブルからな
る。
【0078】このように、簡単に算出できるソース色の
方向ベクトルからデバイスの色域距離を、ニューラルネ
ットワークもしくはルックアップテーブルで算出するこ
とにより、滑らかで連続的な色域距離を算出できる。ま
た、これによって、簡便で良好な色域変換を行うという
作用を有する。
【0079】本発明の第27の態様は、第20の態様か
ら第26の態様のいずれかにかかる色域変換装置におい
て、ソース色に対応する第1の色域距離を算出し、第1
の色域距離とソース色ベクトルとから第2のソース色ベ
クトルを算出し、第2のソース色ベクトルを改めてソー
ス色に設定し直してから色域変換を行うこと。
【0080】このように、色域外のソース色に対してソ
ース色ベクトル方向に沿って単純に変換すると色相など
が変化してしまう場合に、改めて第2のソース色ベクト
ルを用いて色域変換を行うようにすることで、簡便で良
好な色域変換を行うという作用を有することができる。
【0081】本発明の第28の態様は、第16の態様か
ら第27の態様のいずれかにかかる色域変換装置におい
て、第6の態様から第10の態様のいずれかに記載の色
域表面学習法を用いて学習した結果を用いて、色域距離
算出手段の少なくともひとつを構成する。
【0082】このように、色域距離算出手段を色域表面
学習法により学習した結果を用いて構成することによ
り、簡便で良好な色域変換を行うという作用を有するこ
とができる。
【0083】本発明の第29の態様は、第16の態様か
ら第28の態様のいずれかにかかる色域変換装置におい
て、色域変換を行う色空間がCIE L***空間ま
たはCIE L***空間またはCIE XYZ表色
系のいずれかである。
【0084】このように、一般的に使用される色空間で
色域変換を行うことにより装置が簡便になり、簡便で良
好な色域変換を行うという作用を有する。
【0085】本発明の第30の態様にかかるルックアッ
プテーブルは、第2のデバイスの色域内から複数の代表
色を選択し、各代表色をソース色とした場合の第1のデ
バイスにおけるターゲット色を第16の態様から第29
の態様のいずれかに記載の色域変換装置で算出した結果
である複数の代表色もしくはその符号化情報とそれに対
応するターゲット色との組が格納され、代表色もしくは
その符号化情報の入力に対し、ターゲット色を出力す
る。
【0086】このようにすることで、第16の態様から
第29の態様のいずれかに記載の色域変換装置をその都
度使用せずにルックアップテーブルで高速に色域変換を
行うことができる。また、これによって、簡便で良好な
色域変換を行うという作用を有することができる。
【0087】本発明の第31の態様にかかる色域変換装
置は、第30の態様に記載のルックアップテーブルを備
え、ルックアップテーブルの代表色と異なるソース色の
場合にはそのソース色に近い複数の代表色に対応するタ
ーゲット色から補間計算することにより第2のデバイス
の色域内のソース色を第1のデバイスの色域内のターゲ
ット色に変換する。
【0088】このように、色域変換結果をルックアップ
テーブルに格納することにより、第16の態様から第2
9の態様の色域変換装置をその都度使用せずにルックア
ップテーブルと補間計算で高速に色域変換を行うことが
できる。また、これによって、簡便で良好な色域変換を
行うという作用を有することができる。
【0089】本発明の第32の態様は、複数の色変換装
置と、ソース色がある特定の色領域に属するかどうかを
判定する色領域判定手段と、を有し、ソース色がある特
定の色領域に属する場合と属さない場合とで異なる色変
換装置を利用し、色変換装置の少なくともひとつは第1
6の態様から第29の態様もしくは第31の態様のいず
れかに記載の色変換装置を利用する。
【0090】このように、色領域毎に色域変換装置を変
更して色の特性に合わせた色域変換を行い、かつ、その
少なくともひとつに第16の態様から第29の態様もし
くは第31の態様のいずれかに記載の色域変換装置を用
いることで、簡便で良好な色域変換を行うという作用を
有する。
【0091】本発明の第33の態様は、第1の態様から
第5の態様,および第11の態様から第13の態様もし
くは第15の態様のいずれかにかかる色域判定装置にお
いて、入力信号を対応するソース色に変換するデバイス
色変換装置と、入力信号とその入力信号に対応するソー
ス色がデバイスの色域内か外かを示す色域判定情報とを
少なくともひとつ記憶する記憶手段を有し、記憶手段に
記憶された入力信号と同一の入力信号が入力された場合
には記憶手段に記憶している色域判定情報を用いて入力
信号に対応するソース色がデバイスの色域内か外かを判
定し、記憶手段に記憶された入力信号の中に同一の入力
信号がない場合には判定手段により、入力信号に対応す
るソース色が色域内か外かの判定を行い、かつ、その判
定結果により記憶手段に記憶する入力信号と色域判定情
報とを更新する。
【0092】このように、一旦色域判定したソースター
ゲットの入力信号に対しては記憶手段に記憶された判定
結果を用いることにより、第1の態様から第5の態様お
よび第11の態様から第13の態様および第15の態様
から第18態様のいずれかに記載の色域判定装置で要す
る処理時間を削減できる。また、これによって、簡便
に、かつ、正確に色域判定を行うという作用を有するこ
とができる。
【0093】本発明の第34の態様は、第16の態様か
ら第29の態様,もしくは第31の態様または第32の
態様にかかる色域変換装置において、第2のデバイスの
入力信号をソース色に変換する第2のデバイス色変換装
置と、ターゲット色を第1のデバイスの入力信号に変換
する第1のデバイス色変換装置と、第2のデバイスの入
力信号とその入力信号に対応するソース色に対応する第
1のデバイスの色域内のターゲット色に対応する第1の
デバイスの入力信号との組を少なくともひとつ記憶する
記憶手段と、を有し、記憶手段に記憶された入力信号と
同一の第2のデバイスの入力信号が入力された場合には
記憶手段に記憶している第1のデバイスの入力信号を出
力し、記憶手段に記憶された入力信号の中に同一の第2
のデバイスの入力信号がない場合には第2のデバイスの
入力信号に対応するソース色から第1のデバイスのター
ゲット色を算出し、そのターゲット色に対応する第1の
デバイスの入力信号を出力し、かつ、その算出結果によ
り記憶手段に記憶する情報を更新する。
【0094】このように、一旦色域変換したソースター
ゲットの入力信号に対しては記憶手段に記憶されたター
ゲットデバイスの入力信号を出力することにより、第1
6の態様から第29の態様もしくは第31の態様または
第32の態様のいずれかに記載の色域変換装置で要する
処理時間を削減できる。また、これによって、簡便で良
好な色域変換を行うという作用を有することができる。
【0095】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照しながら説明する。
【0096】(実施の形態1)図1は、本発明にかかる
色域表面学習法を用いて色域距離算出手段を学習した本
発明にかかる色域判定装置を有する本発明にかかる色域
変換装置の構成を示すブロック図である。
【0097】実施の形態1においては、モニタからプリ
ンタへの色域変換を想定する。つまり、モニタをソース
デバイス、プリンタをターゲットデバイスとし、モニタ
のソース色をプリンタのターゲット色に変換する。
【0098】また、実施の形態1では、パソコン上での
ソフトウェアにより色域判定装置、色域変換装置を実現
することを想定する。
【0099】図1において、ソース色距離算出手段1
は、入力したソース色から色域内部に設定した中心色と
ソース色とを結ぶソース色ベクトルの長さを算出し、ソ
ース色ベクトルとそのソース色ベクトルの長さを出力す
る。
【0100】方向ベクトル算出手段2は、ソース色距離
算出装置1から入力したソース色ベクトルと、そのソー
ス色ベクトルの長さからソース色ベクトルの方向ベクト
ルを算出し、出力する。
【0101】色域距離算出手段3は、方向ベクトル算出
手段2から入力したソース色ベクトルの方向ベクトルか
ら、プリンタの色域と中心色との間の色域距離を算出す
る。なお、実施の形態1では、色域距離算出手段3はニ
ューラルネットワークにより構成する。
【0102】比較手段4は、ソース色距離算出手段1の
出力であるソース色ベクトルの長さと色域距離算出手段
3の出力である色域距離とを比較し、前者が後者よりも
大きい場合は、ソース色はプリンタの色域外と判定して
色域距離を出力する。また、前者が後者以下の場合は、
ソース色はプリンタの色域内と判定してソース色ベクト
ルの長さを出力する。
【0103】乗算器5は、方向ベクトル算出手段2の出
力であるソース色ベクトルの方向ベクトルに、比較手段
4の出力を乗じ、ソース色に対応するターゲット色とし
て出力する。
【0104】そして、ソース色距離算出装置1、方向ベ
クトル算出手段2、色域距離算出手段3、比較手段4に
より色域判定装置6が構成されている。
【0105】以下、実施の形態1にかかる色域変換装置
の動作について説明する。
【0106】まず、モニタのソース色を本色域変換装置
に入力する。一般のモニタではカラー画像の各画素の色
はRGB値により表現されるが、実施の形態1にかかる
色域変換装置に入力する前にあらかじめLab空間のL
ab値に変換されているものとする。以下、入力するモ
ニタのソース色をL,a,bで表す。
【0107】また、本実施の形態1においては、中心色
はLab値がそれぞれ50、0、0、つまり、無彩色軸
上で白色点と黒色点を結ぶ中点に設定する。これは、デ
バイスの色域を等明度面で切った断面のほぼ中心に無彩
色が存在すると見なせる場合が多いので、無彩色軸上に
中心色を設定することで、色域表面までの距離に大きな
ばらつきが生じず、色域距離算出手段の構成が簡便にな
るからである。
【0108】ソース色距離算出手段1では入力されたL
ab値から中心色とソース色を結ぶソース色ベクトルの
長さDsを
【0109】
【数4】 で算出し、ソース色ベクトルとDsを方向ベクトル算出
手段2と比較手段4に出力する。
【0110】次に、方向ベクトル算出手段2では、ソー
ス色距離算出手段1よりソース色ベクトルとその長さD
sを受け取り、ソース色ベクトルの方向ベクトルの各要
素S L、Sa、Sbを以下に示す(数5)でD=Dsとみ
なして算出し、色域距離算出手段3と乗算器5へ出力す
る。
【0111】
【数5】 色域距離算出手段3は、ニューラルネットワークによ
り、入力された方向ベクトルの各要素SL、Sa、Sb
らプリンタの色域距離Dgを算出し、比較手段4に出力
する。
【0112】また、ニューラルネットワークには、多層
パーセプトロンを用い、多層パーセプトロンの係数の設
定には誤差逆伝搬学習法を用いる。多層パーセプトロン
における出力計算法や誤差逆伝搬学習法については、例
えば、上杉吉則、尾関和彦著、“パターン認識と学習の
アルゴリズム”、文一総合出版等に記載されているため
説明を省略する。
【0113】以下、ニューラルネットワークにより色域
表面を学習する方法について説明する。
【0114】実施の形態1におけるプリンタの入力信号
は、各画素毎にRGBそれぞれ0〜255の値をとるも
のとする。そして、最初に、R、G、Bの各値が0、5
0、100、150、200、255のいずれかの値
で、R、G、Bのうちのいずれかがとりうる最小値もし
くは最大値、つまり、0もしくは255となるような画
素値を生成する。
【0115】これらは、総計152個存在する。そして
これらの点は、プリンタの色域表面に存在する可能性が
極めて高い。このため、プリンタの色域表面学習に、こ
れらの点を使用することにより、高い効果がのぞむこと
ができる。
【0116】次に、これらの画素値に対応するカラーパ
ッチをプリンタで実際に印刷し、印刷結果を測色計で測
色し、Lab値を得る。
【0117】次に合計152個のLab値各々に対し
て、(数4)、(数5)(D=Dgとみなす)により、
中心色からの距離Dg、方向ベクトルの各要素SL
a、Sbを算出する。
【0118】そして、入力をSL、Sa、Sbとし、出力
をDgとする多層パーセプトロンを誤差逆伝搬学習法に
より学習する。
【0119】以上のように、実施の形態1における色域
変換装置では、プリンタの色域表面に存在すると思われ
る色を、プリンタの入力信号の要素のうち少なくともひ
とつがとりうる最小値、最大値である入力信号に対応す
る色から選択し、ニューラルネットワークで逆誤差伝搬
法で学習することを通じてプリンタの色域表面を学習し
ている。
【0120】つまり、デバイスの色域内外の判定を簡便
に、かつ、正確に判定する装置を学習するために、色域
表面学習法を用いて色域距離算出手段を構成する。そし
て、色域表面を求める方法は一般に複雑であるが、実施
の形態1に示すように、ニューラルネットワークに容易
に求められる方向ベクトルを入力する形態を用いること
で、比較的少数の測色結果から滑らかで連続的な色域距
離を算出することが可能になる。
【0121】以上のようにして構成した色域距離算出手
段3は、入力したSL、Sa、Sbからプリンタの色域距
離Dgを算出し、比較手段4に出力する。
【0122】比較手段4は、ソース色距離算出手段1か
ら入力されたソース色ベクトルの長さDsと、色域距離
算出手段3から入力された色域距離Dgとを比較し、D
sがDgより大きい場合には、ソース色はプリンタの色
域外であると判定してDgを出力する。また、DsがD
gより小さい場合には、ソース色はプリンタの色域内で
あると判定してDsを出力する。
【0123】以上のようにして、実施の形態1における
色域判定装置6は、ソース色ベクトルの長さと、簡便に
計算できるソース色ベクトルの方向ベクトルから算出し
た色域距離から、ソース色がプリンタの色域内か外か
を、簡便に、かつ正確に判定することができる。
【0124】次に、乗算器5は、比較手段4から出力さ
れた値を方向ベクトル算出手段2から出力されたソース
色ベクトルの方向ベクトルに乗じ、結果をプリンタにお
けるターゲット色として出力する。そして、出力された
Lab値の色をプリンタの入力信号であるRGB値に変
換してプリント動作を行う。
【0125】以上のようにして、実施の形態1における
色域変換装置は、ソース色がプリンタの色域内の場合に
はソース色をそのままターゲット色として出力し、ソー
ス色がプリンタの色域外の場合にはプリンタのソース色
方向でプリンタの色域表面にある色をターゲット色とし
て出力する。
【0126】以上の色域変換装置の作用を図2を参照し
ながら説明する。図2は実施の形態1の色域変換装置で
実行される色域変換の説明図である。
【0127】図2は、Lab空間をL軸とa軸とを含む
平面で切断して図示している。一点鎖線はプリンタの色
域を示し、Cは中心色、S1、S2はソース色、G1、G2
はプリンタの色域表面とソース色ベクトルとの交点で、
長さCS1、CS2がDs、長さCG1、CG2がDgに対
応する。なお、本図ではaが正の場合の色域のみを記し
ている。
【0128】実施の形態1の色域変換装置により、S1
のようにソース色がプリンタの色域外にある場合には、
ターゲット色はベクトルCS1の方向ベクトルにDgを
乗じたものとなるため、G1に対応する色がターゲット
色となる。
【0129】一方、S2のようにソース色がプリンタの
色域内にある場合には、S2がターゲット色となる。
【0130】そして、ソース色がそのままターゲット色
となるソース色がプリンタの色域内である場合はもとよ
り、ソース色がプリンタの色域外の場合でも、実施の形
態1の色域変換装置では、明度Lと、彩度
【0131】
【数6】 が変化しても、(数2)で表される色相角は変化しな
い。
【0132】以上のようにして、実施の形態1の色域変
換装置は、本発明による色域表面学習法により学習した
結果を用いて色域距離算出手段を学習することにより、
色域距離を簡便に、かつ正確に学習できる。よって、色
域内外の判定を簡便に、かつ、正確に判定することがで
きる色域判定装置が構成されている。
【0133】さらに、色域判定装置による判定の結果を
用いてソース色が色域内か外かに応じて適切な色域変換
を行うことにより、モニタにおけるソース色をプリンタ
の色域内のターゲット色に簡便に、良好に変換できる。
よって、簡便、かつ、良好な色域変換装置を提供するこ
とができる。
【0134】また、実施の形態1の色域変換装置は、使
用する色空間としてCIE L***空間を用いてお
り、一般的に使用される色空間において色域判定および
色域変換を行うことにより、簡便に、かつ、正確な色域
判定装置および、簡便、かつ、良好な色域変換装置とを
提供している。
【0135】さらに、また、実施の形態1の色域変換装
置は、中心色を無彩色軸上の黒色点と白色点の中点に設
定することにより、色域表面までの距離に大きなばらつ
きが生じないようになされている。
【0136】また、一般にニューラルネットワークは、
入出力値に大きなばらつきがないほうが、学習が速く精
度も高いことが知られている、よって、このような中心
色を採用することにより、さらに簡便に、かつ、正確な
色域判定装置を提供でき、また、簡便、かつ良好な色域
変換装置を提供できる。
【0137】さらに、実施の形態1の色域変換装置は、
ソース色ベクトルとプリンタの色域表面の交点を、プリ
ンタの色域外のソース色に対するターゲット色としてい
るため、プリンタの色域を最大限に活用しつつ、プリン
タの色域外の色をプリンタの色域内の色に変換できる。
よって、簡便、かつ良好な色域変換装置が提供されてい
る。
【0138】また、実施の形態1では、使用する色空間
としてCIE L***を用いたが、CIE L**
*やCIE XYZ表色系を用いても良い。
【0139】なお、実施の形態1では、ソースデバイス
としてモニタ、ターゲットデバイスとしてプリンタを想
定したが、これに限定されるものではない。
【0140】また、プリンタの入力信号としてRGBを
想定したが、CMYK等の他の入力信号でも良い。
【0141】さらに、実施の形態1では、パソコンにお
いてソフトウェアにより構成したが、これに限定される
ものではなく、例えばLSIとしてハードウェア化する
など、他の形式で実現しても良い。
【0142】なお、実施の形態1では、ニューラルネッ
トワークとして多層パーセプトロンと逆誤差伝搬学習法
を用いたが、それに限定されるものではなく、例えばL
earning Vector Quantizati
on法や、Radial Basis Functio
nネットワーク法などを用いても良い。
【0143】また、実施の形態1では、直交座標系を用
いて説明したが、極座標系を用いた形態であっても良
い。
【0144】(実施の形態2)以下、実施の形態1の色
域変換装置において、色域距離算出手段3をルックアッ
プテーブルで構成した色域変換装置の第2の実施の形態
について説明する。なお、色域距離算出手段3以外の動
作は実施の形態1と同一のため、説明は省略する。
【0145】図3は、図1の色域距離算出手段3をルッ
クアップテーブルにより構成した場合のブロック図であ
る。
【0146】図3において、アドレス探索手段11は、
図1の方向ベクトル算出手段2より入力された方向ベク
トルからルックアップテーブルの参照アドレスを算出し
て、色域距離記憶手段12に出力する。
【0147】色域距離記憶手段12は、アドレス探索手
段11から入力された参照アドレスに該当するアドレス
に記憶した色域距離を比較手段4に出力する。
【0148】このように、アドレス探索手段11と色域
距離記憶手段12でルックアップテーブル13は構成さ
れている。
【0149】以下、本発明による実施の形態2における
ルックアップテーブル13の動作を説明する。
【0150】最初に、ルックアップテーブル13にデー
タを記憶する。そのために、発明の実施の形態1で示し
たニューラルネットワークとその色域表面学習法によ
り、方向ベクトルとプリンタの色域距離の関係を学習す
る。
【0151】次に、ニューラルネットワークに、要素の
中のひとつが1もしくは−1で残りの要素が0の方向ベ
クトル6個(グループ1)、要素の絶対値の全てが
【0152】
【数7】 である方向ベクトル8個の計14個(グループ2)を入
力し、それに対応する色域距離を算出する。そして、こ
れらの入力となった方向ベクトル14個にアドレスを振
り、対応する色域距離を色域距離記憶手段12に記憶す
る。
【0153】実際の動作時には、まず、アドレス探索手
段11が、入力された方向ベクトルの符号から、入力さ
れた方向ベクトルがどの象限にあるかを算出し、次にそ
の象限にあるグループ2のベクトル1個と、境界をなす
グループ1のベクトル3個との内積を計算し、この結果
が最大となる方向ベクトルに対応するアドレスを出力す
る。そして色域距離記憶手段12では入力されたアドレ
スに対応する色域距離を出力する。
【0154】例えば、入力された方向ベクトルが(0.
5,0.5,0.7071)の場合は、(1,0,
0)、(0,1,0)、(0,0,1)および、3要素
が全て(数7)の4個のベクトルとの内積を計算する。
その結果は、それぞれ0.5、0.5、0.7071、
0.9856となるため、3要素が全て(数7)のベク
トルが対応する方向ベクトルとなる。
【0155】以下、実施の形態2の色域変換装置は、実
施の形態1の色域変換装置と同様に、入力されたソース
色に対応するターゲット色を算出し出力する。
【0156】以上のようにして、実施の形態2にかかる
色域判定装置の色域距離算出手段3を簡便なルックアッ
プテーブルで構成することにより、複雑な計算をする必
要がなくなる。よって、簡便に、かつ、正確に色域判定
を行うという作用を有することができる。
【0157】なお、実施の形態2においては、ルックア
ップテーブルにグループ1、グループ2の14個の方向
ベクトルに相当する色域距離を記憶したが、それに限定
されるものではなく、その他の方向ベクトルに対する色
域距離を用いても良い。
【0158】また、実施の形態2においては、ニューラ
ルネットワークにより方向ベクトルに対応する色域距離
を算出してルックアップテーブルに記憶させたが、これ
に限定されるものではなく、例えば、実施の形態1の色
域表面学習で用いた方向ベクトルとその色域距離をその
ままルックアップテーブルに記憶させるなど、その他の
手段により算出した方向ベクトルと色域距離の組を用い
ても良い。
【0159】さらに、実施の形態2では、対応する色域
距離のアドレス探索において、符号により対象となる方
向ベクトルを限定してから内積を算出しそれらを比較し
ているが、これに限定されるわけではなく、例えば、全
ての可能性のある方向ベクトルを記憶しておき一致する
ものを単純に探索する、符号により限定せず内積を全て
計算し最大のものを探す、ユークリッド距離を用いるな
どの方法を用いても良い。
【0160】(実施の形態3)以下、実施の形態1の色
域変換装置において、色域距離算出手段3をルックアッ
プテーブルと補間手段で構成した実施の形態3にかかる
色域変換装置について説明する。なお、色域距離算出手
段3以外の動作は実施の形態1と同一のため、説明は省
略する。
【0161】図4は、図1の色域距離算出手段3をルッ
クアップテーブルと補間手段により構成した場合のブロ
ック図である。
【0162】図4において、近接色算出手段15は図1
の方向ベクトル算出手段2から出力された方向ベクトル
から、その方向ベクトルに近接した3つの色を算出し、
各々との距離を重みとして補間手段17に、3つの色が
記憶されているアドレスを色域距離記憶手段16に出力
する。
【0163】色域距離記憶手段16は、近接色算出手段
15より入力された3つの色のアドレスから、それに対
応する3つの色域距離を補間手段17に出力する。
【0164】補間手段17では近接色算出手段15から
入力された重みと色域距離記憶手段16から入力された
色域距離とから、最終的な色域距離を算出し出力する。
そして、近接色算出手段15と色域距離記憶手段16に
より、ルックアップテーブル18を構成する。
【0165】以下、実施の形態3におけるルックアップ
テーブル18と補間手段17の動作を説明する。
【0166】最初に、ルックアップテーブル18にデー
タを記憶する。そのために、実施の形態1で示したニュ
ーラルネットワークとその色域表面学習法により、方向
ベクトルとプリンタの色域距離の関係を学習する。
【0167】次に、ニューラルネットワークに、要素の
中のひとつが1もしくは−1で残りの要素が0のLab
値の方向ベクトル6個(グループ1)、要素の絶対値の
全てが(数7)である方向ベクトル8個の計14個(グ
ループ2)を入力し、それに対応する色域距離を算出す
る。
【0168】そして、これらの入力となった方向ベクト
ル14個にアドレスを振り、対応する色域距離を色域距
離記憶手段16に記憶する。
【0169】実際の動作時に近接色算出手段15は、入
力された方向ベクトルの符号から、入力された方向ベク
トルがどの象限にあるかを算出し、次にその象限にある
グループ2のベクトル1個と、境界をなすグループ1の
ベクトル3個との内積を計算し、大きいものから順に3
つの方向ベクトルに対応するアドレスを色域距離記憶手
段16に出力するとともに、各々に対応する内積を補間
手段17に出力する。
【0170】そして、色域距離記憶手段16は、入力さ
れた各アドレスに対応する3つの色域距離を出力する。
【0171】そして、補間手段17は、内積値に応じて
重みをつけて最終的な色域距離を出力する。
【0172】例えば、入力された方向ベクトルが(0.
4,0.6,0.6928)の場合は、(1,0,
0)、(0,1,0)、(0,0,1)および、3要素
が全て(数7)の4個のベクトルとの内積を計算する。
その結果は、それぞれ0.4、0.6、0.6928、
0.9773となるため、3要素が全て(数7)のベク
トル、(0,0,1)、(0,1,0)が順に対応する
方向ベクトルとなり、対応する内積値は各々0.977
3、0.6928、0.6となる。
【0173】そして、最終的な色域距離は、色域距離記
憶手段16より出力された各々の方向ベクトルに対応す
る色域距離をD1、D2、D3とすると、
【0174】
【数8】 により算出する。
【0175】以上のようにして、実施の形態3かかる色
域判定装置は、色域距離算出手段3を簡便なルックアッ
プテーブルと補間手段で構成することにより、簡便に色
域判定を行えるだけでなく、補間手段を持つことによ
り、ルックアップテーブルに格納されていない色にたい
しても、正確に色域判定を行うという作用を有すること
ができる。
【0176】なお、実施の形態3において、補間手段に
おいて内積値により色域距離に重みをつけたが、例え
ば、各方向ベクトルとのユークリッド距離を用いるなど
の他の方法を用いても良い。
【0177】また、3つの方向ベクトルを選択したが、
これに限定されるものではなく、例えば、入力された方
向ベクトルとの距離が閾値内の記憶された方向ベクトル
全てを選択し、それらに対応する色域距離を補間すると
いう方法を用いても良い。
【0178】(実施の形態4)以下、本発明の実施の形
態4にかかる色域表面学習法について説明する。
【0179】実施の形態4ではモニタの色域表面の学習
を想定する。最初に、モニタのRGB入力信号が、0、
50、100、150、200、255のいずれかであ
る入力信号の組216個を生成し、各々の入力信号に対
応する画面をモニタに表示し、その画面を測色計により
測色し、Lab値を求める。
【0180】次に、明度軸Lを[0,25.0]、[2
5.0,50.0]、[50.0,75.0]、[7
5.0,100.0]の4区間に分割し、さらに、a,
bの符号とaとbのいずれの絶対値が大きいかで、色相
を8区間に分割し、合計32の小領域にLab空間を分
割する。
【0181】次に、216個の入力信号に対応するLa
b値を上記32の小領域のいずれかに分類し、各小領域
毎に(数6)で算出される彩度が最大のものを選択し、
それらの32個の色を色域表面上に存在する色とみな
す。
【0182】そして、実施の形態1と同様に、その方向
ベクトルとその色の中心色からの長さを多層パーセプト
ロンと逆誤差伝搬学習法の組み合わせにより学習する。
【0183】以上のようにして、実施の形態4による色
域表面学習法は、明度と色相により色空間を領域に分割
し、各領域毎に彩度が最大となるデバイスの色域内の色
をデバイスの色域表面に存在するとみなされる色として
選択し学習することにより、簡便でかつ正確な色域判定
装置や簡便でかつ良好な色域変換装置に必要な色域表面
を学習することができる。
【0184】なお、実施の形態4では、実際に測色して
Lab値の組216個を生成したが、これに限定される
ものではなく、例えば、モニタを標準のモニタのひとつ
であるsRGBモニタとみなして数式によりLab値を
求めても良いし、測色した216個の組から補間やニュ
ーラルネットワークやマスキング方程式の係数を求め新
たにLab値の組を追加してこれらの新しいLab値の
組から、色域表面に存在するとみなされる色を選択して
も良い。
【0185】(実施の形態5)以下、本発明の実施の形
態5にかかる色域表面学習法について説明する。
【0186】本実施の形態5ではモニタの色域表面の学
習を想定する。最初に、モニタのRGB入力信号が、
0、50、100、150、200、255のいずれか
である入力信号の組216個を生成し、各々の入力信号
に対応する画面をモニタに表示し、その画面を測色計に
より測色し、Lab値を求める。
【0187】次に、要素の中のひとつが1もしくは−1
で残りの要素が0のLab値の方向ベクトル6個(グル
ープ1)、要素の絶対値の全てが(数7)である方向ベ
クトル8個の計14個(グループ2)を選択する。
【0188】次に、Lab値が(50,0,0)の中心
点から選択した計14個の方向ベクトルを延長した線分
を想定し、中心色との距離が10増える毎にひとつのサ
ンプル点を各線分毎に15個用意する。つまり、最も遠
いサンプル点は中心色との距離が150となる。
【0189】そして線分毎に、中心点から近いほうから
順にサンプル点と測色により求めた216個の色の中で
最も近い色を探し、その色との距離を求める。そしてそ
の、距離があらかじめ設定した閾値を越えたサンプル点
をその線分とモニタの色域表面に存在する色とみなす。
【0190】以上の作業を線分毎に行い、合計14個の
モニタの色域表面に存在するとみなされるサンプル点を
選択し、実施の形態1と同様に、対応する方向ベクトル
とその色の中心色からの距離を多層パーセプトロンと逆
誤差伝搬学習法の組み合わせにより学習する。
【0191】以上のようにして、実施の形態5にかかる
色域表面学習法は、デバイスの色域内の中心色から放射
状に複数本の線分をとり、さらに、この各線分上に複数
の第1のサンプル色をとり、デバイスの色域内の複数の
第2のサンプル色と第1のサンプル色との距離の最小値
が閾値を超える第1のサンプル色の中で最も中心色との
距離が近い第1のサンプル色を各線分で選択する。
【0192】そして、各線分毎に選択した第1のサンプ
ル色をデバイスの色域表面に存在するとみなされる色と
して選択し学習することにより、簡便でかつ正確な色域
判定装置や簡便でかつ良好な色域変換装置に必要な色域
表面を学習する。
【0193】(実施の形態6)以下、実施の形態6かか
る色域判定装置について説明する。なお、実施の形態で
はLab値が各々8ビットで表されたプリンタの色域判
定を想定する。
【0194】図5は、本発明による色域判定装置をルッ
クアップテーブルにより構成した場合のブロック図であ
る。
【0195】図5において、アドレス探索手段20は、
色域判定を行おうとする色の入力を受け、その色に対応
する判定結果が格納されている色のアドレスを出力す
る。
【0196】判定結果記憶手段21はアドレス探索手段
20から入力されたアドレスに対応する判定結果を出力
する。
【0197】そして、アドレス探索手段20と判定結果
記憶手段21がルックアップテーブル22を構成する。
【0198】以下、第6の実施の形態にかかる色域判定
装置の動作を説明する。
【0199】最初に、Labの各8ビットの下位4ビッ
トを0にした4096組の色に対して、第1の実施の形
態で説明した色域判定装置と同様の構成の色域判定装置
で、色域判定を事前に行い、Labの各8ビットの符号
ビットを含む各上位4ビットをL,a,b順に並べた1
2ビットの値をアドレス値として判定結果記憶手段21
に記憶しておく。
【0200】実際の動作時には、入力されたLab値の
上位4ビットをアドレス探索手段20で算出し、そのア
ドレスに対応する色域判定結果を判定結果記憶手段21
で算出し出力する。
【0201】以上のようにして、実施の形態6にかかる
色域判定装置は、本発明による色域判定装置による色域
判定結果をルックアップテーブルに格納することによ
り、複雑な色域判定装置を都度使用せずにルックアップ
テーブルで高速に色域判定を行える。もって、簡便に、
かつ正確に色域判定を行うことができる。
【0202】(実施の形態7)以下、実施の形態7にか
かる色域判定装置について説明する。なお、実施の形態
ではLab値が各々8ビットで表されたプリンタの色域
判定を想定する。
【0203】図6は、実施の形態7にかかる色域判定装
置のブロック図である。
【0204】図6において、近接色算出手段24は入力
されたLabのソース色から、そのソース色に近接した
8つの色を算出し、その8つの色に対応するアドレスを
判定結果記憶手段25に出力する。
【0205】判定結果記憶手段25は、近接色算出手段
24より入力された8つの色のアドレスから、それに対
応する8つの判定結果を補間手段26に出力する。
【0206】補間手段26は、判定結果記憶手段25か
ら入力された判定結果から、最終的な判定結果を算出し
出力する。
【0207】そして、近接色算出手段24と判定結果記
憶手段25が、ルックアップテーブル27を構成する。
【0208】以下、実施の形態7にかかる色域判定装置
の動作を説明する。
【0209】最初に、Labの各8ビットの下位4ビッ
トを0にした4096組の色に対して、実施の形態1で
説明した色域判定装置と同様の構成の色域判定装置で、
色域判定を事前に行い、Labの各8ビットの符号ビッ
トを含む上位4ビットをL,a,b順に並べた12ビッ
トの値をアドレス値として判定結果記憶手段21に記憶
しておく。これら、4096個の色は、Lab空間で格
子点を形成する。
【0210】実際の動作時には、最初に、近接色算出手
段24が、入力されたLab値の各々の上位4ビット
と、各々の上位4ビットに1を足したものを組み合わせ
た8個の色のアドレスを判定結果記憶手段21に出力す
る。ここで算出される8個の色は、入力されたソース色
を含むLab空間における格子の各頂点に対応する。
【0211】次に、判定結果記憶手段25が、8個の色
の判定結果を算出し、補間手段26に出力する。補間手
段26は、判定結果記憶手段25から入力された合計8
個の色域判定結果のうち色域内という判定結果の数を数
え、その数が4を超えている場合には色域内と判定し、
4以下の場合には色域外と判定し、判定結果を出力す
る。
【0212】以上のようにして、実施の形態7にかかる
色域判定装置は、本発明による色域判定装置で判定した
結果をルックアップテーブルとして有し、ルックアップ
テーブルの代表色と異なるソース色の場合にはそのソー
ス色に近い複数の代表色に対応する判定結果からソース
色がデバイスの色域内か外かの判定を行うようにするこ
とにより、高速に色域判定を行うことができる。よっ
て、簡便に、かつ正確に色域判定を行うという作用を有
することができる。
【0213】なお、実施の形態7では、ソース色を含む
格子点の判定結果の多数決で判定結果を求めているが、
例えば、ソース色の下位4ビットによる重みをつけて判
定を行うようにしても良い。
【0214】(実施の形態8)以下、実施の形態8にか
かる色域変換装置ついて説明する。
【0215】図7は、本発明による色域表面学習法を用
いて色域距離算出手段を学習した本発明による色域判定
装置を有する本発明による色域変換装置の構成を示すブ
ロック図である。
【0216】実施の形態8においては、実施の形態1と
同様にモニタからプリンタへの色域変換を想定し、パソ
コン上でのソフトウェアにより、色域判定装置、色域変
換装置を実現することを想定する。
【0217】図7において、ソース色距離算出手段31
は、入力されたソース色から色域内部に設定した中心色
とソース色とを結ぶソース色ベクトルの長さを算出し、
ソース色ベクトルとそのソース色ベクトルの長さを出力
する。
【0218】方向ベクトル算出手段32は、ソース色距
離算出装置31から入力したソース色ベクトルとそのソ
ース色ベクトルの長さからソース色ベクトルの方向ベク
トルを算出し出力する。
【0219】色域距離算出手段33は、方向ベクトル算
出手段2から入力したソース色ベクトルの方向ベクトル
から、プリンタの色域と中心色との間の色域距離を算出
する。
【0220】比較手段34は、ソース色距離算出手段3
1の出力であるソース色ベクトルの長さと色域距離算出
手段33の出力である色域距離とを比較し、前者が後者
よりも大きい場合はソース色はプリンタの色域外と判定
して色域距離を出力する。また、前者が後者以下の場合
はソース色はプリンタの色域内と判定してソース色ベク
トルの長さを出力する。
【0221】乗算器35は、方向ベクトル算出手段32
の出力であるソース色ベクトルの方向ベクトルに、比較
手段34の出力を乗じ、ソース色に対応するターゲット
色として出力する。
【0222】ソース色ベクトル修正手段37は、ソース
色距離算出装置31の出力であるソース色ベクトルとソ
ース色ベクトルの長さと、色域距離算出手段33の出力
である色域距離とから、修正されたソース色ベクトルを
出力する。
【0223】そして、ソース色距離算出装置31、方向
ベクトル算出手段32、色域距離算出手段33、比較手
段34により色域判定装置36が構成されている。
【0224】以下、本発明にかかる色域表面学習法を用
いて色域距離算出手段を学習した本発明にかかる色域判
定装置を有する本発明にかかる色域変換装置の動作を説
明する。
【0225】なお、実施の形態8においては、色域距離
算出手段33は実施の形態1の色域距離算出手段3と同
様に本発明による色域表面学習法を用いて学習したニュ
ーラルネットワークにより構成するため、詳細な説明は
省略する。また、ソース色距離算出手段31、方向ベク
トル算出手段32、比較手段34、乗算機35も、実施
の形態1と同様に構成するため、詳細な説明は省略す
る。
【0226】最初に、外部から第1のソース色が入力さ
れると、実施の形態1と同様に、ソース色距離算出手段
31で第1のソース色ベクトルの長さDsを算出し、方
向ベクトル算出手段32で第1のソース色ベクトルの方
向ベクトルを算出し、色域距離算出手段33でプリンタ
の色域距離Dgを算出する。
【0227】次に、ソース色ベクトル修正手段37に、
第1のソース色ベクトルとその長さDsをソース色距離
算出手段31から、第1のソース色ベクトルに対応する
プリンタの色域距離Dgを色域距離算出手段33から入
力する。そして、第1のソース色ベクトルの要素を
1L,S1a,S1bとするとき、S1Lが負で、S1aが正で
−S1a>S1bで、かつ、Ds>Dgの場合、
【0228】
【数9】 により、第2のソース色ベクトル(S2L,S2a,S2b
を算出する。また、上記以外の場合は、S1L,S1a,S
1bをそのまま、S2L,S2a,S2bとする。
【0229】S1Lが負で、S1aが正で−S1a>S1bとい
う条件は、ソース色が暗い青の場合に相当する。一般に
Lab空間においてソース色が暗い青の場合には、Be
zold−Brucke効果と呼ばれる明度の変化で見
かけの色相が変化する効果、Abney効果と呼ばれる
彩度の圧縮により見かけの色相が変化する効果が目立
ち、単純にソース色ベクトルに沿った色の変換を行う
と、見かけの色相が変化してしまうという好ましくない
現象が生じる。
【0230】したがって、プリンタの色域外にあると判
定される暗い青のソース色の場合には、明度を低めにす
るとともに、よりb軸に色相を近づけることにより、上
記効果を軽減することができる。
【0231】また、(数9)に示したように、明度の変
化の程度をソース色がプリンタの色域表面からどの程度
離れているかを示すDs/Dgにより調整することによ
り、明度に不連続性を生じることなく、滑らかに第2の
ソース色ベクトルが生成される。
【0232】次に改めて、第2のソース色ベクトルをソ
ース色距離算出手段31に入力し、以降は実施の形態1
と同様に処理を行い、最終的なターゲット色を求める。
【0233】以上のようにして、実施の形態8では、第
1のソース色ベクトルに対応する第1のデバイスにおけ
る色域距離と、第1のソース色ベクトルの長さと、第1
のソース色ベクトルの要素とから第2のソース色ベクト
ルとを算出する。そして、ソース色が第1のデバイスの
色域外にある場合には、第2のソース色ベクトルと第1
のデバイスの色域表面との交点をターゲット色とする。
また、色域外のソース色に対してソース色ベクトル方向
に沿って単純に変換すると色相等が変化する場合には、
改めて第2のソース色ベクトル方向でターゲットデバイ
スの色域表面との交点を求め、それをターゲット色に設
定する。
【0234】これにより、ターゲットデバイスの色域を
最大限に活用するようにソースデバイスの色域を変換で
き、かつ、ターゲットデバイスでは処理できない色を処
理できる色に変換できる。もって、これにより、簡便で
良好な色域変換を行うことができる。
【0235】なお、本実施の形態では、(数9)によっ
て第2のソース色ベクトルを算出したが、これに限定さ
れるものではなく、その他の式、係数を用いても良い。
【0236】また、第1のデバイスの色域外の暗い青に
相当するソース色のみ、第1のソース色ベクトルとは異
なる第2のソース色ベクトルを用いているが、これに限
定されるものではなく、すべての第1のソース色ベクト
ルに対して異なる第2のソース色ベクトルを算出しても
良い。例えば、暗い青に加え、色相の変化が目立ちやす
い黄色や肌色などに対して異なる第2のソース色ベクト
ルを算出しても良い。
【0237】(実施の形態9)以下、実施の形態9にか
かる色域変換装置ついて説明する。
【0238】図8は、本発明による色域表面学習法を用
いて色域距離算出手段を学習した色域変換装置の構成を
示すブロック図である。
【0239】実施の形態9においては、実施の形態1と
同様にモニタからプリンタへのLab空間における色域
変換を想定し、パソコン上でのソフトウェアにより、色
域変換装置を実現することを想定する。
【0240】図8において、ソース色ベクトル算出手段
41はモニタとプリンタの共通する色域内に存在するL
abが(50,0,0)の中心色と入力されたソース色
とを結ぶソース色ベクトルを算出し出力する。
【0241】色域距離算出手段42は、ソース色ベクト
ル算出手段41により算出したソース色ベクトルを入力
とし、ソース色ベクトルもしくはその延長とプリンタの
色域表面との交点と中心色との第1の色域距離を算出し
出力する。
【0242】色域距離算出手段43は、ソース色ベクト
ルの延長とモニタの色域表面との交点と中心色との第2
の色域距離を算出し出力する。
【0243】係数算出手段44は、色域距離算出手段4
2から出力された第1の色域距離と、色域距離算出手段
43から出力された第2の色域距離とから係数を算出し
出力する。
【0244】乗算器45は、係数算出手段44から出力
された係数を、ソース色ベクトル算出手段41から出力
されたソース色ベクトルに乗じ、本色域変換装置の出力
として出力する。
【0245】以下、本実施の形態9における色域変換装
置の動作を説明する。
【0246】入力されたLab値のソース色を(L,
a,b)とするとき、ソース色ベクトル算出手段41
は、ソース色ベクトル(SL、Sa、Sb)を、
【0247】
【数10】 により算出する。
【0248】次に、色域距離算出手段42は、ソース色
ベクトル算出手段41の出力のソース色ベクトルから、
ソース色ベクトルもしくはその延長とプリンタの色域表
面との交点と中心色との間の距離として、第1の色域距
離Dpを算出する。
【0249】実施の形態9における色域距離算出手段4
2は、本発明による実施の形態1の方向ベクトル算出手
段2と色域距離算出手段3とを合わせたものと同様の構
成と動作をとるため、詳細な説明は省略する。
【0250】また同時に、色域距離算出手段43は、ソ
ース色ベクトル算出手段41の出力のソース色ベクトル
から、ソース色ベクトルの延長とモニタの色域表面との
交点と中心色との間の距離として、第2の色域距離Dm
を算出する。
【0251】実施の形態9にかかる色域距離算出手段4
3は、ニューラルネットワークで構成し、その学習は実
施の形態4における色域表面学習法により行うため、詳
細な説明は省略する。
【0252】係数算出手段44は、Dp/Dmを計算
し、係数として出力する。そして、乗算器45は、ソー
ス色ベクトル算出手段41の出力のソース色ベクトルに
係数算出手段44の出力のDp/Dmを乗じ、結果を本
色域変換装置の出力として出力する。
【0253】以下、実施の形態9にかかる色域変換装置
の作用を図を参照して詳細に説明する。
【0254】図9は、実施の形態9にかかる色域変換装
置で実行される色域変換の説明図である。
【0255】図9は、Lab空間をL軸とa軸とを含む
平面で切断して図示している。また、プリンタの色域と
モニタの色域を三角形で図示している。Cは中心色、S
3、S4はモニタの色域表面に存在するソース色、P3
4はプリンタの色域表面とソース色ベクトルもしくは
その延長との交点で、長さCS3、CS4がDm、長さC
3、CP4がDpに対応する。
【0256】そして、S3、S4は本実施の形態9による
色域変換で、各々P3、P4に変換される。また、線分C
3、CS4は線形に圧縮・拡張されて、線分CP3、C
4に各々変換される。したがって、プリンタの色域全
体が活用されるように、モニタの色域内の各色がプリン
タの色域内に変換される。
【0257】また、量子化されない限り、モニタで異な
る色はプリンタでも異なる色に変換され、階調性も保持
される。さらに、彩度、明度は変化しても(数6)で示
される色相は変化しない。したがって、実施の形態9の
色域変換装置は、簡便で良好な色域変換を行うという作
用を有する。
【0258】さらに、実施の形態9の色域変換装置は、
色域距離算出手段42、色域距離算出手段43を方向ベ
クトルを入力とし色域距離を出力とするニューラルネッ
トワークを、本発明による色域表面学習法による学習結
果を用いて構成している。このため、簡単に、かつ正確
に滑らかで連続的な色域距離を算出できる。もって、こ
れによって、簡便で良好な色域変換を行うという作用を
有することができる。
【0259】また、実施の形態9の色域変換装置は、中
心色を無彩色軸上の中点に設定しているため、無彩色は
常に無彩色に変換されるとともに、(数6)で示される
色相も変化しない。よって、簡便で良好な色域変換を行
うという作用を有する。
【0260】また、プリンタ、モニタと中心色との間の
色域距離に大きなばらつきが生じないため、ニューラル
ネットワークの学習が高速かつ精度良く進むようになさ
れている。もって、簡便で良好な色域変換を行うという
作用を有することができる。
【0261】なお、実施の形態9の色域変換装置では、
色域距離算出手段42、色域距離算出手段43を方向ベ
クトルを入力とし色域距離を出力とするニューラルネッ
トワークにより構成したが、実施の形態2および実施の
形態3と同様に、方向ベクトルを入力とし色域距離を出
力とするルックアップテーブルや、ルックアップテーブ
ルと補間手段から構成しても同様の効果が得られる。
【0262】(実施の形態10)以下、実施の形態10
にかかる色域変換装置について説明する。なお、実施の
形態10にかかる色域変換装置は、第9の実施の形態に
よる色域変換装置と、係数算出手段44の動作のみ異な
るため、構成や係数算出手段44以外の動作の詳細な説
明は省略し、係数算出手段44の動作の説明のみ行った
後、実施の形態10にかかる色域変換装置の作用につい
て図面を参照しながら説明する。
【0263】実施の形態10にかかる色域変換装置の動
作時に係数算出手段44は、色域距離算出手段42の出
力である色域距離Dp、色域距離算出手段43の出力で
ある色域距離Dmを入力され、Dp>Dmの場合には1
を出力し、それ以外の場合にはDp/Dmを乗算器45
に出力する。
【0264】以下、実施の形態10における色域変換装
置の作用を図9を参照しながら説明する。
【0265】図9において、S3はプリンタの色域外で
あり、実施の形態9の色域変換装置と同様に、S3は本
実施の形態10にかかる色域変換装置でP3に変換さ
れ、線分CS3は線形に圧縮されて、線分CP3に変換さ
れる。
【0266】したがって、プリンタの色域全体が活用さ
れるように、モニタの色域内の各色がプリンタの色域内
に変換される。
【0267】一方、S4はプリンタの色域内であり、実
施の形態10にかかる色域変換装置でS4に変換され、
線分CS4は線分CS4にそのまま変換される。つまり、
線分CS4上の色は元の色と一致し、元の色を正確に再
現する。
【0268】よって、実施の形態10のよる色域変換装
置は、プリンタの色域内がモニタの色域を含む場合には
モニタの色が正確に再現されるようにして元の色を尊重
しつつ、モニタの色域がプリンタの色域外の場合には線
形に色域を圧縮して、プリンタで表現できる色に変換す
る。したがって、モニタで異なる色はプリンタでも異な
る色に変換され、階調性も保持される。
【0269】さらに、彩度、明度は変化しても(数6)
で示される色相は変化しない。したがって、実施の形態
10の色域変換装置は、簡便で良好な色域変換を行うと
いう作用を有する。
【0270】(実施の形態11)以下、実施の形態11
にかかる色域変換装置について説明する。
【0271】図10は、本発明による色域表面学習法を
用いて色域距離算出手段を学習した色域変換装置の構成
を示すブロック図である。
【0272】実施の形態11においては、実施の形態1
と同様にモニタからプリンタへのLab空間における色
域変換を想定し、パソコン上でのソフトウェアにより、
色域変換装置を実現することを想定する。
【0273】図10において、ソース色ベクトル算出手
段51はモニタとプリンタの共通する色域内に存在する
Labが(50,0,0)の中心色と入力されたソース
色とを結ぶソース色ベクトルを算出し出力する。
【0274】距離算出手段52は、ソース色ベクトル算
出手段51により算出したソース色ベクトルを入力と
し、ソース色ベクトルの長さを算出し出力する。
【0275】色域距離算出手段53は、ソース色ベクト
ル算出手段51により算出したソース色ベクトルを入力
とし、ソース色ベクトルもしくはその延長とプリンタの
色域表面との交点と中心色との第1の色域距離を算出し
出力する。
【0276】色域距離算出手段54は、ソース色ベクト
ルの延長とモニタの色域表面との交点と中心色との第2
の色域距離を算出し出力する。
【0277】係数算出手段55は、距離算出手段52か
ら出力されたソース色ベクトルの長さと、色域距離算出
手段53から出力された第1の色域距離と、色域距離算
出手段54から出力された第2の色域距離とから係数を
算出し出力する。
【0278】乗算器56は、係数算出手段55から出力
された係数を、ソース色ベクトル算出手段51から出力
されたソース色ベクトルに乗じ、本色域変換装置の出力
として出力する。
【0279】以下、実施の形態11における色域変換装
置の動作を説明する。
【0280】入力されたLab値のソース色を(L,
a,b)とするとき、ソース色ベクトル算出手段51
は、ソース色ベクトル(SL、Sa、Sb)を、(数1
0)により算出する。そして、距離算出手段52は、
【0281】
【数11】 により、ソース色ベクトルの長さDsを算出する。
【0282】次に、色域距離算出手段53は、ソース色
ベクトル算出手段51の出力のソース色ベクトルから、
ソース色ベクトルもしくはその延長とプリンタの色域表
面との交点と中心色との間の距離として、第1の色域距
離Dpを算出する。
【0283】実施の形態11における色域距離算出手段
53は、発明による実施の形態1の方向ベクトル算出手
段2と色域距離算出手段3とを合わせたものと同様の構
成と動作をとるため、詳細な説明は省略する。
【0284】また同時に、色域距離算出手段54は、ソ
ース色ベクトル算出手段51の出力のソース色ベクトル
から、ソース色ベクトルの延長とモニタの色域表面との
交点と中心色との間の距離である、第2の色域距離Dm
を算出する。
【0285】実施の形態11における色域距離算出手段
54は、ニューラルネットワークで構成し、その学習は
実施の形態4における色域表面学習法により行うため、
詳細な説明は省略する。
【0286】係数算出手段55は、距離算出手段52か
ら出力されたソース色ベクトルの長さDsと、色域距離
算出手段53から出力された第1の色域距離Dpと、色
域距離算出手段54から出力された第2の色域距離Dm
とを入力する。
【0287】そして、あらかじめDp、Dmより小さく
設定した閾値をDtとするとき、Ds<Dtの場合に
は、1を係数として出力する。次に、Ds=Dmの場合
には、Dp/Dmを係数として出力する。それ以外の場
合には、
【0288】
【数12】 を係数として出力する。
【0289】そして、乗算器56では、ソース色ベクト
ル算出手段51の出力のソース色ベクトルに係数算出手
段55の出力の係数を乗じ、結果を本色域変換装置の出
力として出力する。
【0290】以下、実施の形態11にかかる色域変換装
置の作用を図11を参照しながら説明する。
【0291】図11は、実施の形態11にかかる色域変
換装置で実行される色域変換の説明図である。
【0292】図11において、Lab空間をL軸とa軸
とを含む平面で切断して図示している。また、プリンタ
の色域とモニタの色域を三角形で図示しており、aが正
の場合のみ表示している。また、中心色から半径Dtの
円を点線で示している。
【0293】Cは中心色、S5、S6はモニタの色域表面
に存在するソース色、S7は中心色から距離Dt以内に
あるソース色、S'7はソース色ベクトルの延長とモニタ
の色域表面との交点、P5、P6、P7はプリンタの色域
表面とソース色ベクトルもしくはその延長との交点で、
長さCS5、CS6、CS'7がDm、長さCP5、CP6
CP7がDpに対応する。
【0294】また、G5、G6は各々ソース色ベクトルと
中心色から半径Dtの円との交点である。
【0295】そして、S5、S6は実施の形態11による
色域変換で、各々P5、P6に変換され、S7はS7に変換
される。また、線分CG6、CG5は変化しないが、線分
55は線分G55に、線分G66は線分G66にそれ
ぞれ線形に圧縮・拡張される。
【0296】したがって、中心色から一定の距離にある
ソース色は元の色が正確に再現され、かつ、プリンタの
色域全体が活用されるように、モニタの色域内の各色が
プリンタの色域内に変換される。
【0297】また、プリンタで表現できる色が量子化さ
れない限り、モニタで異なる色はプリンタでも異なる色
に変換され、階調性も保持される。さらに、彩度、明度
は変化しても(数6)で示される色相は変化しない。し
たがって、本実施の形態11の色域変換装置は、簡便で
良好な色域変換を行うという作用を有する。
【0298】なお、実施の形態11における色域変換装
置では、Dtを固定値としたが、これに限定されるもの
ではなく、例えば、色相や明度に応じて異なる値として
も良いし、Dm、もしくはDpの定数倍というようにD
mやDpの関数としても良い。
【0299】また、実施の形態11における色域変換装
置では、中心色からの距離が閾値Dtを超える色に対し
ては、(数12)にしたがって係数を計算したが、これ
に限定されるものではなく、Ds=Dtの場合に1で、
Ds=Dmの場合にはDp/Dmという条件を満たす関
数であれば良く、例えば条件を満たす二次関数などを用
いても良い。
【0300】(実施の形態12)以下、実施の形態12
にかかる色域変換装置について説明する。
【0301】なお、実施の形態12にかかる色域変換装
置は、実施の形態11にかかる色域変換装置と、係数算
出手段55の動作のみ異なるため、構成や係数算出手段
55以外の動作の詳細な説明は省略し、係数算出手段5
5の動作の説明のみ行った後、実施の形態12にかかる
色域変換装置の作用について図面を参照しながら説明す
る。
【0302】係数算出手段55には、距離算出手段52
から出力されたソース色ベクトルの長さDsと、色域距
離算出手段53から出力された第1の色域距離Dpと、
色域距離算出手段54から出力された第2の色域距離D
mとが入力される。そして、あらかじめDp、Dmより
小さく設定した閾値をDtとするとき、Ds<Dtもし
くはDp>Dmの場合は、1を係数として出力する。
【0303】それ以外の場合で、Ds=Dmの場合に
は、Dp/Dmを係数として出力する。さらに、それ以
外の場合には、(数12)により算出した値を係数とし
て出力する。
【0304】以下、実施の形態12にかかる色域変換装
置の作用を図11を参照しながら説明する。
【0305】図11において、S5は実施の形態12に
かかる色域変換で、P5に変換される。S6、S7はS6
7に各々変換される。また、線分CS6、CS7は変化
しないが、線分G55は線分G55に、線形に圧縮され
る。
【0306】したがって、中心色から一定の距離にある
ソース色は元の色のまま正確に再現される。また、プリ
ンタの色域がモニタの色域を含んでいる場合にも、ソー
ス色は元の色のまま正確に再現される。
【0307】それ以外の場合は、プリンタの色域全体が
活用されるように、モニタの色域内の各色がプリンタの
色域内に変換される。そして、プリンタで表現できる色
が量子化されない限り、モニタで異なる色はプリンタで
も異なる色に変換され、階調性も保持される。さらに、
彩度、明度は変化しても(数6)で示される色相は変化
しない。
【0308】以上のようにして、実施の形態12の色域
変換装置では、可能な場合にはソース色を正確に再現し
つつ、階調性を損なわずにプリンタの色域外の色を色域
内に変換できる。よって、簡便で良好な色域変換を行う
という作用を有することができる。
【0309】(実施の形態13)以下、実施の形態13
にかかる色域変換装置について説明する。
【0310】図12は、本発明にかかる色域表面学習法
を用いて色域距離算出手段を学習した色域変換装置の構
成を示すブロック図である。
【0311】実施の形態13においては、実施の形態9
と同様にモニタからプリンタへのLab空間における色
域変換を想定し、パソコン上でのソフトウェアにより、
色域変換装置を実現することを想定する。
【0312】図12において、ソース色ベクトル算出手
段61はLab値が(50,0,0)の中心色と入力さ
れたソース色とを結ぶ第1のソース色ベクトルを算出し
出力する。
【0313】色域距離算出手段62は、ソース色ベクト
ルを入力とし、ソース色ベクトルもしくはその延長とプ
リンタの色域表面との交点と中心色との第1の色域距離
を算出し出力する。
【0314】色域距離算出手段63は、ソース色ベクト
ルを入力とし、ソース色ベクトルの延長とモニタの色域
表面との交点と中心色との第2の色域距離を算出し出力
する。
【0315】ソース色ベクトル修正手段64は、第1の
ソース色ベクトルと第1の色域距離を入力とし、第1の
ソース色ベクトルを修正して第2のソース色ベクトルを
算出して出力する。
【0316】係数算出手段65は、色域距離算出手段6
2から出力された第1の色域距離と、色域距離算出手段
63から出力された第2の色域距離とから係数を算出し
出力する。
【0317】乗算器66は、係数算出手段65から出力
された係数を、ソース色ベクトル修正手段64から出力
された第2のソース色ベクトルに乗じ、本色域変換装置
の出力として出力する。
【0318】以下、実施の形態13における色域変換装
置の動作を説明する。
【0319】入力されたLab値のソース色を(L,
a,b)とするとき、ソース色ベクトル算出手段61
は、第1のソース色ベクトル(SL、Sa、Sb)を、
(数10)により算出する。
【0320】次に、色域距離算出手段62は、ソース色
ベクトル算出手段61の出力の第1のソース色ベクトル
から、ソース色ベクトルもしくはその延長とプリンタの
色域表面との交点と中心色との間の距離として、第1の
色域距離Dpを算出する。本実施の形態13における色
域距離算出手段62は、本発明による実施の形態1の方
向ベクトル算出手段2と色域距離算出手段3とを合わせ
たものと同様の構成と動作をとるため、詳細な説明は省
略する。
【0321】次に、ソース色ベクトル修正手段64は、
ソース色ベクトル算出手段61の出力である第1のソー
ス色ベクトルと、色域距離算出手段62の出力である第
1の色域距離Dpを入力として受け取る。そして、SL
が負で、Saが正で−Sa>Sbのとき、
【0322】
【数13】 により、第2のソース色ベクトル(S'L,S'a,S'b
を算出する。また、上記以外の場合は、SL,Sa,Sb
をそのまま、S'L,S'a,S'bとする。
【0323】次に、色域距離算出手段62は、ソース色
ベクトル修正手段64より、第2のソース色ベクトルを
受け取り、第1の色域距離Dpを再計算し、係数算出手
段65に出力する。
【0324】同時に、色域距離算出手段63は、ソース
色ベクトル修正手段64の出力の第2のソース色ベクト
ルから、ソース色ベクトルの延長とモニタの色域表面と
の交点と中心色との間の距離である第2の色域距離Dm
を算出する。実施の形態13における色域距離算出手段
63は、ニューラルネットワークで構成し、その学習は
実施の形態4における色域表面学習法により行うため、
詳細な説明は省略する。
【0325】係数算出手段65では、Dp/Dmを計算
し、係数として出力する。そして、乗算器66では、ソ
ース色ベクトル修正手段62の出力の第2のソース色ベ
クトルに係数算出手段65の出力であるDp/Dmを乗
じ、結果を本色域変換装置の出力として出力する。
【0326】以上のようにして、実施の形態13では、
第1のソース色ベクトルに対応するプリンタの色域距離
と第1のソース色ベクトルとから第2のソース色ベクト
ルを算出し、ソース色ベクトル方向に沿って単純に変換
すると色相等が変化する場合に、改めて第2のソース色
ベクトル方向でターゲット色を求める。
【0327】これにより、見かけの色相の変化を軽減し
つつ、ターゲットデバイスの色域を最大限に活用するよ
うにソースデバイスの色域を変換できる。また、もとも
とターゲットデバイスでは処理できない色を処理できる
色に変換できる。よって、これにより、簡便で良好な色
域変換を行うことができる。
【0328】つまり、実施の形態13にかかる色域変換
装置では、実施の形態8の色域変換装置と同様に、見か
けの色相の変化を軽減しつつ、実施の形態9の色域変換
装置と同様の効果を得ることができるわけである。
【0329】(実施の形態14)以下、実施の形態14
にかかる色域変換装置について説明する。
【0330】図13は、実施の形態14にかかる色域変
換装置の構成を示すブロック図である。
【0331】実施の形態14においては、実施の形態9
と同様にモニタからプリンタへのLab空間における色
域変換を想定し、パソコン上でのソフトウェアにより、
色域変換装置を実現することを想定する。
【0332】図13において、色領域判定手段71は入
力されたソース色の彩度が閾値以下の場合は、ソース色
をアドレス探索手段74に出力し、ソース色の彩度が閾
値を超えている場合にはアドレス探索手段72に出力す
る。
【0333】アドレス探索手段72は、記憶している色
の中で最も入力されたソース色に近い色を探索し、その
色に対応するターゲット色を記憶しているアドレスを出
力する。そして、ターゲット色記憶手段73は、アドレ
ス探索手段72より出力されたアドレスに対応するター
ゲット色を出力する。
【0334】アドレス探索手段74は、記憶している色
の中で最も入力されたソース色に近い色を二つ探索し、
各々の色に対応するターゲット色を記憶しているアドレ
スを二つ出力する。
【0335】そして、ターゲット色記憶手段75は、ア
ドレス探索手段74より出力された二つのアドレスに対
応する二つのターゲット色を出力する。
【0336】補間手段76は、ターゲット色記憶手段7
5より入力された二つのターゲット色に対してソース色
から求められる重みで補間計算を行い、結果を出力す
る。
【0337】なお、アドレス探索手段72とターゲット
色記憶手段73がルックアップテーブル77を構成し、
アドレス探索手段74とターゲット色記憶手段75がル
ックアップテーブル78を構成している。
【0338】また、ルックアップテーブル77は色域変
換装置79を構成する。また、ルックアップテーブル7
8と補間手段76は色域変換装置80を構成する。
【0339】以下、実施の形態14による色域変換装置
の動作を説明する。
【0340】最初に、Lab値の各8ビットの下位4ビ
ットを0にした4096組の色に対して、第9の実施の
形態で説明した色域変換装置と同様の構成の色域変換装
置で色域変換を事前に行い、結果のターゲット色を、L
ab値の各8ビットの符号ビットを含む各上位4ビット
をL,a,b順に並べた12ビットの値をアドレス値と
してターゲット色記憶手段73、およびターゲット色記
憶手段75に記憶しておく。
【0341】動作時にソース色L,a,bが入力された
場合、色領域判定手段71では、(数6)により彩度を
計算し、この彩度が閾値Ct以下の場合にはソース色を
アドレス探索手段74に出力し、Ctを超える場合には
アドレス探索手段72に出力する。
【0342】そして、ソース色の彩度がCtを超える場
合には、アドレス探索手段72で、入力されたソース色
の上位4ビットをL,a,b順に並べた12ビットの値
をアドレス値として出力する。
【0343】次に、ターゲット色記憶手段73はアドレ
ス探索手段72の出力であるアドレス値から対応するタ
ーゲット色を算出し、実施の形態14における色域変換
装置の出力として出力する。
【0344】また、ソース色の彩度がCt以下の場合に
は、アドレス探索手段74で、入力されたソース色の上
位4ビットをL,a,b順に並べた12ビットの値であ
るアドレス値1と、L値の上位4ビットに1を加え、
L,a,b順に並べたアドレス値2とを出力する。
【0345】次に、ターゲット色記憶手段75はアドレ
ス探索手段74の出力である二つのアドレス値に対応す
る二つのターゲット色を算出し出力する。
【0346】次に補間手段76は、ターゲット色記憶手
段75の出力である二つのターゲット色に、ソース色の
Lの下位4ビットによる重みづけ平均計算を行い、本実
施の形態14における色域変換装置の出力として出力す
る。例えば、ソース色の下位4ビットが0101、つま
り5の場合には、アドレス値1に対応するターゲット色
に11/16の重みをつけ、アドレス値2に対応するタ
ーゲット色に5/11の重みを乗じて加算し、出力す
る。
【0347】以上のようにして、実施の形態14にかか
る色域変換装置の色域変換装置79は、実施の形態9の
色域変換装置で複数のソース色に対応するターゲット色
を算出し、ソース色の符号化情報と対応するターゲット
色とをルックアップテーブルとして有する。このため、
実施の形態9の色域変換装置を都度使用せずにルックア
ップテーブルで高速に色域変換を行うことができる。も
って、簡便で良好な色域変換を行うという作用を有する
ことができる。
【0348】また、実施の形態14における色域変換装
置の色域変換装置80は、第9の実施の形態の色域変換
装置で複数のソース色に対応するターゲット色を算出
し、ソース色の符号化情報と対応するターゲット色とを
ルックアップテーブルとして有する。こてによって、第
9の実施の形態の色域変換装置を都度使用せずにルック
アップテーブルと補間手段で高速に色域変換を行うこと
ができる。もって、簡便で良好な色域変換を行うという
作用を有することができる。
【0349】さらに、実施の形態14における色域変換
装置は、色領域判定手段71により、ソース色の彩度が
高い場合には、比較的精度の低い色域変換装置79を用
いてターゲット色を算出し、より人が色の変化に敏感で
あるソース色の彩度が低い場合には、比較的精度の高い
色域変換装置80を用いてターゲット色を算出すること
により、必要な精度に応じて色域変換装置を使い分け、
色の特性に合わせた色域変換を行うことができる。もっ
て、簡便で良好な色域変換を行うという作用を有するこ
とができる。
【0350】なお、実施の形態14において、色領域判
定手段71はソース色の彩度により使用する色域変換装
置を切り替えているが、これに限定されるものではな
く、例えば、色相や明度やそれらの組み合わせにより色
域変換装置を切り替えても良いし、例えば入力信号の下
位ビットが0の場合とそうでない場合などで切り替えて
も良い。
【0351】また、実施の形態14において、補間手段
76はL値の加重平均により二つのターゲット色から算
出したがこれに限定されるものではなく、例えば、3つ
以上のターゲット色の加重平均を算出したり、その他の
多項式による補間方法などを用いても良い。
【0352】(実施の形態15)以下、実施の形態15
にかかる色域判定装置について説明する。
【0353】図14は、本発明による色域判定装置の構
成を示すブロック図である。実施の形態15において
は、実施の形態1と同様にモニタからプリンタへのLa
b空間における色域変換を想定し、パソコン上でのソフ
トウェアにより、色域判定装置を実現することを想定す
る。
【0354】図14において、記憶手段101はモニタ
の入力信号とその入力信号に対応する色がプリンタの色
域内か外かを示す情報をひとつ記憶する記憶手段、デバ
イス色変換装置102はモニタの入力信号をその入力信
号に対するモニタ上のLab値のソース色に変換するデ
バイス色変換装置、色域判定装置103はLab値によ
り表されたソース色がプリンタの色域内か外かを判定す
る色域判定装置である。
【0355】以下、実施の形態15にかかる色域判定装
置の動作を説明する。
【0356】色域判定を行おうとするモニタの入力信号
が記憶手段101に入力されると、記憶手段101は入
力された入力信号が記憶している入力信号と同一かどう
かを調べる。そして、同一の場合にはそれに対応する色
域判定結果を本色域判定装置の判定結果として出力し動
作を終了する。
【0357】一方、記憶手段101に入力信号が記憶さ
れているものと異なる場合には、その入力信号を記憶
し、入力信号をデバイス色変換装置102に入力する。
デバイス色変換装置102は、入力されたモニタの入力
信号からその入力信号が入力されたときにモニタ面に表
示される色のLab値を算出し、ソース色として出力す
る。
【0358】なお、デバイス色変換装置は、本実施の形
態15では、ルックアップテーブルと補間手段により実
現する。
【0359】次に、色域判定装置103はデバイス色変
換装置102の出力であるソース色が、プリンタの色域
内か外かを判定し、その結果を実施の形態15の色域判
定装置の出力として出力する。
【0360】また、その判定結果を記憶手段101に入
力する。そして記憶手段101は、最初に記憶した入力
信号と組にして判定結果を記憶し、実施の形態15の色
域判定装置は動作を終了する。
【0361】なお、デバイス色変換装置102は、実施
の形態1と同様の構成で同様の動作を行うため、詳細な
説明は省略する。
【0362】以上のようにして、実施の形態15の色域
判定装置は、一旦色域判定したモニタの入力信号に対し
ては記憶手段に記憶された判定結果を用いることによ
り、色域判定装置103で要する処理時間を削減でき
る。もって、簡便に、かつ、正確に色域判定を行うとい
う作用を有することができる。
【0363】なお、実施の形態15においては、記憶手
段においてモニタの入力信号とその判定結果を一組のみ
記憶しているが、これに限定されるものではなく、例え
ば、複数個の組を記憶し古いものから順に消去しても良
いし、また、複数個の組を記憶するとともにその利用頻
度を記憶し利用頻度の低いものから消去し利用頻度を更
新するようにしても良い。
【0364】(実施の形態16)以下、実施の形態16
にかかる色域変換装置について説明する。
【0365】図15は、本発明による色域変換装置の構
成を示すブロック図である。実施の形態16において
は、実施の形態9と同様にモニタからプリンタへのLa
b空間における色域変換を想定し、パソコン上でのソフ
トウェアにより、色域変換装置を実現することを想定す
る。
【0366】図15において、記憶手段111は、モニ
タの入力信号と、その入力信号に対応するソース色をプ
リンタの色域に変換した結果であるターゲット色に対応
するプリンタの入力信号との組をひとつ記憶する記憶手
段である。
【0367】デバイス色変換装置112は、モニタの入
力信号をその入力信号に対するモニタ上のLab値であ
るソース色に変換するデバイス色変換装置である。
【0368】色域変換装置113は、モニタの色域のソ
ース色をプリンタの色域内の色に変換する色域変換装置
である。
【0369】デバイス色変換装置114は、プリンタの
色域のLab値で表されたターゲット色を対応するプリ
ンタの入力信号に変換するデバイス色変換装置である。
【0370】なお、実施の形態16では、デバイス色変
換装置112とデバイス色変換装置114はルックアッ
プテーブルと補間手段で構成され、色域変換装置113
は実施の形態9にかかる色域変換装置と同様に構成され
ている。したがって、そのこれらの構成と動作に関する
詳細な説明は省略する。
【0371】以下、実施の形態16にかかる色域変換装
置の動作を説明する。
【0372】色域判定を行おうとするモニタの入力信号
が記憶手段111に入力されると、記憶手段111は入
力された入力信号が記憶しているモニタの入力信号と同
一かどうかを調べる。そして、記憶しているモニタの入
力信号と同一の場合にはそれに対応するプリンタの入力
信号を、実施の形態16による色域変換装置の出力とし
て出力し、実施の形態16による色域変換装置の動作を
終了する。
【0373】記憶しているモニタの入力信号と入力され
た入力信号が異なる場合には、記憶手段111は、入力
されたモニタの入力信号を記憶し、デバイス色変換装置
112に入力する。
【0374】デバイス色変換装置112は、入力された
モニタの入力信号をその入力信号に対するモニタ上のL
ab値であるソース色に変換し、色域変換装置113に
入力する。
【0375】色域変換装置113は、入力されたモニタ
の色域のソース色をプリンタの色域のターゲット色に変
換し、デバイス色変換装置114に入力する。
【0376】デバイス色変換装置114は、入力された
プリンタの色域のターゲット色を、それに対応するプリ
ンタの入力信号に変換し、実施の形態16による色域変
換装置の出力として出力するとともに、記憶手段111
に入力する。
【0377】最後に記憶手段111は、入力されたプリ
ンタの入力信号を先に記憶したモニタの入力信号と組に
して記憶し、実施の形態16による色域変換装置の動作
は終了する。
【0378】以上のようにして、実施の形態16による
色域変換装置は、一旦色域変換したモニタの入力信号に
対しては記憶手段に記憶されたプリンタの入力信号を出
力することにより、色域変換装置114で要する処理時
間を削減できる。もって、簡便で良好な色域変換を行う
という作用を有することができる。
【0379】
【発明の効果】以上の説明したように、本発明によれ
ば、簡便で、かつ、正確な色域判定装置が得られる。
【0380】また、本発明によれば、簡便で、かつ、良
好な色域変換装置が得られる。
【0381】さらに、本発明によれば、簡便でかつ正確
な色域判定装置や簡便でかつ良好な色域変換装置を学習
する色域表面学習法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる色域表面学習法
を用いて色域距離算出手段を学習した一実施の形態にか
かる色域判定装置を有する一実施の形態にかかる色域変
換装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態にかかる色域変換装置で
実行される色域変換の説明図
【図3】本発明の実施の形態2にかかる色域距離算出手
段のブロック図
【図4】本発明の実施の形態3にかかる色域距離算出手
段のブロック図
【図5】本発明の実施の形態6にかかる色域判定装置の
ブロック図
【図6】実施の形態7にかかる色域判定装置のブロック
【図7】本発明の一実施の形態にかかる色域表面学習法
を用いて色域距離算出手段を学習した一実施の形態にか
かる色域判定装置を有する一実施の形態にかかる色域変
換装置の構成を示すブロック図
【図8】本発明による一実施の形態による色域表面学習
法を用いて色域距離算出手段を学習した本発明による一
実施の形態による色域変換装置の構成を示すブロック図
【図9】本発明の一実施にかかる色域変換装置で実行さ
れる色域変換の説明図
【図10】本発明の一実施の形態にかかる色域表面学習
法を用いて色域距離算出手段を学習した一実施の形態に
かかる色域変換装置の構成を示すブロック図
【図11】本発明の一実施の形態にかかる色域変換装置
で実行される色域変換の説明図
【図12】本発明の一実施の形態にかかる色域表面学習
法を用いて色域距離算出手段を学習した一実施の形態に
かかる色域変換装置の構成を示すブロック図
【図13】本発明の一実施の形態にかかる色域変換装置
の構成を示すブロック図。
【図14】本発明の一実施の形態にかかる色域判定装置
の構成を示すブロック図
【図15】本発明の一実施の形態にかかる色域変換装置
の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 ソース色距離算出手段 2 方向ベクトル算出手段 3 色域距離算出手段 4 比較手段 5 乗算器 6 色域判定装置 11 アドレス探索手段 12 色域距離記憶手段 13 ルックアップテーブル 15 近接色算出手段 16 色域距離記憶手段 17 補間手段 18 ルックアップテーブル 20 アドレス探索手段 21 判定結果記憶手段 22 ルックアップテーブル 24 近接色算出手段 25 判定結果記憶手段 26 補間手段 27 ルックアップテーブル 31 ソース色距離算出手段 32 方向ベクトル算出手段 33 色域距離算出手段 34 比較手段 35 乗算器 36 色域判定装置 37 ソース色ベクトル修正手段 41 ソース色ベクトル算出手段 42 色域距離算出手段 43 色域距離算出手段 44 係数算出手段 45 乗算器 51 ソース色ベクトル算出手段 52 距離算出手段 53 色域距離算出手段 54 色域距離算出手段 55 係数算出手段 56 乗算器 61 ソース色ベクトル算出手段 62 色域距離算出手段 63 色域距離算出手段 64 ソース色ベクトル修正手段 65 係数算出手段 66 乗算器 71 色領域判定手段 72 アドレス探索手段 73 ターゲット色記憶手段 74 アドレス探索手段 75 ターゲット色記憶手段 76 補間手段 77 ルックアップテーブル 78 ルックアップテーブル 79 色域変換装置 80 色域変換装置 101 記憶手段 102 デバイス色変換装置 103 色域判定装置 111 記憶手段 112 デバイス色変換装置 113 色域変換装置 114 デバイス色変換装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二梃木 睦子 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 金森 克洋 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 Fターム(参考) 5C077 LL17 LL19 MP08 PP31 PP32 PP33 PP36 PP38 PP42 PP43 PP47 PP68 PQ08 PQ12 PQ15 PQ20 PQ22 PQ23 RR19 5C079 HB01 HB03 HB05 HB08 HB09 LA00 LA01 LA10 LA31 LB02 MA01 MA05 NA03 PA02 PA03 PA05

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デバイスの色域内に属するか否かの判定
    対象となるソース色と前記色域内部に設定した中心色と
    を結ぶソース色ベクトルの長さを算出するソース色距離
    算出手段と、前記中心色から前記ソース色ベクトルもし
    くはその延長と前記デバイスの色域表面との交点までの
    色域距離を算出する色域距離算出手段と、前記ソース色
    ベクトルの長さが前記色域距離よりも大きい場合は、前
    記ソース色は前記デバイスの色域外と判定し、小さい場
    合は前記ソース色は前記デバイスの色域内と判定する判
    定手段と、を有すること特徴とする色域判定装置。
  2. 【請求項2】 前記色域距離算出手段は、前記ソース色
    ベクトルの方向ベクトルを用いて色域距離を算出するこ
    とを特徴とする請求項1記載の色域判定装置。
  3. 【請求項3】 前記色域距離算出手段は、前記ソース色
    ベクトルの方向ベクトルを入力とし、前記色域距離を出
    力とするニューラルネットワークからなることを特徴と
    する請求項2記載の色域判定装置。
  4. 【請求項4】 前記色域距離算出手段は、前記ソース色
    ベクトルの方向ベクトルもしくはその符号化情報を入力
    とし、前記色域距離を出力とするルックアップテーブル
    からなることを特徴とする請求項2記載の色域判定装
    置。
  5. 【請求項5】 前記色域距離算出手段は、前記ルックア
    ップテーブルから出力される前記色域距離を補間して出
    力する補間手段を有していることを特徴とする請求項4
    記載の色域判定装置。
  6. 【請求項6】 デバイスの色域内部に設定した中心色と
    前記デバイスの色域表面に存在するとみなされる色とを
    結ぶ色域表面ベクトルを複数個選択し、前記色域表面ベ
    クトルの方向ベクトルからその長さを学習することによ
    り、デバイスの色域表面を学習する色域表面学習法。
  7. 【請求項7】 前記デバイスの色域表面に存在するとみ
    なされる色を、そのデバイスの入力信号の要素のうち少
    なくともひとつがとりうる最小値もしくはとりうる最大
    値である入力信号に対応する色から選択することを特徴
    とする請求項6記載の色域表面学習法。
  8. 【請求項8】 前記デバイスの色域表面を全て含む領域
    をデバイスの色域表面を含む複数の小領域に分割し、各
    小領域毎に前記色域表面に存在するとみなされる色を少
    なくともひとつ選択し、前記小領域で選択された全ての
    色を前記デバイスの色域表面に存在するとみなされる色
    として選択することを特徴とする請求項6記載の色域表
    面学習法。
  9. 【請求項9】 明度と色相により色空間を領域に分割
    し、各領域毎に彩度が最大となる前記デバイスの色域内
    の色を前記デバイスの色域表面に存在するとみなされる
    色として選択することを特徴とする請求項8記載の色域
    表面学習法。
  10. 【請求項10】 前記デバイスの色域内の中心色から放
    射状に複数本の線分をとり、さらに前記各線分上に複数
    の第1のサンプル色をとり、前記デバイスの色域内の複
    数の第2のサンプル色と第1のサンプル色との距離の最
    小値が閾値を超える前記第1のサンプル色の中で最も前
    記中心色との距離が近い第1のサンプル色を各線分で選
    択し、各線分毎に選択した第1のサンプル色を前記デバ
    イスの色域表面に存在するとみなされる色として選択す
    ることを特徴とする請求項6記載の色域表面学習法。
  11. 【請求項11】 請求項6から請求項10のいずれかに
    記載の色域表面学習法を用いて学習した結果を用いて色
    域距離算出手段を構成することを特徴とする請求項1か
    ら請求項5のいずれかに記載の色域判定装置。
  12. 【請求項12】 前記デバイスの色域の黒色点と白色点
    とを結ぶ線分上に前記中心色を設定することを特徴とす
    る請求項1から請求項5および請求項11のいずれかに
    記載の色域判定装置。
  13. 【請求項13】 色域判定を行う色空間がCIE L*
    **空間またはCIE L***空間またはCIE
    XYZ表色系いずれかであることを特徴とする請求項
    1から請求項5,および請求項11または請求項12の
    いずれかに記載の色域判定装置。
  14. 【請求項14】 複数の代表色を選択し、各代表色がデ
    バイスの色域内か外かを請求項1から請求項5および請
    求項11から請求項13のいずれかに記載の色域判定装
    置で判定した前記代表色もしくはその符号化情報とそれ
    に対応する色域内外の判定結果と前記複数の代表色との
    組が格納され、前記代表色もしくはその符号化情報の入
    力に対し、前記判定結果を出力するルックアップテーブ
    ル。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載のルックアップテー
    ブルを備え、前記ルックアップテーブルの代表点と異な
    るソース色の場合には、そのソース色に近い複数の代表
    色に対応する判定結果から前記ソース色がデバイスの色
    域内か外かの判定をする色域判定装置。
  16. 【請求項16】 第1のデバイスの色域に対応する請求
    項1から請求項5および請求項11から請求項13およ
    び請求項15のいずれかに記載の色域判定装置を有し、
    前記色域判定装置に第2のデバイスの色域内のソース色
    を入力してソース色が第1のデバイスの色域内か外かを
    判定し、前記ソース色を前記第1のデバイスにおけるタ
    ーゲット色に変換することを特徴とする色域変換装置。
  17. 【請求項17】 前記ソース色が第1のデバイスの色域
    外の場合には、前記ソース色ベクトルと前記第1のデバ
    イスの色域表面との交点をターゲット色とすることを特
    徴とする請求項16記載の色域変換装置。
  18. 【請求項18】 前記ソース色が第1のデバイスの色域
    外の場合には、前記ソース色ベクトルの方向ベクトルに
    その方向ベクトルに対応する色域距離を乗じたベクトル
    に対応する色を前記ターゲット色とすることを特徴とす
    る請求項16記載の色域変換装置。
  19. 【請求項19】 第1のソース色ベクトルに対応する第
    1のデバイスにおける色域距離と、前記第1のソース色
    ベクトルの長さと、前記第1のソース色ベクトルの要素
    とから第2のソース色ベクトルを算出し、前記ソース色
    が第1のデバイスの色域外にある場合には、前記第2の
    ソース色ベクトルと前記第1のデバイスの色域表面との
    交点をターゲット色とすることを特徴とする請求項16
    記載の色域変換装置。
  20. 【請求項20】 第1のデバイスと第2のデバイスの共
    通する色域内に設定した中心色と第2のデバイスの色域
    内のソース色とを結ぶソース色ベクトルを算出するソー
    ス色ベクトル算出手段と、前記ソース色ベクトルもしく
    はその延長と前記第1のデバイスの色域表面との交点と
    前記中心色との第1の色域距離を算出する第1の色域距
    離算出手段と、前記ソース色ベクトルの延長と前記第2
    のデバイスの色域表面との交点と前記中心色との第2の
    色域距離を算出する第2の色域距離算出手段とを有し、
    前記ソース色ベクトル算出手段で算出したソース色ベク
    トルに前記第1の色域距離と前記第2の色域距離から算
    出する係数を乗じたベクトルに対応する色を前記第1の
    デバイスにおけるターゲット色とすることを特徴とする
    色域変換装置。
  21. 【請求項21】 前記第1の色域距離と前記第2の色域
    距離から算出する係数が、前記第1の色域距離を前記第
    2の色域距離により割った値であることを特徴とする請
    求項20記載の色域変換装置。
  22. 【請求項22】 前記第1の色域距離と前記第2の色域
    距離から算出する係数が、前記第1の色域距離が前記第
    2の色域距離よりも大きい場合には1で、前記第1の色
    域距離が前記第2の色域距離よりも小さい場合には前記
    第1の色域距離を前記第2の色域距離により割った値で
    あることを特徴とする請求項20記載の色域変換装置。
  23. 【請求項23】 前記第1の色域距離と前記第2の色域
    距離から算出する係数が、前記ソース色と前記中心色と
    の距離が閾値内の場合には1であることを特徴とする請
    求項20記載の色域変換装置。
  24. 【請求項24】 前記第1の色域距離と前記第2の色域
    距離から算出する係数が、前記ソース色と前記中心色と
    の距離が閾値内の場合には1で、前記ソース色が前記第
    2のデバイスの色域表面にある場合には前記第1の色域
    距離を前記第2の色域距離により割った値で、それ以外
    の場合には1と前記第1の色域距離を前記第2の色域距
    離により割った値との間の値であることを特徴とする請
    求項20記載の色域変換装置。
  25. 【請求項25】 前記第1色域距離算出手段もしくは前
    記第2の色域距離算出手段の少なくとも一方が、前記ソ
    ース色ベクトルの方向ベクトルを用いて色域距離を算出
    することを特徴とする請求項20から請求項24のいず
    れかに記載の色域変換装置。
  26. 【請求項26】 前記第1色域距離算出手段もしくは前
    記第2の色域距離算出手段の少なくとも一方が、前記ソ
    ース色ベクトルの方向ベクトルを入力とし色域距離を出
    力とするニューラルネットワークもしくはルックアップ
    テーブルからなることを特徴とする請求項25記載の色
    域変換装置。
  27. 【請求項27】 前記ソース色に対応する第1の色域距
    離を算出し、前記第1の色域距離と前記ソース色ベクト
    ルとから第2のソース色ベクトルを算出し、前記第2の
    ソース色ベクトルを改めてソース色に設定し直してから
    色域変換を行うことを特徴とする請求項20から請求項
    26のいずれかに記載の色域変換装置。
  28. 【請求項28】 請求項6から請求項10のいずれかに
    記載の色域表面学習法を用いて学習した結果を用いて、
    前記色域距離算出手段の少なくともひとつを構成するこ
    とを特徴とする請求項16から請求項27のいずれかに
    記載の色域変換装置。
  29. 【請求項29】 前記色域変換を行う色空間がCIE
    ***空間またはCIE L***空間またはCI
    E XYZ表色系のいずれかであることを特徴とする請
    求項16から請求項28のいずれかに記載の色域変換装
    置。
  30. 【請求項30】 第2のデバイスの色域内から複数の代
    表色を選択し、各代表色をソース色とした場合の第1の
    デバイスにおけるターゲット色を請求項16から請求項
    29のいずれかに記載の色域変換装置で算出した結果で
    ある複数の代表色もしくはその符号化情報とそれに対応
    するターゲット色との組が格納され、前記代表色もしく
    はその符号化情報の入力に対し、前記ターゲット色を出
    力するルックアップテーブル。
  31. 【請求項31】 請求項30記載のルックアップテーブ
    ルを備え、前記ルックアップテーブルの代表色と異なる
    ソース色の場合にはそのソース色に近い複数の代表色に
    対応するターゲット色から補間計算することにより第2
    のデバイスの色域内のソース色を第1のデバイスの色域
    内のターゲット色に変換することを特徴とする色域変換
    装置。
  32. 【請求項32】 複数の色変換装置と、ソース色がある
    特定の色領域に属するかどうかを判定する色領域判定手
    段と、を有し、前記ソース色がある特定の色領域に属す
    る場合と属さない場合とで異なる色変換装置を利用し、
    前記色変換装置の少なくともひとつは請求項16から請
    求項29もしくは請求項31のいずれかに記載の色変換
    装置を利用することを特徴とする色域変換装置。
  33. 【請求項33】 入力信号を対応するソース色に変換す
    るデバイス色変換装置と、入力信号とその入力信号に対
    応するソース色がデバイスの色域内か外かを示す色域判
    定情報とを少なくともひとつ記憶する記憶手段を有し、
    前記記憶手段に記憶された入力信号と同一の入力信号が
    入力された場合には前記記憶手段に記憶している前記色
    域判定情報を用いて入力信号に対応するソース色がデバ
    イスの色域内か外かを判定し、前記記憶手段に記憶され
    た入力信号の中に同一の入力信号がない場合には前記判
    定手段により、入力信号に対応するソース色が色域内か
    外かの判定を行い、かつ、その判定結果により前記記憶
    手段に記憶する入力信号と色域判定情報とを更新するこ
    とを特徴とする請求項1から請求項5および請求項11
    から請求項13,もしくは請求項15のいずれかに記載
    の色域判定装置。
  34. 【請求項34】 第2のデバイスの入力信号をソース色
    に変換する第2のデバイス色変換装置と、ターゲット色
    を第1のデバイスの入力信号に変換する第1のデバイス
    色変換装置と、第2のデバイスの入力信号とその入力信
    号に対応するソース色に対応する第1のデバイスの色域
    内のターゲット色に対応する第1のデバイスの入力信号
    との組を少なくともひとつ記憶する記憶手段と、を有
    し、前記記憶手段に記憶された入力信号と同一の第2の
    デバイスの入力信号が入力された場合には前記記憶手段
    に記憶している前記第1のデバイスの入力信号を出力
    し、前記記憶手段に記憶された入力信号の中に同一の前
    記第2のデバイスの入力信号がない場合には前記第2の
    デバイスの入力信号に対応するソース色から前記第1の
    デバイスのターゲット色を算出し、そのターゲット色に
    対応する前記第1のデバイスの入力信号を出力し、か
    つ、その算出結果により前記記憶手段に記憶する情報を
    更新することを特徴とする請求項16から請求項29,
    もしくは請求項31または請求項32記載の色域変換装
    置。
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