JP2000294041A - 低透過率透明導電性基材とその製造方法及びこの基材が適用された表示装置 - Google Patents

低透過率透明導電性基材とその製造方法及びこの基材が適用された表示装置

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JP2000294041A
JP2000294041A JP11099714A JP9971499A JP2000294041A JP 2000294041 A JP2000294041 A JP 2000294041A JP 11099714 A JP11099714 A JP 11099714A JP 9971499 A JP9971499 A JP 9971499A JP 2000294041 A JP2000294041 A JP 2000294041A
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low
fine particles
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transparent
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JP11099714A
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English (en)
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Masaya Yukinobu
雅也 行延
Yoshihiro Otsuka
良広 大塚
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CRT等の表示画面のコントラストを改善
し、表面反射を抑制する機能、帯電防止効果又は電界シ
ールド効果を有し、かつ耐候性と膜強度の良い低透過率
透明導電性基材、その製造方法、及び該低透過率透明導
電性基材を備えた表示装置を提供する。 【解決手段】 透明導電性酸化物微粒子とバインダーマ
トリックスとを主成分とする透明導電層の下層と、その
上に形成された黒色顔料微粒子とバインダーマトリック
スとを主成分とする上層の二層構造からなる低透過率透
明導電層で、低透過率透明導電層は基板上に設けられ
て、低透過率透明導電性基材、及びこの低透過率透明導
電性基材を備える表示装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明基板とこの上
に順次形成された透明導電層と低透過率透明コート層か
ら成る2層膜を備え、例えばブラウン管(CRT)等表
示装置の前面板等に利用される低透過率透明導電性基材
に係り、特に、良好な導電性と低反射率を有し、しかも
製造コストの低減が図れる低透過率透明導電性基材とそ
の製造方法及びこの低透過率透明導電性基材が適用され
た表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のオフィスのオートメーション化に
より、OA機器のディスプレイと向き合って終日作業を
行うという環境が珍しくなくなった。
【0003】ところで、OA機器の一例としてコンピュ
ータの陰極線管(CRT;ブラウン管とも称する)に接
して仕事を行う場合、表示画面が見やすく、視覚疲労を
感じさせないことのほかに、CRT表面の帯電による、
ほこりの付着や電撃ショックがないこと等が要求されて
いる。
【0004】さらに加えて最近では、CRTから発生す
る低周波電磁波の人体に対する悪影響も一部で指摘され
ており、このような電磁波の外部への漏洩対策がCRT
に対して行われる場合もある。
【0005】その方法は、CRTの前面ガラス表面に導
電性の透明導電層を形成することにより電界の漏洩防止
をするものであって、このような方法は、近年、帯電防
止のために取られてきた対策と原理的には同一である。
【0006】ただし、帯電防止用では透明導電層の表面
抵抗は108Ω/□程度で十分とされているが、漏洩電
界を防ぐ(電界シールド)ためには、少なくとも106
Ω/□以下である低抵抗の透明導電層を形成する必要が
ある。
【0007】そこで、上記の要求に対応するため、従来
よりいくつかの提案がなされているが、その中でも低コ
ストで、かつ低い表面抵抗を実現できる方法として、導
電性微粒子をアルキルシリケート等の結合剤と共に溶媒
中に分散した導電性微粒子含有塗液を、CRTの前面ガ
ラスに塗布・乾燥後、200℃以下の温度で焼成する方
法(導電性微粒子含有塗液塗布法)が知られている。
【0008】そして、この導電性微粒子含有塗液塗布法
は、真空蒸着やスパッタ法等の他の透明導電層の形成方
法に比べてはるかに簡便であり、製造コストも低く、C
RTに処理可能な電界シールドとして極めて有利な方法
である。
【0009】この方法で用いられる上記導電性微粒子含
有塗液として、帯電防止用では導電性微粒子に錫アンチ
モン微粒子(ATO微粒子)が、電界シールド用にはイ
ンジウム錫酸化物(ITO微粒子)を用いたものが知ら
れている。
【0010】また、一方では表示画面を見やすくするた
めに、フェイスパネル表面に防眩処理を施して、画面の
反射を抑えることも行われている。
【0011】この防眩処理は、微細な凹凸を設けて表面
の拡散反射を増加させる方法によってもなされるが、こ
の方法を用いた場合、解像度が低下して画質が落ちるた
め、あまり好ましいとはいえない。
【0012】したがって、むしろ反射光が入射光に対し
て破壊的干渉を生ずるように、透明皮膜の屈折率と膜厚
とを制御する干渉法によって防眩処理を行うことが好ま
しい。
【0013】このような干渉法により低反射効果を得る
ため、一般的には高屈折率膜と低屈折率膜の光学膜厚を
1/4λ−1/4λ、 1/2λ−1/4λに設定した
二層構造膜が採用されている。
【0014】上記導電性、低反射性を維持しつつ、さら
に、CRTの前面ガラスの透過率を下げてコントラスト
を向上させ、表示画面を見やすくする試みも行われてい
る。
【0015】この場合、透過率の低いフェイスパネル
(CRTの全面パネル)を用い従来の導電性コーティン
グを施す場合と、フェイスパネルに低透過率の導電性コ
ーティングを施す場合がある。CRTの透過率を自由に
コントロールできるという点で後者の方法が有利である
が、従来の低透過率導電性コーティング法は、透明導電
膜形成用塗布液にカーボン等の黒色顔料を添加して低透
過率透明導電膜を得ていたため、添加した黒色顔料が膜
の導電性を損なうなどの問題点があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
着目してなされたもので、その課題とするところは、帯
電防止または電界シールド効果と低反射率を有し、しか
も製造コストの低減が図れる低透過率透明導電性基材と
その製造方法を提供し、合わせてこの低透過率透明導電
性基材が適用された表示装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、透明基板、及び、この透明基板上に順次形成
された透明導電層と低透過率透明コート層とで構成され
た2層から成る低透過率透明導電膜を備える低透過率透
明導電性基材を前提とし、上記透明導電層が、平均粒径
10〜200nmの透明導電性酸化物微粒子とバインダ
ーマトリックスとを主成分とし、上記低透過率透明コー
ト層が、平均粒径10〜200nmの黒色顔料微粒子と
バインダーマトリックスとを主成分としていることを特
徴とするものである。
【0018】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
記載の発明に係る低透過率透明導電性基材を前提とし、
透明導電性酸化物微粒子が、インジウム錫酸化物微粒
子、又は、錫アンチモン微粒子であることを特徴とし、
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載
の発明に係る低透過率透明導電性基材を前提とし、黒色
顔料微粒子が、カーボン微粒子、黒色酸化チタン、黒色
酸窒化チタン、黒色スピネル酸化物微粒子の少なくとも
1種類以上であることを特徴とし、請求項4に係る発明
は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明に係る
低透過率透明導電性基材を前提とし、透明導電層と低透
過率透明コート層の上記各バインダーマトリックスと
が、酸化ケイ素を主成分としていることを特徴とし、請
求項5に係る発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに
記載の発明に係る低透過率透明導電性基材を前提とし、
上記低透過率透明導電膜の表面抵抗が5×103〜1×
109Ω/□で、可視光線領域の反射プロファイルにお
いて極小となる反射率が0〜2.5%であり、かつ、可
視光線領域の透過率が70〜95%であることを特徴と
するものである。
【0019】次に、請求項6〜請求項10に係る発明
は、本発明に係る低透過率透明導電性基材の製造方法を
特定した発明に関する。
【0020】すなわち、請求項6に係る発明は、請求項
1に記載の低透過率透明導電性基材の製造方法を前提と
し、溶媒とこの溶媒に分散された平均粒径10〜200
nmの透明導電性酸化物微粒子を主成分とする透明導電
層形成用塗液を上記透明基板上に塗布し、次いで溶媒と
この溶媒に分散された平均粒径10〜200nmの黒色
顔料微粒子と無機バインダーを主成分とする低透過率透
明コート層形成用塗布液を塗布した後、加熱処理するこ
とを特徴とするものである。
【0021】また、請求項7に係る発明は、請求項6に
記載の低透過率透明導電性基材の製造方法を前提とし、
透明導電性酸化物微粒子が、インジウム錫酸化物微粒
子、又は、錫アンチモン微粒子であることを特徴とし、
請求項8に係る発明は、請求項6または7に記載の低透
過率透明導電性基材の製造方法を前提とし、黒色顔料微
粒子が、カーボン微粒子、黒色酸化チタン、黒色酸窒化
チタン、黒色スピネル酸化物微粒子の少なくとも1種類
以上であることを特徴とし、請求項9に係る発明は、請
求項6〜請求項8のいずれかに記載の低透過率透明導電
性基材の製造方法を前提とし、上記透明導電層形成用塗
液に、透明導電層のバインダーマトリックスを構成する
無機バインダーが含まれていることを特徴とし、請求項
10に係る発明は、請求項6〜請求項9のいずれかに記
載の低透過率透明導電性基材の製造方法を前提とし、上
記低透過率透明コート層形成用塗布液、及び、上記透明
導電層形成用塗液の無機バインダーが、シリカゾルを主
成分としていることを特徴としている。
【0022】次に、請求項11に係る発明は、装置本体
とこの前面側に配置された前面板とを備える表示装置を
前提とし、上記前面板として、請求項1〜請求項5のい
ずれかに記載の低透過率透明導電性基材がその2層膜側
を外面にして組込まれていることを特徴とするものであ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0024】まず、本発明は、従来の透明導電層/透明
コート層からなる2層膜において、カーボン微粒子等の
黒色顔料微粒子を透明導電層にでなく、透明コート層に
添加し、導電性を担う部分と低透過性を担う部分を分け
ることで、透明導電層の導電性を損なうことなく低透過
率透明膜を得ることができるという考えに基づき、上述
した問題点の解決を図っている。
【0025】したがって、本発明に用いる黒色顔料に
は、導電性は必ずしも必要でなく、カーボン微粒子、黒
色酸化チタン、黒色酸窒化チタン、黒色スピネル酸化物
微粒子等が使用できるが、黒色で平均粒径10〜200
nmであれば良く、これらに限定されるわけではない。
【0026】また、カーボン微粒子、黒色酸化チタン、
黒色酸窒化チタン、黒色スピネル酸化物等の黒色顔料の
光学定数(n−ik、n:屈折率、k:消衰係数)は明
らかでないが、透明基板上に透明導電層と、黒色顔料微
粒子と酸化ケイ素を主成分とするバインダーマトリック
スからなる低透過率透明コート層を順次形成して構成し
た2層から成る低透過率透明導電膜を備える低透過率透
明導電性基材において、良好な低反射特性が得られるこ
とを見出し、本発明に至った。
【0027】本発明の低透過率透明導電性基材におい
て、黒色顔料微粒子と酸化ケイ素を主成分としている低
透過率透明コート層がITOまたはATO等の透明導電
層の上に形成されるため、低透過率透明コート層中の黒
色顔料微粒子は、透明導電層の導電性にほとんど影響を
及ぼさない。また、黒色顔料微粒子の透明コート層への
添加量は少量であるため、黒色顔料微粒子自体の耐候性
が良くなくても、黒色顔料微粒子は低透過率透明コート
層のバインダーマトリックスにより保護されており、耐
候性上の問題は生じない。
【0028】ここで、本発明における上記透明導電性微
粒子と黒色顔料微粒子は、その平均粒径が、各々10〜
200nmであることを要する(請求項1)。
【0029】10nm未満の場合、この微粒子の製造が
困難であると同時に、塗料化において分散も容易でな
く、実用的でない。
【0030】また、200nmを超えると、形成された
低透過率透明導電膜の可視光線の散乱が大きくなり、つ
まり膜のヘーズ値が高くなり、実用的ではないからであ
る。
【0031】尚、ここで言う平均粒径とは、透過電子顕
微鏡(TEM)で観察される微粒子の平均粒径を示して
いる。
【0032】透明導電性酸化物微粒子には、ITO微粒
子又はATO微粒子が用いられ(請求項2)、それぞれ
電界シールド用、帯電防止用として適用され、最終的に
5×103〜1×109Ω/□の表面抵抗の低透過率透明
導電膜が得られる(請求項5)。
【0033】黒色顔料微粒子には、カーボン微粒子、黒
色酸化チタン、黒色酸窒化チタン、黒色スピネル酸化物
微粒子の少なくとも1種類以上が用いられる(請求項
3)。
【0034】黒色酸化チタンは、たとえば、酸化チタン
(TiO2)を水素雰囲気中、高温で処理して得られる
低次酸化チタン(TiO2-X)で、黒色酸窒化チタン
は、酸化チタン(TiO2)をアンモニア雰囲気中、高
温で処理して得られる窒素を含有するチタン化合物(T
XYZ)である。
【0035】黒色スピネル酸化物微粒子としては、例え
ば、鉄、マンガン、銅の複合酸化物があり、これは化学
式:(Cu,Fe,Mn)(Fe,Mn)24で表わさ
れるスピネル構造を持つ化合物で、CuO:33〜36
重量%、MnO:30〜51重量%、Fe23:13〜
35重量%で構成される。
【0036】膜の透過色については、カーボン微粒子を
単独で用いると、その低透過率透明導電膜の透過色は茶
色っぽく、逆に黒色酸化チタン、黒色酸窒化チタンを単
独で用いると、その低透過率透明導電膜の透過色は青っ
ぽいため、これらを混合して用いる方が、低透過率透明
導電膜の透過プロファイルはより平坦になり好ましい。
【0037】次に、本発明に係る透明導電層形成用塗液
は、以下のような方法で製造することができる。
【0038】すなわち、ITO微粒子又はATO微粒子
を分散剤、溶剤と混合し、ペイントシェーカー、サンド
ミル、超音波分散機等の分散装置を用い、分散粒径10
〜200nm程度にまで分散処理を行い均一な分散液を
得た後、それを溶剤で希釈して得られる。必要に応じ
て、分散処理工程またはその前後で、シリカゾル等のバ
インダー成分を添加しても良い。
【0039】同様に、本発明に係る低透過率透明コート
層形成用塗布液は、カーボン微粒子、黒色酸化チタン、
黒色酸窒化チタン、黒色スピネル酸化物微粒子等の黒色
顔料微粒子をシリカゾルを主成分とする液に分散粒径1
0〜200nm程度にまで均一に分散させて得られる。
【0040】黒色顔料微粒子とシリカゾルの配合割合
は、シリカゾル(SiO2)/黒色顔料微粒子=3〜5
0(重量比)が好ましい。黒色顔料微粒子の配合量が少
なすぎると透過率が高くなりすぎ、多すぎると透過率が
低くなると同時に膜の導電性を阻害するからである。
【0041】以上の理由から可視光線領域の透過率は、
70〜95%であることが実用的である(請求項5)。
【0042】本発明に係る低透過率透明導電性基材は、
ガラス基板、プラスチック基板等の透明基板、及び、こ
の透明基板上に順次形成された平均粒径10〜200n
mの透明導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックス
とを主成分とする透明導電層の下層とこの透明導電層上
に形成された平均粒径10〜200nmの黒色顔料微粒
子とバインダーマトリックスとを主成分としている低透
過率透明コート層の上層から成る2層膜とでその主要部
が構成されている。
【0043】そして、透明基板上に上記2層膜を形成す
るには以下の方法でこれを行うことができる。例えば、
溶媒とこの溶媒に分散された平均粒径10〜200nm
のITO微粒子又はATO微粒子を主成分とする透明導
電層形成用塗液を、ガラス基板、プラスチック基板等の
透明基板上にスプレーコート、スピンコート、ワイヤー
バーコート、ドクターブレードコート等の手法にて塗布
し、必要に応じて乾燥した後、例えば、平均粒径10〜
200nmの黒色顔料微粒子とシリカゾル等を主成分と
する低透過率透明コート層形成用塗布液を上述した手法
によりオーバーコートする。
【0044】次に、オーバーコートした後、例えば50
〜500℃程度の温度で加熱処理を施しオーバーコート
した低透過率透明コート層形成用塗布液の硬化を行って
上記2層膜を形成する(請求項6)。
【0045】ここで、平均粒径10〜200nmの黒色
顔料微粒子とシリカゾル等を主成分とする低透過率透明
コート層形成用塗布液を上述した手法によりオーバーコ
ートした際、予め塗布されたITO微粒子又はATO微
粒子を主成分とする塗液により形成されたITO微粒子
又はATO微粒子層の間隙に、オーバーコートした黒色
顔料微粒子を含むシリカゾル液(このシリカゾル液は上
記加熱処理により黒色顔料微粒子を含んだ酸化ケイ素を
主成分とするバインダーマトリックスとなる)がしみ込
むことで、強度の向上、耐候性の一層の向上が同時に達
成される。
【0046】ただし、ITO微粒子又はATO微粒子層
の間隙の大きさは、その微粒子自体の大きさと同程度と
考えられるため、オーバーコート時の低透過率透明コー
ト層形成用塗布液からの上記間隙へのしみ込みは、粒子
サイズの遥かに小さいシリカゾルがほとんどであり、黒
色顔料微粒子のしみ込みは少ないと考えられる。
【0047】さらに、ITO微粒子又はATO微粒子
が、酸化ケイ素を主成分とする上記バインダーマトリッ
クス中に分散された透明導電層は高屈折率であり、黒色
顔料微粒子とシリカゾル等を主成分とする低透過率透明
コート層の光学定数(n−ik)は明らかでないが、上
記透明導電層と低透過率透明コート層の2層膜構造によ
り、2層膜の反射率を大幅に低下できる。
【0048】そして、表1に示すように、ITO微粒子
を透明導電層に、カーボン微粒子を低透過率透明コート
層に適用した場合(実施例1)、ITO透明導電層と黒
色微粒子を適用しなかった透明コート層の透明導電膜
(比較例1)と比較しても、導電性の劣化は見られず、
良好な低反射率が得られる。
【0049】一方、カーボン微粒子を透明コート層に適
用せず、ITO透明導電層に適用し、ITO微粒子とカ
ーボン微粒子を主成分とした低透過率透明導電層と透明
コート層で構成された2層膜とした場合(比較例2)、
ITO導電層に添加したカーボン微粒子が導電性を阻害
するため比較例1と比較して、膜の表面抵抗値が上昇し
ているのがわかる。
【0050】ここで、上記低透過率透明コート層形成用
塗布液に適用されるシリカゾルとしては、オルトアルキ
ルシリケートに水や酸触媒を加えて加水分解し、脱水縮
重合を進ませた重合物、あるいは既に4〜5量体まで加
水分解縮重合を進ませた市販のアルキルシリケート溶液
を、さらに加水分解と脱水縮重合を進行させた重合物等
を利用することができる。
【0051】尚、脱水縮重合が進行すると、溶液粘度が
上昇して最終的には固化してしまうので、脱水縮重合の
度合いについては、ガラス基板やプラスチック基板等の
透明基板上に塗布可能な上限粘度以下のところに調製す
る。
【0052】ただし、脱水縮重合の度合いはそれ以下の
レベルであれば特に指定されないが、膜強度、耐候性等
を考慮すると重量平均分子量で500から3000程度
が好ましい。
【0053】そして、アルキルシリケート部分加水分解
重合物は、2層膜の加熱焼成時に脱水縮重合反応がほぼ
完結して、硬いシリケート膜(酸化ケイ素を主成分とす
る膜)になる。
【0054】尚、上記シリカゾルに、弗化マグネシウム
微粒子、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル
等を加え、低透過率透明コート層の屈折率を調節して2
層膜の反射率を変えることも可能である。
【0055】また、上記透明導電層の形成工程におい
て、溶媒とこの溶媒に分散された平均粒径10〜200
nmのITO微粒子又は平均粒径10〜200nmのA
TO微粒子に加え、バインダーマトリックスを構成する
無機バインダー成分としてのシリカゾル液を配合した透
明導電層形成用塗液を用いてもよい(請求項9)。
【0056】この場合も、シリカゾル液が含まれる透明
導電層形成用塗液を塗布し、必要に応じて乾燥させた後
に低透過率透明コート層形成用塗布液を上述した手法に
よりオーバーコートすることで、同様の2層膜が得られ
る。
【0057】以上説明したように、本発明に係る低透過
率透明導電性基材は、70〜95%の透過率のコーティ
ング膜を有し、かつ、良好な導電性と低反射率を有する
ため、例えば、ブラウン管(CRT)、等表示装置にお
ける前面板等に用いることができる。
【0058】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
また、本文中の「%」は、透過率、反射率、ヘーズ値の
(%)を除いて「重量%」を示し、また「部」は「重量
部」を示している。
【0059】(実施例1)メチルシリケート51(コル
コート社製商品名)を19.6部、エタノール57.8
部、1%硝酸水溶液7.9部、純水14.7部を用い
て、SiO2(酸化ケイ素)固形分濃度が10%で、重
量平均分子量が2830のものを調製し、最終的に、S
iO2固形分濃度が1.0%となるようにイソプロピル
アルコール(IPA)とn−ブタノール(NBA)の混
合物(IPA/NBA=3/1)により希釈してシリカ
ゾル液(A液)を得た。
【0060】次に、平均粒子径24nmのカーボン微粒
子(MA7、三菱化学株式会社製)2gと分散剤3.1
gをプロピレングリコールモノメチルエーテル(PG
M)94.9gと混合した後、ジルコニアビーズと共に
ペイントシェーカー分散を行い、分散粒径100nmの
カーボン微粒子分散液(B液)を得た。
【0061】A液9.6gとB液0.4gを混合して、
低透過率透明コート層形成用塗布液を得た。
【0062】平均粒径30nmのITO微粒子を溶剤に
分散させたITO微粒子含有塗液(住友金属鉱山社製、
商品名SDA−104、ITO:2%)を40℃に加熱
されたガラス基板(厚さ3mmのソーダライムガラス)
上に、スピンコート(350rpm,60秒間)した
後、続けて、上記低透過率透明コート層形成用塗布液を
スピンコート(150rpm,60秒間)し、さらに、
180℃、30分間硬化させて、ITO微粒子を含有す
る透明導電層と、カーボン微粒子と酸化ケイ素を主成分
とするシリケート膜から成る低透過率透明コート層とで
構成された2層膜付きのガラス基板、すなわち、実施例
1に係る低透過率透明導電性基材を得た。
【0063】そして、ガラス基板上に形成された低透過
率透明導電2層膜の膜特性を表1に示す。また、製造さ
れた実施例1に係る低透過率透明導電性基材の反射プロ
ファイルを図1に、また、透過プロファイルを図2に示
す。
【0064】尚、表1において透明基板(ガラス基板)
を含まない2層膜だけの透過率は、以下の様にして求め
られている。すなわち、 透明基板を含まない2層膜だけの透過率(%) =[(透明基板ごと測定した透過率)/(透明基板の透過率)]×100 ここで、本明細書においては、特に言及しない限り、透
過率および透過プロファイルとしては、透明基板を含ま
ない低透過率透明膜だけの透過率および透過プロファイ
ルを用いている。
【0065】また、2層膜の表面抵抗は、三菱化学
(株)製の表面抵抗計ロレスタAP(MCP−T40
0)又は、ハレスタIP(MCP−HT260)を用い
測定した。
【0066】ヘイズ値と可視光線透過率は、透明基板ご
と、村上色彩技術研究所製ヘイズメーター(HR−20
0)を用いて測定した。 反射率、及び反射・透過プロ
ファイルは、日立製作所(株)製分光光度計(U−40
00)を用いて測定した。
【0067】また、分散液中の微粒子の分散粒径は大塚
電子(株)のレーザー散乱式粒度分析計(ELS−80
0)で、ITO微粒子、ATO微粒子、黒色顔料微粒子
の粒径は日本電子製の透過電子顕微鏡で評価している。
【0068】そして、ガラス基板上に形成された2層膜
の膜特性(表面抵抗、透過率、ヘーズ値、ボトム反射率
/ボトム波長)を表1に示す。尚、上記ボトム反射率と
は低透過率透明導電性基材の反射プロファイルにおいて
極小の反射率をいい、ボトム波長とは反射率が極小にお
ける波長を意味している。また、製造された実施例1に
係る低透過率透明導電性基材の反射プロファイルを図1
に、また、透過プロファイルを図2に示す。
【0069】(実施例2)ITO微粒子含有塗液のスピ
ンコートを150rpm、60秒間で行なった以外は、
実施例1と同様に行い、ITO微粒子を含有する透明導
電層と、カーボン微粒子と酸化ケイ素を主成分とするシ
リケート膜から成る低透過率透明コート層とで構成され
た2層膜付きのガラス基板、すなわち、実施例2に係る
低透過率透明導電性基材を得た。
【0070】そして、ガラス基板上に形成された2層膜
の膜特性を表1に示す。また、製造された実施例2に係
る低透過率透明導電性基材の反射プロファイルを図3
に、また、透過プロファイルを図4に示す。
【0071】(実施例3)塩化チタンをアルカリ水溶液
で加水分解して得られた水酸化チタンをアンモニアガス
中、800℃で処理して、平均粒子径30nmの黒色酸
窒化チタン微粒子(窒素:15.5%)を得た。
【0072】この黒色酸窒化チタン微粒子8gと分散剤
3.5gを純水68.5gと混合した後、ジルコニアビ
ーズと共にペイントシェーカー分散し、エタノールで希
釈して、分散粒径112nmの黒色酸窒化チタン微粒子
分散液(C液、黒色酸窒化チタン:5%)を得た。
【0073】A液0.45gとC液0.08gを用い低
透過率透明コート層形成用塗布液を得た以外は、実施例
1と同様に行い、ITO微粒子を含有する透明導電層
と、黒色酸窒化チタン微粒子と酸化ケイ素を主成分とす
るシリケート膜から成る低透過率透明コート層とで構成
された2層膜付きのガラス基板、すなわち、実施例2に
係る低透過率透明導電性基材を得た。
【0074】そして、ガラス基板上に形成された2層膜
の膜特性を表1に示す。また、製造された実施例3に係
る低透過率透明導電性基材の反射プロファイルを図5
に、また、透過プロファイルを図6に示す。
【0075】(実施例4)A液9.6g、B液0.2g
とC液0.2gを用い低透過率透明コート層形成用塗布
液を得た以外は、実施例1と同様に行い、ITO微粒子
を含有する透明導電層と、カーボン微粒子、黒色酸窒化
チタン微粒子と酸化ケイ素を主成分とするシリケート膜
から成る低透過率透明コート層とで構成された2層膜付
きのガラス基板、すなわち、実施例2に係る低透過率透
明導電性基材を得た。
【0076】そして、ガラス基板上に形成された2層膜
の膜特性を表1に示す。また、製造された実施例3に係
る低透過率透明導電性基材の反射プロファイルを図7
に、また、透過プロファイルを図8に示す。
【0077】(比較例1)実施例1で、低透過率透明コ
ート層形成用塗布液の代わりにA液を用いた以外は、実
施例1と同様に行い、ITO粒子を含有する透明導電層
と、酸化ケイ素を主成分とするシリケート膜から成る透
明コート層とで構成された2層膜付きのガラス基板、す
なわち、比較例1に係る透明導電性基材を得た。
【0078】そして、ガラス基板上に形成された2層膜
の膜特性を表1に示す。また、製造された比較例1に係
る低透過率透明導電性基材の反射プロファイルを図9
に、また、透過プロファイルを図10に示す。
【0079】(比較例2)比較例1で、ITO微粒子含
有塗液の代わりに、ITO微粒子含有塗液9.6gとB
液0.4gを混合して得られたITO微粒子とカーボン
微粒子含有塗液を得た以外は、比較例1と同様に行い、
ITO微粒子とカーボン微粒子を含有する低透過率透明
導電層と、酸化ケイ素を主成分とするシリケート膜から
成る透明コート層とで構成された2層膜付きのガラス基
板、すなわち、比較例2に係る低透過率透明導電性基材
を得た。
【0080】そして、ガラス基板上に形成された2層膜
の膜特性を表1に示す。また、製造された比較例1に係
る低透過率透明導電性基材の反射プロファイルを図11
に、また、透過プロファイルを図12に示す。
【0081】
【表1】
【0082】表1において、「配合割合(黒色顔料/シ
リカ)」とある欄は、「黒色顔料微粒子の重量部/酸化
珪素(シリカ)の重量部」を示す。 「耐候性試験」実施例1〜4に係る低透過率透明導電性
基材を、10%食塩水溶液、50%酢酸水溶液、5%ア
ンモニア水溶液に24時間浸漬し、透明基板(ガラス基
板)上に設けた膜の透過率、及び外観を調べたが、変化
は観察されなかった。 「膜強度試験」実施例1〜4と比較例1〜2に係る低透
過率透明導電性基材を、鉛筆硬度試験(荷重1kg)に
より評価した結果、全ての実施例、比較例において8H
であった。 「評価」 (1) 表1に示された結果から明らかなように、比較
例2のITO微粒子に黒色顔料微粒子を加えた低透過率
透明導電2層膜の表面抵抗値が、比較例1に係る透明導
電2層膜の値と比べて劣化しているのに対し、各実施例
に係る低透過率透明導電2層膜の表面抵抗値は、比較例
1に係る透明導電2層膜の値と比べて、劣化していない
ことが確認される。また、各実施例に係る低透過率透明
導電2層膜の反射プロファイルから明らかなように、良
好な反射特性が得られていることも確認される。
【0083】さらに、膜強度試験結果から、各実施例に
係る2層膜の膜強度は著しく優れていることが確認され
る。
【0084】
【発明の効果】請求項1〜請求項5に記載の発明に係る
低透過率透明導電性基材によれば、透明導電層と、その
上に形成された平均粒径10〜200nmの黒色顔料微
粒子とバインダーマトリックスとを主成分としている低
透過率透明コート層からなる低透過率透明導電2層膜に
より、コントラストを向上させるための70〜95%の
低透過率であり、かつ帯電防止効果又は電界シールド効
果、反射防止効果を有し、さらに、良好な膜強度、耐候
性を有している。
【0085】また、請求項6〜請求項8に記載の発明に
係る低透過率透明導電性基材の製造方法によれば、溶媒
とこの溶媒に分散された平均粒径10〜200nmの透
明導電性酸化物微粒子を主成分とする透明導電層形成用
塗液を上記透明基板上に塗布し、次いで溶媒とこの溶媒
に分散された平均粒径10〜200nmの黒色顔料微粒
子と無機バインダーを主成分とする低透過率透明コート
層形成用塗布液を塗布した後、加熱処理しているため、
請求項1〜請求項5に係る低透過率透明導電性基材を低
コストでかつ簡便に製造できる効果を有している。
【0086】更に、請求項9記載の発明に係る表示装置
によれば、前面板として、請求項1〜請求項5のいずれ
かに記載の低透過率透明導電性基材がその2層膜側を外
面にして組込まれているため、コントラストを改善し、
かつ帯電防止効果又は電界シールド効果、表示画面の表
面反射を抑制する効果を具備している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る低透過率透明導電性基材の反射
プロファイルを示すグラフ図である。
【図2】実施例1に係る低透過率透明導電性基材の透過
プロファイルを示すグラフ図である。
【図3】実施例2に係る低透過率透明導電性基材の反射
プロファイルを示すグラフ図である。
【図4】実施例2に係る低透過率透明導電性基材の透過
プロファイルを示すグラフ図である。
【図5】実施例3に係る低透過率透明導電性基材の反射
プロファイルを示すグラフ図である。
【図6】実施例3に係る低透過率透明導電性基材の透過
プロファイルを示すグラフ図である。
【図7】実施例4に係る低透過率透明導電性基材の反射
プロファイルを示すグラフ図である。
【図8】実施例4に係る低透過率透明導電性基材の透過
プロファイルを示すグラフ図である。
【図9】比較例1に係る低透過率透明導電性基材の反射
プロファイルを示すグラフ図である。
【図10】比較例1に係る低透過率透明導電性基材の透
過プロファイルを示すグラフ図である。
【図11】比較例2に係る低透過率透明導電性基材の反
射プロファイルを示すグラフ図である。
【図12】比較例2に係る低透過率透明導電性基材の透
過プロファイルを示すグラフ図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA12C AA17B AA20B AA20C AA21C AA28B AA29B AA33B AA37C AA40B AA40C AB11B AB11C AG00 AR00B AR00C AS00B AS00C AT00A BA03 BA07 BA26 CA13C DE01B EA061 EG002 EH112 EH462 EJ422 GB41 JD08 JG01 JG01B JG03 JG04 JK01 JL02 JL09 JL10C JM01B JM01C JM02B JM02C JN01B JN01C JN06 JN06C JN08C YY00 5G301 DA23 DA33 DD01 5G307 FA01 FA02 FB01 FC08 FC09 FC10 5G323 BA02 BB01 5G435 AA00 AA02 AA16 AA17 BB02 DD12 FF14 GG11 GG32 GG34 HH03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板、及び、この透明基板上に順次
    形成された透明導電層と低透過率透明コート層とで構成
    された2層から成る低透過率透明導電膜を備える低透過
    率透明導電性基材であって、上記透明導電層が、平均粒
    径10〜200nmの透明導電性酸化物微粒子とバイン
    ダーマトリックスとを主成分とし、上記低透過率透明コ
    ート層が、平均粒径10〜200nmの黒色顔料微粒子
    とバインダーマトリックスとを主成分としていることを
    特徴とする低透過率透明導電性基材。
  2. 【請求項2】 透明導電性酸化物微粒子が、インジウム
    錫酸化物微粒子、又は、錫アンチモン微粒子であること
    を特徴とする請求項1に記載の低透過率透明導電性基
    材。
  3. 【請求項3】 黒色顔料微粒子が、カーボン微粒子、黒
    色酸化チタン、黒色酸窒化チタン、黒色スピネル酸化物
    微粒子の少なくとも1種類以上であることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の低透過率透明導電性基
    材。
  4. 【請求項4】 透明導電層と低透過率透明コート層の上
    記各バインダーマトリックスとが、酸化ケイ素を主成分
    としていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいず
    れかに記載の低透過率透明導電性基材。
  5. 【請求項5】 上記低透過率透明導電膜の表面抵抗が5
    ×103〜1×109Ω/□で、可視光線領域の反射プロ
    ファイルにおいて極小となる反射率が0〜2.5%であ
    り、かつ、可視光線領域の透過率が70〜95%である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載
    の低透過率透明導電性基材。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の低透過率透明導電性基材
    の製造方法であって、溶媒とこの溶媒に分散された平均
    粒径10〜200nmの透明導電性酸化物微粒子を主成
    分とする透明導電層形成用塗液を上記透明基板上に塗布
    し、次いで溶媒とこの溶媒に分散された平均粒径10〜
    200nmの黒色顔料微粒子と無機バインダーを主成分
    とする低透過率透明コート層形成用塗布液を塗布した
    後、加熱処理することを特徴とする低透過率透明導電性
    基材の製造方法。
  7. 【請求項7】 透明導電性酸化物微粒子が、インジウム
    錫酸化物微粒子、又は、錫アンチモン微粒子であること
    を特徴とする請求項6に記載の低透過率透明導電性基材
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 黒色顔料微粒子が、カーボン微粒子、黒
    色酸化チタン、黒色酸窒化チタン、黒色スピネル酸化物
    微粒子の少なくとも1種類以上であることを特徴とする
    請求項6または請求項7に記載の低透過率透明導電性基
    材の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記透明導電層形成用塗液に、透明導電
    層のバインダーマトリックスを構成する無機バインダー
    が含まれていることを特徴とする請求項6〜請求項8の
    いずれかに記載の低透過率透明導電性基材の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記低透過率透明コート層形成用塗布
    液、及び、上記透明導電層形成用塗液の無機バインダー
    が、シリカゾルを主成分としていることを特徴とする請
    求項6〜請求項9のいずれかに記載の低透過率透明導電
    性基材の製造方法。
  11. 【請求項11】 装置本体とこの前面側に配置された前
    面板とを備える表示装置であって、上記前面板として、
    請求項1〜請求項5のいずれかに記載の低透過率透明導
    電性基材がその2層膜側を外面にして組込まれているこ
    とを特徴とする表示装置。
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