JP2000293615A - 2次元コード存在領域検出方法、2次元コード読取方法及び記録媒体 - Google Patents

2次元コード存在領域検出方法、2次元コード読取方法及び記録媒体

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JP2000293615A
JP2000293615A JP11099999A JP9999999A JP2000293615A JP 2000293615 A JP2000293615 A JP 2000293615A JP 11099999 A JP11099999 A JP 11099999A JP 9999999 A JP9999999 A JP 9999999A JP 2000293615 A JP2000293615 A JP 2000293615A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2次元的な画像データを一時的に記憶した画像
データメモリ上において2次元コードの存在領域を検出
する際、結果的に2次元コードを検出できないような検
査線に基づく処理に要する時間を極力短縮させる。 【解決手段】検査線〜の始点は画像領域端部に設定
されており、隣り合う検査線同士の検査方向が交互にな
るように設定する。つまり、検査線の検査方向は左→
右であるが、その両脇に設定される検査線,の検査
方向は右→左である。〜の検査線についても同様に
交互の検査方向となっている。そして、各検査線〜
の終点は、始点とは反対側の画像領域端部から所定長さ
W1だけ短く設定されている。この所定長さW1は、画
像データメモリ上において取り得る検出対象の2次元コ
ード101の画像の最小サイズW0を基準に設定されて
おり、ここでは最小サイズW0から1〜2セル分だけ短
くされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2次元コードを読
み取る際、2次元画像検出手段にて検出された2次元的
な画像データを一時的に記憶した画像データメモリ上に
おいて、2次元コードの存在領域を検出する方法などに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、バーコードや2次元コードを
2次元画像検出手段にて2次元的な画像データとして検
出し、その画像データを一時的に記憶した画像データメ
モリを走査してコード読み取りを行う手法が考えられて
いる。例えば特開平10−198754号公報には2次
元CCDセンサで2次元的に走査するものが開示されて
いる。この特開平10−198754号公報に記載のも
のは、実際にはバーコードを対象としているのである
が、2次元CCDセンサから出力される全走査線信号の
内、所定間隔で設定された走査線の代表である検査線を
設定し、その検査線に沿って画像データを走査すること
で、画像データメモリ上でのバーコードの位置を早く見
つけるようにしている。つまり、走査線単位で逐次画像
データを走査すると時間がかかるのであるが、実際に画
像データメモリ上において読取対象のコードが存在して
いる領域は一部であるため、走査線群から抜粋した検査
線単位で画像データを走査することで、早期にコードの
存在を検出できるようになる。但し、画像領域中のどの
位置にコードが存在するか判らないため、画像領域全体
を検査できるように複数本の検査線を設定する必要はあ
る。
【0003】また、この検査線に関しては、例えばUS
P5,764,798において、その検査方向を種々設
定する旨が開示されている。検査線が走査線の代表とい
う考え方の場合には、例えば主走査線を基準とした場合
には画像領域横方向において同一の方向(通常は左から
右へ向かう方向)へ走査することとなるため、検査線に
ついても全て同一の方向へ検査することとなる。それに
対して、上記USP5,764,798においては、画
像領域横方向であっても左から右へ向かう検査線だけで
なく、逆に右から左へ向かう検査線も設定できるように
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、検査線
の方向がどうであれ、これら従来技術において設定され
る検査線は、例えば画像領域横方向、つまり主走査線方
向であれば、その主走査線の長さと同じだけの長さの検
査線とされていた。もちろん、画像領域縦方向に設定す
る場合も同様に、縦方向長さ、つまり副走査線の長さと
同じだけの長さの検査線とされていた。上述したよう
に、画像領域中のどの位置にコードが存在するか判らな
いため、検査線に沿って走査しても対象のコードが検出
できない場合も当然起こり得る。その場合は、画像領域
の全体に適宜設定した検査線を順次用いて検査するので
あるが、結果的にコードを検出できないような検査線に
基づく処理にあっては、常にその検査線の長さ分だけの
処理時間が生じてしまう。
【0005】そこで、本発明は、検出対象を所定の特徴
的パターンを有する2次元コードに絞り、検出された2
次元的な画像データを一時的に記憶した画像データメモ
リ上において2次元コードの存在領域を検出する際、結
果的に2次元コードを検出できないような検査線に基づ
く処理に要する時間を極力短縮させることによって、存
在領域検出処理自体に要する時間を短縮させることを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するためになされた請求項1記載の2次元コード
存在領域検出方法によって存在領域を検出する対象とな
る2次元コードは、外周に所定長さの実線パターンを特
徴的パターンとして有するものである。具体的には、例
えば矩形形状の外周の1辺が実線パターンである場合
や、対向する2辺あるいは隣接する2辺が実線パターン
である場合や、4辺全てが実線パターンである場合など
が考えられる。
【0007】そして、請求項1記載の発明方法は、2次
元画像検出手段にて検出した2次元コードを含む1画像
領域分の画像データを画像データメモリに記憶し、画像
領域の水平方向及び垂直方向の少なくともいずれか一方
に平行な検査線を、画像データメモリ上に設定し、その
検査線に沿って画像データを検査して、前記画像データ
メモリ上における前記2次元コードの存在領域を検出す
る。
【0008】なお、検査線に沿って画像データを検査す
る際には、例えば請求項4に示すような手法を採用でき
る。すなわち、明暗の変化点を検出する変化点検出処理
を行い、明暗変化点が検出されれば変化点検出処理は一
旦終了して、明暗変化点を起点として所定長さ以上の直
線を検出する直線検出処理に移行する。そして、その直
線検出処理において所定長さ以上の直線が検出されれ
ば、検出された直線に基づき画像領域中における2次元
コードの存在領域を検出する領域検出処理に移行する。
この直線検出処理において所定長さ以上の直線が検出さ
れなければ、当該検査線又は別の検査線に沿った変化点
検出処理に移行するのである。なお、「当該検査線に沿
った変化点検出処理」とは、同じ検査線を用いて、明暗
変化点を検出した時点より先に進んで再度明暗変化点を
検出するということである。
【0009】なお、領域検出処理に際しては、例えば正
方形の2次元コードであれば、1辺の長さだけ判れば領
域全体を検出することは容易であり、また長方形のもの
であれば、対向する2辺あるいは隣接する2辺が判れ
ば、これもまた領域全体を容易に検出できる。もちろ
ん、4辺全てを検出できれば、その4辺で囲まれる領域
は容易に検出できる。
【0010】このような基本的な領域検出方法を実行す
る上で、検査線に対して次のような工夫を施している。
すなわち、画像領域の一方の端部に始点が設定された検
査線と他方の端部に始点が設定された検査線とを有す
る。そして、検査線の終点については、次のように設定
されている。まず、いずれの端部を始点としている場合
であっても、始点とは反対側の画像領域端部から離され
て設定されている。さらに、一方の端部を始点として設
定された検査線の長さと、他方の端部を始点として設定
された検査線の長さとを足し合わせた長さが、画像領域
の両端部間の長さから、検出された2次元コードが画像
領域中において取り得る最小のサイズに基づいて決定さ
れる所定長さ分だけ減じた長さ以上に設定されている。
【0011】このように画像領域の端部を始点とする検
査線は、まず、始点とは反対側の画像領域端部から離さ
れているため、従来のものよりも短くなる。そして、最
大限短くなる場合は次の通りである。すなわち、両方の
端部をそれぞれ始点とする検査線の長さ同士を足し合わ
せた長さが、画像領域の両端部間の長さから所定長さ分
だけ減じた長さとなる場合である。この所定長さは、検
出された2次元コードが画像領域中において取り得る最
小のサイズに基づいて決定される。
【0012】このような範囲の長さに設定される検査線
に関しては、例えば請求項2に示すように限定すること
もできる。すなわち、検査線の長さを、画像領域の両端
部間の長さから、検出された2次元コードが画像領域中
において取り得る最小のサイズに基づいて決定される所
定長さ分だけ減じた長さ以上に設定するのである。この
所定長さは、図3(a)であればW1が該当する。した
がって、主走査線方向に平行な検査線の終点が、画像領
域の端部からW1手前で終了している。
【0013】ここで、所定長さ(W1)について説明す
る。検出対象の2次元コードが同一であっても、2次元
画像検出手段に対する位置関係によっては、画像データ
メモリ上において取り得る2次元コードの画像サイズは
異なってくる。一般的には、縮小光学系を用いた場合に
は、その光学系(結像レンズなど)から遠ざかるにつれ
て検出される2次元コードの画像サイズも小さくなる。
但し、焦点距離からのずれが大きくなると読み取れなく
なるため、適切な状態で検出されるという条件の下で、
画像データメモリ上において取り得る2次元コードの最
小の画像サイズが決まってくる。したがって、その「画
像データメモリ上において取り得る最小のサイズ」を基
準とする。図3(b)であればW0が該当する。なお、
ここでは2次元コード101は正方形であることを想定
しており、1辺がW0となる。
【0014】そして、後述するように、所定長さ(W
1)が長いほど検査線が短くなり、検出処理の短縮化が
図れるので、極力、最小サイズ(W0)に近い長さを所
定長さとすることが好ましい。したがって、理論的に
は、ほんの少しでも短ければよいが、実際には、2次元
コードが明暗セルにて構成されていることを考えれば、
その最小サイズ(W0)から1ないし2セル分程度短く
した長さ(W1)を「所定長さ」とすることが現実的で
ある。このようにすれば、最小サイズ(W0)の2次元
コード101の画像データが画像領域の最端部に存在し
ていたとしても、検査線にて検査することができる。こ
の手法であれば、外周の所定長さの実線パターンを特徴
的パターンとして有する大抵の2次元コードに対して、
その2次元コードがどのように位置していても領域検出
が可能となる。なお、「大抵の…」としたのは、例えば
矩形形状の1辺にしか実線パターンがなく、その実線パ
ターンが検査線に全く平行に位置してしまうというレア
ケースにおいては、領域検出ができない場合が生じるか
らである。そのようなレアケースを考えなければ、ほと
んどの場合に検出可能である。
【0015】なお、ここで、画像領域の両方の端部を始
点とする検査線が設定されていることによる効果を説明
する。このように画像領域の左右いずれの方向からも検
査することは、特に検出対象の2次元コードの隣接する
2辺が実線パターンである場合に効果がある。その点を
図を参照して説明する。検出対象の2次元コードとして
は、例えば図8(a)に示すコード101や図8(b)
に示すコード102などが挙げられる。これらのコード
101,102は共に矩形形状の左辺と下辺に実線パタ
ーンL1,L2を有している。
【0016】図9(a)に示すように、検査線の方向が
主走査線と同じ画像領域左から右への1方向である場合
を考える(方向については向かって「左」、「右」とし
て考える。以下同様。)なお、ここでは、副走査線の方
向に見て9本の検査線が設定されており、図9(a)中
に記した〜の番号の順番で検査線を用いることとす
る。そして、図9(b)に示すように、上述した図8
(a)のコード101が画像領域の下方にやや傾いた状
態で存在している場合には、検査線を,,の順番
で用いて検査すると、検査線によってコードの一部ら
しいものを検出する。
【0017】具体的には明暗の変化点が検出されるの
で、その明暗変化点を起点として所定長さ以上の直線を
検出する直線検出処理に移行する。この場合には左辺の
実線パターンL1であるため所定長さ以上の直線が検出
され、その検出された直線に基づき1画像領域中におけ
る2次元コードの存在領域を検出する領域検出処理に移
行する。この場合には、実線パターンL1の両端のいず
れかにさらに所定長さの実線パターンL2が存在するか
どうかを検出し、存在すれば、それらL字パターンに基
づいて2次元コードの存在領域を検出することとなる。
【0018】しかしながら、図9(c)に示すように、
コード101の傾きが大きくなり、左周りに100de
g程度傾いた場合には、図9(b)と同様にはいかなく
なる。つまり、実線パターンL1,L2が画像領域中に
おいて下側及び右側に移動してしまっており、左から右
方向へ検査していくような検査線を用いると、いずれ
も、実線パターンL1,L2における明暗変化点ではな
く、明暗セルがセル単位で分布している部分において明
暗変化点を検出してしまう。そのため、図9(c)中の
検査線〜のいずれにおいても、まず明暗変化点が検
出された後の直線検出処理において所定長さ以上の直線
が検出されない。したがって、全検査線を用いた後で、
結果的に検出できないという結果になってしまう。
【0019】そこで、図4(a)に示すように、隣り合
う検査線同士の検査方向が交互になるように設定する。
つまり、検査線は左から右へ向かう方向であるが、そ
の両脇(図中では上下)に設定される検査線,は右
から左へ向かう方向である。それ以外も同様に交互の検
査方向となっている。なお、当然ながら、各検査線の終
点は画像領域の端部から所定長さだけ短くされている。
【0020】このようにすれば、上述した図9(c)に
示すようにコード101の傾きが大きくなって左周りに
100deg程度傾いた場合であっても、右から左へ向
かう方向の検査線によって実線パターンL2を検出でき
る。一方、上述した所定範囲内の長さに設定される検査
線に関しては、例えば請求項3に示すように限定しても
よい。
【0021】すなわち、両方の端部をそれぞれ始点とす
る検査線の長さ同士を足し合わせた長さを、画像領域の
両端部間の長さよりも小さく設定するのである。なお、
当然ながら、最大限短くなる場合は、検査線の長さ同士
を足し合わせた長さが、画像領域の両端部間の長さから
所定長さ分だけ減じた長さとなる場合である。この所定
長さは、上述した請求項2にて説明した内容と同じであ
るので、ここでは繰り返さない。
【0022】このように、検査線の長さを最大限短くし
た場合には、検査線の方向に画像データメモリ上の画像
領域を3分割し、その中央の分割領域の幅を所定長さに
設定し、その3分割した両端の分割領域において、それ
ぞれ検査線の始点を画像領域端部に設定することと同等
となる。例示すれば図7(a)に示すようになる。ここ
では便宜上左側領域A1、右側領域A2、中央領域A3
と称す。なお、図7(a)の場合には画像領域の真に中
央部分に中央領域A3が設定されているが、画像領域の
両方の端部をそれぞれ始点とする検査線の長さ同士を足
し合わせた長さを、画像領域の両端部間の長さよりも所
定長さだけ短ければよいので、左側領域A1と右側領域
A2のいずれか一方が他方よりも長くてもよい。
【0023】この図7(a)からも判るように、各検査
線の長さは画像領域の幅Mの半分以下となっており、結
果的に2次元コードを検出できないような検査線に基づ
く処理に要する時間が、飛躍的に短縮される。但し、こ
の場合には、読取対象の2次元コードに対する制約が大
きくはなる。つまり、図7(b)に示すように、4辺全
てが実線パターンの2次元コードを対象とする場合には
本方法は非常に有効である。画像領域中のどの部分に2
次元コード111が存在しても、左側領域A1あるいは
右側領域A2のいずれかにおいて実線パターンL1〜L
4のいずれかが必ず検出されることとなるからである。
このように4辺全てが実線パターンの2次元コードとし
ては、例えば図8(c)に示すコード111や図8
(d)に示すコード112などが挙げられる。これらコ
ード111やコード112は矩形形状の4辺に実線パタ
ーンL1〜L4を有している。
【0024】一方、例えば図8(a)に示すコード10
1や図8(b)に示すコード102などのように、矩形
形状の左辺と下辺にのみ実線パターンL1,L2を有し
ている場合であっても、それら実線パターンL1,L2
が、図7(a)に示す中央領域A3内に全て入ってしま
わない限り、検出は可能である。つまり、2次元コード
が外周において有する特徴的パターンが、図7(a)に
示す中央領域A3内に全て入ってしまわない限り、検出
は可能である。但し、このような特徴的パターンの位置
によって領域検出が可能となったり不可能となったりす
るのが不都合であるならば、読取対象を限定することが
現実的ではある。つまり、上述した4辺に実線パターン
を有する2次元コードのように、コードがどのように位
置しても、特徴的パターンの一部が図7(a)に示す左
側領域A1あるいは右側領域A2に位置するようなコー
ドに限定するのである。
【0025】以上、検査線の長さについては、読取対象
の2次元コードの特徴的パターンなどに応じて適切な設
定範囲が変わることを述べたが、いずれにしても、検査
線自体は画像領域の両端部の長さよりも短く設定され
る。そのため、検出された2次元的な画像データを記憶
した画像データメモリ上において2次元コードの存在領
域を検出する際、結果的に2次元コードを検出できない
ような検査線に基づく処理に要する時間を極力短縮させ
ることができる。これによって、2次元コードの存在領
域検出処理自体に要する時間が短縮される。そして、上
述したように、従来よりも短い検査線を用いても、領域
検出機能は何ら劣ることがない。
【0026】なお、検査線に関して補足すると、上述し
たように、画像領域の水平方向及び垂直方向の少なくと
もいずれか一方に平行な検査線を設定すればよい。した
がって、画像領域の水平方向に平行な検査線のみを設定
してもよいし、垂直方向に平行な検査線のみを設定して
もよいし、当然ながら両方を設定してもよい。但し、結
果的に2次元コードを検出できないような検査線に基づ
く処理に要する時間を極力短縮させるという観点からす
れば、検査線数は少ない方がよい。その際、一般的には
画像領域は水平方向の方が垂直方向よりも長いことが多
いので、検査線についても、画像領域の水平方向に平行
な検査線を設定すると、検査線数は相対的に少なくてよ
くなる。
【0027】ところで、検査線の始点については、請求
項5に示すように、複数設定した検査線について、隣り
合う検査線同士の検査方向が交互になるように設定する
ことも有効である。交互に設定しておけば、2次元コー
ドの特徴的パターンをより確実に検出することができる
からである。
【0028】なお、請求項5では、検査線の方向が交互
になるように設定する手法を説明したが、請求項6に示
すように、検査線に直交する方向から見て同じ位置に、
画像領域の両端部を始点とした検査線を設定可能にした
場合には、次のような手法を採用することができる。す
なわち、まず一方の画像領域端部を始点とする検査線を
用いた変化点検出処理によって明暗変化点が検出され、
その後の直線検出処理によって所定長さ以上の直線が検
出されなかった場合には、その検査線に直交する方向か
ら見て同じ位置であるが反対側の画像領域端部を始点と
する検査線による変化点検出処理を実行するのである。
例えば図4(b)を参照して説明すれば、左から右への
検査方向を有する検査線によって明暗変化点が検出さ
れたが所定長さ以上の直線が検出されなかった場合に
は、反対側の画像領域端部を始点とする検査線’によ
る変化点検出処理を実行するのである。
【0029】これは、一方の画像領域端部を始点とする
検査線によって明暗変化点が検出されたが所定長さの直
線が検出されなかった場合には、その反対側から検査す
れば所定長さの直線が存在する可能性が高いと考えられ
るからである。特に、隣接する2辺に実線パターンを有
する2次元コードの場合には、極めて高い確率で所定長
さの直線を検出できる。図4(b)で言えば、コード1
01の傾きが左周りに100deg程度傾いているた
め、検査線によって明暗変化点が検出されても所定長
さ以上の直線が検出されないが、反対側の画像領域端部
を始点とする検査線’によれば、実線パターンL2を
検出できる。
【0030】このような観点からすれば、請求項7に示
すように、検出対象の2次元コードとして、少なくとも
2辺が実線パターンであるものに絞れば、存在領域の検
出時間の短縮の面で効果的であり、さらに請求項8に示
すように、隣接する2辺が実線パターンであるものに絞
れば、より存在領域の検出時間の短縮が実現される。
【0031】当然ながら、4辺全てが実線パターンであ
っても構わないが、4辺全てが実線パターンであれば、
あえて検査線の検査方向を反対側からも設定する必要は
なく、全て同一方向であっても検出できる。したがっ
て、上述した隣接する2辺が実線パターンであるタイプ
のものまでに対して特に有効であると考える。
【0032】なお、これまでに説明した各2次元コード
存在領域検出方法において共通に適用できる工夫として
は、次のような点が挙げられる。検査線の間隔を非常に
細かく設定すればよいが、検査線数が増加するほど処理
負荷は大きくなる。そこで、請求項9に示すように、複
数本設定することを前提としながら、画像領域中央付近
で相対的に密に設定すれば、画像領域中央付近に2次元
コードが存在する可能性が高いため、全体としては検査
線の数を過度に多くせずに済む。なお、図4(a)に示
した例もそのように設定されている。
【0033】また、検出対象の2次元コードが画像領域
中央付近に存在する可能性が高いという観点からすれ
ば、請求項10に示すように、複数本の検査線を用いる
順番は、画像領域中央付近から画像領域周辺へ向かう順
番とすることが好ましい。このようにすれば、早期に2
次元コードの存在領域を検出できることとなる。なお、
図4(a)に示した例もそのように設定されている。
【0034】ところで、以上説明したのは2次元コード
存在領域検出方法であったが、一般的には、このように
検出された2次元コード存在領域内の画像データに基づ
いて、その中に含まれている2次元コードを読み取る処
理を行う。したがって、請求項11に示すように、2次
元コード存在領域検出方法を実行して検出された2次元
コード存在領域内の画像データに基づいて2次元コード
を読み取る2次元コード読取方法という概念で技術思想
を捉えることもできる。
【0035】なお、請求項12,13に示すように、請
求項1〜10のいずれか記載の2次元コード存在領域検
出方法、あるいは請求項11記載の2次元コード読取方
法を実行する機能は、例えば、デジタル回路やコンピュ
ータシステム側で起動するプログラムとして備えられ
る。プログラムで実現する場合、例えば、フロッピーデ
ィスク、光磁気ディスク、CD−ROM、ハードディス
ク等の機械読み取り可能な記録媒体に記憶し、必要に応
じてコンピュータシステムにロードして起動することに
より用いることができる。この他、ROMやバックアッ
プRAMを機械読み取り可能な記録媒体として前記プロ
グラムを記憶しておき、このROMあるいはバックアッ
プRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いても
良い。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施例を
図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態は、
下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の
技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはい
うまでもない。
【0037】図1のブロック図に、実施例としての2次
元コード読取装置1の概略構成を示す。2次元コード読
取装置1は、制御回路10と、照明発光ダイオード(照
明LED)11と、CCDエリアセンサ12と、増幅回
路13と、A/D変換回路14と、同期パルス出力回路
16と、アドレス発生回路17と、画像メモリ20と、
スイッチ群31と、液晶表示器32と、通信I/F回路
33とを中心にして構成されている。
【0038】制御回路10は、CPU、ROM、RA
M、I/O等を備えたコンピュータシステムとして構成
され、ROMに記憶されているプログラムに従って後述
する読取処理等を実行し、2次元コード読取装置1の各
構成を制御している。照明LED11は、読取対象の2
次元コードに対して照明用の赤色光を照射するものであ
る。
【0039】CCDエリアセンサ12は、2次元的に配
列された複数の受光素子であるCCDを有しており、外
界を撮像してその2次元画像を水平方向の走査線信号と
して出力する。この走査線信号は増幅回路13によって
増幅されてA/D変換回路14に出力される。
【0040】増幅回路13は、制御回路10から入力し
たゲインコントロール電圧に対応する増幅率で、CCD
エリアセンサ12から出力された走査線信号を増幅す
る。A/D変換回路14は、増幅回路13にて増幅され
たアナログの走査線信号をディジタル信号に変換して、
画像メモリ20に出力する。
【0041】CCDエリアセンサ12では繰り返し画像
を検出するので、その検出が繰り返される度に、画像メ
モリ20内の画像データは更新される。同期パルス出力
回路16は、CCDエリアセンサ12から出力される2
次元画像データのパルスより十分に細かい同期パルスを
出力する。アドレス発生回路17はこの同期パルスをカ
ウントして、画像メモリ20に対するそれぞれのアドレ
スを発生させる。
【0042】スイッチ群31は、利用者が読取処理の開
始を指示するための読取スイッチや、テンキーあるいは
各種ファンクションキーを備えており、情報入力のため
に用いられる。液晶表示器32は、読み込んだ2次元コ
ードなどを表示するためなどに用いられる。
【0043】通信I/F回路33は、ホストコンピュー
タなどとの間で通信を行うものであり、例えば図示しな
い通信用発光素子を介してデータを外部装置に送信した
り、図示しない通信用受光素子を介して外部装置からの
信号(例えばシステムを動かすためのプログラムや解読
した2次元コードのデータ送信を指示する命令等)を受
信する。もちろん、ホストコンピュータと有線で接続す
る構成を採用してもよい。
【0044】このような構成を備えた本実施例の2次元
コード読取装置1は、まず制御回路10の指示により、
CCDエリアセンサ12にて2次元コードの2次元画像
を検出する。CCDエリアセンサ12は、2次元画像を
検出すると、アナログ信号にて2次元画像データを出力
する。CCDエリアセンサ12から出力され増幅回路1
3によって増幅された走査線信号は、A/D変換回路1
4によってディジタルデータに変換され、この1画像領
域分のデータは画像メモリ20に一時記憶される。
【0045】具体的には、図2(a)に示すように、C
CDエリアセンサ12の左上の画素を開始点の画素P1
とし、左から右へ移動すると共に、上から下へ移動する
ような順番で最終的には右下の画素が終了点の画素Pn
となる。そして、図2(b)に示すように、その順番
(P1〜Pn)で画像メモリ20内の所定のアドレスA
(p1)〜A(pn)に格納される。なお、以下の説明
においては、実際には画像メモリ20内のデータを用い
て処理するのであるが、視覚的に理解が容易となるよう
に、図2(a)に対応するような2次元の画像領域を想
定して進めることとする。また、本実施例では、図3
(a)に示すように、主走査線方向の画素数Mが640
個、副走査線方向の画素数Nが480個であるとして説
明を進める。
【0046】続いて、本実施例における2次元コードの
読取に係る動作について説明する。実際の読取処理に係
る処理は図6に示すフローチャートに従って実行される
のであるが、その前提として、図2(a)に示す2次元
画像領域上に、図4に示すような検査線〜を設定し
ておく。この検査線〜の設定手法が特徴的であるた
め、その点を説明する。
【0047】本実施例の検査線〜の始点は画像領域
端部に設定されているが、終点は、始点とは反対側の画
像領域端部から所定長さW1だけ短く設定されている。
この所定長さW1については、図3(a)を参照して既
に説明した通り、画像データメモリ上において取り得る
読取対象(検出対象)の2次元コード101の画像の最
小サイズW0を基準に設定されている。具体的には、最
小サイズW0から1〜2セル分(図3(b)では2セル
分短くしている)だけ短くした長さを所定長さW1とし
ている。
【0048】なお、2次元コード101は、セル数に基
づいて言えば、図3(c)に示すようにKセル×Kセル
のサイズ(コードサイズ)とされている。一般的に使用
頻度の多い2次元コード101の場合にはK=20〜1
50である(図3(b)では図示する都合上から8セル
×8セルで示している)。そして、画像データメモリ上
において1セルが取り得る最小の画像サイズを4画素×
4画素とすると、W0=4K画素、W1=4(K−1又
は2)画素となる。このような関係から、読み取る対象
の2次元コード101のコードサイズを勘案し、所定長
さW1を画素単位で決定することができる。したがっ
て、このように決定した所定長さW1分だけ短くした検
査線を設定するのである。
【0049】また、本実施例の場合には、図4(a)に
示すように、隣り合う検査線同士の検査方向が交互にな
るように設定する。つまり、検査線は左から右へ向か
う方向であるが、その両脇(図中では上下)に設定され
る検査線,は右から左へ向かう方向である。〜
の検査線についても同様に交互の検査方向となってい
る。なお、当然ながら、各検査線〜の終点は画像領
域の端部から所定長さW1だけ短くされている。
【0050】さらに、本実施例の場合には、基本的には
図4(a)に示すように検査線の方向が交互になるよう
に設定されているが、副走査線方向から見て同じ位置
に、元々設定されている検査線の始点とは反対側の画像
領域端部を始点とした検査線を設定可能にされている。
つまり、図4(b)に示すように、左から右への検査方
向を有する検査線と同じ位置(副走査線方向に見て同
じ位置という意味)において、反対側の画像領域端部を
始点とする検査線’が設定可能であるということであ
る。他の検査線〜、〜も同様である。なお、こ
の検査線’などを、どのような場合に設定するかは後
述する。
【0051】続いて、実際の読取処理に係る処理を図6
に示すフローチャートを参照して説明する。最初のステ
ップS110では、変数Jを初期値1に設定し、続くS
120においてJ番目の検査線に沿って画像データを検
査する。続いて、その検査線に沿って検査した結果に基
づいて暗パターンを検出したか否かを判定し(S13
0)、検出していなければ(S130:NO)、変数J
をインクリメントし(S140)、変数Jが検査線の設
定本数H(図4(a)に示すように示す場合であればH
=9)よりも大きいか否かを判断する(S150)。
【0052】変数J≦設定本数Hであれば(S150:
NO)、S120へ戻って、前回とは別の検査線を設定
する。このようにして、暗パターンを見つけるまで、検
査線を変更しながら検査していく。なお、本実施例で
は、画像領域中の中央付近に2次元コードの画像が存在
する可能性が高いという観点から、複数本設定された主
検査線〜の使用順番は、画像領域の中央付近から外
側へ向かう順番とされている(図4(a)参照)。
【0053】そして、S130の判定により暗パターン
を検出した場合には、S160へ移行して所定長さ(W
1)以上のL字パターンの有無を検査する。つまり、図
5(a)で言えば、2次元コード101の外周の隣接す
る2辺に存在する実線パターンの有無を検出するのであ
る。
【0054】具体的には、検査線によって実線パターン
L1が検出された明暗変化点を基準とし、その明暗の境
界線に沿って境界線の長さ、この場合であれば暗パター
ンの長さを調べる。通常は暗パターンの途中において検
査線による明暗変化点が検出されるので、図5(a)に
示すように、暗パターンの一端までの距離aと他端まで
の距離bとの和(a+b)が所定長さ以上であるかどう
か判断する。なお、この場合の所定長さとしては、読取
対象とする2次元コードの最も小さいコード画像に含ま
れる直線部分の長さを想定する。
【0055】そして、このように2次元コード101の
1辺に相当する暗パターン(この場合には実線パターン
L1)の存在が確認された場合には、その暗パターンの
端部から折れ曲がって同様に暗部の長さを調べる。この
場合には、一端から折れ曲がって調べた暗部の長さcは
短いが、他端から折れ曲がって調べた暗部の長さdがや
はり所定長さ以上であるため、2次元コード101の他
の1辺に相当する暗パターン(この場合には実線パター
ンL2)の存在を確認できる。これにより「L字パター
ン」があることが判る。
【0056】したがって、図5(a)に示すような検査
線を用いた場合には、L字パターンが存在するため(S
170:YES)、S210へ移行する。S210で
は、2次元コード101が存在する領域(コード領域)
を計算する。この場合はL字パターンが正方形の2辺で
あることから、容易にコード領域を計算することができ
る。
【0057】そして、続くS220においては、S21
0で計算されたコード領域内の明暗パターンを解読し、
記録されている情報を再生(デコード)する。その後、
本処理ルーチンを終了する。一方、例えば図5(b)に
示すように、2次元コード101が左周りに100de
g程度傾いている場合には、本来ならば2次元コード1
01の左側に存在する実線パターンL1が下側に移動し
ているため、左から右への検査方向を有する検査線に
よって検出することができない。つまり、明暗変化点自
体は検出できるが、図5(a)を参照して説明したよう
な所定長さ以上の直線は検出できない(S170:N
O)。そこでS180へ移行して、反対側の画像領域端
部を始点とする検査線(図4(b)で言えば検査線
’)を設定する。
【0058】そして、続くS190では、上述したS1
60と同様に、所定長さ以上のL字パターンの有無を検
査する。図4(b)に示す検査線’を用いた場合には
L字パターンが存在するため(S200:YES)、S
210へ移行する。なお、図5(b)に示すように、検
査線では所定長さ以上の直線は検出できない場合に
は、反対側の画像領域端部を始点とする検査線’では
所定長さ以上の直線が検出できることが多い。但し、2
次元コード101の回転度合いによっては検出できない
場合もあるので、反対側の画像領域端部を始点とする検
査線を用いても検出できない場合には(S200:N
O)、S140へ移行して、次の検査線による検査に委
ねる。また、検査線による検査に際して本実施例では次
の点を考慮している。すなわち、図5(b)に示すよう
に、傷などが原因で生じた線(イ)を検査線が当たった
場合には暗パターンを見つけたこととなるので、直線検
出処理に移行する。但し、この場合には直線は検出され
ない。ここで、単に他の検査線による検査に移っても、
2次元コード101の実線パターンL1,L2を検出す
ることはできない。したがって、暗パターンを見つけて
直線検出処理に移行したが直線を見つけられないような
場合には、再び同じ検査線による検査に戻り、従前に検
査した位置より先、つまりこの場合は傷などが原因で生
じた線(イ)を乗り越えて、検査を続行する。但し、無
限に行うわけではなく、例えば数回程度繰り返しても直
線が検出できなければ、別の検査線による検査に移行す
る。これによって、傷や汚れなどがあっても目的の2次
元コード101ににたどり着くことができるようにな
る。
【0059】ここで、図6に示した処理内容と特許請求
の範囲に記載した用語との対応を簡単に説明しておく。
図6中のS110〜S210の処理の実行が、2次元コ
ード存在領域検出方法としての処理の実行に相当する。
そして、S220の処理を加えることによって、2次元
コード読取方法としての処理の実行に相当する。また、
S120,S130の処理が変化点検出処理に相当し、
S160,S190の処理が直線検出処理に相当し、S
210の処理が領域検出処理に相当する。
【0060】このように、本実施例においては、図3,
4などに示したように、2次元コード101の存在領域
を検出する際に用いる検査線自体を短く設定したことに
よって、画像データメモリ上において2次元コード10
1の存在領域を検出する際、結果的に2次元コード10
1を検出できないような検査線に基づく処理に要する時
間を極力短縮させることができる。つまり、図4(b)
に示す例で説明すれば、この場合は検査線〜によっ
ては2次元コード101の明暗変化点自体が見つからな
いため、この検査線〜は、結果的に2次元コード1
01を検出できない検査線に該当する。しかし、この検
査線〜の長さは画像領域全体を検査する目的で設定
されていた従来に比べ、所定長さW1だけ短くなってい
る。そのため、単純に考えて、4本の検査線〜にお
いてそれぞれW1分の画像データの明暗を判定する処理
が不要となる。これは、2次元コード101の存在領域
検出処理自体に要する時間を短縮させることとなる。
【0061】そして、この検査線を短くする「所定長さ
W1」は、図3(a)を参照して既に説明した通り、画
像データメモリ上において取り得る読取対象(検出対
象)の2次元コード101の画像の最小サイズW0から
1〜2セル分だけ短くした長さとされている。そのた
め、最小サイズ(W0)の2次元コード101の画像デ
ータが画像領域の最端部に存在していたとしても、いず
れかの検査線にて検査することができる。つまり、従来
よりも短い検査線を用いても、領域検出機能は何ら劣る
ことがないのである。
【0062】また、本実施例においては、図4(a)に
示すように、隣り合う検査線同士の検査方向が交互にな
るように設定すると共に、図4(b)に示すように、左
から右への検査方向を有する検査線によって明暗変化
点が検出されたが所定長さ以上の直線が検出されなかっ
た場合には、反対側の画像領域端部を始点とする検査線
’による変化点検出処理を実行している。これは、一
方の画像領域端部を始点とする検査線によって明暗変化
点が検出されたが所定長さの直線が検出されなかった場
合には、その反対側から検査すれば所定長さの直線が存
在する可能性が高いと考えられるからである。特に、隣
接する2辺に実線パターンを有する2次元コード101
の場合には、極めて高い確率で所定長さの直線を検出で
きる。
【0063】[その他] (1)上記実施例では、図3,4に示すように、検査線
を主走査線方向に設定したが、理論的には、副走査線方
向に設定してもよい。その場合に検査線の長さを短くす
る「所定長さ」については、やはり上述したW1(図3
参照)である。もちろん、主走査線方向及び副走査線方
向の両方に設定してもよい。
【0064】但し、結果的に2次元コードを検出できな
いような検査線に基づく処理に要する時間を極力短縮さ
せる、という観点からすれば、検査線数は少ない方がよ
い。上記実施例では、図3(a)に示すように、主走査
線方向の画素数Mが640個、副走査線方向の画素数N
が480個であるとした。つまり、画像領域は、主走査
線方向の方が副走査線方向よりも長いため、検査線を主
走査線方向に設定すると、検査線数が相対的に少なくて
よくなる。
【0065】(2)上記実施例では、図4(a)に示す
ように、隣り合う検査線同士の検査方向が交互になるよ
うに設定したが、検査線を短くすることによって、結果
的に2次元コードを検出できないような検査線に基づく
処理に要する時間を極力短縮させる、という観点からす
れば、検査線の始点を画像領域のいずれか一方の端部の
みから設定してもよい。但し、図4(b)に示したよう
に、隣接する2辺のみに実線パターンL1,L2を有す
る2次元コード101の場合には、左右いずれかでも検
査可能な検査線を設定することによって、2次元コード
101がどのように回転していても適切にコード存在領
域を検出できる、というメリットを享受できる。
【0066】このように、検出対象の2次元コードとし
て、隣接する2辺が実線パターンL1,L2であるもの
に絞れば、存在領域の検出時間の短縮がより適切に実現
できることが判る。なお、図4(b)に示した手法を採
用した場合には、例えば対向する2辺のみに実線パター
ンである場合でも有効であるし、さらには1辺のみに実
線パターンを有する場合でも高い確率で2次元コードの
存在領域を検出できると考えられる。
【0067】当然ながら、4辺全てが実線パターンであ
っても構わないが、4辺全てが実線パターンであればあ
えて検査線の検査方向を反対側からも設定する必要はな
く、全て同一方向であっても検出できる。 (3)4辺全てが実線パターンの2次元コードに特化す
るのであれば、さらなる存在領域の検出時間の短縮を考
えて、次のような手法を採用してもよい。なお、この場
合の検出対象の2次元コードとしては、例えば図8
(c)に示すコード111や図8(d)に示すコード1
12などが挙げられる。これらコード111やコード1
12は矩形形状の4辺に実線パターンL1〜L4を有し
ている。
【0068】このような4辺全てが実線パターンである
2次元コード111,112を対象として、検査線を次
のように設定する。すなわち、検査線の方向に画像デー
タメモリ上の画像領域を3分割する。図7(a)では左
側領域A1、右側領域A2、中央領域A3と称す。そし
て、中央領域A3の幅を、検出された2次元コードが画
像領域中において取り得る最小のサイズに基づいて決定
される所定長さ、すなわち図3を参照して説明したW1
に設定する。そして、左側領域A1、右側領域A2にお
いて、それぞれ検査線の始点を画像領域端部に設定する
のである。このようにすると、図7(a)からも判るよ
うに、各検査線の長さは画像領域の幅Mの半分以下とな
っている。なお、このように検査線の設定方法が異なる
のみであり、それ以外の例えば変化点検出処理や、直線
検出処理や、領域検出処理については、上記実施例につ
いて説明した場合と同様である。
【0069】このように検査線を設定すれば、結果的に
2次元コードを検出できないような検査線に基づく処理
に要する時間が、飛躍的に短縮される。それでいて、こ
の場合には、4辺全てが実線パターンの2次元コードが
対象であるため、図7(b)に示すように、画像領域中
のどの部分に2次元コード111が存在しても、左側領
域A1あるいは右側領域A2のいずれかにおいて実線パ
ターンL1〜L4のいずれかが必ず検出されることとな
る。
【0070】また、図7においては、左側領域A1及び
右側領域A2における検査線同士で、副走査線の方向の
位置が一致しないよう設定してある。これは、図4
(a)にて示したように、隣り合う検査線同士の検査方
向を交互に設定する考え方を採用し、さらに各検査線の
終点がそれぞれの属する領域(左側領域A1、右側領域
A2)の端部に設定することで、検査線の長さを飛躍的
に短縮させたものである。このようにすれば、各領域A
1、A2内において隣接する検査線の間隔をある程度広
く設定することができる。
【0071】なお、図7(a)では中央領域A3を画像
領域の丁度中央に設定したが、左右いずれかにずれてい
ても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例としての2次元コード読取装置のブロ
ック図である。
【図2】 画像と画像データアドレスとの対応関係を示
す説明図である。
【図3】 実施例における検査線の設定手法の説明図で
ある。
【図4】 実施例における検査線の設定手法の説明図で
ある。
【図5】 (a)は実施例におけるL字パターンの有無
判断手法の説明図、(b)は検査線による検査手法の説
明図である。
【図6】 実施例における2次元コードの存在領域検出
及び読取に係る処理を示すフローチャートである。
【図7】 別実施例における検査線の設定手法の説明図
である。
【図8】 種々の2次元コードの説明図である。
【図9】 従来の検査線の設定手法及びそれによる問題
点の説明図である。
【符号の説明】
1…2次元コード読取装置 10…制御回路 11…照明LED 12…CCDエリア
センサ 13…増幅回路 14…A/D変換回
路 16…同期パルス出力回路 17…アドレス発生
回路 20…画像メモリ 31…スイッチ群 32…液晶表示器 33…通信I/F回
路 101,102,111,112…2次元コード A1…左側領域 A2…右側領域 A3…中央領域 L1,L2…実線パターン

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周に所定長さの実線パターンを特徴的パ
    ターンとして有する2次元コードを2次元画像検出手段
    にて検出し、 前記2次元画像検出手段にて検出した2次元コードを含
    む1画像領域分の画像データを画像データメモリに記憶
    し、 画像領域の水平方向及び垂直方向の少なくともいずれか
    一方に平行な検査線を、前記画像データメモリ上に設定
    し、 前記検査線に沿って画像データを検査して、前記画像デ
    ータメモリ上における前記2次元コードの存在領域を検
    出する方法であって、 前記検査線の始点は、前記画像領域の一方の端部に設定
    されたものと他方の端部に設定されたものとがあり、 一方、前記検査線の終点は、前記始点とは反対側の画像
    領域端部から離されて設定されていると共に、前記一方
    の端部を始点として設定された検査線の長さと、前記他
    方の端部を始点として設定された検査線の長さとを足し
    合わせた長さが、前記画像領域の両端部間の長さから、
    前記検出された2次元コードが前記画像領域中において
    取り得る最小のサイズに基づいて決定される所定長さ分
    だけ減じた長さ以上に設定されていること、 を特徴とする2次元コード存在領域検出方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の2次元コード存在領域検出
    方法において、 前記検査線は、前記画像領域の両端部間の長さから、前
    記検出された2次元コードが前記画像領域中において取
    り得る最小のサイズに基づいて決定される所定長さ分だ
    け減じた長さ以上に設定されていること、 を特徴とする2次元コード存在領域検出方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の2次元コード存在領域検出
    方法において、 前記一方の端部を始点として設定された検査線の長さ
    と、前記他方の端部を始点として設定された検査線の長
    さとを足し合わせた長さが、前記画像領域の両端部間の
    長さよりも小さく設定されていること、 を特徴とする2次元コード存在領域検出方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか記載の2次元コー
    ド存在領域検出方法において、 前記検査線に沿って画像データを検査する際、明暗の変
    化点を検出する変化点検出処理を行い、明暗変化点が検
    出されれば前記変化点検出処理は一旦終了して、前記明
    暗変化点を起点として所定長さ以上の直線を検出する直
    線検出処理に移行し、 当該直線検出処理において前記所定長さ以上の直線が検
    出されれば、当該検出された直線に基づき画像領域中に
    おける前記2次元コードの存在領域を検出する領域検出
    処理に移行し、当該直線検出処理において前記所定長さ
    以上の直線が検出されなければ、当該検査線又は別の検
    査線に沿った前記変化点検出処理に移行すること、 を特徴とする2次元コード存在領域検出方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか記載の2次元コー
    ド存在領域検出方法において、 前記検査線は複数設定されると共に、隣り合う検査線同
    士の検査方向が交互に逆向きになるよう設定されている
    こと、 を特徴とする2次元コード存在領域検出方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか記載の2次元コー
    ド存在領域検出方法において、 前記検査線に直交する方向から見て同じ位置に、前記画
    像領域の両端部を始点とした検査線を設定可能にすると
    共に、 まず一方の画像領域端部を始点とする検査線を用いた変
    化点検出処理によって明暗変化点が検出され、その後の
    直線検出処理によって所定長さ以上の直線が検出されな
    かった場合には、前記検査線に直交する方向から見て同
    じ位置であるが反対側の画像領域端部を始点とする検査
    線による前記変化点検出処理を実行すること、 を特徴とする2次元コード存在領域検出方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか記載の2次元コー
    ド存在領域検出方法において、 前記検出対象の2次元コードは、少なくとも2辺が実線
    パターンであること、 を特徴とする2次元コード存在領域検出方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載の2次元コード存在領域検出
    方法において、 前記検出対象の2次元コードは、隣接する2辺が実線パ
    ターンであること、 を特徴とする2次元コード存在領域検出方法。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれか記載の2次元コー
    ド存在領域検出方法において、 前記検査線が複数本設定されている場合には、前記画像
    領域中央付近では相対的に密に設定されていること、 を特徴とする2次元コード存在領域検出方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれか記載の2次元コ
    ード存在領域検出方法において、 前記検査線が複数本設定されている場合には、前記検査
    線を用いる順番が、前記画像領域中央付近から画像領域
    周辺へ向かう順番であること、 を特徴とする2次元コード存在領域検出方法。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれか記載の2次元
    コード存在領域検出方法によって検出された2次元コー
    ド存在領域内の画像データに基づいて、その中に含まれ
    ている前記2次元コードを読み取ること、 を特徴とする2次元コード読取方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜10のいずれか記載の2次元
    コード存在領域検出方法が、コンピュータシステムにて
    実行するプログラムとして記録されたことを特徴とする
    記録媒体。
  13. 【請求項13】請求項11記載の2次元コード読取方法
    が、コンピュータシステムにて実行するプログラムとし
    て記録されたことを特徴とする記録媒体。
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EP1727070A1 (en) * 2004-03-04 2006-11-29 Sharp Kabushiki Kaisha 2-dimensional code region extraction method, 2-dimensional code region extraction device, electronic device, 2-dimensional code region extraction program, and recording medium containing the program

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