JP3758266B2 - コード読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バーとスペースとを組み合わせて情報を記録したバーコードと、2次元のマトリックス上に白黒のパターンを配置して情報を記録した2次元コードとの両方を読取ることができるコード読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バーコードは個々の商品などに付けられ、在庫管理、流通管理、販売高管理などの分野で広く用いられている。図2(a)はこのバーコードの1例を示すものであり、バーコードを読み取る装置の1例としては特開昭63−115282号公報がある。
【0003】
一方、2次元コードは、バーコードに比べ、小さなスペースに大量の情報を記録できるようになっており、例えば、ケースに入っている商品の品名や個数、送り先などの詳細な情報までも記録できる。図2(b)はこの2次元コードの1例を示すものであり、2次元コードを読み取る装置の1例としては特開平8−180125号公報がある。
【0004】
そして、2次元コードもバーコードも白と黒のパーターンの組み合わせによって、情報を記録する手段であるが、その性質にはかなり大きな違いがある。
図2(a)に示されるように、バーコードは、幅の広いバーAと幅の狭いバーB、およびその間の幅の広いスペースCと幅の狭いスペースD等の組み合わせにより構成され、特に幅が狭いバーは、0.2mm以下の幅で印刷されることもあり、このような幅の狭いバーを認識できる解像度を持つことが読み取り装置に要求される。
【0005】
また、バーコードはバーの長手方向に対して直角方向にだけ情報を持っているので、バーコード読み取り装置に使用されるセンサは画素が1列に並んだものでよく、解像度が要求されるので1000以上の画素を有するラインセンサが使用されることが多い。
一方、図2(b)に示されるように、2次元コードは情報の最小単位が正方形のデータセルと呼ばれる1ビットの情報を表わす区画に区分されており、読み取り装置は個々のデータセルを面として認識されるので、要求される解像度はバーコード読み取り装置に比べると一般的に粗である。例えば、2次元コード読み取り装置に使用されるCCDセンサは、横640画素、縦480画素程度の配列のものが使用される。このように、2次元コード読み取り装置に使用されるセンサは、横一列の画素数ではバーコード読み取り装置に比べて少ない。
【0006】
しかし、全画素数は307200(640×480)であり、格段に多い。そして、2次元コードとバーコードとを1つの装置で読み取ることも研究されており、例としては特開平6−309485号公報のようなものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平6−309485号公報のものは、バーコードの各バーや各スペースなどの構成要素について、その画像の面積を求める方法を採用しているため、バーコード解読に関わる画像データが多量なので、解読に大きな時間を要するという問題がある。
【0008】
そこで本願発明は上記問題点に鑑み、2次元コードとバーコードとを読み取ることができるコード読取装置において、バーコードを読み取るのに要する時間を短縮させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、制御回路は、画像データからバーコードを解読するときに、CCDセンサから出力される全走査線信号のうち、ある所定間隔で設定された走査線の代表である検査線を複数設定し、この設定した複数の検査線から出力される検査線信号を、前記CCDセンサの画面の中央から外側に広がる順番で解読して、解読したバー及びスペースに対応するデータが同じである検査線の数が所定数あるか否かを判断し、所定数あるときにデータをバーコードの読み取りデータとして確定することを特徴とする。
【0010】
これにより、本装置では、CCDセンサのすべての走査線からバーコードを読み取るのではなく、走査線の代表である複数の検査線を用いてバーコードを読み取るようにしているので、高速に読み取ることができるようになる。しかも、同一のデータになったものが所定個数存在しなければ、そのデータを読み取りデータとして確定しないので、バーコードの読み取りデータの信頼性は高まる。
【0011】
更に、制御回路は、CCDセンサの画面の中央から外側に広がる順番で、検査線の信号を解読していく。このように、画面中央付近を先に優先的に検査するのは、図9に示されるように、バーコードはCCDセンサ4の画面中央付近に捉えられる可能性が高く、これによりバーコードの画像データをより早く迅速に検出することができるようになる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明では、検査線の間隔は、CCDセンサの画面中央に近い範囲では密に、外側では粗に設定されていることを特徴とする。これにより、CCDセンサの画面中央付近捉えられる可能性が高いバーコードの画像は、より細かく検出される可能性が高くなるため、より正確に検出されることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい一実施形態を、図面を用いて以下に説明する。
図1のブロック図は、本発明のコード読取装置2の構成を示している。
図1において、コード読取装置2は、CCDセンサ4、2値化回路6、画像メモリ8、クロック信号出力回路14、アドレス発生回路16、変化点検出回路18、比検出回路20、アドレス記憶メモリ22および制御回路24から構成されている。
【0018】
CCDセンサ4は、捉えた画像の光強度に応じて電気信号を出力する光電変換素子が水平方向および垂直方向に2次元状に広がるように多数配置され、水平方向に640画素、垂直方向に480画素が配置されたセンサである。また、このCCDセンサ4は、制御回路24から出力される信号により、CCDセンサ4を構成する光電変換素子を水平方向に1ライン分走査して1水平ライン分の走査線信号を出力し、こうした1水平ライン分の走査が完了すると、その下段の1水平ライン分の走査を行う、といった手順で、水平走査を垂直方向に順次行うことによって、捉えた画像を表わす電気信号を出力する。
【0019】
2値化回路6は、CCDセンサ4からの電気信号を、しきい値に基づいて2値化する回路である。アドレス発生回路16は、クロック信号出力回路14のクロック信号により順次、画像メモリ8、アドレス記憶メモリ22にアドレスを与えるものである。変化点検出回路18は、2値化回路6から出力される2値化された信号から、「1」から「0」への変化あるいは「0」から「1」への変化を検出し、変化検出時に比検出回路20にパルス信号を出力する回路である。
【0020】
比検出回路20は、変化点検出回路18からのパルス信号入力から次のパルス信号入力までに、クロック信号出力回路14から出力されたクロックパルスをカウントすることによって、パルス信号とパルス信号との間の発生間隔が所定の比であることを検出したとき、アドレス記憶メモリ22に信号を出力する。アドレス記憶メモリ22は、比検出回路からの信号を入力すると、アドレス発生回路16からのアドレスを取り込み、このアドレスを記憶するメモリである。なお、比検出回路20はパターン検出回路に相当する。
【0021】
ここで、上記コード読取装置2で読み取られる2次元コードについて少し説明する。図2(b)において、この2次元コード50は、白色の台紙の上に印刷されており、3個の位置決め用シンボル52a、52b、52c、データ領域54から構成されている。これら全体はセル数が縦横同数(29セル×29セル)の正方形状のマトリックスに配置されている。各セルは、光学的に異なった2種類の白(明)・黒(暗)で区別して表わされる。
【0022】
なお、位置決め用シンボル52a、52b、52cは、2次元コード50の4つの頂点の内、3つに配置されている。そのセルの配置は、黒部からなる枠状正方形内の中心に白部からなる縮小した枠状正方形が形成され、さらに、その内側の中心に黒部からなる縮小した正方形が形成されているパターンである。 次に、制御回路24は以下に述べるようにして読み取り制御を行う。
【0023】
図1において、まず、制御回路24が指示することにより、CCDセンサ4が2次元コード50の画像を検出する。CCDセンサ4は、画像を検出すると、光の強さに応じて、図3(a)に示すような多段階レベルからなる電気信号を出力する。この電気信号は、2値化回路6が制御回路24から指示されたしきい値にて2値化され、図3(b)に示すようなハイ(1)/ロー(0)の2つのレベルからなる信号に変換される。
【0024】
一方、CCDセンサ4から出力される同期パルスに応じて、クロック信号出力回路14は、CCDセンサ4から出力される電気信号のパルスより十分に細かいクロックパルスを出力する。アドレス発生回路16は、このクロックパルスをカウントして、画像メモリ8に対するアドレスを発生させる。2値化された信号は、このアドレス毎に所定ビット単位で画像メモリ8に画像データとして書込まれる。
【0025】
一方、2値化回路6からの信号における「1」から「0」への変化あるいは「0」から「1」への変化時に、変化点検出回路18は、比検出回路20にパルス信号を出力する。比検出回路20は、変化点検出回路18からのパルス信号入力から次のパルス信号入力までに、クロック信号出力回路14から出力されたクロックパルスをカウントすることにより、2値化された信号から2次元コード50の位置決め用シンボル52a、52b、52cに該当するパターンを検出する。
【0026】
図4(a)に示すように、位置決め用シンボル52a、52b、52cのほぼ中心を横切るCCDセンサ4の走査線(A)、(B)、(C)での明暗パターンは、図4(b)に示すように、すべて同じ明暗成分比を持つようになっている。具体的には、位置決め用シンボル52a、52b、52cの中心を横切るそれぞれの走査線(A)、(B)、(C)の明暗成分比は、暗:明:暗:明:暗=1:1:3:1:1となっている。
【0027】
このことにより、比検出回路20は、この「1:1:3:1:1」なる明暗成分比を検出し、検出した場合は、そのタイミングでアドレス発生回路16にて発生されている画像メモリ8のアドレスをアドレス記憶メモリ22に記憶させる。よって、CCDセンサ4が2次元コード50の画像を検出すると、画像メモリ8に2値化された信号からなる画像データが記憶され、アドレス記憶メモリ22には、検出された分の位置決め用シンボル52a、52b、52cのアドレスが記憶される。
【0028】
以上の読み取り制御は2次元コードを検出した場合の動作を説明したものである。しかし、バーコードを読み取る場合も、基本的な動作は同じである。まず、バーコードの画像をCCDセンサ4が検出して電気信号に変換する。そして、この電気信号を2値化回路6が2値化し、画像データとして画像メモリ8に記憶する。但し、バーコードの場合には、比検出回路20により明暗成分比「1:1:3:1:1」が検出されず、また、アドレス記憶メモリ22にもアドレスが記憶されることがない。
【0029】
次に、画像メモリ8に画像データが記憶されてからの制御回路24の作動について説明する。
まず、バーコードと2次元コードとの両方を読み取ることができる装置の使い方には、▲1▼2次元コードだけを読み取る、▲2▼2次元コードを読み取ることもあり、バーコードを読み取ることもある、▲3▼バーコードだけを読み取る、の3つのケースがある。
【0030】
そして、本実施形態のコード読取装置2は、上記3つのケースの全てに対応するもので、それぞれのケースにおいて、2次元コードあるいはバーコードの解読に要する時間を最小とするために、いずれの目的で使用するかということを本装置に動作モードとして設定されている。また、設定された動作モードは、他のモードと識別できるように表示部26に表示される。また、動作モードは、キーボード部28が操作されることで設定される。
【0031】
図5〜図7は、画像メモリ8に画像データが記憶されてからの制御回路24の作動を示すフローチャートである。
図5は2次元コードだけを読み取るモード、図6はバーコードだけを読み取るモード、図7はバーコード及び2次元コードの読み取りを行うモードが設定されている場合の、それぞれのフローチャートを示すものである。
【0032】
図5において、処理が開始されると、まず、位置決め用シンボル52a、52b、52cの検出処理を行う(S100)。この処理では、アドレス記憶メモリ22に対してアクセスし、その記憶内容から位置決め用シンボル52a、52b、52cを検出する。そして、位置決め用シンボルを検出することができたか否かを判断し(S110)、位置決め用シンボルを検出できなければ直ちに読み取りの処理を終了する。一方、位置決め用シンボルを検出した場合にはその数が3つあるか否かを判断する(S120)。そして、3つあると判断した場合には、その検出した3つの位置決めシンボルの位置に基づいて、画像メモリ8に記憶された画像データから2次元コードの解読を行う(S130)。
【0033】
以上のようにして2次元コードの解読がなされるが、その解読の詳細については特開平8−180125号公報に記載されているので説明を省略し、本件の特徴であるバーコードを読み取る場合について以下に説明する。
まず、画像メモリ8に記憶された画像データとCCDセンサ4が捉えた画像との関係について説明する。図8(a)および(b)は、CCDセンサ4の画面が捉えられた画像の位置と、その画像データが記憶される画像メモリ8のアドレスの対応を説明する図である。
【0034】
図8(b)において、画像メモリ8のアドレス0000H から0027H まで、あるいは0028H から004FH まで等は、それぞれCCDセンサ4の1本の走査線の画像データを記憶するものであり、このような画像メモリ8がCCDセンサ4の走査線の数と同数だけである。なお、図8の例では、CCDセンサ4の画面における左上の点A、同右上の点B、同左下の点C、同右下の点Dがそれぞれ、記憶されているアドレスを示している。
【0035】
このように、CCDセンサ4の画面が捉えた画像の位置と、その画像データが記憶される画像メモリのアドレスは、1:1に対応することが予め決められているので、あたかも、CCDセンサ4の画面上の各位置にアドレスが割り当てられているかのように、画像メモリ8を取り扱うことができる。
以下、説明を単純化するため、この考えに基づいて、CCDセンサ4の画面上の各位置にアドレスが割り当てられているものとして説明していく。
【0036】
図9はバーコードを読み取るために、CCDセンサ4の画面上に設定した複数の検査線を示すものである。ここで、検査線とは、CCDセンサ4の水平方向の走査線のことであり、ある所定の間隔を持って複数本設定される。つまり検査線とは、等間隔で設定された走査線の代表のようなものである。
これは、本装置で使用されるCCDセンサ4の全画素数はバーコードだけを読み取る場合(ラインセンサでバーコードを読み取るもの)に比べて格段に多いが、画面横方向の一列の画素数は少ないので、バーコードを読み取る場合の解像度は劣る。そこで、全画素数が多いことに着目し、バーコードの1つのバーあるいはスペースを1本の水平方向の画素列だけで認識するのではなく、等間隔で設定された走査線の代表である複数の検査線を用いてバーコードを読み取るようにしている。
【0037】
また、図9に示される
【0038】
【外1】
【0039】
は、その検査線の検査をする順番を示している。CCDセンサ4の画面中央付近に検査線▲1▼が設定され、順次、上下に、交互に、中央から外側に広がるようにある間隔を持って複数の検査線
【0040】
【外2】
【0041】
が設定され、これらの検査線だけがバーコードの解読に関与する。このように、画面中央付近を優先的に検査するのは、図9に示されるように、CCDセンサ4の画面中央付近にバーコードの画像が捉えられる可能性が高いためであり、これによりバーコードの画像データをより早く迅速に検出することができるようになる。
【0042】
また、中央付近は、上端付近、下端付近に比べて、検査線の間隔を狭くしても良い。これにより、CCDセンサ4の画面中央付近で捉えられる可能性が高いバーコードの画像は、より細かく検出される可能性が高くなるため、より正確に検出されることになる。
図10は、ある検査線において、バーコードの一部を検出している場合の、画像の数値比の例を示す説明図である。
【0043】
図10(a)は、白として認識されたスペースと、黒として認識されたバーの部分を示している。また、図10(b)は、画像メモリ8に記憶された上記画像の画像データを示している。また、図10(c)は、画像データを数値化した例で、バーとスペースを区別し、それぞれのバー及びスペースを構成しているビット数を表し、バー及びスペースの順序と同じ順序で数列が作られたことを示している。そして、このような数列を各走査線について作成する。
【0044】
ここで、前述した図6のフローチャートに基づいて、画像メモリ8に記憶されたバーコードの画像データからバーコードを解読する作動を説明する。
図6において、まず、検査線の番号mを初期化する(S200)。次に、検査線の番号mをインクリメントして、mが最大値Mに達していないことを確認しながら、m番目の検査線を検査し、図10に示されるようなバーコードの画像データが存在するか否かを検出する(S210〜240)。具体的には、設定されている検査線
【0045】
【外3】
【0046】
を、バーコードの画像データが検出されるまで▲1▼から順に検出していく(図9参照)。
次に、検出した画像データを解読し、書式の検査やバーコードの画像データ内に含めて記録されているチェックコードの検査などを行い、合格した場合はバーコード読み取りデータの1つとして記憶する(S250〜270)。このように検査に合格して得られたバーコード読み取りデータが同一であるものの個数を算出し、同一であるデータの個数が必要数より多ければ、そのデータを読み取りデータとして確定する(S280〜295)。所定個数に達しない場合は、所定個数に達するまで、さらに検査線を検査するという作動を繰り返す。
【0047】
そして、全ての検査線を検査し終わった時点で一致数が所定個数に達していない場合は、CCDセンサ4が正常なバーコードの画像を捉えていないものと判断し、処理を終了する。
このように、本装置では、CCDセンサ4のすべての走査線からバーコードを読み取るのではなく、走査線の代表である複数の検査線を用いてバーコードを読み取るようにしているので、高速に読み取ることができるようになる。しかも、同一のデータになったものが所定個数存在しなければ、そのデータを読み取りデータとして確定しないので、バーコードの読み取りデータの信頼性は高まる。
【0048】
次に、前述した図7のフローチャートに基づいて、画像メモリ8に記憶された画像データから2次元コードもしくはバーコードを解読するモードが設定された場合の作動を説明する。
図7において、処理が開始されると、まず、位置決め用シンボル52a、52b、52cの検出処理を行う(S300)。次に、位置決め用シンボルを検出することができたか否かを判断し(S310)、位置決め用シンボルを検出した場合にはその数が3つあるか否かを判断する(S320)。そして、3つあると判断した場合には、その検出した3つの位置決めシンボルの位置に基づいて、画像メモリ8に記憶された画像データから2次元コードの解読を行う(S330)。
【0049】
一方、ステップ310にて位置決め用シンボルを検出できなかった場合には、直ちにバーコード読み取り処理(S340:図6の処理に対応)に移行するようになっており、2次元コード読み取りを優先している。これは、バーコードを検出するには、画像メモリ8の画像データから検出しなければならず、検出処理を高速化することができない。これに対して、2次元コードの検出は、画像メモリ8の画像データから検出することなく、前述した比検出回路20のハード構成により検出できるので高速化することができる。よって、本件は、検出処理のみであれば高速に処理できる2次元コード読み取りを優先し、位置決め用シンボルを検出できなかった場合には、直ちにバーコード読み取り処理に移行することで高速な処理を可能にしている。
【0050】
〔他の実施形態〕
この他の実施形態においては、検査線と検査線との間にさらに副検査線を設定し、副検査線の信号も解読のデータに利用するというものである。
具体的には、図11(a)に示されるように比較的広い間隔で設定された複数の検査線
【0051】
【外4】
【0052】
と、図11(b)に示されるように、各検査線の間に設定される比較的間隔の狭い複数の検査線(以下、副検査線という)▲1▼〜▲4▼とが設定されている。つまり、検査線が2段階に設定されている。図11の例では、1つの検査線に対して、4本の副検査線が設定されている。
図12は、副検査線を設定したときの、画像メモリ8に記憶されたバーコードの画像データからバーコードを解読する処理を示すフローチャートである。
【0053】
図12において、バーコードを検出する手順は、CCDセンサ4の画面中央付近に設定された検査線▲1▼からバーコードの検出のための検査を初め(S400〜440)、ある検査線においてバーコードが最初に検出された後、その検査線の周辺に配置されている全ての副検査線▲1▼〜▲4▼を順次検査していく(S500〜540)。
【0054】
正常にバーコードが解読された場合は、その解読データを記憶し(S450〜470、S550〜570)、それまでに記憶されているすべての解読データにおいて、一致するものの個数を算出し、所定個数が一致すればその解読データをバーコード解読データとして確定し、バーコード読み取り動作を終了する(S480〜490、S580〜600)。
【0055】
また、副検査線の検査を終わった時点で、一致数が所定個数に達していない場合は、次の検査線の検査に移り、所定個数の一致数に達するまで、この処理を繰り返す。そして、全ての検査線を検査し終わった時点で一致数が所定個数に達していない場合は、CCDセンサ4が正常なバーコード画像を捉えていないものと判断し、その画像の検査を終了する。
【0056】
このように、ある検査線でバーコードが最初に検出された後、その検査線の周辺に配置されている副検査線で重点的に検査がなされるため、同一のバーコード解読データが得られる確率が高いのでつぎの検査線を検査する前に同一のデータが所定個数に達し、より高速に処理することが可能になる。また、検査線でバーコードが検出されなければ、副検査線による検査を行わないため、副検査線を設けたからといって処理が遅くなることもない。
【0057】
さらに、検査線と検査線との間隔は、副検査線の間隔に比べると広いため、例えば、バーコードがCCDセンサ4の面に対して斜めになった状態で捉えられた場合(図11(a)参照)には、検査線だけでは、同一のデータが所定個数に達しない可能性がある。しかし、副検査線の場合、間隔が狭いため、バーコードが斜めになった状態で捉えられても、同一のデータが所定個数に達する可能性は高く、バーコードが斜めで捉えられても読み取れる可能性が高くなる。
【0058】
〔他の実施形態〕
図13は、前述した2通りの検査線の設定例において、さらにバーコード読み取りデータの正確さを重視する場合に、検査線あるいは副検査線を1本の走査線ではなく、複数の補助的な検査線(以下、補助検査線という)を設定した例である。図13の例では、それぞれの検査線あるいは副検査線に対して、2本の補助検査線▲1▼▲2▼をCCDセンサ4の走査線2本に相当する狭い間隔で設定した例である。
【0059】
このように、補助検査線を用いて検査線あるいは副検査線による検査領域を広げたことにより、例えば、図14(a)のようにバーコードに汚れが付着したり、図14(b)のように印刷に欠落が発生した場合のときに、同一のデータになったものだけが結果として残り、局部的に本来のバーコードと異なる部位から得られたデータが排除されることになるので、より正確なバーコード読み取りデータを得ることができる。
【0060】
なお、以上の説明では、CCDセンサ4の画面の水平方向の走査線(いわゆる主走査線)の方向に検査線を設定するものについて説明したが、CCDセンサ4の画面の垂直方向の走査線の方向に検査線を設定するものについても同様のことが可能であり、この場合、図2のバーコードの向きから90°回転した向きのバーコードの読み取りが可能であることはいうまでもない。
【0061】
また、本装置では、バーコードの認識に関与する検査線の数を増減することにより、得られるデータの信頼性や、バーコードの読み取りに要する時間を調節することができるため、用途に応じて、信頼性を重視した設定や、読み取り時間を優先した設定などが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示すコード読取装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 バーコードおよび2次元コードを示す図である。
【図3】 CCDセンサと2値化回路との出力信号を示す図である。
【図4】 位置決め用シンボルを走査した場合の明暗検出の説明図である。
【図5】 2次元コードのみの読み取り設定時のフローチャートである。
【図6】 バーコードのみの読み取り設定時のフローチャートである。
【図7】 2次元コードとバーコードの両方の読み取り設定時のフローチャートである。
【図8】 CCDセンサの画面と画像を記憶するメモリの関係を示す図である。
【図9】 検査線の設定例を示す図である。
【図10】 バーコードを検出している場合の画像の数値比を示す説明図である。
【図11】 副検査線の設定例を示す図である。
【図12】 副検査線を設定したときのバーコードを解読する処理を示すフローチャートである。
【図13】 補助検査線の設定例を示す図である。
【図14】 補助検査線を設定したときのバーとスペースの認識状態を示す図である。
【符号の説明】
2 コード読取装置
4 CCDセンサ
6 2値化回路
8 画像メモリ
24 制御回路
Claims (2)
- 複数のバーおよびスペースを組み合わせて配置して情報を記録したバーコードと、白黒のパターンを2次元のマトリックス状に配置して情報を記録した2次元コードとを読取ることができるコード読取装置であって、
前記バーコードおよび前記2次元コードからの反射光を受光して、受光した光強度に応じた電気信号を出力する光電変換素子が、水平方向および垂直方向に2次元状に広がるように多数配置された四角形の画面を有し、前記水平方向に1ライン分走査して前記光電変換素子から出力される電気信号を走査線信号として出力すると共に、1ライン分の走査が終了すると前記垂直方向に1ラインずらして走査線信号を順次出力するCCDセンサと、
前記CCDセンサから順次出力される前記走査線信号を2値化し、この2値化した信号を順次出力する2値化回路と、
前記2値化回路から順次出力される2値化された信号を、前記光電変換素子の位置に対応させて画像データとして記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記画像データを読み取って、前記バーコードおよび前記2次元コードを解読する制御回路とを有し、
前記制御回路は、
前記画像データから前記バーコードを解読するときに、前記CCDセンサから出力される全走査線信号のうち、ある所定間隔で設定された走査線の代表である検査線を複数設定し、この設定した複数の前記検査線から出力される検査線信号を、前記CCDセンサの画面の中央から外側に広がる順番で解読して、解読したバー及びスペースに対応するデータが同じである検査線の数が所定数あるか否かを判断し、所定数あるときに前記データをバーコードの読み取りデータとして確定することを特徴とするコード読取装置。 - 複数のバーおよびスペースを組み合わせて配置して情報を記録したバーコードと、白黒のパターンを2次元のマトリックス状に配置して情報を記録した2次元コードとを読取ることができるコード読取装置であって、
前記バーコードおよび前記2次元コードからの反射光を受光して、受光した光強度に応じた電気信号を出力する光電変換素子が、水平方向および垂直方向に2次元状に広がるように多数配置された四角形の画面を有し、前記水平方向に1ライン分走査して前記光電変換素子から出力される電気信号を走査線信号として出力すると共に、1ライン分の走査が終了すると前記垂直方向に1ラインずらして走査線信号を順次出力するCCDセンサと、
前記CCDセンサから順次出力される前記走査線信号を2値化し、この2値化した信号を順次出力する2値化回路と、
前記2値化回路から順次出力される2値化された信号を、前記光電変換素子の位置に対応させて画像データとして記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記画像データを読み取って、前記バーコードおよび前記2次元コードを解読する制御回路とを有し、
前記制御回路は、
前記画像データから前記バーコードを解読するときに、前記CCDセンサから出力される全走査線信号のうち、前記CCDセンサの画面中央に近い範囲では密に、外側では粗に設定された走査線の代表である検査線を複数設定し、この設定した複数の前記検査線から出力される検査線信号を解読して、解読したバー及びスペースに対応するデータが同じである検査線の数が所定数あるか否かを判断し、所定数あるときに前記データをバーコードの読み取りデータとして確定することを特徴とするコード読取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00152397A JP3758266B2 (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | コード読取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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