JP2000292896A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000292896A
JP2000292896A JP11095907A JP9590799A JP2000292896A JP 2000292896 A JP2000292896 A JP 2000292896A JP 11095907 A JP11095907 A JP 11095907A JP 9590799 A JP9590799 A JP 9590799A JP 2000292896 A JP2000292896 A JP 2000292896A
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Japan
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photosensitive
film
drum
developing material
heat
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JP11095907A
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Akira Taguchi
あきら 田口
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像品位が低下しない画像形成装置を提供す
ることを課題とする。 【解決手段】一方の対向する二辺の切断面の状態と、他
方の対向する二辺の切断面の状態とが異なるシート状の
フィルム(感光性熱現像材料)をローラ対142で挟持搬
送しながら露光部120で露光し、露光が終了したフィ
ルムを現像部130へローラ対142,143で挟持搬
送し、現像部130でドラム14とローラ16とで挟持
搬送しながら熱現像することによりフィルムに画像を形
成する画像形成装置であって、切れ味の悪い切断面を有
する二辺がフィルムの搬送方向に対して側面となるよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性熱現像材料
に画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】外周面上に感光性熱現像材料を保持しな
がら搬送するドラムと前記ドラムに感光性熱現像材料を
付勢して案内する複数のローラとで搬送しながら加熱し
て熱現像することにより前記感光性熱現像材料に画像を
形成する画像形成装置が市場に提供されている。
【0003】また、従来の装置では、感光性熱現像材料
を固定し、露光していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、 このような
画像形成装置では、感光性熱現像材料の層の一部が剥離
し、熱現像部のドラムやローラの幅方向に線状にカスと
して付着し、通過する感光性熱現像材料に線状の圧痕や
現像ムラを生じさせたり、感光性熱現像材料に転写して
画像領域が汚れたりして、画像品位が低下する問題点が
あることが判った。
【0005】また、感光性熱現像材料を固定し、露光す
ると、トータルの処理時間が長くなるので、搬送ローラ
対により感光性熱現像材料を搬送しながら露光すること
を考えた。
【0006】しかし、単にこのようにすると、搬送ロー
ラ対に感光性熱現像材料の先端がかみこまれる際に、抵
抗が大きくなり、搬送速度にむらが発生する。そのた
め、副走査方向の露光むらが発生し、画像品位が低下す
ることが判明した。
【0007】また、搬送ローラ対に先端がかみこまれる
際、又、搬送ローラ対より後端が抜ける際に、感光性熱
現像材料の層の一部が剥離し搬送ローラ対の幅方向に線
状にカスとして付着し、通過する感光性熱現像材料に線
状の圧痕を生じさせたり、感光性熱現像材料に転写して
画像領域が汚れたりして、画像品位が低下する問題点が
あることが判った。
【0008】本発明は、このような画像品位が低下する
ことを抑制することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような画像形成装置
で用いられる感光性熱現像材料の一例を図8及び図9を
用いて説明する。以下、この一例のフイルムを単にフイ
ルムという。
【0010】図8はフィルムの断面図であり、露光時の
フィルム内の化学的反応を模式的に示した図、図9はフ
ィルムの断面図であり、加熱(現像)時のフィルム内の化
学的反応を模式的に示した図である。
【0011】フィルムは、PETからなる支持体1の一方
の面には、耐熱性バインダを主成分とする感光層2が塗
布・乾燥して形成され、さらに、その上に耐熱性バイン
ダを主成分とする保護層3が塗布・乾燥して形成されて
いる。感光層には、ハロゲン化銀粒子と、有機銀の一種
であるベヘン酸銀(Beh.Ag)と、還元剤及び調色剤とが含
まれている。また、支持体1の他方の面には、耐熱性バ
インダを主成分とする裏面層4が形成されている。
【0012】露光時に、露光部よりレーザ光Lがフィル
ムに対して照射されると、図8に示すように、レーザ光
Lが照射された領域で、ハロゲン化銀が感光し、潜像が
形成される。
【0013】そして、露光後に、フィルムFを加熱する
と、図9に示すように、ベヘン酸銀から銀イオン(Ag+)
が放出され、銀イオンを放出したベヘン酸は調色剤と錯
体を形成する。その後、銀イオンが拡散して、感光した
ハロゲン化銀粒子を核として還元剤が作用し、化学的反
応により銀画像が形成されると思われる。このように、
フィルムは感光性ハロゲン化銀粒子と、有機銀塩と、銀
イオン還元剤とを有し、40℃以下の温度では、実質的に
熱現像されず。80℃以上である最低現像温度以上の温度
で熱現像される。
【0014】このようなフィルムは、例えば、図10及
び図11に示すような工程を経て製造されている。先
ず、図10(A)に示すように、支持体1の一方の面上
に感光層2,保護層3が塗布され、他方の面上に裏面層
4が塗布された広幅のフィルムロールである元巻ロール
5を、ロータリカッタ6を用いて、所望の幅にスリット
して、狭幅(例えば、14インチ)のロール7を製造する。
これにより、通常、良い切れ味になる。
【0015】そして、このようなロータリカッタ6の一
例の切断部を拡大した断面を図10(B)に示す。この
ロータリカッタ6は、抱きローラ8を抱いたところのフ
イルムFをスリットするもので、抱きローラ8のロータ
リカッタ6と対向する領域に溝84が円周状に設けられ
ており、抱きローラ8とロータリカッタ6を回転させな
がら、抱きローラ8の周速とほぼ同じ速度でフイルムF
を搬送しながら、この溝84にロータリカッタ6の円周
部(先端部)が入り、溝84の壁にロータリカッタ6の
刃先が摺接しながらフイルムFを切断してスリットす
る。このようにすることにより、非常に良い切れ味にな
る。
【0016】次に、図11(A)に示すように、ロール
7から繰り出されたフィルムを搬送し、断裁カッタ(ギ
ロチンカッタ)9を用いて断裁し、所望の大きさ(例え
ば、17インチ,14インチ,11インチ)のシート状のフィル
ムFを製造する。
【0017】一般に、断裁カッタ7を用いて切断された
フィルムFの切断面D(図12(a)参照)の方が切断面の角
部(稜線)にばり等が形成され、ロータリカッタ6を用い
て切断されたフィルムFの切断面R(図12(b)参照)よ
り、切れ味が悪い面となる。
【0018】また、感光性熱現像材料の場合、感光層2
は、有機銀塩を含有し耐熱性樹脂を主成分としており、
硬くてもろいので、図12(b)に示すように、切断面Dに
おいて感光層2が支持体層1より剥離することもある。
【0019】このような断裁装置で比較的切れ味の良い
断裁装置の一例の断面図を図11(B)に示す。フイル
ムFを乗せる上面が平面の台92に、断裁カッタ9の先
端部が入る溝94が設けられており、断裁カッタ9の先
端部が溝に入ったとき、断裁カッタ9の刃先が溝94の
壁を摺接するようになっている。そして、断裁時のバリ
が形成されにくいように、断裁カッタ9と同じ方向から
フイルムFを押圧する押圧部材91が、断裁カッタ9が
フイルムFを切断する際にフイルムFを押圧する。
【0020】しかしながら、このような断裁装置におい
ても、ロータリカッタ6を用いて切断されたフィルムF
の切断面R(図12(b)参照)より、切れ味が悪い面とな
る。そして、図5〜7に示すような画像形成装置の熱現
像部で、他の対向する二辺より切れ味が悪い面の辺をド
ラム14の回転方向に対して先頭となるように、フイル
ムFをドラム14の表面に密着させると、ドラム14と
ローラ16とのニップ部へかみこまれる際や抜ける際の
衝撃が大きく、フイルムFからかすが剥離しやすく、ま
た、ドラム14の外周面に柔軟層38が設けられている
場合、柔軟層が削れ、ローラ16やドラム14の外周面
上にドラム14の回転軸方向の線状にかすが付着し、ロ
ーラ16とドラム14とのニップ部でフイルムFに圧痕
を生じさせたり、かすが付着しているため十分に熱が伝
達されずに現像ムラになったり、柔軟層が削れているた
めフイルムFがドラム14から十分な熱を伝えられず現
像ムラになったり、付着したカスがフイルムFに転写し
てフイルムFが汚れたりして、フィルムFの画像品位が
低下するものと考えられる。
【0021】また、図13に示すように、露光部の搬送
ローラ対8に、フィルムFの切れ味が悪い切断面Dが搬
送方向に対して先端となって搬送されると、ローラ対8
に先端(切断面D)がかみこまれる際に、抵抗が大きくな
り、搬送速度にむらが発生する。切断面DがフィルムF
の後端となる場合も同様である。そして、搬送速度にむ
らが発生すると、副走査方向の露光むらが発生し、画像
品位が低下する。また、ローラ対8に先端(切断面D)が
かみこまれる際や、ローラ対8より後端(切断面D)が抜
ける際に、感光層2や裏面層4が欠け、ローラ対8に回
転軸方向の線状にかすが付着し、ローラ16とドラム1
4とのニップ部でフイルムFに圧痕を生じさせたり、付
着したカスがフイルムFに転写してフイルムFが汚れた
りして、フィルムFの画像品位が低下するものと考えら
れる。
【0022】これに対し、以下の手段により上記課題を
解決することができる。請求項1記載の手段は、一方の
対向する二辺の切断面の状態と、他方の対向する二辺の
切断面の状態とが異なるシート状の感光性熱現像材料を
ローラ対で挟持搬送しながら露光部で露光し、露光され
た前記感光性熱現像材料を、前記熱現像部で熱現像する
ことにより前記感光性熱現像材料に画像を形成する画像
形成装置であって、前記露光部では、切れ味の良い切断
面を有する辺が前記感光性熱現像材料の搬送方向に対し
て先頭となるように搬送することを特徴とする画像形成
装置である。
【0023】請求項2記載の手段は、一方の対向する二
辺の切断面の状態と、他方の対向する二辺の切断面の状
態とが異なるシート状の感光性熱現像材料を、外周面上
に感光性熱現像材料を保持しながら搬送するドラムと前
記ドラムに感光性熱現像材料を付勢して案内する複数の
ローラとで搬送しながら加熱して熱現像することにより
前記感光性熱現像材料に画像を形成する画像形成装置で
あって、前記熱現像部の前記ドラムと一番目の前記ロー
ラとのニップ部への搬送時には、切れ味の良い切断面を
有する辺が前記感光性熱現像材料の搬送方向に対して先
頭となるようにしたことを特徴とする画像形成装置であ
る。
【0024】請求項3記載の手段は、一方の対向する二
辺の切断面の状態と、他方の対向する二辺の切断面の状
態とが異なるシート状の感光性熱現像材料を、外周面上
に感光性熱現像材料を保持しながら搬送するドラムと前
記ドラムに感光性熱現像材料を付勢して案内する複数の
ローラとで搬送しながら加熱して熱現像することにより
前記感光性熱現像材料に画像を形成する画像形成装置で
あって、前記ドラム外周面上では、切れ味の良い切断面
を有する辺が前記感光性熱現像材料の搬送方向に対して
先頭となるようにしたことを特徴とする画像形成装置で
ある。
【0025】請求項4記載の手段は、対向する二辺がロ
ータリカッタによって断裁された切断面を有するシート
状の感光性熱現像材料をローラ対で挟持搬送しながら露
光部で露光し、露光された前記感光性熱現像材料を、前
記熱現像部で熱現像することにより前記感光性熱現像材
料に画像を形成する画像形成装置であって、前記露光部
では、ロータリカッタによって断裁された切断面を有す
る辺が前記感光性熱現像材料の搬送方向に対して先頭と
なるように搬送することを特徴とする画像形成装置であ
る。
【0026】請求項5記載の手段は、対向する二辺が断
裁刃によって断裁された切断面を有するシート状の感光
性熱現像材料を、外周面上に感光性熱現像材料を保持し
ながら搬送するドラムと前記ドラムに感光性熱現像材料
を付勢して案内する複数のローラとで搬送しながら加熱
して熱現像することにより前記感光性熱現像材料に画像
を形成する画像形成装置であって、前記熱現像部の前記
ドラムと一番目の前記ローラとのニップ部への搬送時に
は、ロータリカッタによって断裁された切断面を有する
辺が前記感光性熱現像材料の搬送方向に対して先頭とな
るようにしたことを特徴とする画像形成装置である。
【0027】請求項6記載の手段は、対向する二辺が断
裁刃によって断裁された切断面を有するシート状の感光
性熱現像材料を、外周面上に感光性熱現像材料を保持し
ながら搬送するドラムと前記ドラムに感光性熱現像材料
を付勢して案内する複数のローラとで搬送しながら加熱
して熱現像することにより前記感光性熱現像材料に画像
を形成する画像形成装置であって、前記ドラム外周面上
では、対向する二辺が断裁刃によって断裁された切断面
を有する辺が前記感光性熱現像材料の搬送方向に対して
先頭となるようにしたことを特徴とする画像形成装置で
ある。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一例である発明の
実施の形態及び実施例を説明する。従って、発明の用語
の意義や発明自体を、発明の実施の形態及び実施例の記
載により限定して解釈すべきではなく、適宜変更/改良
が可能であることは言うまでもない。
【0029】実施形態 図1は、本実施形態の画像形成装置の正面図であり、図
2は、本実施形態の画像形成装置の左側面図である。画
像形成装置100は、実施例に示すシート状の熱現像材
料であるフィルムFを1枚ずつ給送する給送部110
と、給送されたフィルムFを露光する露光部120と、
露光されたフィルムFを現像する現像部130とを有し
ている。以下、図面を用いて本実施形態の画像形成装置
を説明する。
【0030】尚、本実施形態の画像形成装置は、少なく
とも、14×17、14×14,14×11インチの三種類のサイズ
のフィルムFに画像記録可能である。また、本実施形態
で用いられるフィルムFは、上述した図8,図9に示す
構造をしており、製造方法も図10,図11に示す方法
で製造されたものである。従って、一方の対向する二辺
の切断面の状態と、他方の対向する二辺の切断面の状態
とが異なる。すなわち、ロータリカッタで切断され、切
れ味のよい切断面Rと、断裁カッタで切断され、比較的
切れ味の悪い切断面Dとを有している。
【0031】(全体構成)図2に示すように、給送部11
0は堆積された複数枚のフィルムFを収容するトレイT
が上下二段に設けられている。
【0032】各トレイTの前方端部側の上部には、フィ
ルムFの前端部を吸着して上下動する吸着ユニット11
1が設けられている。また、吸着ユニット111の近傍
には、吸着ユニット111により供給されたフィルムF
を矢印(1)方向(水平方向)へ給送する給送ローラ対11
2が設けられている。また、吸着ユニット111は前後
にも移動可能で吸着したフイルムFを給送ローラ対11
2へ運ぶことができる。そして、給送ローラ対112に
より給送されたフイルムFを垂直方向に搬送する複数の
搬送ローラ対141が設けられいる。これらの搬送ロー
ラ対141により、フィルムFを矢印(2)に示すように
鉛直方向下方に搬送する。
【0033】熱現像装置100の下方には、搬送方向変
換部145が設けられている。この搬送方向変換部14
5は、図2及び図1に示すように、搬送ローラ対141
により鉛直方向下方に搬送されたフィルムFを矢印
(3)で示すように水平方向に搬送し、次いで、搬送方
向を矢印(3)から矢印(4)へ直角に変換して搬送し、次い
で、搬送方向を変換され搬送されたフイルムFを矢印
(5)に示すように鉛直方向上方に搬送方向を変えて搬送
する。
【0034】なお、この搬送方向変換部145までは、
切れ味の良い切断面Rが搬送方向側方であったが、この
搬送方向変換部145からは、ここで搬送方向を直角に
変換されるので、切れ味の良い切断面Rが搬送方向先頭
になるように搬送される。
【0035】図1に示すように、搬送方向変換部145
から搬送されたフイルムFを矢印(6)で示すように鉛
直方向上方に搬送する複数の搬送ローラ対142が設け
られ、フィルムFを画像形成装置100の左側面から方
向(鉛直方向上方)に搬送する。
【0036】この鉛直方向上方への搬送途中で、露光部
120は、フィルムFの感光面を赤外域780〜860nmの範
囲のレーザ光(本実施形態では810nm)で走査露光し、露
光画像信号に応じた潜像を形成させる。
【0037】装置の上部に現像部130が設けられ、現
像部130のドラム14の近傍には、搬送ローラ対14
2で矢印(6)方向(上方向)に搬送されたフィルムFをド
ラム14へ供給する供給ローラ対143が設けられてい
る。
【0038】ドラム14へフィルムFを供給するタイミ
ングは、成り行きによるランダムなタイミングで供給す
る。なお、ランダムなタイミングによる供給の代わり
に、タイミングを図って供給してもよい。タイミングを
図って供給する例としては、供給ローラ対143が、ド
ラム14の周上の次の被供給位置が所定回転位置に到達
するまで停止し、ドラム14の周上の次の被供給位置が
所定回転位置に到達した時点で回転するようにしても良
い。すなわち、供給ローラ対143の回転を制御するこ
とにより、ドラム14の所定の被供給位置に、フィルム
Fを供給するようにしてもよい。
【0039】現像部130のドラム14は、フィルムF
とドラム14の外周面とが密着した状態で、図1の矢印
(7)に示す方向に共に回転しながら、ドラム14はフ
ィルムFを加熱し熱現像する。すなわち、フイルムFの
潜像を可視画像に形成する。
【0040】その後、図1のドラム14に対し右方まで
回転したときに、ドラム14からフィルムFを離す。現
像部130の右側方には、複数の搬送ローラ対144が
設けられており、ドラム14から離れたフイルムFを、
図1の矢印(8)に示すように右斜め下方に搬送しつ
つ、冷却する。そして、搬送ローラ対144が冷却され
たフイルムFを搬送しつつ、濃度計118がフイルムF
の濃度を測定する。その後、複数の搬送ローラ対144
は、ドラム14から離れたフイルムFを図1の矢印
(9)に示すように水平方向に搬送し、画像形成装置1
00の上部から取り出せるように、画像形成装置100
の右上方部に設けられた排出トレイ160に排出する。
【0041】(給送部)図2における給送部の主要部分の
構成図である図3を用いて、給送部110の説明を行な
う。
【0042】図3に示すように、トレイTに、実質的に
同一サイズで同一形状の四隅が角丸処理された矩形状の
感光性熱現像材料であるフイルムFが実質的に端辺を揃
えて最大126枚堆積されている。そして、トレイTに
堆積されたフィルムFは、その感光面を下にして堆積さ
れている。吸着ユニット111は、トレイTに堆積され
たフィルムFの最上のフィルムFの前端部(一方の端
部)側に吸着可能な吸盤111aを有しており、上下方
向及び前後方向に移動可能となっている。
【0043】更に、フィルムFの切れ味の良い切断面R
の対向する2辺が矢印Hで示す搬送方向に対して側方に
なり、そして、フィルムFの切れ味の悪い切断面Dの対
向する2辺が矢印Hで示す搬送方向に対して先頭及び後
端になるように堆積されている。
【0044】吸着ユニット111は、画像形成装置がオ
ンされると下降し、その吸盤111aがトレイTに堆積
されたフィルムFの最上のフィルムFの一方の端部側に
吸着し、所定の位置まで上昇する。次に、吸着ユニット
111はあおり運動(上下方向の往復運動)を数回行な
い、静電気等により最上のフィルムFと共に、持ち上げ
られたフィルムFをふるい落とした後、待機状態とな
る。
【0045】画像記録開始信号が入力されると、吸着ユ
ニット111は前進し、給送ローラ対112へフィルム
Fを供給する。そして、給送ローラ対112がフイルム
Fを挟持搬送し始めると、吸着ユニット111は吸着を
解除し、後退する。そして、給送ローラ対112がフイ
ルムFを給送し終わると、吸着ユニット111は、下降
し、その吸盤111aがトレイTに堆積されたフィルム
Fの最上のフィルムFの一方の端部側に吸着し、前述と
同様のプロセスで、待機状態となる。
【0046】このように、トレイTに堆積されたフィル
ムFの切れ味の良い切断面Rの対向する2辺が矢印Hで
示す搬送方向に対して側方になっていると、トレイTの
側壁とフイルムFが擦れても、擦れた衝撃でかすが発生
することを抑制できる。
【0047】(露光部)図1における露光部の構成図であ
る図4を用いて、露光部120の構成を説明する。露光
部120は、デジタル画像信号Sに基づき強度変調され
たレーザ光Lを回転多面鏡113によって偏向して、フ
ィルムF上を主走査すると共に、フィルムFを主走査方
向と略直交する方向へ相対移動させることにより副走査
し、フィルムFに潜像を形成するものである。
【0048】画像形成装置100は、放射線CT装置、ス
キャナ等の画像発信装置121から送信されたデジタル
画像信号Sを、D/A変換器122がアナログ変換し、変
調回路123へ入力する。変調回路123はアナログ変
換された画像信号に基づき、ドライバ124を介してレ
ーザ光源部109を制御する。
【0049】レーザ光源部109から出射したレーザ光
Lは、集光レンズ108で平行光とされ、シリンドリカ
ルレンズ115で一方向(本実施形態では、上下方向)に
のみ収束され、矢印A方向に回転する回転多面鏡113
に対し、その駆動軸に垂直な線像として入射する。
【0050】図1における露光部の構成図である図4を
用いて、露光部120の構成を説明する。露光部120
は、デジタル画像信号Sに基づき強度変調されたレーザ
光Lを回転多面鏡113によって変向して、フィルムF
上を主走査すると共に、フィルムFを主走査方向と略直
交する方向へ相対移動させることにより副走査し、フィ
ルムFの感光面上に潜像を形成するものである。
【0051】122は放射線CT装置、スキャナ等の画像
信号出力装置121から出力されたデジタル画像信号S
をアナログ信号に変換するD/A変換器である。123はD
/A変換器122からの信号に基づき、ドライバ124を
介してレーザ光源部109を制御する変調回路である。
【0052】レーザ光源部109から出射したレーザ光
Lは、集光レンズ108で平行光とされ、シリンドリカ
ルレンズ115で一方向(本実施形態では、上下方向)に
のみ収束され、矢印A方向に回転する回転多面鏡113
に対し、その駆動軸に垂直な線像として入射する。
【0053】回転多面鏡113は、レーザ光Lを主走査
方向に反射偏向し、偏向されたレーザ光Lは、4枚のレ
ンズを組み合わせてなるシリンドリカルレンズを含むf
θレンズ114を通過した後、光路上に主走査方向に延
在して設けられたミラー116で反射されて、搬送装置
142により矢印Y方向に搬送されている(副走査され
ている)フィルムFの被走査面上を、矢印X方向に繰り
返し主走査される。このようにして、レーザ光Lは、フ
ィルムF上の被走査面全面にわたって走査する。
【0054】fθレンズ114のシリンドリカルレンズ
は、入射したレーザ光LをフィルムFの被走査面上に、
副走査方向にのみ収束させる。このように、本露光部1
20においては、シリンドリカルレンズ115及びシリ
ンドリカルレンズを含むfθレンズ114を配設してお
り、レーザ光Lが回転多面鏡113上で、一旦副走査方
向にのみ収束させるようになっているので、回転多面鏡
113に面倒れや軸ブレが生じても、フィルムFの被走
査面上において、レーザ光Lの走査位置が副走査方向に
ずれることがなく、等ピッチの走査線を形成することが
できるようになっている。回転多面鏡113は、たとえ
ばガルバノメータミラー等、その他の光偏光器に比べ走
査安定性の点で優れているという利点がある。以上のよ
うにして、フィルムFに画像信号Sに基づく潜像が形成
されることとなる。
【0055】そして、露光部120において、フィルム
Fの切れ味の良い切断面Rを、搬送方向先端にしてフイ
ルムFを搬送する。また、図13に示すように、露光部
の搬送ローラ対142に先端がかみこまれる際の抵抗が
少なく、搬送速度にむらが発生しない。従って、副走査
方向の露光むらが発生することを抑制できる。また、ロ
ーラ対142に先端がかみこまれる際や、ローラ対14
2より後端が抜ける際に、抵抗が少ないので、感光層2
や裏面層4が欠けにくく、ローラ対144の回転軸方向
に線状にかすが付着することが殆どなく、ローラ対14
4のニップ部でフイルムFに圧痕を生じることや、付着
したカスがフイルムFに転写してフイルムFが汚れたり
することなどにより、フィルムFの画像品位が低下する
ことを抑制できる。
【0056】(現像部)次に、図1における現像部の斜視
図である図5、図5の切断線A-Aにおける断面図である
図6、図5のB方向矢視図である図7を用いて、現像部
130の説明を行なう。
【0057】ドラム14は、外周に保持したフィルムF
を所定の最低熱現像温度以上に、所定の最短時間維持す
ることにより、フィルムFに形成された潜像を可視画像
として形成するものである。
【0058】ここで、最低熱現像温度とは、フィルムF
に形成された潜像が熱現像され始める温度であり、本実
施形態のフィルムFは80℃以上である。又、熱現像時間
とは、フィルムFの潜像を所望の現像特性に現像される
ために、最低熱現像温度以上に維持すべき時間をいう。
【0059】尚、フィルムFとしては、40℃以下では、
実質的に熱現像されないものが好ましい。又、本実施形
態では、現像部130は露光部120と共に熱現像装置
100内に組み込まれているが、露光部120と独立し
た装置としてもよい。この場合、露光部120から現像
部130へフィルムFを搬送する搬送手段を備えること
が好ましい。
【0060】図5に示すように、ドラム14の外方に
は、案内部材として小径のローラ16が20本設けられ
ており、ドラム14に対して平行に、かつ、ドラム14
の周方向に等間隔に配置されている。ドラム14の両端
には、フレーム18に支持されている案内ブラケット2
1が片側に3個ずつ備えられている。尚、案内ブラケッ
ト21を組み合わせることにより、ドラム14の両端に
おいて、対向するC字形状が形成されるようになってい
る。
【0061】各案内ブラケット211には、半径方向に
延びた長穴42が9つ形成され、これらの長穴42より
ローラ16の両端部のシャフト40が突出する。シャフ
ト40には、それぞれコイルばね28の一端が係止さ
れ、コイルばね28の他端は案内ブラケット21の内方
縁近傍に係止されている。従って、各ローラ16はコイ
ルばね28の付勢力によりドラム14の外周に押接して
いる。
【0062】よって、フィルムFがドラム14の外周と
ローラ16との間に進入したときには、コイルばね28
の付勢力によりフィルムFはドラム14の外周に押圧さ
れ、フィルムFの全面にわたってに均一に加熱される。
【0063】ドラム14に同軸に連結されたシャフト2
2は、フレーム18の端部部材20から外方へ延在して
おり、シャフトベアリング24により、端部部材20に
対して回転自在に支承されている。
【0064】シャフト22の下方に配置された図示しな
いマイクロステップモータの回転軸23には、ギヤ23
aが設けられ、シャフト22にも、ギヤ22aが設けら
れている。
【0065】そして、ギヤ23aとギヤ22aを巻回す
るタイミングベルト25により、マクロステップモータ
の回転はシャフト22へ伝達され、ドラム14が回転す
る。尚、回転軸23からシャフト22への回転の伝達
は、チェーンやギヤ列を用いてもよい。
【0066】図6に示すように、本実施形態において、
ローラ16は、ドラム14の周囲方向に凡そ171度の
角度範囲にわたって設けられている。2本の補強部材3
0(図5)が、フレーム18の両端部部材20を連結
し、両端部部材20を付加的に支持するようになってい
る。
【0067】図7に示すように、ドラム14の内周に
は、板状のヒータ32が全周にわたって取り付けられ、
制御用電子装置34の制御下で、ドラム14の外周を加
熱するようになっている。
【0068】ヒータ32への電力の供給は、制御用電子
装置34に連結されたスリップリング・アッセンブリ3
5を介して行なわれる。尚、本実施形態では、熱現像装
置100の構成をコンパクトにするために、ドラム14
を回転自在な円筒形状としているが、他に例えば、ヒー
タを備えたベルトコンベアにフィルムFを載置し、ベル
トコンベアによりフィルムFを搬送しつつ、加熱するよ
うな構成であっても良い。
【0069】図6に示すように、ドラム14は、金属製
の支持チューブ36と、支持チューブ36の外側に形成
された柔軟な柔軟層(弾性層)38とを備えている。尚、
柔軟層38は支持チューブ36に間接的に取り付けられ
てもよい。
【0070】本実施形態の支持チューブ36は、長さが
457mm、肉厚が6.4mm、外径が160mmである。ドラム14
の外周の温度ムラを低減する観点より、支持チューブ3
6の肉厚ムラは、例えば4%以内に収めることが好まし
い。
【0071】更に、柔軟層38は、加熱するフィルムF
に対する密着度を高めるため、十分に滑らかな面を有す
ることが望ましく、その表面粗さ(Ra)は、5μm以下、望
ましくは2μm以下が好ましい。
【0072】又、柔軟層38をシリコンゴムをベースと
するような特定の材料とした場合、その表面粗さ(Ra)
は、フィルムFがドラム14に粘着することを防止する
ために、又、揮発材料等のガスが柔軟層38とフィルム
Fとの間から排出されやすくするために、0.3μm以上と
した方が良い。
【0073】柔軟層38は、0.3W/m/K以上の十分な熱伝
導率を有しており、これによりドラム14の外周面の表
面温度が均一に維持される。内、本実施形態では、柔軟
層38の熱伝導率は、0.4W/m/K以上とした。
【0074】柔軟層38を用いているために、耐摩耗性
を犠牲にすることなく、ローラ16によりフィルムFが
ドラム14に対し、より確実に密着するようになってい
る。柔軟層38は、デュロメータで測定されるショアA
硬さで70以下、特に60以下が好ましい。
【0075】本実施形態では、デュロメータで測定され
るショアA硬さで55以下とした。特定の材料において
は、熱伝導率を高めるための添加物と、シリコンゴムと
を含有しており、このような材料は柔軟層38を形成す
るために、特に有益であることが見いだされている。
【0076】かかる材料に含まれているシリコンゴムの
熱伝導率は比較的小さいものの、シリコンゴムにより、
フィルムFの押し付け性能と、フィルムFに対する耐久
性(耐摩耗性)とが向上することになる。
【0077】現像能力を向上させるためには、熱伝導率
を高くすることが必要となるが、上述した材料中の添加
物は熱伝導率を高く維持することに寄与するものであ
る。しかし、柔軟層38を形成する材料において、添加
物の添加量を増大させると、シリコンゴムの押し付け性
能及び耐久性が低下するため、添加物とシリコンゴムの
添加量は、ある程度の範囲内でバランスさせる必要があ
る。
【0078】尚、シリコンゴム含有材料は、フィルムF
に対して容易に離脱し、又、化学的に不活性であるとい
う利点を有している。柔軟層38の厚さは、0.1から2mm
の範囲にあることが好ましく、これよりも薄い柔軟層3
8を用いることも可能であるが、薄くなるにつれ、柔軟
層38の機能が低下すると共に、その製造が困難になる
という問題がある。
【0079】そこで、柔軟層38の厚さは、0.4mm以上
であることが好ましい。更に、柔軟層38の厚さのばら
つきは、表面領域上で、20%以下、特に10%以下が好ま
しい。本実施形態では、5%以下とした。
【0080】又、本実施形態では、回転自在のローラ1
6を用いているが、小さな可動式ベルト等の搬送手段も
適用可能である。更に、本実施形態のローラ16は、外
径が10〜20mmであり、肉厚が2mmのアルミニウム製の
管を用いた。ローラ16が中空となっていることによ
り、熱伝導の抑止が支援され、現像時におけるローラ1
6の熱の影響を極力排除することができる。もちろん、
ローラ16を中空とせず、中実又は充填された円筒部材
で形成してもよい。
【0081】コイルばね28の付勢力は、フィルムFが
ドラム14の外周面により確実に密着して、十分な熱伝
達を受けることができるようローラ16の押圧力を決定
するものであるので、その選定には注意する必要があ
る。
【0082】コイルばね28の付勢力が過小であれば、
フィルムFに熱が不均一に伝導するためがぞの現像が不
完全になる恐れがある。従って、フィルムFの幅10mm当
りローラ16からの付勢力は3g以上、好ましくは5g以上
あることが好ましい。
【0083】又、かかる付勢力が14gより過小である
と、ローラ16がドラム14に対してつれ回りしない恐
れが生じてくる。特に、付勢力が7g以下であるとつれ回
りしない。この場合、フィルムFがドラム14と共に回
転移動し、かつ、ローラ16がフィルムFに接している
とき、フィルムFはローラ16により傷つけられる恐れ
がある。このような場合、これらのローラ16の両端部
側に被駆動部を設け、この被駆動部を介してギヤ駆動,
摩擦駆動等の手段によりローラ16を回転駆動させるこ
とが好ましい。
【0084】更に、コイルばね28の付勢力は、ローラ
16がフィルムFに圧痕を生じさせない程度に小さくす
る必要がある。従って、フィルムFの幅10mm当りのロー
ラ16からの付勢力は、200g以下、特に100g以下である
ことが好ましい。本実施形態では、5g〜7gとした。加え
てローラ16の両端部側に被駆動部を設け、この被駆動
部を介してギヤ駆動,摩擦駆動等の手段によりローラ1
6を回転駆動させ、この範囲内に力を維持することによ
り、圧痕の低減と、画像の不均一の低減との調和を図る
ことができる。
【0085】加えて、各コイルばね28が、円筒形状の
ドラム14の周囲に設けられたローラ16に用いられた
時、各コイルばね28による付勢力を各ローラ16に作
用する重力を考慮して決定することが好ましい。例え
ば、ドラム14の上側のローラ16に設けられるコイル
ばね28の付勢力をドラム14の下側のローラ16に設
けられるコイルばね28の付勢力より小さく設定するこ
とにより、フィルムF全体に略同一の面圧を作用させる
ことができる。
【0086】各ローラ16より作用せしめられる力に加
えて、隣接するローラ16の間のスペースは、フィルム
Fにおける高品質の画像形成を行なうために重要であ
る。フィルムFがドラム14へ供給された時、その温度
は一般的に、室温(およそ20℃)である。従って、現像部
130の処理能力を最大限にするために、フィルムFは
現像を開始するに必要な最低熱現像温度(本実施形態で
は124℃)まで、室温から速やかに加熱されなければなら
ない。
【0087】しかし、ある種のフィルムFに含まれてい
る基材、例えば、ポリエステルフィルムをベースとする
板材やその他の熱可塑性材料をベースとする板材は、加
熱時に、熱膨張したり、収縮したりする恐れがある。従
って、しわ(ひだ)が形成されないように寸法変化を均一
とするために、フィルムFは平らに保持される状態と拘
束されない状態との間で交互に状態変化するときに、均
一に加熱されなければならない。
【0088】これを実現するために、複数のローラ16
は、フィルムFがローラ16とドラム14との間で拘束
されていないとき、隣接するローラ16の間に位置する
フィルムFの面積(領域)の変化を許容することが出来る
ように、間隔をおいて設けられている。
【0089】しかし、上述したように、フィルムFを均
一に現像するべく熱を十分にかつ均一に伝導させるやめ
に、ローラ16はフィルムFをドラム14に対して付勢
した状態で所定時間保持しなければならない。結果とし
て、隣接するローラ16の間に位置するスペースは、し
わ(ひだ)が最小限になるように、かつ、フィルムFの加
熱が速やかにかつ均一に行なわれるように選択されるべ
きである。
【0090】更に、円筒形状のドラム14の外周上で、
フィルムF自体の剛性により、その前縁がローラ16同
士の間で接線方向に延びるようになるが、これを抑える
ために、ローラ16同士は十分に近接していなければな
らない。このような配置は、フィルムFをローラ16と
ドラム14との間に保持するために重要である。
【0091】図7に示すように、27個のローラ16はド
ラム14の回転方向において、234°にわたって設けら
れ、各スペースは中心から中心に対して9°だけ隔てら
れている。この構成は、ドラム14の直径が150mm〜300
mmであり、ローラ16の直径が10mm〜20mmである場合
に、ベースの厚さが0.1mm〜0.2mmのフィルム例えば、ポ
リエステルフィルム等の比較的硬質であるものや、ベー
スの厚さが0.1mmであるポリエステルフィルム等の硬度
がより小さいものに対して有効に作用するものとなって
いる。
【0092】ヒータ32は、ドラム14の外周面を加熱
するために、ドラム14の内周に取り付けられている。
ドラム14を加熱するためのヒータ32は、エッチング
された抵抗性のフォイル・ヒータを用いている。
【0093】制御用電子装置34は、ドラム14と共に
回転し、感知された温度情報に応じてヒータ32に供給
される電力を調整することができるようになっている。
ヒータ32と制御用電子装置34とにより、特定のフィ
ルムFの現像に適した温度になるよう、ドラム14の外
表面温度調整を行うことができる。本実施の形態におい
て、ヒータ32と制御用電子装置34とにより、ドラム
14を、60℃〜160℃の温度にまで加熱することが
できる。
【0094】ここで、ドラム14の幅方向の温度むらを
2.0℃以内、特に1.0℃以内に維持することが好ましい。
本実施形態では、0.5℃以内とした。ここで、ドラム1
4の幅方向の温度むらを2.0℃以内、特に1.0℃以内に維
持することが好ましい。本実施形態では、0.5℃以内と
した。
【0095】供給ローラ対143から所定のタイミング
で供給される未現像のフィルムFは、現像部130にお
いて、ドラム14と、最も上流側のローラ16とによっ
て形成されるニップ部52(図6参照)に供給される。次
いで、フィルムFはドラム14と共に回転する。この
時、フィルムFはローラ16によりドラム14に対して
付勢され、回転の間に所定時間ドラム14の外周に押接
せしめられる。
【0096】現像部130において、フィルムFの切れ
味の良い切断面Rは、搬送方向に対して先頭及び後尾に
なるように搬送される。ドラム14は、現像されるフィ
ルムFと略同一速度で移動する、すなわち、フィルムF
とドラム14との間にほとんどすべりがない状態で移動
することにより、フィルムFの表面に傷(傷み,損傷)が
つく恐れが低くなり、それにより高品質な画像を確保で
きる。ドラム14とローラ16との間に搬送された後、
現像されたフィルムFは、最も下流側に位置するローラ
16とドラム14とにより形成されたニップ部5に案内
されて現像部130から引き出される。
【0097】現像部130は、例えば、赤外線感光性ハ
ロゲン化銀を含む感光性熱現像乳剤がコーティングされ
た0.178mmのポリエステル基層等の種々のフィルムFを
現像するように構成されている。
【0098】ドラム14は、115℃〜138℃の温度、例え
ば、124℃に維持され、ドラム14はフィルムFを熱現
像時間である約15秒間、その外周面に当接状態で保持す
るような回転速度で回転される。
【0099】なお、ドラム14が回転ローラであり、円
筒形状のドラム又は支持された平坦なエンドレス・ベル
トがローラ16として機能する構成でもよい。フィルム
Fの感光性熱現像材料を有する側の面(感光面)は、ドラ
ム14の外周面(本実施形態では柔軟層38)に接する事
が好ましい。しかし、フィルムFのその反対側の面が、
ドラム14の外周面(本実施形態では柔軟層38)に接す
る構成でもよい。
【0100】画像の熱現像に続いて、フィルムFを現像
部130のドラム14の表面から離し、 ドラム14の
表面から隔てられる方向に案内し、その後、冷却装置1
50Aの方向に案内される。
【0101】これにより、フィルムFに傷(損傷)が付く
恐れが低くなり、またその表面の摩耗の恐れも少なくな
る。尚、冷却装置150Aは、現像されたフィルムFを
最初は徐所に冷却し、その後急速に冷却するように構成
した。
【0102】上記構成の画像形成装置によれば、露光部
120では、切れ味の悪い切断面Dを有する二辺がフィ
ルムFの搬送方向に対して側面となるようにしたことに
よりフィルムFがローラ対142にかみこまれる際、
又、フィルムFがローラ対142より抜ける際の抵抗が
大きくなることがなくなり、搬送むらがない。
【0103】よって、副走査方向の露光むらがなくな
り、画像品質が低下しない。又、現像部130への搬送
時には、切れ味の良い切断面Rを有する二辺がフィルム
Fの搬送方向に対して先頭・後尾となるようにしたこと
により、フィルムFがローラ対142,143にかみこ
まれる際、又、フィルムFがローラ対142,143よ
り抜ける際の抵抗が小さくなり、衝撃が小さくフイルム
Fの感光層や裏面層などが剥離しにくく、また、フィル
ムFがドラム14とローラ16とのニップ部にかみこま
れる際や、フィルムFがドラム14とローラ16とのニ
ップ部より抜ける際にも衝撃が小さく、ドラム14の柔
軟層38が削れにくく、フイルムFの感光層や裏面層な
どが剥離しにくく、ドラム14やローラ16にドラム1
4の回転軸方向に平行に、フイルムFから剥離した付着
物が付着して、現像ムラが生じたり、圧痕が生じたり、
付着物が転写して汚れが生じたりすることが抑えられ
る。
【0104】現像部130のドラム14やローラ16の
幅方向に剥離した感光層が付着して、次に画像形成され
るフィルムFの画像領域が汚れ、画像品位が低下するこ
とがない。
【0105】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、搬送時
に、抵抗が小さく、先端や後尾が剥離しにくく、ローラ
の回転軸方向に付着物が付着して、感光性熱現像材料に
圧痕を生じたり、感光性熱現像材料に転写して汚れたり
することを抑制でき、搬送むらが生じにくく、副走査方
向の露光むらが生じにくくなり、良好な画像品質が得ら
れる。
【0106】請求項2記載の発明によれば、現像部への
搬送時に、抵抗が小さく、先端や後尾が剥離しにくく、
感光性熱現像材料がドラムとローラとのニップ部にかみ
こまれる際や、感光性熱現像材料がドラムとローラとの
ニップ部より抜ける際に剥離しにくい。従って、ドラム
やローラの回転軸方向に付着物が付着して、感光性熱現
像材料に現像ムラや圧痕を生じたり、感光性熱現像材料
に転写して汚れたりすることで画像品位が低下すること
を抑制できる。
【0107】請求項3記載の発明によれば、感光性熱現
像材料がドラムとローラとのニップ部にかみこまれる際
や、感光性熱現像材料がドラムとローラとのニップ部よ
り抜ける際に剥離しにくい。従って、ドラムやローラの
回転軸方向に付着物が付着して、感光性熱現像材料に現
像ムラや圧痕を生じたり、感光性熱現像材料に転写して
汚れたりすることで画像品位が低下することを抑制でき
る。
【0108】請求項4記載の発明によれば、搬送時に、
抵抗が小さく、先端や後尾が剥離しにくく、ローラの回
転軸方向に付着物が付着して、感光性熱現像材料に圧痕
を生じたり、感光性熱現像材料に転写して汚れたりする
ことを抑制でき、搬送むらが生じにくく、副走査方向の
露光むらが生じにくくなり、良好な画像品質が得られ
る。
【0109】請求項5記載の発明によれば、現像部への
搬送時に、抵抗が小さく、先端や後尾が剥離しにくく、
感光性熱現像材料がドラムとローラとのニップ部にかみ
こまれる際や、感光性熱現像材料がドラムとローラとの
ニップ部より抜ける際に剥離しにくい。従って、ドラム
やローラの回転軸方向に付着物が付着して、感光性熱現
像材料に現像ムラや圧痕を生じたり、感光性熱現像材料
に転写して汚れたりすることで画像品位が低下すること
を抑制できる。
【0110】請求項6記載の発明によれば、感光性熱現
像材料がドラムとローラとのニップ部にかみこまれる際
や、感光性熱現像材料がドラムとローラとのニップ部よ
り抜ける際に剥離しにくい。従って、ドラムやローラの
回転軸方向に付着物が付着して、感光性熱現像材料に現
像ムラや圧痕を生じたり、感光性熱現像材料に転写して
汚れたりすることで画像品位が低下することを抑制でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の正面図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】図2における給送部の主要部分の構成図であ
る。
【図4】図1における露光部の構成図である。
【図5】図1における現像部の斜視図である。
【図6】図5の切断線A-Aにおける断面図である。
【図7】図5のB方向矢視図である。
【図8】本実施形態で用いたフィルムの断面図であり、
露光時のフィルム内の化学的反応を模式的に示した図で
ある。
【図9】本実施形態で用いたフィルムの断面図であり、
加熱(現像)時のフィルム内の化学的反応を模式的に示し
た図である。
【図10】フィルムをスリットする工程を説明する図で
ある。
【図11】フィルムを断裁する工程を説明する図であ
る。
【図12】フィルムの切断面を説明する図である。
【図13】問題点を説明する図である。
【符号の説明】
F フィルム T トレイ D 切れ味の悪い切断面 R 切れ味の良い切断面 14 ドラム 16 ロール 120 露光部 130 現像部 142 ローラ対 143 ローラ対

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の対向する二辺の切断面の状態と、
    他方の対向する二辺の切断面の状態とが異なるシート状
    の感光性熱現像材料をローラ対で挟持搬送しながら露光
    部で露光し、露光された前記感光性熱現像材料を、前記
    熱現像部で熱現像することにより前記感光性熱現像材料
    に画像を形成する画像形成装置であって、 前記露光部では、切れ味の良い切断面を有する辺が前記
    感光性熱現像材料の搬送方向に対して先頭となるように
    搬送することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 一方の対向する二辺の切断面の状態と、
    他方の対向する二辺の切断面の状態とが異なるシート状
    の感光性熱現像材料を、外周面上に感光性熱現像材料を
    保持しながら搬送するドラムと前記ドラムに感光性熱現
    像材料を付勢して案内する複数のローラとで搬送しなが
    ら加熱して熱現像することにより前記感光性熱現像材料
    に画像を形成する画像形成装置であって、 前記熱現像部の前記ドラムと一番目の前記ローラとのニ
    ップ部への搬送時には、切れ味の良い切断面を有する辺
    が前記感光性熱現像材料の搬送方向に対して先頭となる
    ようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 一方の対向する二辺の切断面の状態と、
    他方の対向する二辺の切断面の状態とが異なるシート状
    の感光性熱現像材料を、外周面上に感光性熱現像材料を
    保持しながら搬送するドラムと前記ドラムに感光性熱現
    像材料を付勢して案内する複数のローラとで搬送しなが
    ら加熱して熱現像することにより前記感光性熱現像材料
    に画像を形成する画像形成装置であって、 前記ドラム外周面上では、切れ味の良い切断面を有する
    辺が前記感光性熱現像材料の搬送方向に対して先頭とな
    るようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 対向する二辺がロータリカッタによって
    断裁された切断面を有するシート状の感光性熱現像材料
    をローラ対で挟持搬送しながら露光部で露光し、露光さ
    れた前記感光性熱現像材料を、前記熱現像部で熱現像す
    ることにより前記感光性熱現像材料に画像を形成する画
    像形成装置であって、 前記露光部では、ロータリカッタによって断裁された切
    断面を有する辺が前記感光性熱現像材料の搬送方向に対
    して先頭となるように搬送することを特徴とする画像形
    成装置。
  5. 【請求項5】 対向する二辺が断裁刃によって断裁され
    た切断面を有するシート状の感光性熱現像材料を、外周
    面上に感光性熱現像材料を保持しながら搬送するドラム
    と前記ドラムに感光性熱現像材料を付勢して案内する複
    数のローラとで搬送しながら加熱して熱現像することに
    より前記感光性熱現像材料に画像を形成する画像形成装
    置であって、 前記熱現像部の前記ドラムと一番目の前記ローラとのニ
    ップ部への搬送時には、ロータリカッタによって断裁さ
    れた切断面を有する辺が前記感光性熱現像材料の搬送方
    向に対して先頭となるようにしたことを特徴とする画像
    形成装置。
  6. 【請求項6】 対向する二辺が断裁刃によって断裁され
    た切断面を有するシート状の感光性熱現像材料を、外周
    面上に感光性熱現像材料を保持しながら搬送するドラム
    と前記ドラムに感光性熱現像材料を付勢して案内する複
    数のローラとで搬送しながら加熱して熱現像することに
    より前記感光性熱現像材料に画像を形成する画像形成装
    置であって、 前記ドラム外周面上では、対向する二辺が断裁刃によっ
    て断裁された切断面を有する辺が前記感光性熱現像材料
    の搬送方向に対して先頭となるようにしたことを特徴と
    する画像形成装置。
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