JP2000291199A - 軒天井材の接着方法 - Google Patents

軒天井材の接着方法

Info

Publication number
JP2000291199A
JP2000291199A JP11102786A JP10278699A JP2000291199A JP 2000291199 A JP2000291199 A JP 2000291199A JP 11102786 A JP11102786 A JP 11102786A JP 10278699 A JP10278699 A JP 10278699A JP 2000291199 A JP2000291199 A JP 2000291199A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
modified silicone
viscosity
adhesive
rpm
silicone adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11102786A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3718366B2 (ja
Inventor
Yasushi Yamauchi
康司 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP10278699A priority Critical patent/JP3718366B2/ja
Publication of JP2000291199A publication Critical patent/JP2000291199A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3718366B2 publication Critical patent/JP3718366B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定の粘度やチクソトロピックインデックス
を有し、硬化後は特定の物性を発揮する変成シリコーン
系接着剤を用いることにより、良好な外観を有し、且
つ、優れた接着強度や耐衝撃性、耐熱性、耐水性、耐久
性等を発揮する軒天井材を得ることの出来る軒天井材の
接着方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 軒天井材の下地材と軒天井材の仕上げ材
とを変成シリコーン系接着剤で接着することを特徴とす
る軒天井材の接着方法であって、上記変成シリコーン系
接着剤の硬化物の、JISK6301に準拠して、ダン
ベル状3号形試験片で測定した引張強さが15kgf/
cm2 以上、切断時伸びが100%以上、永久伸びが5
0%以下であり、及び/又は、上記変成シリコーン系接
着剤の、ブルックフィールド型粘度計を用いて、回転数
10rpmで測定した23℃における粘度が1000〜
100万mPa・sの範囲内にあり、且つ、チクソトロ
ピックインデックス(回転数1rpm時の粘度/回転数
10rpm時の粘度)が3以上であることを特徴とする
軒天井材の接着方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軒天井材の接着方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軒天井材の下地材とその表面を化
粧するための仕上げ材との接着には、有機溶剤を溶媒と
する溶剤系接着剤や水を溶媒とするエマルジョン系もし
くはラテックス系接着剤が用いられてきた。しかし、溶
剤系接着剤の場合、有機溶剤による環境汚染や引火の危
険性、人体への悪影響等の問題点があり、又、エマルジ
ョン系もしくはラテックス系接着剤の場合、水の乾燥に
長時間を要したり、近年増加しつつあるプラスチック製
の仕上げ材に対する接着性が必ずしも十分でないという
問題点がある。
【0003】上記問題点に対応するため、例えばエポキ
シ樹脂系接着剤のような無溶剤の反応型接着剤を用いる
方法も行われているが、一般的に無溶剤の反応型接着剤
は、未硬化状態では強度を発現しないため、即ち初期強
度が乏しいため、硬化するまで何らかの手段で下地材と
仕上げ材との接合体を固定する必要があったり、硬化物
の弾性が不十分なため、十分な剥離接着強度や耐衝撃性
等を得られない等の問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、特定の粘度やチクソトロピック
インデックスを有し、硬化後は特定の物性を発揮する変
成シリコーン系接着剤を用いることにより、良好な外観
を有し、且つ、優れた接着強度や耐衝撃性、耐熱性、耐
水性、耐久性等を発揮する軒天井材を得ることの出来る
軒天井材の接着方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
(以下、「第1発明」と記す)による軒天井材の接着方
法は、軒天井材の下地材と軒天井材の仕上げ材とを変成
シリコーン系接着剤で接着することを特徴とする。
【0006】又、請求項2に記載の発明(以下、「第2
発明」と記す)による軒天井材の接着方法は、上記第1
発明による軒天井材の接着方法において、変成シリコー
ン系接着剤の硬化物の、JISK6301に準拠して、
ダンベル状3号形試験片で測定した引張強さが15kg
f/cm2 以上であり、切断時伸びが100%以上であ
り、且つ、永久伸びが50%以下であることを特徴とす
る。
【0007】さらに、請求項3に記載の発明(以下、
「第3発明」と記す)による軒天井材の接着方法は、前
記第1発明又は上記第2発明による軒天井材の接着方法
において、変成シリコーン系接着剤の、ブルックフィー
ルド型粘度計を用いて、回転数10rpmで測定した2
3℃における粘度が1000〜100万mPa・sの範
囲内にあり、且つ、チクソトロピックインデックス(回
転数1rpm時の粘度/回転数10rpm時の粘度)が
3以上であることを特徴とする。
【0008】第1発明〜第3発明(以下、「本発明」と
記す)による軒天井材の接着方法において、軒天井材の
下地材として用いられる材質としては、軒天井材の下地
材として必要な剛性や機械的強度等の基本性能を具備し
ているものであれば如何なる材質であっても良く、特に
限定されるものではないが、例えば、モルタルやコンク
リート等の無機系下地材、鉄板や亜鉛鋼板等の金属系下
地材、FRPやアクリル系樹脂等のプラスチック系下地
材等が挙げられ、好適に用いられる。
【0009】又、本発明による軒天井材の接着方法にお
いて、上記軒天井材の下地材の表面を化粧するための仕
上げ材として用いられる材質としては、軒天井材の表面
に良好な外観を付与し得るものであれば如何なる材質で
あっても良く、特に限定されるものではないが、例え
ば、木材や合成木材等の木質系仕上げ材、MDF(中密
度繊維板)のような繊維板系仕上げ材、ポリスチレン板
のようなプラスチック系仕上げ材等が挙げられ、好適に
用いられる。
【0010】本発明による軒天井材の接着方法におい
て、上記軒天井材の下地材と下地材の表面を化粧するた
めの仕上げ材との接合に用いられる変成シリコーン系接
着剤とは、主成分としての変成シリコーンポリマー及び
硬化触媒としてのシラノール縮合触媒を必須成分とし、
これに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応
じて、硬化助触媒、接着性付与剤、脱水剤、充填剤、チ
クソ性付与剤(揺変剤)、可塑剤(軟化剤)、着色剤、
酸化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤等の各種添
加剤の1種もしくは2種以上を添加し、混練して成る接
着剤である。
【0011】主成分として用いられる変成シリコーンポ
リマーとしては、特に限定されるものではないが、例え
ば、主鎖がポリオキシアルキレンであり、少なくとも一
つの分子末端に架橋可能な加水分解性シリル基を有する
ポリマーが挙げられ、好適に用いられる。
【0012】上記変成シリコーンポリマーの代表例とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、分子末
端にアリル基を有するポリオキシアルキレンを、VIII族
遷移金属の存在下で、下記一般式(1)で表される水素
化珪素化合物と反応させて得られるポリマーが挙げら
れ、好適に用いられる。
【化1】 (式中、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキ
シ基及びケトキシメート基からなる群より選択される少
なくとも1種の原子又は基を示し、Rは1価炭化水素基
又はハロゲン化1価炭化水素基を示し、nは0、1又は
2の正の整数を示す)
【0013】上記変成シリコーンポリマーは、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0014】上記変成シリコーンポリマーの主鎖を構成
するポリオキシアルキレンとしては、特に限定されるも
のではないが、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキ
シプロピレン、ポリオキシブチレン等が挙げられ、好適
に用いられるが、なかでもポリオキシプロピレンがより
好適に用いられる。
【0015】上記ポリオキシアルキレンは、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0016】又、上記変成シリコーンポリマーの少なく
とも一つの分子末端に含有される架橋可能な加水分解性
シリル基としては、特に限定されるものではないが、例
えば、メトキシシリル基やエトキシシリル基等のアルコ
キシシリル基が挙げられ、これらは硬化反応時に有害な
副生成物を生成しないので、好適に用いられる。
【0017】上記加水分解性シリル基は、単独で用いら
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0018】上記変成シリコーンポリマーは、特に限定
されるものではないが、数平均分子量が4000〜30
000であるものが好ましい。
【0019】変成シリコーンポリマーの数平均分子量が
4000未満であると、得られる変成シリコーン系接着
剤の硬化物の切断時伸びが不十分となることがあり、逆
に変成シリコーンポリマーの数平均分子量が30000
を超えると、変成シリコーンポリマーの粘度が高くなり
過ぎて、配合工程や混練工程等での取扱い作業性が悪く
なることがある。
【0020】上記数平均分子量を有する変成シリコーン
ポリマーのなかでも、数平均分子量が10000〜30
000であり、且つ、分子量分布(重量平均分子量/数
平均分子量)が1.6以下である変成シリコーンポリマ
ーが、配合工程や混練工程等での取扱い作業性が良好で
あり、且つ、得られる変成シリコーン系接着剤の硬化物
の切断時伸びも優れるのでより好適に用いられる。
【0021】上記変成シリコーンポリマーの具体例とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、商品名
「MSポリマーS−203」、「MSポリマーS−30
3」、「MSポリマーS−903」等の「MSポリマ
ー」シリーズ(以上、鐘淵化学工業社製);商品名「サ
イリルSAT−200」、「サイリルSAT−35
0」、「サイリルSAT−400」、「サイリルMA−
430」、「サイリルMA−447」等の「サイリル」
シリーズ(以上、鐘淵化学工業社製);商品名「エクセ
スターESS−2410」、「エクセスターESS−2
420」、「エクセスターESS−3430」、「エク
セスターESS−3620」等の「エクセスター」シリ
ーズ(以上、旭硝子社製)等の市販品が挙げられ、好適
に用いられる。
【0022】上記変成シリコーンポリマーは、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0023】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤には、主成分である上述の変成シリコーンポリマーの
湿気硬化反応を促進するために硬化触媒が含有される。
【0024】上記硬化触媒としては、従来より変成シリ
コーンポリマーの硬化触媒として一般的に用いられてい
るシラノール縮合触媒等が挙げられ、好適に用いられ
る。
【0025】上記硬化触媒は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
【0026】上記シラノール縮合触媒としては、特に限
定されるものではないが、例えば、ジブチル錫ジラウレ
ート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテー
ト、ジブチル錫フタレート、ビス(ジブチル錫ラウリン
酸オキサイド)、ジブチル錫ビスアセチルアセトナー
ト、ジブチル錫ビス(モノエステルマレート)、オクチ
ル酸錫、ジブチル錫オクトエート、ジオクチル錫オキサ
イド等の錫系化合物;テトラ−n−ブトキシチタネー
ト、テトライソプロポキシチタネート等のチタネート系
化合物;ジブチルアミン−2−エチルヘキソエート等の
アミン系化合物;その他の酸性触媒や塩基性触媒等が挙
げられ、好適に用いられる。
【0027】上記シラノール縮合触媒は、単独で用いら
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0028】変成シリコーンポリマーに対する上記硬化
触媒の添加量は、特に限定されるものではないが、変成
シリコーンポリマー100重量部に対し、硬化触媒0.
1〜5重量部であることが好ましく、より好ましくは
0.5〜3重量部である。
【0029】変成シリコーンポリマー100重量部に対
する硬化触媒の添加量が0.1重量部未満であると、十
分な硬化促進効果を得られないことがあり、逆に変成シ
リコーンポリマー100重量部に対する硬化触媒の添加
量が5重量部を超えると、もはや硬化促進効果はそれ以
上向上しないにもかかわらず、硬化物の物性低下を来す
ことがある。
【0030】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤に添加されていても良い硬化助触媒としては、特に限
定されるものではないが、例えば、ケトオキシムシラ
ン、アルコキシシラン、アミノキシシラン、アミドシラ
ンのようなアミノ基置換アルコキシシラン等のシラン化
合物やラウリルアミン等のアミン化合物並びにこれらの
誘導体等が挙げられ、好適に用いられる。
【0031】上記硬化助触媒は、単独で用いられても良
いし、2種類以上が併用されても良い。
【0032】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤に添加されていても良い接着性付与剤としては、特に
限定されるものではないが、例えば、1分子中にアミノ
基及びアルコキシシリル基を有する化合物や、1分子中
にアミノ基及びアルコキシシリル基を有する化合物とエ
ポキシ基を有するシラン化合物との反応生成物等が挙げ
られ、好適に用いられる。
【0033】上記接着性付与剤は、単独で用いられても
良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0034】1分子中にアミノ基及びアルコキシシリル
基を有する化合物の具体例としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、3−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N’−ビ
ス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレン
ジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシリ
ル)プロピル]エチレンジアミン、N,N’−ビス−
[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]エチレン
ジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリメトキシシリ
ル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ビ
ス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ヘキサメ
チレンジアミン、N,N’−ビス−[3−(メチルジメ
トキシシリル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、
N,N’−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピ
ル]アミン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシ
リル)プロピル]アミン、N,N’−ビス−[3−(メ
チルジメトキシシリル)プロピル]アミン等が挙げら
れ、好適に用いられる。
【0035】上記1分子中にアミノ基及びアルコキシシ
リル基を有する化合物は、単独で用いられても良いし、
2種類以上が併用されても良い。
【0036】又、1分子中にアミノ基及びアルコキシシ
リル基を有する化合物とエポキシ基を有するシラン化合
物との反応生成物の具体例としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルトリメトキシシランやN−(2−アミ
ノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン等と3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等
との反応生成物等が挙げられ、好適に用いられる。
【0037】上記1分子中にアミノ基及びアルコキシシ
リル基を有する化合物とエポキシ基を有するシラン化合
物との反応生成物は、単独で用いられても良いし、2種
類以上が併用されても良い。
【0038】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤に添加されていても良い脱水剤としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、ビニルトリメトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
フェニルトリメチルシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ン等のシラン化合物類;オルト蟻酸メチル、オルト蟻酸
エチル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸エチル等の加水
分解性エステル化合物類等が挙げられ、好適に用いられ
るが、なかでもビニルトリメトキシシランやテトラエト
キシシラン等がより好適に用いられる。
【0039】上記脱水剤は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
【0040】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤に添加されていても良い充填剤としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、含水珪酸、無水珪酸、珪酸カルシウム、シ
リカ、二酸化チタン、クレー、タルク、カーボンブラッ
ク、ガラスバルーン、マイカ、金属ウィスカー、炭酸カ
ルシウムウィスカー等が挙げられ、好適に用いられが、
なかでも炭酸カルシウムがより好適に用いられる。
【0041】上記充填剤は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
【0042】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤に添加されていても良いチクソ性付与剤(揺変剤)と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、水添
ひまし油、脂肪酸ビスアマイド、ヒュームドシリカ等が
挙げられ、好適に用いられる。
【0043】上記チクソ性付与剤(揺変剤)は、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0044】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤に添加されていても可塑剤(軟化剤)としては、特に
限定されるものではないが、例えば、燐酸トリブチル、
燐酸トリクレジル等の燐酸エステル類;フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ジオクチル、フタル酸2−エチルヘキシル
等のフタル酸エステル類;グリセリンモノオレイン酸エ
ステル等の脂肪酸一塩基酸エステル類;アジピン酸ジブ
チル、アジピン酸ジオクチル等の脂肪酸二塩基酸エステ
ル類;ポリプロピレングリコール等のグリコール類等が
挙げられ、好適に用いられる。
【0045】上記可塑剤(軟化剤)は、単独で用いられ
ても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0046】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤に添加されていても良い着色剤としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、カーボンブラック、酸化
チタン、弁柄等が挙げられ、好適に用いられる。
【0047】上記着色剤は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
【0048】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤に添加されていても良い酸化防止剤としては、特に限
定されるものではないが、例えば、ヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、ベン
ゾトリアゾール系酸化防止剤等が挙げられ、好適に用い
られる。
【0049】上記酸化防止剤は、単独で用いられても良
いし、2種類以上が併用されても良い。
【0050】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤の好ましい例としては、主鎖がポリオキシプロピレン
であり、少なくとも一つの分子末端に架橋可能な加水分
解性シリル基を有し、且つ、数平均分子量が4000〜
30000の変成シリコーンポリマー100重量部に対
し、硬化触媒としてシラノール縮合触媒0.1〜10重
量部、接着性付与剤として1分子中にアミノ基及びアル
コキシシリル基を有する化合物0.2〜20重量部及び
充填剤として炭酸カルシウム10〜200重量部が含有
されてなる変成シリコーン系接着剤が挙げられるが、勿
論これらの例に限定されるものではない。
【0051】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤の製造方法は、特別なものではなく、必須成分である
主成分としての変成シリコーンポリマーの所定量、同じ
く必須成分である硬化触媒としてのシラノール縮合触媒
の所定量、及び、必要に応じて添加される前記各種添加
剤の1種もしくは2種以上の各所定量とを秤量し、例え
ばプラネタリーミキサーのようなミキサーやニーダー等
の混合機で予備混合を行った後、減圧下で常温脱水もし
くは加熱脱水を行い、次いで、例えば上記混合機や三本
ロール等を用いて均一に混練りすることにより所望の変
成シリコーン系接着剤を得ることが出来る。
【0052】こうして得られる変成シリコーン系接着剤
は、1液型接着剤として設計されても良いし、2液混合
型接着剤として設計されても良いが、施工が簡便で作業
性に優れる1液型接着剤であることが好ましい。
【0053】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤の塗布方法としては、特に限定されるものではない
が、例えば、ノズルが装着されたカートリッジ容器に変
成シリコーン系接着剤を充填し、使用時にはカートリッ
ジ容器に圧力を加えてノズルの先から変成シリコーン系
接着剤を押し出しながら塗布する方法や、櫛目ごて等の
従来公知の塗布器具を用いて塗布する方法等が挙げら
れ、いずれの方法も好適に採用される。
【0054】次に、第2発明による軒天井材の接着方法
は、前記第1発明による軒天井材の接着方法において、
変成シリコーン系接着剤の硬化物の、JISK6301
「加硫ゴム物理試験方法」に準拠して、ダンベル状3号
形試験片で測定した引張強さが15kgf/cm2 以上
であり、切断時伸びが100%以上であり、且つ、永久
伸びが50%以下であることが必要である。
【0055】変成シリコーン系接着剤の硬化物の上記引
張強さが15kgf/cm2 未満であると、接着力が不
十分となり、又、上記切断時伸びが100%未満である
と、気温の変化や風雨あるいは日光等の影響で生じる前
記下地材や仕上げ材の伸縮や反り等の変形に対する追従
性が悪くなり、さらに、上記永久伸びが50%を超える
と、上記変形に対する拘束力や耐クリープ性等が不十分
となり、軒天井材の変形が大きくなって、外観上の問題
が発生する。
【0056】次に、第3発明による軒天井材の接着方法
は、前記第1発明又は上記第2発明による軒天井材の接
着方法において、変成シリコーン系接着剤の、ブルック
フィールド型粘度計を用いて、回転数10rpmで測定
した23℃における粘度が1000〜100万mPa・
sの範囲内にあり、且つ、チクソトロピックインデック
ス(回転数1rpm時の粘度/回転数10rpm時の粘
度)が3以上であることが必要である。
【0057】変成シリコーン系接着剤の上記粘度が10
00mPa・s未満であると、接着剤の必要塗布量が極
めて多くなるので、コスト面で不利となり、逆に上記粘
度が100万mPa・sを超えると、使用時の作業性が
悪くなる。
【0058】又、変成シリコーン系接着剤の上記チクソ
トロピックインデックス(回転数1rpm時の粘度/回
転数10rpm時の粘度)が3未満であると、施工時、
特に不陸のある下地材及び/又は仕上げ材の施工時に十
分な有効接着面積を確保することが困難となる。
【0059】
【作用】本発明による軒天井材の接着方法は、特定の粘
度やチクソトロピックインデックスを有し、硬化後は特
定の物性を発揮する無溶剤型の変成シリコーン系接着剤
を用いて行うので、環境汚染や引火の危険性あるいは人
体への悪影響等を生じることなく、良好な外観を有し、
且つ、優れた接着強度や耐衝撃性、耐熱性、耐水性、耐
久性等を発揮する軒天井材を作業性良く効率的に得るこ
とが出来る。
【0060】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0061】(実施例)
【0062】(1)変成シリコーン系接着剤の製造 変成シリコーンポリマーとして商品名「サイリルSAT
−400」(数平均分子量20000、鐘淵化学工業社
製)100重量部に対し、充填剤としてコロイダル炭酸
カルシウム(商品名「CCR」、白石工業社製)150
重量部、脱水剤としてビニルトリメトキシシラン(商品
名「サイラエースS210」、チッソ社製)4重量部、
接着性付与剤としてN−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン(商品名「KBM
−602」、信越化学工業社製)3重量部と3−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン1重量部との反応生
成物及び硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート1重量
部を添加し、プラネタリーミキサーで60分間真空混練
して、1液型で無溶剤型の変成シリコーン系接着剤を得
た。
【0063】(2)評価 上記で得られた変成シリコーン系接着剤の性能(引張
強さ、切断時伸び、永久伸び、粘度、チクソト
ロピックインデックス、接着性)を以下の方法で評価
した。その結果は表1に示すとおりであった。尚、評価
は、特に記載の無い限り、23℃−65%RHの雰囲気
下で行った。
【0064】引張強さ、切断時伸び、永久伸び:
硬化させた変成シリコーン系接着剤について、JISK
6301に準拠する引張試験をダンベル状3号形試験片
を用いて行い、硬化物の引張強さ(kgf/cm2 )、
切断時伸び(%)及び永久伸び(%)を測定した。
【0065】粘度:ブルックフィールドS型粘度計
(BS型粘度計)を用いて、ローターNo.7、回転数
10rpmの条件で、23℃における変成シリコーン系
接着剤の粘度(mPa・s)を測定した。
【0066】チクソトロピックインデックス:ブルッ
クフィールドS型粘度計(BS型粘度計)を用いて、ロ
ーターNo.7、回転数1rpm及び10rpmの条件
で、23℃における変成シリコーン系接着剤のそれぞれ
の粘度を測定し、その粘度比(1rpm時の粘度/10
rpm時の粘度)を求めてチクソトロピックインデック
スとした。
【0067】接着性:軒天井材の下地材として50m
m角のモルタルを用い、仕上げ材として50mm角のポ
リスチレン板を用いて、上記モルタルとポリスチレン板
とを変成シリコーン系接着剤を4mmビード状に塗布し
て接着し、23℃−65%RHの雰囲気下で3日間養生
した後、手で剥離して、その時の破壊状態を目視で観察
し、接着剤の凝集破壊を合格(○)、界面破壊を不合格
(×)とした。
【0068】(比較例)接着剤として、上記変成シリコ
ーン系接着剤の代わりに、酢酸ビニル樹脂溶剤系接着剤
(商品名「セキスイボンド木レンガ用」、積水化学工業
社製)を用いて、その性能を実施例の場合と同様にして
評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0069】
【表1】
【0070】表1から明らかなように、本発明の接着方
法による実施例の軒天井材は、下地材であるモルタルと
仕上げ材であるポリスチレン板との接合体の破壊状態が
変成シリコーン系接着剤の凝集破壊であり、優れた接着
性を示した。
【0071】これに対し、接着剤として酢酸ビニル樹脂
溶剤系接着剤を用いた比較例の軒天井材は、モルタルと
ポリスチレン板との接合体の破壊状態が接着界面での界
面破壊であり、接着性が劣っていた。
【0072】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の軒天井材の
接着方法によれば、環境汚染や引火の危険性あるいは人
体への悪影響等を生じることなく、良好な外観を有し、
且つ、優れた接着強度や耐衝撃性、耐熱性、耐水性、耐
久性等を発揮する軒天井材を作業性良く効率的に得るこ
とが出来る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軒天井材の下地材と軒天井材の仕上げ材
    とを変成シリコーン系接着剤で接着することを特徴とす
    る軒天井材の接着方法。
  2. 【請求項2】 変成シリコーン系接着剤の硬化物の、J
    ISK6301に準拠して、ダンベル状3号形試験片で
    測定した引張強さが15kgf/cm2 以上であり、切
    断時伸びが100%以上であり、且つ、永久伸びが50
    %以下であることを特徴とする請求項1に記載の軒天井
    材の接着方法。
  3. 【請求項3】 変成シリコーン系接着剤の、ブルックフ
    ィールド型粘度計を用いて、回転数10rpmで測定し
    た23℃における粘度が1000〜100万mPa・s
    の範囲内にあり、且つ、チクソトロピックインデックス
    (回転数1rpm時の粘度/回転数10rpm時の粘
    度)が3以上であることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の軒天井材の接着方法。
JP10278699A 1999-04-09 1999-04-09 軒天井材の接着方法 Expired - Lifetime JP3718366B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10278699A JP3718366B2 (ja) 1999-04-09 1999-04-09 軒天井材の接着方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10278699A JP3718366B2 (ja) 1999-04-09 1999-04-09 軒天井材の接着方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000291199A true JP2000291199A (ja) 2000-10-17
JP3718366B2 JP3718366B2 (ja) 2005-11-24

Family

ID=14336824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10278699A Expired - Lifetime JP3718366B2 (ja) 1999-04-09 1999-04-09 軒天井材の接着方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3718366B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002146328A (ja) * 2000-11-10 2002-05-22 Sekisui Chem Co Ltd 接着剤組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002146328A (ja) * 2000-11-10 2002-05-22 Sekisui Chem Co Ltd 接着剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3718366B2 (ja) 2005-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001311056A (ja) 被着体の接着方法
JPH10251552A (ja) シリコーン系樹脂組成物
JP4800770B2 (ja) 硬化性組成物
JP2011063669A (ja) 硬化性組成物
JP2000265050A (ja) 水分硬化性オキシアルキレン重合体含有組成物
JP3563981B2 (ja) 床構成体及びその施工方法
JP5966318B2 (ja) 無溶剤一液型湿気硬化性組成物、この組成物からなるシール材及びこのシール材を用いた太陽電池モジュール
JPH0241550B2 (ja)
JP2002105265A (ja) 一液型硬化性組成物
JP3105130B2 (ja) 室温硬化性組成物
JP2000239645A (ja) 変成シリコーン系内装材用接着剤及び内装材の接着方法
JP2000291199A (ja) 軒天井材の接着方法
JP2000265646A (ja) 床構成体
JP2011256284A (ja) 初期接着強度の高い2液型硬化性組成物
JP2000273432A (ja) 床構成体
JP2000291227A (ja) 柱の化粧方法
JP4014391B2 (ja) 室温硬化性組成物
JP2000290632A (ja) 変成シリコーン系接着剤組成物
JP3921738B2 (ja) 室温硬化性組成物
JP5891756B2 (ja) 一液型湿気硬化性組成物、この組成物からなるシール材及びこのシール材を用いた太陽電池モジュール
JP2000169698A (ja) 感熱硬化性組成物
JPH09100408A (ja) 室温硬化性組成物
JP2003105956A (ja) フローリング材の直貼り施工方法及び接着剤
JP2962642B2 (ja) 室温硬化性組成物
JP2003147913A (ja) 屋根構造体及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050518

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050714

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050816

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050902

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080909

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090909

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090909

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100909

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110909

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120909

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130909

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term