JP2000290854A - 工業用織物の接合部 - Google Patents

工業用織物の接合部

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JP2000290854A JP11131752A JP13175299A JP2000290854A JP 2000290854 A JP2000290854 A JP 2000290854A JP 11131752 A JP11131752 A JP 11131752A JP 13175299 A JP13175299 A JP 13175299A JP 2000290854 A JP2000290854 A JP 2000290854A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 普通部と類似した構造であり段差が発生せ
ず、普通部と同等の通気性を有する工業用織物の接合部
を提供する。 【解決手段】 複数本の金属線を組み合わせ見掛上1本
の線とした複合線を経糸とし、複合線を構成する金属線
の少なくとも1本を緯糸の上を通し、少なくとも1本を
緯糸の下を通して緯糸と織り合わせて形成した有端状の
工業用織物の両端部の複合線からなる経糸の先端の複合
線を溶接し、最端部の緯糸を除去し緯糸を除いた部分に
形成される孔により接合用ループを形成し、両端部の接
合用ループを互いに組み合わせて形成した接合用ループ
の共通孔に芯線を挿通して接合した、工業用織物の接合
部である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、経糸が金属製であ
る工業用織物の接合部に関する。特には、経糸が複数本
の金属線を組み合わせて形成した複合線である工業用織
物をコンベアベルトとして使用するために無端状に接合
した接合部に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属製の織物は優れた剛性、
耐熱性等の特性を生かし、不織布の乾燥や熱処理用、建
材製造用、塩ビ発泡シートの支持ベルト等の各種搬送用
コンベアベルト等に広く使用されている。織物を構成す
る糸としては断面円形状や四角形状の単線等の線材が使
用されることが多いが、コンベア装置のロール径が小さ
い場合のように、ベルトが大きく屈曲させられる場合に
は、経糸に金属の単線を使用したベルトではすぐに屈曲
疲労によって切断してしまうため、経糸に撚り線を使用
して柔軟性を高め、曲率半径を大きくして耐屈曲疲労を
向上させる対策がなされている。そして、これらの織物
を無端状に接合する方法としては、両端部にループを形
成してこれらのループを組み合わせ、その共通孔に芯線
を挿通して接合する方法が多く採用されている。これら
の方法は、接合用の芯線を抜き取ることにより自由に無
端状や有端状に形成することが可能であるため、機械に
取り付ける際に有端状の状態で機械のロール間に掛け渡
してその場で無端状に形成することができ、機械への取
り付けが非常に容易である。例えば機械に取り付けられ
ている古い使用済みの工業用織物を有端状にし、その一
端に新しい工業用織物の一端を接合し、機械を作動させ
ることにより工業用織物を機械のロール間を移動させて
掛け渡し、1周して全体にかけわたった時点で古い工業
用織物を取り外し、新しい工業用織物を無端状に形成し
て取り付ける。ループを形成する方法としては、ループ
形成用の糸を使用して工業用織物端部にかがり込むとと
もにループを形成させる、一般的にかがりレーシングと
称されている方法や端部に螺旋状体を取り付ける方法が
採用されている。
【0003】プラスチック製の織物の場合は、織物本体
の糸を折り返してループを形成する方法も多く採用され
ているが、金属製の織物の場合にはその剛性の高さによ
りループ形成が困難であり、またこの方法は手間がかか
るということもあって採用されていない。ところが、上
記のかがりレーシングや端部に螺旋状体を取り付ける方
法は、ループ形成用の糸や螺旋状体が表裏面に突出して
しまうため、接合部と普通部の間に段差が発生し、接合
部が局部摩耗して早期に切断するという問題があった。
また、工業用織物とは全く異なる別体の糸や螺旋状体を
取り付けることになるため、接合部の構造が普通部と全
く異なり、平滑性や通気性に違いが生じ、ループ形成用
の糸や螺旋状体が直接搬送物に接して搬送物にマークを
発生させたり、脱水用や乾燥用工業用織物の場合には脱
水ムラや乾燥ムラが発生したりする問題があった。ま
た、別体の糸や螺旋状体を取り付けることにより接合部
の柔軟性が損なわれ耐屈曲疲労性が低下する問題もあっ
た。本発明者は先に、整理番号PNF0011−06号
の発明を出願した。この発明は工業用織物の両端部の緯
糸を数本取り除いて経糸のみからなる部分を形成し、こ
の部分の隣接する2本の経糸の先端を溶接して接合用ル
ープを形成した発明である。通常の平織、朱子織り、な
どの織物はこの発明により良好な接合部を形成すること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さらに研究した結果、
金属線を複数本組み合わせた見掛上一本の線を形成する
複合線を経糸として緯糸と織り合わせて製織した織物は
経糸と緯糸の織り合わせが一本の経糸と緯糸の織り合わ
せでなく、数本の線が組み合さった複合線からなる経糸
と緯糸の織り合わせとなっており、該複合線からなる経
糸はそれ自体でループを形成させることができるので接
合部の構造をより普通部と類似させ、接合部に段差が発
生することなく、通気性も同等の接合部を提供すること
ができる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、 「1. 複数本の金属線を組み合わせ見掛上1本の線と
した複合線を経糸とし、複合線を構成する金属線の少な
くとも1本を緯糸の上を通し、少なくとも1本を緯糸の
下を通して緯糸と織り合わせて形成した有端状の工業用
織物の両端部の複合線からなる経糸の先端の複合線を溶
接し、最端部の緯糸を除去し緯糸を除いた部分に形成さ
れる孔により接合用ループを形成し、両端部の接合用ル
ープを互いに組み合わせて形成した接合用ループの共通
孔に芯線を挿通して接合した、工業用織物の接合部。 2. 見掛上1本の線とした複合線を構成する構成単位
の金属線が1本の金属素線で形成された線である、1項
に記載された工業用織物の接合部。 3. 見掛上1本の線とした複合線を構成する構成単位
の金属線が複数本の金属素線を組み合わせた集束線で形
成された線である、1項に記載された工業用織物の接合
部。 4. 見掛上1本の線とした複合線を構成する構成単位
の金属線が複数本の金属素線を撚り合わせた撚り線で形
成された線である、1項に記載された工業用織物の接合
部。 5. 経糸を形成する複合線が複数本の金属線を横方向
に並べて形成した線である、1項ないし4項のいずれか
1項に記載された工業用織物の接合部。 6. 両端部の複合線からなる全ての経糸の先端を溶接
し、全経糸の端部に接合用ループを形成した、1項ない
し5項のいずれか1項に記載された工業用織物の接合
部。 7. 1項ないし5項のいずれか1項に記載された工業
用織物の接合部であって、両端部の複合線からなる経糸
の1本ないし数本おきの経糸の先端を溶接し、先端を溶
接しない経糸は折り返して夫々の経糸や内側の緯糸に溶
接した工業用織物の接合部。」に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で使用される織物の種類と
しては少なくとも経糸が金属製であればその他は特に限
定されるわけではなく、経糸材質としてはステンレスや
ブロンズ等の各種金属材が使用でき、複合経糸を形成す
る構成単位の線としては単線、集束線或いは撚り線等の
各種構造の線が使用できる。緯糸は全く限定されること
なく、金属線やポリエステルやポリアミドの合成樹脂製
の糸であってもよい。例えば、ステンレス製の撚り線を
複合した経糸とポリエステルモノフィラメント緯糸を折
り合わせた織物等の異種の材質を組み合わせた網でもよ
い。また、織組織も平織、各種綾織、朱子織りの一重織
や、多重織の組織も使用できて特に限定されない。ま
た、本発明で経糸とは溶接してループを形成する糸を意
味するものであり、織機上や使用時の織物の経糸に限定
するものではない。
【0007】本発明は接合用ループを複数本の金属線を
組み合わせた見掛上1本の糸とした複合線からなる経糸
の先端を溶接して一体化すること、この溶接部に接近し
な最端の緯糸を除去すること、により溶接した複合経糸
の端部に緯糸を除去した孔を形成する。複合経糸は先端
が溶接され一体化されているので、緯糸を除いた孔はそ
のまま維持されている。この孔を接合用ループとするの
である。また、複合線を形成する構成単位の金属線は互
いに接触し合っているので、金属線の先端を容易に溶接
することができる。工業用織物の両端にこの接合用ルー
プを形成し、両端部を組み合わせて形成されたループの
共通孔に芯線を挿通して無端状に接合するのである。
【0008】経糸が密に配置されている織物で、全経糸
でループを形成する必要がない場合は、一本おきないし
数本おきの経糸の先端を溶接してループを形成し、ルー
プを形成しない経糸は取り除く最端の緯糸より内側の緯
糸部分で溶接止めしたり、折り返して夫々の経糸や緯糸
に溶接して溶接止めし固定することにより必要数の接合
用ループを形成することができる。このようにすると両
端のループを合わせた接合部の経糸の本数を普通部と同
じにすることができ、表面構造や通気性を普通部とほぼ
同等とすることができる。連結用の芯線はループが緯糸
を除去して形成された孔であるので緯糸と同じかあるい
はそれより小さい線径の線が用いられる。材質は緯糸と
同じものが普通部と近い性能となるので好ましい。ま
た、複合線を形成する構成単位の金属線の全ての先端を
溶接してループを形成する必要はなく、一部の金属線を
利用してループを形成し、その他の金属線は折り返して
夫々の経糸や緯糸に溶接したりすることもできる。
【0009】また、本発明の接合部は複合線を形成する
構成単位の金属線は単線でも良いが細い線を集束した集
束線や撚り線が特に好適である。経糸が集束線や撚り線
であると溶接部の溶接玉を小さくでき普通部の線径とほ
ぼ同等とすることができるのである。以下その理由を説
明する。経糸を構成する構成単位の線を複数本の細い線
径の金属線を集束した集束線としたり、撚り合わせた撚
り線とすると、構成単位の線の間に微細空間が形成され
ているため、溶融させて一体化させると微細空間がなく
なり線径が細くなって体積が減少するので、大きな溶接
玉の生成を防止することができる。また、溶接する経糸
を集束線や撚り線とすると織物本体が経糸方向に柔軟と
なり無端状で走行させたときの耐屈曲疲労性が非常に良
好となるため、本発明の接合部の優れた耐屈曲疲労性の
効果を良好に発揮させることができる。
【0010】なお、本発明では溶接方法は特に限定され
ることなく、公知の色々な溶接方法が採用可能である
が、ろう材等を使用せずに経糸自体を直接溶融させて溶
接する方法が、溶接接合部が全て同金属となり電位差が
生じることがなく、電食によって溶接部が切断すること
がないため好適である。従来のかがりレーシングや端部
に螺旋状体を取り付けることなく、本来存在していた織
物を構成する経糸の先端部を溶接し、最端部の緯糸を除
いた孔を利用してループを形成するだけなので普通部と
類似構造とすることができ、ループ形成用の糸や螺旋状
体が表裏面に突出することがなく、接合部と普通部の間
に段差が発生せず、表面構造や通気等も普通部とほぼ同
等とすることができる。従って、接合部が局部摩耗して
早期に切断する問題や、ループ形成用の糸や螺旋状体が
直接搬送物に接して搬送物にマークを発生させたり、脱
水用や乾燥用工業用織物の場合にも脱水ムラや乾燥ムラ
が発生したりする問題がない。また、接合部の柔軟性も
損なわれることがなく、耐屈曲疲労性が低下する問題も
ない。
【0011】
【実施例】次に、実施例を挙げて具体的に説明する。
【0012】図1は、本発明の接合用ループを形成する
前の端部を示す平面図である。単に織物の端部をはさみ
等で切断しただけの状態である。本実施例の織物は3本
の金属線を組み合わせて見掛け上1本の線とした複合線
を構成している。金属線1、2、3と金属線4、5、6
と金属線7、8、9がそれぞれ複合線10、11、12
を構成している。端部の緯糸13より端部側に経糸の先
端部を若干残す。複合線10を構成している金属線1、
2、3のうち金属線1、3は端部の緯糸13の上側を通
り、金属線2は下側を通り、複合線11を構成している
金属線4、5、6のうち金属線5は端部の緯糸13の上
側を通り、金属線4、6は下側を通り、複合線12を構
成している金属線7、8、9のうち金属線7、9は端部
の緯糸13の上側を通り、金属線8は下側を通ってい
る。複合線を構成する金属線の少なくとも1本が緯糸の
下側を通過していることがわかる。
【0013】図2が、複合線の先端部を溶接した状態を
示す平面図である。溶接部14が、先端部が溶接され一
体化した部分である。複合線を構成している個々の線は
互いに密着して接触しているため先端部は容易に溶接さ
れる。このとき端部の緯糸13は一体に溶接させないこ
とが必要である。図3は、図2の側面図である。金属線
8が端部の緯糸13の下側から上に向かい、金属線9が
上側から下に向かって接触し合う部分で溶接一体化され
ていることがわかる。
【0014】図4は、図3に示した端部の緯糸13を取
り除いた状態を示す平面図である。緯糸13は経糸であ
る金属線と一体化されていないため容易に取り除くこと
が可能である。図5は、図4の側面図である。緯糸13
を取り除いた部分に接合用ループ15が形成されている
ことがよく理解できる。このように、本発明の接合用ル
ープは、緯糸が存在する状態で金属線の先端部を溶接
し、端部の緯糸を取り除くことによって形成できるた
め、ループ形成部の経糸の曲がり形状を全く崩すことな
い。したがって、接合用ループ部の構造が普通部と近似
構造となり、表面構造、平滑性を普通部とほぼ同等とす
ることができ、接合部が普通部と比較して織物表面に突
出することがない。
【0015】図6は、本実施例の接合部を示す平面図で
ある。両端部に形成された接合用ループが噛み合わされ
て、噛み合わせれることによって形成された共通孔に芯
線16が挿通されて接合部が形成されている。図7は、
図6の側面図である。両端の接合用ループが噛み合わさ
れて形成された共通孔17に芯線16が挿通され両端が
接合されていることがよく理解できる。
【0016】図8は1本おきの複合線で接合用ループ1
5を形成した実施例の接合部である。上側端部の複合線
10と複合線12のそれぞれの金属線は先端が溶接され
て接合用ループ15が形成され、複合線11の金属線は
接合用ループ15が形成されている部分に存在し取り除
かれた緯糸より1本内側の緯糸18の部分で少し折り返
されて溶接止めされている。下側端部は逆に複合線11
の金属線は先端が溶接されて接合用ループが形成され、
複合線10、と複合線12の金属線は折り返されて溶接
止めされている。そして互いの接合用ループを形成しな
い部分に反対側の接合用ループが挿入されて、その部分
に接合用ループの共通孔が形成され芯線16が挿通され
て接合部が形成されている。このようにすると接合部の
経糸本数を普通部と同じにできる利点がある。
【0017】図9は、3本の金属線を組み合わせて見掛
け上1本の線とした複合線を構成し、3本の金属線のう
ちの2本の金属線でループを形成する接合用ループを示
す実施例である。3本の金属線1、2、3のうちの金属
線1、2の先端部が溶接されて接合用ループ15が形成
され、金属線3は折り返されて溶接止めされている。
【0018】図10は、4本の金属線を組み合わせて見
掛け上1本の線とした複合線を構成する接合用ループを
示す実施例である。4本の金属線1、2、3、4の先端
部が溶接され接合用ループ15が形成されている。
【0019】図11は、4本の金属線を組み合わせて見
掛け上1本の線とした複合線を構成し、4本の金属線の
うちの2本の金属線でループを形成する接合用ループを
示す実施例である。4本の金属線1、2、3、4のうち
の金属線2、3の先端が溶接されて接合用ループ15が
形成され、金属線1、4は折り返されて溶接止めされて
いる。このように、複合線を形成する構成単位の金属線
全てを利用して接合用ループを形成する必要はなく、一
部の金属線で接合用ループを形成してもよい。少なくと
も隣接し且つ緯糸の上下に交差する2本の金属線が存在
すればループを形成することができる。本発明では、接
合用ループが本来緯糸が存在していた部分に形成される
ため、両端を接合したときの端部の緯糸と芯線16のピ
ッチが普通部の緯糸ピッチと全く同一になり、接合部の
緯糸密度を普通部と同じに形成できる。接合部の緯糸密
度、経糸の曲がり形状が普通部と同じく形成できるた
め、芯線が普通部の緯糸と全く同じ状態で配置されてい
る。また、本発明では必要に応じて芯線を挿通してから
接合部をコロ等でつぶしてより平滑性を向上させてもよ
い。
【0020】比較試験 次に実施例1の接合部と、かがりレーシングにて接合し
た接合部とで、引張強度、ローラー耐折試験を実施し、
接合部製造時間、接合後の状態を比較した。使用した織
物は、経糸がステンレス製の線径0.234mmの7本
の素糸を撚り合わせて構成した撚り線を3本組み合わせ
て見掛け上1本の線とした複合線で1インチ当たり4本
配置され、緯糸がステンレス製の線径1.2mmの単線
で1インチ当たり10本配置されている織物である。
【0021】引張試験 引張試験機にて破断時の強度を比較した。引張強度試験
では、実施例が21.6Kg/cmであったの対し、か
がりレーシングは14.8Kg/cmであった。実施例
の強度かがりレーシングに比較して45.9%も優れて
いる。
【0022】ローラー耐折試験 試験条件は、ロール径φ40mm、ストローク400m
m、スピード40回/分で、破断するまでの回数を比較
した。実施例1は440回、かがりレーシングは82回
であった。また、普通部は531回であった。実施例1
がかがりレーシングに比較して436.6%も優れてい
る。また、かがりレーシングは普通部の15.4%の強
度しかないのに対し、実施例の強度は普通部の82.9
%もの強度を有している。したがって、実際に使用され
た場合に、ほぼ普通部の織物自体の寿命に応じた使用が
可能となるのである。接合部製造時間は、実施例かがり
レーシングの約1/3の時間であった。接合後の状態も
実施例1は表面性、厚さ、剛性等が普通部ほぼ同等であ
ったのに対し、レーシングの場合はレーシング線が突出
して表面性が悪く、柔軟性が損なわれた状態であった。
【0023】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように自由に無
端状や有端状に形成することが可能なループ形成による
接合部であるにもかかわらず、短時間で容易に、接合部
の構造を普通部とほぼ同等に形成した接合部を形成する
ことができ、接合部の強度、耐屈曲性も優れており、織
物全体の使用寿命を非常に長くすることができる非常に
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】織物の端部を示す平面図である。
【図2】経糸先端部を溶接したところを示す平面図であ
る。
【図3】図2の側面図である。
【図4】端部の緯糸を抜き取った状態である接合用ルー
プを示す平面図である。
【図5】図4の側面図である。
【図6】接合部を示す平面図である。
【図7】図6の側面図である。
【図8】他の実施例の接合部を示す平面図である。
【図9】他の実施例の接合用ループを示す平面図であ
る。
【図10】他の実施例の接合用ループを示す平面図であ
る。
【図11】他の実施例の接合用ループを示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 複合線を形成する金属線 2 複合線を形成する金属線 3 複合線を形成する金属線 4 複合線を形成する金属線 5 複合線を形成する金属線 6 複合線を形成する金属線 7 複合線を形成する金属線 8 複合線を形成する金属線 9 複合線を形成する金属線 10 複合線 11 複合線 12 複合線 13 緯糸 14 溶接部 15 接合用ループ 16 芯線 17 共通孔 18 内側の緯糸

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の金属線を組み合わせ見掛上1本
    の線とした複合線を経糸とし、複合線を構成する金属線
    の少なくとも1本を緯糸の上を通し、少なくとも1本を
    緯糸の下を通して緯糸と織り合わせて形成した有端状の
    工業用織物の両端部の複合線からなる経糸の先端の複合
    線を溶接し、最端部の緯糸を除去し緯糸を除いた部分に
    形成される孔により接合用ループを形成し、両端部の接
    合用ループを互いに組み合わせて形成した接合用ループ
    の共通孔に芯線を挿通して接合した、工業用織物の接合
    部。
  2. 【請求項2】 見掛上1本の線とした複合線を構成する
    構成単位の金属線が1本の金属素線で形成された線であ
    る、請求項1に記載された工業用織物の接合部。
  3. 【請求項3】 見掛上1本の線とした複合線を構成する
    構成単位の金属線が複数本の金属素線を組み合わせた集
    束線で形成された線である、請求項1に記載された工業
    用織物の接合部。
  4. 【請求項4】 見掛上1本の線とした複合線を構成する
    構成単位の金属線が複数本の金属素線を撚り合わせた撚
    り線で形成された線である、請求項1に記載された工業
    用織物の接合部。
  5. 【請求項5】 経糸を形成する複合線が複数本の金属線
    を横方向に並べて形成した線である、請求項1ないし4
    のいずれか1項に記載された工業用織物の接合部。
  6. 【請求項6】 両端部の複合線からなる全ての経糸の先
    端を溶接し、全経糸の端部に接合用ループを形成した、
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載された工業用織
    物の接合部。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    された工業用織物の接合部であって、両端部の複合線か
    らなる経糸の1本ないし数本おきの経糸の先端を溶接
    し、先端を溶接しない経糸は折り返して夫々の経糸や内
    側の緯糸に溶接した工業用織物の接合部。
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WO2014104065A1 (ja) 2012-12-27 2014-07-03 日本フイルコン株式会社 工業用二層織物

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WO2014104065A1 (ja) 2012-12-27 2014-07-03 日本フイルコン株式会社 工業用二層織物
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