JP2000290513A - 着色用樹脂組成物及び該着色用樹脂組成物を用いてなる熱可塑性樹脂成形品 - Google Patents

着色用樹脂組成物及び該着色用樹脂組成物を用いてなる熱可塑性樹脂成形品

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JP2000290513A
JP2000290513A JP11103489A JP10348999A JP2000290513A JP 2000290513 A JP2000290513 A JP 2000290513A JP 11103489 A JP11103489 A JP 11103489A JP 10348999 A JP10348999 A JP 10348999A JP 2000290513 A JP2000290513 A JP 2000290513A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、顔料の分散性の向上、及び成形時
の色ムラやフローマーク等の発生防止を課題とし、顔料
の分散性に優れ、顔料を高濃度に含有しながらも成形時
に色ムラやフローマーク等を発生し難い、着色用樹脂組
成物を得、該着色用樹脂組成物を用いて成形品を得るこ
とを目的とする。 【解決手段】 密度が0.84〜0.92g /cm3 であ
り、曲げ弾性率が100〜3000kg/cm2 であって、
かつ融点のピーク温度が120℃以下の熱可塑性樹脂
(A)と顔料(B)とを含有することを特徴とする着色
用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色用樹脂組成
物、詳しくは熱可塑性樹脂の成形品の着色に用いられる
着色用樹脂組成物、及び該着色用樹脂組成物を用いてな
る成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂の成形品を着色する
ために用いられる着色用樹脂組成物には、顔料と分散剤
とを混合した粉末状のドライカラー、常温で液状の分散
剤中に顔料を分散させたリキッドカラーまたはペースト
カラー、常温で固体の樹脂中に顔料を分散させたペレッ
ト状、フレーク状あるいはビーズ状の着色ペレット(着
色コンパウンドともいう)若しくはマスターバッチなど
がある。ここでマスターバッチとは、常温で固体の樹脂
中に顔料を分散させたものであるという点では着色ペレ
ットと共通するが、着色ペレットがそのまま成形に供さ
れるのに対し、マスターバッチは着色ペレットに比して
顔料を高濃度に含み、適当な熱可塑性樹脂で希釈して成
形に供するものである。これらの着色用樹脂組成物は、
用途によって、その特徴を生かして使い分けられている
が、これらのうち、取扱いの容易さ、使用時の作業環境
保全の面からマスターバッチが好んで用いられている。
【0003】マスターバッチには、顔料濃度が高いこ
と、着色される熱可塑性樹脂、即ち希釈用の熱可塑性樹
脂の耐熱性や強度などの諸物性に与える影響が小さいこ
となどが要求されると共に、成形の精密化、高速化にと
もない以前にもましてマスターバッチ中及び成形品中の
顔料の高分散性、及びマスターバッチの高分配性が求め
られる。ここで、分配性とは、マスターバッチが希釈用
の熱可塑性樹脂で希釈される際に、マスターバッチが速
やかにほぐれ、希釈用の熱可塑性樹脂の全体に速やかに
拡がり、ムラなく全体が均一に着色できることをいい、
解膠性ともいう。
【0004】マスターバッチ中及び成形品中の顔料の分
散性を向上せしめる成分(以下、分散剤ともいう)とし
ては、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン
酸カルシウム、エチレンビスアマイド、ポリエチレンワ
ックス、ポリプロピレンワックス、およびこれらの誘導
体、例えば酸変性体や水酸基変性体等の1種または2種
以上が一般的に用いられている。しかし、これら一般的
な分散剤を用いたとしても成形品に極めて高度な顔料分
散が求められる場合、例えば、10数ミクロン径の繊維
を高速で紡糸する場合や、フィルムを得る場合などに
は、顔料の分散状態は満足できるものではなく、顔料の
分散不良に起因する紡糸時の糸切れ、溶融紡糸機のフィ
ルターの目詰まりが発生したり、フィルムの成形自体が
困難になることが多々ある。これらの問題を解決するた
めに、マスターバッチの加工方法を改良したり、強力混
練機を用いて顔料と樹脂とを混練することにより、顔料
の分散性を向上せしめようとしてきたが、上記の問題を
十分に解決するには未だ至っていない。
【0005】次にマスターバッチを用いる着色成形時の
問題について説明する。まず押出成形の場合について説
明する。従来よりマスターバッチによる着色が施されて
きた押出ブロー成形や押出フィルム成形の分野では、マ
スターバッチと樹脂との可塑化、混合及び混練は、成形
機の押出機部分で行われる。一般にフィルムは、押出機
の先端に取り付けたスリットダイ(Tダイ:フィルム成
形器)から溶融物を流延して得られるものであるが、生
産性の観点から成形サイクルの短縮や薄膜化が求められ
る今日、係る要求に応えるべくスリット幅を狭くした
り、より高温で加工したりする等の工夫がなされてき
た。しかし、スリット幅を狭くすると、そのスリット幅
にとっては従来のマスターバッチでは顔料の分散が不十
分なため、それまでは発生しなかった筋が成形品表面に
発生し易くなり(筋引き現象)、また高温で加工すると
高温加工に起因して凝集物が発生し易くなり、係る凝集
物も筋引き原因となる。そこで、マスターバッチには従
来よりも顔料のさらなる高分散化が求められる一方、加
工方法としてはより低温で高速加工性を確保することが
求められる。低温での高速加工性を確保すべく、低粘
度、例えばメルトフローレートが25を越えるような低
粘度の熱可塑性樹脂(ベースレジン)を用いてマスター
バッチを得、該マスターバッチを用いてフィルム、シー
ト等の薄肉のものを成形したり、あるいは上記のような
低粘度の熱可塑性樹脂でマスターバッチを希釈してフィ
ルム、シート等の薄肉のものを成形することも考えられ
る。しかし、上記のような低粘度のベースレジンを用い
てマスターバッチを得ようとすると顔料の分散性が悪く
なるという問題を生じ、また上記のような低粘度の熱可
塑性樹脂で希釈しようとすると均一な膜厚のフィルムを
安定して製造することができないという問題も生ずる。
【0006】次に射出成形の場合について説明する。従
来、大型の射出成形の分野においては、一般に着色ペレ
ットが使用されてきたが、係る分野においてもマスター
バッチと希釈樹脂とを用いる着色成形への要求が高まる
今日、マスターバッチと希釈樹脂とを用いる場合には、
顔料の分散の良・不良だけではなく、成形品の色ムラや
フローマークという新たな問題が生ずることとなった。
即ち、射出成形の場合、マスターバッチと希釈樹脂との
可塑化、混合、混練工程は、スクリューの後退するシリ
ンダー内で行われるが、混練力は押出機に比べ一般に小
さいので、着色ペレットを使用する場合には生じなかっ
た色ムラやフローマークが成形品の表面に発生すること
となった。マスターバッチと希釈樹脂とが均一に混ざっ
ていないことは、色ムラやフローマーク等の発生、即ち
単に成形品の表面の美観を損なうばかりでなく、成形品
の機械的物性の低下(対未着色の成形品)や成形品間の
機械的強度にバラツキを生ずることとなる。特に近年、
生産性を向上すべく、成形サイクルの短縮化が求めら
れ、成形サイクルの短縮化のためには成形樹脂の低粘度
化が図られるが、これに伴い射出成形機の混合・混練部
における混練力はますます小さくなってきており、その
結果、成形品の表面に色ムラ等が益々発生し易くなって
きた。
【0007】ところで、同じ顔料濃度の成形品を得るに
際し、マスターバッチ中の顔料濃度に着目し、低顔料濃
度のマスターバッチを比較的多く用いて成形品を得る場
合と、高顔料濃度のマスターバッチを少量用いて前記成
形品と同じ顔料濃度の成形品を得る場合とを比較する
と、一般に前者、即ち低顔料濃度のマスターバッチを用
いる方が色ムラやフローマークが発生し難い。しかし、
成形品中の顔料濃度を一定にすべく、色ムラやフローマ
ークが発生し難い低顔料濃度のマスターバッチを比較的
多く用いた場合と、高顔料濃度のマスターバッチを少量
用いた場合とを比較すると、前者は後者よりも、被着色
樹脂が本来有し、成形品に要求される機械的物性を著し
く低下せしめる傾向にある。一方、被着色樹脂が本来有
し、成形品に要求される機械的物性をほとんど低下せし
めない程度に低顔料濃度のマスターバッチを少量用いた
場合には十分な発色が得られない。即ち、成形品の発色
性及び機械物性とマスターバッチの分配性とを共に満足
せしめることは極めて困難であった。尚、同じ顔料濃度
の成形品を得るに際し、低顔料濃度のマスターバッチを
多量に用いる場合は、高顔料濃度のマスターバッチを少
量用いる場合に比して最終成形品が高価になるので、低
顔料濃度のマスターバッチは、経済的にも不利である。
【0008】マスターバッチを用いる射出成形の場合に
生ずる上記の問題は、各種熱可塑性樹脂で認められる
が、建材及び家電や自動車部品で使用量が増えてきたポ
リプロピレン系の樹脂で顕著であり、早急な解決が求め
られてきた。そこで、マスターバッチの溶融粘度をより
低くすることによって上記問題を解決すべく、顔料、分
散剤及びベースレジンというマスターバッチの主要三成
分のうち、分散剤の含有量を増やしたり、あるいはベー
スレジンとして被着色樹脂の溶融粘度より小さい溶融粘
度を呈するものを使用したりする方法が提案されてき
た。しかし、マスターバッチの溶融粘度をより低くする
と射出成形品の色ムラの発生を抑制・防止することは可
能ではあるが、その反面マスターバッチの溶融粘度の低
下に伴い顔料の分散性は悪化することとなり、マスター
バッチの分配性と顔料の分散性とを共に満足せしめるに
は至っておらず、この問題の解決が待たれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、顔料の分散
性の向上、及び成形時の色ムラやフローマーク等の発生
防止を課題とし、顔料の分散性に優れ、顔料を高濃度に
含有しながらも成形時に色ムラやフローマーク等を発生
し難い、着色用樹脂組成物を得、該着色用樹脂組成物を
用いて成形品を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者等は、上
記目的に鑑み鋭意検討した結果、特定の密度を有し、特
定の曲げ弾性率を有する特定の熱可塑性樹脂(A)が、
着色用樹脂組成物製造時の顔料分散性に富むこと、及び
成形加工時の着色用樹脂組成物の解膠性に大きく寄与す
ることを見出し、本発明に至ったものである。即ち、第
1の発明は、密度が0.84〜0.92g /cm3 であ
り、曲げ弾性率が100〜3000kg/cm2 であって、
かつ融点のピーク温度が120℃以下の熱可塑性樹脂
(A)と顔料(B)とを含有することを特徴とする着色
用樹脂組成物であり、第2の発明は、前記熱可塑性樹脂
(A)が、ポリオレフィン(a1)の場合であり、第3
の発明は、前記ポリオレフィン(a1)が、エチレン若
しくはプロピレンと、α−オレフィン(エチレン若しく
はプロピレンを除く)との共重合体(a1−1)の場合
であり、第4の発明は、前記共重合体(a1−1)が、
メタロセン化合物を用いて共重合してなる共重合体(a
1−1−1)、又は該共重合体(a1−1−1)の熱分
解物(a1−1−1−1)の場合であり、第5の発明
は、上記第1ないし4いずれかの発明に記載される着色
用樹脂組成物中に、熱可塑性樹脂(A)以外の他の熱可
塑性樹脂(C)をさらに含有することを特徴とする着色
用樹脂組成物であり、第6の発明は、上記第1ないし5
いずれかの発明に記載される着色用樹脂組成物と、ポリ
オレフィン(D)とを用いてなることを特徴とする熱可
塑性樹脂成形品である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる熱可塑
性樹脂(A)について説明する。本発明は、下記熱可塑
性樹脂(A)を必須成分として含有することが重要であ
り、熱可塑性樹脂(A)は、密度が0.84〜0.92
g /cm3 であり、曲げ弾性率が100〜3000kg/cm
2 であって、かつ融点のピーク温度(以下、単に融点と
いう)が120℃以下であることが重要である。
【0012】密度、曲げ弾性率及び融点が上記特定に範
囲にあることによって、着色用樹脂組成物自体を製造す
る際には、混合・混練機の剪断応力を受けやすく、高剪
断応力下に顔料(B)との混合・混練が効率的になさ
れ、顔料粒子が十分に微細化され、分散性に優れる着色
用樹脂組成物を得ることができるようになると共に、前
記熱可塑性樹脂(A)の融点が比較的低いことに起因す
るためと思われるが、本発明の着色用樹脂組成物を被着
色樹脂で希釈し成形加工に供した場合に、本発明の着色
用樹脂組成物が速やかに被着色樹脂中に解膠するので、
成形品の色ムラ等の発生を防止できるようになったもの
と思われる。
【0013】本発明において用いられる熱可塑性樹脂
(A)の密度は、JIS K 0519に準じて求めた
値であり、熱可塑性樹脂の密度が0.84g /cm3 未満
であると、成形品の剛性が著しく低下するので好ましく
ない。一方、熱可塑性樹脂の密度が0.92g /cm3
越えると熱可塑性樹脂の結晶性が高くなり、顔料を高濃
度に分散配合することが困難となる。
【0014】また、本発明でいう曲げ弾性率とは、JI
S K 7203に準じて求めた値であり、より詳しく
は、温度23℃,相対湿度50%の環境下で、120×
12.7×3.2mmの試験片について、荷重フルスケ
ール25kg,クロスヘッド速度2mm/分,エッジス
パン幅50mm,ピッチ0.5%の条件下で5回測定し
た場合の平均値をいう。曲げ弾性率が3000kg/cm2
よりも大きいと、熱可塑性樹脂が高分子量となるため、
顔料の分散性が悪くなるだけでなく、マスターバッチの
被着色樹脂への解膠が悪くなり、成形品にフローマーク
や色ムラが発生しやすくなる。また、曲げ弾性率が30
00kg/cm2 よりも大きい熱可塑性樹脂は、極めて高分
子量の成分を含む一方、一般に分子量分布が広く、未反
応物をも含む。従って、熱可塑性樹脂(A)を用いず
に、曲げ弾性率が3000kg/cm2 よりも大きいものを
用いて着色用樹脂組成物を得、該着色用樹脂組成物を用
いて成形品を得た場合、未反応物の反応に伴う変色や凝
集物の発生、及び超高分子量成分に起因する凝集物の発
生等の問題を生じる。特に凝集物の発生は、成形品がフ
ィルムである場合に致命的である。そこで、通常フィル
ムを得る場合には、上記未反応成分や超高分子量成分を
除去してなる特別仕様の熱可塑性樹脂を用いなければな
らず、生産性、経済性等の点から好ましくない。一方、
熱可塑性樹脂の曲げ弾性率が100kg/cm2 未満である
と、極めて低分子量となるため、係る低曲げ弾性率の熱
可塑性樹脂を含有するマスターバッチを用いて成形品を
得た場合、成形品の機械的物性を低下させるだけでな
く、成形品表面に係る低曲げ弾性率の熱可塑性樹脂がブ
リードする等の問題を生ずる。従って、熱可塑性樹脂の
曲げ弾性率は、100〜3000kg/cm2 であることが
重要であり、150〜1000kg/cm2 であることが好
ましい。
【0015】さらに、密度及び曲げ弾性率が特定の範囲
内にあったとしても、融点が120℃を越えるような熱
可塑性樹脂を用いると、100℃程度では高粘度過ぎて
押出成形したり、射出成形したりすることが難しい。押
出成形したり、射出成形したするために、成形温度を上
げることが考えられるが、成形温度を上げすぎると、着
色用樹脂組成物中の顔料をせっかく高分散化しておいて
も、成形加工時の温度で凝集してしまい易く、また熱に
よる材料の酸化劣化が起こり易い。あるいは、大型の強
力な装置を用いて低温で成形加工することも考えられる
が、省エネルギーの点から好ましくない。従って、融点
は120℃以下であることが重要であり、100℃以下
であることが好ましく、80℃以下であることがより好
ましい。尚、本発明でいう融点とは、前記したように融
点のピーク温度であり、より詳しくは、示差走査熱量測
定器にて、窒素ガス気流下、昇温速度10℃/分の条件
で測定された融点のピーク温度である。
【0016】本発明で用いられる熱可塑性樹脂(A)と
しては、特定の密度、曲げ弾性率、及び融点を呈するも
のであって、被着色樹脂と相溶性の良いものであれば種
々のものを用い得るが、ポリオレフィン(a1)が好ま
しい。尚、本発明では、ポリオレフィン(a1)とは、
ポリオレフィンの誘導体をも含む意味で用いる。ポリオ
レフィン(a1)としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレンとプロピレンとの共重合体(ランダム又
はブロック共重合体)の他、エチレン若しくはプロピレ
ンと、α−オレフィン(エチレン若しくはプロピレンを
除く)との共重合体(a1−1)等が挙げられ、該共重
合体(a1−1)が好ましい。
【0017】エチレン若しくはプロピレンとの共重合に
供されるエチレン若しくはプロピレン以外のα−オレフ
ィンとしては、1−ブテン,1−ペンテン,1−ヘキセ
ン,4−メチル1−ペンテン,1−ヘプテン,1−オク
テン,1−デセン,1−ドデセン、1−テトラデセン等
が挙げられ、エチレンとの共重合に供されるエチレン若
しくはプロピレン以外のα−オレフィンとしては、1−
ブテン,1−ヘキセン、又は1−オクテンが好ましく、
ピロピレンとの共重合に供されるエチレン若しくはプロ
ピレン以外のα−オレフィンとしては、1−ブテン,又
は1−ヘキセンが好ましい。
【0018】前記共重合体(a1−1)は、上記したα
−オレフィンの他に、重合性不飽和二重結合を有する一
塩基酸若しくは二塩基酸又はそれらの酸無水物をも共重
合せしめることができる。係る重合性不飽和二重結合を
有する一塩基酸若しくは二塩基酸としては、例えば、ア
クリル酸,メタクリル酸,マレイン酸,フマル酸,イタ
コン酸,テトラヒドロフタル酸,クロトン酸,シトラコ
ン酸,ハイミック酸,アリルコハク酸,メサコン酸,グ
ルタコン酸,テトラヒドロフタール酸,メチルヘキサヒ
ドロフタール酸,アコニット酸,無水マレイン酸,無水
イタコン酸,無水シトラコン酸,無水ハイミック酸,無
水アリルコハク酸,無水グルタコン酸,無水テトラヒド
ロフタール酸,無水メチルヘキサヒドロフタール酸,無
水アコニット酸等が挙げられ、1種もしくは2種以上が
用いられるが、アクリル酸,メタクリル酸,無水マレイ
ン酸が工業的に有利であるが、特に限定されるものでは
ない。また、エチレン若しくはプロピレンと、α−オレ
フィン(エチレン若しくはプロピレンを除く)との共重
合体(a1−1)に、これら重合性不飽和二重結合を有
する一塩基酸若しくは二塩基酸又は又はそれらの酸無水
物をグラフトせしめたグラフト体も、本発明において熱
可塑性樹脂(A)の一種として使用し得る。
【0019】本発明において用いられる前記共重合体
(a1−1)は、メタロセン化合物を重合触媒として共
重合してなる共重合体(a1−1−1)であることが好
ましい。四塩化チタンを塩化マグネシウム等に担示させ
たチーグラー・ナッタ触媒や活性の低いバナジウム系触
媒を用いて重合せしめた従来の共重合体は、分子量分布
Mw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量の比)が4
以上を示すのに対して、メタロセン化合物を重合触媒と
して共重合してなる共重合体(a1−1−1)は、分子
量分布Mw/Mnが4未満と、相対的に分子量分布が狭
い。また、チーグラー・ナッタ触媒やバナジウム系触媒
等の重合触媒を用いて重合せしめたものは未反応のモノ
マーや超高分子量成分を含むため、これらを除去すべく
濾過等の工程を経なければのフィルム用の熱可塑性樹脂
を得ることができなかった。しかし、メタロセン化合物
を重合触媒として用いた場合には、未反応のモノマーや
超高分子量成分をほとんど含まず、濾過等の工程を経る
ことなく得られる共重合体を直に用いてフィルムを得る
ことができる。
【0020】メタロセン化合物とは、例えばチタン,ジ
ルコニウム,ニッケル,パラジウム,ハフニウム,ニオ
ブ,プラチナ等の四価の遷移金属に、シクロペンタジエ
ニル骨格を有するリガンドが少なくとも1つ以上配位す
る化合物の総称である。シクロペンタジエニル骨格を有
するリガンドとしては、シクロペンタジエニル基、メチ
ルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニ
ル基、n-若しくはi-プロピルシクロペンタジエニル基、
n-、i-、sec-、ter-ブチルシクロペンタジエニル基、へ
キシルシクロペンタジエニル基、オクチルシクロペンタ
ジエニル基等のアルキル一置換シクロペンタジエニル
基、ジメチルシクロペンタジエニル基、メチルエチルシ
クロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジ
エニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル基、メチ
ルへキシルシクロペンタジエニル基、エチルブチルシク
ロペンタジエニル基、エチルへキシルシクロペンタジエ
ニル基等のアルキル二置換シクロペンタジエニル基、ト
リメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロ
ペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル
基等のアルキル多置換シクロペンタジエニル基、メチル
シクロへキシルシクロペンタジエニル基等のシクロ置換
キルシクロペンタジエニル基、インデニル基、4,5,6,7-
テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基等が挙げら
れる。
【0021】シクロペンタジエニル骨格を有するリガン
ド以外のリガンドとしては、例えば、塩素、臭素等の一
価のアニオンリガンド,二価のアニオンキレートリガン
ド,炭化水素基,アルコキシド,アミド,アリールアミ
ド,アリールオキシド,ホスフィド,アリールホスフィ
ド,シリル基,置換シリル基等が挙げられる。上記炭化
水素基としては、炭素数1〜12程度のものが挙げら
れ、例えば、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基,イソブチル基,アミル基,イソアミル基,ヘキシル
基,ヘプチル基,オクチル基,ノニル基,デシル基,セ
シル基,2−エチルヘキシル基等のアルキル基、シクロ
へキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、
フェニル基,トリル基等のアリール基、ベンジル基、ネ
オフィル基等のアラルキル基、ノニルフェニル基等が挙
げられ。
【0022】シクロペンタジエニル骨格を有するリガン
ドが配位したメタロセン化合物としては、シクロペンタ
ジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド),メチル
シクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミ
ド),ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロ
リド,ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニ
ル−tert−ブチルアミドジルコニウムジクロリド,
ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−p
−n−ブチルフェニルアミドジルコニウムジクロリド,
メチルフェニルシリルテトラメチルシクロペンタジエニ
ル−tert−ブチルアミドハフニウムジクロリド,ジ
メチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−te
rt−ブチルアミドハフニウジクロリド,インデニルチ
タニウムトリス(ジメチルアミド),インデニルチタニ
ウムトリス(ジエチルアミド),インデニルチタニウム
ビス(ジ−n−ブチルアミド)インデニルチタニウムビ
ス(ジ−n−プロピルアミド)等が挙げられる。
【0023】上記共重合体(a1−1−1)は、エチレ
ン若しくはプロピレンと、エチレン若しくはプロピレン
以外のαオレフィンとを、溶液重合、塊状重合,気相重
合等によって得ることができ、一般的に重合温度は、−
10℃〜30℃、重合圧力は、100kg/cm2 程度であ
る。上記重合は、上記した四価の遷移金属を含むメタロ
セン化合物の他に、共触媒として、例えば、メチルアル
ミノキサンや硼素化合物等を加えた触媒系で行うことが
できる。上記メタロセン化合物に対する上記触媒の割合
は、1〜100万mol倍であることが好ましい。
【0024】本発明においては、さらに上記共重合体
(a1−1−1)のうちメルトフローレート(以下、M
FRという)が50以下のものを熱分解して用いること
ができる。MFRとはJIS K−7210に準拠して
求めたものである。上記共重合体(a1−1−1)のう
ちMFRが50以下のものと顔料(B)とを含有する着
色用樹脂組成物を希釈樹脂で希釈し押し出す際には、一
般に150℃以上の高温を要するが、着色用樹脂組成物
中では高度の分散していた顔料(B)の粒子が成形加工
時の係る高温加工によって熱凝集する傾向にある。従っ
て、より低温で成形加工することが好ましい。より低温
で成形加工するために、例えば、高トルクの混合・押出
装置を使用しより低温で成形加工することも可能ではあ
るが、装置の変更を余儀なくされるばかりでなく、大き
なエネルギーを必要とする点で省エネルギーの観点から
好ましくない。そこで、より低温で混合・押出の可能な
着色用樹脂組成物を得べく、上記共重合体(a1−1−
1)のうちMFR50以下のものは熱分解物して用いる
ことが好ましい。熱分解後のMFRは、100〜250
であることが好ましく、120〜180であることが好
ましい。
【0025】本発明において用いられる顔料(B)とし
ては、従来から、印刷インキ、塗料あるいは熱可塑性樹
脂の着色に使用されている公知の有機顔料および無機顔
料が特に制限なく使用できる。有機顔料としては、アゾ
系,アントラキノン系,フタロシアニン系,キナクリド
ン系,イソインドリノン系,ジオキサン系,ベリレン
系,キノフタロン系,ベリノン系などの顔料が挙げられ
る。無機顔料としては、硫化カドミウム,セレン化カド
ミウム,群青,紺青,二酸化チタン,酸化鉄,酸化クロ
ム酸塩,カーボンブラック,鉄黒などが挙げられる。
【0026】これらの顔料(B)は、乾燥粉末顔料、あ
るいは水を含有した乾燥前の顔料ウエットケーキ(顔料
の水性湿潤ケーキ、フィルターケーキ、プレスケーキと
も言う)及びこれらの混合物のいずれかの状態で、着色
用樹脂組成物の製造に供し得る。即ち、本発明の着色用
樹脂組成物は、以下のようにして製造することができ
る。 乾燥粉末顔料を用いる場合には、乾燥粉末顔料と
熱可塑性樹脂(A)との二成分を、必要に応じてワック
ス、金属石鹸あるいは界面活性剤やその他添加剤を加え
て、ヘンシェルミキサー等で混合し、ニーダー、ロール
ミル、押出機で溶融混練分散し、本発明の着色用樹脂組
成物を得ることができる。あるいは、予め、水、乾燥粉
末顔料、熱可塑性樹脂(A)との二成分を、必要に応じ
てワックス、金属石鹸あるいは界面活性剤やその他添加
剤を加えて、ヘンシェルミキサーやディスパー等で混合
し、フラッシャー、ニーダー、押出機、ロールミル、ボ
ールミル、スチールミル、サンドミル、アトライター、
ハイスピードミキサー、ホモミキサー等に仕込み、加熱
混練を行い、次いで残留している水分を常圧または減圧
下で除去せしめて本発明の着色用樹脂組成物を得ること
ができる。この方法の場合、乾燥粉末顔料および水を用
いる代わりに、顔料のウェットケーキを用いることがで
きる。
【0027】本発明の着色用樹脂組成物は、顔料を高濃
度に含有し、成形に際し被着色樹脂(熱可塑性樹脂)に
よる希釈を必要とするペレット状のマスターバッチであ
っても良いし、あるいはまた、顔料濃度が比較的低く、
被着色樹脂で希釈せずにそのまま成形に供されるペレッ
ト状の着色ペレットであっても良いが、成形時に希釈を
必要とする場合に顕著な効果を奏する。本発明の着色用
樹脂組成物が、着色ペレットの場合には、顔料(B)を
0.01〜40重量%含有することが望ましい。着色ペ
レット中の顔料(B)が0.01重量%未満であると、
成形品に十分な着色力を付与することが難しく、一方、
着色ペレット中の顔料(B)が40重量%を越えると、
成形品の成形時に顔料凝集に伴うブツ等の欠陥が生じ、
好ましくない。
【0028】本発明の着色用樹脂組成物が、マスターバ
ッチの場合には、顔料(B)を0.01〜90重量%含
有することが好ましく、20〜80重量%含有すること
が好ましい。マスターバッチ中の顔料(B)が0.01
重量%未満の場合は、目的とする着色力を得るためには
大量のマスターバッチを用いなければならず、機械的物
性を損なわずに成形品に十分な着色力を付与することが
難しい。また、大量のマスターバッチを用いることは、
経済的にも好ましくない。一方、マスターバッチ中の顔
料(B)が90重量%を越えると、マスターバッチ自体
の製造が困難になるばかりでなく、希釈用の熱可塑性樹
脂と係る高濃度の着色用樹脂組成物を少量用いて成形品
を得ようとすると分配性や分散性が悪化する傾向にあ
る。
【0029】本発明においては、熱可塑性樹脂(A)以
外の他の熱可塑性樹脂(C)をさらに含有することもで
きる。他の熱可塑性樹脂(C)としては、ポリオレフィ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリジエン系のポリ
ブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリメチル
ペンテン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−EP
DM−スチレン(AES)樹脂、アクリル系樹脂、ポリ
ブタジエン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセ
タール、ポリアリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン等の熱可塑性
樹脂等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が用
いられ、ポリオレフィンが好適に用いられる。
【0030】ポリオレフィンとしては、結晶性または非
晶性ポリプロピレン、低密度または高密度ポリエチレ
ン、エチレン・プロピレンのランダム、ブロックあるい
はグラフト共重合体、1−ブテンのエチレンやプロピレ
ンの共重合体、α−オレフィンとエチレンあるいはプロ
ピレンの共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エ
チレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリ
ル酸エチル共重合体等が挙げられ、これらの1種もしく
は2種以上が用いられる。
【0031】他の熱可塑性樹脂(C)としては、MFR
が0.1〜400の樹脂が好適に用いられる。含有量に
もよるがMFRが0.1未満の熱可塑性樹脂を用いた場
合、得られる着色用樹脂組成物の溶融粘度が高くなる傾
向にあり、係る着色用樹脂組成物を希釈用の熱可塑性樹
脂で希釈し成形した場合、色ムラやフローマークが発生
し易くなる傾向にある。一方、MFRが400よりも大
きい熱可塑性樹脂を用いた場合、得られる着色用樹脂組
成物を希釈用の熱可塑性樹脂で希釈し成形した場合、係
る高MFRの熱可塑性樹脂が成形品表面にブリードした
り、成形品の耐候性又は耐熱性等に悪影響を及ぼすこと
がある。
【0032】他の熱可塑性樹脂(C)は、本発明の着色
用樹脂組成物の性能を阻害しない範囲でさらに配合する
ことができる。他の熱可塑性樹脂(C)を用いる場合に
は、熱可塑性樹脂(A)と顔料(B)とを混合、分散し
た後に、他の熱可塑性樹脂(C)を添加、混合、分散し
てもよいし、あるいは熱可塑性樹脂(A)と顔料(B)
と他の熱可塑性樹脂(C)とを一度に混合、分散しても
良い。前者の場合、熱可塑性樹脂(A)と顔料(B)と
をヘンシェルミキサー等で混合、分散し、に混合、分散
物を同方向同回転型二軸押出機に供給し、サイドフィー
ダーや他の吸入装置を用いて、押出機の途中に多の熱可
塑性樹脂(C)を供給することによって、溶融混練分散
を連続して行うこともできる。
【0033】本発明の着色用樹脂組成物には、本発明の
効果を阻害しない範囲で、ワックス、酸化防止剤,紫外
線吸収剤、界面活性剤などの各種の添加剤を添加するこ
ともできる。
【0034】本発明の着色用樹脂組成物は、熱可塑性樹
脂に添加して成形品の着色に好適に供することができる
他、印刷インキ用ワニス、塗料用バインダー等に適当量
添加することによって、これらの着色に供することもで
きる。成形品を得る際に使用される希釈用の熱可塑性樹
脂としては、例えば、ポリオレフィン(D)、アクリル
樹脂、アルキッド樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ABS樹脂、ポ
リスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、
アミノ樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリアセタール樹脂、ポリアリレート樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリサルフォン樹脂等が挙げられ、ポリオレフ
ィン(D)が好適に用いられる。ポリオレフィン(D)
としては、ポリオレフィン(a1)、他の熱可塑性樹脂
(C)の一種として例示したポリオレフィンを同様に用
いることができる。また、成形品にはポリブタジエン、
ポリイソプレン等のエラストマーに配合することができ
る。本発明の成形品は、押出成形、射出成形のいずれの
方法で得られるものであってもよい。即ち、本発明の着
色用樹脂組成物を押出成形、特にフィルム等の薄肉のも
のの押出成形に供する場合には、顔料分散性に優れ、筋
引き等のない表面状態の優れたフィルムを生産性良く得
ることができる。また、本発明の着色用樹脂組成物を射
出成形に供する場合には、顔料分散性に優れると共に色
ムラやフローマークのない成形品を得ることができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を具体的に実施例をもって説明
する。例中、部とは重量部を、%とは重量%をそれぞれ
表す。
【0036】
【実施例1】 (A)密度:0.880(g/cm3) ,曲げ弾性率:220(kg/cm2)、融点:54 ℃,MFR:50 のメ タロセン系ポリエチレン樹脂(日本ポリケム社製) 50部 (B)フタロシアニンブルー「リオノールブル−FG7330」 (東洋インキ製造(株)製) 50部 上記2成分をニーダーで混練し、スクリュー直径65m
mの押出成形機でペレット化し、マスターバッチを得
た。
【0037】
【比較例1〜5】実施例1で使用した(A)の熱可塑性
樹脂の代わりに、それぞれ以下に示すような熱可塑性樹
脂を用いて、実施例1と同様にしてマスターバッチを得
た。 比較例1:低密度ポリエチレン樹脂「ミラソン11P」
(三井化学社製,密度:0.917 (g/cm3) ,曲げ弾性率:
3500(kg/cm2),融点:107 ℃、MFR:7 ) 比較例2:低密度ポリエチレン樹脂「スミカセンG808」
(住友化学工業製,密度:0.919(g/cm3) ,曲げ弾性率:8
5 (kg/cm2),融点:111℃、MFR:200 ) 比較例3:直鎖状低密度ポリエチレン樹脂「ジェイレッ
クスLL108J」(日本ポリオレフィン製,密度:0.9
15(g/cm3) ,曲げ弾性率:340(kg/cm2),融点:126 ℃、M
FR:8.5 ) 比較例4:直鎖状低密度ポリエチレン樹脂「ニポロン−
L」(東ソー製,密度:0.935 (g/cm3),曲げ弾性率:450
(kg/cm2),融点:116℃、MFR:20) 比較例5:ポリメチルペンテン樹脂「TPX-MX00」(三井
化学製,密度:0.833(g/cm3) ,曲げ弾性率:440(kg/c
m2),融点:120℃、MFR:20)
【0038】
【実施例2】実施例1で使用した(A)の熱可塑性樹脂
の代わりに、密度:0.915(g/cm3),曲げ弾性率:360(kg/cm
2)、融点:105℃,MFR:4のメタロセン系ポリエチレン樹脂
(日本エボリュー社製)を用いた以外は実施例1と同様
にしてマスターバッチを得た。
【0039】
【実施例3】実施例1で使用した(A)の熱可塑性樹脂
の代わりに、実施例2で使用したメタロセン系ポリエチ
レン樹脂の熱分解物であって、密度:0.896(g/cm3),曲げ
弾性率:150(kg/cm2)、融点:106℃,MFR:135を呈する熱可
塑性樹脂(日本エボリュー社製)を(A)として用いた
以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
【0040】
【実施例4】実施例1で使用した(A)の熱可塑性樹脂
の代わりに、密度:0.890(g/cm3),曲げ弾性率:450(kg/cm
2)、融点:116℃,MFR:18 のプロピレン/α−オレフィン
共重合体(三井化学社製)を用いた以外は実施例1と同
様にしてマスターバッチを得た。
【0041】
【実施例5】実施例1で使用した(A)の熱可塑性樹脂
の代わりに、実施例4で使用したプロピレン/α−オレ
フィン共重合体の熱分解物であって、密度:0.888(g/c
m3),曲げ弾性率:320(kg/cm2)、融点:115℃,MFR:160を呈
する熱可塑性樹脂(三井化学社製)を(A)として用い
た以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
【0042】
【実施例6〜9】実施例1で使用した(A)の熱可塑性
樹脂の代わりに、それぞれ以下に示すような熱可塑性樹
脂を用いて、実施例1と同様にしてマスターバッチを得
た。 実施例6:密度:0.914(g/cm3),曲げ弾性率:280(kg/c
m2)、融点:90 ℃,MFR:20 のメタロセン系ポリエチレン
樹脂(宇部興産社製) 実施例7:密度:0.880(g/cm3),曲げ弾性率:400(kg/c
m2)、融点:60 ℃,MFR:2のメタロセン系ポリエチレン樹
脂(ダウ・ケミカル社製) 実施例8:密度:0.898(g/cm3),曲げ弾性率:430(kg/c
m2)、融点:90 ℃,MFR:4のメタロセン系ポリエチレン樹
脂(東ソー社製) 実施例9:密度:0.890(g/cm3),曲げ弾性率:115(kg/c
m2)、融点:48 ℃,MFR:6のエチレン/α−オレフィン共
重合体(三井化学社製)
【0043】
【実施例10】 (A)実施例1で用いた熱可塑性樹脂(A) 50部 (B)フタロシアニンブルー「リオノールブル−FG7330」のプレスケーキ (含水量:50%,東洋インキ製造(株)製) 100部 上記2成分をニーダーでプレミックスし、水分を加熱除
去した後、実施例1と同様にしてマスターバッチを作製
した。
【0044】
【実施例11】 (A)実施例1で使用した熱可塑性樹脂 40部 (B)フタロシアニンブルー「リオノールブル−FG7330」 (東洋インキ製造(株)製) 50部 (C)密度:0.928(g/cm3),曲げ弾性率:1300(kg/cm2) 、融点:130℃,MFR:0.9 の ポリエチレン「ノバテックUF720 」(日本ポリケム社製) 10部 上記3成分をニーダーで混練し、スクリュー直径65m
mの押出成形機でペレット化し、マスターバッチを得
た。
【0045】
【実施例12】 (A)実施例1で使用した熱可塑性樹脂 40部 (B)フタロシアニンブルー「リオノールブル−FG7330」 (東洋インキ製造(株)製) 50部 上記2成分を3本ロールミルで混練し、得られたミルベ
ース90部に、(C)成分としてポリエチレン「ノバテ
ックUF720 」(日本ポリケム社製、密度:0.928(g/cm3),
曲げ弾性率:1300(kg/cm2) 、融点:130℃,MFR:0.9 )1
0部を配合して、スクリュー直径65mmの押出成形機
でペレット化し、マスターバッチを得た。
【0046】
【実施例13】 (A)実施例1で使用した熱可塑性樹脂 20部 (B)フタロシアニンブルー「リオノールブル−FG7330」 (東洋インキ製造(株)製) 50部 他:ポリエチレンワックス「NL5000」(三井化学社製) 20部 上記3成分を3本ロールミルで混練し、得られたミルベ
ース90部に、(C)成分としてポリエチレン「ノバテ
ックUF720 」(日本ポリケム社製、密度:0.928(g/cm3),
曲げ弾性率:1300(kg/cm2) 、融点:130℃,MFR:0.9 )1
0部を配合して、スクリュー直径65mmの押出成形機
でペレット化し、マスターバッチを得た。
【0047】
【実施例14〜24】実施例1で使用した(B)のフタ
ロシアニンブルーの代わりに、それぞれ以下に示すよう
な顔料を用いて、実施例1と同様にしてマスターバッチ
を得た。 実施例14 (A)実施例1で用いた熱可塑性樹脂(A) 30部 (B)酸化チタン 70部 実施例15 (A)実施例1で用いた熱可塑性樹脂(A) 30部 (B)カーボンブラック「MA-100」(三菱化学社製) 70部 実施例16 (A)実施例1で用いた熱可塑性樹脂(A) 50部 (B)キナクリドンレッド「ファストゲン スーパー マゼンタ RE03」 (大日本インキ化学工業社製) 50部 実施例17 (A)実施例1で用いた熱可塑性樹脂(A) 30部 (B)チタンイエロー「フェロー42-145A 」(日本フェロー社製) 70部 実施例18 (A)実施例1で用いた熱可塑性樹脂(A) 30部 (B)群青「群青#2000 」(第一化成社製) 70部 実施例19 (A)実施例1で用いた熱可塑性樹脂(A) 30部 (B)黄色酸化鉄「バイフェロックス#3950 」(バイエル社製) 70部 実施例20 (A)実施例1で用いた熱可塑性樹脂(A) 30部 (B)弁柄「トダカラー120ED 」(戸田工業社製) 70部 実施例21 (A)実施例1で用いた熱可塑性樹脂(A) 50部 (B)フタロシアニンブルー「リオノールブル−FG7330」 (東洋インキ製造(株)製) 50部 実施例22 (A)実施例1で用いた熱可塑性樹脂(A) 50部 (B)イソインドリンイエロー「イルガジンイエロー 3RLT-N 」 (チバガイギー社製) 50部 実施例23 (A)実施例1で用いた熱可塑性樹脂(A) 40部 (B)酸化チタン「CR60」(石原産業社製) 40部 弁柄「トダカラー180ED」(戸田工業社製) 10部 縮合アゾイエロー「クロモフタルイエローGR」(チバガイギー社製) 10部
【0048】
【実施例24】 (A)実施例1で使用した熱可塑性樹脂(A) 29部 (B)酸化チタン「タイペークCR-60 」(石原産業社製) 50部 弁柄「トダカラー180ED」(戸田工業社製) 3部 縮合アゾイエロー「クロモフタルイエロー GR」(チバガイギー社製) 3部 他:ポリエチレンワックス「NL5000」(三井化学社製) 15部 上記5成分を3本ロールミルで混練し、ミルベースを得
た。得られたミルベース10部を、(C)成分としてポ
リプロピレン「J106」(グランドポリマー社製、密度:
0.921 (g/cm3),曲げ弾性率: 1500(kg/cm2)、融点: 171
℃,MFR:15)を100部に配合して、スクリュー直径6
5mmの押出成形機でペレット化し、着色ペレットを得
た。
【0049】
【比較例6〜60】実施例14〜24で使用した熱可塑
性樹脂(A)の代わりに、それぞれ比較例1〜5で使用
した他の熱可塑性樹脂をそれぞれ用いて、それぞれ実施
例14〜24と同様にしてマスターバッチ及び着色ペレ
ットを得た。
【0050】[マスターバッチ及び着色ペレットの生産
性評価]実施例1〜24、比較例1〜60で得られたマ
スターバッチ又は着色ペレットの生産性を評価した。結
果を表1〜4に示す。 ○:ストランド切れや脈流を生じることなく、順調に生
産可能。 △:若干の脈流は生じるものの、ストランド切れを生じ
ることなく、生産は可能。 ×:ストランド切れや脈流を発生し、生産不可能。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】[顔料の分散性評価]実施例1〜24及び
比較例1〜60で得られたマスターバッチ又は着色ペレ
ット中の顔料の分散状態、及びそれぞれのマスターバッ
チ又は着色ペレットを用いてなるTダイフィルム中の顔
料の分散状態を、下記(1)〜(6)に示す方法で評価
した。結果を表5〜8に示す。
【0056】(1)押し出し機の先端部の圧力上昇値 先端に1450メッシュの金網を装着したスクリュー径
が20mmの単軸押出機を用い、実施例1〜24、比較
例1〜60で得られたマスターバッチ又は着色ペレット
をそれぞれ300g押し出した。マスターバッチ又は着
色ペレット中に未分散の顔料が多く存在すると押出に伴
って、上記メッシュが目詰まりをきたす。そこで、押出
初期における上記メッシュにかかる圧力と、300g分
押し出した時の上記メッシュにかかる圧力との差(押出
機先端部の圧力上昇値)を求め、マスターバッチ又は着
色ペレット中の顔料の分散状態を評価した。
【0057】(2)Tダイフィルムの強度 実施例1〜23、比較例1〜55で得られたマスターバ
ッチと被着色樹脂であるポリプロピレン「F327B
V」(密度:0.92(g/cm3), 曲げ弾性率: 2100(kg/cm2)、
融点: 130 ℃,MFR:7 )とを顔料濃度1.5%になるよ
うに配合し、Tダイフィルム成形器(東洋精機製)を用
いて、成形温度280℃、回転数60rpmで溶融押出
し、膜厚30μmのフィルム状の成形物を得た。引っ張
り試験によって得られたフィルムの破断強度を求めた。
顔料凝集物が存在すると、顔料凝集物を起点としてフィ
ルムが破断しやすい。 ◎:フィルム強度は充分である。 ○:フィルム強度は実用上問題なし。 △:フィルム強度に劣り、加工性問題あり。 ×:フィルムが脆い。 −:評価せず
【0058】(3)Tダイフィルムの状態評価 前記した方法によって得られたフィルムの表面、及び断
面を目視観察し、ブツ、空隙、膜割れの有無、並びに平
滑性を評価した。顔料凝集物が存在するとその周囲に空
隙を生じたり、あるいは顔料凝集物は水分を含有する場
合が多く、このような場合には水分の揮発による空隙を
生じたりする。また、顔料凝集物が存在するとフィルム
の平滑性が損なわれる。 ◎:ブツ、空隙、膜割れがなく、表面平滑性も非常に良
好である。 ○:小さな空隙が多少あるが、ブツ、膜割れはなく、表
面平滑性も良好であり、実用上は問題なし。 △:やや大きな空隙があり、ブツ、膜割れおよび平滑性
のいずれかに多少問題あり。 ×:大きな空隙があり、ブツ、膜割れおよび平滑性のい
ずれかにも問題あり。 −:評価せず
【0059】(4)Tダイフィルム中の粗大粒子の数 前記した方法によって得られたフィルムに含まれる顔料
の粗大粒子の数(10μを基準)をルーゼックス450
画像処理機(東洋インキ製造社製)で測定し、顔料の分
散度を評価した。 5:10μ以下の粒子数 1.0×102 個/cm2未満 4:10μ以下の粒子数 1.0×102 個/cm2以上 7.0×102
個/cm2未満 3:10μ以下の粒子数 7.0×102 個/cm2以上 2.7×103
個/cm2未満 2:10μ以下の粒子数 2.7×102 個/cm2以上 7.0×103
個/cm2未満 1:10μ以下の粒子数 7.0×103 個/cm2以上、又は10μ
以上の粒子が存在する。
【0060】(5)相対的発色強度 ポリプロピレン「J106」(グランドポリマー社製、
密度: 0.921(g/cm3),曲げ弾性率: 1500(kg/cm2)、融点:
171 ℃,MFR:15)100部、実施例1〜23、比較例
1〜55で得られた各マスターバッチ1部、及び酸化チ
タン「タイペークCR−60」(石原産業社製)5部を
それぞれ混合し、各混合物を2本ロールミルで混練した
後、混練物をプレスして2mm厚のプレートを得た。ま
た実施例24、比較例56〜60で得られた着色ペレッ
トはそのまま2mm厚のプレートを作成した。得られた
各プレートの反射率を色差計「KURABO Colo
r−7E」(KURABO社製)を用いて、540n
m、620nm、640nm、700nmの各波長にお
ける反射強度を測定し、その反射強度から各プレートの
Kubelka−Munk関数(k/s)(発色強度)
を求めた。実施例1〜13、比較例1〜5は、実施例1
のプレートの発色強度を100%とし、相対的発色強度
を求めた。実施例14、比較例6〜10は、全反射強度
を100%として各プレートの明度を求めたうえで、実
施例14のプレートの明度を100%とし、比較例6〜
10のプレートの相対的明度を相対的発色強度(白色
度)として求めた。実施例16、比較例16〜20は、
実施例16のプレートの発色強度を100%とし、実施
例17、比較例21〜25は、実施例17のプレートの
発色強度を100%とし、実施例18、比較例26〜3
0は、実施例18のプレートの発色強度を100%と
し、実施例19、比較例31〜35は、実施例19のプ
レートの発色強度を100%とし、実施例20、比較例
36〜40は、実施例20のプレートの発色強度を10
0%とし、実施例21、比較例41〜45は、実施例2
1のプレートの発色強度を100%とし、実施例22、
比較例46〜50は、実施例22のプレートの発色強度
を100%とし、実施例23、比較例51〜55は、実
施例23のプレートの発色強度を100%とし、実施例
24、比較例56〜60は、実施例24のプレートの発
色強度を100%とし、それぞれの顔料ごとに相対的発
色強度を求めた。
【0061】(6)紡糸状態 実施例1〜23、及び比較例1〜55で得られた各マス
ターバッチ3部と、ポリプロピレン系樹脂「S106
L」(グランドポリマー社製,密度: 0.91(g/cm3),曲げ
弾性率: 1600(kg/cm2)、融点: 175 ℃,MFR:15)100
部とを混合して、縦型テスト紡糸機「スピニングテスタ
ー」(富士フィルター社製)にて、ホッパー下230
℃、混練部及びダイス部230℃で紡糸後、3倍延伸を
行い、ポリプロピレン系繊維を得、紡糸性、目詰まり性
等を評価した。 ○:紡糸性、目詰まり性及び延伸性とも実用上は問題な
し。 △:紡糸性、目詰まり性及び延伸性のいずれかに問題あ
り。 ×:糸切れ発生。 −:評価せず
【0062】[マスターバッチの分配性評価]実施例1
〜23、比較例1〜55で得られたマスターバッチを用
いて射出成形する際の分配性を、下記(7)〜(8)に
示す方法で評価した。結果を表5〜8に示す。
【0063】(7)射出成形品の機械的物性の保持率 実施例1〜23及び比較例1〜55で得られたマスター
バッチ各3部と、被着色樹脂であるポリプロピレン「J
106」(グランドポリマー社製、密度: 0.921(g/c
m3), 曲げ弾性率: 1500(kg/cm2)、融点: 171 ℃,MFR:1
5)100部との混合物を、射出成形機にて背圧0Kg
/cm2 で射出成形しプレートを得た。また、被着色樹
脂たるポリプロピレン「J106」のみを同様にして射
出成形しプレートを得た。得られた各プレートの引張強
度、曲げ弾性率、アイゾット衝撃度をそれぞれ求め、被
着色樹脂のプレートの場合を100%とし、マスターバ
ッチで着色された各プレートの物性の保持率を求めた。 ○:機械的物性の保持率96%以上 △:機械的物性の保持率90%以上96%未満 ×:機械的物性の保持率90%未満 (6)色ムラ また、上記射出成形によって得た各プレート表面の色ム
ラについて目視で評価した。 ○:色ムラなし △:色ムラ少々あり ×:色ムラ顕著 −:評価せず
【0064】
【表5】
【0065】
【表6】
【0066】
【表7】
【0067】
【表8】
【0068】
【発明の効果】本発明により顔料の分散性に優れ、顔料
を高濃度に含有しながらも成形時に色ムラやフローマー
ク等を発生し難い、分配性に優れる着色用樹脂組成物を
提供することが可能になり、該着色用樹脂組成物を用い
て色ムラやフローマーク等がなく、また機械的物性にも
優れる成形品を生産性よく製造することが可能になっ
た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/16 C08L 23/16 Fターム(参考) 4F071 AA14 AA15X AA20X AA21X AA82 AA84 AE09 AF20Y BA01 BB06 BC01 BC12 4J002 AC032 BB002 BB031 BB033 BB051 BB053 BB062 BB072 BB081 BB083 BB091 BB093 BB121 BB122 BB123 BB141 BB143 BB151 BB152 BB153 BB172 BC032 BC033 BD042 BD102 BF022 BG022 BG023 BN062 BN152 BN153 BP022 CB002 CB003 CC003 CF003 CF013 CF062 CF072 CF162 CF163 CG002 CG003 CH003 CK022 CK023 CL002 CL003 CM043 DA036 DE096 DE116 DE136 DG026 DJ006 EE056 EQ016 EU026 FD096 FD310

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密度が0.84〜0.92g /cm3 であ
    り、曲げ弾性率が100〜3000kg/cm2 であって、
    かつ融点のピーク温度が120℃以下の熱可塑性樹脂
    (A)と顔料(B)とを含有することを特徴とする着色
    用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂(A)が、ポリオレフィン
    (a1)であることを特徴とする請求項1記載の着色用
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン(a1)が、エチレン若
    しくはプロピレンと、α−オレフィン(エチレン若しく
    はプロピレンを除く)との共重合体(a1−1)である
    ことを特徴とする請求項2記載の着色用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 共重合体(a1−1)が、メタロセン化
    合物を用いて共重合してなる共重合体(a1−1−
    1)、又は該共重合体(a1−1−1)の熱分解物(a
    1−1−1−1)であることを特徴とする請求項3記載
    の着色用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂(A)以外の他の熱可塑性
    樹脂(C)をさらに含有することを特徴とする請求項1
    ないし4いずれかに記載の着色用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5いずれかに記載の着色
    用樹脂組成物と、ポリオレフィン(D)とを用いてなる
    ことを特徴とする熱可塑性樹脂成形品。
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