JP2000290428A - 生分解性樹脂の分解方法及び生分解性樹脂の分解装置 - Google Patents

生分解性樹脂の分解方法及び生分解性樹脂の分解装置

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JP2000290428A
JP2000290428A JP9660899A JP9660899A JP2000290428A JP 2000290428 A JP2000290428 A JP 2000290428A JP 9660899 A JP9660899 A JP 9660899A JP 9660899 A JP9660899 A JP 9660899A JP 2000290428 A JP2000290428 A JP 2000290428A
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polyester compound
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Chieko Mihara
知恵子 三原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より短時間で、より環境に優しく、分解によ
って生成する化合物が新たな環境汚染を引き起こしてし
まう可能性がより低く、更には分解に伴って種々の複雑
な制御が必要無い生分解性樹脂の分解処理方法及びそれ
に用いる装置の提供。 【解決手段】 pHが1.0〜4.0であり、プラチナ
電極を作用電極とし、銀−塩化銀電極を参照電極とした
ときの酸化還元電位が800〜1,500mVであり、
かつ塩素濃度が5〜150mg/lである機能水を、生
分解性樹脂と接触させる工程を有することを特徴とする
生分解性樹脂の分解方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性樹脂の分
解方法、生分解性樹脂の分解装置及び分解液に関する。
【0002】
【従来の技術】地球の環境汚染が顕在化し、産業廃棄物
は勿論のこと、家庭からのゴミに対しても、環境への配
慮が必要になっている。このような状況のもと、工業材
料である合成樹脂(プラスチックス)も例外ではなく、
環境への負荷を軽減した廃棄樹脂の処理方法や、廃棄樹
脂を大量に処理できる装置の研究開発が求められてい
る。
【0003】環境への負荷を低減した従来の廃棄樹脂の
処理方法は、例えば、熱分解や化学分解により廃棄樹脂
を低分子化したものを焼却したり、埋め立てる方法があ
る。しかし、焼却処理は二酸化炭素の排出を伴うため
に、地球の温暖化を招いたり、焼却される樹脂中にハロ
ゲンや硫黄、窒素等が含まれている場合には有害気体が
発生し、大気汚染の原因になりかねない。廃棄樹脂を埋
め立てる場合は、現在実用化されている殆どの樹脂は、
長期間分解されずにそのままの状態で残存することとな
る。この期間に埋め立てた樹脂に含まれる添加物等が流
出して、土壌汚染の原因の一つとなっている。
【0004】このような問題に対して、廃棄処分された
際に地球環境等に悪影響を与えない高分子化合物とし
て、生分解性樹脂の開発が活発に行われている(例え
ば、特開平5−287043号公報等)。
【0005】しかし、上記のような生分解性樹脂も、埋
め立て処理に際しては全く分解されない従来のポリエチ
レン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂等に比べれば好
ましい材料であるが、土中の微生物や菌の酵素の働きに
より分解されるため、分解されるまでには長い時間を要
する。又、一度に多量に分解が起こると炭酸ガスが大量
に発生し、このガスの管理を怠ると地球温暖化に繋がる
という恐れがある。又、容器リサイクル法においては、
使用後の容器は埋め立て処理はできないことになってお
り、生分解性樹脂の開発は、廃棄樹脂の処理問題につい
て根本的解決方法にはなっていない。
【0006】生分解性樹脂としては、各樹脂・化学メー
カーを中心にいろいろな種類・組成のものが検討されて
いる。しかし、それぞれの生分解性樹脂によって、分解
され易い条件が異なるために、生分解条件、生分解試験
の標準化・共通化検討が行われているが、生分解試験の
標準化・共通化は未だなされていないのが現状である。
生分解性樹脂が市場に出回り始めている今、使用後の生
分解性樹脂を含む廃棄物の分解処理という問題の解決策
が求められている。
【0007】ところで、水の電気分解によって得られる
機能水、特に、酸性水には、殺菌効果(特開平1−18
0293号公報)や半導体ウエハー上の汚染物の洗浄効
果(特開平7−51675号公報)を有することが報告
されている。又、特開平8−281271号公報には、
電解槽内で染色排水を電気分解することにより、発生す
る次亜塩素酸或いは次亜塩素酸イオンにより染料を分解
する技術が開示されている。
【0008】又、雑誌「水処理技術」Vo1.37、N
o.5(1996)第33頁には、電気化学反応を利用
した染色排水の処理について記載されている。それによ
れば、間接電解法においては、電解により酸化剤を発生
させ、その酸化力で間接的に染料を分解させるものであ
ること、そしてその酸化剤として作用するのは次亜塩素
酸が殆どであり、それは、染色排水に塩化ナトリウムを
加え、電解する際に陰極で発生する塩素ガスが、陽極で
発生する水酸化物イオンとの反応によって生じるもので
あることが記載されている。しかしながら、上記の公報
及び雑誌に記載の電解水は、生分解性樹脂との関係につ
いては何ら記載されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
上記の種々の生分解性樹脂の分解方法について検討した
結果、より短い時間で、より環境に優しい生分解性樹脂
の分解のための技術が必要であるとの結論に至った。生
分解性樹脂はその組成や種類により、分解されやすい条
件(温度、湿度、分解酵素・微生物、コンポストや汚泥
の活性状態等)が異なるため、使用済みの生分解性樹脂
混合物を同時に大量に処理可能な分解方法及びその分解
装置が必要である。
【0010】そしてこのような課題の達成を目的として
更なる検討を行なったところ、上記のように殺菌効果や
半導体ウエハー上の汚染物の洗浄効果を有することが報
告されている、水の電気分解によって得られる機能水、
特に酸性水が、生分解性樹脂に対して優れた分解能を有
しているという新たな知見を得るに至った。本発明は上
記知見に基づくもので、より短時間で、より環境に優し
く、分解によって生成する化合物が新たな環境汚染を引
き起こしてしまう可能性がより低く、更には分解に伴っ
て種々の複雑な制御を必要としない生分解性樹脂の分解
処理技術の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、pHが1.0
〜4.0であり、プラチナ電極を作用電極とし、銀−塩
化銀電極を参照電極としたときの酸化還元電位が800
〜1,500mVであり、且つ塩素濃度が5〜150m
g/lである機能水を、生分解性樹脂と接触させる工程
を有することを特徴とする生分解性樹脂の分解方法、及
び水の電気分解によって陽極近傍に生成する機能水と生
分解性樹脂とを接触せしめる工程を有することを特徴と
する生分解性樹脂の分解方法を提供する。
【0012】又、本発明は、一対の電極と該電極に電位
をかける電源とを備えた分解処理槽、該分解処理槽に電
解質水溶液を供給する手段、及び生分解性樹脂を電極の
陽極側に供給する手段を有することを特徴とする生分解
性樹脂の分解装置、及び分解処理槽、水の電解によって
陽極近傍に生成する機能水を該分解処理槽に供給する手
段、及び分解されるべき生分解性樹脂を該分解処理槽に
供給する手段を有することを特徴とする生分解性樹脂の
分解装置を提供する。
【0013】更に本発明は、pHが1.0〜4.0であ
り、プラチナ電極を作用電極とし、銀−塩化銀電極を参
照電極としたときの酸化還元電位が800〜1,500
mVであり、且つ塩素濃度が5〜150mg/lである
ことを特徴とする生分解性樹脂の分解液を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳しく説明する。本発明において使用する
機能水は、酸性水であり、具体的には、pH1.0〜
4.0、好ましくは1.5〜3.5、プラチナ電極を作
用電極とし、銀−塩化銀電極を参照電極としたときの酸
化還元電位が800〜1,500mV、好ましくは90
0〜1,300mV、且つ塩素濃度が5〜150mg/
l、好ましくは20〜80mg/lの物性を持つ。
【0015】上記機能水のpHが1.0未満であると塩
素ガスが水溶液外に放出されやすい点で望ましくなく、
一方、pHが4.0を超えると生分解性樹脂の分解速度
が低下するので望ましくない。又、上記酸化還元電位が
800mV未満、または、1,500mVを超えると水
の電気分解が起こりにくいため望ましくない。又、上記
塩素濃度が5mg/l未満であると生分解性樹脂の分解
速度が低下する等の点で望ましくなく、一方、150m
g/lを超えると上記pHでは、塩素ガスが水溶液外に
放出されやすい点で望ましくない。
【0016】このような機能水は、塩素原子を含む電解
質を原水に溶解し、この水溶液を一対の電極を有する水
槽内で電気分解を行なうことによって、その陽極近傍で
得ることができる。電解質としては、例えば、塩化ナト
リウムや塩化カリウム等が挙げられる。電気分解前の水
溶液中の電解質の濃度は、例えば、塩化ナトリウムでは
20〜2,000mg/lが好ましく、500〜1,5
00mg/lがより好ましい。上記電解質濃度が20m
g/l未満であると塩素濃度または次亜塩素酸濃度が不
足し、分解速度が低下する等の点で望ましくなく、一
方、2,000mg/lを超えると塩素ガスが水溶液外
に放出されやすい点で望ましくない。
【0017】又、上記機能水を電気分解によって製造す
る場合、一対の電極間に隔膜を配置すると、陽極近傍に
生成される機能水(酸性水)と陰極近傍に生成するアル
カリ性の水との混合を防ぐことができ、効率的に機能水
を得ることができる。使用する隔膜としては、例えば、
イオン交換膜や微多孔膜等が好適に用いることができ
る。そして、このような機能水を得る手段としては、市
販の強酸性電解水生成装置(例えば、商品名:オアシス
バイオハーフ、旭硝子エンジニアリング製等)を利用す
ることができる。
【0018】上記の特性を有する機能水は、電気分解に
よってばかりでなく、原水に種々の薬剤を溶解して調製
することも可能である。例えば、塩酸0.001N〜
0.1N、塩化ナトリウム0.005N〜0.02N、
及び次亜塩素酸ナトリウム0.0005M〜0.01M
を原水に添加することにより得ることができる。
【0019】尚、原水としては、水道水、河川水、海水
等の通常の水でよい。これらの水のpHは、通常6.0
〜8.0、酸化還元電位は−200〜300mV、塩素
濃度は最大でも1mg/l程度であり、このような原水
は当然のことながら、上記したような生分解性樹脂の分
解能は有さないか、或いは現実的ではないほど、分解に
非常に長い時間を必要とする。
【0020】上記のような本発明の機能水によって種々
の生分解性樹脂が分解される理由は明らかでない。しか
し、例えば、塩化ナトリウム等の電解質を含む水の電気
分解によって陽極近傍に生成する酸性を帯びた水は、次
亜塩素酸、或いは次亜塩素酸イオンを含み、この次亜塩
素酸或いは次亜塩素酸イオンによって生分解性樹脂が酸
化及び/又は塩素化される結果として分解されるものと
考えられる。
【0021】本発明の方法で分解されるべき対象である
生分解性樹脂としては、例えば、ポリエステル化合物、
デンプンブレンド系化合物、糖・無機複合体等が挙げら
れる。ポリエステル化合物としては、例えば、化学合成
脂肪族ポリエステル化合物、微生物合成ポリエステル化
合物、天然高分子系脂肪族ポリエステル化合物、糖鎖ポ
リエステル化合物等が挙げられる。
【0022】化学合成脂肪族ポリエステル化合物として
は、例えば、ポリ−L−乳酸(PLLA)、L−乳酸及
びD−乳酸のランダム共重合体(例えば、商品名:エコ
プレ、カーギル製、商品名:レイシア、三井東圧化学
製、商品名:ラクティ、島津製作所製等)、ポリ−ε−
カプロラクトン(PCL)(例えば、商品名:トーン、
ユニオンカーバイド製、商品名:プラクセル、ダイセル
製等)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブ
チレンサクシネート/アジペートランダム共重合体(例
えば、商品名:ビオノーレ、昭和高分子製、商品名:ス
カイグリーン、鮮京製等)等が挙げられる。
【0023】微生物合成ポリエステル化合物としては、
例えば、β−ヒドロキシ酪酸(HB)と3−ヒドロキシ
吉草酸(HV)のランダム共重合体(例えば、商品名:
バイオポール、モンサント社製等)、β−1,3−グル
カンからなる多糖類(商品名:カードラン、武田薬品工
業製等)等が挙げられる。
【0024】天然高分子系脂肪族ポリエステル化合物と
しては、例えば、ベンジル化木材(木材等のセルロー
ス、リグニンを水酸化ナトリウム等でアルカリ処理し、
ベンジル基、アセチル基を持つ化学物質と反応させて樹
脂化したもの)、高級脂肪酸エステル化木材、小麦のグ
ルテンにグリセリン、グリコール、乳化シリコーンオイ
ル、尿素を添加したもの(例えば、セルロースにキトサ
ンを添加したもの)、プルラン、アルギン酸、キチン、
キトサン、カラギーナン、デンプン等が挙げられる。
【0025】糖鎖ポリエステル化合物としては、例え
ば、下記一般式(I)で示される糖鎖ポリエステル化合
物が挙げられる。
【化1】
【0026】Gで表わされる糖残基は、グルコピラノー
ス環のみからなる単糖、オリゴ糖又は、多糖等の糖類か
ら2個の水酸基を除いた残基である。単糖としては、例
えば、グルコース、ガラクトース、グルコサミン、マン
ノース等が挙げられる。オリゴ糖としては、例えば、マ
ルトース、セロビオース、ラクトース、イソマルトー
ス、キトビオース、ニゲロース、トレハロース、メリビ
オース、セロトリオース、キトトリオース、マルトトリ
オース、セロテトラオース、キトテトラオース、マルト
テトラオース、セロペンタオース、マルトペンタオー
ス、キトペンタオース、セロヘキサオース、マルトヘキ
サオース、キトヘキサオース等が挙げられる。多糖とし
ては、例えば、セルロース、デンプン、グリコーゲン、
ガラクタン、マンナン、キチン、キトサン、ポリグルコ
サミン、プルラン等が挙げられる。一般式(I)で表わ
される糖鎖ポリエステル化合物は、糖と、一般式(I)
中のRに相当する脂肪酸とを縮合することによって容易
に得ることができる。
【0027】デンプンブレンド系化合物としては、例え
ば、デンプン+変性PVA(例えば、商品名:マタービ
ー、ノバモンド・日本合成化学製等)、デンプン+脂肪
族ポリエステル(例えば、商品名:ノボン、ノボン・イ
ンターナショナル製等)等が挙げられる。
【0028】糖・無機複合体としては、上記に挙げた単
糖、オリゴ糖、多糖等の糖類と、シリカゲル、チタン、
アルミニウム、マグネシウム等の無機化合物をマトリッ
クスとする複合体である。糖・無機複合体は、通常は、
ゾル−ゲル法を利用し、糖類誘導体に、アルコキシシラ
ン、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド等
の加水重合性化合物を添加し、加水重合反応させてゲル
化させ、生成したシリカゲル等の無機酸化物のマトリッ
クス中に糖類誘導体が均一に分散した複合体である。
【0029】これらの生分解性樹脂は、樹脂そのものの
使用形態におけるライフサイクルには影響がなく、これ
らの材料を土壌中或いは水中等の微生物が活発に活動す
る環境に置くことで初めて分解が開始されるものであ
る。そして、本発明の方法においては、上記した生分解
性樹脂の分解後の機能水中には、現在のところ環境に悪
影響を与えるとされている化合物の生成は、例えば、液
体クロマトグラフィー、マススペクトル等によっても全
く観察されない。
【0030】次に、前記の機能水を用いた生分解性樹脂
の分解方法に好適に使用することができる分解装置につ
いて説明する。本発明の処理方法において、機能水と生
分解性樹脂との接触は、常温常圧下で行なえばよく、特
殊な設備や環境は不要である。例えば、機能水を貯留し
た分解処理槽(水槽)中に生分解性樹脂或いは生分解性
樹脂を含む媒体を導入するだけでよい。分解装置の具体
的な構成としては、例えば、下記の(1)や(2)が挙
げられる。
【0031】(1)機能水生成装置に、分解されるべき
生分解性樹脂を直接投入することによって、生分解性樹
脂と機能水とを接触させる構成;図1は、本発明の生分
解性樹脂の分解装置の一実施形態の概略図である。図1
において、101は分解処理槽である。分解処理槽10
1は、陰極103及び陽極105、イオン交換膜等の隔
膜107、電極に繋がる電源109、電解質を含む水を
分解処理槽内に供給するためのパイプ111及びポンプ
113、分解されるべき生分解性樹脂又はそれを含む媒
体を分解処理槽内に供給するためのパイプ115及びポ
ンプ117を備える。
【0032】又、119は分解処理槽101で生分解性
樹脂と反応し活性を失った機能水を収納するタンクであ
り、排水用パイプ118で分解処理槽101と接続して
いる。パイプ115の前に生分解性樹脂を粗く粉砕する
装置を装備しておいてもよい。121は、分解された生
分解性樹脂から排出されるガスの排気口である。
【0033】隔膜107としては、陰極側及び陽極側の
電解質水溶液を各々反対側に移動させず、陽極側に存在
する陽イオン(例えば、Na+、Ca2+、Mg2+、K
+等)の陰極側への不可逆な移動を許容し、又、陰極側
に存在する陰イオン(例えば、Cl-、SO4 2-、HCO
3 -等)の陽極側への不可逆な移動を許容するようなイオ
ン交換膜が好適に用いられる。即ち、隔膜としてイオン
交換膜を用いることで、陽極側近傍に前記した特性を有
する機能水を効率良く生成させることができる。
【0034】続いて、図1に示した装置の動作を概説す
る。分解処理槽101に電解質水溶液がパイプ111を
通してポンプ113により供給され、分解処理槽101
が電解質水溶液で満たされる。電気分解用の陰極103
及び陽極105に電源109から電力が供給されると、
陽極105近傍に機能水(酸性水)が生成する。分解さ
れるべき生分解性樹脂をパイプ115から所望の流量で
連続的に分解処理槽101の陽極105側に供給する。
【0035】ここで、生分解性樹脂は機能水と接触して
分解される。生分解性樹脂との反応により失活した機能
水は、排水用パイプ118を通して分解処理槽101か
らタンク119に排出される。又、分解された生分解性
樹脂から排出されたガスは、排気口121から排出され
る。尚、タンク119に排出された水は、再び電解質を
溶解し分解処理槽101に供給する構成としてもよい。
【0036】(2)機能水生成装置で生成した機能水を
分解処理槽に移し、該分解処理槽に生分解性樹脂を導入
し、両者を接触させる構成;図2は、本発明の生分解性
樹脂の分解装置の他の実施形態の概略図である。機能水
生成装置123によって陽極側に生成された機能水は、
所望の流量で連続的に分解処理槽143にポンプ145
及びパイプ147を介して供給される。分解されるべき
生分解性樹脂、例えば、粉砕した脂肪族ポリエステル
は、供給管115及びポンプ117を介して所望の流量
で連続的に分解処理槽143に供給される。分解処理槽
143で生分解性樹脂と機能水が接触し、分解処理が進
行する。
【0037】分解処理に使用された機能水は、分解処理
槽143からパイプ118を介してタンク119に排出
される。分解された生分解性樹脂から排出されたガス
は、排気口121から排出される。機能水生成装置12
3で機能水を生成後、分解処理槽143で機能水と生分
解性樹脂を接触させる本構成では、生分解性樹脂を機能
水生成装置内に導入しないため、機能水生成装置の汚染
を防止できる。又、図示していないが、タンク119に
排出された処理で使われた機能水の一部若しくは全部
を、機能水生成装置123に給送して、新たな機能水の
生成に再利用してもよい。
【0038】又、図3は、本発明の生分解性樹脂の分解
装置の更に他の実施形態の概略図である。機能水生成装
置123で形成された機能水は、ポンプ145及びパイ
プ139を介して分解処理槽143に供給される。一
方、粉砕された生分解性樹脂又は生分解性樹脂が分散し
ている液状媒体が貯蔵されているタンク137からは、
ポンプ131及びパイプ133を介して、生分解性樹脂
が分解処理槽143に供給される。
【0039】そして分解処理槽143内は、撹拌装置1
49によって撹拌され、生分解性樹脂と機能水とが接触
し、生分解性樹脂が分解される。分解処理槽143にこ
のような撹拌手段を設けることで、生分解性樹脂と機能
水との接触効率を向上させ、生分解性樹脂の分解効率の
より一層の改善を図ることができる。
【0040】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を更
に具体的に説明する。
【0041】実施例1 先ず、強酸性機能水生成装置(商品名:オアシスバイオ
ハーフ、旭硝子エンジニアリング製)を用いて機能水を
調製した。尚、この装置には陽極及び陰極の間に隔膜が
配置されている。この装置を用いるとともに、電解する
水の電解質濃度を種々変化させて、その結果、陽極側で
得られる酸性の機能水のpH及び酸化還元電位を、pH
メーター(商品名:TCX−90i及びKP900−2
N、東興化学研究所製)及び導電率メーター(商品名:
TCX−90i及びKM900−2N、東興化学研究所
製)を使用し、又、塩素濃度を塩素試験紙(アドバンテ
ック製)により測定した。その結果、電解質として使用
した塩化ナトリウムの濃度(標準濃度は1,000mg
/l)、電解電流値及び電解時間等によって、この機能
水のpHは1.0〜4.0、酸化還元電位は800〜1
500mV、塩素濃度は5〜150mg/lに変化し
た。
【0042】本実施例では、生分解性樹脂の分解に用い
る機能水としてpH2.6、酸化還元電位1,000m
V、塩素濃度45mg/lの機能水(以下、「機能水
1」という。)、及び、pH2.1、酸化還元電位1,
150mV、塩素濃度54mg/lの機能水(以下、
「機能水2」という。)を用意した。尚、機能水1は電
解質濃度を800mg/l、電解条件を5A、電解時間
を1時間とすることによって得られた。又、機能水2は
電解質濃度を1,000mg/l、電解条件を7A、電
解時間を1.5時間とすることによって得られた。
【0043】ガラスバイアル瓶に機能水1又は機能水2
を10mlづつ入れた。次に、ガラスバイアル瓶の中
に、アセチルセルロースとテトラメトキシシランの70
/30(重量比)の混合物をゾル−ゲル反応により複合
化した糖・シリカ複合体の3cm×3cmのシートを入
れた。これを25℃で静置したところ、機能水1及び2
共に、1週間でシートにクラックが入り始め、1ケ月後
にはぼろぼろになり、1.5ケ月で完全に分解して痕跡
を留めなくなった。以上のことから、本発明の方法によ
り糖・シリカ複合体を速やかに分解できることがわかっ
た。又、純水を用いた対照実験を行ったが、上記の糖・
シリカ複合体の分解は観測されなかった。
【0044】実施例2 実施例1において、糖・シリカ複合体シートを脂肪族ポ
リエステル(商品名:ビオノーレ#3020、昭和高分
子製)のペレット1gに代えた以外は実施例lと同様に
して、機能水2による分解処理を行った。処理開始から
10日後に、ペレットは表面部からほぐれ始め、20日
後にはぼろぼろに崩れてしまった。更に40日後には、
ペレットは痕跡も無くなった。試験後の処理液の上澄み
液を、以下の条件で高速液体クロマトグラフ装置で測定
したところ、何のピークも得られなかった。 (測定条件) 装置:東ソー製、HLC−8120 使用カラム:東ソー製TSKゲル G2500PWXL
×2本 溶離液:水
【0045】実施例3 実施例1において、糖・シリカ複合体シートをポリカプ
ロラクタム(商品名:プラクセル、ダイセル化学工業
製)のペレット1gに代えた以外は実施例lと同様にし
て、機能水2による分解処理を行った。処理開始から1
0日後に、ペレットは表面部からほぐれ始め、20日後
にはぼろぼろに崩れてしまった。試験後の処理液の上澄
み液を、以下の条件で高速液体クロマトグラフ装置で測
定したところ、何のピークも得られなかった。 (測定条件) 装置:東ソー製、HLC−8120 使用カラム:ポリマーラボラトリーズ製Mixed−D
×2本 溶離液:0.1%LiBr入りジメチルホルムアミド
(DMF)
【0046】実施例2及び3より、分解物にモノマー由
来のジカルボン酸、ジオール、ヒドロキジカルボン酸等
が含まれていないことから、モノマーよりも小さい単位
まで、即ち、水と二酸化炭素にまで分解されたと推定さ
れる。これにより、機能水により短時間で脂肪族ポリエ
ステルを完全に分解できることがわかった。又、純水を
用いた対照実験を行ったが、上記の脂肪族ポリエステル
の分解は観測されなかった。
【0047】実施例4〜7 実施例1において、糖・シリカ複合体に代えて、ポリセ
バコイルマルトース(実施例4)、ポリアジポイルセロ
ビオース(実施例5)、L−乳酸及びD−乳酸のランダ
ム共重合体(商品名:レイシア、三井化学製、実施例
6)、同じくL−乳酸及びD−乳酸のランダム共重合体
(商品名:ラクティ、島津製作所製、実施例7)を各々
1gずつ用いた以外は実施例1と同様にして、機能水2
による分解処理を行った。何れの場合も、1ケ月後には
完全分解され、実施例2と同様に液体クロマトグラフィ
ーを測定しても何のピークも得られなかった。又、純水
を用いた対照実験を行ったが、上記の糖鎖ポリエステル
化合物又はポリ乳酸の分解は観測されなかった。
【0048】実施例8 実施例1において、糖・シリカ複合体に代えてポリ乳酸
フィルム(商品名:エコロージュ、三菱樹脂製)と、脂
肪族ポリエステルフィルム(商品名:ビオノーレ#30
01、昭和高分子製)のそれぞれ3cm×3cmの大き
さのシートを共に用いた以外は実施例1と同様にして、
機能水2による分解処理を行った。この混合物は12日
後には、形状を留めておらず、完全に分解されていた。
【0049】実施例9 純水に塩酸0.001N〜0.1N、塩化ナトリウム
0.005N〜0.02N、及び次亜塩素酸ナトリウム
0.0005M〜0.01Mとなるように調製した水溶
液について、pH、酸化還元電位、及び塩素濃度を測定
したところ、pHは1.0〜4.0、酸化還元電位は8
00〜1,500mV、塩素濃度は5〜150mg/l
に変化し、実施例1と同様な物性を持つ機能水が得られ
た。ここで、塩酸0.006N、塩化ナトリウム0.0
14N、及び次亜塩素酸ナトリウム0.002Mとした
とき、pH2.3、酸化還元電位1,180mV、塩素
濃度105mg/lの物性を持つ機能水3を、分解処理
に供した。処理の方法については、実施例1において糖
・シリカ複合体をデンプンブレンド系化合物(商品名:
マタービーZF03U、ノバモント・日本合成化学製)
のシートとした以外は実施例1と同様に行なった。この
シートは2週間後には完全に分解されていた。
【0050】実施例10 純水に硫酸0.006N、及び次亜塩素酸ナトリウム
0.002Mとなるように調製した水溶液について、p
H、酸化還元電位、及び塩素濃度を測定したところ、p
Hは2.0、酸化還元電位は1,200mV、塩素濃度
は120mg/lの物性を持つ機能水4を、分解処理に
供した。処理の方法については、実施例1において糖・
シリカ複合体を天然高分子系脂肪族ポリエステル(ベン
ジル化木材)のシートとした以外は実施例1と同様に行
なった。このシートは2週間後には完全に分解されてい
た。又、純水を用いた対照実験を行ったが、天然高分子
系脂肪族ポリエステルの分解は観測されなかった。
【0051】実施例11 強酸性電解水生成装置(商品名:オアシスバイオハー
フ、旭硝子エンジニアリング製)を用いて図2に示す分
解装置を組み立てた。機能水生成装置123によって陽
極側に生成された機能水を、所望の流量で連続的に分解
処理槽143にポンプ145及びパイプ147を介して
供給した。下記の生分解性樹脂樹脂混合物を供給管11
5及びポンプ117を介して所望の流量で連続的に分解
処理槽143に供給した。
【0052】 生分解性樹脂混合物の組成: ・糖・シリカ複合体(アセチルセルロースとテトラメトキシシランを9/1 (重量比)で混合し、ゾル―ゲル法により複合化した複合体) 10g ・脂肪族ポリエステル(商品名:ビオノーレ、昭和高分子製) 10g ・糖鎖ポリエステル化合物(ポリピメロイルキトトリオース) 10g ・水 1リットル
【0053】次に分解処理槽143が上記生分解性樹脂
混合物と電解質水溶液で満たされたところで、pH2.
1、酸化還元電位1,150mV、塩素濃度54mg/
lの物性を有する機能水が生成する条件(電解質水溶液
の電解質濃度1,000mg/l、電解条件7A、電解
時間1.5時間)で、強酸性電解水生成装置123を稼
動した。23日後に、分解処理槽143の出口118か
ら排出された廃液をタンク119に貯留し、その廃液中
に含まれる糖・シリカ複合体、脂肪族ポリエステル及び
糖鎖ポリエステル化合物の残量を測定したところ全て完
全に分解され、液体クロマトグラフィーにより何もピー
クが得られなかった。本装置により生分解性樹脂混合物
を分解できることが分かった。
【0054】実施例12 図3に示す分解装置を用いて生分解性樹脂混合物の分解
実験を行なった。強酸性機能水生成装置123としては
実施例1に用いたものと同じ装置を用い、その陽極側で
得られる機能水5を、ポンプ145を用いて45ml/
minの流量で連続的に分解処理槽143に供給した。
又、タンク137には下記に示す組成の生分解性樹脂混
合物を入れ、該生分解性樹脂混合物をタンク137から
5ml/minの流量で連続的に分解処理槽143に供
給した。
【0055】 生分解性樹脂混合物の組成: ・天然高分子系脂肪族ポリエステル(アセチルセルロース) 15g ・微生物合成脂肪族ポリエステル(商品名:バイオポール、モンサント製) 20g ・ポリ乳酸(商品名:エコプレ、カーギル製) 22g ・水 1リットル
【0056】分解処理槽143は容積約6,000ml
であり、糖・シリカ複合体の平均滞留時間は8日間であ
った。又、分解処理槽143中には、図示の通り生分解
性樹脂混合物と機能水の接触を促進させるために撹拌器
149が設置されている。分解処理槽143の出口11
8から排出された廃液はタンク119に貯留し、その廃
液中に含まれる天然高分子脂肪族ポリエステル、微生物
合成脂肪族ポリエステル及びポリ乳酸の残量を測定した
ところ、液体クロマトグラフィーによるピークは観測さ
れなかった。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、常
温常圧下で経済的且つ安全に生分解性樹脂の分解を速や
かに行なうことができる。又、使用済みのいろいろな種
類の生分解性樹脂混合物を同時に、同一条件で分解処理
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる生分解性樹脂の分
解装置の概略図。
【図2】本発明の他の実施形態にかかる生分解性樹脂の
分解装置の概略図。
【図3】本発明の他の実施形態にかかる生分解性樹脂の
分解装置の概略図。
【符号の説明】
101:分解処理槽 103:陰極 105:陽極 107:隔膜 109:電源 111、115、133、139、147:パイプ 113、117、131、141、145:ポンプ 118:排水用パイプ 119:廃液タンク 121:排気口 123:機能水生成装置 137:タンク 143:分解処理槽 149:撹拌装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F301 AA01 AA25 AB01 CA09 CA23 CA38 CA53 4J002 AB011 AB021 AB04X AB041 AB05X AB051 AH001 AJ001 BE01W CF18W CF181 CF19W CF191 DD016 DD057 DG046 DH026 DK006 HA06

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 pHが1.0〜4.0であり、プラチナ
    電極を作用電極とし、銀−塩化銀電極を参照電極とした
    ときの酸化還元電位が800〜1,500mVであり、
    且つ塩素濃度が5〜150mg/lである機能水を、生
    分解性樹脂と接触させる工程を有することを特徴とする
    生分解性樹脂の分解方法。
  2. 【請求項2】 生分解性樹脂が、ポリエステル化合物、
    デンプンブレンド系化合物及び糖・無機複合体の少なく
    とも1種である請求項1に記載の分解方法。
  3. 【請求項3】 ポリエステル化合物が、化学合成脂肪族
    ポリエステル化合物、微生物合成ポリエステル化合物、
    天然高分子系脂肪族ポリエステル化合物及び糖鎖ポリエ
    ステル化合物の少なくとも1種である請求項2に記載の
    分解方法。
  4. 【請求項4】 機能水が、水溶性の電解質を添加した水
    を電気分解したときに陽極近傍で生成する電解水である
    請求項1に記載の分解方法。
  5. 【請求項5】 電解質が、塩化ナトリウム及び塩化カリ
    ウムの少なくとも1種である請求項4に記載の分解方
    法。
  6. 【請求項6】 機能水が、水に無機酸及び次亜塩素酸ナ
    トリウムを溶解して得られる水溶液である請求項1に記
    載の分解方法。
  7. 【請求項7】 無機酸が、塩酸、フッ酸、臭酸、硫酸、
    りん酸及び硼酸の少なくとも1種である請求項6に記載
    の分解方法。
  8. 【請求項8】 機能水が、更に塩化ナトリウム及び塩化
    カリウムの少なくとも1種を含む請求項6又は7に記載
    の分解方法。
  9. 【請求項9】 水の電気分解によって陽極近傍に生成す
    る機能水と生分解性樹脂とを接触せしめる工程を有する
    ことを特徴とする生分解性樹脂の分解方法。
  10. 【請求項10】 機能水を生分解性樹脂と接触せしめる
    工程が、一対の電極及び該電極間に電位をかけるための
    電源を備え、内部に電解質を含む水を収納した分解処理
    槽を用意する工程;上記電極の少なくとも陽極の近傍に
    生分解性樹脂を存在させる工程;及び上記電極間に電位
    をかけて水を電気分解する工程を有する請求項9に記載
    の分解方法。
  11. 【請求項11】 分解処理槽が、電気分解によって陽極
    近傍に生成する機能水と、陰極近傍に生成する機能水と
    が混合するのを防ぐための隔膜を電極間に有する請求項
    10に記載の分解方法。
  12. 【請求項12】 生分解性樹脂の供給が、陽極近傍に機
    能水が生成した後に行なわれる請求項11に記載の分解
    方法。
  13. 【請求項13】 一対の電極と該電極に電位をかける電
    源とを備えた分解処理槽、該分解処理槽に電解質水溶液
    を供給する手段、及び生分解性樹脂を電極の陽極側に供
    給する手段を有することを特徴とする生分解性樹脂の分
    解装置。
  14. 【請求項14】 一対の電極間に隔膜を有する請求項1
    3に記載の分解装置。
  15. 【請求項15】 隔膜が、イオン交換膜若しくは微多孔
    膜である請求項14に記載の分解装置。
  16. 【請求項16】 分解処理槽、水の電解によって陽極近
    傍に生成する機能水を該分解処理槽に供給する手段、及
    び分解されるべき生分解性樹脂を該分解処理槽に供給す
    る手段を有することを特徴とする生分解性樹脂の分解装
    置。
  17. 【請求項17】 分解処理槽が、撹拌手段を有している
    請求項16に記載の分解装置。
  18. 【請求項18】 生分解性樹脂が、ポリエステル化合
    物、デンプンブレンド系化合物及び糖・無機複合体の少
    なくとも1種である請求項13〜17のいずれか1項に
    記載の分解装置。
  19. 【請求項19】 ポリエステル化合物が、化学合成脂肪
    族ポリエステル化合物、微生物合成ポリエステル化合
    物、天然高分子系脂肪族ポリエステル化合物及び糖鎖ポ
    リエステル化合物の少なくとも1種である請求項18に
    記載の分解装置。
  20. 【請求項20】 pHが1.0〜4.0であり、プラチ
    ナ電極を作用電極とし、銀−塩化銀電極を参照電極とし
    たときの酸化還元電位が800〜1,500mVであ
    り、且つ塩素濃度が5〜150mg/lであることを特
    徴とする生分解性樹脂の分解液。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005342570A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Toto Ltd 衛生用品溶解処理装置
US7608593B2 (en) 2001-03-16 2009-10-27 Canon Kabushiki Kaisha Resin composition with biodegradable non-liquid-crystalline and liquid-crystalline polymers
JP2013124429A (ja) * 2011-12-15 2013-06-24 Kureha Corp ポリグリコール酸樹脂繊維製品

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