JP2000290273A - 3−ホルミルテトラヒドロフランの製造方法 - Google Patents
3−ホルミルテトラヒドロフランの製造方法Info
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Abstract
トラヒドロフランを製造することができる、工業的に有
利な方法を提供する。 【解決手段】 (a) ロジウム化合物、および(b) 式 P
R1R2R3(式中、R1、R2およびR3は、それぞれ置換
基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していて
もよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキ
ル基または置換基を有していてもよいアリールオキシ基
を表す)で示される単座配位性第3級有機リン化合物の
存在下に2,5−ジヒドロフランを水素および一酸化炭
素と反応させるに際し、該ロジウム化合物の濃度を反応
混合液1リットル当たり0.01〜1ミリモルとし、か
つ反応温度を85℃以上とする。
Description
ラヒドロフランの製造方法に関する。本発明によって得
られる3−ホルミルテトラヒドロフランは医薬あるいは
農薬等のファインケミカルズの原料として有用である。
の存在下にヒドロホルミル化することにより3−ホルミ
ルテトラヒドロフランを製造することは公知である。例
えば、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類を配
位子として有していてもよいロジウム化合物、または該
ロジウム化合物とキレート性ジホスフィンからなる触媒
を使用して2,5−ジヒドロフランをヒドロホルミル化
する方法(米国特許第4,376,208号明細書参
照)、特殊な複核錯体の構造を持つロジウム化合物を
種々の有機リン配位子とともに使用して2,5−ジヒド
ロフランをヒドロホルミル化する方法〔J. Chem. Soc.C
hem. Commun., 1990, 600 および Organometallics, 11
(1992), 3525 参照〕、およびロジウム化合物として
HRh(CO)(PPh3)3を使用し、光学活性なリン
配位子を併用して2,5−ジヒドロフランをヒドロホル
ミル化する方法〔J. Organometal. Chem., 244(1983),
283〜302 参照〕などが知られている。また、トリス
(置換アリール)ホスファイト、ビス(ジフェニルホス
フィノ)アルカンおよび分子内に酸素原子を有する溶媒
の存在下に2,5−ジヒドロフランをヒドロホルミル化
する方法(特開平8−296583号公報参照)も知ら
れている。
ンのヒドロホルミル化によって3−ホルミルテトラヒド
ロフランを工業的に有利に製造するためには、(i) 大き
な反応速度で反応が進行すること、(ii)2,5−ジヒド
ロフランの異性化による2,3−ジヒドロフランやその
ヒドロホルミル化によって生成する2−ホルミルテトラ
ヒドロフラン等の副生を極力抑制すること、(iii) 経済
的に反応が実施できること、などの点を同時に満足する
反応系を確立することが必要である。かかる観点から上
記〜の方法を検討すると、それぞれ以下のような問
題点が認められる。すなわち、の方法は、高価なロジ
ウム触媒を高濃度で使用することが必要であり、3−ホ
ルミルテトラヒドロフランの製造コストが高くなる。米
国特許第4,376,208号明細書の記載によれば、
HRh(CO)(PPh3)3を単独で触媒として使用
し、85℃でヒドロホルミル化を行った場合に95%と
いう3−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率が達成
されているが、ロジウム化合物は反応液1リットル当た
り4ミリモル程度の高濃度で使用されている。なお、本
発明者らがRh(CO)(PPh3)3の濃度を上記の約
1/20に低下させて同米国特許明細書に記載された反
応を実施したところ、2,3−ジヒドロフランや2−ホ
ルミルテトラヒドロフランの生成量が増加し、目的とす
る3−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率は37%
に低下した。また、の方法も、ロジウムの複核錯体を
反応液1リットル当たり3.3ミリモルという比較的高
い濃度で使用することが必要である。そしての方法
も、3−ホルミルテトラヒドロフランを高選択的に得る
ことができるが、高価なロジウム触媒を高濃度(反応液
1リットル当たり約4ミリモル)で使用することが必要
である。また、ステロイド骨格を有する光学活性なリン
化合物を使用する必要があり、その調製が煩雑である。
このように、上記〜に記載された方法は、いずれも
3−ホルミルテトラヒドロフランの工業的製法として有
利な方法ではない。
が低くても、3−ホルミルテトラヒドロフランを高収率
で得ることができるとされているが、明細書の実施例の
記載の範囲では、ロジウム触媒の濃度が0.22ミリモ
ル/リットルであり、反応温度が55℃の場合に、ヒド
ロホルミル化の選択率は87%にとどまっており、工業
的観点からは、なお一層3−ホルミルテトラヒドロフラ
ンへの選択率を向上させることが望ましい。
ンのヒドロホルミル化反応において、ロジウム触媒の濃
度が低くても十分に大きな反応速度で3−ホルミルテト
ラヒドロフランを高選択的に与える反応系を確立して、
3−ホルミルテトラヒドロフランを工業的に有利に製造
できる方法を提供することを課題とする。
課題は、(a) ロジウム化合物、および(b) 式 PR1R2
R3(式中、R1、R2およびR3は、それぞれ置換基を有
していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよい
アリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基ま
たは置換基を有していてもよいアリールオキシ基を表
す)で示される単座配位性第3級有機リン化合物の存在
下に2,5−ジヒドロフランを水素および一酸化炭素と
反応させて3−ホルミルテトラヒドロフランを製造する
方法であって、該ロジウム化合物の濃度が反応混合液1
リットル当たり0.01〜1ミリモルであり、かつ反応
温度が85℃以上であることを特徴とする、3−ホルミ
ルテトラヒドロフランの製造方法を提供することによっ
て解決される。
ム化合物としては、ヒドロホルミル化触媒能を有するか
またはヒドロホルミル化反応条件下にヒドロホルミル化
触媒能を有するように変化する任意のロジウム化合物が
使用できる。かかるロジウム化合物の具体例としては、
例えば、HRh(CO)(PPh3)3、HRh(CO)
〔P(OPh)3〕3、Rh4(CO)12、Rh6(CO)
16、Rh(acac)(CO) 2、酸化ロジウム、ロジ
ウムアセチルアセトナート、酢酸ロジウム、硝酸ロジウ
ム、塩化ロジウムなどが挙げられる。
度を確保し、かつ経済的に反応を実施するという観点か
ら、反応混合液1リットルに対し、ロジウム原子換算
で、0.01〜1ミリモルの範囲内の濃度となる量であ
る。なお、ロジウム化合物の使用量は、反応混合液1リ
ットルに対し、ロジウム原子換算で、0.5ミリモル以
下の濃度となる量であることが好ましい。
性第3級有機リン化合物は、式 PR1R2R3(式中、
R1、R2およびR3は、それぞれ置換基を有していても
よいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール
基、置換基を有していてもよいアラルキル基または置換
基を有していてもよいアリールオキシ基を表す)で示さ
れる化合物である。ここで、R1、R2およびR3が表す
アルキル基としては、例えば、メチル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、
n−オクチル基などが挙げられ、アリール基としては、
例えば、フェニル基、トリル基などが挙げられる。ま
た、R1、R2およびR3が表すアラルキル基としては、
例えば、ベンジル基などが挙げられ、アリールオキシ基
としては、例えば、フェノキシ基などが挙げられるる。
これらのアルキル基、アリール基、アラルキル基または
アリールオキシ基が有していてもよい置換基としては、
例えば、塩素原子等のハロゲン原子;メトキシ基等のア
ルコキシ基;式 −SO3M (Mは、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム等のアルカリ金属を表す)で示される基
などが挙げられる。
合物の具体例としては、例えば、トリフェニルホスフィ
ン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホ
スフィン、トリ−p−トリルホスフィン、トリ−p−ク
ロロフェニルホスフィン、トリ−p−メトキシフェニル
ホスフィン、ジフェニルホスフィノベンゼン−m−モノ
スルホン酸リチウム、ジフェニルホスフィノベンゼン−
m−モノスルホン酸ナトリウム、ジフェニルホスフィノ
ベンゼン−m−モノスルホン酸カリウム、以下の各式で
示される化合物、 (C6H5)P(C6H4−m−SO3Li)2、(C6H5)
P(C6H4−m−SO3Na)2、(C6H5)P(C6H4
−m−SO3K)2、P(C6H4−m−SO3Li)3、P
(C6H4−m−SO3Na)3、P(C6H4−m−SO3
K)3、 トリベンジルホスフィン、トリイソプロピルホスフィ
ン、トリ−t−ブチルホスフィン、トリ−n−ブチルホ
スフィン、トリ−n−オクチルホスフィン、トリシクロ
ヘキシルホスフィン、n−ブチルジフェニルホスフィ
ン、ジフェニルメチルホスフィン等のホスフィン類;ト
リフェニルホスファイト等のホスファイト類などが挙げ
られる
は、1種類のものを使用してもよいし、2種類以上を併
用してもよい。
は、3−ホルミルテトラヒドロフランへの高い選択率を
確保するという観点から、反応混合液1リットルあたり
1ミリモル以上となる量であることが好ましい。単座配
位性第3級有機リン化合物の使用量の上限については特
に制限があるわけではないが、生産効率、操作性の観点
から反応混合液1リットルに対して300ミリモル程度
となる量である。また、単座配位性第3級有機リン化合
物は、反応混合液中に存在するロジウム化合物中のロジ
ウム原子1モルに対して3モル以上の割合で使用するこ
とが、3−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率の観
点から好ましい。
ドロフランは、ロジウム化合物の存在下では2,3−ジ
ヒドロフランに異性化しやく、特に温度が高くなるにつ
れてこの傾向が強くなり、中でも1,4−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)ブタンを配位子に持つロジウム化合物
を使用した場合には、85℃を越えると上記の異性化が
顕著になる。ところが、本発明のように、上記の式で示
される特定の単座配位性第3級有機リン化合物を併用し
て、ロジウム化合物を触媒とする2,5−ジヒドロフラ
ンのヒドロホルミル化反応を行うと、85℃以上の温度
においても2,5−ジヒドロフランの異性化が抑制され
る。このため、反応温度を高くしても3−ホルミルテト
ラヒドロフランへの選択率は低下せず、その結果、ロジ
ウム触媒の濃度が低くても十分な速度で3−ホルミルテ
トラヒドロフランを高選択的に与える反応系を確立する
ことができたのである。
度は、十分な反応速度を得るために85℃以上であるこ
とが必要であり、90℃以上であることが好ましい。反
応温度の上限については特に制限はないが、生成物であ
る3−ホルミルテトラヒドロフランが副反応によって高
沸点の縮合物に変化することを防ぐために、150℃以
下であることが好ましい。
られる水素と一酸化炭素の混合ガスにおいて、水素/一
酸化炭素のモル比は入りガス組成として通常1/5〜5
/1の範囲から選ばれる。水素/一酸化炭素のモル比は
入りガス組成として1/2〜2/1の範囲内にあること
が好ましい。なお、本発明に従うヒドロホルミル化反応
では、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン等のヒドロホ
ルミル化反応に対して不活性なガスが反応系に少量存在
していても構わない。
ドロフランへの選択性の観点から一般に10気圧以上の
範囲から選ばれる。反応圧力に上限はないが約200気
圧の圧力があれば本発明の目的を達成するには十分であ
る。
型反応槽または気泡塔型反応槽など公知の反応槽中で、
連続方式またはバッチ方式で行うことができる。
媒の不存在下に実施することが好ましいが、反応系中で
不活性な溶媒の存在下に実施してもよい。溶媒として
は、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、オ
クタノール等のアルコール類;ヘキサン、オクタン、デ
カン等の飽和脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、フタル酸ジオクチル等のエステル類;テトラヒドロ
フラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル等のエー
テル類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化
炭化水素類;アセトニトリルなどを挙げることができ
る。溶媒の使用量は、反応の容積効率、溶媒のコストな
どの観点から、反応混合液中、好ましくは50容積%以
下、より好ましくは10容積%以下である。
塩基性物質、特にトリエチルアミン、トリエタノールア
ミン、トリオクチルアミン、トリブチルアミン、ピリジ
ン、N,N−ジメチルアミノピリジン等の第3級アミン
類の共存下に反応を実施すると、生成物である3−ホル
ミルテトラヒドロフランの縮合反応や溶媒としてアルコ
ール類を用いた場合に生じ得る生成物のアセタール化を
抑制することができる。塩基性物質は1種類のものを使
用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。塩基性
物質の使用量は、反応混合液1リットルあたり、通常
0.1〜30ミリモルの範囲である。
ルミルテトラヒドロフランは、例えば、反応混合液を蒸
留する方法、反応混合液から抽出分離する方法などの公
知の手法により触媒と分離することができる。かくして
得られた3−ホルミルテトラヒドロフランは、必要に応
じ、蒸留などの公知の手段によってさらに純度を高める
ことができる。
ルミル化によって得られた反応混合物は、所望により、
そのまま次の反応、例えば水素添加反応などの原料とし
て使用しても構わない。
使用しても大きな反応速度でヒドロホルミル化反応を行
うことができ、工業的に有利である。また、2,3−ジ
ヒドロフランや2−ホルミルテトラヒドロフランの副生
量を抑制して、高選択的に3−ホルミルテトラヒドロフ
ランを製造することができる。このように、本発明は3
−ホルミルテトラヒドロフランの工業的製法として非常
に有利である。
持されるような条件で反応生成物と触媒の分離を行い、
分離された触媒を2,5−ジヒドロフランのヒドロホル
ミル化反応に再使用するように構成すると、より経済的
に反応を実施することができ、製造コストをさらに低下
させて、工業的により有利な方法とすることができる。
実施することが好ましい。すなわち、ヒドロホルミル化
反応によって得られた反応混合液を100mmHg以下
の圧力、かつ60〜180℃の範囲内の温度で蒸留し、
触媒と反応生成物の分離を行う。この際、反応混合液の
濃縮率は、濃縮前後の容積比で1/5〜1/50とする
ことが望ましい。かくして得られた触媒を含有する濃縮
液は、2,5−ジヒドロフランのヒドロホルミル化工程
に循環される。
るが、本発明はかかる実施例により何ら制限されるもの
ではない。
mlの電磁撹拌式オートクレーブにHRh(CO)(P
Ph3)3の2.76mg(0.003ミリモル、反応混
合液中の濃度が0.05ミリモル/リットルとなる
量)、トリフェニルホスフィン314mg(1.2ミリ
モル、反応混合液中の濃度が20ミリモル/リットルと
なる量)および2,5−ジヒドロフラン55.6g(6
0ml、793ミリモル)を空気に触れないようにして
仕込み、オートクレーブ内を水素/一酸化炭素=1/1
(モル比)の混合ガスで80気圧(ゲージ圧)に保っ
た。オートクレーブに水素/一酸化炭素=1/1(モル
比)の混合ガスを供給し、かつオートクレーブから排出
されるガスの流量を10リットル/hに設定して、90
0rpmで撹拌を開始し、オートクレーブ内の温度を3
0分かけて120℃に上げた。オートクレーブ内の圧力
を80気圧(ゲージ圧)に維持しながら、120℃で3
時間反応させ、得られた反応混合物をガスクロマトグラ
フィーで分析した。2,5−ジヒドロフランの転化率は
91%であり、3−ホルミルテトラヒドロフランへの選
択率は95%、2−ホルミルテトラヒドロフランへの選
択率は2%であった。
することにより、3−ホルミルテトラヒドロフラン(純
度:99%以上)を61.7g得た。
実施例1と同様にして2,5−ジヒドロフランのヒドロ
ホルミル化反応を実施した。反応開始から24時間経過
した時点で得られた反応混合物をガスクロマトグラフィ
ーで分析したところ、2,5−ジヒドロフランの転化率
は64%であり、3−ホルミルテトラヒドロフランへの
選択率は99%、2−ホルミルテトラヒドロフランへの
選択率は0%であることが分かった。
mlの電磁攪拌式オートクレーブにHRh(CO)(P
Ph3)3の2.76mg(0.003ミリモル、反応混
合液中の濃度が0.05ミリモル/リットルとなる
量)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホス
ファイト776mg(1.2ミリモル、反応混合液中の
濃度が20ミリモル/リットルとなる量)、1,4−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)ブタン2.56mg(0.
006ミリモル、反応混合液中の濃度が0.1ミリモル
/リットルとなる量)、2,5−ジヒドロフラン8.3
4g(9ml、119ミリモル)、イソプロピルアルコ
ール51mlおよびトリエタノールアミン44.7mg
(0.3ミリモル)を空気に触れないようにして仕込
み、オートクレーブ内を水素/一酸化炭素=1/1(モ
ル比)の混合ガスで80気圧(ゲージ圧)に保った。オ
ートクレーブに水素/一酸化炭素=1/1(モル比)の
混合ガスを供給し、かつオートクレーブから排出される
ガスの流量を10リットル/hに設定して、900rp
mで撹拌を開始し、オートクレーブ内の温度を20分か
けて55℃に上げた。オートクレーブ内の圧力を80気
圧(ゲージ圧)に維持しながら、55℃で3時間反応さ
せ、得られた反応混合物をガスクロマトグラフィーで分
析した。2,5−ジヒドロフランの転化率は11%であ
り、3−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率は81
%、2−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率は2%
であった。
比較例2と同様にして2,5−ジヒドロフランのヒドロ
ホルミル化反応を実施した。反応開始から3時間経過し
た時点で得られた反応混合物をガスクロマトグラフィー
で分析した。2,5−ジヒドロフランの転化率は53%
であり、3−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率は
72%、2−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率は
2%であった。
mlの電磁攪拌式オートクレーブにジカルボニルアセチ
ルアセトナートロジウム3.10mg(0.012ミリ
モル、反応混合液に対して0.2ミリモル/リットルと
なる量)、トリ−n−ブチルホスフィン242mg
(1.2ミリモル、反応混合液に対して20ミリモル/
リットルとなる量)、2,5−ジヒドロフラン55.6
g(60ml)を空気に触れないようにして仕込み、オ
ートクレーブ内を水素/一酸化炭素=1/1(モル比)
の混合ガスで60気圧(ゲージ圧)に保った。オートク
レーブに水素/一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガ
スを供給し、かつオートクレーブから排出されるガスの
流量を5リットル/hに設定して、900rpmで撹拌
を開始し、オートクレーブ内の温度を30分かけて12
0℃に上げた。オートクレーブ内の圧力を60気圧(ゲ
ージ圧)に維持しながら、120℃で4時間反応させ、
得られた反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析し
た。2,5−ジヒドロフランの転化率は92%であり、
3−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率は96%で
あった。なお、2−ホルミルテトラヒドロフランは痕跡
量が認められるだけであった。
mgに代えてトリス(2−t−ブチル−5−メチルフェ
ニル)ホスファイト624ミリグラム(1.2ミリモ
ル)を使用し、かつ反応温度を55℃としたこと以外は
実施例2と同様にして2,5−ジヒドロフランのヒドロ
ホルミル化反応を実施し、反応開始から4時間が経過し
た時点で得られた反応混合物をガスクロマトグラフィー
で分析した。2,5−ジヒドロフランの転化率は33%
であり、3−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率は
90%、2−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率は
2%であった。
比較例4と同様にして2,5−ジヒドロフランのヒドロ
ホルミル化反応を実施し、反応開始から4時間が経過し
た時点で得られた反応混合物をガスクロマトグラフィー
で分析した。2,5−ジヒドロフランの転化率は85%
であり、3−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率は
80%、2−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率は
4%であった。
mlの電磁撹拌式オートクレーブにHRh(CO)(P
Ph3)3の11.0mg(0.012ミリモル、反応混
合液中の濃度が0.2ミリモル/リットルとなる量)、
2,5−ジヒドロフラン9.3g(10ml、0.13
モル)およびトルエン50mlを空気に触れないように
して仕込んだ。この条件は、米国特許第4376208
号明細書の実施例1においてRh触媒濃度のみを約20
分の1にしたものに相当する。オートクレーブに水素/
一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガスを供給して、
オートクレーブ内の圧力を53気圧(750psig、
ゲージ圧)とした後、900rpmで撹拌を開始し、オ
ートクレーブ内の温度を20分かけて85℃に昇温し
た。水素と一酸化炭素の混合ガスを供給することなく8
5℃で反応させ、オートクレーブ内の圧力が33気圧
(470psig)に低下した時点(反応開始から4.
5時間)で得られた反応混合物をガスクロマトグラフィ
ーで分析した。2,5−ジヒドロフランの転化率は10
0%であった。また、3−ホルミルテトラヒドロフラン
への選択率は37%、2−ホルミルテトラヒドロフラン
への選択率は47%、2,5−ジヒドロフランが異性化
した2,3−ジヒドロフランへの選択率は16%であっ
た。
においても3−ホルミルテトラヒドロフランへの選択率
が大きく低下しないため、低いロジウム触媒濃度で反応
を行うことができ、従来の方法よりも、選択率、反応速
度の両面で優れている。本発明の製造方法によれば、工
業的、経済的に有利に3−ホルミルテトラヒドロフラン
を製造することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (a) ロジウム化合物、および(b) 式 P
R1R2R3(式中、R1、R2およびR3は、それぞれ置換
基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していて
もよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキ
ル基または置換基を有していてもよいアリールオキシ基
を表す)で示される単座配位性第3級有機リン化合物の
存在下に2,5−ジヒドロフランを水素および一酸化炭
素と反応させて3−ホルミルテトラヒドロフランを製造
する方法であって、該ロジウム化合物の濃度が反応混合
液1リットル当たり0.01〜1ミリモルであり、かつ
反応温度が85℃以上であることを特徴とする、3−ホ
ルミルテトラヒドロフランの製造方法。 - 【請求項2】 単座配位性第3級有機リン化合物の濃度
が、反応混合液1リットル当たり、1〜300ミリモル
である請求項1記載の3−ホルミルテトラヒドロフラン
の製造方法。
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JP (1) | JP4578592B2 (ja) |
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