JP2000288716A - 耐熱性鉄系部品の金型鋳造方法 - Google Patents

耐熱性鉄系部品の金型鋳造方法

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JP2000288716A
JP2000288716A JP11098544A JP9854499A JP2000288716A JP 2000288716 A JP2000288716 A JP 2000288716A JP 11098544 A JP11098544 A JP 11098544A JP 9854499 A JP9854499 A JP 9854499A JP 2000288716 A JP2000288716 A JP 2000288716A
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cast iron
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Fumio Hirai
文男 平井
Takeshi Sasaki
武 佐々木
Yukio Iijima
幸雄 飯島
Takao Watanabe
敬夫 渡辺
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D17/00Pressure die casting or injection die casting, i.e. casting in which the metal is forced into a mould under high pressure
    • B22D17/20Accessories: Details
    • B22D17/22Dies; Die plates; Die supports; Cooling equipment for dies; Accessories for loosening and ejecting castings from dies
    • B22D17/24Accessories for locating and holding cores or inserts

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】球状黒鉛鋳鉄を用いて優れた高温強度を備える
耐熱性鉄系部品を鋳造する方法を提供する。 【解決手段】球状黒鉛鋳鉄の溶湯を金型に注湯して耐熱
性鉄系部品を得る。1380〜1440℃の溶湯を80
〜300℃の温度に保持された銅合金製金型に注湯して
鋳物を得る。得られた鋳物に900〜940℃の温度で
30〜60分加熱する加熱処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球状黒鉛鋳鉄の溶
湯を金型に注湯して、内燃機関の排気管(エキゾースト
マニホールド)等の耐熱性鉄系部品を鋳造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気管(エキゾーストマニホ
ールド)は、シリンダヘッドから排出される高温の排気
をマフラーに導くものであり、優れた耐熱性と、高温強
度とが求められる。そこで、前記エキゾーストマニホー
ルドは、従来、球状黒鉛鋳鉄を用いて鋳造することによ
り製造されている。
【0003】前記球状黒鉛鋳鉄は、鋳鉄溶湯をセリウ
ム、マグネシウム、カルシウム等で処理することにより
得られ、鋳放し状態で黒鉛が球状に晶出している鋳鉄で
ある。前記球状黒鉛鋳鉄は、黒鉛が球状化されているこ
とにより、機械的性質に優れ、特に耐熱性と、高温強度
とに優れているので、前記エキゾーストマニホールド等
の耐熱性が求められる部品に適している。前記球状黒鉛
鋳鉄を用いる鋳造は、通常、溶湯を砂型に注湯すること
により行われる。
【0004】しかしながら、砂型を用いると前記溶湯が
徐冷されるため、前記球状黒鉛が粗大化し、さらに優れ
た高温強度が得られ難いとの不都合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる不都
合を解消して、球状黒鉛鋳鉄を用いて優れた高温強度を
備える耐熱性鉄系部品を鋳造する方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、球状黒鉛鋳鉄の溶湯を金型に注湯して
鋳物を得る耐熱性鉄系部品の金型鋳造方法であって、1
380〜1440℃の溶湯を80〜300℃の温度に保
持された銅合金製金型に注湯して鋳物を得る工程と、得
られた鋳物に900〜940℃の温度で30〜60分加
熱する加熱処理を施す工程とからなることを特徴とす
る。
【0007】本発明の鋳造方法では、まず、1380〜
1440℃の溶湯を80〜300℃の温度に保持された
銅合金製金型に注湯して鋳物を得る。前記溶湯の温度
は、1380℃未満では前記金型に注湯するときに湯回
り性が低下する。また前記溶湯の温度が1440℃を超
えると、凝固収縮が大きくなり、得られた鋳物にヒケが
発生することがある。
【0008】前記金型は、クロム銅等の銅合金により形
成される。前記金型の温度は80℃未満では前記溶湯を
注湯するときに湯回り性が低下し、300℃を超えると
凝固時間が長くなり、微細な組織が得られにくくなる。
【0009】前記温度条件で、前記球状黒鉛鋳鉄の溶湯
を金型に注湯すると、金型は砂型に比較して前記溶湯の
冷却される速度が速いため、晶出する球状黒鉛が微細化
される。この結果、抄出鋳物のフェライト組織が緻密に
なり、高温強度の向上が期待される。
【0010】ところが、前記のように溶湯の冷却される
速度が速いと、チル(急冷組織)が発生し、鋳物の硬度
は高くなるものの、靱性が低下し、脆くなるとの問題が
ある。そこで、本発明の鋳造方法では、次に、得られた
鋳物に900〜940℃の温度で30〜60分加熱する
加熱処理を施す。
【0011】前記加熱処理を行うことにより、前記チル
に含まれるセメンタイト(Fe3 C)がフェライトと炭
素とに分解され、高温強度、特に引張強度が高くなる。
前記加熱処理の温度は900℃未満ではセメンタイトを
前記のように分解することができず、940℃を超える
と得られた鋳物が酸化される。また、前記温度に加熱す
る時間が30分未満ではセメンタイトを前記のように分
解することができず、60分を超えると得られた鋳物が
酸化される。
【0012】この結果、本発明の鋳造方法によれば、砂
型を用いる従来の方法に比較して、硬度及び高温強度が
向上した鋳物を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、添付の図面を参照しながら
本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図
1は本実施形態の鋳造方法により得られる鋳物の例であ
る内燃機関の排気管(エキゾーストマニホールド)の斜
視図であり、図2はエキゾーストマニホールドを鋳造す
る金型の構成を示す説明図であり、図3は本実施形態の
鋳造方法により得られた鋳物と、従来の鋳造方法により
得られた鋳物との実用温度範囲における引張強度の変化
を示すグラフである。
【0014】本実施形態では、内燃機関の排気管(エキ
ゾーストマニホールド)を鋳造する場合を例として説明
する。
【0015】図1示のように、エキゾーストマニホール
ド1は、例えば4気筒の内燃機関用であるときには、該
内燃機関の4つのシリンダヘッド(図示せず)に各別に
接続される4つの接続部2と、各接続部2が集合する集
合部3とからなる。各接続部2と集合部3とは中空であ
り、内部で連通している。また、各接続部2はフランジ
4を介してシリンダヘッドに接続され、集合部3はフラ
ンジ5を介してマフラー(図示せず)に接続されるよう
になっている。そして、前記シリンダヘッドから排出さ
れる高温の排気が、各接続部2から集合部3を介して前
記マフラーに導かれる。
【0016】エキゾーストマニホールド1の鋳造に用い
られる金型は、図2(a)示のように固定型11と、摺
動入れ子12と、可動型13とからなり、中子14との
間に、溶湯が注湯されるキャビティ15が形成される。
中子14は、鋳物砂が表面にコーティングされたフェノ
ール樹脂を介して成形され、図1に破線で示すエキゾー
ストマニホールド1の内形に沿う形状を備える中空のシ
ェル中子である。キャビティ15は、図1示のエキゾー
ストマニホールド1の外形に沿う形状を備えている。
【0017】中子14は、固定型11に挿入される支持
ピン16aと、摺動入れ子12に挿入される支持ピン1
6bとによって支持されて固定されている。18は鋳込
み穴18aを形成するための入れ子であり、19はガス
抜き孔である。
【0018】図2(b)は、図2(a)示の可動型13
を除いた状態の金型を図2(a)に矢示する方向から見
た図である。図2(b)示のように、固形型11は、受
口19、湯口20、湯道21、ゲート22を備え、受口
19から注湯された溶湯が湯口20、湯道21を介し
て、ゲート22からキャビティ15に導入されるように
なっている。図2(b)において、23,24はガス抜
き孔であり、25は湯道21に設けられたフィルターで
ありセラミック等の耐熱性の多孔質体からなる。
【0019】本実施形態では、前記金型は全量の0.3
5〜1.5重量%のクロムを含む銅合金により形成され
ている。前記銅合金は、さらに0.1重量%以下の亜鉛
及び不可避的不純物を含んでいてもよい。
【0020】本実施形態では、前記金型を200℃に加
熱し、受口19から1420℃の球状黒鉛鋳鉄の溶湯を
注入することにより、キャビティ15の形状を備えるエ
キゾーストマニホールド1の鋳造を行った。前記球状黒
鉛鋳鉄は、FCD450相当の鋳鉄を用いることができ
るが、硅素の含有量を通常のFCD450鋳鉄より多く
することにより耐熱性を向上することができる。このよ
うな球状黒鉛鋳鉄の組成は、例えば、全量に対して炭素
3.3〜3.7重量%、硅素3.4〜3.8重量%、マ
ンガン0.5重量%以下、リン0.06重量%以下、イ
オウ0.025重量%以下、マグネシウム0.005〜
0.025重量%を含み、残部が鉄である。前記組成
中、マグネシウムの含有量が0.005重量%未満では
黒鉛の球状化が不足し、0.025重量%を超えると製
品中に引け巣が発生すると共にコスト的に不利になる。
【0021】本実施形態では、前記鋳造により得られた
エキゾーストマニホールド1を離型したのち、920℃
の温度にて30分間加熱する加熱処理を施した。この結
果、球状黒鉛が微細に析出し、これに伴ってフェライト
も緻密な組織が形成され、高温強度が向上したエキゾー
ストマニホールド1が得られた。本実施形態で得られた
エキゾーストマニホールド1の物性を表1に示す。
【0022】次に、比較のために、前記金型と同一形状
の砂型を40℃に加熱し、受口19から1380℃の球
状黒鉛鋳鉄の溶湯を注入することにより、キャビティ1
5の形状を備えるエキゾーストマニホールド1の鋳造を
行った。前記球状黒鉛鋳鉄は、本実施形態と同一であ
る。
【0023】そして、鋳込み後、砂型内で徐冷すると共
に、離型後の加熱処理を行わずに、エキゾーストマニホ
ールド1を得た。得られたエキゾーストマニホールド1
は、本実施形態で得られたエキゾーストマニホールド1
に比較してフェライト径が粗大であった。本比較の形態
で得られたエキゾーストマニホールド1の物性を表1に
併せて示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1から、本実施形態で得られたエキゾー
ストマニホールド1は、比較の形態に対してフェライト
粒径が小で組織が緻密化されており、400℃における
引張強度及び硬度が高くなり、耐熱使用限度とされる変
態点も高くなっていることが明らかである。
【0026】次に、本実施形態及び比較の形態で得られ
たエキゾーストマニホールド1の引張強度を0〜800
℃の実用温度範囲で測定した結果を図3に示す。図3か
ら本実施形態で得られたエキゾーストマニホールド1
は、比較の形態に対して、前記実用温度の全範囲で引張
強度が高くなっていることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐熱性鉄系部品の一例を示す斜視図。
【図2】耐熱性鉄系部品を鋳造する金型の構成を示す説
明図。
【図3】本発明の鋳造方法により得られた鋳物と、従来
の鋳造方法により得られた鋳物との実用温度範囲におけ
る引張強度の変化を示すグラフ。
【符号の説明】
1…耐熱性鉄系部品、 11,12,13…銅合金製金
型、 14…中子、15…キャビティ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯島 幸雄 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 渡辺 敬夫 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3G004 DA02 FA07 FA08 GA03

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】球状黒鉛鋳鉄の溶湯を金型に注湯して鋳物
    を得る耐熱性鉄系部品の金型鋳造方法であって、 1380〜1440℃の溶湯を80〜300℃の温度に
    保持された銅合金製金型に注湯して鋳物を得る工程と、 得られた鋳物に、900〜940℃の温度で30〜60
    分加熱する加熱処理を施す工程とからなることを特徴と
    する耐熱性鉄系部品の金型鋳造方法。
JP11098544A 1999-04-06 1999-04-06 耐熱性鉄系部品の金型鋳造方法 Pending JP2000288716A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7134478B2 (en) 2003-01-27 2006-11-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method of die casting spheroidal graphite cast iron
JP2012157886A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Kurodite Kogyo Kk 球状黒鉛鋳鉄の低温鋳造方法及び低温鋳造装置

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US7134478B2 (en) 2003-01-27 2006-11-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method of die casting spheroidal graphite cast iron
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