JP2000286426A - 半導体装置およびその作製方法 - Google Patents
半導体装置およびその作製方法Info
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Abstract
質半導体膜を直接プラズマに晒す結果、プラズマ中に同
時に生成されるイオンによって、結晶質半導体膜にダメ
ージを与えてしまう問題点があった。このダメージを回
復させるために400℃以上に基板を加熱すると結晶質
半導体膜から水素が再放出されてしまう欠点を有してい
た。 【解決手段】 所定の形状に形成された半導体層上に、
水素を含有する第1の絶縁膜を形成する工程と、その後
に水素またはプラズマ化されることにより生成された水
素を含む雰囲気中で加熱処理を施す工程と、第1の絶縁
膜に密接して第2の絶縁膜を形成する工程と、その後に
水素またはプラズマ化されることにより生成された水素
を含む雰囲気中で加熱処理を施す工程を行い、さらに第
2の絶縁膜上に水素を含有する第3の絶縁膜を形成した
後で、水素または窒素を含む雰囲気中で加熱処理を施す
工程を実施しする。
Description
ンジスタで構成された能動回路を有する半導体装置およ
びその作製方法に関する。特に結晶質半導体層を用いた
薄膜トランジスタを作製するのに好適に用いることがで
きる。本発明は、薄膜トランジスタから成る集積回路を
はじめ、アクティブマトリクス型表示装置やイメージセ
ンサに代表される電気光学装置および電気光学装置を搭
載した電子機器の作製に利用することができる。
多数個配列させて、アクティブマトリクス型液晶表示装
置に代表される半導体装置が開発されている。TFTで
高移動度を実現するためには、その半導体層に結晶質半
導体膜を用いることが好ましいと考えられている。TF
Tに利用される多結晶半導体の多くは、非晶質半導体膜
をレーザーアニール法や熱アニール法で結晶化させて形
成されるものであった。しかしながら、結晶化された結
晶質半導体膜には多数の欠陥が内在してしまい、キャリ
アの移動度や寿命時間を著しく低下させる結果、TFT
の電気的特性に悪影響を与えてしまった。
内在する欠陥をなくす方法として、水素化処理の方法は
有効な手段として知られていた。水素化処理の方法に
は、プラズマ化させることによってできた水素で欠陥を
中和するプラズマ水素化の方法や、水素雰囲気中で加熱
処理を施す水素化の方法などがとられていた。これらの
水素化の工程は適時TFTの作製工程の途中に組み込ま
れていた。
マを利用した水素化の方法では、効果的に水素を導入す
るために、結晶質半導体膜を直接プラズマに晒す結果、
プラズマ中に同時に生成されるイオンの影響によって、
結晶質半導体膜にダメージを与えてしまう問題点があっ
た。このダメージを回復させるには、400〜600℃
の熱処理が必要とされていたが、400℃以上に加熱す
ると結晶質半導体膜から水素が再放出されてしまう欠点
を有していた。さらに、プラズマ水素化の方法では、そ
の雰囲気中に窒素、酸素などの大気成分が残存している
とこれらの元素も同時にプラズマ化されて結晶質半導体
膜を汚染してしまう懸念があった。
縁膜の表面側からプラズマ水素化処理を行ったとしても
内在する欠陥はある程度中和することができるが、この
方法で膜中へ導入される水素濃度は膜表面から内側に向
かって減少する分布をもつので、その下層側にある結晶
質半導体膜まで十分水素化することは困難であった。そ
の他の方法として、水素雰囲気中で加熱処理をする方法
は、水素化の効果を高めようとすると必然的に処理時間
が長くかかってしまうといった問題点を有していた。
であり、結晶質半導体膜にダメージや汚染を与えること
なく、効果的に水素化が施された高性能の半導体装置お
よび半導体装置の作製方法を提供することを目的として
いる。
製方法は、基板上に所定の形状で形成された半導体層上
に、水素を含有する第1の絶縁膜を形成する工程と、そ
の後に水素雰囲気中、またはプラズマ化されることによ
り生成された水素を含む雰囲気中で加熱処理を施す工程
を行うことに特徴を有している。第1の絶縁膜は、ゲー
ト電極上に形成される層間絶縁膜であっても良く、この
第1の絶縁膜を介して水素化を行うことで半導体層への
ダメージや汚染の問題を回避することができる。そし
て、水素を含有する第1の絶縁膜に水素が供給される結
果、第1の絶縁膜中の水素はその下層側にも拡散し半導
体層の水素化が進行する。
導体層上に、水素を含有する第1の絶縁膜を形成する工
程と、第1の絶縁膜に密接して第2の絶縁膜を形成し、
その後に水素雰囲気中、またはプラズマ化されることに
より生成された水素を含む雰囲気中で加熱処理を施す工
程を行うことに特徴を有している。第2の絶縁膜の表面
から供給された水素は第1の絶縁膜に拡散し、第1の絶
縁膜中の水素はその下層側にも拡散し半導体層の水素化
をすることができる。この場合、第1の絶縁膜を形成し
た後で、さらに水素またはプラズマ化されることにより
生成された水素を含む雰囲気中で加熱処理を施す工程を
行っておいても良い。
で形成された半導体層上に、水素を含有する第1の絶縁
膜を形成する工程と、その後に水素雰囲気中、またはプ
ラズマ化されることにより生成された水素を含む雰囲気
中で加熱処理を施す工程を行い、さらに第1の絶縁膜上
に水素を含有する第3の絶縁膜を形成した後で、水素ま
たは窒素を含む雰囲気中で加熱処理を施す工程を実施し
ても良い。第3の絶縁膜を窒酸化シリコン膜や、窒化シ
リコン膜などから成る緻密な膜で形成することにより、
第1の絶縁膜から気相中へ離脱する水素を減らすことが
でき、半導体層の水素化をより確実に行うことができ
る。
形成された半導体層上に、水素を含有する第1の絶縁膜
を形成する工程と、その後に水素雰囲気中、またはプラ
ズマ化されることにより生成された水素を含む雰囲気中
で加熱処理を施す工程と、第1の絶縁膜に密接して第2
の絶縁膜を形成する工程と、その後に水素雰囲気中、ま
たはプラズマ化されることにより生成された水素を含む
雰囲気中で加熱処理を施す工程を行い、さらに第2の絶
縁膜上に水素を含有する第3の絶縁膜を形成した後で、
水素雰囲気中または窒素を含む雰囲気中で加熱処理を施
す工程を実施しても良い。このような構成にすることに
よって、水素雰囲気中、またはプラズマ化されることに
より生成された水素を含む雰囲気中で加熱処理を施す工
程で供給された水素は下層側に拡散し、半導体層の水素
化を確実に行うことができる。
ンモニア、から作製される窒酸化シリコン膜であること
が望ましい。第2の絶縁膜は、シラン、亜酸化窒素、か
ら作製される窒酸化シリコン膜であれば良い。また、第
3の絶縁膜はシラン、亜酸化窒素、アンモニア、から作
製される窒酸化シリコン膜、または、シラン、アンモニ
ア、窒素、から作製される窒化シリコン膜であることが
望ましい。このように作製される第1乃至第3の絶縁膜
はいずれも膜中の炭素濃度が2×1019cm-3以下とな
る。
定の形状に形成された半導体層上に、含有水素濃度が1
atomic%以上30atomic%未満であり、かつ、含有窒素
濃度が10atomic%以上25atomic%未満である窒酸化
シリコン膜から成る第1の絶縁膜と、その第1の絶縁膜
に接し、含有水素濃度が1atomic%以上30atomic%未
満であり、かつ、含有窒素濃度が10atomic%以上25
atomic%未満である窒酸化シリコン膜、または含有水素
濃度が1atomic%以上30atomic%未満である窒化シリ
コン膜、から成る第3の絶縁膜とを有することを特徴と
している。
に、水素を1atomic%以上30atomic%未満含み、かつ
含有窒素濃度が10atomic%以上25atomic%未満であ
る窒酸化シリコン膜から成る第1の絶縁膜と、第1の絶
縁膜に接した、含有窒素濃度が10atomic%未満である
窒酸化シリコン膜から成る第2の絶縁膜と、第2の絶縁
膜に接した、含有水素濃度が1atomic%以上30atomic
%未満含み、かつ含有窒素濃度が10atomic%以上25
atomic%未満である窒酸化シリコン膜、または含有水素
濃度が1atomic%以上30atomic%未満含む窒化シリコ
ン膜、から成る第3の絶縁膜とを有する構成としても良
い。
成された半導体層に接して形成されたゲート絶縁膜と、
該ゲート絶縁膜上の所定の位置に形成されたゲート電極
と、を有する半導体装置において、ゲート絶縁膜とゲー
ト電極に接して形成され、水素を1atomic%以上30at
omic%未満含み、かつ含有窒素濃度が10atomic%以上
25atomic%未満である窒酸化シリコン膜から成る第1
の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜に接した、含有水素濃度
が1atomic%以上30atomic%未満含み、かつ含有窒素
濃度が10atomic%以上25atomic%未満である窒酸化
シリコン膜、または含有水素濃度が1atomic%以上30
atomic%未満含む窒化シリコン膜、から成る第3の絶縁
膜とを有することを特徴としている。
接して形成されたゲート絶縁膜と、該ゲート絶縁膜上の
所定の位置に形成されたゲート電極と、を有する半導体
装置において、ゲート絶縁膜とゲート電極に接して形成
され、水素を1atomic%以上30atomic%未満含み、か
つ含有窒素濃度が10atomic%以上25atomic%未満で
ある窒酸化シリコン膜から成る第1の絶縁膜と、第1の
絶縁膜に接した、含有窒素濃度が10atomic%未満であ
る窒酸化シリコン膜から成る第2の絶縁膜と、第2の絶
縁膜に接した、含有水素濃度が1atomic%以上30atom
ic%未満含み、かつ含有窒素濃度が10atomic%以上2
5atomic%未満である窒酸化シリコン膜、または含有水
素濃度が1atomic%以上30atomic%未満含む窒化シリ
コン膜、から成る第3の絶縁膜とを有する構成としても
良い。
て説明する。図9(A)において基板901上に半導体
層の下地膜902,903が窒酸化シリコン膜で形成さ
れている。さらに所定の形状に形成された半導体層90
4が形成されている。半導体層には、非晶質半導体膜を
レーザー結晶化法や熱結晶化法や、あるいは触媒元素を
用いた結晶化法で作製される結晶質半導体膜が適用され
る。さらに、半導体層に密接してゲート絶縁膜905が
形成され、ゲート絶縁膜上の所定の位置にゲート電極9
06が設けられる。
906を覆って第1の絶縁膜を窒酸化シリコン膜907
で形成する。この窒酸化シリコン膜は、例えば、プラズ
マCVD法でシラン(SiH4)、亜酸化窒素(N
2O)、アンモニア(NH3)を原料として厚さ0.1〜
0.5μmの厚さに作製する。このように作製された窒
酸化シリコン膜には作製時の基板温度にもよるが、水素
が1〜30atomic%含まれ、また窒素は10〜25atom
ic%程度含まれている。(図9(B))
望ましい。水素化は、水素またはプラズマ化されること
によって生成された水素を含む雰囲気中で水素化を行
う。例えば、水素を含む雰囲気中で300〜550℃、
好ましくは350〜450℃で1〜12時間処理すれば
良い。または、水素、アンモニアなど非堆積性のガス
で、圧力を1〜500Pa、基板温度を200〜500
℃、好ましくは300〜450℃で5〜120分程度処
理しても良い。ここで実施される1回目の水素化の工程
は省略することも可能である。
2の絶縁膜908を窒酸化シリコン膜で100〜500
nmの厚さに形成する。この窒酸化シリコン膜はSiH
4、N2Oから作製すれば良い(図9(C))。その後、
第3の絶縁膜909を形成する。第3の絶縁膜は、プラ
ズマCVD法を用いた窒酸化シリコン膜または窒化シリ
コン膜で作製されるもので、緻密な膜とするのが望まし
い。また、第3の絶縁膜を形成するのに先立って、2回
目の水素化の工程として、水素やアンモニアを導入した
プラズマ水素処理を行っても良い。プラズマ水素化処理
によって第2の絶縁膜中に水素が導入される。この工程
はガス種を適宣選択するだけで第3の絶縁膜を形成する
工程と連続して実施することができる。第3の絶縁膜の
形成後に行われる3回目の水素化の工程は、水素または
窒素を含む雰囲気中で300〜550℃、1〜12時間
の加熱処理により行うことが望ましい。(図9(D))
水素が1〜30atomic%程度含まれている。膜中に含ま
れる水素はSi−H結合やN−H結合を形成しており、
この様子はFT−IRで観測することができる。この水
素は300℃以上の熱処理で膜の外に放出させることが
できる。図10は、プラズマCVD法でSiH4、N
2O、NH3を原料として300〜400℃の基板温度で
作製された窒酸化シリコン膜を500℃で熱処理したと
きの水素結合の変化を示す。水素結合の変化は熱処理前
後で主にSi−H結合を形成する水素が減少している。
その水素の変化量は10〜30%程度であると見積もる
ことができる。おそらくこれは弱い結合の水素から順に
結合が切れて放出されていくものと考えられる。
て、第1の絶縁膜、第2の絶縁膜、および第3の絶縁膜
中に含まれる水素や、水素化処理によって新たに導入さ
れた水素は、300℃以上の加熱処理によってその領域
から容易に移動させることができ、その水素の一部は半
導体層に達して欠陥を中和させることができる。このと
き、最上層となる第3の絶縁膜は窒酸化シリコン膜や窒
化シリコン膜などから成る緻密な膜で形成しておくと良
い。このような構成とすることで加熱処理によって水素
が膜の外の気相中に放出させることが抑えられ、半導体
層の水素化をさらに効果的に行うことができる。
板1501上に下地膜1502、1503、半導体層1
504、ゲート絶縁膜1505が形成され、その上に第
1の絶縁膜1507と第3の絶縁膜1508が形成され
ている。第1の絶縁膜1507は水素含有量が1〜30
atomic%の窒酸化シリコン膜であり、第3の絶縁膜15
08は、プラズマCVD法を用いた窒酸化シリコン膜ま
たは窒化シリコン膜で作製される緻密な膜とするのが望
ましい。また、第3の絶縁膜を形成するのに先立って水
素やアンモニアを導入したプラズマ水素処理を行っても
良い。プラズマ水素化処理によって第1の絶縁膜中に水
素が導入される。その後、水素または窒素を含む雰囲気
中で300〜550℃、1〜12時間の加熱処理により
行うことにより半導体層への水素化を実現することがで
きる。
水素化の工程および加熱処理の工程によって、第3の絶
縁膜から第2の絶縁膜へ、第2の絶縁膜から第1の絶縁
膜へ、そして第1の絶縁膜から半導体層へと水素が拡散
して半導体層の水素化を効果的に実現させることができ
る。
の基本構成であるインバータ回路を例にとり、図1と図
2を用いて詳細に説明する。図1(A)において、絶縁
表面を有する基板101上に下地膜102、103が形
成されている。下地膜102は含有窒素濃度が25atom
ic%以上、50atomic%未満の窒素リッチな窒酸化シリ
コン膜であり、その厚さを20〜100nm、代表的に
は50nmに形成すれば良い。下地膜103は含有窒素
濃度が5atomic%以上、25atomic%未満の窒酸化シリ
コン膜であり、その厚さを50〜500nm、代表的に
は150〜200nmに形成すれば良い。この上に第1
の島状半導体膜105と、第2の島状半導体膜104、
およびゲート絶縁膜106を形成した。島状半導体膜
は、非晶質半導体膜をレーザー結晶化や熱結晶化などの
方法で作製された結晶質半導体膜を公知の技術で島状に
分離形成したものである。ここでは、触媒元素を用いた
結晶化の方法により、非晶質半導体膜から結晶質半導体
膜を形成した。ここで適用できる半導体材料は、シリコ
ン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、またシリコンゲル
マニウム合金、炭化シリコンがあり、その他にガリウム
砒素などの化合物半導体材料を用いることもできる。半
導体膜は10〜100nm、代表的には50nmの厚さ
で形成すれば良い。(図1(A))
体膜には10〜40atomic%の割合で膜中に水素が含ま
れていて膜中の欠陥を中和させているが、結晶化の工程
に伴ってこの水素の大部分は放出されてしまう。その結
果、結晶粒中の欠陥は減少するものの結晶粒界には多数
の欠陥が残存したままとなる。
1の島状半導体膜105のチャネル形成領域をレジスト
マスク107と108とを形成した。このとき、配線を
形成する領域にもレジストマスク109を形成しておい
ても良い。そして、n型を付与する不純物元素を添加し
て不純物領域110、111を形成する工程を行った。
ここでは、フォスフィン(PH3)を用いたイオンドー
プ法でリン(P)を添加した。不純物領域110、11
1に添加されるリンの濃度は、1×1016〜1×1019
atoms/cm3の範囲にするのが好ましく、ここでは1×1
018atoms/cm3とした。この領域の一部は、LDD領域
として機能するものであった。(図1(B))
20nmの厚さのSi膜112、100〜200nmの
厚さのWN(窒化タングステン)膜113、厚さ100
〜200nmのW膜114を全面に形成した。これらの
膜の形成方法に特別な限定方法はないが、例えばスパッ
タ法で形成すれば良い。Si膜112はWN膜113の
下地との密着性を高めるために形成され、WN膜113
はSi膜112とW膜114が反応し合金化するのを防
ぐことができる。さらにWN膜113によってW膜11
4の結晶粒形を大きくし抵抗を下げるのに寄与すること
ができる。(図1(C))
成した。レジストマスク115は、pチャネル型TFT
のゲート電極を形成するためのものであり、レジストマ
スク117、118は、ゲート配線およびゲートバスラ
インやその周辺に設けられる引き回し配線を形成するた
めのものである。また、レジストマスク116は第1の
島状半導体膜105の全面を覆って形成され、次の工程
において、不純物が添加されるのを阻止するマスクとす
るために設けられた。そして、これらのレジストマスク
を用いてドライエッチングを行い、第2のゲート電極1
19と、ゲート配線121と、引き回し配線122が形
成された。これらのゲート電極および配線は先に成膜さ
れたSi膜、WN膜、W膜が一体となつて形成される。
エッチングは塩素系およびフッ素系のどちらのガスを用
いても良く、エッチング後残渣が残る場合には、アッシ
ング処理すると良かった。そして、レジストマスク11
5〜118をそのまま残して、pチャネル型TFTが形
成される第2の島状半導体膜104の一部に、p型を付
与する不純物元素を添加して不純物領域123、124
を形成した。ここではボロンをその不純物元素として、
ジボラン(B2H6)を用いてイオンドープ法で添加し
た。ボロンの添加濃度は2×1020atoms/cm3とした。
そして、図1(D)に示すようにボロンが高濃度に添加
された不純物領域123、124が形成された。
成してnチャネル型TFTの第1のゲート電極128を
形成した。このとき第1のゲート電極128は、不純物
領域110、111の一部とゲート絶縁膜を介して重な
るように形成された。(図1(E))
成した。このレジストマスクを用い、ゲート絶縁膜10
6の一部をドライエッチングで除去して、島状半導体層
104、105の一部を露出させた。レジストマスク1
30は第1のゲート電極128を覆って、さらに不純物
領域110、111の一部と重なる形で形成した。この
部分はLDD領域のオフセット量を決めるものであっ
た。そして、n型を付与する不純物元素を添加して、n
チャネル型TFTにおいてソース領域となる不純物領域
138とドレイン領域となる不純物領域137が形成さ
れた。この領域のリンの濃度は1×1019〜1×1021
atoms/cm3とするのが好ましく、ここでは1×1020ato
ms/cm3とした。また、同じ濃度でpチャネル型TFTを
形成する第2の半導体層104の一部にもリンが添加さ
れた領域135、136が形成された。(図2(A))
第2のゲート電極128、119、ゲート配線121、
引き回し配線122の表面に第1の絶縁膜139をプラ
ズマCVD法でSiH4、N2O、NH3を用いて窒酸化
シリコン膜で形成した。作製条件に何ら限定を受けるも
のはないが、成膜時の基板温度は200〜400℃とし
て100〜500nmの厚さに形成した。いずれにして
も、膜中水素濃度を1〜30atomic%、含有窒素量が1
0〜25atomic%となるようにするのが望ましい。ここ
ではTEOSなどのガスを使用しないので膜中の炭素濃
度は2次イオン質量分析法(SIMS)で測定してもそ
の濃度は2×1019cm-3以下であった。
またはp型を付与する不純物元素を活性化する工程を行
った。この工程は、電気加熱炉を用いた熱アニール法
や、前述のエキシマレーザーを用いたレーザーアニール
法や、ハロゲンランプを用いたラピットサーマルアニー
ル法(RTA法)で行えば良い。ここでは熱アニール法
で活性化を行った。加熱処理は、窒素雰囲気中において
300〜600℃、好ましくは450〜550℃、ここ
では550℃、2時間の処理を行った。島状半導体層1
04、105中には結晶化の工程で用いた触媒元素が残
存していたが、この熱処理工程で同時に、リンが添加さ
れた領域135〜138に偏析させ、チャネル形成領域
からゲッタリングすることができた。
と島状半導体層104、105や第1の絶縁膜139中
の水素の一部は気相中に放出されてしまうので、ここで
1回目の水素化の工程を行なうことが好ましい。この工
程は、例えば、3〜100%の水素雰囲気中で300〜
550℃、好ましくは350〜450℃の熱処理を1〜
12時間行なえば良い。または、プラズマ化された水素
を含む雰囲気中で200〜500℃の温度で5〜120
分の処理を行なっても良い。第1の絶縁膜に供給された
水素は拡散し、その一部は半導体層にも達するので水素
化がここで実現される。(図2(B))
VD法でSiH4、N2Oを原料として基板温度200〜
400℃で形成した。第1の絶縁膜139と第2の絶縁
膜140はその後、所定のレジストマスクを形成して、
エッチング処理によりそれぞれのTFTのソース領域
と、ドレイン領域に達するコンタクトホールが形成し
た。そして、ソース電極141、142とドレイン電極
143を形成した。図示していないが、本実施例ではこ
の電極を、Ti膜を100nm、Tiを含むAl膜30
0nm、Ti膜150nmをスパッタ法で連続して形成
した3層構造の電極として用いた。
程を行なった。第3の絶縁膜は、プラズマCVD法でS
iH4、N2O、NH3から形成される窒酸化シリコン
膜、またはSiH4、N2、NH3から作製される窒化シ
リコン膜である。まず、膜の形成に先立ってN2O、
N2、NH3等を導入してプラズマ水素化処理を実施し
た。ここでプラズマ化されることにより気相中で生成さ
れた水素は第2の絶縁膜中にも供給され、基板を200
〜500℃に加熱しておけば、水素を第1の絶縁膜やさ
らにその下層側にも拡散させることができ、2回目の水
素化の工程とすることができた。第3の絶縁膜の作製条
件は特に限定されるものではないが、緻密な膜とするこ
とが望ましい。最後に3回目の水素化の工程を水素また
は窒素を含む雰囲気中で300〜550℃の加熱処理を
1〜12時間の加熱処理により行うことにより行なっ
た。このとき水素は、第3の絶縁膜から第2の絶縁膜
へ、第2の絶縁膜から第1の絶縁膜へ、そして第1の絶
縁膜から半導体層へと水素が拡散して半導体層の水素化
を効果的に実現させることができる。水素は膜中から気
相中へも放出されるが、第3の絶縁膜を緻密な膜で形成
しておけばある程度それを防止できたし、雰囲気中に水
素を供給しておけばそれを補うこともできた。
FTは自己整合的(セルフアライン)に形成され、nチ
ャネル型TFTは非自己整合的(ノンセルフアライン)
に形成された。そして、CMOS回路のnチャネル型T
FTにはチャネル形成領域150と、第1の不純物領域
151、154と、第2の不純物領域152、153と
が形成された。ここで、第2の不純物領域は、ゲート電
極と重なる領域(GOLD領域)152a、153a
と、ゲート電極と重ならない領域(LDD領域)152
b、153bがそれぞれ形成された。そして、第1の不
純物領域151はソース領域として、第1の不純物領域
154はドレイン領域となった。一方、pチャネル型T
FTは、チャネル形成領域145と、第3の不純物領域
146〜149が形成された。第3の不純物領域のう
ち、チャネル形成領域と接する領域147、148には
ボロンのみが添加されており、その外側の領域146、
149にはボロンとリンが添加されている領域が形成さ
れている。しかしこの領域のリン濃度はボロンの半分程
度となっているので実質的にはp型である。そして、第
3の不純物領域146、147はソース領域として、第
3の不純物領域148、149はドレイン領域となっ
た。(図2(C))
図を示し、TFT部分のA−A'断面構造、ゲート配線
部分のB−B' 断面構造,ゲートバスライン部分のC
−C' 断面構造は、図2(C)と対応している。本発
明において、ゲート電極とゲート配線とゲートバスライ
ンとは、第1の導電層から形成されている。図1と図2
では、nチャネル型TFTとpチャネル型TFTとを相
補的組み合わせて成るCMOS回路を例にして示した
が、nチャネル型TFTを用いたNMOS回路や、液晶
表示装置の画素部、EL型表示装置、イメージセンサの
読み取り回路などにも本願発明を適用することもでき
る。
図3〜図5を用い、画素部とその周辺に設けられる駆動回
路の基本形態であるCMOS回路を同時に形成したアク
ティブマトリクス基板の作製方法について説明する。最
初に、基板301上に第1の絶縁層として、窒素リッチ
な窒酸化シリコン膜302aを50〜500nm、代表
的には100nmの厚さに形成し、さらに窒酸化シリコ
ン膜302bを100〜500nm、代表的には200
nmの厚さに形成した。窒素リッチな窒酸化シリコン膜
302aは、含有する窒素濃度を25atomic%以上50
atomic%未満となるようにした。窒酸化シリコン膜30
2bは、SiH4とN2OとNH3から作製されたもので
あった。さらに島状の結晶質半導体膜303、304、
305と、ゲート絶縁膜306を形成した。島状の結晶
質半導体膜は、非晶質半導体膜から触媒元素を使用した
結晶化の方法で結晶質半導体膜を形成し、これを島状に
分離加工したものであった。ゲート絶縁膜306は、S
iH4とN2Oとから作製される窒酸化シリコン膜であ
り、ここでは10〜200nm、好ましくは50〜15
0nmの厚さで形成した。(図3(A))
膜304、305のチャネル形成領域を覆うレジストマ
スク307〜311を形成した。このとき、配線を形成
する領域にもレジストマスク309を形成しておいても
良い。そして、n型を付与する不純物元素を添加して不
純物領域312〜316を形成した。フォスフィン(P
H3)を用いたイオンドープ法でリン(P)を添加し
た。この工程では、ゲート絶縁膜306を通してその下
の島状半導体膜にリンを添加するために、加速電圧は6
5keVに設定した。島状半導体に添加されるリンの濃
度は、1×1016〜1×1019atoms/cm3の範囲にする
のが好ましく、ここでは1×1018atoms/cm3とした。
そして、リンが添加された不純物領域312〜316が
形成された。この領域の一部は、LDD領域として機能
する不純物領域とされるものである。(図3(B))
ト電極を形成するために窒化タンタル(TaN)膜31
7を10〜50nmの厚さに、さらにタンタル(Ta)
膜318を100〜300nmの厚さにスパッタ法で形
成した。ここではTaをスパッタ法で、ArとXeの混
合ガスを用い形成した。(図3(C))
成し、pチャネル型TFTのゲート電極と、CMOS回
路および画素部のゲート配線、ゲートバスラインを形成
した。TaN膜317とTa膜318はドライエッチン
グ法により不要な部分を除去した。TaN膜とTa膜の
エッチングはCF4とO2の混合ガスにより行われた。そ
して、pチャネル型TFTのゲート電極325と、ゲー
ト配線327と、引き回し配線328、329が形成さ
れた。そして、レジストマスク319〜324をそのま
ま残して、pチャネル型TFTが形成される島状半導体
膜303の一部に、p型を付与する不純物元素を添加す
る工程を行った。ここではボロンをその不純物元素とし
て、ジボラン(B2H6)を用いてイオンドープ法で添加
した。この領域のボロン濃度は2×1020atoms/cm3と
した。そして、図4(A)に示すようにボロンが高濃度
に添加された不純物領域331、332が形成された。
除去した後、新たにレジストマスク333〜339を形
成した。これはnチャネル型TFTのゲート電極を形成
するためのものであり、ドライエッチング法によりゲー
ト電極340〜342が形成された。このときゲート電
極340〜342は不純物領域312〜316の一部と
重なるように形成された。また、画素TFTが形成され
る半導体層305の領域には同時に保持容量電極343
が形成された。(図4(B))
50を形成した。レジストマスク345、348、34
9はnチャネル型TFTのゲート電極340〜342
と、第2の不純物領域の一部を覆う形で形成されるもの
であり、LDD領域のオフセット量を決めるものであっ
た。そして、n型を付与する不純物元素を添加してソー
ス領域となる不純物領域354、355とドレイン領域
となる不純物領域353、356、357が形成され
た。また、pチャネル型TFTが形成される島状半導体
層303の一部にもリンが添加された不純物領域35
1、352を形成した。しかしこの領域のリン濃度はボ
ロン濃度の約1/2であり導電型はp型のままであっ
た。この工程では、レジストマスク344〜350を用
い、ゲート絶縁膜の一部をエッチング除去して半導体層
の表面を露出させて不純物添加を行なった。(図4
(C))
の絶縁膜358をプラズマCVD法でSiH4、N2O、
NH3を原料とした窒酸化シリコン膜で形成した。この
窒酸化シリコン膜中の含有水素濃度は1〜30atomic%
となるように形成することが望ましい。その後、この状
態で窒素雰囲気中で400〜800℃、1〜24時間、
例えば525℃で8時間の加熱処理を行った。この工程
により添加されたn型及びp型を付与する不純物元素を
活性化させることができた。さらに、リンが添加された
領域351〜357がゲッタリングサイトとなり、結晶
化の工程で残存していた触媒元素をこの領域に偏析させ
ることができた。その結果、少なくともチャネル形成領
域から触媒元素を除去するこができた。
を行なった。こでは3〜100%の水素雰囲気中で30
0〜500℃、好ましくは350〜450℃で2〜12
時間の水素化処理の工程を行うと良い。または、200
〜500℃、好ましくは300〜450℃の基板温度で
プラズマ化させることによってできた水素で水素化処理
をしても良い。いずれにしてもこの処理によって第1の
絶縁膜に供給された水素は拡散し、その一部で半導体層
の水素化を行なうことができた。(図5(A))
D法でSiH4、N2Oを原料として基板温度200〜4
00℃で形成した。第1の絶縁膜358と第2の絶縁膜
359はその後、所定のレジストマスクを形成して、エ
ッチング処理によりそれぞれのTFTのソース領域と、
ドレイン領域に達するコンタクトホールを形成した。そ
して、ソース電極360、363とドレイン電極36
2、364を形成した。図示していないが、本実施例で
はこの電極を、Ti膜を100nm、Tiを含むAl膜
300nm、Ti膜150nmをスパッタ法で連続して
形成した3層構造の電極として用いた。
形成した。第3の絶縁膜はプラズマCVD法でSi
H4、N2O、NH3から形成される窒酸化シリコン膜、
またはSiH4、N2、NH3から作製される窒化シリコ
ン膜で形成すれば良い。まず、膜の形成に先立ってN2
O、N2、NH3等を導入してプラズマ水素化処理により
2回目の水素化の工程を行なった。プラズマ化されるこ
とにより気相中で生成された水素は第2の絶縁膜中にも
供給され、基板を200〜400℃に加熱しておけば、
水素を第1の絶縁膜やさらにその下層側にも拡散させる
ことがでた。第3の絶縁膜の作製条件は特に限定される
ものではないが、緻密な膜とすることが望ましい。最後
に3回目の水素化の工程を水素または窒素を含む雰囲気
中で300〜550℃の加熱処理を1〜12時間の加熱
処理により行うことにより行なった。このとき水素は、
第3の絶縁膜から第2の絶縁膜へ、第2の絶縁膜から第
1の絶縁膜へ、そして第1の絶縁膜から半導体層へと水
素が拡散して半導体層の水素化を効果的に実現させるこ
とができる。水素は膜中から気相中へも放出されるが、
第3の絶縁膜を緻密な膜で形成しておけばある程度それ
を防止できたし、雰囲気中に水素を供給しておけばそれ
を補うこともできた。
FTは自己整合的(セルフアライン)に形成され、nチ
ャネル型TFTは非自己整合的(ノンセルフアライン)
に形成された。そして、CMOS回路のnチャネル型T
FTにはチャネル形成領域371、第1の不純物領域3
73、374、第2の不純物領域372、373が形成
された。ここで、第2の不純物領域は、ゲート電極と重
なる領域(GOLD領域)372aとゲート電極と重な
らない領域(LDD領域)372bが形成された。そし
て、第1の不純物領域373はソース領域として、第1
の不純物領域374はドレイン領域となった。またpチ
ャネル型TFTは、チャネル形成領域368、第3の不
純物領域369、370が形成された。そして、第3の
不純物領域369はソース領域として、第3の不純物領
域370はドレイン領域となった。また、画素部のnチ
ャネル型TFTはマルチゲート構造であり、チャネル形
成領域374、375と第1の不純物領域377、37
8と第2の不純物領域376が形成された。ここで第2
の不純物領域は、ゲート電極と重なる領域376aと重
ならない領域376bとが形成された。また、画素部の
nチャネル型TFTのドレイン側には、第2の不純物領
域と同じ濃度でn型を付与する不純物元素が添加され
た、低濃度不純物領域379、ゲート絶縁膜306、保
持容量電極343とが形成され、画素部に設けられる保
持容量が同時に形成された。
層間絶縁膜366を約1000nmの厚さに形成した。
有機樹脂膜としては、BCB、ポリイミド、アクリル、
ポリイミドアミド等を使用することができる。有機樹脂
膜を用いることの利点は、成膜方法が簡単である点や、
比誘電率が低いので、寄生容量を低減できる点、平坦性
に優れる点などが上げられる。なお上述した以外の有機
樹脂膜を用いることもできる。ここでは、基板に塗布
後、熱重合するタイプのポリイミドを用い、300℃で
焼成して形成した。そして層間絶縁膜366にドレイン
電極364に達するコンタクトホールを形成し、画素電
極367を形成した。画素電極367は、透過型液晶表
示装置とする場合には透明導電膜を用い、反射型の液晶
表示装置とする場合には金属膜を用いれば良い。ここで
は透過型の液晶表示装置とするために、酸化インジウム
・スズ(ITO)膜を100nmの厚さにスパッタ法で
形成した。こうして図5(B)に示すように、基板30
1上にCMOS回路と、画素部が形成されたアクティブ
マトリクス基板を作製することができた。
製されたアクティブマトリクス基板から、アクティブマ
トリクス型液晶表示装置を作製した例を図6用いて説明
する。まず図5(B)の状態の基板に対し、配向膜40
1を形成した。通常液晶表示素子の配向膜にはポリイミ
ド樹脂が多く用いられている。対向側の基板402に
は、透明導電膜403と、配向膜404とを形成した。
配向膜は形成された後ラビング処理を施して液晶分子が
ある一定のプレチルト角を持って平行配向するようにし
た。上記の工程を経て、画素部と、CMOS回路が形成
されたアクティブマトリクス基板と対向基板とを、公知
のセル組み工程によってシール材やスペーサ(共に図示
せず)などを介して貼りあわせる。その後、両基板の間
に液晶材料405を注入し、封止剤(図示せず)によっ
て完全に封止した。よって図6に示すアクティブマトリ
クス型液晶表示装置が完成した。
晶表示装置の構成を、図7と図8を用いて説明する。図
7は本実施例のアクティブマトリクス基板の斜視図であ
る。アクティブマトリクス基板は、ガラス基板301上
に形成された、画素部701と、走査(ゲート)線駆動
回路702と、信号(ソース)線駆動回路703で構成さ
れる。画素部の画素TFT700はnチャネル型TFT
であり、周辺に設けられる駆動回路はCMOS回路を基
本として構成されている。走査(ゲート)線駆動回路7
02と、信号(ソース)線駆動回路703はそれぞれゲ
ート配線803とソース配線804で画素部701に接
続されている。
り、ほぼ1画素の上面図である。画素部にはnチャネル
型TFTが設けられている。ゲート配線803に連続し
て形成されるゲート電極803は、図示されていないゲ
ート絶縁膜を介してその下の半導体層801と交差して
いる。図示はしていないが、半導体層には、ソース領
域、ドレイン領域、第1の不純物領域が形成されてい
る。また、画素TFTのドレイン側には、半導体層と、
ゲート絶縁膜と、ゲート電極と同じ材料で形成された電
極とから、保持容量807が形成されている。また、図
8で示すA-A'に沿った断面構造は、図6に示す画素部の
断面図に対応している。一方、図8(B)に示すCMO
S回路では、ゲート配線328から延在するゲート電極
325、340が図示されていないゲート絶縁膜を介し
てその下の半導体層303、304とそれぞれ交差して
いる。図示はしていないが、同様にnチャネル型TFT
の半導体層には、ソース領域、ドレイン領域、LDD領
域が形成されている。また、pチャネル型TFTの半導
体層にはソース領域とドレイン領域が形成されている。
そして、その位置関係は、B―B‘に沿った断面構造
は、図6に示す画素部の断面図に対応している。
ゲートの構造としているが、シングルゲートの構造でも
良いし、トリプルゲートとしたマルチゲート構造にして
も構わない。本実施例のアクティブマトリクス基板の構
造は、本実施例の構造に限定されるものではない。本願
発明の構造は、ゲート電極の構造と、ゲート絶縁膜を介
して設けられた半導体層のソース領域と、ドレイン領域
と、その他の不純物領域の構成に特徴があるので、それ
以外の構成については実施者が適宣決定すれば良い。
施例を説明する。まず、基板601としてガラス基板、
例えばコーニング社の#1737基板を用意した。そし
て、基板601上にゲート電極602を形成した。ここ
では、スパッタ法を用いて、タンタル(Ta)膜を20
0nmの厚さに形成した。また、ゲート電極602を、
窒化タンタル膜(膜厚50nm)とTa膜(膜厚250
nm)の2層構造としても良い。Ta膜はスパッタ法で
Arガスを用い、Taをターゲットとして形成される
が、ArガスにXeガスを加えた混合ガスでスパッタす
ると内部応力の絶対値を2×10 9dyn/cm2以下にすること
ができた。(図11(A))
体層604を順次大気開放しないで連続形成した。ゲー
ト絶縁膜は窒素リッチな窒酸化シリコン膜603a(膜
厚50nm)と窒酸化シリコン膜(膜厚125nm)で
形成した。窒素リッチな窒酸化シリコン膜603aはS
iH4、N2O、NH3の混合ガスよりプラズマCVD法
で作製された。また、非晶質半導体層604もプラズマ
CVD法を用い、20〜100nm、好ましくは40〜
75nmの厚さに形成した。(図11(B))
処理を行った。この加熱処理によりゲート絶縁膜603
と非晶質半導体層604とから水素が放出された。その
後、非晶質半導体層604に対して、結晶化の工程を行
い、結晶質半導体層605を形成した。ここでの結晶化
の工程は、レーザー結晶化法や熱結晶化法を用いれば良
い。レーザー結晶化法では、例えばKrFエキシマレー
ザー光(波長248nm)を用い、線状ビームを形成し
て、発振パルス周波数30Hz、レーザーエネルギー密
度100〜500mJ/cm2、線状ビームのオーバー
ラップ率を96%として非晶質半導体層の結晶化を行っ
た。(図11(C))
605に接して絶縁膜606を形成した。ここでは、窒
酸化シリコン膜を200nmの厚さに形成した。その
後、裏面からの露光を用いたパターニング法により、絶
縁膜606に接したレジストマスク607を形成した。
ここでは、ゲート電極602がマスクとなり、自己整合
的にレジストマスク607を形成することができた。そ
して、図示したようにレジストマスクの大きさは、光の
回り込みによって、わずかにゲート電極の幅より小さく
なった(図11(D))。そして、レジストマスク60
7を用いて絶縁膜606をエッチングして、チャネル保
護膜608を形成した後、レジストマスク607は除去
した。この工程により、チャネル保護膜608と接する
領域以外の結晶性半導体層605の表面を露呈させた。
このチャネル保護膜608は、後の不純物添加の工程で
チャネル領域に不純物が添加されることを防ぐ役目を果
たした。(図11(E))
グによって、nチャネル型TFTの一部とpチャネル型
TFTの領域を覆うレジストマスク609を形成し、結
晶質半導体層605の表面が露呈している領域にn型を
付与する不純物元素を添加する工程を行った。そして、
第1の不純物領域(n+型領域)610aが形成され
た。本実施例では、n型を付与する不純物元素としてリ
ンを用いたので、イオンドープ法においてフォスフィン
(PH3)を用い、ドーズ量5×1014atoms/cm2、加
速電圧10kVとした。また、上記レジストマスク60
9のパターンは実施者が適宣設定することによりn+型
領域の幅が決定され、所望の幅を有するn-型領域、お
よびチャネル形成領域を容易に得ることができた。(図
12(A))
の絶縁膜611aを形成した。ここでは、実施例2で示
す窒酸化シリコン膜(膜厚50nm)をプラズマCVD
法で作製した。(図12(B))次いで、マスク用絶縁
膜611が表面に設けられた結晶質半導体層にn型を付
与する不純物元素を添加する工程を行い、第2の不純物
領域(n-型領域)612を形成した。但し、マスク用
絶縁膜611を介してその下の結晶質半導体層に不純物
を添加するために、マスク用絶縁膜611の厚さを考慮
にいれ、適宣条件を設定する必要があった。ここでは、
ドーズ量3×1013atoms/cm2、加速電圧60kVと
した。こうして形成される第2の不純物領域612はL
DD領域として機能した(図12(C))。
トマスク614を形成し、pチャネル型TFTが形成さ
れる領域にp型を付与する不純物元素を添加する工程を
行った。ここでは、イオンドープ法でジボラン(B
2H6)を用い、ボロン(B)を添加した。ドーズ量は4
×1015atoms/cm2、加速電圧30kVとした(図1
2(D))。その後、レーザーアニールまたは熱アニー
ルによる不純物元素の活性化の工程を行った。(図12
(D))。その後、チャネル保護膜608とマスク用絶
縁膜611をそのまま残し、公知のパターニング技術に
より結晶性半導体層を所望の形状にエッチングした(図
13(A))。
ソース領域615、ドレイン領域616、LDD領域6
17、618、チャネル形成領域619が形成され、p
チャネル型TFTのソース領域621、ドレイン領域6
22、チャネル形成領域620が形成された。次いで、
nチャネル型TFTおよびpチャネル型TFTを覆って
第1の絶縁膜623を形成した。第1の絶縁膜623は
プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3を用いた窒
酸化シリコン膜から形成した。そして、膜中の含有水素
濃度が1〜30atomic%となるように成膜時の基板温度
は200〜400℃とし、100〜500nmの厚さに
形成した。この状態で1回目の水素化の工程を行なっ
た。この工程は、例えば、3〜100%の水素雰囲気中
で300〜550℃、好ましくは350〜450℃の熱
処理を1〜12時間行なえば良い。または、プラズマ化
された水素を含む雰囲気中で同様の温度で10〜60分
の処理を行なっても良い。第1の絶縁膜に供給された水
素は拡散し、その一部は半導体層にも達するので水素化
がここで実現される。(図13(B))
VD法でSiH4、N2Oを原料として基板温度200〜
400℃で形成した(図13(C))。第1の絶縁膜6
23と第2の絶縁膜624はその後、所定のレジストマ
スクを形成して、エッチング処理によりそれぞれのTF
Tのソース領域と、ドレイン領域に達するコンタクトホ
ールが形成した。そして、ソース電極625、627と
ドレイン電極626を形成した。図示していないが、本
実施例ではこの電極を、Ti膜を100nm、Tiを含
むAl膜300nm、Ti膜150nmをスパッタ法で
連続して形成した3層構造の電極として用いた。
程を行なった。第3の絶縁膜は、プラズマCVD法でS
iH4、N2O、NH3から形成される窒酸化シリコン
膜、またはSiH4、N2、NH3から作製される窒化シ
リコン膜である。まず、膜の形成に先立ってH2、NH3
等をプラズマCVD装置の反応室に導入してプラズマ水
素化処理を実施した。ここでプラズマ化されることによ
り気相中で生成された水素は第2の絶縁膜中にも供給さ
れ、基板を200〜500℃に加熱しておけば、水素を
第1の絶縁膜やさらにその下層側にも拡散させることが
でき、2回目の水素化の工程とすることができた。第3
の絶縁膜の作製条件は特に限定されるものではないが、
緻密な膜とすることが望ましい。最後に3回目の水素化
の工程を水素または窒素を含む雰囲気中で300〜55
0℃の加熱処理を1〜12時間の加熱処理により行うこ
とにより行なった。このとき水素は、第3の絶縁膜から
第2の絶縁膜へ、第2の絶縁膜から第1の絶縁膜へ、そ
して第1の絶縁膜から半導体層へと水素が拡散して半導
体層の水素化を効果的に実現させることができる。水素
は膜中から気相中へも放出されるが、第3の絶縁膜を緻
密な膜で形成しておけばある程度それを防止できたし、
雰囲気中に水素を供給しておけばそれを補うこともでき
た。
nチャネル型TFTを同一基板上に逆スタガ型の構造で
形成することができた。
チャネル型TFTを用いた液晶表示装置の画素部を形成
した例について図14を用いて説明する。図14(A)
に示すnチャネル型TFTは逆スタガ型でマルチゲート
の構造である。基板側からゲート電極1402、ゲート
絶縁膜1404、1405が形成され、半導体層にはチ
ャネル形成領域1406、1409、LDD領域140
7、1410、ソース領域1408、ドレイン領域14
11が形成されている。第1の絶縁膜はSiH4、N
2O、NH3から形成された窒酸化シリコン膜であり、第
2の絶縁層はSiH4、N2Oから作製される窒酸化シリ
コン膜とした。さらにソース電極1418、ドレイン電
極1419を形成し、第3の絶縁膜をSiH4、N2O、
NH3から形成された窒酸化シリコン膜で形成した。水
素化処理は実施例4と同様に第1の絶縁膜を形成した
後、第2の絶縁層を形成した後、そして第3の絶縁層を
形成した後に行なえば良い。
1411は、保持容量電極1403上に重なるように延
在し、ゲート絶縁膜1403、1404を介して1画素
毎に設けられる保持容量を形成している。このような画
素部のほぼ1画素分の上面図を図14(B)に示す。図
14(B)で用いた図番は図14(A)と対応させてあ
る。そしてB−B' に沿った断面構造が図14(A)
と対応している。
ティブマトリクス型EL表示装置に適用した例を図16
(A)と(B)で説明する。図16(A)はアクティブ
マトリクス型EL表示装置の回路図を示す。このEL表
示装置は、基板10上に設けられた表示領域11、X方
向周辺駆動回路12、Y方向周辺駆動回路13から成
る。この表示領域11は、スイッチ用TFT14、コン
デンサ15、電流制御用TFT16、有機EL素子1
7、X方向信号線18a、18b、電源線19a、19
b、Y方向信号線20a、20b、20cなどにより構
成される。
ス型EL表示装置の表示領域11の部分断面図である。
ここでは、電流制御用TFT16と、有機EL素子17
の一部を示す。電流制御用TFT16はnチャネル型T
FTであり、実施例1と同様に作製される。そして、T
FTが形成されない領域の絶縁膜を除去して有機EL素
子17が設けられる。有機EL素子は、ITOなどから
なる透明電極21と、透明電極上に形成された有機EL
層23と、上部電極24などにより構成される。そし
て、電流制御用TFT16を覆って層間絶縁膜25が形
成され、上部電極24上に接して共通電極26が設けら
れる。なお、電極22bは、電流制御用TFTのドレイ
ン電極と透明電極21とを電気的に接続するために設け
られている。また、電極22aは電極22bと透明電極
21との密着性を保つために設けられたものである。
機EL素子17を設けた構造で示したが、特にこの構造
に限定されるものではなく、例えば層間絶縁膜を介して
TFT上方に有機EL素子17を設ける構造としても良
い。
T回路によるアクティブマトリクス型液晶表示装置を組
み込んだ半導体装置について図17で説明する。
(電子手帳、モバイルコンピュータ、携帯電話等)、ビ
デオカメラ、スチルカメラ、パーソナルコンピュータ、
テレビ等が挙げられる。それらの一例を図17に示す。
01、音声出力部9002、音声入力部9003、表示
装置9004、操作スイッチ9005、アンテナ900
6から構成されている。本願発明は音声出力部900
2、音声入力部9003、及びアクティブマトリクス基
板を備えた表示装置9004に適用することができる。
9101、表示装置9102、音声入力部9103、操
作スイッチ9104、バッテリー9105、受像部91
06から成っている。本願発明は音声入力部9103、
及びアクティブマトリクス基板を備えた表示装置910
2、受像部9106に適用することができる。
り、本体9201、カメラ部9202、受像部920
3、操作スイッチ9204、表示装置9205で構成さ
れている。本願発明は受像部9203、及びアクティブ
マトリクス基板を備えた表示装置9205に適用するこ
とができる。
イであり、本体9301、表示装置9302、アーム部
9303で構成される。本願発明は表示装置9302に
適用することができる。また、表示されていないが、そ
の他の信号制御用回路に使用することもできる。
り、本体9401、光源9402、表示装置9403、
偏光ビームスプリッタ9404、リフレクター940
5、9406、スクリーン9407で構成される。本発
明は表示装置9403に適用することができる。
01、表示装置9502、9503、記憶媒体950
4、操作スイッチ9505、アンテナ9506から構成
されており、ミニディスク(MD)やDVDに記憶され
たデータや、アンテナで受信したデータを表示するもの
である。表示装置9502、9503は直視型の表示装
置であり、本発明はこの表示装置9502、9503に
適用することができる。
はその他にも、カーナビゲーションシステムやイメージ
センサパーソナルコンピュータの表示部に適用すること
も可能である。このように、本願発明の適用範囲はきわ
めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可
能である。
T回路によるアクティブマトリクス型液晶表示装置を組
み込んだ半導体装置について図18と図19で説明す
る。
あり、本体9601、画像入力部9602、表示装置9
603、キーボード9604で構成される。本発明を用
いて作製されたアクティブマトリクス型液晶表示装置ま
たはEL表示装置で表示装置9603を形成することが
できる。
媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであ
り、本体9701、表示装置9702、スピーカ部97
03、記録媒体9704、操作スイッチ9705で構成
される。なお、この装置は記録媒体としてDVD(Di
gtial Versatile Disc)、CD等
を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネット
を行うことができる。本発明を用いて作製されたアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置またはEL表示装置で表
示装置9702を形成することができる。
体9801、表示装置9802、接眼部9803、操作
スイッチ9804、受像部(図示しない)で構成され
る。本発明を用いて作製されたアクティブマトリクス型
液晶表示装置またはEL表示装置で表示装置9802を
形成することができる。
であり、投射装置3601、スクリーン3602で構成
される。本発明の液晶表示装置は投射装置3601に組
み込んで使用することができる。
り、本体3701、投射装置3702、ミラー370
3、スクリーン3704で構成される。本発明の液晶表
示装置は投射装置3702に組み込んで使用することが
できる。
図19(B)中における投射装置3601、3702の
構造の一例を示した図である。投射装置3601、37
02は、光源光学系3801、ミラー3802、380
4〜3806、ダイクロイックミラー3803、プリズ
ム3807、液晶表示装置3808、位相差板380
9、投射光学系3810で構成される。投射光学系38
10は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施
例は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単
板式であってもよい。また、図19(C)中において矢
印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機
能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィル
ム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
おける光源光学系3801の構造の一例を示した図であ
る。本実施例では、光源光学系3801は、リフレクタ
ー3811、光源3812、レンズアレイ3813、3
814、偏光変換素子3815、集光レンズ3816で
構成される。なお、図19(D)に示した光源光学系は
一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に
実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィル
ムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光
学系を設けてもよい。
示すアクティブマトリクス基板を応用してエレクトロル
ミネッセンス(EL:Electro Luminescence)材料を用
いた自発光型の表示パネル(以下、EL表示装置と記
す)を作製する例について説明する。図20(A)は本
発明を用いたEL表示パネルの上面図である。図20
(A)において、2010は基板、2011は画素部、
2012はソース側駆動回路、2013はゲート側駆動
回路であり、それぞれの駆動回路は配線2014、20
16を経てFPC2017に至り外部機器へと接続され
る。
面を表す図であり、このとき少なくとも画素部上、好ま
しくは駆動回路及び画素部上に対向板2080を設け
る。対向板2080はシール材2019でTFTとEL
層が形成されているアクティブマトリクス基板と貼り合
わされている。シール剤2019にはフィラー(図示せ
ず)が混入されていて、このフィラーによりほぼ均一な
間隔を持って2枚の基板が貼り合わせられている。さら
に、シール材2019の外側とFPC2017の上面及
び周辺は封止剤2081で密封する構造とする。封止剤
2081はシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、ブチルゴムなどの材料を用いる。
ティブマトリクス基板2010と対向基板2080とが
貼り合わされると、その間には空間が形成される。その
空間には充填剤2083が充填される。この充填剤20
83は対向板2080を接着する効果も合わせ持つ。充
填剤2083はPVC(ポリビニルクロライド)、エポ
キシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラ
ル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)などを
用いることができる。また、EL層は水分をはじめ湿気
に弱く劣化しやすいので、この充填剤2083の内部に
酸化バリウムなどの乾燥剤を混入させておくと吸湿効果
を保持できるので望ましい。また、EL層上に窒化シリ
コン膜や酸化窒化シリコン膜などで形成するパッシベー
ション膜2082を形成し、充填剤2083に含まれる
アルカリ元素などによる腐蝕を防ぐ構造としていある。
ム板、ステンレス板、FRP(Fiberglass-Reinforced
Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィ
ルム、マイラーフィルム(デュポン社の商品名)、ポリ
エステルフィルム、アクリルフィルムまたはアクリル板
などを用いることができる。また、数十μmのアルミニ
ウム箔をPVFフィルムやマイラーフィルムで挟んだ構
造のシートを用い、耐湿性を高めることもできる。この
ようにして、EL素子は密閉された状態となり外気から
遮断されている。
0、下地膜2021の上に駆動回路用TFT(但し、こ
こではnチャネル型TFTとpチャネル型TFTを組み
合わせたCMOS回路を図示している。)2022及び
画素部用TFT2023(但し、ここではEL素子への
電流を制御するTFTだけ図示している。)が形成され
ている。これらのTFTの内特にnチャネル型TFTに
ははホットキャリア効果によるオン電流の低下や、Vth
シフトやバイアスストレスによる特性低下を防ぐため、
本実施形態で示す構成のLDD領域が設けられている。
図5(B)に示すCMOS回路のpチャネル型TFTと
nチャネル型TFTを用いれば良い。また、画素部用T
FT2023には図5(B)に示す画素TFT204ま
たはそれと同様な構造を有するpチャネル型TFTを用
いれば良い。
ティブマトリクス基板を作製するためには画素電極20
27上にEL材料を用いて自発光層2029を形成す
る。自発光層2029は公知のEL材料(正孔注入層、
正孔輸送層、発光層、電子輸送層または電子注入層)を
自由に組み合わせて積層構造または単層構造とすれば良
い。どのような構造とするかは公知の技術を用いれば良
い。また、EL材料には低分子系材料と高分子系(ポリ
マー系)材料がある。低分子系材料を用いる場合は蒸着
法を用いるが、高分子系材料を用いる場合には、スピン
コート法、印刷法またはインクジェット法等の簡易な方
法を用いることが可能である。
て蒸着法、またはインクジェット法、ディスペンサー法
などで形成する。いずれにしても、画素毎に波長の異な
る発光が可能な発光層(赤色発光層、緑色発光層及び青
色発光層)を形成することで、カラー表示が可能とな
る。その他にも、色変換層(CCM)とカラーフィルタ
ーを組み合わせた方式、白色発光層とカラーフィルター
を組み合わせた方式があるがいずれの方法を用いても良
い。勿論、単色発光のEL表示装置とすることもでき
る。
陰極2030を形成する。陰極2030と自発光層20
29の界面に存在する水分や酸素は極力排除しておくこ
とが望ましい。従って、真空中で自発光層2029と陰
極2030を連続して形成するか、自発光層2029を
不活性雰囲気で形成し、大気解放しないで真空中で陰極
2030を形成するといった工夫が必要である。本実施
例ではマルチチャンバー方式(クラスターツール方式)
の成膜装置を用いることで上述のような成膜を可能とす
る。
LiF(フッ化リチウム)膜とAl(アルミニウム)膜
の積層構造を用いる。具体的には自発光層2029上に
蒸着法で1nm厚のLiF(フッ化リチウム)膜を形成
し、その上に300nm厚のアルミニウム膜を形成する。
勿論、公知の陰極材料であるMgAg電極を用いても良
い。そして陰極2030は2031で示される領域にお
いて配線2016に接続される。配線2016は陰極2
030に所定の電圧を与えるための電源供給線であり、
異方性導電性ペースト材料2032を介してFPC20
17に接続される。FPC2017上にはさらに樹脂層
2080が形成され、この部分の接着強度を高めてい
る。
30と配線2016とを電気的に接続するために、層間
絶縁膜2026及び絶縁膜2028にコンタクトホール
を形成する必要がある。これらは層間絶縁膜2026の
エッチング時(画素電極用コンタクトホールの形成時)
や絶縁膜2028のエッチング時(EL層形成前の開口
部の形成時)に形成しておけば良い。また、絶縁膜20
28をエッチングする際に、層間絶縁膜2026まで一
括でエッチングしても良い。この場合、層間絶縁膜20
26と絶縁膜2028が同じ樹脂材料であれば、コンタ
クトホールの形状を良好なものとすることができる。
板2010との間を隙間(但し封止剤2081で塞がれ
ている。)を通ってFPC2017に電気的に接続され
る。なお、ここでは配線2016について説明したが、
他の配線2014、2015も同様にしてシーリング材
2018の下を通ってFPC2017に電気的に接続さ
れる。
21に、上面構造を図22(A)に、回路図を図22
(B)に示す。図21(A)において、基板2101上
に設けられたスイッチング用TFT2102は図5
(B)の画素部のnチャネル型TFTと同じ構造で形成
される。ダブルゲート構造とすることで実質的に二つの
TFTが直列された構造となり、オフ電流値を低減する
ことができるという利点がある。なお、本実施例ではダ
ブルゲート構造としているがトリプルゲート構造やそれ
以上のゲート本数を持つマルチゲート構造でも良い。
(B)で示すCMOS回路のnチャネル型TFTを用い
て形成する。このとき、スイッチング用TFT2102
のドレイン線2135は配線2136によって電流制御
用TFTのゲート電極2137に電気的に接続されてい
る。また、2138で示される配線は、スイッチング用
TFT2102のゲート電極2139a、2139bを電
気的に接続するゲート線である。
用TFT2102を本発明の方法を用いて水素化する
と、電界効果移動度、サブスレッショルド定数(S
値)、オン電流などのTFTの主要特性を向上させるこ
とができ、また個々のTFTの特性のバラツキを低減さ
せることができるので、EL表示素子を作製する上で非
常に効果的である。上記の様な諸特性が向上することで
階調表示を容易なものとし、TFTの特性のバラツキを
低減させることで画像表示の斑をなくすことができ、表
示品位を向上させることができる。
03をシングルゲート構造で図示しているが、複数のT
FTを直列につなげたマルチゲート構造としても良い。
さらに、複数のTFTを並列につなげて実質的にチャネ
ル形成領域を複数に分割し、熱の放射を高い効率で行え
るようにした構造としても良い。このような構造は熱に
よる劣化対策として有効である。
御用TFT2103のゲート電極2137となる配線は
2104で示される領域で、電流制御用TFT2103
のドレイン線2140と絶縁膜を介して重なる。このと
き、2104で示される領域ではコンデンサが形成され
る。このコンデンサ2104は電流制御用TFT210
3のゲートにかかる電圧を保持するためのコンデンサと
して機能する。なお、ドレイン線2140は電流供給線
(電源線)2201に接続され、常に一定の電圧が加え
られている。
御用TFT2103の上には第1パッシベーション膜2
141が設けられ、その上に樹脂絶縁膜でなる平坦化膜
2142が形成される。平坦化膜2142を用いてTF
Tによる段差を平坦化することは非常に重要である。後
に形成される自発光層は非常に薄いため、段差が存在す
ることによって発光不良を起こす場合がある。従って、
EL層をできるだけ平坦面上に形成できるように画素電
極を形成する前に平坦化しておくことが望ましい。
る画素電極(EL素子の陰極)であり、電流制御用TF
T2103のドレインに電気的に接続される。画素電極
2143としてはアルミニウム合金膜、銅合金膜または
銀合金膜など低抵抗な導電膜またはそれらの積層膜を用
いることが好ましい。勿論、他の導電膜との積層構造と
しても良い。また、絶縁膜(好ましくは樹脂)で形成さ
れたバンク2144a、2144bにより形成された溝
(画素に相当する)の中に発光層2144が形成され
る。なお、ここでは一画素しか図示していないが、R
(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した発光層を
作り分けても良い。発光層とする有機EL材料としては
π共役ポリマー系材料を用いる。代表的なポリマー系材
料としては、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)
系、ポリビニルカルバゾール(PVK)系、ポリフルオ
レン系などが挙げられる。尚、PPV系有機EL材料と
しては様々な型のものがあるが、例えば「H. Shenk,H.B
ecker,O.Gelsen,E.Kluge,W.Kreuder,and H.Spreitzer,
“Polymers for Light Emitting Diodes”,Euro Displa
y,Proceedings,1999,p.33-37」や特開平10−9257
6号公報に記載されたような材料を用いれば良い。
発光層にはシアノポリフェニレンビニレン、緑色に発光
する発光層にはポリフェニレンビニレン、青色に発光す
る発光層にはポリフェニレンビニレン若しくはポリアル
キルフェニレンを用いれば良い。膜厚は30〜150nm
(好ましくは40〜100nm)とすれば良い。但し、以
上の例は発光層として用いることのできる有機EL材料
の一例であって、これに限定する必要はまったくない。
発光層、電荷輸送層または電荷注入層を自由に組み合わ
せてEL層(発光及びそのためのキャリアの移動を行わ
せるための層)を形成すれば良い。例えば、本実施例で
はポリマー系材料を発光層として用いる例を示したが、
低分子系有機EL材料を用いても良い。また、電荷輸送
層や電荷注入層として炭化珪素等の無機材料を用いるこ
とも可能である。これらの有機EL材料や無機材料は公
知の材料を用いることができる。
OT(ポリチオフェン)またはPAni(ポリアニリ
ン)でなる正孔注入層2146を設けた積層構造のEL
層としている。そして、正孔注入層2146の上には透
明導電膜でなる陽極2147が設けられる。本実施例の
場合、発光層2145で生成された光は上面側に向かっ
て(TFTの上方に向かって)放射されるため、陽極は
透光性でなければならない。透明導電膜としては酸化イ
ンジウムと酸化スズとの化合物や酸化インジウムと酸化
亜鉛との化合物を用いることができるが、耐熱性の低い
発光層や正孔注入層を形成した後で形成するため、可能
な限り低温で成膜できるものが好ましい。
子2105が完成する。なお、ここでいうEL素子21
05は、画素電極(陰極)2143、発光層2145、
正孔注入層2146及び陽極2147で形成されたコン
デンサを指す。図22(A)に示すように画素電極21
43は画素の面積にほぼ一致するため、画素全体がEL
素子として機能する。従って、発光の利用効率が非常に
高く、明るい画像表示が可能となる。
上にさらに第2パッシベーション膜2148を設けてい
る。第2パッシベーション膜2148としては窒化珪素
膜または窒化酸化珪素膜が好ましい。この目的は、外部
とEL素子とを遮断することであり、有機EL材料の酸
化による劣化を防ぐ意味と、有機EL材料からの脱ガス
を抑える意味との両方を併せ持つ。これによりEL表示
装置の信頼性が高められる。
図22のような構造の画素からなる画素部を有し、スイ
ッチング用TFTと電流制御用TFTとを有する。そし
て、本発明の水素化方法を用いて作製されたこれらのT
FTはきわめて安定な特性を示し、EL表示装置におい
て良好な画像表示を可能とする。
向が図21(A)と逆の例を示す。電流制御用TFT2
601は図5(B)のCMOS回路のpチャネル型TF
Tを用いて形成する。作製プロセスは実施例2を参照す
れば良い。本実施例では、画素電極(陽極)2150と
して透明導電膜を用いる。具体的には酸化インジウムと
酸化亜鉛との化合物でなる導電膜を用いる。勿論、酸化
インジウムと酸化スズとの化合物でなる導電膜を用いて
も良い。
2151bが形成された後、溶液塗布によりポリビニル
カルバゾールでなる発光層2152が形成される。その
上にはカリウムアセチルアセトネート(acacKと表
記される)でなる電子注入層2153、アルミニウム合
金でなる陰極2154が形成される。この場合、陰極2
154がパッシベーション膜としても機能する。こうし
てEL素子2602が形成される。本実施例の場合、発
光層2153で発生した光は、矢印で示されるようにT
FTが形成された基板の方に向かって放射される。本実
施例のような構造とする場合、電流制御用TFT260
1はpチャネル型TFTで形成することが好ましい。そ
して、このようなEL表示素子は実施例7または8で示
す半導体装置に適用することができる。
(B)に示した回路図とは異なる構造の画素とした場合
の例について図23に示す。なお、本実施例において、
2701はスイッチング用TFT2702のソース配
線、2703はスイッチング用TFT2702のゲート
配線、2704は電流制御用TFT、2705はコンデ
ンサ、2706、2708は電流供給線、2707はE
L素子とする。
線2706を共通とした場合の例である。即ち、二つの
画素が電流供給線2706を中心に線対称となるように
形成されている点に特徴がある。この場合、電源供給線
の本数を減らすことができるため、画素部をさらに高精
細化することができる。
8をゲート配線2703と平行に設けた場合の例であ
る。なお、図23(B)では電流供給線2708とゲー
ト配線2703とが重ならないように設けた構造となっ
ているが、両者が異なる層に形成される配線であれば、
絶縁膜を介して重なるように設けることもできる。この
場合、電源供給線2708とゲート配線2703とで専
有面積を共有させることができるため、画素部をさらに
高精細化することができる。
造と同様に電流供給線2708をゲート配線2703と
平行に設け、さらに、二つの画素を電流供給線2708
を中心に線対称となるように形成する点に特徴がある。
また、電流供給線2708をゲート配線2703のいず
れか一方と重なるように設けることも有効である。この
場合、電源供給線の本数を減らすことができるため、画
素部をさらに高精細化することができる。図23(B)
では電流制御用TFT2704のゲートにかかる電圧を
保持するためにコンデンサ2705を設ける構造として
いるが、コンデンサ2705を省略することも可能であ
る。
(A)に示すような本願発明のnチャネル型TFTを用
いているため、ゲート絶縁膜を介してゲート電極と重な
るように設けられたLDD領域を有している。この重な
り合った領域には一般的にゲート容量と呼ばれる寄生容
量が形成されるが、本実施例ではこの寄生容量をコンデ
ンサ2705の代わりとして積極的に用いる点に特徴が
ある。この寄生容量のキャパシタンスは上記ゲート電極
とLDD領域とが重なり合った面積で変化するため、そ
の重なり合った領域に含まれるLDD領域の長さによっ
て決まる。また、図23(A)、(B)、(C)の構造
においても同様にコンデンサ2705を省略することは
可能である。
ら水素化を行なうことにより、半導体層へのダメージや
汚染の影響を回避することができ、第1の絶縁膜に供給
された水素はその下層側にも拡散するので、半導体層の
欠陥をその水素で中和することができる。また、所定の
形状に形成された半導体層上に、水素を含有する第1の
絶縁膜を形成する工程と、第1の絶縁膜に密接して第2
の絶縁膜を形成し、その後に水素またはプラズマ化され
ることにより生成された水素を含む雰囲気中で加熱処理
を施す工程を行うことにより、第2の絶縁膜の表面から
供給された水素は第1の絶縁膜に拡散し、第1の絶縁膜
中で過剰となった水素はその下層側にも拡散し半導体層
の水素化をすることができる。
に、水素を含有する第1の絶縁膜を形成する工程と、そ
の後に水素またはプラズマ化されることにより生成され
た水素を含む雰囲気中で加熱処理を施す工程を行い、さ
らに第1の絶縁膜上に水素を含有する第3の絶縁膜を形
成した後で、水素または窒素を含む雰囲気中で加熱処理
を施す工程を実施しすることにより同様の効果が得られ
る。また他の方法として、所定の形状に形成された半導
体層上に、水素を含有する第1の絶縁膜を形成する工程
と、その後に水素またはプラズマ化されることにより生
成された水素を含む雰囲気中で加熱処理を施す工程を行
い、さらに第1の絶縁膜上に水素を含有する第3の絶縁
膜を形成した後で、水素または窒素を含む雰囲気中で加
熱処理を施す工程を実施しても同様な効果が得られる。
さらに望ましくは、所定の形状に形成された半導体層上
に、水素を含有する第1の絶縁膜を形成する工程と、そ
の後に水素またはプラズマ化されることにより生成され
た水素を含む雰囲気中で加熱処理を施す工程を行う工程
と、第1の絶縁膜に密接して第2の絶縁膜を形成する工
程と、その後にその後に水素またはプラズマ化されるこ
とにより生成された水素を含む雰囲気中で加熱処理を施
す工程を行い、さらに第2の絶縁膜上に水素を含有する
第3の絶縁膜を形成した後で、水素または窒素を含む雰
囲気中で加熱処理を施す工程を実施しても同様な効果が
得られる。
を用いて作製されたTFTはきわめて優れた特性を示
し、このようなTFTはまざまな半導体装置に広く適用
することができる。
路の上面図。
断面図。
断面図。
断面図。
図。
により変化することを示すグラフ。
図。
Claims (32)
- 【請求項1】基板上に所定の形状で形成された半導体層
上に水素を含有する第1の絶縁膜を形成する第1の成膜
工程と、 前記第1の成膜工程の後に水素雰囲気中またはプラズマ
化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加熱
処理する工程とを有することを特徴とする半導体装置の
作製方法。 - 【請求項2】基板上に所定の形状で形成された半導体層
上に水素を含有する第1の絶縁膜を形成する第1の成膜
工程と、 前記第1の絶縁膜に密接して第2の絶縁膜を形成する第
2の成膜工程と、 前記第2の成膜工程の後に水素雰囲気中またはプラズマ
化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加熱
処理する工程とを有することを特徴とする半導体装置の
作製方法。 - 【請求項3】基板上に所定の形状で形成された半導体層
上に水素を含有する第1の絶縁膜を形成する第1の成膜
工程と、 前記第1の成膜工程の後に水素雰囲気中またはプラズマ
化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加熱
処理する工程と、 前記第1の絶縁膜に密接して第2の絶縁膜を形成する第
2の成膜工程と、 前記第2の成膜工程の後に水素雰囲気中またはプラズマ
化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加熱
処理する工程とを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項4】基板上に所定の形状で形成された半導体層
上に水素を含有する第1の絶縁膜を形成する第1の成膜
工程と、 前記第1の成膜工程の後に水素雰囲気中またはプラズマ
化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加熱
処理する工程と、 前記第1の絶縁膜に接して水素を含有する第3の絶縁膜
を形成する第3の成膜工程と、 前記第3の成膜工程の後に水素または窒素を含む雰囲気
中で加熱処理を施す工程とを有することを特徴とする半
導体装置の作製方法。 - 【請求項5】基板上に所定の形状に形成された半導体層
上に水素を含有する第1の絶縁膜を形成する第1の成膜
工程と、 前記第1の絶縁膜に密接して第2の絶縁膜を形成する第
2の成膜工程と、 前記第2の成膜工程の後に水素雰囲気中またはプラズマ
化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加熱
処理する工程と、 前記第2の絶縁膜に接して水素を含有する第3の絶縁膜
を形成する第3の成膜工程と、 前記第3の成膜工程の後に水素または窒素を含む雰囲気
中で加熱処理を施す工程とを有することを特徴とする半
導体装置の作製方法。 - 【請求項6】基板上に所定の形状で形成された半導体層
上に水素を含有する第1の絶縁膜を形成する第1の成膜
工程と、 前記第1の成膜工程の後に水素雰囲気中またはプラズマ
化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加熱
処理する工程と、 前記第1の絶縁膜に密接して第2の絶縁膜を形成する第
2の成膜工程と、 前記第2の成膜工程の後に水素雰囲気中またはプラズマ
化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加熱
処理する工程と、 前記第2の絶縁膜に接して水素を含有する第3の絶縁膜
を形成する第3の成膜工程と、 前記第3の成膜工程の後に水素または窒素を含む雰囲気
中で加熱処理を施す工程とを有することを特徴とする半
導体装置の作製方法。 - 【請求項7】請求項1乃至請求項6のいずれか一項にお
いて、前記第1の絶縁膜が、窒酸化シリコン膜から形成
されることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項8】請求項2または請求項3、または請求項5
または請求項6のいずれか一項において、前記第2の絶
縁膜が、窒酸化シリコン膜から形成されることを特徴と
する半導体装置の作製方法。 - 【請求項9】請求項4乃至請求項6のいずれか一項にお
いて、前記第3の絶縁膜が、窒酸化シリコン膜または窒
化シリコン膜から形成されることを特徴とする半導体装
置の作製方法。 - 【請求項10】請求項7において、第1の絶縁膜、第2
の絶縁膜、第3の絶縁膜に含まれるそれぞれの含有炭素
濃度が2×1019cm-3以下であることを特徴とする半
導体装置の作製方法。 - 【請求項11】基板上に所定の形状で形成された半導体
層上にシラン、亜酸化窒素、アンモニアから第1の窒酸
化シリコン膜を形成する第1の成膜工程と、 前記第1の成膜工程の後に水素雰囲気中、またはプラズ
マ化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加
熱処理する工程とを有することを特徴とする半導体装置
の作製方法。 - 【請求項12】基板上に所定の形状で形成された半導体
層上にシラン、亜酸化窒素、アンモニアから第1の窒酸
化シリコン膜を形成する第1の成膜工程と、 前記第1の窒酸化シリコン膜に密接してシラン、亜酸化
窒素から第2の窒酸化シリコン膜を形成する第2の成膜
工程と、 前記第2の成膜工程の後に水素雰囲気中、またはプラズ
マ化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加
熱処理する工程とを有することを特徴とする半導体装置
の作製方法。 - 【請求項13】基板上に所定の形状で形成された半導体
層上にシラン、亜酸化窒素、アンモニアから第1の窒酸
化シリコン膜を形成する第1の成膜工程と、 前記第1の成膜工程の後に水素雰囲気中、またはプラズ
マ化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加
熱処理する工程と、 前記第1の窒酸化シリコン膜に密接してシラン、亜酸化
窒素から第2の窒酸化シリコン膜を形成する第2の成膜
工程と、 前記第2の成膜工程の後に水素雰囲気中、またはプラズ
マ化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加
熱処理する工程とを有することを特徴とする半導体装置
の作製方法。 - 【請求項14】基板上に所定の形状で形成された半導体
層上にシラン、亜酸化窒素、アンモニアから第1の窒酸
化シリコン膜を形成する第1の成膜工程と、 前記第1の成膜工程の後に水素雰囲気中、またはプラズ
マ化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加
熱処理する工程と、 前記第1の窒酸化シリコン膜に接して水素を含有する第
3の絶縁膜を形成する第3の成膜工程と、 前記第3の成膜工程の後に水素または窒素を含む雰囲気
中で加熱処理を施す工程とを有することを特徴とする半
導体装置の作製方法。 - 【請求項15】基板上に所定の形状で形成された半導体
層上にシラン、亜酸化窒素、アンモニアから第1の窒酸
化シリコン膜を形成する第1の成膜工程と、 前記第1の窒酸化シリコン膜に密接してシラン、亜酸化
窒素から第2の窒酸化シリコン膜を形成する第2の成膜
工程と、 前記第2の成膜工程の後に水素雰囲気中、またはプラズ
マ化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加
熱処理する工程と、 前記第2の窒酸化シリコン膜に接して水素を含有する第
3の絶縁膜を形成する第3の成膜工程と、 前記第3の成膜工程の後に水素または窒素を含む雰囲気
中で加熱処理を施す工程とを有することを特徴とする半
導体装置の作製方法。 - 【請求項16】基板上に所定の形状で形成された半導体
層上にシラン、亜酸化窒素、アンモニアから第1の窒酸
化シリコン膜を形成する第1の成膜工程と、 前記第1の成膜工程の後に水素雰囲気中、またはプラズ
マ化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加
熱処理する工程と、 前記第1の窒酸化シリコン膜に密接してシラン、亜酸化
窒素から第2の窒酸化シリコン膜を形成する第2の成膜
工程と、 前記第2の成膜工程の後に水素雰囲気中、またはプラズ
マ化することにより生成された水素を含む雰囲気中で加
熱処理する工程と、 前記第2の窒酸化シリコン膜に接して水素を含有する第
3の絶縁膜を形成する第3の成膜工程と、 前記第3の成膜工程の後に水素または窒素を含む雰囲気
中で加熱処理を施す工程とを有することを特徴とする半
導体装置の作製方法。 - 【請求項17】請求項14乃至請求項16のいずれか一
項において、第3の絶縁膜がシラン、亜酸化窒素、アン
モニアから形成される窒酸化シリコン膜、またはシラ
ン、アンモニア、窒素から形成される窒化シリコン膜で
あることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項18】請求項11乃至請求項16のいずれか一
項において、第1の窒酸化シリコン膜に含まれる炭素濃
度が2×1019cm-3以下であることを特徴とする半導
体装置の作製方法。 - 【請求項19】請求項12または請求項13において、
第2の窒酸化シリコン膜に含まれる炭素濃度が2×10
19cm-3以下であることを特徴とする半導体装置の作製
方法。 - 【請求項20】請求項15または請求項16において、
第2の窒酸化シリコン膜に含まれる炭素濃度が2×10
19cm-3以下であることを特徴とする半導体装置の作製
方法。 - 【請求項21】請求項17において、第3の絶縁膜に含
まれる炭素濃度が2×1019cm-3以下であることを特
徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項22】請求項1乃至請求項21のいずれか一項
において、前記半導体装置は液晶表示装置、EL表示装
置、またはイメージセンサであることを特徴とする半導
体装置の作製方法。 - 【請求項23】請求項1乃至請求項22のいずれか一項
において、前記半導体装置は携帯電話、ビデオカメラ、
モバイルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレイ、
プロジェクター、携帯書籍、デジタルカメラ、パーソナ
ルコンピュータ、DVDプレーヤーから選ばれた一つで
あることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項24】所定の形状に形成された半導体層上に、 含有水素濃度が1atomic%以上30atomic%未満であ
り、かつ、含有窒素濃度が10atomic%以上25atomic
%未満である窒酸化シリコン膜から成る第1の絶縁膜
と、 前記第1の絶縁膜に接し、含有水素濃度が1atomic%以
上30atomic%未満であり、かつ、含有窒素濃度が10
atomic%以上25atomic%未満である窒酸化シリコン
膜、または含有水素濃度が1atomic%以上30atomic%
未満である窒化シリコン膜から成る第3の絶縁膜とを有
することを特徴とする半導体装置。 - 【請求項25】所定の形状に形成された半導体層上に、 水素を1atomic%以上30atomic%未満含み、かつ含有
窒素濃度が10atomic%以上25atomic%未満である窒
酸化シリコン膜から成る第1の絶縁膜と、 前記第1の絶縁膜に接し、含有窒素濃度が10atomic%
未満である窒酸化シリコン膜から成る第2の絶縁膜と、 前記第2の絶縁膜に接し、含有水素濃度が1atomic%以
上30atomic%未満含み、かつ含有窒素濃度が10atom
ic%以上25atomic%未満である窒酸化シリコン膜、ま
たは含有水素濃度が1atomic%以上30atomic%未満含
む窒化シリコン膜から成る第3の絶縁膜とを有すること
を特徴とする半導体装置。 - 【請求項26】所定の形状に形成された半導体層に接し
て形成されたゲート絶縁膜と該ゲート絶縁膜上の所定の
位置に形成されたゲート電極とを有する半導体装置にお
いて、 前記ゲート絶縁膜とゲート電極に接して形成され、水素
を1atomic%以上30atomic%未満含み、かつ含有窒素
濃度が10atomic%以上25atomic%未満である窒酸化
シリコン膜から成る第1の絶縁膜と、 前記第1の絶縁膜に接し、含有水素濃度が1atomic%以
上30atomic%未満含み、かつ含有窒素濃度が10atom
ic%以上25atomic%未満である窒酸化シリコン膜、ま
たは含有水素濃度が1atomic%以上30atomic%未満含
む窒化シリコン膜から成る第3の絶縁膜とを有すること
を特徴とする半導体装置。 - 【請求項27】所定の形状に形成された半導体層に接し
て形成されたゲート絶縁膜と該ゲート絶縁膜上の所定の
位置に形成されたゲート電極とを有する半導体装置にお
いて、 前記ゲート絶縁膜とゲート電極に接して形成され、水素
を1atomic%以上30atomic%未満含み、かつ含有窒素
濃度が10atomic%以上25atomic%未満である窒酸化
シリコン膜から成る第1の絶縁膜と、 前記第1の絶縁膜に接し、含有窒素濃度が10atomic%
未満である窒酸化シリコン膜から成る第2の絶縁膜と、 前記第2の絶縁膜に接し、含有水素濃度が1atomic%以
上30atomic%未満含み、かつ含有窒素濃度が10atom
ic%以上25atomic%未満である窒酸化シリコン膜、ま
たは含有水素濃度が1atomic%以上30atomic%未満含
む窒化シリコン膜から成る第3の絶縁膜とを有すること
を特徴とする半導体装置。 - 【請求項28】請求項24乃至請求項27のいずれか一
項において、第1の絶縁膜に含まれる炭素濃度が2×1
019cm-3以下であることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項29】請求項24乃至請求項27のいずれか一
項において、第3の絶縁膜に含まれる炭素濃度が2×1
019cm-3以下であることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項30】請求項25または請求項27において、
第2の絶縁膜に含まれる炭素濃度が2×1019cm-3以
下であることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項31】請求項24乃至請求項30のいずれか一
項において、前記半導体装置は液晶表示装置、EL表示
装置、またはイメージセンサであることを特徴とする半
導体装置。 - 【請求項32】請求項24乃至請求項31のいずれか一
項において、前記半導体装置は携帯電話、ビデオカメ
ラ、モバイルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレ
イ、プロジェクター、携帯書籍、デジタルカメラ、パー
ソナルコンピュータ、DVDプレーヤーから選ばれた一
つであることを特徴とする半導体装置。
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