JP2000286020A - ヒューズ内蔵ケーブルコネクタ - Google Patents

ヒューズ内蔵ケーブルコネクタ

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JP2000286020A JP11086536A JP8653699A JP2000286020A JP 2000286020 A JP2000286020 A JP 2000286020A JP 11086536 A JP11086536 A JP 11086536A JP 8653699 A JP8653699 A JP 8653699A JP 2000286020 A JP2000286020 A JP 2000286020A
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明宏 中尾
Kaoru Osako
馨 大迫
Sachio Tazawa
佐智夫 田沢
Hitoshi Kobayashi
均 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】変圧器のブッシング端子にヒューズ内蔵ケーブ
ルコネクタを接続する場合に、ブッシング端子に無理な
力が加わるのを防止し、変圧器とケーブルとの接続部の
信頼性を向上させること。 【解決手段】変圧器1のブッシング端子2に結合される
第1の外殻構成体501と、第1の外殻構成体501に
結合された第2の外殻構成体502とからなる外殻部5
内に限流ヒューズ8を内蔵したケーブルコネクタ3に、
外殻構成体501,502を結合状態に保持するための
拘束具40を取付ける。変圧器1側に固定した支持棒4
5を拘束具40に設けた孔に嵌合させ、外殻部5を拘束
具40と支持棒45とを介して変圧器1に対して支持す
る。コネクタ3の重量をブッシング端子2と支持棒45
とに分担させてブッシング端子2にかかる負担を軽減す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器とケーブ
ルとの接続部に設けるヒューズ内蔵形のケーブルコネク
タに関するものである。
【0002】
【従来の技術】変圧器等の電気機器において、ケーブル
を通して受電する場合や、ケーブルを通して出力を送出
する場合には、電気機器側にブッシング端子を設けると
ともに、ケーブルの端末部としてケーブルコネクタを設
けて、該ケーブルコネクタと電気機器側のブッシング端
子とを相互に接続することにより、ケーブルと電気機器
との接続を図るようにしている。
【0003】上記のように、電気機器とケーブルとをケ
ーブルコネクタを介して接続する場合に、コネクタ内に
限流ヒューズを内蔵して、該ヒューズにより電気機器の
短絡保護を図ることが行われている。ケーブルコネクタ
内にヒューズを内蔵すれば、遮断器を省略できるため、
電気機器の周辺設備の簡素化を図り、設備コストの低減
を図ることができる。
【0004】図5は、一例として、変圧器に取り付けら
れた従来のヒューズ内蔵ケーブルコネクタを示したもの
で、同図において1´はタンク1a´内に変圧器本体を
収納してなる変圧器、2´は軸線を水平方向に向けた状
態で変圧器のタンク1a´の上部に取り付けられたブッ
シング端子である。
【0005】ブッシング端子2´は、タンク1´を貫通
した状態で該タンクに固定された絶縁套体2a´と、該
絶縁套体の中心部を貫通した状態で設けられた中心導体
2b´とからなっている。ブッシング端子の中心導体2
b´の一端はタンク1a´内で変圧器からの口出線(図
示せず。)に接続されている。
【0006】3´は地下から立ち上げられたケーブル4
の端末部を構成するケーブルコネクタである。図示のケ
ーブルコネクタ3´は、外殻部5´と、外殻部5´内に
固定されたブッシング側端子導体6´及びケーブル側端
子導体金具7´と、外殻部5´内に収容された限流ヒュ
ーズ8とを備えている。
【0007】外殻部5´は、ブッシング端子2´に嵌合
構造で結合されたブッシング結合部501a´を一端側
に有する中空の第1の外殻構成体501´と、第1の外
殻構成体501´と軸線を共有するように設けられて一
端が第1の外殻構成体501´の他端に分離可能な結合
構造(図示の例では嵌合構造)で結合された中空の第2
の外殻構成体502´とからなっている。
【0008】ブッシング側端子導体6´は、第1の外殻
構成体501´の一端側に配置されて、該第1の外殻構
成体501´内に固定され、ケーブル側端子導体7´
は、第2の外殻構成体502´の他端側に配置されて、
該第2の外殻構成体502´内に固定されている。
【0009】限流ヒューズ8は、内部に可溶体を収納し
た絶縁套管800と該絶縁套管の一端及び他端に固定さ
れた端子金具801及び802とを備えた公知のもので
ある。限流ヒューズ8は、外殻部5´内に形成されたヒ
ューズ収容空間に配置され、該限流ヒューズの一端側及
び他端側の端子金具801及び802がそれぞれ、ブッ
シング側端子導体6´及びケーブル側端子導体7´に設
けられたヒューズ取付け金具601´及び701´に接
触させられている。
【0010】ブッシング側端子導体6´は、ブッシング
結合部501a´内に一端が挿入された端子部材602
´を備えていて、端子部材602´を貫通してブッシン
グ端子の中心導体2b´に設けられたネジ孔にねじ込ま
れたスタッドボルト9´と、該スタッドボルト9´に螺
合されたナット10´とにより、ブッシング側端子導体
6´とブッシング端子の中心導体2b´とが接続されて
いる。
【0011】またケーブル側端子導体7´は、ケーブル
4の芯線4aを受け入れるスリーブ状のケーブル接続部
702´を有していて、ケーブルの芯線4aを受け入れ
たケーブル接続部702´がかしめられて、ケーブル側
端子導体7´とケーブル4とが接続されている。
【0012】上記のケーブルコネクタ3´を変圧器1´
に取り付ける際には、先ず変圧器のタンク1a´に取り
付けたケーブルブラケット11の先端に設けられた固定
金具12により、ケーブル4のコネクタ寄りの端部を緩
く締め付けてケーブル4を仮固定する。
【0013】固定金具12は、ブラケット11の先端に
固定された受け金具12Aと、該受け金具に対向する押
え金具12Bと、両金具12A,12Bを互いに接近す
る方向に締め付けるボルト(図示せず。)とを備えたも
ので、押え金具12Bと受け金具12Aとの間にケーブ
ル4を挟み込んだ状態で締め付けるものである。
【0014】固定金具12によりケーブル4を締め付け
た後、ケーブルコネクタ3´の上端のブッシング結合部
501a´をブッシング端子2´の絶縁套体2a´に嵌
合させて、ブッシング側端子導体6´をブッシング端子
の中心導体2b´に接続する。その後、固定金具12を
本締め付けしてケーブル4をタンク1a´に対して固定
する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記のケーブルコネク
タ3´は、限流ヒューズ8を内蔵したことにより、通常
のケーブルの端末部よりもかなり重量が大きく(例えば
10[Kg]程度に)なるのを避けられないが、従来の構
成では、ケーブルコネクタ3´の重量の大部分がブッシ
ング端子2´にかかるため、ブッシング端子にかかる負
担が大きくなるという問題があった。
【0016】特に、ケーブルコネクタ3´をブッシング
端子2´に接続した後、ケーブルブラケット12を締め
付けるまでの間は、ケーブルコネクタ3´の重量とケー
ブル4の重量とがブッシング端子2´にかかるため、ブ
ッシング端子2´に無理な力が加わり、ケーブル4に引
っ張り力が加わるとブッシング端子2´が破損するおそ
れがあった。
【0017】また従来のケーブルコネクタ3´を電気機
器に取り付ける際には、重量が大きいケーブルコネクタ
を手で支えながら作業を行う必要があったため、外殻部
5´内に設けられたブッシング側端子金具6´の端子部
602´とブッシング端子2´の中心導体2b´との位
置合わせを行うのが容易でなく、ケーブルをブッシング
端子に接続する作業に手間取るという問題があった。
【0018】本発明の目的は、電気機器に接続された際
に、該電気機器側に設けられたブッシング端子に無理な
力が加わることがないようにしたヒューズ内蔵ケーブル
コネクタを提供することにある。
【0019】本発明の他の目的は、電気機器側に接続す
る作業を容易に行うことができるようにしたヒューズ内
蔵ケーブルコネクタを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気機器にケ
ーブルを接続するヒューズ内蔵ケーブルコネクタに係わ
るもので、本発明が対象とするケーブルコネクタは、電
気機器に固定されたブッシング端子に嵌合構造で結合さ
れたブッシング結合部を一端側に有する中空の第1の外
殻構成体と、該第1の外殻構成体と軸線を共有するよう
に設けられて一端が第1の外殻構成体の他端に分離可能
な結合構造で結合された中空の第2の外殻構成体とから
なる外殻部と、第1の外殻構成体内に固定されたブッシ
ング側端子導体と、第2の外殻構成体内に固定されたケ
ーブル側端子導体と、外殻部の内部に形成されたヒュー
ズ収納空間に配置されて一端及び他端がそれぞれブッシ
ング側端子導体及びケーブル側端子導体に電気的に接続
された限流ヒューズとを備えることにより構成される。
このコネクタにおいては、第2の外殻構成体の他端側か
ら該第2の外殻構成体内に導入されたケーブルの芯線が
ケーブル側端子導体に接続され、ブッシング側端子導体
がブッシング端子の中心導体の端子部に接続される。
【0021】本発明においては、上記第1の外殻構成体
と第2の外殻構成体とに跨って配置されて両外殻構成体
を結合状態に拘束する拘束具が設けられて、該拘束具が
外殻部に対して固定される。またこの拘束具に係合して
外殻部を電気機器に対して支持する支持棒が電気機器側
に固定される。
【0022】上記のヒューズ内蔵ケーブルコネクタを電
気機器に取り付ける際には、先ずケーブルコネクタの外
殻部に固定された拘束具を電気機器側に固定された支持
棒に係合させて、ケーブルコネクタの外殻部を支持棒に
支持させる。次いで、拘束具と支持棒との係合状態を維
持しつつ、ケーブルコネクタを電気機器側に移動させ
て、該ケーブルコネクタの外殻部のブッシング結合部を
ブッシング端子に嵌合させ、ブッシング側端子導体に設
けられたボルト貫通孔とブッシング端子の中心導体に設
けられた端子部とを整合させて、ブッシング端子の中心
導体の端子部とブッシング側端子導体とをボルト及びナ
ット等の締結手段により締結して接続する。
【0023】このように、本発明によれば、ケーブルコ
ネクタの外殻部を拘束具及び支持棒を介して電気機器に
対して支持した状態で、ケーブルコネクタと電気機器の
ブッシング端子との接続作業を行うことができるため、
ケーブルコネクタを電気機器のブッシング端子に接続す
る作業を行う際に重量が大きいコネクタを支える必要が
ない。そのため、ブッシング側端子導体とブッシング端
子の中心導体の端子部との位置合わせを容易にして、コ
ネクタをブッシング端子に接続する作業を能率よく行わ
せることができる。
【0024】また上記のように構成すると、ケーブルコ
ネクタの重量をブッシング端子と支持棒とにより分担す
ることができるため、ブッシング端子に無理な力が加わ
るのを防ぐことができ、電気機器とケーブルとの接続部
の強度を高めることができる。
【0025】上記拘束具の取付けを容易にするため、第
1の外殻構成体の外周及び第2の外殻構成体の外周にそ
れぞれ両外殻構成体の軸線方向に並ぶ第1及び第2の鍔
部を形成しておくのが好ましい。
【0026】この場合、拘束具は、第1の外殻構成体の
一端側から第1の鍔部に当接した第1の拘束金具と、第
2の外殻構成体の他端側から第2の鍔部に当接した第2
の拘束金具と、両拘束金具を締結する締結手段とにより
構成することができる。
【0027】またこの場合、外殻部を間にして拘束具側
に延びる1対の支持棒を設けて、該1対の支持棒を電気
機器側に固定し、該1対の支持棒をそれぞれ係合させる
1対の支持棒係合部を第1の拘束金具または第2の拘束
金具に設けて、1対の支持棒係合部と1対の支持棒との
それぞれの係合により、外殻部を電気機器に対して支持
する。
【0028】上記支持棒係合部は、第1の拘束金具また
は第2の拘束金具に形成された孔または切り欠きにより
構成することができる。
【0029】本発明においてはまた、1対の支持棒のそ
れぞれの少なくとも一部にネジ部を設けるとともに、該
1対の支持棒のネジ部にそれぞれナットを螺合させて、
該ナットにより拘束具を電気機器に対して固定するのが
好ましい。
【0030】上記のように、ケーブルコネクタの外殻部
を構成する第1及び第2の外殻構成体を結合状態に拘束
する拘束具を設けるとともに、該拘束具に係合して外殻
部を支える支持棒にネジ部を設けて、該ネジ部にナット
を螺合させることにより拘束具を電気機器に固定するよ
うにすると、コネクタの外殻部の中間部を電気機器に対
して強固に固定することができるため、コネクタが振動
するのを防止して、ブッシング端子との接続部が緩んだ
り、破損したりするのを防ぐことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は本発明に係わる
ヒューズ内蔵ケーブルコネクタの構成例を示したもの
で、図1は縦断面図、図2は正面図、図3は第1の拘束
金具の断面図である。また図4(A)ないし(C)はそ
れぞ第2の拘束金具を示した上面図、正面図及び右側面
図である。
【0032】図1及び図2において、1は絶縁モールド
部1a内に変圧器本体のコイルを埋設してなるモールド
形の変圧器、2は変圧器のモールド部1aの上部側面か
ら水平方向に突出するように設けられたブッシング端子
である。
【0033】この例のブッシング端子2の絶縁套体2a
は、モールド部1aに一体に形成された円柱状の基部2
a1と、該基部2a1の端面の中心部から水平方向に突出し
た截頭円錐状の先端部2a2とからなっていて、絶縁套体
2aの軸芯部を貫通した状態で中心導体2bが設けられ
ている。中心導体2bの軸芯部には、その先端側に開口
したネジ孔が形成され、該中心導体2bの先端部がブッ
シング端子2の端子部となっている。また絶縁套体2a
の基部2a1内には、中心導体2bを取り囲む環状のシー
ルド20が埋設され、該シールド20につながるアース
端子金具21が絶縁套体の基部2a1の端面に取り付けら
れている。アース端子金具21はアース線22を通して
接地電位部に接続されている。
【0034】ブッシング端子の中心導体2bは、モール
ド部1a内で変圧器の一次端子または二次端子に接続さ
れている。
【0035】3は地下から立ち上げられたケーブル4の
端末部を構成するケーブルコネクタで、図示のケーブル
コネクタ3は、絶縁ゴムまたは樹脂の成型品からなる外
殻部5と、外殻部5内に固定されたブッシング側端子導
体6及びケーブル側端子導体7と、外殻部5内に収容さ
れた限流ヒューズ8とを備えている。
【0036】外殻部5は、ブッシング結合部501aを
一端側に有する中空の第1の外殻構成体501と、第1
の外殻構成体501と軸線を共有するように設けられて
一端寄りの部分が第1の外殻構成体501の他端寄りの
部分に分離可能な結合構造(図示の例では嵌合構造)で
結合された中空の第2の外殻構成体502とからなって
いる。
【0037】第1の外殻構成体501のブッシング結合
部501aは、ほぼ円柱状に形成されていて、その軸線
を外殻部5の軸線と直交させた状態で設けられている。
ブッシング結合部501aの内側には、該結合部501
aの軸線方向の一端側に大径側の端部が開口した第1の
テーパ孔h1 と、結合部501aの軸線方向の他端側に
大径側の端部が開口した第2のテーパ孔h2 とが、それ
ぞれの軸線を外殻部5の中心軸線と直交する方向に向け
た状態で設けられている。
【0038】第1のテーパ孔h1 は、ブッシング端子2
の先端部2a2を隙間なく嵌合させるように形成されてい
る。また第2のテーパ孔h2 には、絶縁材料により截頭
円錐状に形成された栓30が挿入されている。
【0039】またブッシング結合部501aの他端側の
外周には、第2のテーパ孔h2 の開口部を閉じるキャッ
プ31が嵌着されている。キャップ31には帯状のバン
ド31aが一体に形成され、該バンド31aの端部が外
殻構成体501にネジ止めされている。
【0040】第1の外殻構成体501の他端寄りの部分
は、その先端側に向かうに従って径が次第に小さくなる
向きのテーパが付けられた雄形嵌合部501Aとなって
いて、該嵌合部501Aの大径側の端部の外周に第1の
鍔部501bが形成されている。
【0041】また第2の外殻構成体502の、一端寄り
の部分の内周には、第1の外殻構成体501の嵌合部5
01Aを隙間なく嵌合させるようにテーパが付けられた
雌形嵌合部502Aが形成されている。第2の外殻構成
体502の先端部に第2の鍔部502bが形成され、図
示のように第1の外殻構成体501の嵌合部501Aと
第2の外殻構成体502の嵌合部502Aとを嵌合させ
て、両外殻構成体を結合した際に、両外殻構成体の鍔部
501b及び502bが互いに軸線方向から当接するよ
うになっている。
【0042】第2の外殻構成体502の他端寄りの部分
は、外周部にテーパが付けられたケーブル導入部502
Bとなっていて、外皮がはぎ取られたケーブル4の端部
4Aがケーブル導入部502Bの内側に導入されてい
る。
【0043】第1の外殻構成体501の嵌合部501A
を除く部分の外面は、半導電性を有するゴム材料からな
る被覆層501dにより被覆されている。また第2の外
殻構成体502の外面も半導電性を有するゴム材料から
なる被覆層502dにより被覆され、第1の外殻構成体
501と第2の外殻構成体502とを結合した際に、両
外殻構成体の被覆層501d及び502dが鍔部501
b及び502bのところで相互に電気的に接続されるよ
うになっている。
【0044】第2の外殻構成体502の他端側には、半
導電性の被覆層502dの端部とケーブル4のシースの
内側に設けられた遮蔽用金属テープとに跨って半導電性
を有する材料からなるテープ33が巻き付けられ、被覆
層502dの端部とテープ33とを覆うように絶縁テー
プ34が巻き付けられている。ケーブル4の遮蔽用金属
テープにアース線37が接続され、該アース線は絶縁テ
ープ34とケーブル4との間から外部に導出されて接地
電位部に接続される。
【0045】ブッシング側端子導体6は、第1の外殻構
成体501の一端側に位置させた状態で該第1の外殻構
成体の中空部内に配置されたチューリップコンタクト形
のヒューズ取付け金具601と、ヒューズ取付け金具6
01に一端がボルト止めされ、他端がブッシング結合部
501aの孔h1 ,h2 の境界部に配置された端子部材
602とからなっている。端子部材602のブッシング
結合部501a内に位置する部分に孔が設けられ、この
端子部材602の孔を通してブッシング端子2の中心導
体のネジ孔に螺合されたスタッドボルト9と、該スタッ
ドボルト9に螺合されたナット10とにより、端子導体
6とブッシング端子の中心導体2bとが締結されてい
る。
【0046】ケーブル側端子導体7は、第2の外殻構成
体502の他端側に位置させた状態で該第2の外殻構成
体502の中空部内に配置されたチューリップコンタク
ト形のヒューズ取付け金具701と、該ヒューズ取付け
金具701にボルト止めされたケーブル接続部材702
とからなっている。ケーブル接続部材702に設けられ
たスリーブ状のケーブル接続部にケーブルの芯線4aが
挿入され、該ケーブル接続部がかしめられて、ケーブル
側端子導体7とケーブル4とが接続されている。
【0047】限流ヒューズ8は、内部に可溶体を収納し
た絶縁套管800と該絶縁套管の一端及び他端に固定さ
れた端子金具801及び802とからなっていて、外殻
部5内に形成されたヒューズ収容空間に配置されてい
る。ヒューズ8の一端側及び他端側の端子金具801及
び802はそれぞれ、ブッシング側端子導体6のヒュー
ズ取付け金具601及びケーブル側端子導体7のヒュー
ズ取付け金具701に接触させられている。
【0048】第2の外殻構成体502の外周には、ヒュ
ーズ取付け金具701付近に位置させた状態で突起50
2cが形成され、突起502cの中心部に検電電極35
がその頭部を外部に露呈された状態で埋め込まれてい
る。突起502cには検電電極35を覆うキャップ36
が着脱自在に取り付けられている。
【0049】第1及び第2の外殻構成体501及び50
2を結合状態に拘束するため、ステンレス鋼板などの金
属板からなる拘束具40が設けられている。拘束具40
は、第1の外殻構成体501の一端側から第1の鍔部5
01bに当接した状態で配置された第1の拘束金具41
と、第2の外殻構成体502の他端側から第2の鍔部5
02bに当接した状態で配置された第2の拘束金具42
と、両拘束金具を締結する締結手段としてのボルト43
(図2参照)とにより構成されている。
【0050】更に詳細に説明すると、第1の拘束金具4
1は、図3に示すように、平板状の押え板部41aと、
該押え板部41aの両端から同じ側に直角に折れ曲がっ
た1対の側板部41b,41bとからなるもので、押え
板部41aの中央部には第1の外殻構成体501を嵌合
させる孔41cが形成され、孔41cの周囲には、4つ
のボルト挿通孔41dがそれぞれ正方形の4つの頂点に
位置させた状態で設けられている。側板部41b,41
bの高さ寸法Hは、第1及び第2の外殻構成体501及
び502にそれぞれ形成されて互いに当接された第1及
び第2の鍔部501b及び502bの厚み寸法よりも僅
かに小さく設定されている。
【0051】第2の拘束金具42は、図4(A)ないし
(C)に示すように、平板状の台板部42aと、台板部
42aの一端から直角に折れ曲がった1つの側板部42
bとを有するもので、台板部42aの中央には第2の外
殻構成体502を嵌合させる円形の孔42cが形成さ
れ、孔42cの周囲には、4つのネジ孔42dがそれぞ
れ正方形の4つの頂点に位置させた状態で設けられてい
る。また側板部42bには、1対の小判形の長孔42
e,42eが、外殻部5の外径よりも大きな間隔を隔て
た状態で、かつそれぞれの長手方向を台板部42aの板
面と直交させた状態で形成されている。
【0052】第1の拘束金具41は、その孔41cに第
1の外殻構成体501を嵌合させて押え板部41aを第
1の外殻構成体501の一端側から第1の鍔部502b
に当接させた状態で配置される。また第2の拘束金具4
2は、側板部42bを電気機器側に向けた状態で、かつ
孔42cに第2の外殻構成体502を嵌合させて台板部
42aを第2の外殻構成体502の他端側から第2の鍔
部502bに当接させた状態で配置される。このように
第1及び第2の拘束金具41及び42を配置した状態
で、第1の拘束金具41の4つのボルト挿通孔41dが
それぞれ第2の拘束金具42の4つのネジ孔42dに整
合するようになっている。そして、第1の拘束金具41
の各ボルト挿通孔41dを貫通させたボルト43(図2
参照)が第2の拘束金具42の各ネジ孔42dに螺合さ
れ、これにより、第1の拘束金具41と第2の拘束金具
42とが締結されて、鍔部501b及び502bが第1
及び第2の拘束金具41及び42の間に挟みこまれた状
態で第1の外殻構成体501と第2の外殻構成体502
とが結合状態に保持される。
【0053】上記の拘束具40において、第2の拘束金
具42に設けられた長孔42e,42eは、ケーブルコ
ネクタ3を変圧器に取り付ける際に、変圧器側に固定さ
れた支持棒45を係合させるために設けられている。図
示の例では、変圧器のモールド部1aの側面に台座部1
bが設けられて、該台座部1bに、水平方向に沿ってケ
ーブルコネクタ3側に平行に伸びる1対の支持棒45,
45が固定されている。台座部1bは、ブッシング端子
2に接続された状態にあるケーブルコネクタ3の第2の
拘束金具42に相応する位置に配置され、支持棒45,
45は、ケーブルコネクタ3がブッシング端子2に接続
された状態にあるときに、第2の拘束金具42の長孔4
2e,42eと嵌合して(係合して)拘束具40を支え
る状態になるように、該長孔42e,42eの間隔と等
しい間隔をもって互いに平行に伸びるように設けられて
いる。
【0054】図1及び図2に示すように、上記のケーブ
ルコネクタ3を変圧器1に取り付ける際には、ケーブル
コネクタ3に拘束具40を取り付けた後、該コネクタ3
を持ち上げて第2の拘束金具42の長孔42e,42e
に変圧器1側に固定された支持棒45,45を嵌合させ
る。これにより、ケーブルコネクタ3の外殻部5を支持
棒45,45に支持させる。
【0055】次いで、拘束具40と支持棒45,45と
の係合状態を維持しつつ、ケーブルコネクタ3を変圧器
1側に移動させて、該ケーブルコネクタ3の外殻部5の
ブッシング結合部501aをブッシング端子2の先端部
2a2に嵌合させ、ブッシング側端子導体6に設けられた
ボルト貫通孔とブッシング端子2の中心導体2bに設け
られたネジ孔とを整合させて、ブッシング端子2の中心
導体2bとブッシング側端子導体6とをボルト9及びナ
ット10からなる締結手段により締結する。その後ブッ
シング結合部501aの孔h2 内に栓30を嵌合させ、
キャップ31を取り付けて孔h2 の開口部を閉鎖する。
【0056】その後、変圧器1に固定されたケーブルブ
ラケット11の先端の固定金具12によりケーブル4を
締め付け固定してケーブルコネクタ3の取り付けを終了
する。なお図1に示した固定金具12は図5に示した従
来例で用いられていたものと同様のものである。
【0057】上記のように、本発明によれば、ケーブル
コネクタ3の外殻部5を拘束具40及び支持棒45,4
5を介して電気機器に対して支持した状態で、ケーブル
コネクタ3と電気機器のブッシング端子2との接続作業
を行うことができるため、ケーブルコネクタ3を電気機
器のブッシング端子2に接続する作業を行う際に重量が
大きいコネクタ3を支える必要がない。そのため、ブッ
シング側端子導体6とブッシング端子2の中心導体2b
の端子部との位置合わせを容易にして、コネクタをブッ
シング端子に接続する作業を能率よく行わせることがで
きる。
【0058】また上記のようにケーブルコネクタに拘束
具40を取り付けて、変圧器側に固定した支持棒を該拘
束具に係合させることによりコネクタを支える構造にす
ると、ケーブルコネクタの重量をブッシング端子と支持
棒とにより分担することができるため、ブッシング端子
に無理な力が加わるのを防ぐことができる。
【0059】上記の例では、第2の拘束金具42に1対
の長孔42e,42eを設けて、これらの長孔に支持棒
を嵌合させることにより外殻部を支持棒に支持させるよ
うにしたが、本発明においては、支持棒を何らかの形で
拘束具に係合させて、該支持棒により外殻部を支えるこ
とができるようにすればよく、必ずしも上記の例のよう
に、支持棒を長孔に嵌合させる必要はない。例えば、長
孔42e,42eに代えて切り欠きを設けて、該切り欠
きに支持棒を係合させるようにしてもよい。また、第2
の拘束金具42に長孔や切り欠きを設けることなく、該
拘束金具42の下面に支持棒を当接させることによりコ
ネクタを支持棒に支持させるようにしてもよい。更に第
1の拘束金具42側に支持棒を係合させる部分を設ける
ようにしてもよい。
【0060】上記の例では、支持棒45が第2の拘束金
具42に設けた長孔に嵌合しているだけであるが、ケー
ブルコネクタの取付け強度を高くするためには、支持棒
45の少なくとも一部にネジ部を設けて、ケーブルコネ
クタ3をブッシング端子2に接続する作業が完了した後
に、該支持棒のネジ部にナットを螺合させて締め付ける
ことにより、第2の拘束金具42を変圧器1に対して固
定するようにするのが好ましい。
【0061】上記の例では、モールド変圧器にケーブル
コネクタを介してケーブルを接続する場合を例にとった
が、タンク内に絶縁媒体とともに変圧器本体を収容する
構造の変圧器にケーブルを接続する場合にも本発明を適
用することができ、リアクトルなどの変圧器以外の機器
にケーブルを接続する場合にも本発明を適用することが
できる。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ケーブ
ルコネクタの外殻部を拘束具及び支持棒を介して電気機
器に対して支持する構造として、ケーブルコネクタの重
量をブッシング端子と支持棒とにより分担させるように
したので、ブッシング端子に無理な力が加わるのを防い
で電気機器とケーブルとの接続部の強度を高めることが
でき、電気機器とケーブルとの接続部の信頼性を高める
ことができる。
【0063】また本発明によれば、ケーブルコネクタの
外殻部を拘束具及び支持棒を介して電気機器に対して支
持した状態で、ケーブルコネクタと電気機器のブッシン
グ端子との接続作業を行うことができるため、ブッシン
グ側端子導体とブッシング端子の中心導体の端子部との
位置合わせを容易にして、コネクタをブッシング端子に
接続する作業を能率よく行わせることができる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるケーブルコネクタの構成例を電
気機器の要部とともに示した断面図である。
【図2】図1に示されたケーブルコネクタの正面図であ
る。
【図3】図1のケーブルコネクタに用いる第1の拘束金
具の断面図である。
【図4】(A)ないし(C)はそれぞれ図1のケーブル
コネクタに用いる第2の拘束金具の平面図、正面図及び
右側面図である。
【図5】従来のケーブルコネクタを電気機器の要部とと
もに示した断面図である。
【符号の説明】
1…変圧器、2…ブッシング端子、2b…中心導体、3
…ケーブルコネクタ、4…ケーブル、5…外殻部、50
1…第1の外殻構成体、502…第2の外殻構成体、6
…ブッシング側端子導体、7…ケーブル側端子導体、8
…限流ヒューズ、40…拘束具、41…第1の拘束金
具、42…第2の拘束金具、45…支持棒。
フロントページの続き (72)発明者 大迫 馨 大阪府大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会社ダイヘン内 (72)発明者 田沢 佐智夫 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 (72)発明者 小林 均 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 Fターム(参考) 5E021 FA02 FA08 FB07 FB13 FC07 FC29 GB01 LA01 MA01 MA11 5G333 AA07 AB07 AB25 AB29 BA02 CB20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機器に固定されたブッシング端子に
    嵌合構造で結合されたブッシング結合部を一端側に有す
    る中空の第1の外殻構成体と、前記第1の外殻構成体と
    軸線を共有するように設けられて一端が前記第1の外殻
    構成体の他端に分離可能な結合構造で結合された中空の
    第2の外殻構成体とからなる外殻部と、前記第1の外殻
    構成体内に固定されたブッシング側端子導体と、前記第
    2の外殻構成体内に固定されたケーブル側端子導体と、
    前記外殻部の内部に形成されたヒューズ収納空間に配置
    されて一端及び他端がそれぞれ前記ブッシング側端子導
    体及びケーブル側端子導体に電気的に接続された限流ヒ
    ューズとを有して、前記第2の外殻構成体の他端側から
    該第2の外殻構成体内に導入されたケーブルの芯線が前
    記ケーブル側端子導体に接続され、前記ブッシング側端
    子導体が前記ブッシング端子の中心導体の端子部に接続
    されているヒューズ内蔵ケーブルコネクタにおいて、 前記第1の外殻構成体と第2の外殻構成体とに跨って配
    置されて両外殻構成体を結合状態に拘束する拘束具が設
    けられて、該拘束具が前記外殻部に対して固定され、 前記拘束具に係合して前記外殻部を前記電気機器に対し
    て支持する支持棒が前記電気機器側に固定されているこ
    とを特徴とするヒューズ内蔵ケーブルコネクタ。
  2. 【請求項2】 電気機器に固定されたブッシング端子に
    嵌合構造で結合されたブッシング結合部を一端側に有す
    る中空の第1の外殻構成体と、前記第1の外殻構成体と
    軸線を共有するように設けられて一端が前記第1の外殻
    構成体の他端に分離可能な結合構造で結合された中空の
    第2の外殻構成体とからなる外殻部と、前記第1の外殻
    構成体内に固定されたブッシング側端子導体と、前記第
    2の外殻構成体内に固定されたケーブル側端子導体と、
    前記外殻部の内部に形成されたヒューズ収納空間に配置
    されて一端及び他端がそれぞれ前記ブッシング側端子導
    体及びケーブル側端子導体に電気的に接続された限流ヒ
    ューズとを有して、前記第2の外殻構成体の他端側から
    該第2の外殻構成体内に導入されたケーブルの芯線が前
    記ケーブル側端子導体に接続され、前記ブッシング側端
    子導体が前記ブッシング端子の中心導体の端子部に接続
    されているヒューズ内蔵ケーブルコネクタにおいて、 前記第1の外殻構成体の外周及び第2の外殻構成体の外
    周にそれぞれ両外殻構成体の軸線方向に並ぶ第1及び第
    2の鍔部が形成され、 前記第1の外殻構成体の一端側から前記第1の鍔部に当
    接した第1の拘束金具と、前記第2の外殻構成体の他端
    側から前記第2の鍔部に当接した第2の拘束金具と、両
    拘束金具を締結する締結手段とを有する拘束具が設けら
    れて、該拘束具により前記第1及び第2の外殻構成体が
    結合状態に拘束され、 前記外殻部を間にして前記拘束具側に延びるように設け
    られた1対の支持棒が前記電気機器側に固定され、 前記第1の拘束金具または第2の拘束金具は、前記1対
    の支持棒をそれぞれ係合させる1対の支持棒係合部を有
    していて、該1対の支持棒係合部と前記1対の支持棒と
    のそれぞれの係合により前記外殻部が前記電気機器に対
    して支持されていることを特徴とするヒューズ内蔵ケー
    ブルコネクタ。
  3. 【請求項3】 前記支持棒係合部は、前記第1の拘束金
    具または第2の拘束金具に形成された孔または切り欠き
    からなっている請求項2に記載のヒューズ内蔵ケーブル
    コネクタ。
  4. 【請求項4】 前記1対の支持棒はそれぞれの少なくと
    も一部にネジ部を有していて、該1対の支持棒のネジ部
    にそれぞれ螺合されたナットにより前記拘束具が前記電
    気機器に対して固定されている請求項3に記載のヒュー
    ズ内蔵ケーブルコネクタ。
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