JP2000286012A - 嵌合型接続端子及びそれを用いた多極コネクタ - Google Patents

嵌合型接続端子及びそれを用いた多極コネクタ

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JP2000286012A
JP2000286012A JP9112499A JP9112499A JP2000286012A JP 2000286012 A JP2000286012 A JP 2000286012A JP 9112499 A JP9112499 A JP 9112499A JP 9112499 A JP9112499 A JP 9112499A JP 2000286012 A JP2000286012 A JP 2000286012A
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tab
female
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Norio Itou
準夫 伊藤
Hirobumi Nishiwaki
博文 西脇
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 接続時に要する仕事の低減及び接続時に生じ
るめっきへのダメージの低減を図ることができると共
に、曲げ加工を極力少なくすることが可能な嵌合型接続
端子を提供すること。 【解決手段】 タブ部4の両側部に一対の突出片5を突
設する。端子収容部12の底部12aに接触凸部13を
突設する。端子収容部12の両側部に、各突出片5を端
子収容部12の奥側に向けて案内する非接触案内路14
を形成し、その終端部から端子収容部12の挿入端側に
向けて斜め下方に延びるように延設されて端子収容部1
2の挿入端側に引き戻されるタブ部4が接触凸部13に
接近するようにその各各突出片5を案内する近接案内路
15を形成し、端子収容部12の挿入端側に向けて延設
されてタブ部4が接触凸部13と接触した状態で端子収
容部12の挿入端側に引き戻されるように各突出片5を
案内するための接触案内路16を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車、産業機
器などの電気配線に用いられる嵌合型接続端子及びそれ
を用いた多極コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の嵌合型接続端子として、例えば、
図13(a)〜図13(c)に示されるものがある。
【0003】この嵌合型接続端子は、雄端子101と雌
端子110との嵌合接続によって電気的接触を得るもの
である。
【0004】上記雄端子101は、細長板状のタブ部1
02を備えて構成される。
【0005】また、雌端子110は、略筒状の端子収容
部111の先端部から延設された部材がその端子収容部
111内に向けて折返されることにより弾性押圧片11
2が形成され、その弾性押圧片112の端部がさらに下
方に向けて曲成されると共にその曲成部分の外周側に上
向きの接触凸部112aが突設されてなる。
【0006】これら雄端子101及び雌端子110は、
次のようにして接続される。
【0007】まず、図13(a)に示すように、端子収
容部111内にその挿入端側からタブ部102を挿入す
ると、図13(b)に示すように、接触凸部112aが
タブ部102の下面に接触する。そして、接触凸部11
2aをタブ部102の下面に摺動させつつ、当該接触凸
部112aがタブ部102の長手方向略中間部分の所定
の規定位置でその下面に接触するまで、タブ部102を
奥に挿入することにより、図13(c)に示すように、
雄端子101と雌端子110との嵌合接続がなされる。
【0008】ここで、雄端子101と雌端子110との
嵌合接続がなされた状態で、接触凸部112aをタブ部
102の長手方向略中間部分の所定の規定位置に接触さ
せるようにしているのは、雄端子101及び雌端子11
0の寸法誤差やこれら雄端子101及び雌端子110を
組み込んだコネクタの寸法誤差、さらには、接続がなさ
れた状態でのがたつき等を考慮して、雄端子101と雌
端子110との相対位置がその挿入方向に沿ってずれた
場合でも、接触凸部112aがタブ部102に確実に接
触するようにするためである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記図13
に示されるような嵌合型接続端子では、雄端子101と
雌端子110との嵌合接続時に、弾性押圧片112によ
る押圧力が接触凸部112aを介してタブ部102に集
中して加わるため、比較的大きな挿入力fが必要とされ
る。
【0010】また、接続がなされた状態で、接触凸部1
12aがタブ部102の長手方向略中間部分の規定位置
に接触している必要があるので、その接触凸部112a
をタブ部102の下面に摺動させつつ、図13(b)に
示す状態から図13(c)に示す状態まで、雄端子10
1を雌端子110内に所定距離aだけ挿入する必要があ
る。
【0011】このため、上記嵌合型接続端子の接続時に
は、f×aにより表されるいわゆる仕事(エネルギー)
Wが比較的大きなものとなっており、この仕事Wの低減
が要求されるに至った。
【0012】特に近年、自動車・産業機器などに用いら
れるコネクタは多極化が求められており、コネクタの接
続に必要なエネルギーはコネクタの極数に比例して上昇
していくため、そのコネクタに用いられる個々の嵌合型
接続端子の挿入に必要とされる仕事Wの低減が望まれて
いる。
【0013】また、上述のような嵌合型接続端子では、
一般的に接触信頼性向上等のため錫めっき等が施されて
いるところ、上述のように前記移動距離aに亘って接触
凸部112aをタブ部102に摺動させると、当該めっ
きが変形・破壊されるなどして接触凸部112aに大き
なダメージが加わることとなる。そして、このダメージ
により、挿入力の増加や接触信頼性の低下等を招くこと
となっていた。
【0014】さらに、図13のように雌端子110の端
子収容部111内に弾性押圧片112を折返し形成する
構成のものでは、弾性押圧片112の折り返した部分や
その端部の曲成した部分で、残留応力が生じたり、ま
た、表面にめっき割れが生じる等の問題があった。
【0015】そこで、この発明は上述したような各問題
を解決すべくなされたもので、接続時に要する仕事の低
減及び接続時に生じるめっきへのダメージの低減を図る
ことができると共に、曲げ加工を極力少なくすることが
可能な嵌合型接続端子を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明の請求項1記載の嵌合型接続端子は、雄端
子と雌端子との嵌合によって電気的接触を得る嵌合型接
続端子であって、細長板状のタブ部と、前記タブ部の両
側部に突設された一対の突出片とを有する雄端子と、挿
入端側から挿入された前記タブ部を収容するための端子
収容部と、前記端子収容部の底部にその内側に向けて突
出するように形成された接触凸部とを有する雌端子とを
備え、前記端子収容部の両側部に、その挿入端側から奥
側に向けて切り込み形成され、前記タブ部が前記接触凸
部と非接触な状態で前記端子収容部内に挿入されるよう
に前記各突出片を前記端子収容部の奥側に向けて案内す
るための非接触案内路と、前記非接触案内路の終端部か
ら前記端子収容部の挿入端側に向かうに従って前記底部
側に近づくように斜め下方に延設され、前記端子収容部
の挿入端側に引き戻される前記タブ部が前記接触凸部に
接近するように前記各突出片を案内するための近接案内
路と、前記近接案内路の終端部から前記端子収容部の挿
入端側に延設され、前記タブ部が前記接触凸部と接触し
た状態で前記端子収容部の挿入端側に引き戻されるよう
に前記各突出片を案内するための接触案内路と、がそれ
ぞれ形成され、前記各突出片を前記各非接触案内路から
前記各近接案内路を経て前記各接触案内路にそれぞれ案
内しその接触案内路の終端部に係合させることにより、
前記タブ部を前記接触凸部に接触させた状態で、前記雄
端子と前記雌端子とが接続されるようにしたものであ
る。
【0017】また、請求項2記載の嵌合型接続端子は、
雄端子と雌端子との嵌合によって電気的接触を得る嵌合
型接続端子であって、細長板状のタブ部と、前記タブ部
の両側部に突設された一対の突出片とを有する雄端子
と、挿入端側から挿入された前記タブ部を収容するため
の端子収容部と、前記端子収容部の底部にその内側に向
けて突出するように形成された接触凸部とを有する雌端
子とを備え、前記端子収容部の両側部に、その挿入端側
から奥側に向けて切り込み形成され、前記タブ部が前記
接触凸部と非接触な状態で前記端子収容部内に挿入され
るように前記各突出片を前記端子収容部の奥側に向けて
案内するための非接触案内路と、前記非接触案内路の終
端部から前記端子収容部の奥側に向かうに従って前記底
部側に近づくように斜め下方に延設され、前記端子収容
部の奥側に挿入される前記タブ部が前記接触凸部に接近
するように前記各突出片を案内するための近接案内路
と、前記近接案内路の終端部から前記端子収容部の奥側
に延設され、前記タブ部が前記接触凸部と接触した状態
で前記端子収容部の奥側に挿入されるように前記各突出
片を案内するための接触案内路と、がそれぞれ形成さ
れ、前記各突出片を前記各非接触案内路から前記各近接
案内路を経て前記各接触案内路にそれぞれ案内しその接
触案内路の終端部に係合させることにより、前記タブ部
を前記接触凸部に接触させた状態で、前記雄端子と前記
雌端子とが接続されるようにしたものである。
【0018】なお、請求項3記載のように、請求項1又
は2のいずれかに記載の嵌合型接続端子を複数組用いた
多極コネクタにあっては、少なくとも一の雌端子におけ
る各近接案内路から各接触案内路に至る位置を、他の雌
端子における各近接案内路から各接触案内路に至る位置
に対して、多極コネクタの接続方向に沿ってずらすとよ
い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる第1実施
形態の嵌合型接続端子について説明する。
【0020】この嵌合型接続端子は、図1〜図5に示す
ように、雄端子2と雌端子10を備え、両端子2,10
の嵌合接続によって電気的接触を得るものである。
【0021】雄端子2は、銅又は銅合金等からなる母材
表面に所定厚さの錫めっきを施した薄金属板を所定形状
にプレス加工したものであり、細長板状のタブ部4と、
そのタブ部4の両側部に突設された一対の突出片5とを
備える。
【0022】上記タブ部4の幅寸法は、後述する雌端子
10の端子収容部12の両側部12bの内面間の幅寸法
よりも若干小さな幅寸法に形成され、水平姿勢で端子収
容部12内に挿脱可能に構成されている。
【0023】また、このタブ部4の両側部に突出する各
突出片5の先端部間の幅寸法は、雌端子10の端子収容
部12の両側部12bの内面間の幅寸法よりも大きく形
成されており、タブ部4を端子収容部12内に挿入した
状態で、当該各突出片5が端子収容部12の両側部12
bに切り込み形成された各非接触案内路14,各近接案
内路15及び各接触案内路16にそれぞれ挿通されるよ
うに構成される。
【0024】雌端子10も、銅又は銅合金等からなる母
材表面に所定厚さの錫めっきを施した薄金属板を所定形
状にプレス加工したものであり、挿入端側から挿入され
たタブ部4を収容するための中空箱状の端子収容部12
を備える。
【0025】この端子収容部12の底部12aであって
挿入端側から若干奥寄りの位置に、その内側に向けて突
出するように略半円球状の接触凸部13が形成される。
【0026】また、端子収容部12の両側部12bに
は、それぞれ非接触案内路14,近接案内路15及び接
触案内路16が切り込み形成される。
【0027】各非接触案内路14は、突出片5を略水平
姿勢で挿通可能な上下方向の幅寸法を有する切り込み
で、端子収容部12の上部寄りの高さ位置にその挿入端
側から奥側に向けて水平方向に沿って形成される。そし
て、タブ部4の両側部の各突出片5を各非接触案内路1
4に挿通した状態で、タブ部4を端子収容部12の奥側
に押し込むことにより、タブ部4が、接触凸部13と非
接触な状態で非接触案内路14の奥側に案内されるよう
に構成されている(図3参照)。
【0028】また、非接触案内路14の挿入端側の開口
下部が端子収容部12の挿入端方向に向かうに従って順
次拡開する挿通ガイド部14aに形成されており、各突
出片5を非接触案内路14内に挿通する際のガイド作用
を果たすようになっている。
【0029】各近接案内路15は、各非接触案内路14
の終端部から若干垂直下降しかつその垂直下降した下端
部分から端子収容部12の挿入端側に向けて斜め下方に
延びるように切り込み形成されてなる。この各近接案内
路15は、各突出片5を略水平姿勢のままで挿通可能な
ように、前後方向の幅寸法が上記各非接触案内路14の
上下方向の幅寸法よりも若干幅広に形成されている。そ
して、上記各突出片5を各非接触案内路14の終端部に
位置させた状態から、図4に示すように、タブ部4を下
方に落とし込むようにして端子収容部12の挿入端側に
引き戻すと、各突出片5が各近接案内路15により端子
収容部12の挿入端側に進むにつれて下方に移動するよ
うに案内され、こうしてタブ部4が接触凸部13に徐々
に接近して、各突出片5が近接案内路15の終端部に至
るとタブ部4が接触凸部13に所定の接触圧力でもって
接触するように構成される。
【0030】各接触案内路16は、突出片5を略水平姿
勢で挿通可能な上下方向の幅寸法を有する切り込みで、
端子収容部12の底部寄りの高さ位置に前記各近接案内
路15の終端部から端子収容部12の挿入端側の所定位
置に至る部分に亘って水平方向に沿って形成される。そ
して、上記各突出片5を各近接案内路15の終端部に位
置させた状態から、さらにタブ部4を端子収容部12の
挿入端側に引き戻すことにより、各突出片5が各接触案
内路16により案内されて、タブ部4がその下面に接触
凸部13を摺動させた状態で挿入端側に引き戻されるよ
うに構成される。こうして、各突出片5が各接触案内路
16の終端部に係合する位置までタブ部4を引き戻した
状態では、接触凸部13がタブ部4の下面に接触した状
態となる。この接触案内路16の終端部は、接触凸部1
3よりも端子収容部12の奥側に形成されており、各突
出片5を各接触案内路16の終端部に係合させた状態で
は、接触凸部13がタブ部4の下面のうちの各突出片5
の形成位置よりもタブ部4の基端側(端子収容部12の
挿入端側)の部分に接触するように構成されている(図
5参照)。
【0031】なお、雄端子2及び雌端子10の基端側に
は、それぞれ電線端部の圧着用の圧着部が形成されてい
るが、図1〜図5では省略されている。
【0032】このように構成された嵌合型接続端子で、
雄端子2と雌端子10とを接続すると次のようになる。
【0033】まず、図1及び図2に示すように、各突出
片5を非接触案内路14に挿通させるようにして、雄端
子2のタブ部4を端子収容部12内に挿入する。このと
き、挿通ガイド部14aのガイド作用により、各突出片
5が円滑に非接触案内路14内に挿通される。そして、
この状態で、タブ部4をさらに奥に押し込むと、各突出
片5が各非接触案内路14により案内される。これによ
り、タブ部4が、接触凸部13と非接触状態な略水平姿
勢で端子収容部12の奥側に移動することになり、図3
に示すように各突出片5が各非接触案内路14の奥側の
終端部に当接すると、タブ部4の奥側への移動が停止さ
れる。
【0034】次に、図4に示すように、タブ部4を下方
へ移動させつつ端子収容部12の挿入端側に引き戻す
と、各突出片5は非接触案内路14から各近接案内路1
5に移行し、この近接案内路15によって案内される。
これにより、タブ部4は、端子収容部12の挿入端側に
引き戻されるに従って、徐々に端子収容部12の底部1
2aの接触凸部13に接近し、近接案内路15から接触
案内路16に至る部分で、タブ部4の下面に接触凸部1
3が接触するようになる。
【0035】この状態で、図5に示すように、さらにタ
ブ部4を端子収容部12の挿入端側に引き戻すと、各突
出片5は、各近接案内路15から各接触案内路16に移
行して当該各接触案内路16によって案内される。これ
により、タブ部4が、その下面に接触凸部13を摺動さ
せた略水平姿勢で、端子収容部12の挿入端側に移動
し、各突出片5が接触案内路16の挿入端側の終端部に
当接した位置で、タブ部4の挿入端側への移動が規制さ
れる。こうして、各突出片5を各接触案内路16の終端
部に係合させて、接触凸部13をタブ部4の下面に接触
させることにより、雄端子2と雌端子10との嵌合接続
がなされることになる。
【0036】以上のように構成された嵌合型接続端子に
よると、雄端子2と雌端子10との全接続作業工程のう
ち、各突出片5を各接触案内路16により案内する工程
でおいてのみ、接触凸部13がタブ部4に摺動すること
になり、各非接触案内路14から各近接案内路15にお
いて各突出片5を案内している工程では接触凸部13が
タブ部4に非接触であるために端子の挿入力は極めて小
さくて済む。言い換えれば、接触凸部13をタブ部4に
摺動させるための挿入力fを必要とする区間は、各接触
案内路16で各突出片5を案内している区間だけとな
り、その区間での移動距離a’は(図4参照)、従来の
移動距離a(図13(c)参照)よりも小さくなるた
め、挿入力f×移動距離a’より導き出される仕事W’
を従来の仕事W(=f×a)よりも低減することができ
る。
【0037】また、このように接触凸部13をタブ部4
に摺動させる距離a’を小さくすることができるので、
接触凸部13及びタブ部4の摺動部分の各表面に施され
ためっきへのダメージの低減も図ることができる。
【0038】さらに、雄端子2のタブ部4に形成された
一対の突出片5を、雌端子10に形成された各非接触案
内路14から各近接案内路15を経て各接触案内路16
にそれぞれ案内しその各接触案内路16の終端部に係合
させることにより、タブ部4を接触凸部13に接触させ
る構成としているため、図13に示す従来例のように、
雌端子110側に弾性押圧片112を折返し形成するよ
うな構成が不要となり、嵌合型接続端子の曲げ加工を極
力少なくすることが可能となる。
【0039】なお、本嵌合型接続端子では、接触案内路
16の上下位置(接触案内路16と端子収容部12の底
部12aとの間隔寸法)を変更することによって、接触
凸部13とタブ部4との接触圧力を調整することができ
る。
【0040】なお、この第1実施形態の嵌合型接続端子
では、雄端子2の各突出片5を雌端子10の各接触案内
路16の終端部に係合させることにより、両者の相対的
な位置決めが図られるので、雄端子2及び雌端子10の
寸法誤差やそれら雄端子2又は雌端子10を組み込んだ
コネクタの寸法誤差等が、接触凸部13をタブ部4に接
触させる位置にあまり影響を与えない。加えて、各突出
片5が各接触案内路16の終端部に当接した状態で、雄
端子2と雌端子10とが嵌合接続されているので、雄端
子2と雌端子10とが互いに離間する方向へのずれは生
じ難く、特に接続がなされた状態でのがたつきは、図1
3の従来の嵌合型接続端子の半分程度になると考えられ
る。従って、雄端子2と雌端子10との相対位置がその
挿入方向に沿ってずれることに起因する接触凸部13と
タブ部4との接触不良を防止することができる。
【0041】ところで、この第1実施形態の嵌合型接続
端子を接続するに際しては、各突出片5を各非接触案内
路14から各近接案内路15を経て各接触案内路16に
案内しているので、雄端子2を雌端子10に対して相対
的に前後方向のみならず上下方向にも移動させる必要が
ある。このような上下方向の移動は、この嵌合型接続端
子をコネクタに組み込まずに単独で用いる場合には、そ
れら雄端子2と雌端子10とを相対的に上下移動させる
ことにより可能である。
【0042】一方、この第1実施形態の嵌合型接続端子
をコネクタに組み込んで用いる場合には、通常コネクタ
は前後方向の移動のみが可能とされ、上下方向への移動
は規制されているため、上記上下方向の移動は、例えば
次のように行われる。すなわち、雄端子2とそれを組み
込んだコネクタハウジング間のがたつきや雌端子10と
それを組み込んだコネクタハウジング間のがたつき,雄
端子2自体が有しているバネ性を利用して、雄端子2と
雌端子10とを相対的に上下移動させて嵌合接続を行え
ばよい。
【0043】まず、雄端子2次体のバネ性を利用する場
合には、雄端子2を組み込んだコネクタと雌端子10を
組み込んだコネクタとを前後方向にのみ相対的に移動さ
せて接続すると、まず、タブ部4の各突出片5が非接触
案内路14の開口部の挿通ガイド部14aに当接し、雄
端子2の弾性力に抗して当該タブ部4が弾性変形して上
方に押し上げられ、これによりその各突出片5が各非接
触案内路14内に挿通された状態となる(図3参照)。
さらに、タブ部4が奥に挿入されて、各突出片5が各非
接触案内路14の終端部に移動すると、タブ部4の弾性
復元力により各突出片5が各近接案内路15内に落とし
込まれる。この状態から、タブ部4を引き戻すようにす
ると、各突出片5が各近接案内路15により案内され
て、前記雄端子2のバネ性に応じた分、タブ部4が雌端
子10に対して相対的に下方に移動して徐々に接触凸部
13に接近する。そして、各突出片5が各接触案内路1
6に案内されるとタブ部4と接触凸部13とが接触し、
上述した通りの嵌合接続が行われる。
【0044】また、雄端子2とそれを組み込んだコネク
タハウジング間のがたつき(あそび)や雌端子10とそ
れを組み込んだコネクタハウジング間のがたつき(あそ
び)を利用して接続を行うには、例えば、上記第1実施
形態の嵌合型接続端子の雄端子2を組み込むコネクタと
して、図7に示す構成のものを用いるとよい。
【0045】このコネクタ20は、樹脂製のハウジング
21に雄端子2の収容用の収容室22が形成され、その
収容室22の上壁に可撓係止ランス23が形成される。
この可撓係止ランス23は、上下に可撓変形自在で、コ
ネクタ20の後側から収容室22内に雄端子2を挿入す
ることにより、可撓係止ランス23が雄端子2の長手方
向中間部の芯線圧着部6を乗り越えて当該芯線圧着部6
の後端側に当接するようになっており、これにより、雄
端子2の後方への抜止めが図られるように構成されてい
る。
【0046】また、ハウジング21の上壁に連通孔24
が形成され、この連通孔24にリテーナ25が上下にス
ライド自在に装着される。そして、図7の一点鎖線に示
すように、リテーナ25をハウジング21内に押し下げ
ると、リテーナ25の下端部が雄端子2の芯線圧着部6
の後端側にその上方から当接し、当該雄端子2の後端部
を下方に押付けて雄端子2の後ろ上がりを防止するよう
に構成される。また、このリテーナ25には、連通孔2
4側の被係止機構に係止する係止機構(共に図示省略)
が設けられており、リテーナ25を押し下げた状態で、
それら被係止機構と係止機構とが係止し合ってリテーナ
25の上方への抜止めが図られるようになっている。
【0047】このように構成されたコネクタ20に雄端
子2を組み込んだ場合、次のようにして雄端子2と雌端
子10とを接続する。
【0048】まず、雄端子2を収容室22内に収容して
可撓係止ランス23を芯線圧着部6に係合させた状態
で、雄端子2と雌端子10とを接続する。このとき、リ
テーナ25を押し下げずに上昇させたままにしておく
と、雄端子2は、可撓係止ランス23との係合位置を中
心として上下に揺動(例えば6゜の範囲内)するので、
この揺動によるがたつき(あそび)を利用して雄端子2
と雌端子10との接続を行う。そして、雄端子2と雌端
子10との接続がなされた状態(図5参照)では、図6
に示すように、突出片5を接触案内路16に係合させた
位置を支点として、そのタブ部4と接触凸部13との接
触による上向きの付勢力がタブ部4の基端側に加わり、
雄端子2が後ろ上がりに傾斜するようになっているの
で、リテーナ25を押し下げて、リテーナ25の下端部
を雄端子2の芯線圧着部6の後端部にその上方から当接
させ、当該雄端子2を下方に押付けて雄端子2の後ろ上
がりを防止する(図6参照)。この押付け力が、接触凸
部13とタブ部4との接触部分に作用し、両者間の確実
な接触が図られるようになる。
【0049】もっとも、接触凸部13を各接触案内路1
6の終端部よりも若干端子収容部12の奥側に形成し
て、各突出片5を接触案内路16の終端部に係合させた
状態で、接触凸部13がタブ部4の下面のうち両突出片
5の形成位置よりも若干タブ部4の先端側の部分に接触
させるようにした場合には、雄端子2が後ろ上がりに傾
斜するようなことはない。
【0050】次に、この発明の第2実施形態の嵌合型接
続端子について図8を参照して説明する。なお、上記第
1実施形態と同一構成要素については同一符号を付して
その説明を省略し、その差異を中心に説明する。
【0051】すなわち、この嵌合型接続端子では、雌端
子10Bの端子収容部12の両側部12bに、その挿入
端側から奥側に向けて略水平に切り込みを形成すること
によってタブ部4が接触凸部13に非接触な状態でその
タブ部4の各突出片5を端子収容部12の奥側に向けて
案内する一対の非接触案内路14Bを形成し、この各非
接触案内路14Bの終端部から端子収容部12の奥側に
向けて斜め下方に延びる切り込みを形成することによっ
てさらに奥に挿入されたタブ部4が徐々に接触凸部13
に接近するようにその各突出片5を案内する一対の近接
案内路15Bを形成し、さらにこの各近接案内路15B
の終端部から奥側に向けて略水平に延びるように切り込
みを形成することによってタブ部4が接触凸部13に接
触した状態で各突出片5を奥側に向けて案内する一対の
接触案内路16Bを形成している。
【0052】そして、各突出片5を各非接触案内路14
Bに挿通させるようにしてタブ部4を端子収容部12内
に挿入すると、まず、各突出片5が各非接触案内路14
Bにより案内されてタブ部4が接触凸部13と非接触な
状態でタブ部4の奥側に挿入される。さらにタブ部4を
奥に挿入すると、各突出片5が各非接触案内路14Bか
ら各近接案内路15Bに移行して、この各近接案内路1
5Bにより案内されるようになる。これにより、当該タ
ブ部4が奥に挿入されるに従って徐々に底部12aに接
近し、各近接案内路15Bから接触案内路16Bに至る
部分でタブ部4と接触凸部13とが接触するようにな
る。この状態から、さらにタブ部4を奥に押し込むと、
各突出片5が各近接案内路15Bから各接触案内路16
Bに移行し、この各接触案内路16Bにより案内され
る。これにより、当該タブ部4がその下面に接触凸部1
3を摺動させながら奥に挿入されることになる。そし
て、各突出片5が各接触案内路16Bの終端部に係合し
て、接触凸部13がタブ部4の下面のうち各突出片5よ
りも基端側の部分で接触した状態で、雄端子2と雌端子
10Bとの嵌合接続がなされることになる。
【0053】以上のように構成された嵌合型接続端子に
よっても、雄端子2と雌端子10Bとの全接続作業工程
のうち、各突出片5を各接触案内路16Bにより案内す
る工程でおいてのみ、接触凸部13がタブ部4に摺動す
ることになり、各非接触案内路14Bから各近接案内路
15Bにおいて各突出片5を案内している工程では接触
凸部13がタブ部4に非接触であるために端子の挿入力
は極めて小さくて済む。つまり、接触凸部13をタブ部
4に摺動させるための挿入力fを必要とする区間は、各
接触案内路16Bで各突出片5を案内している区間だけ
となり、その区間での移動距離a”は、従来の移動距離
a(図13(c)参照)よりも小さくなるため、挿入力
f×移動距離a”より導き出される仕事W”を従来の仕
事W(=f×a)よりも低減することができる。
【0054】また、このように接触凸部13をタブ部4
に摺動させる距離a”を小さくすることができるので、
接触凸部13及びタブ部4の摺動部分の各表面に施され
ためっきへのダメージの低減も図ることもできる。
【0055】さらに、雄端子2のタブ部4に形成された
一対の突出片5を、雌端子10Bに形成された各非接触
案内路14Bから各近接案内路15Bを経て各接触案内
路16Bにそれぞれ案内しその接触案内路16Bの終端
部に係合させることにより、タブ部4を接触凸部13に
接触させる構成としているため、図13に示す従来例の
ように、雌端子110側に弾性押圧片112を折返し形
成するような構成が不要となり、嵌合型接続端子の曲げ
加工を極力少なくすることが可能となる。
【0056】なお、本嵌合型接続端子では、接触案内路
16Bの上下位置(接触案内路16Bと端子収容部12
の底部12aとの離間距離)を変更することによって、
接触凸部13とタブ部4との接触圧力を調整することが
できる。
【0057】なお、この第2実施形態の嵌合型接続端子
でも、雄端子2の各突出片5が雌端子10Bの各接触案
内路16Bの終端部に係合させることにより、両者の相
対的な位置決めが図られるので、雄端子2及び雌端子1
0Bの寸法誤差やそれら雄端子2又は雌端子10Bを組
み込んだコネクタの寸法誤差等が、接触凸部13をタブ
部4に接触させる位置にあまり影響を与えないうえに、
各突出片5が各接触案内路16Bの終端部に当接した状
態で、雄端子2と雌端子10Bとが嵌合接続されている
ので、雄端子2と雌端子10Bとを互いに挿入する方向
へのずれは生じ難く、特に接続がなされた状態でのがた
つきは、図13の従来の嵌合型接続端子の半分程度にな
ると考えられる。従って、雄端子2と雌端子10Bとの
相対位置がその挿入方向に沿ってずれることに起因する
接触凸部13とタブ部4との接触不良は確実に防止され
る。
【0058】また、この第2実施形態の嵌合型接続端子
を前後方向にのみ相対的に移動可能なコネクタに組み込
んで用いる場合、雄端子2とそれを組み込んだコネクタ
間のがたつきや雌端子10Bとそれを組み込んだコネク
タ間のがたつき,雄端子2B自体のバネ性を利用して、
雄端子2と雌端子10とを相対的に上下方向にも移動さ
せて、第1実施形態で説明したのと同様に嵌合接続を行
えるのは、上記第1実施形態の場合と同様である。
【0059】ところで、上記第1実施形態の嵌合型接続
端子では、接触凸部13がタブ部4に接触し始める位
置、すなわち、各突出片5が各近接案内路15から各接
触案内路16に至る部分(図5参照)で端子の挿入力が
最も大きくなる。
【0060】例えば、図9は、第1実施形態の嵌合型接
続端子を接続する際において、各突出片5を近接案内路
15から接触案内路16に移行させその接触案内路16
により案内させる工程で必要となる挿入力fの変化を示
す図である。この図の横軸は、各突出片5が各近接案内
路15から各接触案内路16へ案内される際のその各突
出片5の位置を示しており、Aは各突出片5が各接触案
内路16に案内される直前の位置、Bは各突出片5が各
近接案内路15から各接触案内路16に至る部分に案内
された位置、Cは各突出片5が各接触案内路16の終端
部近傍に案内された位置をそれぞれ示し、また、縦軸は
必要となる挿入力fを示している。この図でも分かるよ
うに、各突出片5が各近接案内路15から各接触案内路
16に至る部分に案内された位置B(図5参照)で端子
の挿入力fBが最も大きくなっている。
【0061】これは、接触凸部13がタブ部4に接触し
始めた状態では、その接触により削られためっきが接触
凸部13とタブ部4間に囓り込んでしまいその摺動を妨
げること等が原因と考えられる。
【0062】このため、第1実施形態の嵌合型接続端子
を複数組用いた多極コネクタを接続する際には、図10
に示すように、最大挿入力として、その個々の嵌合型接
続端子の挿入力fBの最大値に当該嵌合型接続端子の数
nを乗じた挿入力fB×nが必要となる。
【0063】そこで、そのような場合には、図11及び
図12に示すように、多極コネクタに用いられる所定の
雌端子10Cにおける各近接案内路15Cから各接触案
内路16Cに至る位置XCを、他の雌端子10Dにおけ
る各近接案内路15Dから各接触案内路16Dに至る位
置XDに対して、多極コネクタの接続方向(嵌合型接続
端子の接続方向)に沿ってずらしてやるとよい。
【0064】これにより、図12に示すように、雌端子
10Cにおいてその接触凸部13が雄端子2のタブ部4
に接触し始めてその挿入力fBが最も大きくなる位置XC
と、雌端子10Dにおいてその接触凸部13が雄端子2
のタブ部4に接触し始めてその挿入力fBが最も大きく
なる位置XDとがずれるので、多極コネクタ全体の最大
挿入力fMAXを小さくすることができる。
【0065】なお、所定の雌端子10Cにおける各近接
案内路15Cから各接触案内路16Cに至る位置X
Cを、他の雌端子10Dにおける各近接案内路15Dか
ら各接触案内路16Dに至る位置XDに対して、多極コ
ネクタの接続方向(嵌合型接続端子の接続方向)に沿っ
てずらす形態としては、当該多極コネクタにおける雌端
子10C,10Dの配列と関連して様々なものが考えら
れる。例えば、複数設けられた雌端子10C,10Dの
各近接案内路15C,15Dから各接触案内路16C,
16Dに至る位置XDを全ての端子間で互いにずらす構
成としてもよいし、多極コネクタに雌端子10C,10
Dが複数列複数段に配設されたものである場合には、各
列毎又は各段毎に、雌端子10C,10Dにおける各近
接案内路15C,15Dから各接触案内路16C,16
Dに至る位置XC,XDをずらすようにしてもよい。
【0066】なお、第2実施形態の嵌合型接続端子を複
数組用いて多極コネクタを製造した場合にも、同様に、
所定の雌端子10Bにおける各近接案内路15Bから各
接触案内路16Bに至る位置を、他の雌端子10Bにお
ける各近接案内路15Bから各接触案内路16Bに至る
位置に対して、多極コネクタの接続方向(嵌合型接続端
子の接続方向)に沿ってずらしてやると、その多極コネ
クタの最大挿入力を小さくすることができる。
【0067】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1記載
の嵌合型接続端子によると、雄端子のタブ部の両側部に
一対の突出片を突設し、雌端子の端子収容部の底部にそ
の内側に向けて接触凸部を形成すると共に、端子収容部
の両側部に、その挿入端側から奥側に向けて切り込み形
成され、タブ部が接触凸部と非接触な状態で端子収容部
内に挿入されるように各突出片を端子収容部の奥側に向
けて案内するための非接触案内路と、非接触案内路の終
端部から端子収容部の挿入端側に向かうに従って順次底
部側に近づくように斜め下方に延設され、端子収容部の
挿入端側に引き戻される前記タブ部が前記接触凸部に接
近するように各突出片を案内するための近接案内路と、
近接案内路の終端部からさらに端子収容部の挿入端側に
延設され、タブ部が接触凸部と接触した状態でさらに端
子収容部の挿入端側に引き戻されるように各突出片を案
内するための接触案内路と、がそれぞれ形成され、各突
出片を各非接触案内路から各近接案内路を経て各接触案
内路にそれぞれ案内しその接触案内路の終端部に係合さ
せることにより、タブ部を接触凸部に接触させた状態
で、雄端子と雌端子とが接続されるようにしているた
め、雄端子と雌端子との全接続作業工程のうち、各突出
片を接触案内路により案内する工程でおいてのみ、接触
凸部がタブ部に摺動ことになり、各非接触案内路から各
近接案内路において各突出片を案内している工程では端
子の挿入力は極めて小さくて済む。つまり、接触凸部を
タブ部に摺動させるための挿入力を必要とする区間は、
各接触案内路で各突出片を案内している区間だけとな
り、その区間での移動距離は、従来の移動距離と比べて
小さくなるため、挿入力×摺動距離より導き出される仕
事の低減を図ることができる。
【0068】また、上述のように接触凸部をタブ部に摺
動させる距離を小さくすることができるので、接触凸部
及びタブ部の摺動部分の各表面に施されためっきへのダ
メージの低減も図ることができる。
【0069】さらに、雄端子のタブ部に形成された一対
の突出片を、雌端子に形成された各非接触案内路から各
近接案内路を経て各接触案内路にそれぞれ案内しその接
触案内路の終端部に係合させることにより、タブ部を接
触凸部に接触させる構成としているため、従来の如く雌
端子側に弾性押圧片を折返し形成するような構成が不要
となり、嵌合型接続端子の曲げ加工を極力少なくするこ
とが可能となる。
【0070】また、この発明の請求項2記載の嵌合型接
続端子によると、雄端子のタブ部の両側部に一対の突出
片を突設し、雌端子の端子収容部の底部にその内側に向
けて突出するように接触凸部を形成すると共に、端子収
容部の両側部に、その挿入端側から奥側に向けて切り込
み形成され、タブ部が前記接触凸部と非接触な状態で前
記端子収容部内に挿入されるように各突出片を端子収容
部の奥側に向けて案内するための非接触案内路と、非接
触案内路の終端部から端子収容部の奥側に向かうに従っ
て順次底部側に近づくように斜め下方に延設され、端子
収容部の奥側に挿入されるタブ部が接触凸部に接近する
ように各突出片を案内するための近接案内路と、近接案
内路の終端部からさらに端子収容部の奥側に延設され、
タブ部が接触凸部と接触した状態でさらに端子収容部の
奥側に挿入されるように各突出片を案内するための接触
案内路と、がそれぞれ形成され、各突出片を各非接触案
内路から各近接案内路を経て各接触案内路に案内しその
接触案内路の終端部に係合させることにより、タブ部を
接触凸部に接触させた状態で、雄端子と雌端子とを接続
しているため、雄端子と雌端子との全接続作業工程のう
ち、各突出片を接触案内路により案内する工程でおいて
のみ、接触凸部がタブ部に摺動ことになり、各非接触案
内路から各近接案内路において各突出片を案内している
工程では端子の挿入力は極めて小さくて済む。つまり、
接触凸部をタブ部に摺動させるための挿入力を必要とす
る区間は、各接触案内路で各突出片を案内している区間
だけであり、その区間での移動距離は、従来の移動距離
と比べて小さくなるため、挿入力×摺動距離より導き出
される仕事の低減を図ることができる。
【0071】また、上述のように接触凸部をタブ部に摺
動させる距離を小さくすることができるので、接触凸部
及びタブ部の摺動部分の各表面に施されためっきへのダ
メージの低減も図ることができる。
【0072】さらに、雄端子のタブ部に形成された一対
の突出片を、雌端子に形成された各非接触案内路から各
近接案内路を経て各接触案内路にそれぞれ案内しその接
触案内路の終端部に係合させることにより、タブ部を接
触凸部に接触させる構成としているため、従来の如く雌
端子側に弾性押圧片を折返し形成するような構成が不要
となり、嵌合型接続端子の曲げ加工を極力少なくするこ
とが可能となる。
【0073】ところで、上述のような嵌合型接続端子で
は、接触凸部がタブ部に接触し始める位置で雄端子の挿
入力が最も大きくなる。このため、同じ形状の嵌合型接
続端子を複数組用いた多極コネクタを接続する際には、
最大挿入力として、その個々の嵌合型接続端子の挿入力
の最大値に当該嵌合型接続端子の数を乗じた挿入力が必
要となる。
【0074】そこで、上記請求項1又は2のいずれかに
記載の嵌合型接続端子を複数組用いて多極コネクタを構
成した場合には、請求項3記載のように、少なくとも一
の雌端子における各近接案内路から各接触案内路に至る
位置を、他の雌端子における各近接案内路から各接触案
内路に至る位置に対して、多極コネクタの接続方向に沿
ってずらせば、個々の嵌合型接続端子の挿入力が最大値
となる位置がずれるので、多極コネクタの最大挿入力を
小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる第1実施形態の嵌合型接続端
子を示す斜視図である。
【図2】同上の嵌合型接続端子の一接続工程を示す断面
図である。
【図3】同上の嵌合型接続端子の他の接続工程を示す断
面図である。
【図4】同上の嵌合型接続端子のさらに他の接続工程を
示す断面図である。
【図5】同上の嵌合型接続端子のさらに他の接続工程を
示す断面図である。
【図6】同上の嵌合型接続端子の接続状態を示すための
断面図である。
【図7】同上の嵌合型接続端子をコネクタに組み付けた
状態を示す断面図である。
【図8】この発明にかかる第2実施形態の嵌合型接続端
子を示す斜視図である。
【図9】嵌合型接続端子の接続位置と挿入力との関係を
示す図である。
【図10】多極コネクタの場合の接続位置と挿入力との
関係を示す図である。
【図11】多極コネクタに用いられた嵌合型接続端子を
示す断面図である。
【図12】他の多極コネクタの場合の接続位置と挿入力
との関係を示す図である。
【図13】図13(a)〜図13(c)は、それぞれ従
来の嵌合型接続端子の接続工程を示す断面図である。
【符号の説明】
2 雄端子 4 タブ部 5 突出片 10 雌端子 12 端子収容部 13 接触凸部 14 非接触案内路 15 近接案内路 16 接触案内路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E021 FA05 FA09 FB20 FB30 FC07 FC31 FC32 HA07 5E023 AA04 AA13 BB02 DD18 DD21 EE01 EE03 GG15 HH01 HH05 HH08 HH17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雄端子と雌端子との嵌合によって電気的
    接触を得る嵌合型接続端子であって、 細長板状のタブ部と、前記タブ部の両側部に突設された
    一対の突出片とを有する雄端子と、 挿入端側から挿入された前記タブ部を収容するための端
    子収容部と、前記端子収容部の底部にその内側に向けて
    突出するように形成された接触凸部とを有する雌端子と
    を備え、 前記端子収容部の両側部に、 その挿入端側から奥側に向けて切り込み形成され、前記
    タブ部が前記接触凸部と非接触な状態で前記端子収容部
    内に挿入されるように前記各突出片を前記端子収容部の
    奥側に向けて案内するための非接触案内路と、 前記非接触案内路の終端部から前記端子収容部の挿入端
    側に向かうに従って前記底部側に近づくように斜め下方
    に延設され、前記端子収容部の挿入端側に引き戻される
    前記タブ部が前記接触凸部に接近するように前記各突出
    片を案内するための近接案内路と、 前記近接案内路の終端部から前記端子収容部の挿入端側
    に延設され、前記タブ部が前記接触凸部と接触した状態
    で前記端子収容部の挿入端側に引き戻されるように前記
    各突出片を案内するための接触案内路と、がそれぞれ形
    成され、 前記各突出片を前記各非接触案内路から前記各近接案内
    路を経て前記各接触案内路にそれぞれ案内しその接触案
    内路の終端部に係合させることにより、前記タブ部を前
    記接触凸部に接触させた状態で、前記雄端子と前記雌端
    子とが接続される嵌合型接続端子。
  2. 【請求項2】 雄端子と雌端子との嵌合によって電気的
    接触を得る嵌合型接続端子であって、 細長板状のタブ部と、前記タブ部の両側部に突設された
    一対の突出片とを有する雄端子と、 挿入端側から挿入された前記タブ部を収容するための端
    子収容部と、前記端子収容部の底部にその内側に向けて
    突出するように形成された接触凸部とを有する雌端子と
    を備え、 前記端子収容部の両側部に、 その挿入端側から奥側に向けて切り込み形成され、前記
    タブ部が前記接触凸部と非接触な状態で前記端子収容部
    内に挿入されるように前記各突出片を前記端子収容部の
    奥側に向けて案内するための非接触案内路と、 前記非接触案内路の終端部から前記端子収容部の奥側に
    向かうに従って前記底部側に近づくように斜め下方に延
    設され、前記端子収容部の奥側に挿入される前記タブ部
    が前記接触凸部に接近するように前記各突出片を案内す
    るための近接案内路と、 前記近接案内路の終端部から前記端子収容部の奥側にさ
    らに延設され、前記タブ部が前記接触凸部と接触した状
    態で前記端子収容部の奥側に挿入されるように前記各突
    出片を案内するための接触案内路と、がそれぞれ形成さ
    れ、 前記各突出片を前記各非接触案内路から前記各近接案内
    路を経て前記各接触案内路にそれぞれ案内しその接触案
    内路の終端部に係合させることにより、前記タブ部を前
    記接触凸部に接触させた状態で、前記雄端子と前記雌端
    子とが接続される嵌合型接続端子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のいずれかに記載の嵌合
    型接続端子を複数組用いた多極コネクタであって、 少なくとも一の雌端子における各近接案内路から各接触
    案内路に至る位置を、他の雌端子における各近接案内路
    から各接触案内路に至る位置に対して、多極コネクタの
    接続方向に沿ってずらした多極コネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20220146946A (ko) * 2021-04-26 2022-11-02 한국단자공업 주식회사 세탁기용 커넥터

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