JP2000285858A - 高圧放電ランプおよび光源装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧放電ランプの信頼性を向上し、製造コス
トを低減する。 【解決手段】 電極22，22間の寸法を小さくするととも
に、アルゴンと水銀とを封入した放電空間21の点灯時の
圧力を１０ＭＰａより大きくして、高圧放電ランプ10お
よび点灯装置の小形化を可能にする。各電極22の電極軸
部24に金属製の筒体35を被せた状態で、封止部14，15で
封止する。熱による歪みが加わった際の石英製の発光管
２の破損を防止し、信頼性を向上する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電極を発光管に封
止した高圧放電ランプおよび光源装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、投光照明装置および画像表示装置
などが広く普及しているが、これら装置の光源として、
高圧放電ランプが多く採用されている。また、この高圧
放電ランプの中にあっても、特に、点光源に近く、配光
制御が容易なショートアークタイプの高圧放電ランプ、
例えば、キセノンランプ、メタルハライドランプなど
が、最近普及がめざましい液晶プロジェクタ用の光源と
して多用されつつある。

【０００３】そして、液晶プロジェクタは、例えば、光
源が照射した光を光学系および液晶パネルを通してスク
リーンに投影し、静止画あるいは動画などの画像を投影
する装置であり、ビデオ信号やパーソナルコンピュータ
の画像信号などを入力することにより様々な画像を投影
できることから、例えば、プレゼンテーションのツール
として、あるいは簡易的なシアター用や大画面テレビジ
ョンとして、様々な分野で用いられている。また、この
ような液晶プロジェクタは、まだ各会議室へ据え付けら
れるほどには普及していないため、必要な場所に持ち運
んで利用されることが多く、小形軽量化が求められてい
る。そして、この小形軽量化のため、液晶パネルは年々
小形化され、例えば、対角１．３インチの液晶パネルが
用いられている。そこで、この小形化された液晶パネル
に効率よく集光するため、光源も小形化が求められてい
る。

【０００４】そして、光源として用いる高圧放電ランプ
を小形化するためには、アーク長を短くすることが最も
効率の良い方法であるが、従来の構造のままアーク長を
短くすると、ランプ電圧が低下し、このランプ電圧の低
下に伴いランプ電流が増大する問題を有している。すな
わち、ランプ電流が増大すると、点灯装置の大形化が必
要になり、製品の小形化との目的に反するため、採用で
きない。

【０００５】この点、例えば、特開平６−５２８３０号
公報に示されるように、ランプ電圧を低下させずにアー
ク長を短くするため、アークでのインピーダンスを上げ
る、言い換えれば、点灯中の圧力を上げる構成が知られ
ている。そして、このような構成の高圧放電ランプは、
点灯装置の小形化が可能であるとともに、ランプの出力
特性の向上も可能となり、小形軽量化に適したランプと
なっている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
点灯中の圧力が高い高圧放電ランプでは、発光管の信頼
性の向上が困難となる問題を有している。例えば、高圧
放電ランプを点灯した直後に流れる電流IOと、定格点灯
に達した時のランプ電流ILとの変化が大きい場合、熱に
よるストレスから封着部の電極と発光管容器である石英
との間に熱歪みが発生するが、圧力が高い場合には、長
期間にわたり点灯を繰り返すと、発光管にまれに破損を
生じるため、寿命を短く設定する必要がある問題を有し
ている。また、製造段階においても、電極と石英との封
着がばらつき石英に些細なクラックや歪みが生じた場合
には、点灯直後に破損するおそれのある不良となるた
め、製造工程の厳密な管理が必要で、製造コストの低減
が困難になる問題を有している。

【０００７】この点、例えば、電極と石英との封着部に
ガラス製のスリーブを挿入してクラックや歪みの発生を
抑制する構成が考えられるが、ガラス製のスリーブは寸
法などのばらつきが大きく、加工条件がばらつくため、
製造コストの低減が困難となる問題を有している。

【０００８】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、信頼性を向上でき、また、製造を容易にできる高
圧放電ランプおよび光源装置を提供することを目的とす
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の高圧放電
ランプは、それぞれ電極主部と電極軸部を備えた対をな
す電極と；電極主部が相対向して配置される放電空間を
形成する放電容器と、電極軸部を封止する対をなす封止
部とを備えた発光管と；少なくとも一方の電極軸部の外
周部と封止部との間に配設された金属製で筒状の筒体
と；を具備したものである。

【００１０】そして、この構成では、電極軸部と封止部
との間に金属製で筒状の筒体を配置することにより、封
止部の破損が抑制され、信頼性が向上する。また、金属
製で筒状の筒体を用いる構成は、石英スリーブを用いる
構成に較べて製造が容易になり、製造コストが低減され
る。

【００１１】請求項２記載の高圧放電ランプは、請求項
１記載の高圧放電ランプにおいて、放電空間には、少な
くとも希ガスおよび水銀が封入され、かつ、点灯中の圧
力は１０ＭＰａを越えるものである。

【００１２】そして、この構成では、点灯中の圧力は１
０ＭＰａを越える構成としたので、高圧放電ランプの小
形化および点灯装置の小形化が可能となる。また、請求
項１記載の構成を備えるので、信頼性の向上および製造
コストの低減が可能になる。

【００１３】請求項３記載の光源装置は、請求項１また
は２記載の高圧放電ランプと；高圧放電ランプを点灯さ
せ、点灯直後の電流値をIO、定格点灯時の電流値をILと
したとき、IO／IL ≧ １．５ となる点灯装置と；を
具備したものである。

【００１４】そして、この構成では、点灯直後の電流値
IOを、定格点灯時の電流値ILの１．５倍以上としたの
で、立ち上がりが確実になる。そして、請求項１または
２記載の構成を備えるので、信頼性の向上および製造コ
ストの低減が可能になる。

【００１５】請求項４記載の高圧放電ランプは、それぞ
れ電極主部と電極軸部を備えた対をなす電極と；電極主
部が相対向して配置され、かつ、点灯中の圧力は１５Ｍ
Ｐａ以上となる放電空間を形成する放電容器と、電極軸
部が配置される封止孔を設け放電空間を封止する対をな
す封止部とを備え、電極軸部の外径をｄ、封止孔の内径
をＤとしたとき、 １．２ ≦ Ｄ／ｄ ≦ １．５
となる発光管と；を具備したものである。

【００１６】そして、この構成では、電極軸部の外周と
封止部との間に所定の間隙を確保したので、信頼性が向
上するとともにランプ特性が向上する。すなわち、１．
２＞ Ｄ／ｄ となると、封止部が破損しやすくなり信
頼性が低下する。一方、Ｄ／ｄ ＞ １．５ となる
と、電極軸部と封止部との間の間隙に放電空間に封入し
た物質が侵入し、ランプ特性が低下する。

【００１７】請求項５記載の高圧放電ランプは、請求項
４記載の高圧放電ランプにおいて、放電空間には、少な
くとも希ガスおよび水銀が封入されたものである。

【００１８】そして、この構成では、一般的な希ガスお
よび水銀を封入した、信頼性が向上するとともにランプ
特性が向上した高圧放電ランプが提供される。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の高圧放電ランプの
第１の実施の形態を図面を参照して説明する。

【００２０】図１は本発明の高圧放電ランプの一実施の
形態を示す正面図である。図２は同上高圧放電ランプを
示す図１のＩ−Ｉ断面図である。図３は高圧放電ランプ
の比較例を示す正面図である。図４は高圧放電ランプの
他の比較例を示す正面図である。

【００２１】図１および図２において、10は高圧放電ラ
ンプで、この高圧放電ランプ10は、例えば、ショートア
ーク形のランプであり、透光性を有する石英製の発光管
11を備えている。そして、この発光管11には、膨出した
放電容器12が形成されているとともに、この放電容器12
を中心として、対をなす封止部14，15が一体に形成され
ている。

【００２２】そして、放電容器12は、中空な球体状ある
いは紡錘形状をなし、この放電容器12の内部に、放電空
間21が形成されている。そして、この放電空間21には、
放電媒体としてアルゴン（Ａｒ）ガスと水銀（Ｈｇ）と
が封入されている。そして、水銀量は、ランプ電圧が８
０Ｖ以上となる所定量が封入されている。また、この放
電空間21の点灯中の圧力は１０ＭＰａ、例えば２０ＭＰ
ａを越えるように設定されている。

【００２３】また、この放電容器12である球体部には、
一対の電極22，22が配置されている。そして、各電極22
は、タングステン材料で形成されたφ０．４mmの電極軸
に、タングステン材料で形成されたφ０．２mmのコイル
が数回巻き付けられ、先端側が電極主部23、基端側が電
極軸部24となっている。

【００２４】そして、これら電極22，22は、電極軸部24
が封止部14，15にピンチシール方式などにて封止され、
電極主部23の先端部間の離間寸法すなわち電極間距離が
１．５mmとなるように固定されている。

【００２５】また、各封止部14，15には、それぞれモリ
ブデン（Ｍｏ）製の導体である金属箔26が気密に封着さ
れている。すなわち、封止部14，15は、金属箔26を封着
した部分を中心として気密に封着され、放電空間21の気
密が保たれている。そして、各金属箔26の一端部には、
各電極22の電極軸部24の基端部が溶接して接続されてい
る。また、各金属箔26の他端部には、それぞれモリブデ
ン（Ｍｏ）製のワイヤーであるリード線28が溶接して接
続され、それぞれ発光管11の外部に導出されている。そ
して、金属箔26の厚さは非常に薄く形成され、例えば、
０．０２０mmに形成され、また、幅寸法は２mm、長さ寸
法は１７mmに形成されている。

【００２６】また、本実施の形態では、一方の封止部15
の端部には、口金30が装着されている。この口金30は、
例えばセラミックスからなる絶縁筒体31と、この絶縁筒
体31の端部から突出する口金ピン32とを備えている。そ
して、絶縁筒体31は、一方の封止部15に嵌合しセメント
で固着されている。また、口金ピン32は、撚り線33を介
してリード線28に接続されている。

【００２７】さらに、各電極22の電極軸部24には、金属
箔26との溶接部付近に位置して、金属製の筒状の金属製
パイプである筒体35が嵌挿され、封止部14，15に一体的
に封止されて固定されている。そして、各筒体35は、高
融点の材料で形成され、例えばモリブデンで形成されて
いる。また、各筒体35は、厚さが０．５mm程度に形成さ
れている。また、筒体35の内面と電極軸部24の外周面と
の間には、若干の間隙36が確保されている。

【００２８】そして、この高圧放電ランプ10は、図示し
ないランプ外の点灯装置に接続されて光源装置を構成
し、リード線28および金属箔26を介して、点灯装置から
電極22に電力を供給するようになっている。

【００２９】そして、本実施の形態によれば、電極22の
電極軸部24に筒体35を挿入して封止部14，15に封止した
ため、このような筒体を用いない構成に較べて、熱によ
る歪みのストレスが加わった際の封止部14，15のクラッ
クの発生を抑制できる。そこで、高圧を加えて小形化を
実現する高圧放電ランプ10を安定的に製造でき、製造コ
ストを低減できるとともに、故障が少なく長寿命の信頼
性の高い高圧放電ランプ10および光源装置を提供でき
る。

【００３０】また、上記のように、長期間にわたる熱に
よる歪みのストレスに耐えるため、始動時に高い電流を
流して確実な始動を実現できる。そこで、明るさの立ち
上がりが要求され、かつ、高い点灯圧力で動作する例え
ば液晶（ＬＣＤ）プロジェクタのような画像を投影する
画像投影装置に使用される光源装置に好適な高圧放電ラ
ンプ10を提供できる。

【００３１】次に、本実施の形態の高圧放電ランプ10と
比較例の高圧放電ランプとを比較し信頼性を確認した実
験結果を示す。

【００３２】すなわち、本実施の形態の高圧放電ランプ
10は、筒体（金属パイプ）35を用いているのに対し、比
較例の高圧放電ランプは、従来の方法で製造したもの
で、筒体35を用いないもの（パイプなし）と、図３に示
すように、各電極22の電極軸部24に石英スリーブ40を嵌
挿したものである。

【００３３】まず、製造時すなわち点灯前において、外
見上で封着の出来具合をくると、本実施の形態とパイプ
なしとは同様の出来具合であるが、石英スリーブ40を用
いたものは出来具合にばらつきが大きく、同じ条件で製
造した場合、図４に示すように、電極軸部24付近にクラ
ック41が発生したものとしなかったものとがあった。ク
ラックの発生状況は以下の表１の通りである。

【００３４】

【表１】 次いで、これら高圧放電ランプを点灯した状態における
不具合の発生状況は以下の表２の通りである。

【００３５】

【表２】 すなわち、本実施の形態の高圧放電ランプ10にはリーク
（漏れ）の発生や破裂の発生が他に較べて抑制され、信
頼性が向上していることが示された。

【００３６】なお、これら不具合の発生は、製造条件に
左右されるため、上記の発生率は絶対的なものではない
ものの、異なる製造条件のものについても、不具合の発
生率の傾向としては同様な傾向が得られた。

【００３７】また、これら試験においては、立ち上がり
特性を改善するため、点灯初期に流れる電流値IOは、定
格時に流れる電流値ILの１．５倍以上（IO／IL≧１．
５）すなわち電流比が１．５以上に設定されている点灯
回路を用いている。もし、この初期に流れる電流値IOを
小さくし、定格時に流れる電流値ILの１．５倍未満とす
れば、熱によるストレスは低減され、上記の不具合の発
生率は減少する傾向にあるが、初期に流れる電流値IOを
低くすると、高圧放電ランプ10が立ち上がりにくくなる
弊害が生じる。そして、電流比が１．５以上ある点灯回
路がプロジェクタ用の光源として望ましい始動特性を有
するが、本実施の形態の高圧放電ランプ10であれば、電
流比が１．５以上の点灯回路と組み合わせて使用しても
信頼性を確保できる。

【００３８】次に、第２の実施の形態を説明する。

【００３９】図５は、本発明の第２の実施の形態を示す
一部を拡大した正面図である。

【００４０】この第２の実施の形態は、図１および図２
に示す第１の実施の形態と同様の構成を有し、各電極22
の電極軸部24が封止部14，15に封止されている部分の間
隙の寸法の範囲が限定されており、筒体35が要件でない
点が相違点となる。

【００４１】すなわち、図５に示すとおり、この第２の
実施の形態の構成では、一対の対向する電極22，22を有
し、水銀および希ガスが封入された放電空間21と、電極
22を封止して放電空間21の気密を保持する封止部14，15
とを備え、点灯中１５ＭＰａ以上で動作する高圧放電ラ
ンプ10において、封止部14，15に埋め込まれる電極軸部
24の外径をｄとし、この電極軸部24が挿入される石英ガ
ラス製の封止部14，15に形成された封止孔51の内径寸法
をＤとすると、１．２ ≦ Ｄ／ｄ ≦ １．５なる関
係となるように形成しているものである。

【００４２】すなわち、封止部14，15に埋め込まれる電
極軸部24の長さ寸法は２mm〜５mmで、この範囲での石英
との密着度により信頼性を向上するものである。

【００４３】ここで、電極軸部24の外径ｄと封止孔51の
内径寸法Ｄとの寸法比Ｄ／ｄを変化させ、最も信頼性の
向上した封着状態を見いだした実験結果を以下の表３に
示す。

【００４４】

【表３】 上記のように、電極22が石英製の封止部14，15に完全に
なじんでいる状態（Ｄ／ｄ＝１．０）では、当該部分に
微小のクラックが発生し、さらに、点灯中にクラックが
進行して、リークによる不点あるいは破裂を招いた。そ
して、Ｄ／ｄが１．２以上になると、微小なクラックは
ほぼ発生しなくなり、不点になることなく良好な結果が
得られた。一方、Ｄ／ｄが１．８以上になると、不点は
ないが、ランプ電圧が所定の値まで上昇した後、徐々に
ランプ電圧が低下し、目的としている明るさが得られな
くなった。これは、封止部14，15の封止孔と電極軸部24
との間隙に水銀が侵入し、放電空間21に所定の水銀蒸気
圧が得られなくなったことによる。

【００４５】そして、この第２の実施の形態では、高圧
放電ランプ10についても、製造時に発生する微少なクラ
ック41や封止部14，15の変形などが高圧放電ランプ10の
信頼性に与える影響を軽減でき、製造時に最新の注意を
払う必要がなくなり、すなわち、プロジェクタなどに適
した明るい高圧放電ランプ10の信頼性を向上できるとと
もに、製造コストを低減できる。例えば、点灯中の動作
圧力が１５ＭＰａを越えるように設計され、ランプ電力
を１００Ｗ〜１５０Ｗで点灯し、光出力は５５lm／Ｗ〜
６０lm／Ｗのランプ効率を有し、スクリーンに到達する
光量が１０１ｍ／Ｗを越えるような効率が得られるプロ
ジェクタ用の光源などに適した高圧放電ランプ10を提供
できる。

【００４６】なお、上記の各実施の形態では、放電空間
21には、アルゴン（Ａｒ）ガスと水銀（Ｈｇ）とを封入
したが、アルゴンに代えて他の希ガスでも良く、また、
金属ハロゲン化物などの添加物を封入することもでき
る。

【００４７】また、同形状の電極22が相対向する交流点
灯形の構成について説明したが、直流点灯形の構成とす
ることもできる。そして、この直流点灯の場合、互いに
形状の異なる陽極と陰極とを備える構成とすることもで
きる。

【００４８】また、発光管11を覆う外管を設けることも
できる。一方、発光管11に口金30を取り付けないことも
できる。

【００４９】さらに、発光管11をダイクロイックミラー
などの反射鏡に組み込んで放電ランプ装置を構成するこ
ともできる。この放電ランプ装置では、反射鏡の前面を
前面カバーで覆うこともできる。

【００５０】また、光源装置とは、高圧放電ランプの発
光を利用する全ての装置を含む概念であり、表示装置の
光源のほか、自動車の前照灯や屋外、屋内の照明用など
一般的な照明装置も含む。

【００５１】

【発明の効果】請求項１記載の高圧放電ランプによれ
ば、電極軸部と封止部との間に金属製で筒状の筒体を配
置することにより、封止部の破損を抑制でき、信頼性を
向上できる。また、金属製で筒状の筒体を用いる構成
は、石英スリーブを用いる構成に較べて容易に製造で
き、製造コストを低減できる。

【００５２】請求項２記載の高圧放電ランプによれば、
請求項１記載の効果に加え、点灯中の圧力が１０ＭＰａ
を越える構成としたため、高圧放電ランプを小形化でき
るとともに点灯装置を小形化できるとともに、請求項１
記載の構成を備えるため、信頼性を向上できるとともに
製造コストを低減できる。

【００５３】請求項３記載の光源装置によれば、点灯直
後の電流値IOを、定格点灯時の電流値ILの１．５倍以上
としたため、立ち上がりを確実にできる。そして、請求
項１または２記載の構成を備えるため、信頼性を向上で
きるとともに製造コストを低減できる。

【００５４】請求項４記載の高圧放電ランプによれば、
電極軸部の外周と封止部との間に所定の間隙を確保した
ため、信頼性を向上できるとともにランプ特性を向上で
きる。

【００５５】請求項５記載の高圧放電ランプによれば、
請求項４記載の効果に加え、一般的な希ガスおよび水銀
を封入した、信頼性が向上するとともにランプ特性が向
上した高圧放電ランプを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の高圧放電ランプの一実施の形態を示す
正面図である。

【図２】同上高圧放電ランプを示す図１のＩ−Ｉ断面図
である。

【図３】高圧放電ランプの比較例を示す正面図である。

【図４】高圧放電ランプの他の比較例を示す正面図であ
る。

【図５】本発明の第２の実施の形態を示す一部を拡大し
た正面図である。

【符号の説明】

10 高圧放電ランプ 11 発光管 12 放電容器 14，15 封止部 21 放電空間 22 電極 23 電極主部 24 電極軸部 35 筒体

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 それぞれ電極主部と電極軸部を備えた対
   をなす電極と；電極主部が相対向して配置される放電空
   間を形成する放電容器と、電極軸部を封止する対をなす
   封止部とを備えた発光管と；少なくとも一方の電極軸部
   の外周部と封止部との間に配設された金属製で筒状の筒
   体と；を具備したことを特徴とする高圧放電ランプ。
2. 【請求項２】 放電空間には、少なくとも希ガスおよび
   水銀が封入され、かつ、点灯中の圧力は１０ＭＰａを越
   えることを特徴とする請求項１記載の高圧放電ランプ。
3. 【請求項３】 請求項１または２記載の高圧放電ランプ
   と；高圧放電ランプを点灯させ、点灯直後の電流値をI
   O、定格点灯時の電流値をILとしたとき、 IO／IL ≧ １．５ となる点灯装置と；を具備したことを特徴とする光源装
   置。
4. 【請求項４】 それぞれ電極主部と電極軸部を備えた対
   をなす電極と；電極主部が相対向して配置され、かつ、
   点灯中の圧力は１５ＭＰａ以上となる放電空間を形成す
   る放電容器と、電極軸部が配置される封止孔を設け放電
   空間を封止する対をなす封止部とを備え、 電極軸部の外径をｄ、封止孔の内径をＤとしたとき、 １．２ ≦ Ｄ／ｄ ≦ １．５ となる発光管と；を具備したことを特徴とする高圧放電
   ランプ。ことを特徴とする高圧放電ランプ。
5. 【請求項５】 放電空間には、少なくとも希ガスおよび
   水銀が封入されたことを特徴とする請求項４記載の高圧
   放電ランプ。