JP2000285801A - 電子放出素子の製造方法、該電子放出素子を用いた電子源および画像形成装置 - Google Patents

電子放出素子の製造方法、該電子放出素子を用いた電子源および画像形成装置

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JP2000285801A
JP2000285801A JP9125199A JP9125199A JP2000285801A JP 2000285801 A JP2000285801 A JP 2000285801A JP 9125199 A JP9125199 A JP 9125199A JP 9125199 A JP9125199 A JP 9125199A JP 2000285801 A JP2000285801 A JP 2000285801A
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Michiyo Nishimura
三千代 西村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭素材料を電子放出部として使用して、電子
放出特性の優れた電子放出素子の製造方法を提供する。 【解決手段】 基板1上に、対向する一対のエミッタ電
極とゲート電極とを備え、該エミッタ電極とゲート電極
が、炭素もしくは炭素化合物からなる導電性膜2,3に
形成されたスリットにより構成された電子放出素子の製
造方法において、導電性の探針7を具備し、該探針7お
よび導電性膜2,3間に電位を与えて、探針7を走査さ
せ、導電性膜2,3の一部を消失してスリット(電子放
出部6)を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素もしくは炭素
化合物を用いた電子放出素の製造方法、該電子放出素子
を用いた電子源および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子放出素子には大別して熱
電子放出素子と冷陰極電子放出素子の2種類が知られて
いる。冷陰極電子放出素子には電界放出型(以下、「F
E型」と称する)、金属/絶縁層/金属型(以下、「M
IM型」と称する)等がある。MIM型の例としては、
Meadの報告(C.A.Mead:J.Appl.P
hys.,32,646(1961))に記載のもの等
が知られている。
【0003】また、FE型は、一般的にその構造から、
縦型の電子放出素子(以下、「縦型のFEA」と称す
る)と平面型の電子放出素子(以下、「平面型のFE
A」と称する)とに大別される。
【0004】図11に、縦型のFEA、図12に、平面
型のFEAの代表的な該略図を示す。
【0005】縦型のFEAは、図11に示すように、エ
ミッタ電極202が基板201から鉛直方向に四角錐や
円錐の形状を呈している。
【0006】また、平面型のFEAは、図12に示すよ
うに、エミッタ電極202が基板201と平行な方向に
三角形や四角形の櫛形の形状を呈している。
【0007】縦型のFEAの例としては、Dykeらの
報告(W.P.Dyke andW.W.Dolan:
“Field emission”,Advance
in Electron Physics,8,89
(1956))に記載のものや、Spindtの報告
(C.A.Spindt:“Physical Pro
perties of thin−film fiel
d emissioncathodes with m
olybdenium cones”,J.Appl.
Phys.,47,5248(1976))に記載のも
の等が知られている。
【0008】また、平面型のFEAの例としては、Ka
nekoらの報告(A.Kaneko,T.Kann
o,K.Tomii,M.Kitagawa and
T.Hirao:IEEE Trans,Electr
on Devices,392395(1991))に
記載のものや、Itohらの報告(J.Itoh,K.
Tsuburaya and S.Kanemaru:
Tech.Dig.11th Sensor Sym
p.,p.143(Tokyo,Japan,199
2)、(J.Itoh,K.Tsuburaya,S.
Kanemaru,T.Watanabe and
S.Itoh:Jpn.J.Appl.Phys.3
2,1221(1993))に記載のものや、Hyun
g−II Leeらの報告(Hyung−II Le
e,Soon−Soo Park,Dong−II P
ark,Sung−Ho Hahm,Jong−Hah
m,Jong−Hyun Lee and Jung−
Hee Lee:J.Vac.Sci.Techno
l.B 16(2),1998)に記載のものや、Go
tohらの報告(Y.Gotoh,T.Ohtake,
N.Fujita,K.Inoue,H.Tsuji
and J.Ishikawa:J,Vac.Sci.
Technol.B 13(2)1995)に記載のも
の等が知られている。
【0009】従来の平面型のFEAの製造方法では、フ
ォトリソグラフィ技術、FIB技術、膜応力を利用して
電子放出部を形成している。
【0010】また、表面伝導型電子放出素子の例として
は、エリンソンの報告(M.I.Elinson:Ra
dio Eng.Electron Phys.,10
(1965))に記載のもの等がある。
【0011】この表面伝導型電子放出素子は、基板上に
形成された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すこ
とにより、電子放出が生ずる現象を利用するものであ
る。この表面伝導型電子放出素子としては、前記のエリ
ンソンの報告に記載のSnO2薄膜を用いたもの、Au
薄膜によるもの(G.Dittmer:Thin So
lid Films,9,317(1972))、In
23 /SnO2 薄膜によるもの(M.Hartwel
l and C.G.Fonstad:IEEETra
ns.ED Conf.,519(1975))、カー
ボン薄膜によるもの(荒木ら:真空、第26巻、第1
号、22項(1983))などが報告されている。
【0012】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な素子構成として、前述のハートウェル(Hartwe
ll)の素子の構成を図13に示す。図13において、
101は基板、102は導電性膜、103は電子放出部
をそれぞれ示す。
【0013】図13に示すように、導電性膜102は、
スパッタによりH型形状のパターンに形成された金属酸
化物薄膜等からなり、後述の通電フォーミングと呼ばれ
る通電処理により、電子放出部103が形成される。な
お、図中の素子電極間の距離Lは0.5mm〜1mm、
W’は0.1mmに設定されている。
【0014】これらの表面伝導型電子放出素子において
は、電子放出を行う前に導電性膜102に予め通電フォ
ーミングと呼ばれる通電処理を施して電子放出部103
を形成することが一般的である。すなわち、通電フォー
ミングとは、前記導電性膜102の両端に電圧を印加通
電し、導電性膜102を局所的に破壊、変形もしくは変
質させて構造を変化させ、電気的に高抵抗な状態の電子
放出部103を形成する処理である。なお、電子放出部
103では導電性膜102の一部に亀裂が発生してお
り、その亀裂付近から電子放出が行われる。
【0015】従来、多数の表面伝導型電子放出素子を配
列形成した例としては、並列に表面伝導型電子放出素子
を配列し、個々の表面伝導型電子放出素子の両端(両素
子電極)を配線(共通配線)により各々結線した行を多
数行配列(梯子状配置)した電子源を挙げることができ
る(例えば、特開昭64−31332号公報、特開平1
−293749号公報、特開平2−257552号公
報)。
【0016】また、特に表示装置においては、液晶を用
いた表示装置と同等の平板型表示装置とすることが可能
で、しかもバックライトが不要な自発光型の表示装置と
して、表面伝導型電子放出素子を多数配置した電子源
と、この電子源からの電子線の照射により可視光を発光
する蛍光体とを組み合わせた表示装置が提案されている
(アメリカ特許第5066893号明細書)。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、電子放出素
子は、放出点もしくはその近傍を、微細なスリットで加
工する必要があり、その加工はナノメータオーダーのサ
イズが必要とされる。
【0018】特に、平面型のFEAでは、エミッタおよ
びゲート間のスリット幅が電子放出特性を決定する重要
なパラメータとなっている。
【0019】さらに、電子放出部に重要なのはエミッタ
の材料であり、電子放出効率を向上させるには、低仕事
関数の材料が選択されることが望ましい。さらに、耐熱
性等も要求される。
【0020】エミッタ材料は、金属、金属酸化物、グラ
ファイト、ダイヤモンドを含む各種の炭素材料などがあ
る。
【0021】特に、グラファイト、ダイヤモンド、アモ
ルファスカーボンを含む各種の炭素材料は、電子放出部
に好材料であるとして開発が進んでいる。炭素材料は、
導電性材料として電子放出部そのものを構成する場合
や、電子放出部が炭素材料で被覆される場合がある。
【0022】しかしながら、前述した従来の平面型のF
EAの製造方法では、以下に示すような問題があった。
【0023】すなわち、フォトリソグラフィ技術により
電子放出部を形成する方法において、エミッタ電極とゲ
ート電極との間隔が広いため、低電圧で駆動することが
できない。
【0024】これに対して、FIB技術により電子放出
部を形成する方法においては、エミッタ電極とゲート電
極との間隔を狭くできるとともに、低電圧で駆動できる
という利点があるものの、大面積にわたって電子放出部
を形成することができず、また製造コストが上昇すると
いう欠点があった。
【0025】また、膜応力を利用し電子放出部を形成す
る方法においては、容易にエミッタ電極とゲート電極と
の間隔を狭くすることができるとともに、低電圧で駆動
することができるという利点があるものの、再現性に劣
り制御性がないという欠点があった。また、応力を利用
するために、主として材料が結晶材料に限定されるとい
う問題もあった。
【0026】さらに、上述した従来の表面伝導型電子放
出素子に対して通電フォーミングにより電子放出部を形
成する方法においては、電子放出部の間隔がばらつくと
ともに、再現性に劣り制御性がないと言った欠点があっ
た。
【0027】特に、炭素材料を導電膜として使用し、通
電フォーミングにより電子放出部を形成する方法では、
スリットの形成が不十分なために導電パスが残ってしま
い、それがリーク電流となって、特性の劣化につながる
ことが頻繁にあった。
【0028】ところで、炭素材料のエッチング方法のひ
とつとして、グラファイトおよびカーボン膜をSPM法
(スキャンニングプローブマイクロスコープ)を使用し
て行った報告がある。
【0029】この方法では、平面上で任意の位置にエッ
チングすることができ、ナノオーダーの微細な加工が可
能である。
【0030】また、カーボン膜が薄い場合には、基板面
まで容易に加工することができ、また、必要な電位を低
く設定でき、さらに、大気中で加工できるといった特徴
がある。
【0031】本発明は、前述した問題を解決した電子放
出素子の製造方法を提供することを目的とするものであ
り、具体的には、炭素材料を電子放出部として使用し
て、電子放出特性の優れた電子放出素子の製造方法を提
供することにある。
【0032】また、本発明の他の目的は、このような電
子放出素子を用いた電子源および画像形成装置を提供す
ることにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明の電子放出素子の製造方法は、基板上に、
対向する一対のエミッタ電極とゲート電極とを備え、該
エミッタ電極とゲート電極が、炭素もしくは炭素化合物
からなる導電性膜に形成されたスリットにより構成され
た電子放出素子の製造方法において、導電性の探針を前
記導電性膜に対向配置し、該探針と該導電性膜との間に
電位を与えて、前記探針を走査させ、前記導電性膜の一
部を消失して前記スリットを形成することを特徴とする
ものである。
【0034】また、前記スリットは、平面内で位置変調
されていることが好ましい。
【0035】また、本発明の電子源は、前述した製造方
法によって得られる電子放出素子を、前記基板上に複数
個配置して接続することにより構成したことを特徴とす
るものである。
【0036】また、本発明の画像形成装置は、前述した
電子源を有してなるリアプレートと、蛍光膜を有するフ
ェースプレートとを対向配置し、前記電子源より放出さ
れる電子を前記蛍光膜に照射して画像表示を行うように
したことを特徴とするものである。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電子放出素子
の製造方法、該電子放出素子を用いた電子源および画像
形成装置について、好ましい実施形態を挙げて説明す
る。
【0038】図1は、本発明の製造方法によって製造さ
れる電子放出素子の一例を示す模式図であり、図1
(a)は平面図、図1(b)は縦断面図である。また、
図2、本発明の電子放出素子の製造方法を説明するため
の説明図である。
【0039】図1,2に基づいて、本発明に係る製造方
法により製造する電子放出素子を説明する。
【0040】電子放出素子を形成する基板1としては、
あらかじめその表面を十分に洗浄した石英ガラス、Na
等の不純物含有量を減少させたガラス、青板ガラス、青
板ガラスおよびSi基板等にスパッタ法等によりSiO
2 を積層した積層体、アルミナ等のセラミックスおよび
Si基板等を用いることができる。
【0041】この基板1上に、炭素もしくは炭素化合物
からなる導電性膜2,3と、この導電性膜2,3とオー
ミックな電気的な接続をするための素子電極4,5を対
向して形成する。
【0042】炭素もしくは炭素化合物からなる導電性膜
2,3は、蒸着法、スパッタ法、プラズマ重合法などの
一般的な真空成膜法、もしくは、有機化合物の塗布や印
刷と焼成工程を組み合わせた方法などで形成される。
【0043】さらに、フォトリソグラフィ技術により、
その膜の一部が基板1から取り除かれ、パターンが形成
される。なお、この工程では、薄膜2,3は分離されて
ない。
【0044】本発明の製造方法で製造される電子放出素
子において、炭素および炭素化合物2,3は、一般的に
導電性を有している。
【0045】炭素および炭素化合物とは、有機高分子材
料、アモルファスカーボン、グラファイト、ダイヤモン
ドライクカーボン、ダイヤモンドを分散した炭素膜など
がある。
【0046】対向する素子電極4,5は、蒸着法、スパ
ッタ法等の一般的な真空成膜技術やフォトリソグラフィ
技術により形成される。素子電極4,5の材料は、例え
ば、Be,Mg,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,
Mo,W,Al,Cu,Ni,Cr,Au,Mo,W,
Pt,Ti,Al,Cu,Pd等の金属または合金材
料、In23 ,PdO,Sb23 等の酸化物、Ti
C,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC等の炭化
物、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,CeB6 ,YB
4 ,GdB4 等の硼化物、TiN,ZrN,HfN等の
窒化物、Si,Ge等の半導体、炭素および炭素化合物
等から適宜選択される。
【0047】なお、炭素および炭素化合物の薄膜からな
る導電性膜2,3と、素子電極4,5は、同一材料で構
成される場合、あるいは、炭素および炭素化合物の薄膜
からなる導電性膜2,3で素子電極4,5が代用される
場合もある。
【0048】本発明の製造方法により製造される電子放
出素子において、電子放出部6は、いわゆるSPM法を
使用して、微細なスリットを作製して形成される。
【0049】すなわち、図2に示すように、導電性の探
針7と、この導電性の探針7に接続された制御装置8お
よび電位制御装置9を備えて、制御装置8により導電性
膜2,3の高さ方向の位置を検出しながら、電位制御装
置9により導電性膜2,3および探針7間に電位を与え
る。また、探針7は、制御装置8で平面内を走査するこ
とにより、走査した部分のみが選択的にエッチングされ
る。
【0050】SPM法で位置を検出する方法としては、
STM法、AFM法等があり、そのための検出手段は各
種のものを選択することができる。また、探針7、制御
装置8として、各種のものを選択することができる。
【0051】本発明に係る電子放出素子の製造方法にお
いて、スリットを形成するために、制御装置9により導
電性膜2,3および探針7間に与えられる電位は、探針
7に対して導電性膜2,3が正の電位となる。電位は、
DCであってもパルスであってもよい。
【0052】微細なスリットの形成によって、2および
4はエミッタ電極、3および5はゲート電極として構成
される。
【0053】スリットの間隔Lは、好ましくは数nm〜
数百nmの範囲とし、より好ましくは、電子放出素子を
駆動する電圧等を考慮して、3nm〜100nmの範囲
とする。電子放出部の長さWは、好ましくは数μm〜数
百μmの範囲とし、より好ましくは、電子放出特性等を
考慮して、50μm〜500μmの範囲とする。また、
導電性膜2,3の膜厚dは、数十nm〜数μmの範囲と
し、より好ましくは、電子放出特性等を考慮して、10
nm〜1μmの範囲とする。
【0054】さらに、電子放出部6は、直線であって
も、平面内に三角形、四角形および任意の形に位置変調
された形状であってもよい。
【0055】図3は、電子放出特性を測定するための真
空装置の一例を示す模式図である。図3において、25
は真空装置、26は真空装置を排気するための排気装置
である。また、21は電子放出素子に素子電流Vfを印
可するための電源、20は素子電極間の素子電流Ifを
測定するための電流計、24は素子の電子放出部より放
出される放出電子を捕捉するためのアノード電極であ
る。また、23はアノード電極に電圧を印可するための
高圧電源、22は電子放出部より放出される放出される
放出電流Ieを測定するための電流計である。
【0056】また、図3に示された電子放出素子におい
て、1は基板、2,3は導電性膜、4,5は素子電極を
それぞれ示す。
【0057】この真空装置では、一例として、アノード
電極24の電圧を1kV〜10kVの範囲として、アノ
ード電極24と電子放出素子との距離Hを2mm〜8m
mの範囲として、電子放出特性を測定することができ
る。
【0058】図4は、本発明の製造方法により製造され
た電子放出素子の特性を示すグラフである。
【0059】図4において、横軸に、素子電圧Vfをと
り、縦軸に、素子電流Ifおよび放出電流Ieをとって
あり、各値は任意単位で示している。
【0060】本発明の製造方法により製造された電子放
出は、しきい電圧Vth以上の電圧の印可により、急激
に放出電流Ieが増加し、それ以下の電圧では、放出電
流Ieがほとんど検出されない。つまり、放出電流Ie
に対する明確なしきい電圧を有した非線型素子となって
いる。また、アノード電圧24に捕捉される放出電荷
は、素子電圧Vfを印可する時間に依存して制御するこ
とができる。しきい電圧Vthは、エミッタおよびゲー
ト間の距離に依存して変化する。
【0061】低電圧駆動のためには、しきい電圧Vth
が低いこと、すなわちエミッタおよびゲート間の距離が
小さいことが要求される。
【0062】次に、上述した電子放出素子を複数配置し
て得られる電子源について、図5を用いて説明する。
【0063】図5に示すように、前述した多数個の電子
放出素子をマトリクス状に配置して、電子源を形成す
る。
【0064】X方向配線31は、複数本の配線からな
り、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等を用いて形成さ
れた導電性金属等で構成することができる。配線の材
料、膜厚、幅は、適宜設計される。また、Y方向配線3
2は、複数本の配線からなり、X方向配線31と同様に
形成される。これらのX方向配線31とY方向配線32
との間には絶縁層33が形成されており、この絶縁層3
3により両者を電気的に分離している。
【0065】絶縁層33は、真空蒸着法、印刷法、スパ
ッタ法等を用いて形成されたSiO2 等により形成され
る。この絶縁層33は、例えば、X方向配線31を形成
した基板1の全面あるいは一部に所望の形状で形成さ
れ、特に、X方向配線31とY方向配線32の交差部の
電位差に耐え得るように、膜厚、材料、製法が適宜設定
される。
【0066】電子放出素子を構成する一対の素子電極
4,5は、それぞれX方向配線31とY方向配線32に
電気的に接続されている。
【0067】X方向配線31とY方向配線32を構成す
る材料、および一対の素子電極4,5は、その構成元素
の一部あるいは全部が同一であっても、またそれぞれが
異なっていてもよい。これら材料は、例えば前述した素
子電極4,5の材料より適宜選択される。素子電極4,
5を構成する材料と配線材料が同一である場合には、素
子電極4,5に接続した配線は、素子電極4,5である
と言うこともできる。
【0068】電子放出素子の配列については、前述した
ように電子放出素子をX方向およびY方向に行列状に複
数個配し、同じ列に配された複数の電子放出素子の電極
の一方をX方向の配線に共通に接続し、同じ列に配され
た複数の電子放出素子の電極の他方をY方向の配線に共
通に接続する。
【0069】また、このような単純マトリクス配置の構
成以外にも、種々の構成のものを採用することができ
る。例えば、並列に配置した複数の電子放出素子を個々
の両端で接続した電子放出素子の行を多数個配し(行方
向)、この配線と直交する方向(列方向)で、該電子放
出素子の上方に配した制御電極(グリッド電極)によ
り、電子放出素子からの電子を制御駆動する梯子状配置
のものがある。
【0070】次に、前述した電子源を用いた画像形成装
置について、図6を用いて説明する。
【0071】図6は、本発明の画像表示装置の概略構成
を示す斜視図である。
【0072】図6において、81は電子放出素子を複数
配した電子源基板、91は電子源基板81を固定したリ
アプレート、96はガラス基板93の内面に蛍光膜94
とメタルバック95等が形成されたフェースプレートで
ある。また、92は支持枠であり、この支持枠92に
は、リアプレート91、フェースプレート96がフリッ
トガラスなどを用いて接続される。
【0073】外囲器(パネル)98は、前述のように、
フェースプレート96、支持枠92、リアプレート91
により構成される。リアプレート81は、主に基板81
の強度を補強する目的で設けられているため、基板81
自体で十分な強度を持つ場合には、別体のリアプレート
91は不要とすることができ、基板81とリアプレート
91が一体構成の部材であっても差し支えない。
【0074】支持枠92の蛍光膜94とメタルバック9
5とをその内側表面に配置したフェースプレート96
と、リアプレート91と、支持枠92とが接合する接着
面にフリットガラスを塗布し、フェースプレート96
と、支持枠92と、リアプレート91とを所定の位置で
合わせて固定し、加熱焼成して封着する。
【0075】なお、外囲器98を焼成して封着する加熱
手段は、赤外線ランプ等を用いたランプ加熱、ホットプ
レート等、種々のものを採用することができ、これらに
限定されるものではない。
【0076】また、外囲器98を構成する複数の部材を
加熱接着する接着材料は、フリットガラスに限るもので
はなく、封着工程後、十分な真空雰囲気を形成できる材
料であれば、種々の接着材料を採用することができる。
【0077】前述した外囲器98は、本発明の一実施形
態であり、これに限定されるものではなく、種々のもの
を採用することができる。他の例として、基板81に直
接支持枠92を封着し、フェースプレート96、支持枠
92および基板81により外囲器98を構成してもよ
い。また、フェースプレート96とリアプレート91の
間に、スペーサとよばれる不図示の支持体を設置するこ
とにより、大気圧に対して十分な強度を持たせた外囲器
98を構成することもできる。
【0078】なお、図6中、82はX方向配線、83は
Y方向配線、84は電子放出素子、97は高圧端子をそ
れぞれ示す。
【0079】図7(a)、(b)にフェースプレート9
6に形成された蛍光膜94を模式的に示す。
【0080】蛍光膜94は、モノクロームの場合は、蛍
光体のみから構成することができる。また、カラーの蛍
光膜の場合は、蛍光体の配列により、図7(a)に示す
ブラックストライプ、あるいは、図7(b)に示すブラ
ックマトリクスなどと称される黒色導電材122と蛍光
体123とから構成することができる。
【0081】ブラックストライプ、ブラックマトリクス
を設ける目的は、カラー表示の場合、必要となる三原色
蛍光体の各蛍光体間の塗り分け部を黒くすることによ
り、混色等を目立たなくすることと、蛍光膜94におけ
る外光反射によるコントラストの低下を抑制することに
ある。ブラックストライプの材料としては、一般的に用
いられている黒鉛を主成分とする材料の他、導電性があ
り、光の透過および反射が少ない材料を用いることがで
きる。
【0082】ガラス基板93に蛍光体を塗布する方法
は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法、印刷法等
を採用することができる。
【0083】一般的に、蛍光膜94の内面側には、メタ
ルバック95が設けられる。メタルバックを設ける目的
は、蛍光体の発光のうち、内面側への光をフェースプレ
ート96側へ鏡面反射させることにより輝度を向上させ
ること、電子ビーム加速電圧を印加するための電極とし
て作用させること、外囲器98内で発生した負イオンの
衝突によるダメージから蛍光体を保護すること等であ
る。メタルバック95は、蛍光膜94を形成後、蛍光膜
94の内面側表面の平滑化処理(通常、「フィルミン
グ」と称される)を行い、その後Alを真空蒸着等を用
いて堆積させることにより形成することができる。
【0084】フェースプレート96には、さらに蛍光膜
94の導電性を高めるため、蛍光膜94の外面側に透明
電極(不図示)を設けてもよい。
【0085】次に、封着工程を施した外囲器(パネル)
98を封止する真空封止工程について説明する。
【0086】真空封止工程は、外囲器(パネル)98を
加熱して、80〜250℃に保持しながら、イオンポン
プ、ソープションポンプなどの排気装置を用いて、排気
管(不図示)を通じて排気し、有機物質の十分少ない雰
囲気にした後、排気管をバーナで熱して溶解させて封じ
きる。
【0087】外囲器98の封止後の圧力を維持するため
に、ゲッタ処理を行なうこともできる。これは、外囲器
98の封止を行う直前あるいは封止後に、抵抗加熱ある
いは高周波加熱等を用いた加熱により、外囲器98内の
所定の位置(不図示)に配置されたゲッタを加熱し、蒸
着膜を形成する処理である。一般的に、ゲッタはBa等
が主成分であり、該蒸着膜の吸着作用により、外囲器9
8内の雰囲気を維持するものである。
【0088】以上の工程によって製造された単純マトリ
クス配置の電子源を用いて構成した画像形成装置は、各
電子放出素子に、容器外端子Dx1〜Dxm、Dy1〜
Dynを介して電圧を印加することにより、電子放出が
生ずる。そして、高圧端子97を介して、メタルバック
95あるいは透明電極(不図示)に高圧を印加し、電子
ビームを加速する。加速された電子は、蛍光膜94に衝
突し、発光が生じて画像が形成される。
【0089】以上説明した本発明の製造方法により作成
された画像形成装置は、テレビジョン放送の表示装置、
テレビ会議システムやコンピュータ等の表示装置の他、
感光性ドラム等を用いて構成された光プリンタとしての
画像形成装置等としても用いることができる。
【0090】
【実施例】以下、具体的な実施例を用いて、本発明の製
造方法により製造された電子放出素子および画像形成装
置をより詳細に説明する。
【0091】<実施例1>図1は、本実施例の製造方法
により製造された電子放出素子の平面図および断面図で
あり、図2は、本実施例に係る電子放出素子の製造方法
の一例を示す模式図である。
【0092】以下に、本実施例の電子放出素子の製造工
程を詳細に説明する。
【0093】まず、基板1に青板ガラスを用い、洗浄化
した後、真空蒸着により厚さ50nmのカーボンを成膜
した。このカーボン膜はアモルファスカーボンであり、
シート抵抗は、5×105 Ω/cm2 であった。
【0094】その後、フォトレジスト(AZ1370/
ヘキスト社製)をスピンコータにより回転塗布してベー
クした後、フォトマスク像を露光させて現像する。さら
に、カーボン膜(導電性膜)2,3のレジストパターン
を形成し、残りの膜をウエットエッチングして、放出長
Wを500μmとする所望の形状とした。
【0095】次に、厚さ1μmのAuをスパッタ法によ
り成膜し、レジストパターンを形成し、Auをウエット
エッチングして、所望の形状の素子電極4,5を形成し
た。
【0096】次に、図2に示すように、原子間力顕微鏡
(AFM)を用いて、微細なスリットを形成する。位置
検出法は、レーザ光による光てこ方式のAFM装置を用
いた。
【0097】導電性の探針7として、Si34 のチッ
プの先端を尖鋭化処理し、その後、蒸着法によりPt膜
で被覆された探針7を使用した。
【0098】光学的手段(不図示)により、素子電極
4,5間のほぼ中央に探針7をアライメントする。この
時、探針7に電位をかけない状態で、AFM法により、
膜の位置および膜の状態を観察することもできる。
【0099】その後、制御装置8,9により、探針7お
よび導電性膜2,3間に電位を与えながら、直線状に探
針7を走査する。探針7は接地し、導電性膜2,3に正
の電位を与えた。印可電圧は5V、走査速度は0.1μ
m/secとした。
【0100】炭素および炭素化合物が、AFM法で正の
電位によりエッチングされるのは、膜の表面に吸着され
た吸着水と炭素とが、化学反応により一酸化炭素もしく
は二酸化炭素と水素からなるガスに変化するためである
と考えられる。
【0101】エッチングに要する電圧は、大気雰囲気に
おいて4V以上が必要である。なお、エッチングレート
は電圧に依存し、スリット幅は、探針7のチップ形状、
電圧、走査速度などに依存する。
【0102】走査終了後、電位をかけないで再びAFM
法で膜を観察したところ、約80nmのスリットが形成
された。
【0103】以上の様にして製造した電子放出素子の素
子電極4、5間に電圧を印加し駆動したところ、Vth
が75Vである電子放出特性が得られた。
【0104】Vf=75V以下のIfを測定したとこ
ろ、Ifはほとんど流れず、リーク電流は小さかった。
【0105】<実施例2>次に、本発明の製造工程によ
り製造された電子放出素子の実施例2を説明する。本実
施例は、実施例1と異なる炭素材料を使用した例であ
る。
【0106】まず、基板1に石英ガラスを用い、洗浄化
した後、PAN(ポリアクリルニトリル)からなる有機
材料をN、N−ジメチルアセトアミドを溶媒として、ス
ピンコータを用いて塗布し、N2 雰囲気で900℃で焼
成し、アモルファスカーボンからなる薄膜を作製した。
膜厚は、30nmで、シート抵抗は3×104 Ω/cm
2 であった。
【0107】その後、フォトレジスト(AZ1370/
ヘキスト社製)をスピンコーターにより回転塗布、ベー
クした後、フォトマスク像を露光、現像して、カーボン
膜(導電性膜)2、3のレジストパターンを形成し、残
りの膜をドライエッチングして、放出長Wを500μm
とする所望の形状とした。
【0108】次に、厚さ1μmのAuを金属マスクを用
いてスパッタ法により成膜し、素子電極4,5を形成し
た。
【0109】次に、実施例1と同様にAFM法をもちい
て、微細なスリットを形成する。
【0110】その後、実施例1と同様にして、制御装置
8,9により、探針7および導電性膜2,3間に電位を
与えながら、直線状に探針7を走査した。印可電圧は
4.5V、走査速度は0.2μm/secとした。
【0111】走査終了後、電位をかけないで、再びAF
M法で膜を観察したところ、約50nmのスリットが形
成された。
【0112】スリットの形成が不十分かどうかの判定
は、素子電極4,5間の抵抗を測定することで検知する
ことができる。すなわち、0.1V程度の低電圧で測定
した場合の抵抗がほぼ無限大になっていることで、スリ
ットが基板に達しているかを判定することができる。
【0113】以上の様にして製造した電子放出素子の素
子電極4,5間に電圧を印加し駆動したところ、Vth
が35Vである電子放出特性が得られた。また、実施例
1と同様にリーク電流は小さかった。
【0114】本実施例では、実施例1とカーボンの質が
異なり、膜の抵抗が低くできているために、膜厚dが小
さく、かつスリット幅を小さくすることができる。した
がって、Vthも低くすることができ、電子放出特性の
向上を図ることができる。
【0115】<実施例3>次に、本発明の製造工程によ
り製造された電子放出素子の実施例3を説明する。
【0116】図8に、本発明の製造方法により製造した
電子放出素子の実施例3を示す。図8において、1は基
板、2,3は導電性膜、4,5は素子電極、6は電子放
出部をそれぞれ示す。
【0117】本実施例では、スリット形成までの製造手
順は実施例2と同様である。
【0118】さらに、実施例2と同様のAFM装置を用
いて、微細なスリットを形成する。すなわち、制御装置
8により探針(図示せず)を平面上を矩形に位置変調さ
せて、図8に示す構造の電子放出部6を形成した。
【0119】なお、印可電圧は4.5V、走査速度は
0.2μm/secで、実施例2と同様である。
【0120】このように、平面上に位置変調して電子放
出部6を形成することにより、電界の集中点を限定する
ことができ、効率(Ie/If)を向上することができ
る。
【0121】本実施例では、電子放出部6の形状を矩形
としたが、図12のような三角形の形状や、他の任意形
状も比較的に簡易に形成することができる。
【0122】<実施例4>次に、本発明の製造工程によ
り製造された電子放出素子の実施例4を説明する。
【0123】図9に、本発明の製造方法により製造した
電子放出素子の実施例4を示す。図9(a)は電子放出
素子の平面図、図9(b)は印加電圧の説明図である。
また、図9において、1は基板、2,3は導電性膜、
4,5は素子電極、6は電子放出部、9は探針(図示せ
ず)の制御装置をそれぞれ示す。
【0124】本実施例では、スリット形成までの製造手
順は実施例2と同様である。
【0125】さらに、実施例2と同様のAFM装置を用
いて、微細なスリットを形成する。すなわち、制御装置
(図2に示す制御装置8)により探針を直線状に走査す
るとともに(図9(a)の矢印X方向)、制御装置9に
より印可電圧を4Vと8Vで変調した(図9(b)参
照)。この方法により、スリット幅がL1=50nm
と、L2=120nmの2種類である電子放出部6が形
成される。
【0126】本実施例においては、実施例2に比較して
効率の向上を図ることができる。
【0127】<実施例5>次に、本発明の製造工程によ
り製造された電子放出素子の実施例5を説明する。
【0128】図10に、本発明の製造方法により製造し
た電子放出素子の実施例5を示す。図10(a)は電子
放出素子の平面図、図10(b)は電子放出素子の縦断
面図である。また、図10において、1は基板、2,3
は導電性膜、6は電子放出部をそれぞれ示す。
【0129】本実施例では、炭素膜からなる導電性膜
2,3を厚く形成して、素子電極4,5を兼ねるように
している。
【0130】そのために、実施例2とほぼ同様の方法
で、膜厚200nmの導電性膜2,3を形成した。
【0131】その後、実施例2とほぼ同様の装置を使用
して、電子放出部6を形成する。
【0132】まず、中央部を印可電圧10Vで走査し、
その部分の膜厚を50nmにする。その後、同一の位置
を実施例2と同様に、印可電圧4.5Vで再度走査し
て、2段のスリットを形成する。
【0133】このような製造工程とすることにより、工
程を削減することができるので、コストを低減すること
ができる。
【0134】<実施例6>図5に、本発明の実施例1に
係る製造方法によって製造された電子放出素子をX方向
に10素子、Y方向に10素子のマトリクス状に配置し
た電子源の一例(実施例6)を示す。
【0135】上述した実施例1の製造方法により製造さ
れた100個の電子放出素子からなる電子放出部6は、
電子放出量が20%のばらつきとなるよう形成すること
ができ、X方向配線31、Y方向配線32間に電圧を印
加し駆動したところ、良好な電子放出特性を得ることが
できた。
【0136】<実施例7>図6に、上述した実施例6の
電子源を用いた画像形成装置の一例(実施例7)を示
す。
【0137】図6において、各部材等に付された符号
は、先に説明したとおりである。
【0138】実施例7の画像形成装置を駆動したとこ
ろ、輝度ばらつきのない良好な画像を得ることができ
た。
【0139】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る電子放
出素子の製造方法によれば、導電性の探針を具備し、該
探針および前記導電性膜間に電位を与えて、探針を走査
させ、導電性膜の一部を消失してスリットを形成するこ
とにより、炭素および炭素化合物を電子放出部として、
しきい電圧が小さいとともに、電子放出効率がよく、さ
らにリーク電流が少ないという電子放出特性が良好な電
子放出部を形成することができる。
【0140】また、本発明に係る電子放出素子の製造方
法によれば、大気雰囲気で加工を行うことができるた
め、製造工程を容易とすることができる。
【0141】さらに、このような電子放出素子を用いる
ことにより、性能の優れた電子源および画像形成装置を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により製造された電子放出素
子の一例を示す図である。
【図2】本発明の電子放出素子の製造方法の一例(実施
例1)を示す工程図である。
【図3】本発明の製造方法により製造された電子放出素
子の特性を測定する装置図である。
【図4】本発明の製造方法により製造された電子放出素
子の特性を示すグラフである。
【図5】本発明の製造方法により製造された電子放出素
子を用いた単純マトリクス配置の電子源(実施例6)を
示す概略構成図である。
【図6】本発明の製造方法により製造された電子放出素
子をマトリクス状に形成した画像表示装置の一例(実施
例7)を示す、一部を破断した斜視図である。
【図7】本発明の画像表示装置に用いた蛍光膜を示す図
である。
【図8】本発明の製造方法により製造された電子放出素
子の他の例(実施例3)を示す図である。
【図9】本発明の製造方法により製造された電子放出素
子の他の例(実施例4)を示す図である。
【図10】本発明の製造方法により製造された電子放出
素子の他の例(実施例5)を示す図である。
【図11】従来の電子放出素子の一例を示す模式図であ
る。
【図12】従来の電子放出素子の他の例を示す模式図で
ある。
【図13】従来の電子放出素子の他の例を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2,3 炭素および炭素化合物からなる導電性膜 4,5 素子電極 6 電子放出部 7 導電性の探針 8 探針の制御装置 9 電位制御装置 20 電流計 21 電源 22 電流計 23 電源 24 アノード電極 25 真空装置 26 排気装置 31,82 X方向配線 32,83 Y方向配線 33 絶縁層 81 電子源基板 84 電子放出素子 91 リアプレート 92 支持枠 93 ガラス基板 94 蛍光膜 95 メタルバック 96 フェースプレート 97 高圧端子 98 外囲器 101 基板 102 導電性膜 103 電子放出部 122 黒色導電材 123 蛍光体 201 基板 202 エミッタ電極 203 ゲート電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、対向する一対のエミッタ電極
    とゲート電極とを備え、該エミッタ電極とゲート電極
    が、炭素もしくは炭素化合物からなる導電性膜に形成さ
    れたスリットにより構成された電子放出素子の製造方法
    において、 導電性の探針を前記導電性膜に対向配置し、該探針と該
    導電性膜との間に電位を与えて、前記探針を走査させ、
    前記導電性膜の一部を消失して前記スリットを形成する
    ことを特徴とする電子放出素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記スリットが、平面内で位置変調され
    ていることを特徴とする請求項1記載の電子放出素子の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の製造方法によって得られ
    る電子放出素子を、前記基板上に複数個配置して接続す
    ることにより構成したことを特徴とする電子源。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電子源を有してなるリア
    プレートと、蛍光膜を有するフェースプレートとを対向
    配置し、前記電子源より放出される電子を前記蛍光膜に
    照射して画像表示を行うようにしたことを特徴とする画
    像形成装置。
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