JP2000285477A - 光記録装置およびトラッククロス信号生成方法 - Google Patents

光記録装置およびトラッククロス信号生成方法

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JP2000285477A
JP2000285477A JP11084772A JP8477299A JP2000285477A JP 2000285477 A JP2000285477 A JP 2000285477A JP 11084772 A JP11084772 A JP 11084772A JP 8477299 A JP8477299 A JP 8477299A JP 2000285477 A JP2000285477 A JP 2000285477A
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signal
track
track cross
optical recording
frequency
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JP11084772A
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Takahiro Iwashita
貴弘 岩下
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  • Moving Of Head For Track Selection And Changing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シーク速度にかかわらず信頼性の高いトラッ
ククロス信号を出力できるようにする。 【解決手段】 トラッククロス成分の乗ったトラックエ
ラー(TE)信号またはミラー(MI)信号を入力信号
としてヒステリシスコンパレータ30で2値化してトラ
ッククロス(TC)信号を出力する。TC信号の周波数
を検出手段58により検出し、高くなるとヒステリシス
幅設定手段57によりヒステリシスコンパレータ30の
ヒステリシス幅を狭くし、低くなるとヒステリシス幅が
広くなるように制御する。これにより、シークスピード
が低いときはRF成分によるノイズがなく、また、シー
クスピードが速いときはトラックカウントを確実に反映
した信頼性の高いTC信号を出力できる。さらに、シー
クスピードが速いときはTE信号をMI信号に切替える
ことによりさらにTC信号の信頼性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクなどの
光記録媒体に対しデータを記録または読取り可能な光記
録装置に関し、特に、トラッククロス信号の生成に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図6に光ディスク2に記録された情報を
再生する、あるいは情報を記録および再生する光記録装
置1の一般的な構成を示してある。光記録装置1は、光
ディスク2を所定の回転速度で回転するモータ3と、回
転する光ディスク2の所定のトラックに光スポットを形
成して信号を読取る光ヘッド(光ピックアップ)4を備
えている。光ヘッド4は、フォーカスアクチュエータド
ライバ5によりフォーカシング制御され、トラックアク
チュエータドライバ6によりトラッキング制御される。
また、フィードモータドライバ7により光ヘッド4はト
ラック間を移動するシーク動作を行い、所定のトラック
に光スポットが形成される。また、モータ3は、所定の
回転速度になるようにディスクモータドライバ8により
制御される。
【0003】光ヘッド4により取得された信号に基づき
信号生成回路10がいくつかの信号を生成する。フォー
カスエラー信号FEには、焦点距離にかかる情報が含ま
れておりサーボ制御ブロック12のフォーカスイコライ
ザ14に供給され、フォーカシング制御に用いられる。
トラックエラー信号TEには、トラッキングにかかる情
報が含まれておりサーボ制御ブロック12のトラックイ
コライザ15およびフィードイコライザ16に供給さ
れ、光ヘッド4のトラック方向の動きを制御するのに用
いられる。光ディスク2のトラックに記録されているピ
ットにより変調された再生信号RFは復調回路11に供
給され、光ディスク2からの出力信号としてパーソナル
コンピュータなどのホストに供給される。RF信号ある
いはこれを処理した信号は、サーボ制御ブロック12に
も供給され、光ディスクの回転速度を制御するディスク
イコライザ17などにおいて参照される。また、光記録
装置1は、サーボ制御ブロック12および復調回路11
などを制御するシステムコントローラ13を備えてい
る。
【0004】これらの信号に加え、信号生成回路10か
らはトラッククロス信号TCが出力され、サーボ制御ブ
ロック12およびシステムコントローラ13に供給され
る。トラッククロス信号TCは、シーク中に光ディスク
から反射された光を再生したアナログあるいはデジタル
信号から通過したトラックの情報を抽出した信号であ
り、シーク動作する際にトラック数をカウントし所定の
トラック上に光ヘッドから照射される光スポットを移動
するためなどに用いられる。
【0005】図7に、信号生成回路10においてトラッ
ククロス信号TCを生成する部分を抜き出して示してあ
る。従来、トラッククロス信号TCは、光ヘッド4から
の信号をトラックエラー信号生成手段21に処理したト
ラックエラー(TE)信号から生成されている。すなわ
ち、信号生成回路10においては、トラックエラー信号
生成手段により処理されたアナログ信号はRF信号の成
分を除去するためにローパスフィルタ(LPF)22に
供給され、低周波成分が強調されたTE信号が生成され
る。TE信号はアナログデジタルコンバータ(ADC)
23によってデジタル化された後にトラックイコライザ
15に供給され、トラックアクチュエータドライバ6を
介して光ヘッド4がトラッキング制御される。TE信号
は同時にアナログコンパレータ24により2値化されト
ラッククロス(TC)信号が生成される。
【0006】トラック数をカウントするには、TC信号
と共に方向検出信号(DI)が用いられる。DI信号
は、トラックに対する光ヘッドの移動方向、すなわち、
外周から内周に移動しているか、あるいは内周から外周
に移動しているかを示す信号であり、シーク速度が遅い
場合に特に重要となる。光ディスク2には、必ず偏芯が
あるので、例えば光ヘッド4が静止していたとしても、
ディスクが1周する毎にトラックを横切ることになる。
したがって、低速でシークしているときは、光ヘッドの
移動方向が一定であっても、相対的にはシーク中にトラ
ックを横切る方向が変わることがある。このため、単に
TC信号だけにより横切ったトラック数をカウントして
も所望のトラックに到達することができない。
【0007】このため、信号処理回路10は、TC信号
と共にDI信号も出力するようになっている。DI信号
は、TE信号に加え、光ヘッド4から得られるRF信号
をミラー信号生成手段51およびLPF52により処理
したミラー(MI)信号を方向検出手段56により比較
して生成することができる。RF信号から生成されるM
I信号は、TE信号と位相が90度ずれる信号であり、
光ヘッド4の動いている方向によりTE信号に対し位相
のずれる方向が異なる。このため、MI信号とTE信号
の位相を比較することにより、光ディスク2のトラック
に対する光ヘッド4の相対的な進行方向を判断できる。
したがって、TC信号により判断できるトラック数をD
I信号の方向に従って演算することにより、所望のトラ
ック位置まで光ヘッド4を進めることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図8(a)に示すよう
に、LPF23を通過させてもTE信号にはRF成分な
どの高周波ノイズが残っている。このため、閾値が1つ
のコンパレータで2値化すると、図8(b)に示すよう
にノイズが現れてしまう。したがって、DI信号に基づ
いて演算しても所望のトラック位置に到達できるような
信頼性の高いTC信号を出力することができない。特
に、光ヘッド4を低速でシークするときにトラックカウ
ントを精度良く行う必要があるが、RF成分が大きく現
れるのでTC信号にノイズが乗りやすい。このため、レ
ベルの異なる2つの閾値と比較できるコンパレータ(以
降においてはヒステリシスコンパレータと呼ぶ)によっ
て2値化することが考えられている。
【0009】図9にヒステリシスコンパレータ30の構
成の一例を示し、図10にコンパレータ30の内部の動
作をタイミングチャートで示してある。このヒステリシ
スコンパレータ30はデジタル回路で構成してあるが、
もちろん、アナログ回路で構成することも可能である。
ヒステリシスコンパレータ30は2つのコンパレータ3
1および32を備えており、1つのコンパレータ31は
TE信号を上位レベルの閾値Vshと比較する。他の1
つのコンパレータ32は、TE信号を下位レベルの閾値
Vslと比較する。したがって、図10に示すようなT
E信号に対し、時刻t1に下位レベルの閾値(ローレベ
ル)Vslよりも下だったのに対し、時刻t2にローレ
ベルVslを超えると、コンパレータ32の出力が高レ
ベルに反転する。また、時刻t3に上位レベルの閾値
(ハイレベル)Vshを超えるとコンパレータ31の出
力が高レベルに反転する。さらに、時刻t4にTE信号
がハイレベルVshより下がるとコンパレータ31の出
力は低レベルに反転し、また、時刻t5にTE信号がロ
ーレベルVslより下がるとコンパレータ32の出力も
低レベルに反転する。
【0010】これらのコンパレータ31および32の出
力は、エッジ検出回路33に供給されており、コンパレ
ータ31の立ち上がりエッジおよびコンパレータ32の
立ち下がりエッジがそれぞれ検出され、出力される。す
なわち、時刻t3およびt5にエッジ信号が出力され
る。これらのエッジ信号はTC信号を出力する機能を実
現したステートマシン34に供給され、エッジ信号によ
りレベルが反転するパルス信号がTC信号として出力さ
れる。このように、ヒステリシスコンパレータ30にお
いては、レベル差のある2つの閾値VshおよびVsl
によりTE信号が2値化されるので、TE信号にのった
高周波成分のノイズを除去することができる。
【0011】ヒステリシスコンパレータ30によって得
られたTC信号を図8(c)に示す。このように、レベ
ルの異なる2つの閾値により2値化するとTE信号に乗
ったRF成分などの影響をなくすことができるので、低
速でシークするときはノイズのないTC信号を生成でき
る。しかしながら、高速でシークするときはトラックク
ロス成分の周波数が高くなるがTE信号はLPFにより
帯域制限されているのでトラッククロス成分のレベルが
低くなる。その結果、ヒステリシスコンパレータではT
C信号が生成されないことがある。2つの閾値Vshお
よびVslのレベル差を小さくすればシーク速度が上が
った場合でも対応できるが、逆に、シーク速度が下がっ
たときにRF成分などの影響によりノイズが発生して信
頼性が低下する。
【0012】このため、ヒステリシスコンパレータを用
いても高速シークにおけるTC信号の信頼性はないの
で、TC信号が得られなくなるような高速のシークは行
わないか、あるいは、高速でシークしたときにトラック
カウントにミスが生じても対処できるようにTC信号に
よらない他の検出手段を用いてシーク制御を行う必要が
ある。したがって、高速なシークができないか、また
は、できたとしても余分な機構が必要となるためにコス
トアップになっている。
【0013】そこで、本発明においては、高速でシーク
してもTC信号が得られ、さらに低速でシークしてもT
C信号の精度を維持できるようにすることにより、余分
な機構を用いずに高速シークすることができるトラック
クロス信号の生成方法およびこれを用いた光記録装置を
提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、TC信号を出力するヒステリシスコンパレータの
ヒステリシスとなる2つの閾値のレベル差を、ヒステリ
シスコンパレータにより2値化されたTC信号の周波数
に応じて変え、周波数が高くなるとレベル差を小さく
し、周波数が低くなるとレベル差を大きくするようにし
ている。すなわち、本発明の、光記録媒体のトラックに
対し光ヘッドから光を照射してデータを記録または読取
り可能な光記録装置においては、トラッククロス成分を
含む入力信号をレベルの異なる2つの閾値により2値化
してトラッククロス信号を生成するトラッククロス信号
生成手段と、トラッククロス信号の周波数の増減により
前記2つの閾値のレベル差を減増可能な閾値生成手段と
を有する。また、光記録媒体のトラックに対し光ヘッド
から光を照射してデータを読取り可能な光記録装置にお
いて、トラッククロス成分を含む入力信号をレベルの異
なる2つの閾値により2値化してトラッククロス信号を
生成する方法では、トラッククロス信号の周波数の増減
により2つの閾値のレベル差を減増する閾値生成工程を
有する。
【0015】シーク速度が速くなると入力信号に含まれ
るトラッククロス成分は高周波になり、周期は短くなる
ので、LPFを通過させるとレベルは下がる。そこで、
ヒステリシスコンパレータのレベル差を小さくすること
によりトラッククロス信号が出力されるようにする。一
方、シーク速度が遅くなると入力信号に含まれるトラッ
ククロス成分は低周波になり、周期は長くなるので、L
PFを通過させるRF信号などがノイズとなる。そこ
で、ヒステリシスコンパレータのレベル差を大きくする
ことによりノイズを除去し精度の高いトラッククロス信
号を出力する。
【0016】このように、本発明の光記録装置およびト
ラッククロス信号生成方法においては、シーク速度が速
いときでもトラッククロス信号を出力でき、また、シー
ク速度を遅くしてもトラッククロス信号の精度が劣化す
ることはない。したがって、いつでも信頼性の高いトラ
ッククロス信号を出力できるので、シーク速度を上げる
ために光ヘッドの位置を検出するような余分な機構は不
用であり、低コストで高速シークができる光記録装置を
提供できる。
【0017】トラッククロス成分を備えた入力信号とし
てはトラックエラー信号またはミラー信号が利用でき
る。トラックエラー信号はシーク速度が低いときはミラ
ー信号に比べるとRF信号が乗った成分が小さいのでト
ラッククロス信号の精度を上げやすい。しかしながら、
トラッキングサーボのためにLPFのカットオフを低く
しなければならないので高周波を出力するには向かな
い。そこで、トラッククロス信号の周波数の増減により
トラッククロス信号生成部に供給される入力信号をトラ
ックエラー信号からミラー信号に切替えることが望まし
い。
【0018】また、光ヘッドのサーボ機能をオフしてい
る間、または、光記録媒体のディフェクトを検出してい
る間は、トラッククロス成分が得られているか否かが不
明となるため、閾値のレベル差は減増しないことが望ま
しい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1に、本発明にかかる光記録装
置の信号生成回路10のうち、特にトラッククロス(T
C)信号に係る部分の構成を抜き出して示してある。本
発明は、図6に基づき説明した一般的な構成の光記録装
置1に適用できるものであり、信号生成回路10にかか
る部分を除く詳しい説明は以下では省略する。
【0020】図1に示したように、本例の信号生成回路
10においては、光ヘッド4からの信号を処理してトラ
ックエラー(TE)信号を生成するトラックエラー信号
生成手段21、ローパスフィルタ(LPF)22とを備
えており、さらに、LPF22から出力されたアナログ
信号をADコンバータ(ADC)23によりデジタル化
されたTE信号を出力するようにしている。TE信号は
トラックイコライザ15に供給され、トラックアクチュ
エータドライバ6を介して光ヘッド4のトラッキング制
御のために使用される。
【0021】さらに、本例の信号生成回路10は、光ヘ
ッド4からのRF信号を処理してミラー(MI)信号を
生成するミラー信号生成手段51と、信号処理するLP
F52およびADC53を備えており、方向検出手段5
6によりMI信号とTE信号から方向検出(DI)信号
が生成される。そして、本例の信号生成回路10におい
ては、セレクタ54とデジタルヒステリシスコンパレー
タ30とが設けられており、MI信号およびTE信号の
いずれか一方がセレクタ54により選択され、ハイパス
フィルタ(HPF)55を通した後にデジタルヒステリ
シスコンパレータ30により2値化されTC信号として
出力される。HPF55は、シーク時に光ヘッド4のレ
ンズシフトによりオフセットが発生した場合を考慮した
ものである。もちろん、HPF55の代わりにヒステリ
シスコンパレータ30の2つの閾値(ハイレベルVsh
およびローレベルVsl)の値を制御することにより対
処することも可能である。
【0022】ヒステリシスコンパレータ30の構成例
は、先に、図9に基づき説明した通りであり、本例の信
号生成回路10は、さらに、デジタルヒステリシスコン
パレータ30の出力信号であるTC信号の周波数を検出
する検出手段58と、検出された周波数によりヒステリ
シスコンパレータ30のヒステリシス幅、すなわち、2
つの閾値VshおよびVslのレベル差を制御するヒス
テリシス幅設定手段57を備えている。さらに、検出手
段58の検出結果はMI信号とTE信号のいずれかを選
択するセレクタ54に供給され、TC信号の周波数によ
り、いずれかの信号が選択される。
【0023】図2に、本例の信号生成回路10において
TC信号が出力される処理をフローチャートにより示し
てある。まず、ステップ61でヒステリシスコンパレー
タ30を用いてTE信号を2値化してTC信号を出力す
る処理が開始される。ステップ62で光記録装置1がフ
ォーカスサーボオフ状態のオペレーション、あるいはデ
ィフェクト検出のオペレーションであるときは、TC信
号の周波数が変動してもヒステリシスコンパレータ30
の状態を変える操作は行わない。フォーカスサーボオン
でディフェクトも検出されていないときは、ステップ6
3において、周波数検出手段58によりTC信号の周波
数が予め設定されていた第1の設定値と比較される。そ
して、TC信号の周波数が第1の設定値に対し増減した
ときはステップ64においてヒステリシス幅設定手段5
7により閾値のレベル差が予め設定されたアルゴリズム
にしたがって変更される。
【0024】図3にアルゴリズムの一例を示してある。
このアルゴリズムにおいては、閾値のレベル差Vdを変
更するためにTC信号の周波数と比較する第1の設定値
としてAおよび2Aという2つの数値が用意されてい
る。まず、TC信号の検出周波数が設定値Aと一致ある
いはこの値を通過すると、シークスピードが増加してい
るか否かを判断する。シークスピードの傾向は、TC信
号の検出周波数が増加しているか減少しているかで判断
できる。そして、シークスピードが増加しているとき
は、ヒステリシスコンパレータ30の上位の閾値(ハイ
レベル)Vshの値を2HからHに半減し、同様に、下
位の閾値(ローレベル)Vslの値を半減する。これに
より、ヒステリシスコンパレータ30におけるヒステリ
シス幅(VshとVslのレベル差)Vdは半分に減少
される。
【0025】TC信号の検出周波数がさらに増加して設
定値2Aと一致またはこの値を通過すると、シークスピ
ードが増加していることを確認した後、ハイレベルVs
hおよびローレベルVslを0にする。これにより、ヒ
ステリシス幅Vdは0になるので、通常のコンパレータ
と同様に1つの閾値により入力信号が2値化される。
【0026】逆に、シークスピードが低下してTC信号
の検出周波数が減少すると、設定値2Aに到達または通
過したときにハイレベルVshはHに設定され、ローレ
ベルVslはLに設定される。したがって、ヒステリシ
ス幅Vdが復帰する。さらにシークスピードが低下して
TC信号の検出周波数が減少し、設定値Aに到達または
通過すると、ハイレベルVshは2Hに設定され、ロー
レベルVslは2Lに設定される。このため、ヒステリ
シス幅Vdは2倍になる。
【0027】図4に、このアルゴリズムにしたがって、
入力信号(本図ではTE信号)からTC信号が生成され
る様子を示してある。なお、図4では、TC信号の周波
数を判断する代わりに周期検出カウンタを用いてTC信
号の周期をカウントしているが、処理的には等価なもの
である。周期検出カウンタは、TC信号の立上りを検出
するエッジ信号によりリセットされ、それまでにカウン
トした値が周期Xとして記憶される。まず、時刻t11
より前においては、TC信号の周期X1が十分に長い
(周波数が低い)のでヒステリシスコンパレータ30の
ヒステリシス幅Vdは大きく設定されており、TE信号
にRF信号成分が大きくのって1つの閾値ではノイズが
現れる場合でも、ノイズが少なく信頼性の高いTC信号
を出力することができる。
【0028】しかしながら、シークスピードが速くなる
と、TE信号の周波数は増加し、LPF22により信号
レベルは低下する。そこで、時刻t11に周期X1が所
定の値、すなわち、上記のアルゴリズムの周波数Aに相
当する値に達すると、ヒステリシス幅Vdは半分に変更
される。これにより、TE信号の信号レベルが低下して
も、それを確実に2値化してTC信号を出力することが
できる。また、TE信号のレベルが低下することによ
り、それに乗っているRF成分も低下するので、このよ
うにヒステリシス幅Vdを狭くしてもノイズが発生する
可能性は小さく信頼性の高いTC信号を生成できる。
【0029】さらにシークスピードが増加してTE信号
の周波数が増加するとTE信号のレベルはさらに下が
り、トラッククロス成分だけがほとんど反映される状態
になる。そこで、時刻t12に周期X2が周波数2Aに
相当する値になると、ヒステリシス幅Vdを0にし、T
E信号にのったトラッククロス成分を2値化できるよう
にする。この結果、シークスピードが早くなり、TE信
号に反映されるトラッククロス成分の周波数が高く、レ
ベル的には小さくなっても、それを2値化してTC信号
を出力することができる。
【0030】逆に、シークスピードが低下してTC信号
の周期が長く(周波数が低く)なると、時刻t13にヒ
ステリシス幅Vdを復帰させる。シークスピードが低下
するとTE信号の周波数が低くなるので信号レベルが上
がりRF成分が現れるが、ヒステリシス幅Vdを設定す
ることによりRF成分によるノイズを防止できる。さら
に、シークスピードが低下して周波数が低くなると時刻
t14にヒステリシス幅Vdを元に戻す。これにより、
シークスピードが遅く、TC信号として高精度が要求さ
れるときでもノイズの影響のないTC信号を生成するこ
とができる。したがって、本例の信号生成回路10にお
いては、シークスピードが低いときは精度の高いトラッ
ククロス信号を出力でき、また、シークスピードが速く
なってもトラッククロス成分が消えることなく、それを
確実に反映した信頼性の高いトラッククロス信号を出力
できる。このため、シークスピードを高速化してもトラ
ッククロス信号をカウントすることによりトラック位置
を制御することができ、余分な機構を用いる必要はなく
なる。
【0031】さらに、図2に示すように、本例の信号生
成回路10は、ステップ65においてトラッククロス
(TC)信号の周波数を第2の設定値と比較し、これに
よりステップ66においてヒステリシスコンパレータ3
0に入力される信号をTE信号からMI信号に切替える
ようにしている。図3に示したアルゴリズムは、信号を
切替える第2の設定値を2Aにした例である。すなわ
ち、TC信号の検出周波数が2Aになり、シークスピー
ドが増加傾向であると入力信号をTE信号からMI信号
に切替える。また、逆に、シークスピードが減少傾向に
あると入力信号をMI信号からTE信号に切替える。
【0032】図5(a)に示すように、RF信号は、ピ
ット成分を反映した高周波成分に加え、オントラックと
オフトラックにより変動するミラー成分を反映した低周
波成分を備えている。図5(b)に示すように、RF信
号から信号処理回路を通して生成されたミラー(MI)
信号は、TE信号と位相が90度ずれるがトラッククロ
ス成分を備えている。TE信号と比較するとMI信号は
RF成分が乗りやすいのでシークスピードの低い領域で
はノイズ成分が多くなる。しかしながら、TE信号はサ
ーボをかけるためにLPFのカットオフを低くしなけれ
ばならずシークスピードを上げたときは高周波数の信号
を出力しにくい。これに対し、MI信号は方向検出手段
56において使用されるので、位相判別ができる程度に
LPFのカットオフを適当に選択することで高周波成分
を出力させることができる。したがって、本例において
は、TC信号の周波数が高くなるとTE信号からMI信
号にヒステリシスコンパレータ30の入力信号を変える
ことにより、シークスピードが高速になったときでも確
実にTC信号を出力できるようにしている。一方、TC
信号の周波数が低いときはTE信号を入力信号としてノ
イズの少ない信頼性の高いTC信号を出力できるので、
DI信号に基づきカウントすることによりトラック位置
を精度良く求めることができる。
【0033】なお、本例においては、デジタルヒステリ
シスコンパレータを用いており、入力信号はシーク周波
数の最大値の2倍以上のサンプリング周波数でTE信号
またはMI信号がサンプリングされADCによりデジタ
ル化されていることが望ましい。もちろん、アナログ信
号をヒステリシスコンパレータに入力してTC信号を出
力するようにしても良いが、ステートマシンを用いて信
号生成回路10を構成するという面ではADCによりサ
ンプリングした信号を用いることが望ましい。
【0034】また、本例では、ADCによりデジタル化
されたTE信号およびMI信号を方向検出手段56に供
給してDI信号を生成しているが、図7に示したように
アナログ信号に基づきDI信号を生成するようにしても
良いことはもちろんである。
【0035】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、トラッククロス信号を出力するために上下2つの閾
値により2値化することができるヒステリシスコンパレ
ータを用い、さらに、2つの閾値のレベル差、すなわ
ち、ヒステリシス幅を出力されるトラッククロス信号の
周波数に応じて変更できるようにしている。このため、
シークスピードが遅くトラッククロス信号の周波数が小
さいときはヒステリシス幅を大きくすることにより信頼
性の高いトラッククロス信号を出力できる。また、AD
変換する前にLPFによる帯域制限をかけることによ
り、シークスピードが高速になりトラッククロス信号の
レベルが小さくなるケースでも、ヒステリシス幅を小さ
くする、あるいは無くすことにより確実にトラッククロ
ス信号が出力できる。さらに、ヒステリシスコンパレー
タに入力される信号をトラッククロス信号の周波数が高
くなったときはトラックエラー信号からミラー信号に変
えることにより、さらに信頼性を向上することができ
る。
【0036】このように、本発明の光記録装置およびト
ラッククロス信号生成方法を採用することにより、低速
から高速にシークスピードが変化する間、いつでも信頼
性の高いトラッククロス信号を出力することができ、信
頼性が向上する。そして、高速にシークしたする光記録
装置においてもトラッククロス信号によりトラック位置
を判断できるので余分な検出機構を省きコストダウンを
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光記録装置の信号生成回路のう
ち、トラッククロス信号を生成する部分の構成を抜き出
して示すブロック図である。
【図2】トラッククロス信号を生成する処理を示すフロ
ーチャートである。
【図3】ヒステリシス幅を制御するアルゴリズムの一例
を示す図である。
【図4】トラッククロス信号を生成する様子を示すタイ
ミングチャートである。
【図5】トラックエラー(TE)信号とミラー(MI)
信号を説明する図である。
【図6】光記録装置の一般的な構成を示すブロック図で
ある。
【図7】従来の信号生成回路のうち、トラッククロス信
号を生成する部分の構成を抜き出して示すブロック図で
ある。
【図8】TE信号からトラッククロス(TC)信号を生
成する概要を示す図である。
【図9】ヒステリシスコンパレータの一例を示すブロッ
ク図である。
【図10】ヒステリシスコンパレータにより2値化する
様子を示す図である。
【符号の説明】
1 光記録装置 2 光ディスク 4 光ヘッド 10 信号生成回路 12 サーボ制御ブロック 21 トラックエラー信号生成手段 22、52 ローパスフィルタ(LPF) 23、53 A/Dコンバータ(ADC) 30 ヒステリシスコンパレータ 51 ミラー信号生成手段 54 セレクタ 55 ハイパスフィルタ(HPF) 57 ヒステリシス幅設定手段 58 周波数検出手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光記録媒体のトラックに対し光ヘッドか
    ら光を照射してデータを記録または読取り可能な光記録
    装置であって、 トラッククロス成分を含む入力信号をレベルの異なる2
    つの閾値により2値化してトラッククロス信号を生成す
    るトラッククロス信号生成手段と、 前記トラッククロス信号の周波数の増減により前記2つ
    の閾値のレベル差を減増可能な閾値生成手段とを有する
    光記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記入力信号はトラ
    ックエラー信号またはミラー信号であることを特徴とす
    る光記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記トラッククロス
    信号の周波数の増減により前記トラッククロス信号生成
    部に供給される入力信号をトラックエラー信号からミラ
    ー信号に切替え可能な選択手段を有する光記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記閾値生成手段
    は、前記光ヘッドのフォーカスサーボ機能をオフしてい
    る間、または、光記録媒体のディフェクトを検出してい
    る間は閾値のレベル差を減増しないことを特徴とする光
    記録装置。
  5. 【請求項5】 光記録媒体のトラックに対し光ヘッドか
    ら光を照射してデータを読取り可能な光記録装置におい
    て、トラッククロス成分を含む入力信号をレベルの異な
    る2つの閾値により2値化してトラッククロス信号を生
    成する方法であって、 前記トラッククロス信号の周波数の増減により前記2つ
    の閾値のレベル差を減増する閾値生成工程を有するトラ
    ッククロス信号生成方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記入力信号はトラ
    ックエラー信号またはミラー信号であることを特徴とす
    るトラッククロス信号生成方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記トラッククロス
    信号の周波数の増減により前記入力信号をトラックエラ
    ー信号からミラー信号に切替える選択工程をさらに有す
    るトラッククロス信号生成方法。
  8. 【請求項8】 請求項5において、前記閾値生成工程で
    は、前記光ヘッドのフォーカスサーボ機能をオフしてい
    る間、または、光記録媒体のディフェクトを検出してい
    る間は閾値のレベル差を減増しないことを特徴とするト
    ラッククロス信号生成方法。
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