JP2000283439A - 小型焼却炉 - Google Patents

小型焼却炉

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JP2000283439A
JP2000283439A JP11092772A JP9277299A JP2000283439A JP 2000283439 A JP2000283439 A JP 2000283439A JP 11092772 A JP11092772 A JP 11092772A JP 9277299 A JP9277299 A JP 9277299A JP 2000283439 A JP2000283439 A JP 2000283439A
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reburning
combustion
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gas flow
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JP11092772A
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Toshihiko Miyamoto
俊彦 宮本
Yoshiaki Okada
善紀 岡田
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INCINER KOGYO KK
Original Assignee
INCINER KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイオキシン類の発生を抑制しつつ煤塵の分
離除去能力を高めた小型の焼却炉を提供する。 【解決手段】 再燃焼室Aの入口部に設けられたバッフ
ル板2には、ガス通路2aが外周側部分に貫通形成され
ている。また、再燃焼室Aの内筒周壁面には、助燃装置
1の火炎口1aと複数の二次空気供給口3とが、内筒周
壁面の接線方向に近接する傾斜角度で延在するように配
置されている。さらに、再燃焼室Aの上端部分には、天
蓋4の中心部に開口された中央排気口20と、内筒周壁
に開口するように接続された外周排気口21とが設けら
れている。これにより、再燃焼室A内において、燃焼ガ
スの旋回流動を実現させるとともに、二次空気と燃焼ガ
スとを効率良く攪拌混合させて完全燃焼させることがで
きる。さらに、そのまま大気に放出可能なガス流と、煤
塵の分離除去を必要とするガス流とに分離して排出する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴミの安定・減容
化対策の一つとしてのゴミの焼却処理において、主燃焼
室で発生する燃焼ガス中に残存する未燃分を再燃焼さ
せ、ダイオキシン類の発生を抑制させつつ、完全燃焼さ
せた清浄ガスと、煤塵を含む汚染ガスとを良好に分離す
ることができるようにした小型焼却炉に関する。
【0002】
【従来の技術】一般家庭などに用いられる焼却炉は、通
常、焼却処理能力が50kg/h以下の小型焼却炉であ
るが、小型焼却炉の構造は、主燃焼室の上に再燃焼室を
備えた竪型形式のものがほとんどであり、主燃焼室に投
入した廃棄物が燃え尽きたら次の廃棄物を投入するバッ
チ式の焼却処理を行うように構成されている。このよう
な竪型形式の小型焼却炉では、以下のようなプロセスよ
って廃棄物の焼却が行われる。
【0003】まず、主燃焼室の廃棄物投入口から投入さ
れたゴミや廃材などの各種廃棄物に対して、新聞紙など
の燃え易いものに点火された火種が投入され、これによ
り廃棄物が着火されて燃焼が開始される。主燃焼室にお
いて発生した灰は、火格子の開口部から主燃焼室の底面
側に落下し、一方、上記廃棄物から発生した未燃焼成分
を含む燃焼ガスは、上記主燃焼室の上方に設けられたバ
ッフル板により整流されつつ再燃焼室内に流入してい
く。
【0004】再燃焼室内に流入した燃焼ガスに含まれて
いる未燃焼成分は、再燃焼室に設けられたバーナ等の助
燃装置から吐出される旋回燃焼火炎によって、当該再燃
焼室内に供給される二次空気とともに再燃焼させられ完
全燃焼させられる。この再燃焼により生成したガスは、
その全量が、一旦サイクロン集塵装置内に送られる。サ
イクロン集塵装置内では、上記主燃焼室から再燃焼室内
に持ち込まれた焼却灰や、再燃焼室内で生成した飛灰等
の煤塵が、旋回気流の遠心力によって集塵され、それに
より清浄化された燃焼ガスだけが、煙突側に送られ大気
中に放出されるようになっている。
【0005】このような小型焼却炉の主燃焼室で発生し
た燃焼ガスが、再燃焼室で再燃焼されて煙突より大気中
に放出されるまでの時間は、通常、1秒以下であり、こ
の間に、再燃焼室で燃焼ガスと二次空気とが攪拌・混合
され、助燃装置からの火炎によって再燃焼されることと
なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の小型焼却炉における再燃焼室での燃焼及び煤塵分離
作用は、不完全又は低効率となっており、ダイオキシン
類の発生の一因となっているとともに、十分な燃焼状態
及び煤塵分離作用を得ようとすると、装置全体が大型化
してしまうという問題を招来する。また、再燃焼された
燃焼ガスの全量をサイクロン集塵装置に導くことによっ
て燃焼ガスに含まれている煤塵を捕捉する構造としてい
るため、サイクロン集塵装置も大型しており、さらに建
設費が嵩むという問題もある。
【0007】そこで、本発明は、焼却炉から発生するダ
イオキシン類をいかに処理するかではなく、焼却炉の構
造を改良することにより、小型の装置によって、燃焼ガ
スを完全に再燃焼させ、ダイオキシン類の発生そのもの
を抑制すると同時に、燃焼ガス中の未燃成分を効率的に
燃焼させることにより煤塵の量を減少させ、しかも発生
した煤塵を効率的かつ確実に分離除去することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明では、投入された廃棄物を燃
焼させる主燃焼室と、その主燃焼室の上方に設けられて
上記廃棄物から発生した燃焼ガスのガス流を旋回させつ
つ再燃焼させる略円筒状の再燃焼室と、前記再燃焼室の
下端入口部分に設けられて上記主燃焼室からのガス流を
整流するバッフル板と、を有する小型焼却炉において、
前記バッフル板には、前記ガス流を前記再燃焼室の内筒
周壁面に沿って流動させるように絞り込むガス通路が、
当該バッフル板の外周側部分に貫通形成されている。
【0009】請求項2に記載の発明では、上記請求項1
のバッフル板が、再燃焼室に対して着脱自在に取り付け
られている。
【0010】請求項3に記載の発明では、上記請求項1
のバッフル板の直上位置に、前記再燃焼室内に火炎を突
出させる助燃装置の火炎口が設けられ、当該助燃装置の
火炎口は、上記再燃焼室内のガス流に旋回動作を生成さ
せるように、再燃焼室の内筒周壁面の接線方向に近接す
る傾斜角度で延在しているとともに、前記助燃装置の火
炎口より上方の領域に、前記再燃焼室の内筒周壁面に開
口する複数の二次空気供給口が配列され、これらの各二
次空気供給口は、前記再燃焼室内のガス流の旋回動作を
助長させるように、前記再燃焼室の内筒周壁面の接線方
向に近接する傾斜角度にて延在している。
【0011】請求項4に記載の発明では、上記請求項2
の再燃焼室の上端部分には、当該再燃焼室内の中心部分
を上昇流動してきたガス流を上方の煙突側に導くように
当該再燃焼室の天蓋の中心部に開口された中央排気口
と、前記再燃焼室内の外周側を旋回しながら上昇流動し
てきたガス流をサイクロン集塵装置内に導くように、当
該再燃焼室内の内筒周壁に開口して上記サイクロン集塵
装置側に接続された外周排気口と、が設けられている。
【0012】このような構成を有する請求項1に記載の
発明によれば、主燃焼室内で発生した燃焼ガスが、主燃
焼室から再燃焼室へ流入する際にバッフル板の外周側に
配置されたガス通路を通ることによって外周側に絞り込
むように案内され、これにより再燃焼室の内筒周壁面に
沿った高速の燃焼ガス流が得られることとなり、簡易な
構造のバッフル板によって、再燃焼室内で旋回気流が良
好に生成されるようになっている。
【0013】また、請求項2に記載の発明によれば、使
用条件の厳しい環境下に配置されるバッフル板の取り替
えが容易に行われるようになり、常時良好な機能が得ら
れる。
【0014】さらに、請求項3記載の発明によれば、バ
ッフル板の絞り案内作用によって再燃焼室の内筒周壁面
に沿って流動させられた高速の燃焼ガス流が、助燃装置
からの旋回燃焼火炎によって、再燃焼室内の外周側での
旋回流動になされ、その再燃焼ガスの旋回気流が、二次
空気供給口から送給される空気流によって更に助長させ
られることとなり、極めて強い旋回気流が生成されられ
る。
【0015】また、請求項4に記載の発明によれば、再
燃焼室内の強い旋回気流から生じる強い遠心力によっ
て、主燃焼室から再燃焼室内に持ち込まれた焼却灰や、
再燃焼室内で生成された飛灰等の煤塵が、再燃焼室の内
筒壁面側に良好に集められることとなり、その再燃焼室
の外周側に集められた煤塵が、外周排気口を通してサイ
クロン集塵装置内に良好に集塵される。一方、再燃焼室
の中心部分の再燃焼ガス流は、極めて良好な清浄度を有
することとなるため、その中心部分の清浄ガス流が中心
側排気口を通して煙突側に送り出される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明による小型焼却炉の
実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示す
ように、ほぼ直方体状に形成された主燃焼装置Bの手前
側(図示左側)の上部側には、斜め上方に向かって開口
する廃棄物の投入口17が設けられている。その投入口
17には、当該投入口17の上部に設けられたヒンジ部
18aを介して、上記主燃焼室Bの内部側に向かって押
し開く開閉扉18が取り付けられている。
【0017】上記主燃焼室B内の下部側には、火格子1
4が配置されている。この火格子14は、主燃焼室Bの
奥側から手前側に向かって徐々に上昇傾斜するように配
置されており、この火格子14の傾斜配置によって、手
前側の投入口17から投入されたゴミや廃材などの各種
廃棄物が、火格子14の奥側(図示右側)から順次載置
されていくようになっている。また、上記火格子14の
下方側には、当該火格子14上で燃焼した廃棄物の灰が
落下して堆積するスペース空間が画成されている。
【0018】また、上記火格子14の手前側、すなわち
前記投入口17の下方側には、上記火格子14上の廃棄
物に点火を行ったり、燃焼後に火格子14上に残留した
瓶・缶などの不燃物を取り出したり、廃棄物の焼却によ
って生じた灰を取り出すための点火排出口15が設けら
れている。この点火排出口15には、前記主燃焼室Bの
手前側壁面から突出するようにして開閉蓋15aが取り
付けられている。さらに、上記主燃焼室Bの底壁面16
には、上記点火排出口15側に繋がるようにして傾斜面
16aが設けられており、主燃焼室B内の底面16に溜
まった前記灰の掻き出しが、上記傾斜面16aを通して
容易に行われるようになっている。
【0019】さらに、上記主燃焼室B内の両側面(図
中、紙面と平行な面)における上下方向のほぼ中央部に
は、複数の空気供給口13が、略水平方向に一列に配列
するように開口している。そして、上記主燃焼室Bの上
方に配置された送風機10からの圧縮空気が、主燃焼室
Bの壁面内外壁側に設けられた空気供給路12を通して
上記各空気供給口13から主燃焼室B内に供給されるよ
うになっている。
【0020】上記送風機10の吐出側に連結された空気
供給路12は、主燃焼室Bの手前側の上端外壁面から、
主燃焼室Bの上面を経由して後(背面)側の外壁面に回
り、背面側上端から下方に降下し、主燃焼室Bの背面側
の外壁面のほぼ中央部から両側面の外壁面に回って上記
各空気供給口13に連結されている。
【0021】また、上記主燃焼装置Bの上部側には、略
円筒状の再燃焼装置Aが連設されている。この再燃焼室
Aは、上記主燃焼装置Bで発生した燃焼ガスのガス流を
旋回させつつ再燃焼させるものであるが、当該再燃焼室
Aの下端側に設けられた入口部分には、上記主燃焼室B
からのガス流を整流するバッフル板2が装着されてい
る。このバッフル板2は、図2(b)及び図3にも示さ
れているように、上記再燃焼装置Aの内筒壁面とは別個
に形成された略円筒体からなり、再燃焼装置Aの内部に
挿入するようにして着脱自在に装着されている。そし
て、その円筒体の外周側部分には、上記主燃焼室B内で
生成された燃焼ガスを通すためのガス通路2aが凹設さ
れており、上記主燃焼室Bからの燃焼ガスが、これらの
各ガス通路2aを通過することによって整流作用が行わ
れるようになっている。
【0022】より詳細には、上記バッフル板2に設けら
れたガス通路2aは、当該バッフル板2の外周側部分に
等間隔で4ヵ所形成されており、それぞれの各ガス通路
2aが、バッフル板2をほぼ扇形の横断面形状にて軸方
向に貫通するように形成されている。これらの各ガス通
路2a内を、前記主燃焼室B内で発生したガス流が通過
することによってガス流が外周側に絞り込まれ、その結
果、再燃焼室Aの内筒周壁面側に沿った高速のガス流が
生成させられて、次に説明するような旋回流を生じやす
い状態になされる。
【0023】すなわち、上記再燃焼室Aの内筒周壁面に
は、助燃装置(バーナ)1の火炎口1aが、上述したバ
ッフル板2の直上位置から再燃焼室A内に突出するよう
に設けられている。この助燃装置1の火炎口1aは、再
燃焼室Aの内筒周壁面の接線方向に近接する傾斜角度で
延在するように配置されている。このように配置された
助燃装置1の火炎口1aから吐出される火炎は、主燃焼
室Bから上昇流入してきた燃焼ガスを再燃焼させる火種
として用いられるが、その助燃装置1から吐出する火炎
によって、吐出方向を接線方向とする旋回流が再燃焼室
A内で生じさせられるようになっている。
【0024】また、上記助燃装置1の火炎口1aより上
方側の領域には、図2(a)にも示されているように、
再燃焼室Aの内筒周壁面に開口する多数の二次空気供給
口3が千鳥格子状に配列されている。これらの各二次空
気供給口3も、前記助燃装置1の火炎口1aと同様に、
再燃焼室Aの内筒周壁面の接線方向に近接する傾斜角度
にて延在するように配置されている。このように配置さ
れた二次空気供給口3からの供給空気によって、上記助
燃装置1の火炎によって生じた燃焼ガスの旋回流が、更
に助長されることとなり、一層強力な旋回流が形成され
るとともに、再燃焼室A内での燃焼ガスの二次空気との
攪拌・混合が促進され、燃焼ガスの再燃焼が促進される
ような構成になっている。
【0025】このとき、上記再燃焼室Aの側部には、前
記各二次空気供給口3に空気を供給するための送風機1
0が配置されている。この送風機10の吐出側パイプ1
0aは、上記再燃焼室Aの外筒周壁面における上記助燃
装置1の火炎口1aを除いた領域の全面に設けられた二
次空気室19に連結されており、上記送風機10からの
圧縮空気が、上記二次空気室19内に一旦蓄えられるこ
とによって、二次空気が約100℃に予熱されるように
なっている。より詳細には、上記送風機10の吐出側パ
イプ10aには分岐部が設けられており、その分岐部か
ら延出する各パイプが、風量調整用のダンパー11を経
て、前記主燃焼室Bの空気供給路12及び再燃焼室Aの
二次空気室19にそれぞれ繋がれている。
【0026】さらに、上記再燃焼室Aの上端部分には、
中央排気口20と、外周排気口21とが設けられてい
る。そのうちの中央排気口20は、上記再燃焼室Aの天
蓋4の中央部に開口するように設けられており、他方の
外周排気口21は、再燃焼室Aの上端側の内筒周壁に開
口するように設けられている。
【0027】上述のようにして設けられた中央排気口2
0は、再燃焼室A内の完全燃焼ガスのうちの中心部分を
上昇流動してきたガス流を、当該再燃焼室Aの上端側に
連結された煙突9内に導くものであり、他方の外周排気
口21は、再燃焼室Aの内筒周壁に沿うように旋回しな
がら上昇してきた煤塵を含むガス流を、サイクロン集塵
装置C内に導くものである。このように再燃焼室Aの上
端部分では、上述したバッフル板2、助燃装置1及び二
次空気供給口3によって得られた強力な旋回気流の遠心
力によって、外周側に集められた煤塵などを含む外周側
の汚染ガス流と、完全燃焼してそのまま大気に排出可能
な中心側の清浄ガス流とに、効率良く分離されて次工程
に送出される構成になされている。
【0028】上記再燃焼室Aの外周排気口21には、接
続管5を介してサイクロン集塵装置Cが連結されてい
る。このサイクロン集塵装置Cは、その長手方向が再燃
焼室Aの長手方向と略平行になるように配置されてお
り、前記外周排気口21から流入して接続管5から旋回
しながら降下するガス流を、煤塵と燃焼ガスとに分離さ
せるほぼ円錐状のサイクロン部6と、そのサイクロン部
6の下方に配置され、分離された煤塵を貯留する円筒状
の煤塵貯留箱7と、上記サイクロン部6で分離された燃
焼ガスを排出させる燃焼ガス出口管8と、を備えてい
る。
【0029】上記燃焼ガス出口管8の入口側開口部分8
aは、前記サイクロン部6とほぼ同心軸上に配置されて
おり、その入口側開口部分8aからサイクロン部6の外
部側へ略鉛直方向に突出する管路部分8bは、上記再燃
焼室Aの天蓋4の直上位置において略水平方向に向かっ
て直角に折れ曲がり、煙突9内に突入している。さら
に、その煙突9内の中心部では、上記管路部分8bの先
端側が、上方に向かって略直角に折れ曲がって延び、出
口側開口部分8cに繋がっている。
【0030】次に、上述のように構成された小型焼却炉
における燃焼ガスの流動について説明する。まず、助燃
装置1が点火されることにより、再燃焼室A内が800
℃以上の高温状態に保たれた後、廃棄物投入口17から
主燃焼室B内に投入されたゴミや廃材などの各種廃棄物
に対して、新聞紙などに点火された火種が、点火排出口
15を通して投入されることにより前記廃棄物が点火さ
れ燃焼が開始される。
【0031】前記廃棄物の燃焼によって発生した灰は、
火格子14の開口部から主燃焼室Bの底部に落下する一
方、燃焼ガスは、主燃焼室Bと再燃焼室Aとの連結部に
設けられたバッフル板2のガス通路2aを通して外周側
に絞り込まれるようにして流動していき、再燃焼室Aの
内筒周壁面に沿うように高速で流入していく。
【0032】このように、バッフル板2のガス通路2a
を通過することによって旋回気流に変換されやすい状態
になされた燃焼ガスの未燃焼成分は、上記バッフル板2
の直上位置に設けられた助燃装置(バーナ)1の火炎口
1aからの略接線方向への吐出火炎によって再点火さ
れ、これにより旋回流を形成しつつ再燃焼が行われる。
【0033】さらに、上記助燃装置1からの火炎による
再燃焼ガスの旋回気流は、二次空気口3から供給される
二次空気によって助長される。すなわち、上記二次空気
は、二次空気口3の数や配列および空気の供給量や吐出
速度などを考慮して略接線方向に吐出されており、それ
によって旋回しながら上昇してきた燃焼ガスと攪拌・混
合され、燃焼ガスの旋回速度を加速させつつ燃焼ガスの
未燃焼分の燃焼に寄与する。その結果、燃焼ガスは、再
燃焼室A内において、燃焼ガス自身の燃焼による発熱に
よってさらに高温渦流となり、再燃焼室Aの最上部にお
ける旋回燃焼部の最終段階までの間に完全燃焼を完了す
る。
【0034】上述のように、主燃焼室Bから再燃焼室A
内に持ち込まれた焼却灰や、ここで生成された飛灰等の
煤塵は、燃焼ガスの旋回気流が有する強力な遠心力によ
って旋回気流の外側に集められ、直接又は再燃焼室Aの
天蓋4に衝突して、外周排気口21内に流入し、接続管
5を経てサイクロン部6に導かれることとなる。このサ
イクロン部6では、上記焼却灰や飛灰などの煤塵が遠心
分離されて、サイクロン部6の下部に設けられた煤塵貯
留箱7に貯えられるとともに、煤塵が除去された清浄な
燃焼ガスは、燃焼ガス出口管8を経て煙突9内に導かれ
る。
【0035】一方、上記再燃焼室Aの中心部分を上昇す
る煤塵等を含まない完全燃焼ガス流は、中央排気口20
を経てそのまま煙突9から大気に排出されることとな
る。このとき、完全燃焼したガス流は、前記サイクロン
集塵装置Cで除塵され燃焼ガス出口管8を経て煙突9内
に導かれてきた清浄な燃焼ガスと煙突9において合流
し、その後大気に放出される。
【0036】以上の説明から明らかなように、本発明に
よれば、主燃焼室Bから再燃焼室A内に流入する燃焼ガ
スの流れを、バッフル板2によって再燃焼室A内の内筒
周壁部側に絞り込むように規制し、再燃焼室Aにおいて
は、その絞り込み規制されて流入してきたガス流を、助
燃装置1からの火炎によって旋回流として再燃焼させ、
さらに、二次空気によって、そのガス流の旋回動作が助
長される。従って、長さの短い小型焼却炉の再燃焼室A
内においても、強力な旋回燃焼ガス流が生成されること
となり、それによって、800℃以上の高温下において
1秒前後の短時間の間に、二次空気と燃焼ガスとが効率
良く攪拌・混合させられて完全燃焼が行われる。これに
より、ダイオキシン類の発生が抑制させられる。
【0037】また、排ガス中には、ガス状のダイオキシ
ン類や粒子状のダイオキシン類が含まれるが、特に、排
ガスや焼却灰よりもダイオキシン類を多く含む煤塵を、
強力な旋回燃焼によって清浄ガスから分離しつつ、燃焼
の最終段階で凝縮してサイクロン集塵装置Cに流入させ
ている。その結果、上記煤塵は、排ガス中から確実に捕
獲して分離されることとなり、最終的に煙突9から放出
される燃焼ガスは極めて清浄な状態となり、大気汚染を
防止することができる。
【0038】特に、本実施形態では、上述した強力な旋
回燃焼流によって再燃焼室Aの外周側に集められた煤塵
を含むガス流のみが、サイクロン集塵装置C内に流入さ
せるため、従来のように燃焼ガスの全量を流入させてい
た装置に対してサイクロン集塵装置Cが大幅に小型化さ
れる。
【0039】従来技術と本発明とによる小型焼却炉の排
ガス中のダイオキシン類及び煤塵濃度の実測例を次表1
に示す。
【表1】 本表から明らかなように、本発明による装置によれば、
ダイオキシン類及び煤塵濃度のいずれについても大幅に
改善される。
【0040】また、本実施形態では、使用条件の厳しい
環境下に配置されるバッフル板2を別体にて形成してお
き、取り替えを容易に行い得る構成としているので、常
時良好な機能が得られる。
【0041】一方、上述した実施形態と同一の構成物を
同一符号で表した図4及び図5に示されている実施形態
では、再燃焼装置Aの図示下端側の入口部分にバッフル
板22が配置されている。このバッフル板22は、再燃
焼装置Aの内筒壁面とは別個に形成されており、内部に
挿入するようにして着脱自在に装着されたものである
が、本実施形態におけるバッフル板22は、軸方向の上
側に向かって径が拡大するように形成されていて、その
径の拡大に伴って形成されている傾斜側面が、同じく軸
方向の上側に向かって径が拡大するように形成された再
燃焼装置Aの内筒壁面の傾斜面に対して上方側から受け
られる構成になされている。
【0042】このように構成すれば、再燃焼装置Aの内
筒壁面に対して、バッフル板22を上方側から落とし込
むだけで、他の固定部材等を用いることなくバッフル板
22の固定を行うことができることとなり都合が良い。
【0043】さらに本実施形態では、上記バッフル板2
2の外周部に4箇所設けられた各ガス通路22aが、軸
方向に沿って螺旋状に延在しており、これら螺旋状のガ
ス通路22aを燃焼ガスが通過することによって旋回力
が付与されるようになっている。このようにすれば、前
述した再燃焼装置A内における旋回気流が一層強く得ら
れることとなる。
【0044】以上、本発明の実施の形態を具体的に説明
したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものでは
なく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である
ことはいうまでもない。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に記載の発
明は、主燃焼室内で発生した燃焼ガスを、主燃焼室から
再燃焼室へ流入する際にバッフル板の外周側に配置され
たガス通路に通すことによって外周側に絞り込むように
案内し、これにより再燃焼室の内筒周壁面に沿った高速
の燃焼ガス流が得るように構成したものであり、簡易な
構造のバッフル板によって、再燃焼室内での強力な旋回
気流を生成可能としたものであるから、再燃焼室内にお
ける燃焼ガスの完全燃焼を促進させ、ダイオキシン類及
び煤塵の発生そのものを抑制すると同時に、発生した煤
塵については、強力な旋回気流によって容易かつ確実に
分離可能とし、装置全体の小型化を図りつつ排ガスの清
浄化性能を向上させることができる。
【0046】また、請求項記載2の発明は、使用条件の
厳しい環境下に配置されるバッフル板を別体に形成する
ことにより取り替えを容易に行い得るように構成したも
のであるから、上述した効果を良好に維持することがで
きる。
【0047】さらに、請求項3記載の発明は、バッフル
板の絞り案内作用によって再燃焼室の内筒周壁面に沿っ
て流動させた高速の燃焼ガス流を、助燃装置からの旋回
燃焼火炎によって、再燃焼室内の外周側での旋回流動と
し、その再燃焼ガスの旋回気流を、二次空気供給口から
送給される空気流によって更に助長させることによって
極めて強い旋回気流を生成可能としたものであるから、
上述した効果をさらに向上させることができる。
【0048】さらにまた、請求項4に記載の発明は、再
燃焼室内の強い旋回気流から生じる強い遠心力によっ
て、主燃焼室から再燃焼室内に持ち込まれた焼却灰や、
再燃焼室内で生成された飛灰等の煤塵を、再燃焼室の内
筒壁面側に良好に集め、その再燃焼室の外周側に集めた
煤塵を、外周排気口を通してサイクロン集塵装置内に良
好に集塵させると同時に、極めて良好な清浄度を有する
再燃焼室の中心部分の再燃焼ガス流を、中心側排気口を
通して煙突側に送り出するように構成したものであるか
ら、上述した効果をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による小型焼却装置の一実施形態を示し
た縦断面説明図である。
【図2】図1に示した小型焼却装置の横断面形状を表し
たものであって、(a)は図1中のa線で示した部位に
相当する横断説明面、(b)は図1中のb線で示した部
位に相当する横断説明面である。
【図3】図1に示した小型焼却装置に用いられているバ
ッフル板を拡大して表した外観斜視説明図である。
【図4】本発明の他の実施形態にかかる小型焼却装置の
縦断面説明図である。
【図5】図4に示した小型焼却装置に用いられているバ
ッフル板を拡大して表した外観斜視説明図である。
【符号の説明】
A 再燃焼室 B 主燃焼室 C サイクロン集塵装置 1 助燃装置 1a 火炎口 2,22 バッフル板 2a,22a ガス通路 3 二次空気口 4 天蓋 9 煙突 10 送風機 20 中央排気口 21 外周排気口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投入された廃棄物を燃焼させる主燃焼室
    と、その主燃焼室の上方に設けられて上記廃棄物から発
    生した燃焼ガスのガス流を旋回させつつ再燃焼させる略
    円筒状の再燃焼室と、前記再燃焼室の下端入口部分に設
    けられて上記主燃焼室からのガス流を整流するバッフル
    板と、を有する小型焼却炉において、 前記バッフル板には、前記ガス流を前記再燃焼室の内筒
    周壁面に沿って流動させるように絞り込むガス通路が、
    当該バッフル板の外周側部分に貫通形成されていること
    を特徴とする小型焼却炉。
  2. 【請求項2】 請求項1のバッフル板が、再燃焼室に対
    して着脱自在に取り付けられていることを特徴とする小
    型焼却炉。
  3. 【請求項3】 請求項1のバッフル板の直上位置に、前
    記再燃焼室内に火炎を突出させる助燃装置の火炎口が設
    けられ、 当該助燃装置の火炎口は、上記再燃焼室内のガス流に旋
    回動作を生成させるように、再燃焼室の内筒周壁面の接
    線方向に近接する傾斜角度で延在しているとともに、 前記助燃装置の火炎口より上方の領域に、前記再燃焼室
    の内筒周壁面に開口する複数の二次空気供給口が配列さ
    れ、 これらの各二次空気供給口は、前記再燃焼室内のガス流
    の旋回動作を助長させるように、前記再燃焼室の内筒周
    壁面の接線方向に近接する傾斜角度にて延在しているこ
    とを特徴とする小型焼却炉。
  4. 【請求項4】 請求項2の再燃焼室の上端部分には、当
    該再燃焼室内の中心部分を上昇流動してきたガス流を上
    方の煙突側に導くように当該再燃焼室の天蓋の中心部に
    開口された中央排気口と、前記再燃焼室内の外周側を旋
    回しながら上昇流動してきたガス流をサイクロン集塵装
    置内に導くように、当該再燃焼室内の内筒周壁に開口し
    て上記サイクロン集塵装置側に接続された外周排気口
    と、が設けられていることを特徴とする小型焼却炉。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116006977A (zh) * 2023-03-28 2023-04-25 石家庄先立群环保科技有限公司 一种危险废弃物处理用旋转焚烧炉及旋转焚烧方法

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