JP4010773B2 - 焼却炉 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物等の被燃焼物を焼却する焼却炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、都市ごみ等の廃棄物の多くは焼却炉を含むごみ焼却プラントにより焼却処分されている。ここで、焼却炉として多く用いられている型式に、ストーカ式焼却炉がある。
【0003】
図3には、従来のストーカ式焼却炉の概略構成が示されている。この焼却炉100においては、被燃焼物としてのごみ101が投入されるホッパー102と、このホッパー102の下部からプッシャー103にて押し出されたごみ101を燃焼させるストーカ104と、このストーカ104の上方に炉壁105により画成される燃焼室106とが設けられ、この燃焼室106の下方には前記ストーカ104を通してその燃焼室106内に一次燃焼空気を供給する一次燃焼空気供給装置107が設けられ、前記ストーカ104の下流側には燃焼後の焼却灰を取り出す灰排出口108が設けられている。
【0004】
前記ストーカ104は、通常、上流側から順に、乾燥ストーカ104a、燃焼ストーカ104bおよび後燃焼ストーカ104cより構成されており、各ストーカ104a,104b,104cの下方には各ストーカに対応して一次燃焼空気供給装置107の各空気導管107a,107b,107cがそれぞれ設けられている。なお、これら空気導管107a,107b,107cには押込送風機107dから一次燃焼空気が供給される。また、前記燃焼室106は、一次燃焼空気によりストーカ104上のごみ101を燃焼させる一次燃焼室106aと、この一次燃焼室106aにて生成されたCO等の未燃ガスや未燃物を、その上方の二次燃焼空気供給管109より供給される二次燃焼空気により燃焼させる二次燃焼室106bとから構成されている。
【0005】
このような構成において、ホッパ102より投入されたごみ101は、プッシャー103にて順次乾燥ストーカ104a上に供給され、この乾燥ストーカ104a上において、下方から供給される一次燃焼空気と高温状態にある一次燃焼室106aからの輻射熱により加熱・乾燥される。これにより、ごみ101中の水分や揮発分が蒸発するとともに、CO,HC等の未燃ガスが放出される。
【0006】
この後、乾燥ストーカ104aを通過して乾燥されたごみ101は、燃焼ストーカ104b上で空気導管107bから供給される一次燃焼空気により燃焼され、この燃焼ストーカ104bの下流側において燃え切り点に達する。次いで、ごみ101は後燃焼ストーカ104c上に送られ、この後燃焼ストーカ104c上で空気導管107cから供給される一次燃焼空気により所謂おき燃焼をし、焼却灰が灰排出口108から取り出される。一方、ごみ101の焼却に伴い発生する未燃ガスや未燃物は、ストーカ104下方から供給される一次燃焼空気および二次燃焼室106bに供給される二次燃焼空気により完全燃焼した後、排ガス出口110から排出される。
【0007】
ところで、この種の焼却炉の炉内は、CO等の未燃ガスが多い領域や、激しい燃焼によってNOXの濃度が高くなっている領域や、過剰空気によって残存酸素が多く含まれる領域等が混在して不均一な状態になっていることから、前述のように二次燃焼空気を吹き込んだり、あるいは排気再循環ガスを吹き込んで炉内を混合・撹拌するようにしたり、更には炉内に吹き込む空気量等を調整することで、CO等の未燃ガスおよびNOXの発生量を抑制することが行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、炉内に二次燃焼空気を吹き込む場合に、十分な撹拌効果を得るためには大量の二次燃焼空気を吹き込む必要があり、このために炉から排出される排ガス量が増えることになって、この焼却炉の下流側に配される排ガス処理設備等の大型化が避けられないという問題点がある。また、吹き込まれる二次燃焼空気の温度が低いために、この二次燃焼空気の吹込み位置周辺において燃焼ガス温度が低下し、ダイオキシン類等が再合成されるといった問題点もある。
【0009】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、二次燃焼空気の温度を上げることによって燃焼を促進し、かつ炉内の撹拌効果も増大させて未燃ガスの完全燃焼を図るとともに、二次燃焼空気量も低減させて排ガスの排出量を抑制することのできる焼却炉を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前記目的を達成するために、本発明による焼却炉は、
被燃焼物を一次燃焼空気により主燃焼させる一次燃焼室と、この一次燃焼室にて発生する未燃物を二次燃焼空気により完全燃焼させる二次燃焼室と、この二次燃焼室の上部に排ガス出口を介して連通される排ガス通路とを備える焼却炉において、
前記排ガス通路の800〜900℃の温度域に設けられ、この排ガス通路を通過する燃焼ガスの一部を引き抜く燃焼ガス取出し口と、
この燃焼ガス取出し口に連通する燃焼ガス排出管と、
この燃焼ガス排出管の下流端に設けられ、その燃焼ガス排出管により引き抜かれた燃焼ガスを導く集塵装置と、
この集塵装置の下流側に設けられ、その集塵装置にて除塵された後の燃焼ガスを還流する燃焼ガス還流管と、
この燃焼ガス還流管の途中に設けられ、押込送風機により供給される二次燃焼空気を予熱する空気予熱器と、
この空気予熱器にて予熱された二次燃焼空気を前記二次燃焼室に供給する二次燃焼空気供給管とを備える
ことを特徴とするものである。
【0011】
本発明によれば、二次燃焼室下流の排ガス通路の800〜900℃の温度域より燃焼ガス取出し口を介して引き抜かれた燃焼ガスが集塵装置に導かれ、この集塵装置にて除塵された後の燃焼ガスが空気予熱器に導かれ、二次燃焼室に供給される二次燃焼空気がその空気予熱器にて予熱されるように構成されているので、この空気予熱器によって二次燃焼室内に供給される二次燃焼空気の温度を例えば400〜500℃程度に上げることができる。したがって、二次燃焼室内での未燃物の燃焼を短時間で行うことができ、ダイオキシン類等の未燃ガスを完全分解することができる。また、吹き込まれる二次燃焼空気が高温であることから、吹込み速度を大きくすることができて燃焼室内での燃焼ガスの撹拌効果が大きく、かつ二次燃焼空気量も低減させて排ガスの排出量を抑制することができる。
【0012】
本発明において、前記燃焼ガス還流管は、送風機を介してその下流端が酸性ガス除去装置の入口側に接続されるのが好ましい(第2発明)。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による焼却炉の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
図1には、本発明の一実施形態に係る焼却炉の概略構成図が示されている。
【0015】
本実施形態の焼却炉1においては、被燃焼物としてのごみ2が投入されるホッパー3と、このホッパー3の下部からプッシャー4にて押し出されたごみ2を燃焼させるストーカ5と、このストーカ5の上方に炉壁6により画成される燃焼室7とが設けられ、この燃焼室7の下方には前記ストーカ5を通してその燃焼室7内に一次燃焼空気を供給する一次燃焼空気供給装置8が設けられ、前記ストーカ5の下流側には燃焼後の焼却灰を取り出す灰排出口9が設けられている。
【0016】
前記ストーカ5は、上流側から順に、乾燥ストーカ5a、燃焼ストーカ5bおよび後燃焼ストーカ5cより構成されており、各ストーカ5a,5b,5cの下方には各ストーカに対応して一次燃焼空気供給装置8の各空気導管8a,8b,8cがそれぞれ設けられている。これら空気導管8a,8b,8cには押込送風機8dから一次燃焼空気が供給される。また、各空気導管8a,8b,8cには、一次燃焼空気の供給量を調整する調整ダンパ10a,10b,10cがそれぞれ設けられ、これら調整ダンパ10a,10b,10cが図示されないダンパ駆動装置によって開度調整されるようになっている。
【0017】
前記燃焼室7は、一次燃焼空気によりストーカ5上のごみ2を燃焼させる一次燃焼室7aと、この一次燃焼室7aにて生成されたCO等の未燃ガスや未燃物を、その上方の二次燃焼空気供給管11より供給される二次燃焼空気により燃焼させる二次燃焼室7bとから構成されている。また、この二次燃焼室7bの上部はスラグスクリーン12付きの排ガス出口を介して排ガス通路13に連通されており、この排ガス通路13を通して燃焼ガス(排ガス)が排出されるようになっている。
【0018】
前記排ガス通路13には、排ガスとの熱交換により熱回収するボイラ14およびエコノマイザ15が設置されるとともに、ボイラ14の上流側にそのボイラ蒸気を過熱する一次過熱器16が設置されている。ここで、一次過熱器16は、高温腐蝕を防止するために、その入口蒸気温度が約260℃、出口蒸気温度が300〜400℃になるように設計されている。
【0019】
前記スラグスクリーン12の下流側の排ガス通路13(800〜900℃の温度域)には燃焼ガス取出し口17が設けられ、この燃焼ガス取出し口17に連通する燃焼ガス排出管18によって、前記排ガス通路13を通過する燃焼ガスの一部を引き抜くようにされている。そして、この燃焼ガス排出管18により引き抜かれた燃焼ガスはその排出管18の下流端に連設される集塵装置19に供給されるようになっている。さらに、この集塵装置19の下流側は除塵後の燃焼ガスを還流する燃焼ガス還流管20に接続され、この燃焼ガス還流管20は、送風機21を介してその下流端が、前記エコノマイザ15の下流側に配される酸性ガス除去装置(バグフィルター)22の入口側に接続されている。
【0020】
前記燃焼ガス還流管20の途中には空気予熱器(熱交換器)23が介挿され、押込送風機24により供給される二次燃焼空気をその空気予熱器23に導くことによってその二次燃焼空気を予熱し、この予熱された二次燃焼空気を前記二次燃焼空気供給管11を介して二次燃焼室7bに供給できるようにされている。
【0021】
次に、前記集塵装置19の一具体例について図2を参照しつつ説明する。なお、この集塵装置19はこの構造に限定されるものではなく、他にいろいろな態様が可能である。
【0022】
この集塵装置19は、円筒状の胴部を有する外筒25とその外筒25の内側に同心円状に設けられる円筒状の内筒26とを有するケーシング27を備えている。このケーシング27には、上部に蓋体28が設けられ、この蓋体28の外筒25と内筒26とに挟まれた部位に燃焼ガス導入口29が設けられるとともに、内筒26の内側部位に清浄ガスを導出する燃焼ガス導出口30が設けられている。また、ケーシング27の下部には蓋体31が設けられるとともに、外筒25と内筒26とに挟まれた部位に断面逆三角形状の環状ホッパ32が設けられている。
【0023】
前記外筒25と内筒26との間には複数個の円筒状(もしくは角筒状)のセラミックフィルター33が配されている。これらセラミックフィルター33は、内筒26の中心軸を中心として水平方向に放射状に、かつ上下方向に多段に配されている。また、このセラミックフィルター33は、一端部(外側端部)が栓体によってその開口を閉止されて他端部(内側端部)のみが開口するようにされ、この開口が内筒26の内側空間に連通するようにされている。
【0024】
こうして、燃焼ガス導入口29からダストを含む汚い燃焼ガス(排ガス)が導入されると、この燃焼ガスは各セラミックフィルター33の細孔を通ってそのセラミックフィルター33の内部空間に入り、ダストを濾過して清浄ガスとなってそのセラミックフィルター33の開口端である内側端部から内筒26の内側空間を通って燃焼ガス導出口30から系外に排出される。なお、内筒26の内側空間には、各セラミックフィルター33内のガス通路に対向してパルス管34が設けられており、このパルス管34に逆洗用の空気が供給されることよって、セラミックフィルター33の外表面や細孔内に付着したダストが定期的に逆洗される。また、この逆洗により生じたダストは環状ホッパ32から図示されないコンベアによって系外に排出される。
【0025】
このように構成される本実施形態の焼却炉1において、まずホッパー3から投入されたごみ2は、プッシャー4にて順次乾燥ストーカ5a上に供給され、この乾燥ストーカ5a上において、下方から供給される一次燃焼空気と高温状態にある一次燃焼室7aからの輻射熱により加熱・乾燥される。これにより、ごみ2中の水分や揮発分が蒸発するとともに、CO,HC等の未燃ガスが放出される。
【0026】
この後、乾燥ストーカ5aを通過して乾燥されたごみ2は、燃焼ストーカ5b上で空気導管8bから供給される一次燃焼空気により燃焼され、この燃焼ストーカ8bの下流側端部において燃え切り点に達する。次いで、ごみ2は後燃焼ストーカ5c上に送られ、この後燃焼ストーカ5c上で空気導管8cから供給される一次燃焼空気により所謂おき燃焼をし、焼却灰が灰排出口9から取り出される。一方、ごみ2の焼却に伴い発生する未燃ガスや未燃物は、ストーカ5下方から供給される一次燃焼空気および二次燃焼室7bに供給される二次燃焼空気により完全燃焼した後、排ガス出口を通って排ガス通路13から排出される。
【0027】
ここで、排ガス通路13に設置されたボイラ14においては、この排ガス通路13を通過する燃焼ガスとの熱交換により蒸気が発生する。また、エコノマイザ15においては、燃焼ガスからボイラ給水への熱吸収が行われる。さらに、ボイラ蒸気は一次過熱器16により過熱され、必要に応じて二次過熱器(図示せず)にて過熱された後、図示されない発電タービンに供給される。
【0028】
また、この焼却炉1において、スラグスクリーン12の下流側の排ガス通路13を通過する燃焼ガスは、その一部が燃焼ガス取出し口17より抜き出されて集塵装置19に供給され、この集塵装置19にてその燃焼ガス中のダストが除去された後、空気予熱器23を通過することによって熱回収により減温され、燃焼ガス還流管20を通って酸性ガス除去装置22の入口側に還流される。また、前記空気予熱器23には二次燃焼空気が導かれ、この二次燃焼空気はその空気予熱器23によって予熱された後に二次燃焼空気供給管11より二次燃焼室7bに供給される。
【0029】
本実施形態の焼却炉1によれば、二次燃焼室7bに供給される二次燃焼空気が空気予熱器23にて400〜500℃程度に昇温されるので、二次燃焼室7b内での未燃物の燃焼を短時間で行なうことができ、ダイオキシン類等の未燃ガスを完全分解することができる。また、二次燃焼空気の吹込み速度を大きくすることができ、これによって単位時間当たりの吹込み空気量を大きくすることができるので、二次燃焼室7b内での燃焼ガスの撹拌効果を増大させることができる。また、低温の二次燃焼空気を吹き込む場合に比べて、吹込み空気量を少なくすることができるので、排ガスの排出量を抑制することができ、この結果下流側に配される排ガス処理装置のコンパクト化を図ることができる。
【0030】
また、排ガス出口近傍の燃焼ガスが抜き出されることから、比較的小型の集塵装置19にてダストの除去が可能であり、全体設備をコンパクトにすることができる。また、万一、集塵装置19にトラブルがあった場合にも、その集塵装置19を含むラインのみを締め切って、焼却炉1の運転を継続することができるという利点もある。
【0031】
本実施形態においては、スラグスクリーン12の下流側の燃焼ガスを抜き出すように構成したが、このスラグスクリーン12の上流側の燃焼ガスを抜き出すようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る焼却炉の概略構成図である。
【図2】図2は、集塵装置の水平断面図(a)および外形並びに垂直断面図(b)である。
【図3】図3は、従来の焼却炉の概略構成図である。
【符号の説明】
1 焼却炉
2 ごみ
3 ホッパー
4 プッシャー
5 ストーカ
5a 乾燥ストーカ
5b 燃焼ストーカ
5c 後燃焼ストーカ
6 炉壁
7 燃焼室
7a 一次燃焼室
7b 二次燃焼室
8 一次燃焼空気供給装置
9 灰排出口
11 二次燃焼空気供給管
12 スラグスクリーン
13 排ガス通路
14 ボイラ
15 エコノマイザ
16 一次過熱器
17 燃焼ガス取出し口
19 集塵装置
20 燃焼ガス還流管
22 酸性ガス除去装置
23 空気予熱器
Claims (2)
- 被燃焼物を一次燃焼空気により主燃焼させる一次燃焼室と、この一次燃焼室にて発生する未燃物を二次燃焼空気により完全燃焼させる二次燃焼室と、この二次燃焼室の上部に排ガス出口を介して連通される排ガス通路とを備える焼却炉において、
前記排ガス通路の800〜900℃の温度域に設けられ、この排ガス通路を通過する燃焼ガスの一部を引き抜く燃焼ガス取出し口と、
この燃焼ガス取出し口に連通する燃焼ガス排出管と、
この燃焼ガス排出管の下流端に設けられ、その燃焼ガス排出管により引き抜かれた燃焼ガスを導く集塵装置と、
この集塵装置の下流側に設けられ、その集塵装置にて除塵された後の燃焼ガスを還流する燃焼ガス還流管と、
この燃焼ガス還流管の途中に設けられ、押込送風機により供給される二次燃焼空気を予熱する空気予熱器と、
この空気予熱器にて予熱された二次燃焼空気を前記二次燃焼室に供給する二次燃焼空気供給管とを備える
ことを特徴とする焼却炉。 - 前記燃焼ガス還流管は、送風機を介してその下流端が酸性ガス除去装置の入口側に接続されることを特徴とする請求項1に記載の焼却炉。
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