JP2000283422A - バーナ装置 - Google Patents

バーナ装置

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JP2000283422A
JP2000283422A JP11086914A JP8691499A JP2000283422A JP 2000283422 A JP2000283422 A JP 2000283422A JP 11086914 A JP11086914 A JP 11086914A JP 8691499 A JP8691499 A JP 8691499A JP 2000283422 A JP2000283422 A JP 2000283422A
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Koji Moriya
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バーナ装置における燃焼の片寄りを防止し、
これによって燃焼ガスの平均温度を高めることができる
とともに、安定して燃焼を継続できるバーナ装置を提供
すること。 【解決手段】 第1の円筒状部材で構成され、第1の流
路45を規定する第1のノズル手段と、第1の円筒状部
材の外側に同心状に配置される第2の円筒状部材から構
成される第2の流路47を規定する第2のノズル手段1
2と、第1の流路45に安定して燃焼できる燃焼用ガス
を供給するための第1のガス供給手段と、第2の流路4
7に第1の流路に供給される燃焼ガスよりも希薄な燃焼
用ガスを供給するための第2のガス供給手段と、第1お
よび第2の流路45,47に空気を供給するための空気
流路と、第1の流路45と第2の流路47との間に第2
の流路47の希薄混合ガスの一部を第1の流路45に導
くため、開口部82と閉口部84とから成る断続したリ
ング状の混合ガス導入口を具備するバーナ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼用ガスを燃焼
するためのバーナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地域発電、地域暖房などを行うために、
種々のコージェネレーションシステムが提案され実用に
供されている。このようなコージェネレーションシステ
ムの代表的な一つのシステムは、燃焼用ガスを燃焼する
ためのバーナ装置と、バーナ装置によって燃焼された燃
焼ガスによって回転駆動されるガスタービンとを備え、
ガスタービンの回転を利用して発電が行われる。
【0003】このようなガスタービンに用いられるバー
ナ装置は、第1のガス供給手段からの燃焼用ガスが供給
される一次ノズル手段と、第2のガス供給手段からの燃
焼用ガスが供給される二次ノズル手段とを備えている。
一次ノズル手段は第1の流路を規定し、第1の流路を流
れる空気流に第1のガス供給手段からの燃焼用ガスが噴
出され、これによって安定して燃焼する希薄混合ガスが
生成される。また、二次ノズル手段は第2の流路を規定
し、第2の流路を流れる空気流に第2のガス供給手段か
らの燃焼用ガスが噴出され、これによって一次ノズル手
段の希薄混合ガスよりもガス濃度の低い希薄混合ガスが
生成される。このようなバーナ装置では、一次ノズル手
段の混合ガスのガス濃度が二次ノズル手段の混合ガスの
ガス濃度よりも高いので、一次ノズル手段の混合ガスが
安定して燃焼し、そしてこの一次ノズル手段の燃焼ガス
を利用して二次ノズル手段の混合ガスが燃焼される。燃
焼用ガスをこのように燃焼することによって、希薄燃焼
が可能となり、また燃焼ガスの燃焼温度を低くすること
ができ、これによって酸化窒素(NOx)の発生を抑え
た高効率な燃焼が可能となる。
【0004】しかしながら、上述したバーナ装置では、
次のとおりの解決すべき問題が存在する。第1のノズル
手段を流れる希薄混合ガスのガス濃度は第2のノズル手
段の希薄混合ガスのガス濃度よりも濃いので、その燃焼
ガスの燃焼温度は高く、一方第2のノズル手段を流れる
希薄混合ガスの燃焼温度は第1のノズル手段の燃焼ガス
の燃焼温度よりも低くなる傾向にある。一般的に、バー
ナ装置からの燃焼ガスをガスタービンに送給する場合、
送給される燃焼ガスの最高温度がガスタービンの耐熱温
度を超えないようにする必要がある。それ故に、上述し
たバーナ装置においては、燃焼ガスの中心付近の最高温
度をガスタービンの耐熱温度、たとえば1200℃以下
に設定する必要があり、このようにしたとき、中心付近
から離れた部位の燃焼ガスの燃焼温度が低くなる。その
結果、ガスタービンに送給される燃焼ガスの平均温度が
低くなり、バーナ装置を含むシステムの熱効率が悪くな
る。
【0005】これを解決するために、第1のノズル手段
を有する第1の流路を第1の円筒状に形成し、これより
も外側に同心に、第2のノズル手段を有する第2の流路
を第2の円筒状に配置し第2の流路から第1の流路に、
連続したリング状の混合ガス導入口を設けたバーナ装置
が考えられる。このバーナ装置は前記バーナ装置よりも
燃焼の片寄りが少なくなるが、まだ混合ガス導入口から
導入された混合ガスが充分に第1の流路の混合ガスと混
合しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、バー
ナ装置における燃焼の片寄りを防止し、燃焼ガスの燃焼
温度を均一にして、これによって燃焼ガスの平均温度を
高めることができるとともに、安定して燃焼を継続でき
るバーナ装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の円筒状
部材から構成され、第1の流路を規定する第1のノズル
手段と、前記第1の円筒状部材の外側に同心状に配置さ
れる第2の円筒状部材から構成され、第2の流路を規定
する第2のノズル手段と、前記第1の流路に燃焼用ガス
を供給するための第1のガス供給手段と、前記第2の流
路に燃焼用ガスを供給するための第2のガス供給手段
と、前記第1および第2の流路に空気を供給するための
空気流路とを備え、前記第1のガス供給手段からの燃焼
用ガスは前記空気流路から前記第1の流路を通して流れ
る空気流に向けて噴出され、これによって安定に燃焼で
きる希薄混合ガスが第1の流路で生成され、前記第2の
ガス供給手段からの燃焼用ガスは前記空気流路から前記
第2の流路を通して流れる空気流に向けて噴出され、こ
れによって前記第1の流路の希薄混合ガスよりもさらに
ガス濃度の低い希薄混合ガスが第2の流路で生成され、
前記第1の流路と前記第2の流路との間には、さらに、
前記第2の流路の希薄混合ガスの一部を前記第1の流路
に導くための断続したリング状の混合ガス導入口が設け
られていることを特徴とするバーナ装置である。
【0008】本発明者らは、混合ガス導入口の形状を種
々実験で検討した結果、断続したリング状にすれば、混
合ガス導入口から導入された混合ガスが第1の流路の混
合ガスと充分に混合することを確認し、本発明を完成す
るに至った。
【0009】本発明に従えば、第1の円筒状部材から構
成される第1の流路を流れる空気流には第1のガス供給
手段からの燃焼用ガスが噴出され、これによって安定し
て燃焼する希薄混合ガスが生成される。また、第1の円
筒状部材の外側に同心状に配置される第2の円筒状部材
から構成される第2の流路を流れる空気流には第2のガ
ス供給手段からの燃焼用ガスが噴出され、これによって
第1のノズル手段の混合ガスよりもガス濃度の薄い希薄
混合ガスが生成される。さらに、第1の流路と第2の流
路との間には断続したリング状の混合ガス導入口が設け
られているので、第2の流路にて生成された混合ガスの
一部が第1の流路に導入され、これによって第1の流路
の混合ガスと第1の流路に導入された第2の流路の混合
ガスとの混合が充分に行われ、ガス濃度が均一化して燃
焼状態の片寄りが非常に少なくなる。その結果、第1の
ノズル手段からの燃焼ガスの燃焼温度と第2のノズル手
段からの燃焼ガスの燃焼温度がほぼ等しくなり、燃焼ガ
スをガスタービンに送給する場合、燃焼ガスの平均温度
をガスタービンの耐熱温度に近づけることができ、バー
ナ装置を含むシステムの効率を高めることができる。
【0010】また本発明は、前記第2の流路を流れる空
気流の流速は、前記第1の流路を流れる空気流の流速よ
りも速いことを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、第2の流路を流れる空気
流の流速は第1の流路を流れる空気流の流速よりも速い
ので、第2の流路の希薄な混合ガスの一部が混合ガス導
入手段を介して第1の流路に導入され、第1の流路を流
れる混合ガスの濃度が薄められ、これにより高温となる
混合ガスが減少する。
【0012】また本発明は、前記第2の流路の半径方向
断面積S2と前記第1の流路の半径方向断面積S1との
比(S2/S1)は2.0〜10.0であり、前記混合
ガス導入口は3〜16個の等面積の開口部と閉口部とを
有する断続したリング状であり、前記第2の流路の半径
方向断面積S2と前記混合ガス導入口の開口部の半径方
向断面積S3との比(S2/S3)は1.0〜30.0
であることを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、第2の流路の断面積S2
と第1の流路の断面積S1との比(S2/S1)が2.
0〜10.0である。前記断面積比が2.0未満では、
第1の流路の中央部における燃焼ガスの燃焼温度は部分
的に高温となり、排出ガス中のNOx値を減少させるこ
とができない。またこれが10.0を超えると、第2の
流路のガスが吹き消されるおそれがある。第2の流路の
混合ガスは、それのみでは安定して燃焼できない程度に
希薄な混合ガスであり、第1の流路の混合ガスはそれの
みで安定して燃焼できる混合ガスであり、第2の流路の
混合ガスは第1の流路の混合ガスによってその燃焼が助
けられる。すなわち第2の流路の混合ガスは、第1の流
路の混合ガスによって保炎されている。したがって前記
断面積比が大きくなる程、保炎効果が少なくなり、これ
が10.0を超えると、安定して燃焼を継続できなくな
るおそれがある。この断面積比(S2/S1)の範囲
は、次に述べる断面積比(S2/S3)の範囲とともに
本発明者が実験的に求めたものである。
【0014】また本発明に従えば、第2の流路の断面積
S2と混合ガス導入手段の導入開口の断面積S3との比
(S2/S3)が1.0〜30.0である。前記断面積
比が1.0未満では、第2の流路の混合ガスが導入手段
を介して大量に第1の流路に流れ、第2の流路の混合ガ
スの量が減少し、燃焼が第1の流路で主として生じ、燃
焼器出口の温度が不均一になる。またこれが30.0を
超えると、第2の流路の混合ガスがほとんど第1の流路
に導入されず、第1の流路の燃焼ガスが高温となり、排
出ガス中のNOx値を減少させることができない。
【0015】さらに本発明に従えば、混合ガス導入口
は、3〜16個の等面積の開口部と閉口部とを有する断
続したリング状である。開口部と閉口部との個数を各2
以下にすると、先に述べた連続したリング状に近い構造
となり、混合ガス導入口から導入された混合ガスが充分
に第1の流路の混合ガスと混合しない。開口部と閉口部
との個数は多くする程、導入口から導入された混合ガス
がよく第1の流路の混合ガスと混合されるが、この個数
を17個以上に増加しても、混合状態は大きく改善され
ない上に、製作に手間がかかる。
【0016】また本発明は、前記第1の円筒状部材は、
円筒状のノズル本体と先端ノズルとから構成され、前記
先端ノズルは、内径が大きい大径部と、前記大径部より
も内径が小さい小径部と、前記大径部と前記小径部とを
接続するテーパ部とを有し、前記先端ノズルの前記大径
部が前記ノズル本体の先端部に装着され、前記混合ガス
導入口の前記開口部は、前記ノズル本体と前記先端ノズ
ルの前記大径部との間に断続して形成され、前記先端ノ
ズルの前記テーパ部は、前記大径部から半径方向内方に
延び、前記テーパ部の前記先端ノズルとのテーパ角度が
20〜120度に設定されていることを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、第1のノズル手段はノズ
ル本体と先端ノズルから構成され、ノズル本体と先端ノ
ズルの大径部との間に混合ガス導入開口が規定されてい
るので、第2の流路を流れる混合ガスはこの混合ガス導
入開口を通して第1の流路に所要のとおりに導入され
る。また、先端ノズルにはテーパ角度が20〜120度
であるテーパ部が設けられているので、混合ガス導入開
口を通して導入された混合ガスはこのテーパ部に案内さ
れて半径方向内方に案内され、これによって第2の流路
から導入された混合ガスは半径方向内方に流れて第1の
流路を流れる混合ガスに実質上均一に混合される。この
テーパ角度が20度未満では、テーパ部の長さが長くな
り好ましくない。また120度を超えると、混合ガス導
入開口を通して導入される混合ガス流に抵抗を生じ、円
滑に導入されない。このテーパ角度の範囲は、本発明者
が実験的に求めたものである。
【0018】さらに本発明は、前記第1の流路を流れる
希薄混合ガスを点火するための点火手段が設けられ、前
記混合ガス導入手段の前記導入開口は前記点火手段の配
設部位よりも下流側に設けられていることを特徴とす
る。
【0019】本発明に従えば、混合ガス導入手段は点火
手段の配設部位の下流側に配設されているので、点火手
段には第1の流路を通して流れる混合ガス、すなわち第
2の流路からの混合ガスが含まれていない安定して燃焼
できる混合ガスが送給され、したがって点火手段によっ
て第1の流路の混合ガスを確実に点火することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に従うバーナ装置の一実施形態について説明する。図
1は、本発明に従うバーナ装置の一実施形態を簡略的に
示す断面図であり、図2は、図1に示すバーナ装置の一
部を拡大して示す断面図であり、図3は、図2における
III−III線による断面図である。
【0021】図1を参照して、図示のバーナ装置は、番
号2で示すバーナテスト用ケースのディフューザ部を備
え、このディフューザ部2に円筒状のテストケース4が
装着され、テストケース4は図1において右方に延びて
いる。テストケース4内には燃焼ケース6が配設されて
いる。燃焼ケース6は円筒状で、テストケース4に同心
状に配設されている。燃焼ケース6の一端部(図1にお
いて左端部)はディフューザ部2に装着され、その他端
部は図1において右方に延びている。ディフューザ部2
には、また、空気流路8が形成され、この空気流路8を
通して燃焼用空気が燃焼ケース6の一端部に供給され
る。この燃焼用空気は、たとえば、コンプレッサ(図示
せず)によって圧縮された状態にて送給される。
【0022】この実施形態では、燃焼ケース6の一端部
内に第1のノズル手段10、第2のノズル手段12およ
び燃焼筒14が配設されている。図2をも参照して、デ
ィフューザ部2の一部には取付支持ブロック16が装着
され、この取付支持ブロック16に外ガス送給管18の
一端部が装着され、この外ガス送給管18の他端部に噴
射ノズル体20が装着されている。噴射ノズル体20は
内部に空間22が形成され、この内部空間22を軸線方
向に貫通して仕切スリーブ24が装着され、この仕切ス
リーブ24によって上記内部空間22が内側の第1空間
22aとこの第1空間22aの外側の第2空間22bと
に仕切られている。外ガス送給管18の他端部は、噴射
ノズル体20の第2空間22bに連通されている。ま
た、外ガス送給管18の内側には内ガス送給管26が同
心状に配設され、その一端部が取付支持ブロック16に
装着され、その他端部が噴射ノズル体20に装着されて
いる。この内ガス送給管26は、噴射ノズル体20の第
1空間22aに連通されている。
【0023】内ガス送給管26には、これに燃焼用ガス
を供給するための第1のガス供給手段が接続されてい
る。第1のガス供給手段は、燃焼用ガスが蓄えられたガ
ス供給源(図示せず)、ガス供給源から燃焼用ガスを導
くガス送給管28およびガス送給管28を通して送給さ
れるガスの流量を制御する流量制御手段、たとえば流量
制御弁(図示せず)を含み、ガス送給管28が内ガス送
給管26に連通されている。また、外ガス送給管18に
は、これに燃焼用ガスを供給するための第2のガス供給
手段が接続されている。第2のガス供給手段は、燃焼用
ガスが蓄えられたガス供給源(図示せず)、ガス供給源
から燃焼用ガスを導くガス送給管30およびガス送給管
30を通して送給されるガスの流量を制御する流量制御
手段、たとえば流量制御弁(図示せず)を含み、ガス送
給管30が外ガス送給管18に連通されている。なお、
燃焼用ガスとしては、たとえば、都市ガスを好都合に用
いることができる。
【0024】第1のノズル手段10は、噴射ノズル体2
0の外側に装着されている。図示の第1のノズル手段1
0は第1の円筒状部材32から構成され、この第1の円
筒状部材32の一端部には周方向に間隔を置いて半径方
向内方に突出する内突起34が一体的に設けられ、複数
個の内突起34を介して第1の円筒状部材32が噴射ノ
ズル体20に同心状に支持されている。このように構成
されているので、第1の円筒状部材32と噴射ノズル体
20との間には、周方向のほぼ全域に渡って環状の間隙
が存在し、空気流路8からの空気はかかる間隙を通して
第1の円筒状部材32内に導かれる。
【0025】噴射ノズル体20の先端部と第1の円筒状
部材32の一端部との間には、第1のスワラ36が配設
されている。第1のスワラ36は、周方向に間隔を置い
て配設された複数個のフィンから構成され、噴射ノズル
体20と第1の円筒状部材32との間隙を通して流れる
空気は、かかる第1のスワラ36によって旋回流とな
り、旋回流の状態で第1の円筒状部材32内を図1およ
び図2において右方に流れる。第1のスワラ36は第1
の円筒状部材32と一体的に形成してもよく、また別体
に形成して両者の間に介在させてもよい。
【0026】第2のノズル手段12は、第1のノズル手
段10の外側に装着されている。図示の第2のノズル手
段12は第2の円筒状部材38から構成され、この第2
の円筒状部材38の一端部が第2のスワラ40を介して
第1の円筒状部材32の外側にこれに同心状に装着され
ている。第2のスワラ40は、周方向に間隔を置いて配
設された複数個のフィンから構成され、第1の円筒状部
材32と第2の円筒状部材38との間に導かれる空気
は、かかる第2のスワラ40の作用によって旋回流とな
り、旋回流の状態で第2の円筒状部材38内を図1およ
び図2において右方に流れる。この第2のスワラ40
は、第2の円筒状部材38と一体的に形成してもよく、
また別体に形成して第1および第2の円筒状部材32,
38の間に介在させてもよい。
【0027】第2の円筒状部材38の一端部には半径方
向外方に突出する環状フランジ42が一体的に設けら
れ、この環状フランジ42の先端部に燃焼筒14の一端
部が取付ねじ44によって取付けられている。燃焼筒1
4は円筒状部材から構成され、第1および第2の円筒状
部材32,38に同心状に配設され、この燃焼筒14と
燃焼ケース6との間にも環状の外空間が存在する。
【0028】この実施形態では、噴射ノズル体20先端
部には周方向に間隔を置いて複数個の第1噴出孔46が
形成され、これら第1噴出孔46が噴射ノズル体20の
第1空間22aに連通している。また、噴射ノズル体2
0の中間部には半径方向に延びる第2噴出孔48が周方
向に間隔を置いて形成され、これら第2噴出孔48が噴
射ノズル体20の第2空間22bに連通している。さら
に、第1円筒状部材32の内突起34には貫通孔50が
形成され、かかる貫通孔50が対応する第2噴出孔48
に接続されている。
【0029】このように構成されているので、ガス送給
管28を通して供給される燃焼用ガスは、内ガス送給管
26を通して噴射ノズル体20の第1空間22aに送給
され、第1噴出孔46を通して噴出される。第1のノズ
ル手段10は、図1および図2に示すとおり、第1の円
筒状部材32によって第1の流路45を規定し、空気流
路8を流れる空気の一部は噴射ノズル体20と第1の円
筒状部材32との間を通して第1の流路45に導かれ、
第1噴出孔46から噴出される燃焼用ガスは、第1のス
ワラ36によって旋回流となって流れる空気流に向けて
噴出され、旋回流の作用によって実質上均一に混合され
て混合ガス(燃焼用ガスと空気との希薄混合ガス)とな
る。この第1の流路45の混合ガスの空気比は、たとえ
ば1.4〜1.9程度の安定して燃焼する範囲に設定さ
れる。なお、第1のガス供給手段の流量制御手段(図示
せず)を操作することによって、第1噴出孔46から噴
出される燃焼用ガスの噴出量を制御することができる。
また、ガス送給管30を通して供給される燃焼用ガス
は、外ガス送給管18を通して噴射ノズル体20の第2
空間22bに送給され、第2噴出孔48および第1の円
筒状部材32の貫通孔50を通して第1の円筒状部材3
2の外側に噴出される。第2のノズル手段12は、図1
および図2に示すとおり、第1の円筒状部材32の外側
に第2の円筒状部材38によって環状の第2の流路47
を規定し、空気流路8を流れる空気の残りの一部は第1
の円筒状部材32と第2の円筒状部材38との間を通し
て第2の流路47に導かれ、第2噴出孔48から貫通孔
50を通して噴出される燃焼用ガスは、第2のスワラ4
0によって旋回流となって流れる空気流に向けて噴出さ
れ、旋回流の作用によって実質上均一に混合されて混合
ガス(燃焼用ガスと空気との希薄混合ガス)となる。こ
の第2の流路47の混合ガスの空気比は、たとえば2.
0程度に設定される。なお、第2のガス供給手段の流量
制御手段(図示せず)を操作することによって、第2噴
出孔48から噴出される燃焼用混合ガスの噴出量を制御
することができる。
【0030】空気流路8を通して流れる空気の残部は燃
焼筒14と燃焼ケース6との間の空間51を通して流れ
る。この実施形態では、燃焼筒14には周方向および軸
線方向に間隔を置いて複数個の空気孔52が形成されて
おり、空間51を通して流れる空気はこれら空気孔52
を通して燃焼筒14内に導入される。空気孔52を通し
て導入される空気は燃焼筒14の内周面に沿って流れる
空気層を生成し、かかる空気層によって燃焼筒14が冷
却される。これら空気孔52は、燃焼筒14の一部を半
径方向外方に折曲することによって形成することができ
る。また、後述する如くして燃焼して燃焼筒14内を流
れる燃焼ガスの温度が異常に上昇しないように、必要に
応じて、燃焼筒14に希釈孔(図示せず)を設けること
ができ、このように希釈孔を設けた場合、空間51を流
れる空気が希釈孔を通して燃焼筒14内に導入され、導
入した空気によって燃焼ガスの温度が低下される。な
お、燃焼筒14が異常高温に上昇しない場合、空気孔5
2を省略することもできる。
【0031】この実施形態では、図1に示すとおり、第
1のノズル手段10の先端部、すなわち第1の円筒状部
材32の他端部と、第2のノズル手段12の先端部、す
なわち第2の円筒状部材38の他端部とは、実質上同じ
位置またはほぼ同じ位置まで延びており、また燃焼筒1
4の先端部は第1および第2のノズル手段10,12を
越えてさらに図1において右方に延びている。したがっ
て、第1の流路45の混合ガスによる燃焼火炎は第1の
円筒状部材32の内部もしくは先端部から図1において
右方に生成され、また第2の流路47の混合ガスによる
燃焼火炎は第2の円筒状部材38の先端部から図1にお
いて右方に発生し、これら燃焼火炎は燃焼筒14内にて
所要のとおりに燃焼される。
【0032】この実施形態では、第1の流路45を流れ
る希薄混合ガスのガス濃度は第2の流路47を流れる希
薄混合ガスのガス濃度よりも濃くなるように設定されて
いる。そして、このことに関連して、混合ガスを点火す
るための点火手段56の点火部が第1の流路45内に突
出している。点火手段56は細長い点火部材58を備
え、その基部がテストケース4に装着され、その先端部
が燃焼ケース6、燃焼筒14、第2の円筒状部材38お
よび第1の円筒状部材32を貫通して第1の流路45に
突出している。点火部材58の先端点火部は、第1の流
路45を流れる混合ガスに向けて火花を発生し、かかる
火花によって第1の流路45の安定して燃焼できる混合
ガスが点火燃焼される。そして、第1の流路45にて発
生した燃焼ガスの火炎が第2の流路47を流れる混合ガ
スに伝播され、かかる火炎の伝播によって第2の流路4
7の混合ガスが燃焼される。なお、第1および第2のノ
ズル手段10,12として流量制御を行うことができる
ものを採用する場合、この点火手段56を第1および第
2の流路45,47からの混合ガスが混合される領域の
下流側に設けることができる。
【0033】また、噴射ノズル体20と第1の円筒状部
材32との間隙は、第1の円筒状部材32と第2の円筒
状部材38との間隙よりも小さく設定されており、した
がって第1の流路45に流入する空気は、第1の流路4
5の入口部において絞られ、その後下流側において第1
の流路の断面積が大きく増大するので、この第1の流路
45を流れる空気流の流速は比較的遅く、これに対し
て、第2の流路47を流れる空気流の流速は比較的速く
なる。
【0034】燃焼筒14の先端部には、さらに筒状の導
出筒60が設けられている。導出筒60は、図1におい
て右方に延び、その先端部は先細に形成されており、燃
焼筒14から導出筒60の一端部に導かれた燃焼ガスは
この導出筒60内を流れてその先細先端部に集められて
下流側に流れる。導出筒60の先端側にはガスタービン
62が配設され、燃焼筒14内で燃焼された燃焼ガスは
導出筒60を通してガスタービン62に送給され、ガス
タービン62はバーナ装置からの燃焼ガスによって回転
駆動される。なお、導出筒60の先端部は、燃焼ケース
6の先端部に装着された支持プレート64によって支持
されている。
【0035】この実施形態では、第2の流路47の希薄
混合ガスの一部が第1の流路45の希薄混合ガスに混合
されるように構成されている。図1および図2ともに図
3を参照してさらに説明すると、この実施形態では、第
1のノズル手段10の第1の円筒状部材32に混合ガス
導入手段が設けられている。図示の第1の円筒状部材3
2は、円筒状のノズル本体72とこのノズル本体72の
先端部に装着される先端ノズル74から構成され、ノズ
ル本体72の一端部(図1および図2において左端部)
が噴射ノズル体20に装着されている。ノズル体72は
一端部近傍から他端部まで実質上同じ内径であり、その
一端部は半径方向外方に幾分湾曲されており、これによ
って空気流路8を流れる空気は、かかる湾曲一端部に案
内されて噴射ノズル体20とノズル本体72との間隙に
導かれる。先端ノズル74は、内径が大きい大径部76
と、内径が小さい小径部78と、大径部76および小径
部78を接続するテーパ部80とから構成され、テーパ
部80は半径方向内方に向けてテーパ状に延びている。
本実施の形態では、小径部78の内径はノズル本体72
の内径と実質上等しく、大径部76の内径は小径部78
およびノズル本体72の内径よりも大きく設定されてい
る。
【0036】本実施形態では、ノズル本体72の他端部
に先端ノズル74の大径部76が6個の等面積の開口部
82と閉口部84とを介して装着されている。このよう
に先端ノズル74が装着されているので、図3に示すと
おり、ノズル本体72の他端部外周面と先端ノズル74
の大径部76の内周面との間に扇形の6個の開口部82
が形成され、この開口部82が混合ガス導入口として機
能する。このように導入開口が設けられているので、第
2の流路47を流れる希薄混合ガスはこの導入口を通し
て第1の流路45に導入され、第1の流路45を流れる
希薄混合ガスに充分混合される。したがって、第2の流
路47からの混合ガスによって第1の流路45の混合ガ
スのガス濃度が薄められ、これによって第1の流路45
の混合ガスと第2の流路47の混合ガスとのガス濃度の
均一化が図られる。また、第2の流路47からの混合ガ
スは6個の開口部82と6個の閉口部84とが交互に設
けられた断続したリング状の導入口を通して第1の流路
45に導入されるので、第1の流路45の実質上全周に
渡って第2の流路47からの混合ガスを導入することが
でき、導入混合ガスの片寄りを防止することができる。
【0037】このような先端ノズル74を用いた場合、
テーパ部80の先端ノズル74とのテーパ角度θ(図
2)、すなわちテーパ部80の半径方向内方への傾斜角
度を20〜120度に設定するのが望ましい。このよう
に設定することによって、導入口を通して導入された混
合ガスは先端ノズル74のテーパ部80に案内されて半
径方向内方に流れ、第1の流路45を流れる混合ガスに
一層均一に混合されるようになる。なお、この実施形態
では、ノズル本体72と先端ノズル74とを閉口部84
で塞ぎ溶接によって固着している。また、この実施形態
では、テーパ部80は直線状に延びているが、必ずしも
直線状である必要はなく、所定形状の曲線状に形成する
ことができる。
【0038】このようなバーナ装置では、図3に示すよ
うに、6個の開口部82および6個の閉口部84を含む
図2のIII−III線における断面において、第2の
流路47の半径方向断面積S2と第1の流路45の半径
方向断面積S1との比(S2/S1)を2.0〜10.
0に設定するのが望ましい。このように設定することに
よって、第2の流路47の断面積S2が第1の流路45
の断面積S1より2倍以上大きくなり、これによって第
1の流路45を通して流れる混合ガス(この混合ガスの
ガ濃度は、第2の流路47を流れる混合ガスのガス濃度
よりも濃い)の流量が少なくなり、燃焼筒14の中央
部、換言すると第1の流路45に対応する燃焼領域の燃
焼ガスの燃焼温度が抑えられ、NOxの発生を少なくす
ることができる。また、第2の流路47の断面積S2が
第1の流路45の断面積S1の10倍以下とされ、これ
によって第1の流路45を通して流れる混合ガスの流量
が第2の流路47を通して流れる混合ガスの量に対し過
小とならず、安定して燃焼する第1の流路45を流れる
ガスによって、さらに希薄な第2の流路47を流れるガ
スの燃焼を助け、全体として安定した燃焼が継続でき
る。
【0039】図2において、第2の流路47の半径方向
断面積S2と導入口の半径方向断面積(6個の開口部8
2の合計断面積)S3との比(S2/S3)を1.0〜
30.0に設定するのが望ましい。このように設定する
ことによって、第2の流路47の断面積S2が導入口の
断面積S3よりも大きくなり、これによって第2の流路
47から導入口を通して第1の流路45に導入される混
合ガスの導入量が過剰に多くなることがなく、第1の流
路47を流れる混合ガスのガス濃度が薄くなることを防
止することができる。また、第2の流路47の断面積S
2が導入口の断面積S3よりも30倍を超えて大きくな
らず、これによって第2の流路47から導入口を通して
第1の流路45に導入される混合ガスの導入量が過小に
ならず、第1の流路45に第2の流路47のガスを混合
する効果を損なわない。
【0040】この実施形態では、また、点火手段56の
点火部材58は、第1のノズル手段10のノズル本体7
2の他端部近傍、具体的には混合ガスの流れ方向に見て
導入開口84の上流側に配設される。このように構成す
ることによって、第1の流路45を流れる混合ガス、す
なわち第2の流路47からの混合ガスが導入される前の
安定して燃焼するガス濃度の混合ガスが点火部材58に
送給されるようになり、点火手段56による点火性能が
低下することが回避できる。
【0041】このようなバーナ装置では、第1の流路4
5を流れる混合ガスに第2の流路47を流れる混合ガス
の一部が送給され、これによって点火手段56の下流側
にて第1の流路45の混合ガスが第2の流路47からの
混合ガスによって薄められ、第1の流路45と第2の流
路47の混合ガスのガス濃度をほぼ均一化し、燃焼ガス
の燃焼温度を燃焼筒14の半径方向断面のほぼ全域にお
いて実質上均一にすることができる。このように燃焼ガ
スの燃焼温度を平均化することによって、燃焼ガスをガ
スタービン62に送給する場合、燃焼温度の平均値をガ
スタービン62の耐熱温度により近づけることができ、
バーナ装置を含むガスタービンシステムの効率の向上を
図ることができる。
【0042】〔実施例および比較例〕本発明のバーナ装
置の効果を確認するために、実施例として、図1〜図3
に示す実施形態のバーナ装置を用いて燃焼ガスの燃焼実
験を行った。用いたバーナ装置における各部材の寸法な
どは、次のとおりであった。噴射ノズル体については、
直径1.3mmの第1噴出孔を周方向に実質上等間隔を
置いて8個設け、また直径2.6mmの第2噴出孔を周
方向に実質上等間隔をおいて8個設けた。また、第1の
ノズル手段については、内径36mm、長さ102mm
のノズル本体と、内径46mm、長さ11mmの大径
部、内径36mm、長さ16mmの小径部およびこれら
両者を接続する長さ5mmのテーパ部を有し、テーパ部
のテーパ角度が45度である先端ノズルとを用い、先端
ノズルの大径部を8個の閉口部によってノズル本体に取
付けて第1の円筒状部材を構成した。また、第2のノズ
ル手段については、内径70mm、長さ100mmの第
2の円筒状部材を用いた。このような第1および第2の
円筒状部材を用いることによって、それらの肉厚を考慮
し、第1の流路の半径方向断面積を1018mm2に、
第2の流路の半径方向断面積を2038mm2に、また
導入口の半径方向断面積を202mm2に設定した。さ
らに、燃焼筒14として内径143mm、長さ358m
mの円筒状部材を用いた。この円筒状部材には、口元部
(図1および図2において左端部)に周方向に実質上等
間隔を置いて直径6mmの空気孔を8個設け、またこの
口元部より先端側に、周方向に実質上等間隔を置いて直
径1.2mmの空気孔を36個設けた空気孔組を長手方
向に8組設けた。
【0043】このようなバーナ装置を用い、燃焼実験に
おいて、空気流路を通して温度350℃の空気を流量7
00Nm3/Hの割合で送給した。送給された空気は、
その約4%が第1の流路を通して、その約55%が第2
の流路を通して、またその約41%が燃焼筒の外側を通
して流れ、この燃焼筒の外側を流れる空気は、燃焼筒の
空気孔を通して燃焼筒内に流入した。燃焼用ガスとして
メタンを用い、1.0Nm3/Hの割合で噴射ノズル体
の第1噴出孔を通して第1の流路に噴出させるととも
に、24.7Nm3/Hの割合で噴射ノズル体の第2噴
出孔を通して第2の流路に噴出させた。送給した空気お
よびメタンを混合して混合ガスとし、点火部材で点火さ
せて混合ガスを燃焼させて燃焼ガスを生成した。
【0044】そして、このように混合ガスを燃焼して燃
焼筒の先端における燃焼ガスの温度を測定したところ平
均燃焼温度が1037℃であり、このときの燃焼温度の
温度差が±26℃であった。また酸素濃度0%に換算し
た排出NOx濃度は15ppmであった。この結果か
ら、燃焼筒のほぼ全域における燃焼温度がほぼ均一であ
ることが確認できた。なお、燃焼温度の測定個所は、燃
焼筒の先端にて直径方向に実質上等間隔を置いて7個の
温度センサを設けて各測定個所の燃焼温度を測定した。
またNOx濃度は温度センサを外した状態で各測定箇所
から燃焼排ガスを混合採取し、その混合ガスのを分析し
て求めた。
【0045】この実施例において、さらに、第2の流路
に送給される燃焼ガスの送給量を制御してその送給量を
絞ったところ、送給量を10%まで絞ったところでバー
ナ装置の燃焼が消え、ターンダウンレシオ(送給量10
0%を基準にして、燃焼ガスの送給量をどこまで絞れる
かを示す割合)は1:10であった。
【0046】比較例として、図2における切断線III
−IIIによる断面図が図4の構成のバーナ装置を用
い、また空気および燃焼ガスの送給条件も実施例と同様
にして燃焼実験を行い、燃焼ガスの温度を実施例と同様
にして測定した。なお、先端ノズル749の形状は、実
施例と同じであるが、先端ノズルの大径部を4個のピン
86によってノズル本体72に溶接した。導入口82a
は、リング状に形成され、その断面積は405mm2
あった。このときの平均燃焼温度は、1040℃、燃焼
温度の温度差は±40℃、酸素濃度0%に換算したNO
x濃度は35ppmであった。また実施例と同一の方法
で測定したターンダウンレシオは1:4であった。
【0047】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のバーナ装置によ
れば、第1の円筒状部材から構成される第1のノズル手
段の第1の流路を流れる空気流には第1のガス供給手段
からの燃焼用ガスが噴出され、これによって安定して燃
焼できる希薄混合ガスが生成される。また、第1の円筒
状部材の外側に同心状に配置される第2の円筒状部材か
ら構成される第2のノズル手段の第2の流路を流れる空
気流には第2のガス供給手段からの燃焼用ガスが噴出さ
れ、これによって第1のノズル手段の混合ガスよりもガ
ス濃度の薄い希薄混合ガスが生成される。さらに、第1
の流路と第2の流路との間には断続したリング状の混合
ガス導入口が設けられているので、第2の流路にて生成
された混合ガスの一部が第1の流路に導入され、これに
よって第1の流路の混合ガスと第2の流路の混合ガスの
ガス濃度が均一化して燃焼状態の片寄りが非常に少なく
なる。その結果、第1のノズル手段からの燃焼ガスの燃
焼温度と第2のノズル手段からの燃焼ガスの燃焼温度が
ほぼ等しくなり、燃焼ガスをガスタービンに送給する場
合、燃焼ガスの平均温度をガスタービンの耐熱温度に近
づけることができ、バーナ装置を含むシステムの効率を
高めることができる。
【0048】また本発明の請求項2記載のバーナ装置に
よれば、第2の流路を流れる空気流の流速は第1の流路
を流れる空気流の流速よりも速いので、第2の流路の希
薄な混合ガスの一部が混合ガス導入手段を介して第1の
流路に導入され、第1の流路を流れる混合ガスの濃度が
薄められ、これにより高温となる混合ガスが減少する。
【0049】また本発明の請求項3記載のバーナ装置に
よれば、第2の流路の断面積S2と第1の流路の断面積
S1との比が2.0〜10.0であるので、第1の流路
の中央部における燃焼ガスの燃焼温度が部分的に高くな
ることを抑えること、および第2流路の希薄混合ガスを
安定して燃焼させることができる。また、第2の流路の
断面積と混合ガス導入口の断面積との比が1.0〜3
0.0であるので、第2の流路の混合ガスが適量第1の
流路に導入され、第1の流路の混合ガスのガス濃度が最
適に保持され、燃焼器出口の温度分布を均一にできる。
さらに前記混合ガス導入口は、3〜16個の等面積の開
口部と閉口部とを有し、これによって第2の流路から導
入された混合ガスは第1の流路の混合ガスと均一に混合
される。
【0050】また本発明の請求項4記載のバーナ装置に
よれば、第1のノズル手段はノズル本体と先端ノズルか
ら構成され、ノズル本体と先端ノズルの大径部との間に
混合ガス導入開口が規定されているので、第2の流路を
流れる混合ガスはこの混合ガス導入開口を通して第1の
流路に所要のとおりに導入される。また、先端ノズルに
はテーパ角度が20〜120度であるテーパ部が設けら
れているので、混合ガス導入開口を通して導入された混
合ガスはこのテーパ部に案内されて半径方向内方に案内
され、これによって第2の流路から導入された混合ガス
は半径方向内方に流れて第1の流路を流れる混合ガスに
実質上均一に混合される。
【0051】さらに本発明の請求項5記載のバーナ装置
によれば、混合ガス導入手段は点火手段の配設部位の下
流側に配設されているので、点火手段には第1の流路を
通して流れる混合ガス、すなわち第2の流路からの混合
ガスが含まれていない混合ガスが送給され、したがって
点火手段によって安定に燃焼できる第1の流路の混合ガ
スを確実に点火することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うバーナ装置の一実施形態を簡略的
に示す断面図である。
【図2】図1のバーナ装置の要部を簡略的に示す拡大断
面図である。
【図3】図2におけるIII−III線による断面図で
ある。
【図4】従来技術における図3に相当する断面図であ
る。
【符号の説明】
2 ディフューザ部 4 テストケース 6 バーナケース 8 空気流路 10 第1のノズル手段 12 第2のノズル手段 14 燃焼筒 18 外ガス送給管 20 噴射ノズル体 26 内ガス送給管 32 第1の円筒状部材 38 第2の円筒状部材 45 第1の流路 46 第1噴出孔 47 第2の流路 48 第2噴出孔 56 点火手段 62 ガスタービン 72 ノズル本体 74 先端ノズル 76 大径部84 78 小径部 80 テーパ部 82 開口部 84 閉口部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の円筒状部材から構成され、第1の
    流路を規定する第1のノズル手段と、 前記第1の円筒状部材の外側に同心状に配置される第2
    の円筒状部材から構成され、第2の流路を規定する第2
    のノズル手段と、 前記第1の流路に燃焼用ガスを供給するための第1のガ
    ス供給手段と、 前記第2の流路に燃焼用ガスを供給するための第2のガ
    ス供給手段と、 前記第1および第2の流路に空気を供給するための空気
    流路とを備え、 前記第1のガス供給手段からの燃焼用ガスは前記空気流
    路から前記第1の流路を通して流れる空気流に向けて噴
    出され、これによって安定に燃焼できる希薄混合ガスが
    第1の流路で生成され、 前記第2のガス供給手段からの燃焼用ガスは前記空気流
    路から前記第2の流路を通して流れる空気流に向けて噴
    出され、これによって前記第1の流路の希薄混合ガスよ
    りもさらにガス濃度の低い希薄混合ガスが第2の流路で
    生成され、 前記第1の流路と前記第2の流路との間には、さらに、
    前記第2の流路の希薄混合ガスの一部を前記第1の流路
    に導くための断続したリング状の混合ガス導入口が設け
    られていることを特徴とするバーナ装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の流路を流れる空気流の流速
    は、前記第1の流路を流れる空気流の流速よりも速いこ
    とを特徴とする請求項1記載のバーナ装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の流路の半径方向断面積S2と
    前記第1の流路の半径方向断面積S1との比(S2/S
    1)は2.0〜10.0であり、前記混合ガス導入口は
    3〜16個の等面積の開口部と閉口部とを有する断続し
    たリング状であり、前記第2の流路の半径方向断面積S
    2と前記混合ガス導入口の開口部の半径方向断面積S3
    との比(S2/S3)は1.0〜30.0であることを
    特徴とする請求項1または2記載のバーナ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の円筒状部材は、円筒状のノズ
    ル本体と先端ノズルとから構成され、前記先端ノズル
    は、内径が大きい大径部と、前記大径部よりも内径が小
    さい小径部と、前記大径部と前記小径部とを接続するテ
    ーパ部とを有し、前記先端ノズルの前記大径部が前記ノ
    ズル本体の先端部に装着され、前記混合ガス導入口の前
    記開口部は、前記ノズル本体と前記先端ノズルの前記大
    径部との間に断続して形成され、前記先端ノズルの前記
    テーパ部は、前記大径部から半径方向内方に延び、前記
    テーパ部の前記先端ノズルとのテーパ角度が20〜12
    0度に設定されていることを特徴とする請求項3記載の
    バーナ装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の流路を流れる希薄混合ガスを
    点火するための点火手段が設けられ、前記混合ガス導入
    手段の前記導入開口は前記点火手段の配設部位よりも下
    流側に設けられていることを特徴とする請求項3または
    4記載のバーナ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102081257B1 (ko) * 2019-05-02 2020-02-25 (주) 세화이앤씨 복합 가스 연소용 버너

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