JP2000282739A - 扉の支持装置 - Google Patents

扉の支持装置

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JP2000282739A
JP2000282739A JP11094362A JP9436299A JP2000282739A JP 2000282739 A JP2000282739 A JP 2000282739A JP 11094362 A JP11094362 A JP 11094362A JP 9436299 A JP9436299 A JP 9436299A JP 2000282739 A JP2000282739 A JP 2000282739A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】収納部の開口全体を利用して物品の出し入れが
でき、見栄えも良好となるフリップアップ式扉の支持装
置を提供する。 【解決手段】前方に開口s1を有する筐形の棚2に、扉
3を、略鉛直姿勢で開口s1を閉止する閉止位置Aと、
略水平姿勢で頂壁24の上部に退避して開口を開成させ
る開成位置Bとの間で移動可能に支持するために、棚2
の頂壁24の上部に、扉3の上縁部3xを閉止位置Aと
開成位置Bの間で移動可能に枢支する回動アーム11
と、扉3の少なくとも上縁部3xよりも下縁3a側を閉
止位置Aと開成位置Bの間でスライド可能に支持するス
ライド係合部12とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収納部の開口をい
わゆるフリップ動作によって開閉する扉の支持装置に関
し、特にその収納空間側に機構部品を配設することを有
効に回避した扉の支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のフリップ式扉は、開成時に該扉
を収納部の開口から全面的に退避させることができるの
で、開口全体を利用して物品の出し入れを容易に行うこ
とができるという利点を有している。しかして、従来よ
り扉を収納部にフリップ動作により開閉可能に支持させ
るための支持装置は、収納部を構成する側壁にリンク機
構等を取り付け、このリンク機構等の駆動端に扉を取り
付けて構成されているのが通例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
側壁にリンク機構等を持ち込むためには、側壁の内面の
収納空間に臨む部位に機構部品を取り付けてリンク等の
作動端を扉の内面に取着するか、或いは側壁の内部に機
構部品を組み込んでリンク機構等の作動端を側壁から外
部に突没させ得るように構成しなければならない。この
ため、リンク等が収納空間に露出して収納空間が狭めら
れたり、物品の収納状態、出し入れ操作等にも悪影響が
及び易いものとなるだけでなく、機構部品が周辺居住空
間から視認可能な位置に露出して見栄えが損なわれる等
の不都合も生じる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、収納空間若し
くはその近傍にリンク等の機構部品を存在させないよう
に構成して、上記の問題点を解決することとしている。
【0005】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明に係る扉の支持
装置は、前方に開口を有する筐形の収納部に、扉を、略
鉛直姿勢で前記開口を閉止する閉止位置と、水平姿勢又
は傾斜姿勢で頂壁の上部に退避して前記開口を開成させ
る開成位置との間で移動可能に支持するためのものであ
って、前記扉を閉止位置と開成位置の間で移動可能に支
持するための支持手段を、前記収納部の頂壁の上部に設
けたことを特徴とする。
【0006】このような構成であると、扉は閉止位置か
ら後上方に向かって次第に倒伏しながら移動し、開成位
置で頂壁の上部に退避して、開口を全面的に開成させる
ことができる。また、逆の操作により、扉は前下方に向
かって次第に起立しながら移動し、閉止位置で開口を好
適に閉止することができる。そして、本発明はこのよう
なフリップ動作を支持する支持手段を、収納部の開口よ
りも上方位置にある頂壁の上部に配設し、当該部位から
扉の支持を行うものであるため、支持手段の構成要素が
収納空間内に露出し或いは収納部の開口部周辺に突没し
て収納空間を狭めたり、物品の収納状態や出し入れ操作
をも阻害するという弊害、更にその構成要素が収納部の
前方や側方の周辺居住空間に露出して外観を損ねるとい
う不具合を有効に回避することができる。極端に言え
ば、収納部を構成する側板の内面を面一に形成して、左
右の側板間の内法全域を収納空間として有効利用するよ
うなことも可能になる。
【0007】具体的な実施の態様としては、支持手段
を、扉の上縁部を閉止位置と開成位置の間で移動可能に
枢支する第1の支持手段と、扉の上下方向領域を閉止位
置と開成位置の間でスライド可能に支持する第2の支持
手段とから構成しているものが挙げられる。このように
構成すれば、扉が閉止位置にあるときに、該扉は上縁部
を第1の支持手段に支持され、上下領域を第2の支持手
段に支持されて、略鉛直姿勢で収納部の開口を閉止した
状態をとる。この状態から扉に操作力を与えると、扉の
上縁部は第1の支持手段に枢支されたまま後上方に移動
し、その間、第2の支持手段は次第に扉の下縁側へ支持
位置をスライド移動させて、最終的に扉が水平姿勢又は
傾斜姿勢をとる開成位置で、第2の支持手段は扉の下縁
部近傍を支持するに至る。すなわち、扉はフリップ動作
を通じて閉止位置から開成位置に移動し、逆の動作を通
じて開成位置から閉止位置に移動可能となる。
【0008】しかして、このようなものであれば、第1
の支持手段及び第2の支持手段を、共に収納部の開口よ
りも上方位置にある頂壁の上部に好適に配設しておくこ
とができる。第1の支持手段の具体的な実施の態様とし
ては、基端を収納部の幅方向に沿った水平軸を介して頂
壁に枢着された回動アームであり、この回動アームの回
動端に扉の上縁部を枢結して、回動アームの前倒時に扉
を閉止位置に支持し、後倒時に扉を開成位置に支持する
ようにしているものが挙げられる。
【0009】回動アームに好ましい作動領域を与えるた
めには、回動アームの基端が、頂壁の前後方向の略中央
位置に枢支されていることが望ましく、また、開成位置
及び閉止位置にある扉の支持状態を安定させるために
は、該回動アームが、前倒時に収納部の頂壁の前縁に係
止され、後倒時に収納部の頂壁の後縁に係止されるよう
に構成しておくことが好ましい。
【0010】扉を、閉止位置から容易に開成させ得るよ
うにするためには、前倒した回動アームを後倒方向に向
かって付勢し得る位置に第1の弾性付勢体を設けておく
ことが有効である。簡素な支持装置とするためには、こ
の第1の弾性付勢体が、水平軸回りに巻装したねじりコ
イルバネであり、このねじりコイルバネの一端を頂壁に
添設させ、他端を回動アームを後倒方向に付勢し得る位
置に添設させていることが好適である。
【0011】扉を、開成位置から容易に閉止し得るよう
にするためには、開成位置にある扉と後倒した回動アー
ムとのなす角度が回動アームの前倒方向の回動動作に伴
って大きくなるように構成して、その開成位置にある扉
を回動アームを足場にして角度増大方向に付勢する第2
の弾性付勢体を設けておくことが有効である。簡素な支
持装置とするためには、この第2の弾性付勢体が、枢結
点回りに巻装したねじりコイルバネであり、このねじり
コイルバネの一端を回動アームに添設させ、他端を扉を
角度増大方向に付勢し得る位置に添設させていることが
好適である。
【0012】第2の支持手段の具体的な実施の態様とし
ては、頂壁に突設したスライド係合部であり、このスラ
イド係合部を、扉の上縁部よりも下縁側に該扉の上下方
向に沿って設けた溝にスライド可能に係合させているも
のが挙げられる。簡素な確実な支持装置とするために
は、溝を、扉の左右両側縁に沿って側方に開口させて設
け、スライド係合部をそれらの溝に対向する方向に頂壁
から突設していることが望ましい。
【0013】扉が閉止位置若しくは開成位置に急激に到
達することを有効に防止するためには、水平軸を回動ア
ームと共に一体回転し得るように構成し、その水平軸の
端部に前倒方向の回動終端近傍及び後倒方向の回動終端
近傍において回転抵抗を示すダンパ機構を設けているこ
とが好ましい。開成位置にある扉を収納部の頂壁に密接
に重合させ得るようにするためには、収納部の頂壁を上
方に開口する偏平筐状のものにするとともに、扉を開成
位置で下方に開口する偏平筐状のものにし、これら頂壁
と開成位置にある扉との間に形成される空間内に第1の
支持手段及び第2の支持手段を格納するようにしている
ことが好都合である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。この実施例に係る支持装置1は、図1に示す
机のデスクトップに取り付けられる収納部たる棚2の扉
3に適用されている。この棚2は、スチール素材を折り
曲げ成形してなる底壁21、左右の側壁22、背壁23
及び頂壁24を筐形に組み付けることによって、前面側
に開口する空間を形成し、その空間内に仕切板25を配
設することによって、内部に幅方向に区成された2つの
収納空間26を閉成し、これら各収納空間Sの開口s1
をそれぞれ個別に閉止する位置に前記扉3を配設してい
るものである。この場合、頂壁24は上方に開口する偏
平筐状をなし、扉3は閉止時に収納空間S側に開口する
偏平筐状をなしている。また、扉3の下縁3a近傍の外
面には、操作用の取手31が設けてある。
【0015】一方、本実施例に係る支持装置1は、前記
扉3を、略鉛直姿勢で開口s1を閉止する閉止位置A
(図1における左側の扉3)と、略水平姿勢で頂壁24
の上部に退避して前記開口s1を開成させる開成位置B
(図1における右側の扉3)との間で移動可能に支持す
るために、図1及び図2に示すように、前記棚2の頂壁
24の上部に、扉3の左右両側縁3b近傍の上縁部3x
を閉止位置Aと開成位置Bの間で移動可能に枢支する第
1の支持手段たる回動アーム11と、扉3の前記左右両
側縁3bのうち上縁部3xよりも下縁3a側の上下方向
領域を閉止位置Aと開成位置Bの間でスライド可能に案
内支持する第2の支持手段たるスライド係合部12とを
設けている。
【0016】回動アーム11は、その基端11aを棚2
の幅方向に沿って延びる水平軸13に枢支されたもの
で、水平軸13は、棚2の頂壁24の前後方向の略中央
部において両端を棚2の頂壁24に固定したブラケット
14に回動可能に枢支されている。そして、図7に示す
前倒時に棚2の頂壁24のうち突出したその前縁24a
に係止され、図5に示す後倒時に棚2の頂壁24のうち
突出したその後縁24bに係止されるようにしている。
【0017】そして、前倒した回動アーム11を後倒方
向に向かって付勢し得る位置に、第1の弾性付勢体たる
ねじりコイルバネ15を設けている。このねじりコイル
バネ15は、図2及び図4に示すように、水平軸13回
りに巻装され、弾性力を蓄勢した状態で一端15aを頂
壁24の上面に添設させ、他端15bを回動アーム11
の前縁11bに添設させて配設されているものである。
【0018】また、前述した左右の回動アーム11の回
動端11c間は、連結杆16によって連結してあり、対
する扉3の側縁3b近傍には内縁側にねじ挿通孔17a
1を有する垂下片17aを形成したL字ブラケット17
が固設してある。そして、その垂下片17aのねじ挿通
孔17a1に挿通した段付きねじ18を前記回動アーム
11の回動端11cに設けたねじ挿通孔11c1を介し
て前記連結杆16の端部に穿設した図示しないねじ孔に
螺着することによって、段付きねじ18の首部18aで
扉3の上縁部3xを前記垂下片17aを介して枢結して
いる。そして、開成位置Bにある扉3を回動アーム11
とのなす角度が増大する方向に付勢し得る位置に、第2
の弾性付勢体たるねじりコイルバネ19を巻装してい
る。このねじりコイルバネ19は、枢結点である連結杆
16回りに巻装され、弾性力を蓄勢した状態で一端19
aを回動アーム11の前縁11bに添設させ、他端19
bを前記ブラケット17の面板部17bを介して扉3の
内面に添設させて配設されているものである。
【0019】なお、この実施例は、回動アーム11の前
倒方向の回動終端近傍及び後倒方向の回動終端近傍にお
いて抵抗を示すダンパ機構4を設けている。具体的に説
明すると、このダンパ機構4を取り付けるにあたり、水
平軸13の端部には図3に示すように一部を円筒面13
a1とする偏平な異形部13aが形成してあり、この異
形部13aの円筒面13a1の外周にカラー13bを外
装して、このカラー13bから異形部13aを、前記ブ
ラケット14の肉厚寸法分だけ突出させるようにしてい
る。また、ブラケット14の水平軸取付位置には、前記
異形部13aの円筒面13aに略等しい径の貫通孔14
aが形成してある。そして、この貫通孔14aに前記異
形部13aの円筒面13a1を回転可能に枢支させてい
る。一方、ダンパ機構4は、前記異形部13aの内周形
状に対応した外形を有する軸部41をダンパ本体40の
内方端側から突出させると共に外方端側に矩形状の突条
42を形成してなるロータリダンパ4aと、このロータ
リダンパ4aを覆うための蓋部材4bとからなる。ロー
タリダンパ4aは、ダンパ本体40に対して軸部41が
所定の回転抵抗を示すように構成されている。また、蓋
部材4bは、内方端側に拡開する鍔部43を連設してな
るチャネル状のもので、その底壁44には前記ロータリ
ダンパ4aの突条42を所定角度だけ遊転させ得るよう
な窓45が形成してある。そして、この蓋部材4bをロ
ータリダンパ4aを包囲する位置に配設して鍔部43を
ブラケット14に止着し、その状態で蓋部材4bの窓4
5にロータリダンパ4aの突条42を遊転可能に位置づ
けている。この遊転領域は、回動アーム11の中心が図
7に想像線で示す前倒方向の回動終端近傍における所定
角度領域θ1及び図5に示す後倒方向の回動終端近傍に
おける所定角度領域θ2を除く中間角度領域θ3に設定
されており、この中間角度領域θ3では軸部41とダン
パ本体40とが供回りするが、この中間角度領域θ3を
越えて回動アーム11が前記角度領域θ1、θ2内で前
倒又は後倒する際は、軸部41がダンパ本体40に対し
て回転することで回動アーム11に回転抵抗を付与する
ようになっている。
【0020】一方、スライド係合部12は、前記ブラケ
ット14の前端側の連続位置に配設される段付きねじ状
のもので、このスライド係合部12を取り付けるにあた
り、前記ブラケット14の前端は棚2の頂壁24よりも
上方突出位置、具体的には頂壁24の前縁24aの上方
であって該前縁24aよりも前方へやや突出した位置に
延出させてあり、その位置にねじ孔14bが設けてあ
る。一方、前記ブラケット17の外縁側の垂下片17c
には、扉3の側縁3bに沿って延びる長孔状の溝17c
1が形成してある。そして、この溝17c1に外側から
挿通したスライド係合部12を前記ブラケット14のね
じ孔14bに螺着することによって、該スライド係合部
12の首部12aと前記溝17c1とを相対スライド可
能に係合させ、扉3の上縁部3xよりも下縁3a側をこ
のスライド係合部12にスライド可能に支持させるよう
にしている。
【0021】なお、前述したように、棚2の頂壁24は
上方に開口する偏平筐状をなし、扉3は開成位置Bで下
方に開口する偏平筐状をなしていて、これら頂壁24と
開成位置にある扉3との間に形成される空間T(図5参
照)内に前述した回動アーム11及びスライド係合部1
2が格納されるようにしている。次に、本実施例の作動
を説明する。扉3が図7に示す閉止位置Aにあるとき
に、該扉3は回動アーム11にその上縁部3xを支持さ
れ、スライド係合部12にその上縁部3x近傍、具体的
には溝17c1の上端部付近を支持されて、略鉛直姿勢
で棚2の収納空間Sの開口s1を閉止した状態をとる。
この状態から扉3の取手31を把持して手前上方への操
作力を与えると、扉3の上縁部3xは回動アーム11に
枢支されたまま該回動アーム11の回動端11cの回動
軌跡に従って後上方に移動し、その間、スライド係合部
12は次第に扉3の溝17c1に対して下縁3a側へそ
の支持位置をスライド移動させて、最終的に回動アーム
11が後倒し、スライド係合部12が扉3の下縁3a近
傍、具体的には溝17c1の下端部付近に達した図5に
示す開成位置Bで、これら回動アーム11及びスライド
係合部12により扉3を略水平な姿勢で支持するに至
る。また、取手31を把持して前下方への操作力を付与
すれば、回動アーム11が後倒状態から前倒方向に回動
し始め、スライド係合部12による扉3の下縁3a側の
スライド位置が溝17c1に沿って移動して、最終的に
扉3を閉止位置Aに移動させて保持する。このように、
本実施例の支持装置1は、扉3をフリップアップ動作を
通じて閉止位置Aから開成位置Bに、また開成位置Bか
ら閉止位置Aにそれぞれ移動可能に支持するものであ
る。
【0022】しかして、このようなものであれば、第1
の支持手段である回動アーム11及び第2の支持手段で
あるスライド係合部12を、共に棚2の収納空間Sの開
口s1よりも上方に位置する頂壁24の上部に配設して
おくことができ、棚2を構成する側壁22の内面を面一
に形成して、左右の側壁22、22間の内法全域を収納
空間として有効利用することができる。このため、支持
装置の構成要素が棚の収納空間内に露出し、或いは開口
部周辺に突没して、収納空間を狭め、物品の収納状態や
出し入れ操作をも阻害するという不具合や、その構成要
素が収納部の前方や側方の周辺居住空間に露出するとい
う不具合を有効に回避して、良好な使い勝手とスマート
な外観を確保しておくことができる。
【0023】しかも、上記のように第1の支持手段の機
構部品として、基端11aを棚3の幅方向に沿った水平
軸13を介して頂壁24に枢支された回動アーム11を
採用し、この回動アーム11の回動端11cに扉3の上
縁部3xを枢結して、回動アーム11の前倒時に扉3を
閉止位置Aに支持し、後倒時に扉3を開成位置Bに支持
するようにしているため、簡素な構造で扉3の上縁部3
xを滑らかに案内することができる。
【0024】特に、回動アーム11の基端11aが、頂
壁24の前後方向の略中央位置に枢支されているため、
回動アーム11を頂壁24に好適に収めて好ましい作動
領域を与えることができ、また、該回動アーム11を、
前倒時に棚2の頂壁24の前縁24aに係止させ、後倒
時に頂壁24の後縁24bに係止させるようにしている
ため、扉3を閉止位置A及び開成位置Bに確実に位置決
めして支持状態を安定ならしめることができる。
【0025】また、前倒した回動アーム11を後倒方向
に向かって付勢し得る位置に第1の弾性付勢体たるねじ
りコイルバネ15を設けているため、扉3を、閉止位置
Aから容易に開成させることができる。この場合、他の
弾性付勢体を採用することもできるが、本実施例のよう
にねじりコイルバネ15を採用しておけば、水平軸13
回りに巻装でき、その一端15aを頂壁24に添設させ
るとともに、他端15bを回動アーム11を後倒方向に
付勢し得る位置に添設させて的確に配設することができ
るので、簡素な構造ながら安定した取付状態と確実な付
勢状態を実現することができる。
【0026】一方、本実施例は、開成位置Bにある扉3
と後倒した回動アーム11とのなす角度が回動アーム1
1の前倒方向の回動動作に伴って大きくなるように構成
されているものであるが、その開成位置Bにある扉3を
回動アーム11を足場にして角度増大方向に付勢する第
2の弾性付勢体たるねじりコイルバネ19を設けている
ため、扉3の開成位置Bからの移動を容易に惹起させる
ことができる。この場合、他の弾性付勢体を採用するこ
ともできるが、本実施例のようにねじりコイルバネ19
を採用しておけば、連結杆16回りに巻装でき、その一
端19aを回動アーム11に添設させるとともに、他端
19bを扉3を角度増大方向に付勢し得る位置に添設さ
せて的確に配設することができるので、簡素な構造なが
ら安定した取付状態と確実な付勢状態を実現することが
できる。
【0027】また、第2の支持手段の機構部品として、
スライド係合部12を採用し、このスライド係合部12
を、扉3の上縁部3xよりも下縁3a側において該扉3
の側縁3bに沿って設けた溝17c1にスライド可能に
係合させているので、簡素な構造で扉の下縁3a側を滑
らかに案内することができる。特に、溝17c1を、扉
3の左右両側縁3b付近において側方に開口させて設
け、スライド係合部12をそれらの溝17c1に対向す
る方向に頂壁24から突設しているため、扉3が左右か
らスライド係合部に挟み込まれるように係合保持され、
簡素ながら扉3の確実な支持状態を得ることができる。
【0028】以上に加えて、水平軸13を回動アーム1
1と共に一体回転し得るように構成し、その水平軸13
の端部に前倒方向の回動終端近傍の所定角度領域θ1及
び後倒方向の回動終端近傍の所定角度領域θ2において
回転抵抗を示すダンパ機構4を設けているため、扉3が
閉止位置A若しくは開成位置Bに急激に到達することを
有効に防止して、各機構部品を破損から保護すると共
に、騒音のない安全な装置を実現することができる。
【0029】さらに、棚2の頂壁24を上方に開口する
偏平筐状のものにするとともに、扉3を開成位置Bで下
方に開口する偏平筐状のものにし、これら頂壁24と開
成位置Bにある扉3との間に形成される空間T内に回動
アーム11及びスライド係合部12を格納するようにし
ているため、開成位置Bにある扉3を棚2の頂壁24に
密接に重合させて嵩張らないようにすることができ、同
時に開成位置Bで各機構部品を扉3により好適に隠蔽し
ておくことができる。また、このような構成であるか
ら、閉止位置Aにおいても各機構部品が棚2の頂壁24
の内部に収容されており、棚2が通常の使用状態で平均
的な体格の利用者の目線よりも高位置にありさえすれば
機構部品が視野に入ることが少ないので、見栄えをより
有効に向上させることが可能となる。
【0030】なお、各部の具体的な構成は、図示実施例
のものに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱
しない範囲で種々変形が可能である。例えば、上記実施
例は本発明を机の棚を開閉する扉に適用したものである
が、例えば比較的背丈の高い収納家具の上方収納空間を
開閉する位置に配設される扉に対しては種々適用して有
用なものとなり得る。また、上記実施例では支持手段が
第1、第2の支持手段から構成されているが、第2の支
持手段は扉に円滑な姿勢変更を付与するためのガイドと
しての機能を営むものであるから、本発明は基本的には
第1の支持手段のみで所期の目的を達成することができ
るものである。この場合、扉の下縁側を完全に自由端と
することは操作上、或いは機構上好ましくないので、扉
の角度を作動上のある領域において一定範囲に規制する
角度規制手段等を設けておくこと等も有効である。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載される効果を奏する。すなわち、本
発明に係る扉の支持装置は、前記扉を閉止位置と開成位
置の間でフリップ動作可能に支持するための支持手段
を、前記収納部の頂壁の上部に設けたものである。この
ため、これら支持手段の構成要素を、棚の収納空間内を
侵さず、また棚の開口部周辺に突没したり周辺居住空間
に見苦しく露出させることなく配設することができ、収
納空間の有効スペースの確保と共に、物品の出し入れの
便と外観とを有効に向上させることが可能となる。極端
に言えば、収納部を構成する側板の内面を面一に形成し
て、左右の側板間の内法全域を収納空間として有効利用
するようなことも可能になる。また、側壁に依存せずに
構成できる支持装置であるため、例えば側壁となるよう
な部分がないような家具にも本発明を好適に適用するこ
とができる。
【0032】支持手段として、扉の上縁部を閉止位置と
開成位置の間で移動可能に枢支する第1の支持手段と、
扉の上下方向領域を閉止位置と開成位置の間でスライド
可能に支持する第2の支持手段とを用いれば、本発明の
支持構造を簡単、確実に構成することができる。第1の
支持手段の機構部品として回動アームを採用し、この回
動アームの回動端に扉の上縁部を枢結して所定の案内作
用を営ませるようにすれば、簡素な構造でその案内作用
の円滑化を図ることができる。
【0033】特に、回動アームの基端を頂壁の前後方向
の略中央位置に枢支しておけば、回動アームを頂壁に好
適に収めて好ましい作動領域を与えることができ、ま
た、回動アームを前倒、後倒時にそれぞれ頂壁の前後両
縁に係止させるようにすれば、扉の閉止位置及び開成位
置における状態を安定、確実ならしめることができる。
また、前倒した回動アームを第1の弾性付勢体によって
後倒方向に付勢するように構成すれば、扉の開成操作に
係る操作力を有効に軽減することができる。特に、弾性
付勢体にねじりコイルバネを採用すれば、簡素な構造で
安定した取付状態と確実な付勢状態を実現することがで
きる。
【0034】さらに、開成位置にある扉と後倒した回動
アームとのなす角度が回動アームの前倒方向の回動動作
に伴って大きくなるように構成しておき、その角度増大
方向に第2の弾性付勢体によって付勢するように構成す
れば、扉の閉止操作に係る操作力を有効に軽減すること
ができる。この場合にも、その第2の弾性付勢体にねじ
りコイルバネを採用すれば、簡素な構造で安定、確実な
付勢状態を実現することができる。
【0035】一方、第2の支持手段にスライド係合部を
採用し、このスライド係合部を、扉に設けた溝にスライ
ド可能に係合させておけば、簡素な構造で扉の下縁側を
終始滑らかに案内することができる。特に、溝を扉の左
右両側縁に沿って側方に開口させ、スライド係合部をそ
れらの対向方向から突出させて挿入しておけば、扉を左
右からスライド係合部に挟み込まれるように係合保持し
て簡素ながら確実な支持状態を得ることができる。
【0036】以上に加えて、水平軸を回動アームと共に
一体回転し得るように構成し、その水平支軸の端部に前
倒動作時、後倒動作時における回動終端近傍で機能する
ダンパ機構を設けておけば、扉の開成、閉止動作を制御
して、各機構部品を破損から有効に保護し、また騒音の
ない安全な支持装置とすることができる。さらに、頂壁
及び扉を偏平筐状のものにして、扉が開成位置にあると
きに両者間に形成される空間内に両支持装置を格納して
おくようにすれば、開成時の扉と収納部との重合状態を
嵩張らないものにすることができ、同時に開成位置で各
機構部品を好適に隠蔽しておくことができる。
【0037】以上説明したように、本発明は、通常の使
用状態で平均的な体格の利用者の目線よりも高位置にあ
るような収納部に適用して極めて有用なものとなり得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を机の棚に適用した状態で示
す斜視図。
【図2】同実施例の分解斜視図。
【図3】図2の要部をコイルバネを省略して更に分解し
た斜視図。
【図4】同実施例の一部省略した平面図。
【図5】同側面図。
【図6】同実施例の作用説明図。
【図7】同実施例の作用説明図。
【符号の説明】
1…支持装置 2…収納部(棚) 3…扉 3a…下縁 3x…上縁部 4…ダンパ機構 11…第1の支持手段(回動アーム) 11a…基端 11c…回動端 12…第2の支持手段(スライド係合部) 13…水平軸 15…第1の弾性付勢体(ねじりコイルバネ) 15a…一端 15b…他端 17c1…溝 19…第2の弾性付勢体(ねじりコイルバネ) 19a…一端 19b…他端 24…頂壁 24a…前縁 24b…後縁 A…閉止位置 B…開成位置 s1…開口 T…空間

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前方に開口を有する筐形の収納部に、扉
    を、略鉛直姿勢で前記開口を閉止する閉止位置と、水平
    姿勢又は傾斜姿勢で頂壁の上部に退避して前記開口を開
    成させる開成位置との間で移動可能に支持するためのも
    のであって、 前記扉を閉止位置と開成位置の間で移動可能に支持する
    ための支持手段を、前記収納部の頂壁の上部に設けたこ
    とを特徴とする扉の支持装置。
  2. 【請求項2】支持手段が、扉の上縁部を閉止位置と開成
    位置の間で移動可能に枢支する第1の支持手段と、扉の
    上下方向領域を閉止位置と開成位置の間でスライド可能
    に支持する第2の支持手段とから構成されることを特徴
    とする請求項1記載の扉の支持装置。
  3. 【請求項3】第1の支持手段が、基端を収納部の幅方向
    に沿った水平軸を介して頂壁に枢着された回動アームで
    あり、この回動アームの回動端に扉の上縁部を枢結し
    て、回動アームの前倒時に扉を閉止位置に支持し、後倒
    時に扉を開成位置に支持するようにしていることを特徴
    とする請求項2記載の扉の支持装置。
  4. 【請求項4】回動アームの基端が、頂壁の前後方向の略
    中央位置に枢支されていることを特徴とする請求項3記
    載の扉の支持装置。
  5. 【請求項5】回動アームが、前倒時に収納部の頂壁の前
    縁に係止され、後倒時に収納部の頂壁の後縁に係止され
    ることを特徴とする請求項4記載の扉の支持装置。
  6. 【請求項6】前倒した回動アームを後倒方向に向かって
    付勢し得る位置に第1の弾性付勢体を設けていることを
    特徴とする請求項2、3、4又は5記載の扉の支持装
    置。
  7. 【請求項7】第1の弾性付勢体が、水平軸回りに巻装し
    たねじりコイルバネであり、このねじりコイルバネの一
    端を頂壁に添設させ、他端を回動アームを後倒方向に付
    勢し得る位置に添設させていることを特徴とする請求項
    6記載の扉の支持装置。
  8. 【請求項8】開成位置にある扉と後倒した回動アームと
    のなす角度が回動アームの前倒方向の回動動作に伴って
    大きくなるように構成され、その開成位置にある扉を回
    動アームを足場にして角度増大方向に付勢する第2の弾
    性付勢体を設けていることを特徴とする請求項2、3、
    4、5、6又は7記載の扉の支持装置。
  9. 【請求項9】第2の弾性付勢体が、枢結点回りに巻装し
    たねじりコイルバネであり、このねじりコイルバネの一
    端を回動アームに添設させ、他端を扉を角度増大方向に
    付勢し得る位置に添設させていることを特徴とする請求
    項8記載の扉の支持装置。
  10. 【請求項10】第2の支持手段が、頂壁に突設したスラ
    イド係合部であり、このスライド係合部を、扉の上縁部
    よりも下縁側に該扉の上下方向に沿って設けた溝にスラ
    イド可能に係合させていることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8又は9記載の扉の支持装
    置。
  11. 【請求項11】溝を、扉の左右両側縁に沿って側方に開
    口させて設け、スライド係合部をそれらの溝に対向する
    方向に頂壁から突設していることを特徴とする請求項1
    0記載の扉の支持装置。
  12. 【請求項12】水平軸を回動アームと共に一体回転し得
    るように構成し、その水平軸の端部に前倒方向の回動終
    端近傍及び後倒方向の回動終端近傍において回転抵抗を
    示すダンパ機構を設けていることを特徴とする請求項
    2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の
    扉の支持装置。
  13. 【請求項13】収納部の頂壁を上方に開口する偏平筐状
    のものにするとともに、扉を開成位置で下方に開口する
    偏平筐状のものにし、これら頂壁と開成位置にある扉と
    の間に形成される空間内に第1の支持手段及び第2の支
    持手段を格納するようにしていることを特徴とする請求
    項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又
    は12記載の扉の支持装置。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH043848U (ja) * 1990-04-25 1992-01-14
JPH07331951A (ja) * 1994-04-15 1995-12-19 Sugatsune Ind Co Ltd オーバーヘッドドア
JPH10196209A (ja) * 1997-01-13 1998-07-28 Okamura Corp フラップドアキャビネット

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