JP2000282579A - アーチ型屋根架構におけるテンション部材の張力導入方法 - Google Patents

アーチ型屋根架構におけるテンション部材の張力導入方法

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JP2000282579A
JP2000282579A JP11089593A JP8959399A JP2000282579A JP 2000282579 A JP2000282579 A JP 2000282579A JP 11089593 A JP11089593 A JP 11089593A JP 8959399 A JP8959399 A JP 8959399A JP 2000282579 A JP2000282579 A JP 2000282579A
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tension
roof
upper chord
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blow
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JP11089593A
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English (en)
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Osamu Hosozawa
治 細沢
Taro Mizutani
太朗 水谷
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】テンション部材に対する初期張力の導入を簡単
に行って架構の組み立てを容易とし、しかも張力導入を
高精度に行うことができるアーチ型屋根架構を提供す
る。 【解決手段】屋根支持部材4、4の互いに離間した位置
の間に架設したアーチ状の上弦材6と、上弦材から垂下
している束材10と、上弦材の端部間に連結してその途
中に束材の下端部を接続し、張力の導入により束材を介
して上弦材を押し上げ支持するテンション部材12とを
備えたアーチ型屋根架構である。本発明は、上弦材と屋
根支持部材との間に屋根吹き上げ押え部材14を連結
し、この屋根吹き上げ押え部材に張力を導入して上弦材
及び束材を下方に変位させることにより、テンション部
材に対して間接的に初期の張力を導入していくようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アーチ型屋根架
構におけるテンション部材の張力導入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、体育館、市民ホール、アトリウ
ム、工場等の比較的スパンの大きな建築物の屋根を構築
する場合には、荷重が主として軸圧縮力により柱等の支
持部材に伝達されて構造力学上有利であるといった理由
から、曲げ剛性を有する梁状の部材全体を曲線状に形成
した各種のアーチ型の架構が採用されている。
【0003】従来、この種のアーチ型の屋根架構として
は、互いに離間した柱等の支持部材間に架設したアーチ
型の鉄骨梁(上弦材)の中央下部に束材を垂下させ、こ
の束材の下端部と鉄骨梁の両端部との間に、ケーブル
(テンション部材)を張設した張弦梁構造が知られてい
る。この張弦梁構造によれば、ケーブルの張力を適宜選
択することにより、鉄骨梁の自重時における曲げ応力と
変形を制御することができるため、鉄骨梁としてより剛
性の低いものを使用することができ、よって構造の単純
化と重量の軽減化を図ることができる。
【0004】ところで、ケーブルに対する初期張力の導
入方法としては、ケーブルの端部にジャッキを取り付け
て直接張力を導入していく方法(第1の張力導入方法と
称する。)や、ケーブルの端部は鉄骨梁の両端部に固定
しておき、束材とケーブルとの間にシムを介在させてケ
ーブルに張力を導入していく方法(第2の張力導入方法
と称する。)や、上弦材をベントで受けた状態でケーブ
ルを張設しておき、ベントをジャッキダウンさせていく
ことによりケーブルに徐々に張力を導入していく方法
(第3の張力導入方法と称する。)がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した第1
の張力導入方法は、一本、一本のケーブルに対して張力
を導入しなければならず、また、第2の張力導入方法
は、各束材とケーブルとの間にシムを介在させていかな
ければならず、高精度に屋根架構を組み立てるには多く
の手間と時間を要してしまうという問題がある。
【0006】また、第3の張力導入方法では、ベントを
設置するための作業や、ジャッキダウン作業、ベントの
取り外し作業等に多くの時間を費やしてしまうので、施
工期間が長期化して建設コストが増大するおそれがあ
る。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、テ
ンション部材に対する初期張力の導入を簡単に行って架
構の組み立てを容易とし、しかも張力導入を高精度に行
うことができるアーチ型屋根架構におけるテンション部
材の張力導入方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、屋根支持部材の互いに離間した位置の間
に架設したアーチ状の上弦材と、当該上弦材から垂下し
ている束材と、前記上弦材の端部間に連結してその途中
に前記束材の下端部を接続し、張力の導入により前記束
材を介して前記上弦材を押し上げ支持するテンション部
材とを備えたアーチ型屋根架構において、前記上弦材と
前記屋根支持部材との間に屋根吹き上げ押え部材を連結
し、当該屋根吹き上げ押え部材に張力を導入して前記上
弦材及び束材を下方に変位させることにより、前記テン
ション部材に対して間接的に初期の張力を導入していく
ようにした。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るアーチ型屋根
架構の1実施形態を図面を参照して説明する。図1は、
本実施形態のアーチ型屋根架構を示すものであり、互い
に離間している柱2、2の上部に架構支持部(屋根支持
部材)4が設置されており、これら架構支持部4、4の
頂部4a、4a間にアーチ状の上弦材6が架設されてい
る。この上弦材6は、例えば角形鋼管をアーチ状に形成
したものであり、架構支持部4、4間を桁行き方向(紙
面の左右方向)とすると、この桁行き方向に上弦材6の
長手方向が延在している。そして、この桁行き方向に対
して水平に直交する梁行き方向(紙面の表裏方向)に、
他の上弦材6も互いに平行に架設されている。そして、
隣接する上弦材6の間に、これらを連結する梁材8が連
結している。
【0009】上弦材6の長手方向中央の下部には、2本
の束材10の上端部10aが回動自在に連結しており、
これら2本の束材10は、上方に開いたV字状をなすよ
うに互いの下端部10bどうしを連結している。また、
上弦材6の下方を横切るように配設したケーブル(テン
ション部材)12が、上弦材6の両端部に連結されてお
り、そのケーブル12の長手方向中央部に、前記束材8
の下端部10bが回動自在に連結している。
【0010】また、上弦材6の束材10の上端部10a
が連結している位置と、架構支持部4の頂部4aより下
方位置4bとの間には、棒状の吹き上げ押えロッド(屋
根吹き上げ押え部材)14が連結している。この吹き上
げ押えロッド14は、自重が軽い本実施形態の屋根架構
が吹き上げ風が発生したときに変形するのを防止する部
材であり、前記下方位置4b側に設けターンバックル機
構14cを回動することで自身に張力が導入された状態
で連結している。
【0011】そして、上弦材6及び梁材8により形成し
た屋根架構の上面全体には、屋根膜材(図示せず)が貼
設されている。次に、図2及び図3は、本実施形態のア
ーチ型屋根架構の構築方法を示すものである。図2に示
すように、長手方向中央の下部に束材10を連結した上
弦材6を、架構支持部4、4の頂部4a、4a間に架設
し、他の上弦材6も互いに等間隔をあけて平行に架設
し、隣接する上弦材6の間に梁材8を連結する。
【0012】この際、ケーブル12を上弦材6の両端部
に張力を導入せずに弛んだ状態で連結し、上弦材6の束
材10の上端部10aが連結している位置に、複数の吹
き上げ押えロッド14の一端部を連結しておく。次に、
これら吹き上げ押えロッド14の他端部を、架構支持部
4の下方位置4bに連結する。そして、ターンバックル
機構14cを回動することによって各吹き上げ押えロッ
ド14に徐々に張力を導入していく。
【0013】これら吹き上げ押えロッド14に張力を導
入していくと、図3に示すように、上弦材6及び束材1
0が下方に変位していく。これら上弦材6及び束材10
の下方変位によって、弛んでいたケーブル12に対して
徐々に張力が導入されていく。そして、吹き上げ押えロ
ッド14に所定の張力を導入すると、張力が導入された
ケーブル12が、束材10を介して上弦材6に押し上げ
支持力を付与して支持するようになる。
【0014】このように、本実施形態では、従来方法の
ように一本、一本のケーブル12に対して張力を導入せ
ず、束材10とケーブル12との間にシムを介在させ
ず、さらにはベント等の機材を必要とせず、吹き上げ押
えロッド14に張力を導入するだけでケーブル12に張
力を導入していくことができるので、屋根架構の組み立
てを短時間の間に容易に行うことができる。
【0015】また、吹き上げ押えロッド14だけに張力
を導入すればよいので、張力を導入する部材が明確とな
って張力導入管理がしやすい屋根加架構となり、精巧な
屋根架構を構築することができる。なお、本実施形態で
は、吹き上げ押え部材として棒状の部材(吹き上げ押え
ロッド14)を使用したが、これが本発明の要旨に限定
されるものではなく、線状部材であってもよい。
【0016】また、吹き上げ押え部材への張力の導入手
段としてターンバックル機構14cを示したが、ボルト
及びナットの締め付け機構や、カプラーに逆ねじを切っ
て回転させる機構であっても、同様の作用効果を得るこ
とができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアーチ型
屋根架構におけるテンション部材の張力導入方法による
と、上弦材と屋根支持部材との間に屋根吹き上げ押え部
材を連結し、屋根吹き上げ押え部材に張力を導入して上
弦材及び束材を下方に変位させることで前記テンション
部材に対して間接的に初期の張力を導入していくように
したので、従来方法のように一本、一本のテンション部
材に対して張力を導入せず、束材とテンション部材との
間にシムを介在させず、さらにはベント等の機材を必要
とせずに、屋根架構の組み立てを短時間の間に容易に行
うことができる。
【0018】また、吹き上げ押え部材だけに張力を導入
すればよいので、張力を導入する部材が明確となって張
力導入管理がしやすい屋根加架構となり、精巧な屋根架
構を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアーチ型屋根架構の構成を示す図
である。
【図2】屋根架構を構成する上弦材、束材、梁材を屋根
支持部材上に架設し、それらにテンション部材及び吹き
上げ押え部材を張力を導入せずに連結した状態を示す図
である。
【図3】吹き上げ押え部材に張力を導入することにより
間接的にテンション部材に張力を導入していく状態を示
す図である。
【符号の説明】
2 柱 4 架構支持部(屋根支持部材) 4a 架構支持部の頂部 4b 架構支持部4の下方位置 6 上弦材 8 梁材 10 束材 10a 束材の上端部 10b 束材の下端部 12 ケーブル(テンション部材) 14 吹き上げ押えロッド(屋根吹き上げ押え部材) 14c ターンバックル機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根支持部材の互いに離間した位置の間
    に架設したアーチ状の上弦材と、当該上弦材から垂下し
    ている束材と、前記上弦材の端部間に連結してその途中
    に前記束材の下端部を接続し、張力の導入により前記束
    材を介して前記上弦材を押し上げ支持するテンション部
    材とを備えたアーチ型屋根架構において、 前記上弦材と前記屋根支持部材との間に屋根吹き上げ押
    え部材を連結し、当該屋根吹き上げ押え部材に張力を導
    入して前記上弦材及び束材を下方に変位させることによ
    り、前記テンション部材に対して間接的に初期の張力を
    導入していくことを特徴とするアーチ型屋根架構におけ
    るテンション部材の張力導入方法。
JP11089593A 1999-03-30 1999-03-30 アーチ型屋根架構におけるテンション部材の張力導入方法 Pending JP2000282579A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103362213A (zh) * 2013-08-05 2013-10-23 东南大学 一种张弦梁结构
CN103397740A (zh) * 2013-08-05 2013-11-20 东南大学 一种空间张弦梁结构
KR102115518B1 (ko) * 2019-03-18 2020-05-26 주식회사 택한 장경간 프레임 구조

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