JP2000282120A - 溶鉱炉出銑口の形成方法および耐火れんが接合体 - Google Patents
溶鉱炉出銑口の形成方法および耐火れんが接合体Info
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Abstract
んがの寿命を短縮することなく、出銑口形成作業の工期
を短縮する。 【解決手段】 出銑口用耐火れんがを接着した後、乾燥
して得られた一体的に接着された耐火れんが接合体を用
いて溶鉱炉出銑口を形成する。
Description
成方法および溶鉱炉出銑口の形成に使用される耐火れん
が接合体に関する。
状寸法の異なるシャモットれんがや高アルミナ質れんが
等の耐火れんがを数10個組み合わせて使用する。すなわ
ち出銑口用耐火れんがを単体で溶鉱炉内へ搬入した後、
築炉工が出銑口用耐火れんがに耐火モルタルを塗布し
て、出銑口用耐火れんがを接着しながら形成する。耐火
モルタルを適正な厚さで塗布するため、および組み立て
後に出銑口となる円柱状の空洞が真っ直ぐに形成できる
ことを確認するために、耐火れんがの組み立ての際に溶
鉱炉内で空目地による仮組みを行なっている。このため
出銑口形成作業に多くの時間を費やしている。
簡単な溶鉱炉の炉底用の複数種類のカーボンれんがが一
体的に構成されたカーボンブロックが開示されている。
しかし出銑口で使用されるような耐火れんがについては
開示されておらず、出銑口の形成については上記の従来
通りの方法で行なっている。溶鉱炉出銑口のライニング
作業の工期を短縮するためには、出銑口用耐火れんがを
大型化する方法が効果的と考えられる。しかし大型の耐
火れんがを製造するためには膨大な設備投資が必要であ
る。また大型の耐火れんがを用いて溶鉱炉出銑口の形成
を行なうと目地部が減少するため、目地部が有する応力
緩和機能も減少し、耐火れんがの耐用年数が短縮され
る。
問題を解決するべく、耐火れんがの耐用年数を短縮させ
ることなく、溶鉱炉出銑口の形成作業の工期を短縮する
方法を提供することを目的とする。
口を耐火れんがで形成する溶鉱炉出銑口の形成方法にお
いて、複数の耐火れんがを互いに接着剤により接着して
所定の形状の接合体とし、接合体を 100℃以上の雰囲気
下で乾燥した後、その接合体を用いて溶鉱炉出銑口を形
成する溶鉱炉出銑口の形成方法である。
で所定の形状に接合され、 100℃以上の雰囲気下で乾燥
されてなる形成用耐火れんが接合体である。
溶鉱炉出銑口の例を模式的に示す模式図である。溶鉱炉
の炉底部はカーボンれんが2で形成されており、出銑口
1の周辺部は一体的に接着されて乾燥された出銑口用耐
火れんが接合体3で形成される。溶鉱炉出銑口を形成す
るに先立って出銑口用耐火れんがを下記の手順で接着お
よび乾燥して、耐火れんが接合体を製造する。すなわ
ち、単体の出銑口用耐火れんがを所定の形態・大きさに
加工して、耐火れんがの接着面に接着剤を塗布して、耐
火れんがを各々接着しつつ組み立てる。接合部から溢れ
出た接着剤を取り除いた後、目地押しを行なう。接着剤
の耐食性が耐火れんがに比べて低いため、接着剤の厚さ
が 2.5mmを越えると、接着剤が耐火れんがより先に溶損
し、炉寿命が短縮される。一方、接着剤の厚さが1mm未
満では、耐火れんがの熱膨張に対する応力緩和機能が低
下するため、耐火れんがに亀裂を生じる。したがって接
着材の厚さは1〜 2.5 mmの範囲が望ましい。
が終了すると、一体的に接着された耐火れんが接合体を
乾燥炉で乾燥する。 100℃未満の温度で乾燥すると、乾
燥が十分でなく、十分な接着強度が得られない。一方、
1200℃を越える温度で乾燥すると、れんがの膨張および
収縮によって接着部に空隙を生じる可能性がある。した
がって耐火れんが接合体の乾燥温度は 100〜1200℃の範
囲が望ましい。乾燥コストを過大にしないためには、通
常 100〜200 ℃程度の範囲で乾燥するのが望ましい。
接合体は、必要に応じて研磨・加工され、所定の寸法・
形状に仕上げられる。次に接着剤について説明する。接
着剤の特性として、乾燥後の曲げ強度が10 Mpa以上であ
れば、運搬やライニング時の荷重や振動に耐えられる。
また通気率が3.5×10-3cm2/s cmAq以下であれば、シー
ル性を維持できるので溶鉱炉の操業に問題は生じない。
硬化剤を含有する接着剤を使用している。しかし従来の
接着剤では、十分な接着強度を得るためには1200℃以上
の乾燥温度が必要であり、接着部に空隙を生じる可能性
がある。樹脂系の硬化剤を含有する接着剤は、乾燥のた
めの加熱によって接着剤が酸化して、気孔率が増加す
る。また溶鉱炉の出銑口として形成された後、操業中に
炭素分が酸化され、脆弱化する可能性がある。
る。含有される硬化剤も有機系(すなわちカーボン質)
のものは除き、無機質の材料を使用する。以上に述べた
理由によって、接着剤として耐火モルタルを使用し、珪
酸ソーダおよび/または酸化珪素質耐火物(例えばSiO2
ゾル)を含有する硬化剤を使用するのが望ましい。
剤主成分と硬化剤を用いて、シャモットれんがを接着
し、接着部の曲げ強度を調査した。まず室温でシャモッ
トれんがを接着したものをサンプルAとし、接着した後
にシャモットれんが接合体を105℃で24時間乾燥したも
のをサンプルBとした。また接着したものを1200℃で3
時間乾燥したものをサンプルCとした。接着剤の厚さは
2mmであった。
の接着部の曲げ強度を調査した。 サンプルA:室温で接着したシャモットれんが接合体 サンプルB: 105℃で24時間乾燥したシャモットれんが
接合体 サンプルC:1200℃で3時間保持したシャモットれんが
接合体 その結果を図2に示す。発明例1および発明例2は乾燥
処理を行なったサンプルB,Cで、曲げ強度が10 Mpa以
上であり、耐火れんが接合体を一体でハンドリングする
のに十分な強度を有することが分かる。
せの接着剤主成分および硬化剤を用いて、室温でシャモ
ットれんがを接着した後、 105℃で24時間乾燥し、乾燥
後の接着部の通気率を調査した。その結果は図3に示す
通りであり、いずれも通気率が 3.5×10-3cm2/s cmAq以
下であり十分な通気率が得られており、出銑口耐火物と
して十分使用できる。
と硬化剤を用いてシャモットれんがを接着し、 105℃で
24時間乾燥して得られたシャモットれんが接合体を用い
て溶鉱炉出銑口をライニングした。本発明の方法でライ
ニングすると、従来の施工方法と比較して1/3の工数
で施工できた。
がの接着部の曲げ強度、通気率を十分に維持し、かつ施
工時間の大幅な短縮が可能となった。
例を示す模式図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 溶鉱炉の出銑口を耐火れんがで形成する
溶鉱炉出銑口の形成方法において、複数の耐火れんがを
互いに接着剤により接着して所定の形状の接合体とし、
前記接合体を 100℃以上の雰囲気下で乾燥した後、前記
接合体を用いて溶鉱炉出銑口を形成することを特徴とす
る溶鉱炉出銑口の形成方法。 - 【請求項2】 複数の耐火れんがが接着剤で所定の形状
に接合され、 100℃以上の雰囲気下で乾燥されてなるこ
とを特徴とする溶鉱炉出銑口の形成用耐火れんが接合
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08760999A JP3654039B2 (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 溶鉱炉出銑口の形成方法および耐火れんが接合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP08760999A JP3654039B2 (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 溶鉱炉出銑口の形成方法および耐火れんが接合体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000282120A true JP2000282120A (ja) | 2000-10-10 |
JP3654039B2 JP3654039B2 (ja) | 2005-06-02 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08760999A Expired - Fee Related JP3654039B2 (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 溶鉱炉出銑口の形成方法および耐火れんが接合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3654039B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111424133A (zh) * | 2020-05-15 | 2020-07-17 | 宁夏诚安顺祥冶金工程技术服务有限公司 | 新型复合风冷耐用硅锰炉 |
-
1999
- 1999-03-30 JP JP08760999A patent/JP3654039B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN111424133A (zh) * | 2020-05-15 | 2020-07-17 | 宁夏诚安顺祥冶金工程技术服务有限公司 | 新型复合风冷耐用硅锰炉 |
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JP3654039B2 (ja) | 2005-06-02 |
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