JP2000281824A - ポリプロピレン系樹脂及びポリスチレン系樹脂の混合樹脂押出発泡ボード - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂及びポリスチレン系樹脂の混合樹脂押出発泡ボード

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JP2000281824A
JP2000281824A JP11094737A JP9473799A JP2000281824A JP 2000281824 A JP2000281824 A JP 2000281824A JP 11094737 A JP11094737 A JP 11094737A JP 9473799 A JP9473799 A JP 9473799A JP 2000281824 A JP2000281824 A JP 2000281824A
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weight
based resin
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polypropylene resin
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JP11094737A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Okura
徹雄 大倉
Osamu Miyama
治 三山
Haruo Tomita
春生 冨田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚みの厚い、独立気泡率の高い、平均気泡径
の小さい低密度なポリプロピレン系樹脂押出発泡ボード
を提供する。 【解決手段】 (a)ポリプロピレン系樹脂を50〜9
5重量部と(b)ポリスチレン系樹脂を50〜5重量部
及び(c)スチレン−エチレン・プロピレンブロック共
重合体を(a)+(b)100重量部に対し0.5〜1
5.0重量部混合した混合樹脂と、発泡剤と、炭酸ガス
または加熱により炭酸ガスを発生する化合物から選ばれ
る1種または2種以上の発泡助剤とを押出機にて混合
し、低圧帯に圧出することにより得られる押出発泡ボー
ド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は改質ポリプロピレン
系樹脂押出発泡ボードに関する。更に詳しくは、たとえ
ば建築物の壁、床間仕切などの構造材、断熱材などに好
適に使用し得る改質ポリプロピレン系樹脂押出発泡ボー
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂からなる発泡体は、一般に
軽量で断熱性や外部からの応力の緩衝性が良好であるこ
とから、断熱材、緩衝材、芯材、食品容器等に幅広く利
用されている。
【0003】ポリオレフィン系樹脂を基材樹脂とする発
泡体は、低密度ポリエチレンを中心に利用されている
が、ポリエチレン系樹脂は、耐熱性が不十分であるとい
う欠点を有している。一方、ポリプロピレン系樹脂は、
弾性が高く、耐溶剤性、耐熱性、ヒンジ特性等に優れて
いることから、発泡体を製造した場合、極めて広い利用
範囲が期待できるものの、溶融時の粘度、張力が低く、
そのため発泡時に気泡壁の強度が充分に保持されず、ポ
リエチレン系樹脂の如く肉厚の発泡体を製造することは
きわめて困難である。
【0004】このような困難性を克服する試みとして、
メルトテンションの高いポリプロピレンを用いた発泡方
法が特開昭53−43766や特開昭57−19713
2、特開平4−363227などで開示されている。し
かしこれらの方法を用いても未だ満足な発泡ボードは得
られていない。
【0005】近年、特表平5−506875号公報の様
な長鎖分岐構造を有するポリプロピレンを使用してシー
ト状の発泡体を製造する方法が報告されている。しかし
ながら、前期方法では厚さが10mmより薄い薄肉の発
泡体しか製造することができず、コルゲートやボイドの
発生を伴って、耐衝撃性や緩衝性の良好な発泡体は得ら
れていない。
【0006】また、特表平8−504471号公報には
発泡性因子F(発泡体密度×平均気泡粒径×tanδ
0.75)<1.8のプロピレン発泡体が開示されている
が、多孔ダイによる収束発泡体という特殊な方法によ
る、品質的に欠陥のある発泡体でしか厚い発泡体が得ら
れないという欠点がある。
【0007】また、特開平7−252318公報には2
軸伸長粘度を規定した厚肉ポリプロピレン系樹脂押出発
泡体用樹脂が開示されている。しかしながら、この樹脂
は超高分子量成分を含むMzが8×106以上、Mz/
Mwが10以上という特殊な線状ポリプロピレン系樹脂
であり、開示されている製造法としては2段階重合とい
う特殊な方法である。
【0008】一方、ポリオレフィンとポリスチレンとの
混合樹脂の発泡体としては相溶化剤として水素化された
スチレン−ブタジエンブロック共重合体を使用した混合
物の発泡体が特開昭50−32263号公報に開示され
ている。しかし、この公報ではポリオレフィンとして
は、ポリエチレンのみの記載しかなくポリプロピレンは
記載されていない。
【0009】また、特開昭62−174237号公報に
は、1.2結合型ブタジエン量とスチレン量を規定した
特殊な水素化されたスチレン−ブタジエンブロック共重
合体を使用したポリオレフィンとポリスチレンとの混合
樹脂の発泡体が開示されている。又、この公報の中にポ
リオレフィンとしてポリプロピレンを使用した例も開示
されているが、この方法では厚みの極めて薄い数mm程
度の発泡体しか得られない。
【0010】このようにポリプロピレン系樹脂の発泡性
を改良し、厚みの厚い、独立気泡率が高い、平均気泡径
の小さい低密度な発泡体を、押出発泡によって製造する
方法が未だ見出されていないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、厚み
の厚い、独立気泡率の高い、平均気泡径の小さい低密度
なポリプロピレン系樹脂押出発泡ボードを提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ポリプロピレン系
樹脂とポリスチレン系樹脂とスチレン−エチレン・プロ
ピレンブロック共重合体(以下SEPSと記載する。)
を、発泡剤と押出機にて混合し、低圧帯に圧出して押出
発泡ボードを製造する工程において、炭酸ガスまたは加
熱により炭酸ガスを発生する化合物から選ばれる1種ま
たは2種以上の発泡助剤を用いることにより、厚みが厚
く、独立気泡率が高く、低密度であり、さらに平均気泡
径が小さい押出発泡ボードが得られることをようやく見
出し、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は、(a)ポリプロピレ
ン系樹脂を50〜95重量部と(b)ポリスチレン系樹
脂を50〜5重量部及び(c)スチレン−エチレン・プ
ロピレンブロック共重合体を(a)+(b)100重量
部に対し0.5〜15.0重量部混合した混合樹脂と、
発泡剤(炭酸ガスは含まれない)と、炭酸ガスまたは加
熱により炭酸ガスを発生する化合物から選ばれる1種ま
たは2種以上の発泡助剤とを押出機にて混合し、低圧帯
に圧出することにより得られる押出発泡ボード(請求項
1)、及びポリプロピレン系樹脂が、線状ポリプロピレ
ン系樹脂をイソプレン単量体及びラジカル重合開始剤と
の反応により改質された改質ポリプロピレン系樹脂であ
る請求項1記載の押出発泡ボード(請求項2)、及び密
度50〜10Kg/m3、厚み20mm以上、独立気泡
率60%以上、平均気泡径1.2mm以下である請求項
1記載の押出発泡ボード(請求項3)に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】ポリプロピレン系樹脂から厚みの
厚い、独立気泡率の高い、平均気泡径の小さい低密度な
ポリプロピレン系樹脂押出発泡ボードを得るには、ダイ
内発泡を抑制すると共に、発泡初期に効果的に気泡核を
生成させることが重要となる。
【0015】ポリプロピレン系樹脂とポリスチレン系樹
脂及びスチレン−エチレン・プロピレンブロック共重合
体を発泡剤を用いて押出発泡を行うことにより、発泡ボ
ードを製造することは可能であるが、炭酸ガスまたは加
熱により炭酸ガスを発生する化合物から選ばれる1種ま
たは2種以上の発泡助剤を併用することにより、高い独
立気泡率と小さい平均気泡径を容易に両立することが可
能となる。
【0016】また、本発明で用いられるポリプロピレン
系樹脂としては、線状ポリプロピレン系樹脂とイソプレ
ンとラジカル開始剤とを反応させて得られる改質ポリプ
ロピレン系樹脂が好ましい。
【0017】この改質ポリプロピレン系樹脂に用いられ
る線状ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単
独重合体および共重合体、特にブロック共重合体および
ランダム共重合体であって、結晶性の重合体が挙げられ
る。プロピレンの共重合体としては、プロピレンを75
重量%以上、とくに90重量%以上含有しているもの
が、ポリプロピレン系樹脂の特徴である結晶性、剛性、
耐薬品性などが保持されている点で好ましい。共重合可
能なα−オレフィンとしては、エチレン、ブテン−1、
イソブテン、ペンテン−1、3−メチル−ブテン−1、
ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、3,4−ジ
メチル−ブテン−1、ヘプテン−1、3−メチル−ヘキ
セン−1、オクテン−1、デセン−1などの炭素数2ま
たは4〜12のα−オレフィン、シクロペンテン、ノル
ボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,
4,4a,8,8a−6−オクタヒドロナフタレンなど
の環状オレフィン、5−メチレン−2−ノルボルネン、
5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジ
エン、メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−
1,6−オクタジエンなどのジエン、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン
酸、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビ
ニルベンゼンなどのビニル単量体、などの1種または2
種以上が挙げられる。これらのうち、エチレン、ブテン
−1が安価という点で好ましい。
【0018】なお、ポリプロピレン系樹脂の形状、大き
さに制限はなく、粉末でもペレット状でもよい。
【0019】さらに必要に応じて、本発明の効果を損な
わない範囲で、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安
定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属
石鹸、制酸吸着剤などの安定剤、架橋剤、連鎖移動剤、
核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難
燃剤、帯電防止剤などの添加剤を使用してもよい。
【0020】イソプレン単量体の添加量としては、線状
ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.01
〜50重量部、とくに0.1〜5重量部が改質ポリプロ
ピレン系樹脂において、ポリプロピレン系樹脂の特徴で
ある耐衝撃性、耐薬品性などが保持されている点で好ま
しい。
【0021】さらにイソプレン単量体と共重合可能な単
量体、たとえばスチレン、メチルスチレン、ビニルトル
エン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、ブロモ
スチレン、フルオロスチレン、ニトロスチレン、ビニル
フェノール、ジビニルベンゼン、イソプロペニルスチレ
ンなどのビニル単量体、塩化ビニル、塩化ビニリデン、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸金
属塩、メタクリル酸金属塩、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸ステアリルなどのアクリル酸エス
テル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸ステアリルなどのメタクリル酸エステル、な
どをイソプレンと等量以下併用してもよい。
【0022】ラジカル重合開始剤としては、一般に過酸
化物、アゾ化合物などが挙げられる。線状ポリプロピレ
ン系樹脂とイソプレン単量体との間にグラフト反応が起
こることが望ましいが、そのためには、いわゆる水素引
き抜き能を有するラジカル重合開始剤が好ましく、一般
にケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイド
ロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシ
ルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオ
キシエステルなどの有機過酸化物が挙げられる。これら
のうち、とくに水素引き抜き能が高いものが好ましく、
たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル4,
4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2
−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキ
シケタール、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロ
ピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジ
アルキルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドな
どのジアシルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオ
クテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−
ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ
3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパ
ーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル
−2,5ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブ
チルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートな
どのパーオキシエステル、などの1種または2種以上が
挙げられる。
【0023】ラジカル重合開始剤の添加量としては、ポ
リプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.05〜
10重量部、とくに0.1〜5重量部が、改質ポリプロ
ピレン系樹脂の過度の溶融粘度の低下を抑え、かつ経済
的であるという点で好ましい。線状ポリプロピレン系樹
脂とイソプレン単量体とラジカル重合開始剤とを反応さ
せるための装置としては、ロール、コニーダー、バンバ
リーミキサー、ブラベンダー、単軸押出機、2軸押出機
などの混練機、2軸表面更新機、2軸多円板装置などの
横型撹拌機、ダブルヘリカルリボン撹拌機などの縦型撹
拌機、などが挙げられる。これらのうち、とくに押出機
が生産性の点から好ましい。
【0024】線状ポリプロピレン系樹脂とイソプレン単
量体とラジカル重合開始剤とを混合、混練(撹拌)する
順序、方法にはとくに制限はない。線状ポリプロピレン
系樹脂とイソプレン単量体とラジカル重合開始剤とを混
合したのち溶融混練(撹拌)してもよいし、ポリプロピ
レン系樹脂を溶融混練(撹拌)したのち、イソプレン単
量体あるいはラジカル開始剤を同時にあるいは別々に、
一括してあるいは分割して混合してもよい。
【0025】混練(撹拌)機の温度は130〜400℃
が、ポリプロピレン系樹脂が溶融し、かつ熱分解しない
という点で好ましい。またその時間は一般に1〜60分
である。
【0026】前述のようにして、改質ポリプロピレン系
樹脂を製造することができる。
【0027】また、本発明で用いられるポリスチレン系
樹脂とは、望ましくはスチレンの単独重合体であり、α
−メチルスチレン、アクリロニトリル、ブタジエン、メ
チルメタアクリレート等のスチレンと共重合できる単量
体とのスチレンを主成分とする共重合体、やこれらの混
合物でも良い。
【0028】前記ポリスチレン系樹脂のメルトフローレ
ートとしては0.5〜20g/10分(200℃×5K
g)の範囲が好ましい。
【0029】また、本発明で用いられるSEPSも公知
のものであり、水素化されたスチレン−イソプレンブロ
ック共重合体である。スチレン成分の割合は20〜70
重量%が好ましい。また、ブロック共重合体の二重結合
はその全二重結合部分に対し90%以上水素化されてい
る物が好ましい。
【0030】次に、本発明において、前記ポリプロピレ
ン系樹脂とポリスチレン系樹脂及びスチレン−エチレン
・プロピレンブロック共重合体からなる組成物を混合し
発泡させる方法としては、例えば前記樹脂組成物に、揮
発性発泡剤及び炭酸ガスをを高温、高圧下に圧入して混
合し、適性発泡温度まで冷却し、大気圧下に押出発泡さ
せる方法や、前記樹脂組成物に、加熱により炭酸ガスを
発生する化合物を予めブレンドし、これに揮発性発泡剤
を高温、高圧下に圧入して混合し、適性発泡温度まで冷
却し、大気圧下に押出発泡させる方法などが挙げられ
る。なお、前記樹脂組成物は、それぞれの成分樹脂のペ
レット又は粉末をブレンダーで均一にブレンドしたも
の、これを一度混練押出機に通し溶融ブレンドしたも
の、又は、ポリスチレン系樹脂とSEPSの二者だけを
溶融ブレンドし、その後にポリプロピレン系樹脂をドラ
イブレンドしたものいずれの方法でも良い。
【0031】本発明において好ましい揮発型発泡剤とし
ては、例えばプロパン、ブタン、イソブタン、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、シク
ロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環
式炭化水素類、クロロジフルオロメタン、ジクロロメタ
ン、ジクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタ
ン、トリクロロフルオロメタン、クロロエタン、ジクロ
ロトリフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタ
ン、トリクロロトリフルオロエタン、テトラクロロジフ
ルオロエタン、パーフルオロシクロブタンなどのハロゲ
ン化炭化水素類、窒素、空気などの無機ガス、などの1
種または2種以上が挙げられる。この中では、脂肪族炭
化水素類が好ましく特にイソブタンが好ましい。なお本
発明にいう発泡剤には炭酸ガスは含まれない。
【0032】発泡剤の添加量は発泡剤の種類および目標
発泡倍率によって選択されるが、一般に樹脂組成物10
0重量部に対して1〜100重量部が好ましい。
【0033】また、前記加熱により炭酸ガスを発生する
化合物としては、重曹などが挙げられるが、炭酸ガスを
発生する温度をコントロールするために、クエン酸など
の有機酸を重曹などに混合したものも好適に用いられ
る。
【0034】炭酸ガスまたは加熱により炭酸ガスを発生
する化合物の添加量は、併用する発泡剤の種類および目
標平均気泡径によって選択されるが、一般に炭酸ガスが
樹脂組成物100重量部に対して0.01〜3重量部と
なるよう添加するのが好ましい。
【0035】また、さらなる気泡径のコントロールのた
め、必要に応じて、マイカやタルク等の公知の発泡核剤
を併用しても良い。
【0036】
【実施例】つぎに実施例および比較例に基づいて本発明
に関する発泡体について説明するが、本発明はかかる実
施例のみに限定されるものではない。
【0037】得られた押出発泡ボードの密度、独立気泡
率および平均気泡径をつぎの方法により測定し、外観を
目視によりつぎの評価基準により評価した。
【0038】発泡体の密度:重量と水没法により求めた
体積とから算出する。
【0039】独立気泡率:マルチピクノメータ(製品
名、湯浅アイオニクス(株)製)を用い、ASTM D
−2856に準じて測定する。
【0040】平均気泡径:発泡体中央部の厚み方向、幅
方向、押出方向の直線上の気泡弦長を測定し、1.62
6を掛け3方向の平均を示す。
【0041】気泡径=1.626×直線上の気泡弦長 外観の評価基準: ○:未発泡部位やケバ、シワが見られない。
【0042】×:未発泡部位やケバ、シワが見られる。
【0043】(実施例1)エチレンランダムポリプロピ
レン(三井石油化学(株)製、ハイポールB230、2
30℃でのMI=0.5、エチレン含量3重量%)10
0重量部に対して、ラジカル発生剤として1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン(日本油脂(株)製、パーブチル3M、1分
間半減期温度147℃)0.5重量部を配合し、リボン
ブレンダーを用いて10分間混合攪拌した。この混合物
を、(株)日本製鋼所製、2軸押出機(TEX44)の
ホッパーから50Kg/hの供給速度で供給し、途中に
設けた導入部より、イソプレンモノマー(和光純薬
(株)製、特級)2.5重量部を定量ポンプを用いて
1.25Kg/hの速度(プロピレン単独重合体100
重量部に対して2.5重量部となる割合)で供給した。
得られた直径約4mmのロッド状の改質ポリプロピレン
系樹脂を水冷し、3mmの厚さに細断することにより改
質ポリプロピレン系樹脂のペレットを得た。
【0044】前記2軸押出機は、同方向2軸タイプであ
り、シリンダーの孔径が44mmφであり、最大スクリ
ュー有効長(L/D)が38であった。
【0045】得られた改質ポリプロピレン系樹脂を65
重量部、ポリスチレン(旭化成(株)社製、スタイロン
G9305、MFR1.5)を35重量部とSEPS
(クラレ(株)社製、セプトン2104:スチレン含有
量65wt%)を5重量部及び重曹−クエン酸混合物
(永和化成(株)製、セルボンSC/K、1gあたり発
生炭酸ガス量0.12g)0.5重量部をリボンブレン
ダーでドライブレンドした後、上記混合物を50Kg/
hで65mm−90mmタンデム型押出機に供給し、第
一段押出機(65mm)中にて200℃で可塑化した
後、発泡剤としてイソブタンを混合樹脂100重量部に
対して12重量部圧入し、第二段押出機(90mm)中
にて樹脂温度が136℃になるように冷却し、スリット
幅40mm、スリット厚3.0mm、ランド30mmの
矩形ダイより押出し、矩形ダイに直結した成形用金型を
通すことにより発泡ボードを得た。発泡体の物性を表1
に示す。
【0046】(実施例2)重曹−クエン酸混合物を添加
しない代わりに、一段目押出機に、イソブタンと別ライ
ンで炭酸ガスを0.6重量部添加したほかは実施例1と
同様な方法で発泡ボードを得た。得られた発泡体の物性
を表1に示す。
【0047】(実施例3)実施例1の改質ポリプロピレ
ン系樹脂80重量部、実施例1のポリスチレンを20重
量部と比率を変えたほかは実施例1と同様な方法で発泡
ボードを得た。得られた発泡体の物性を表1に示す。
【0048】(実施例4)SEPSを変更(クラレ
(株)社製、セプトン2007:スチレン含有量30w
t%)したほかは実施例1と同様な方法で発泡ボードを
得た。得られた発泡体の物性を表1に示す。
【0049】(比較例1)重曹−クエン酸混合物の代わ
りに、タルクを0.1重量部添加したほかは実施例1と
同様な方法で発泡ボードを得た。得られた発泡ボードの
物性値を表1に示す。
【0050】(比較例2)重曹−クエン酸混合物の代わ
りに、タルクを0.5重量部添加したほかは実施例1と
同様な方法で発泡ボードを得た。得られた発泡ボードの
物性値を表1に示す。
【0051】
【表1】 実施例で得られた発泡ボードは、独立気泡率が高く、平
均気泡径が小さいのに対し、比較例で得られた発泡ボー
ドは、高い独立気泡率と小さい平均気泡径の両立が困難
であることが判る。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、厚みが厚く、独立気泡
率が高く、平均気泡径が小さく、低密度であることか
ら、断熱材として好適に用いることのできる発泡体を容
易に提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 51/06 25:04 53:00) Fターム(参考) 4F074 AA17B AA24B AA24D AA32 AA32B BA03 BA32 BA38 CA22 CC04Y CC22X DA02 DA03 DA12 DA32 DA58 DA59 4J002 BB201 BC032 BC042 BC052 BC062 BC072 BP033 DE017 DE207 EA016 EA026 EB066 FD326 FD327 GL00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ポリプロピレン系樹脂を50〜95
    重量部と(b)ポリスチレン系樹脂を50〜5重量部及
    び(c)スチレン−エチレン・プロピレンブロック共重
    合体を(a)+(b)100重量部に対し0.5〜1
    5.0重量部混合した混合樹脂と、発泡剤(炭酸ガスは
    含まれない)と、炭酸ガスまたは加熱により炭酸ガスを
    発生する化合物から選ばれる1種または2種以上の発泡
    助剤とを押出機にて混合し、低圧帯に圧出することによ
    り得られる押出発泡ボード
  2. 【請求項2】ポリプロピレン系樹脂が、線状ポリプロピ
    レン系樹脂をイソプレン単量体及びラジカル重合開始剤
    との反応により改質された改質ポリプロピレン系樹脂で
    ある請求項1記載の押出発泡ボード。
  3. 【請求項3】密度50〜10Kg/m3、厚み20mm
    以上、独立気泡率60%以上、平均気泡径1.2mm以
    下である請求項1記載の押出発泡ボード。
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