JP2000281310A - 改質装置 - Google Patents

改質装置

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JP2000281310A
JP2000281310A JP11089127A JP8912799A JP2000281310A JP 2000281310 A JP2000281310 A JP 2000281310A JP 11089127 A JP11089127 A JP 11089127A JP 8912799 A JP8912799 A JP 8912799A JP 2000281310 A JP2000281310 A JP 2000281310A
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reforming
heating
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heat
heat exchanger
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JP11089127A
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Hitoshi Kudo
均 工藤
Mikio Shinagawa
幹夫 品川
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化水素系燃料やアルコール系燃料等の原燃
料から水素リッチな改質ガスを製造する改質装置におい
て、熱回収を有効に行うことができる改質装置を提供す
る。 【解決手段】 改質触媒が充填され、原燃料から水素リ
ッチな改質ガスを生成する改質部1を具備する。シフト
触媒が充填され、改質部にて生成された改質ガス中のC
O濃度を低減するシフト部2を具備する。燃焼用燃料と
燃焼用空気とが供給され、改質部1を加熱した後にシフ
ト部2を加熱する加熱ガスを発生させる燃焼部3を具備
する。改質部1の加熱に供された後の加熱ガスと燃焼用
空気との間で熱交換を行う熱交換器4を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素系の気
体、液体、固体等やメタノール系等の原燃料から水素リ
ッチな改質ガスを生成する改質装置に関し、詳しくは改
質ガスを生成するための反応を進行させるための熱供給
を効率良く行うことができる改質装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】炭化水素系燃料やアルコール系燃料等の
原燃料から改質反応によって水素リッチな改質ガスを生
成する改質ガス製造装置においては、改質反応は吸熱反
応にて進行するため、改質部へ熱を供給する必要があ
る。この熱源として燃焼熱を用いるものが一般的であ
る。また改質ガスを燃料電池等に用いる場合には、燃料
電池の種類によって異なるが一酸化炭素(CO)が混入
されていると燃料電池内の電極触媒を被毒させ、発電性
能を低下させる原因となり、できるだけ改質ガス中のC
O濃度が低濃度である必要がある。このため改質装置で
は、触媒種類が異なる触媒層を数段設けて反応部を構成
し、この反応部における反応にて、改質反応による改質
ガスの生成や、改質ガス中の一酸化炭素濃度の低減を行
うようにしており、しかも各反応部における反応温度は
それぞれ異なるものである。
【0003】一般に、最初の触媒層(以下、「改質部」
という。)が最も温度が高く、原燃料として炭化水素系
燃料を用いた場合では、反応温度は600〜800℃前
後と高温度である。次の触媒層(以下、「シフト部」と
いう。)は上記改質部で生成した改質ガスのCO低減を
主目的とした触媒層であり、反応開始温度はおおよそ2
00〜300℃程度である。
【0004】そのため改質部やシフト部を加熱する必要
があるが、バーナー等の燃焼部を用いて改質部等を加熱
する際に発生する排熱は大きな熱エネルギを持ってお
り、この排熱が改質装置外に排出されると大きな熱エネ
ルギーの損失となる。このような熱エネルギーの損失
は、改質ガス生成の生成システムにおけるエネルギー効
率を低下させる要因となるため、できるだけ低減するこ
とが是非とも必要となる。また、熱エネルギーの損失が
大きい場合は燃料の無駄や排気ガスの増加による環境汚
染等への問題も同時に生じることとなり、全ての面で大
きな影響がある。
【0005】そこで、大型の改質装置、あるいは燃料電
池発電装置等においては、比較的排熱回収を積極的に行
うようなシステムが構築されているが、小型の改質装
置、あるいは燃料電池発電装置等においては、従来殆ど
排熱回収の対策がなされていない。このため、改質ガス
生成にあたってのエネルギー効率が低減し、燃料の無駄
使いやあるいは排気ガスの余分な排出による自然環境の
悪化などの悪影響を及ぼすものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたものであり、炭化水素系燃料やアルコール
系燃料等の原燃料から水素リッチな改質ガスを製造する
改質装置において、熱回収を有効に行うことができる改
質装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のように本発明の請
求項1に係る改質装置は、改質触媒が充填され、原燃料
から水素リッチな改質ガスを生成する改質部1と、シフ
ト触媒が充填され、改質部にて生成された改質ガス中の
CO濃度を低減するシフト部2と、燃焼用燃料と燃焼用
空気とが供給され、改質部1を加熱した後にシフト部2
を加熱する加熱ガスを発生させる燃焼部3と、改質部1
の加熱に供された後の加熱ガスと燃焼用空気との間で熱
交換を行う熱交換器4とを具備することを特徴とするも
のである。
【0008】また本発明の請求項2に係る改質装置は、
請求項1の構成に加えて、改質部1の加熱に供された
後、シフト部2の加熱に供される前の加熱ガスと、燃焼
用空気との間で熱交換を行う第一の熱交換器4aと、シ
フト部2の加熱に供された後の加熱ガスと燃焼用空気と
の間で熱交換を行う第二の熱交換器4bとを具備するこ
とを特徴とするものである。
【0009】また本発明の請求項3に係る改質装置は、
請求項2の構成に加えて、燃焼部3に供給される燃焼用
空気が流通する燃焼用空気流路6に、第二の熱交換器4
bを設けると共に、第二の熱交換器4bよりも下流側に
第一の熱交換器4aを設けることを特徴とする請求項2
に記載の改質装置。
【0010】また本発明の請求項4に係る改質装置は、
請求項1乃至3のいずれかの構成に加えて、改質部1を
円筒状に形成し、改質部1の外周側を囲むように熱交換
器4を配置することを特徴とするものである。
【0011】また本発明の請求項5に係る改質装置は、
請求項1乃至4のいずれかの構成に加えて、円筒状に形
成した改質部1の外周側を囲むように円筒状に形成した
シフト部3を配置すると共に、改質部1とシフト部2の
間に熱交換器4を配置することを特徴とするものであ
る。
【0012】また本発明の請求項6に係る改質装置は、
請求項1乃至5のいずれかの構成に加えて、シフト部2
を円筒状に形成し、熱交換器4をシフト部2の外周側を
囲むように配置することを特徴とするものである。
【0013】また本発明の請求項7に係る改質装置は、
請求項1乃至6のいずれかの構成に加えて、加熱ガスか
らの改質部1への熱の供給が行われる加熱ガスの流路と
して、改質部加熱路5bを改質部1と隣接させて設け、
この改質部加熱路5bの、改質部1と接しない部分の内
面に、高放射伝熱体の層12を形成することを特徴とす
るものである。
【0014】また本発明の請求項8に係る改質装置は、
請求項7の構成に加えて、改質部加熱路5bの、改質部
1と接しない部分を構成する構造体を、セラミック系材
料からなる高放射伝熱体にて形成することにより、高放
射伝熱体の層12を形成することを特徴とするものであ
る。
【0015】また本発明の請求項9に係る改質装置は、
請求項7の構成に加えて、改質部加熱路5bの、改質部
1と接しない部分を構成する構造体に、セラミック系材
料からなる高放射性伝熱体を担持させることにより、高
放射伝熱体の層12を形成することを特徴とするもので
ある。
【0016】また本発明の請求項10に係る改質装置
は、請求項7の構成に加えて、高放射性伝熱体の層12
を、改質部加熱流路5bの、改質部1と接しない部分を
構成する構造体13の内面形状に沿った形状に成形され
たセラミック系材料からなる高放射性伝熱体にて形成し
て成ることを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0018】本発明に係る改質装置は、炭化水素系燃料
やアルコール系燃料等の原燃料から水素リッチな改質ガ
スを生成するものであり、改質部1、シフト部2、燃焼
部3及び熱交換器4を備える。
【0019】改質部1は、内部にニッケル系、ルテニウ
ム系、ロジウム系等の改質触媒が充填されているもので
あり、改質装置の稼動時には原燃料ガスと水蒸気とが供
給され、水性改質反応により水素リッチな改質ガスを生
成する。この反応は吸熱反応であり、炭化水素系の原燃
料を使用する場合は約600〜800℃の高温度で進行
する。
【0020】シフト部2は、内部に銅−亜鉛系等のシフ
ト触媒が充填されており、改質装置の稼動時には改質部
1にて生成された改質ガスが供給され、水性シフト反応
により改質ガス中のCOの大部分をCO2に変換し、改
質ガス中のCO濃度を低減する。この反応は発熱反応で
あり、約200〜300℃で開始する。COは燃料電池
の白金系又は合金系電極触媒を被毒して電極特性を低下
させるものであり、シフト部2にて改質ガス中のCO濃
度を低減することにより、生成される改質ガスを燃料電
池の発電燃料として好適に用いることができるようにな
る。
【0021】また燃焼部3は改質部1における水性改質
反応を進行させるための熱エネルギーや、シフト部2に
おける水性シフト反応を開始させるための熱エネルギー
など、改質ガスを生成するために必要な熱エネルギーを
供給するものであり、バーナーや触媒燃焼装置等を用い
るものである。この燃焼部3は、燃焼用燃料と燃焼用空
気が供給されるものであり、この燃焼用燃料と燃焼用空
気との燃焼反応により加熱ガスを発生させる共に、熱エ
ネルギーを発生させる。そして加熱ガスを媒体として熱
エネルギーを改質部1やシフト部2に供給するものであ
る。
【0022】また熱交換器4は、加熱ガスと燃焼用空気
との間で熱交換を行い、加熱ガスのからの排熱にて燃焼
用空気を加熱するものである。
【0023】図1は本発明の実施の形態の一例を概念的
に示したものである。改質部1とシフト部2とは、改質
部1にて生成された改質ガスをシフト部2に送るシフト
部流路6にて接続している。またシフト部2には、シフ
ト部2にてCO濃度が低減された改質ガスを外部に供給
する改質ガス流路7を接続している。また燃焼部3にて
発生する加熱ガスの流路である加熱ガス流路5は、改質
部1付近を通過させた後、熱交換器4内に導入し、熱交
換器4内から導出した後、シフト部2付近を通過させ、
改質装置外へ導出するものである。ここで加熱ガス流路
5のうち、燃焼部3から改質部1の付近に至るまでの流
路を改質部導入路5a、改質部1の付近に配置され、加
熱ガスの有する熱エネルギーが改質ガスへ供給される流
路を改質部加熱路5b、改質部1の付近から熱交換器4
内に至るまでの流路を第一加熱ガス導入路5c、熱交換
器4内からシフト部2付近に至るまでの流路をシフト部
導入路5d、シフト部2付近に配置され、加熱ガスの有
する熱エネルギーがシフト部2へ供給される流路をシフ
ト部加熱路5e、シフト部2付近から改質装置外部へと
導出される流路を排出路5gとする。ここで排出路5g
の下流に更に触媒反応層を設けても良く、例えば改質ガ
ス中のCO濃度をCO選択酸化反応により更に低減する
CO選択酸化部を設けることができる。また加熱ガス流
路5には、シフト部導入路5dに接続され、改質装置外
部へと導出されるバイパス排出路5hを設けても良く、
この場合、シフト部2の温度が充分上がって加熱する必
要がなくなったときにシフト部導入路5dの加熱ガスを
シフト部加熱路5eに送らずにバイパス排出路5hに送
り、改質装置外部を排出することができるものである。
またエアーポンプ等の空気供給源9と燃焼部3は、燃焼
用空気流路8にて接続する。この燃焼用空気流路8は空
気供給源9から熱交換器4内に導入し、熱交換器4内か
ら導出した後、燃焼部3に導入するものであり、燃焼用
空気流路8のうち、空気供給源9から熱交換器4内に至
るまでの流路を第一空気導入路8a、熱交換器4内から
燃焼部3に至るまでの流路を第一燃焼部導入路8bとす
る。ここで熱交換器4は、加熱ガス流路5の第一加熱ガ
ス導入路5cから供給される、改質部1に熱エネルギー
を供給した後の加熱ガスと、燃焼用空気流路8の第一空
気導入路8aから供給される燃焼用空気との間で熱交換
を行い、加熱ガスからの排熱により燃焼用空気を加熱す
るものである。
【0024】図1に示すように構成される改質装置で
は、燃焼部3にて発生した加熱ガスは改質部導入路5a
を通って改質部加熱路5bに至り、改質部1に熱エネル
ギーを供給して600〜800℃程度まで加熱する。加
熱ガスは更に第一加熱ガス導入路5cを流通して第一の
熱交換器4aに供給され、燃焼用空気との間で熱交換さ
れ、排熱が放出される。加熱ガスは更にシフト部導入路
5dに至り、シフト部2に熱エネルギーを供給して20
0〜300℃程度まで加熱する。その後、加熱ガスは排
出路5gを流通して改質装置外へ排出される。一方、空
気供給源9から供給された燃焼用空気は、第一空気導入
路8aを通って熱交換器4に供給され、加熱ガスとの間
で熱交換され、加熱ガスからの排熱により加熱される。
燃焼用空気は更に第一燃焼部導入路8bを通って燃焼部
3に供給される。
【0025】シフト部2の温度は改質部1の温度よりも
低い温度に制御するため、改質部1を加熱した後の加熱
ガスは、排熱を放出させて冷却した後、シフト部2の加
熱に供する必要があるが、図1に示すように構成される
改質装置では、熱交換器4における加熱ガスと燃焼用空
気との間の熱交換によりこの加熱ガスからの排熱を燃焼
用空気に供給して加熱し、燃焼部3におけるこの加熱さ
れた燃焼用空気と燃焼用燃料との燃焼反応により加熱ガ
スを発生させるものである。従って、燃焼用空気に供給
された排熱は、燃焼部3における燃焼反応にて発生した
熱と共に再び改質部1等の加熱に供されるものであり、
加熱ガスからの排熱を回収して再利用すると共に、燃焼
用燃料の使用量を低減してエネルギー効率を向上するこ
とができ、また使用済みの加熱ガスの排出量を低減し
て、自然環境の悪化を抑制することができるものであ
る。
【0026】図2に、本発明に係る改質装置の他の実施
の形態の例を示す。この図2に示す改質装置は、熱交換
器4として、図1に示す熱交換器4と同様に配設された
第一の熱交換器4aと、シフト部2の加熱に供された後
の加熱ガスと燃焼用空気との間で熱交換を行う第二の熱
交換器4bとの、二つの熱交換器4を設けたものであ
る。ここで加熱ガス流路5は、改質部1付近を通過させ
た後、第一の熱交換器4a内に導入し、第一の熱交換器
4a内から導出した後、シフト部2付近を通過させ、更
に第二の熱交換器4b内に導入し、第二の熱交換器4b
から導出した後、改質装置外へ導出するものである。こ
こで加熱ガス流路5のうち、燃焼部3から改質部1の付
近に至るまでの流路を改質部導入路5a、改質部1の付
近に配置され、加熱ガスの有する熱エネルギーが改質ガ
スへ供給される流路を改質部加熱路5b、改質部1の付
近から第一の熱交換器4a内に至るまでの流路を第一加
熱ガス導入路5c、熱交換器4内からシフト部2付近ま
で至る流路をシフト部導入路5d、シフト部2付近に配
置され、加熱ガスの有する熱エネルギーがシフト部2へ
供給される流路をシフト部加熱路5e、シフト部2付近
から第二の熱交換器4b内に至るまでの流路を第二加熱
ガス導入路5f、第二の熱交換器4bから改質装置外部
へと導出される流路を排出路5gとする。また空気供給
源9と燃焼部3とを接続する燃焼用空気流路8を、第一
燃焼用空気流路8Aと第二燃焼用空気流路8Bの2系統
に分けて設けたものである。第一燃焼用空気流路8A
は、図1に示す燃焼用空気流路8と同様に構成されるも
のであり、第一空気導入路8aと第一燃焼部導入路8b
とからなる。また第二燃焼用空気流路8Bは空気供給源
9から第二の熱交換器4b内に導入し、第二の熱交換器
4b内から導出した後、燃焼部3に導入するものであ
り、空気供給源9から第二の熱交換器4b内に至るまで
の流路を第二空気導入路8c、第二の熱交換器4b内か
ら燃焼部3に至るまでの流路を第二燃焼部導入路8dと
する。他の構成は図1に示すものと同様である。
【0027】図2に示すように構成される改質装置で
は、燃焼部3にて発生した加熱ガスは改質部導入路5a
を通って改質部加熱路5bに至り、改質部1に熱エネル
ギーを供給して600〜800℃程度まで加熱する。次
に加熱ガスは第一加熱ガス導入路5cを流通して第一の
熱交換器4aに供給され、燃焼用空気との間で熱交換さ
れ、排熱が放出される。次に加熱ガスはフト部導入路に
至り、シフト部2に熱エネルギーを供給して200〜3
00℃程度まで加熱する。次に加熱ガスは第二加熱ガス
導入路5fを流通して第二の熱交換器4b内に供給さ
れ、燃焼用空気との間で熱交換され、排熱が放出され
る。その後、加熱ガスは排出路5gを流通して改質装置
外へ排出される。一方、空気供給源9から供給された燃
焼用空気は、第一燃焼用空気流路8と第二燃焼用空気流
路8の2系統に分かれて送られ、第一燃焼用空気流路8
Aを流通する燃焼用空気はまず第一空気導入路8aを通
って第一の熱交換器4aに供給され、加熱ガスとの間で
熱交換され、加熱ガスからの排熱により加熱された後、
第一燃焼部導入路8bを通って燃焼部3に供給される。
また第二燃焼用空気流路8Bを流通する燃焼用空気はま
ず第二空気導入路8cを通って第二の熱交換器4bに供
給され、加熱ガスとの間で熱交換され、加熱ガスからの
排熱により加熱された後、第二燃焼部導入路8dを通っ
て燃焼部3に供給される。
【0028】図2に示すように構成される改質装置で
は、図1に示す改質装置と同様に、改質部1の加熱に供
された後、シフト部2の加熱に供される前の加熱ガスか
らの排熱を、第一の熱交換器4aにおける加熱ガスと燃
焼用空気との間の熱交換により燃焼用空気に供給して加
熱するものであるが、更に第二の熱交換器4bにおける
加熱ガスと燃焼用空気との間の熱交換により、シフト部
2の加熱に供された後の加熱ガスからの排熱を燃焼用空
気に供給して加熱するものであり、燃焼部3におけるこ
の加熱された燃焼用空気と燃焼用燃料との燃焼反応によ
り加熱ガスを発生させるものである。すなわちシフト部
2の温度は一般に200〜300℃の温度であり、シフ
ト部2の加熱に供された加熱ガスの温度もほぼこの温度
と同程度であるから、この加熱ガスの熱を回収して再度
利用することができる。従って、改質部1を加熱した後
シフト部2を加熱する前の加熱ガスからの排熱を回収す
ると共に、シフト部2を加熱した後の加熱ガスからの排
熱をも回収して、改質部1やシフト部2の加熱のために
再利用することができるものであり、図1に示す場合よ
りも燃焼用燃料の使用量を更に低減してエネルギー効率
を著しく向上することができ、また使用済みの加熱ガス
の排出量を更に低減して、自然環境の悪化を著しく抑制
することができるものである。
【0029】図3に、本発明に係る改質装置の更に他の
実施の形態の例を示す。この図3に示す改質装置は、図
2に示す改質装置において、燃焼用空気流路8を一系統
のみとしたものである。すなわちこの燃焼用空気流路8
はまず第二の熱交換器4b内に導入し、第二の熱交換器
4b内から導出した後、更に第一の熱交換器4a内に導
入し、第一の熱交換器4a内から導出した後、燃焼部3
に導入する。この燃焼用空気流路8のうち、空気供給源
9から第二の熱交換器4b内に至るまでの流路を第二空
気導入路8c、第二の熱交換器4b内から第一の熱交換
器4a内に至るまでの流路を第一空気導入路8a、第一
の熱交換器4a内から燃焼部3に至るまでの流路を第一
燃焼部導入路8bとする。他の構成は図2に示すものと
同様である。
【0030】図3に示すように構成される改質装置で
は、燃焼部3にて発生した加熱ガスは改質部導入路5a
を通って改質部加熱路5bに至り、改質部1に熱エネル
ギーを供給して600〜800℃程度まで加熱する。次
に加熱ガスは第一加熱ガス導入路5cを流通して第一の
熱交換器4aに供給され、燃焼用空気との間で熱交換さ
れ、排熱が放出される。次に加熱ガスはシフト部導入路
5dを流通してシフト部加熱路5eに至り、シフト部2
に熱エネルギーを供給して200〜300℃程度まで加
熱する。次に加熱ガスは第二加熱ガス導入路5fを流通
して第二の熱交換器4b内に供給され、燃焼用空気との
間で熱交換され、排熱が放出される。その後、加熱ガス
は排出路5gを流通して改質装置外へ排出される。一
方、空気供給源9から供給された燃焼用空気は、まず第
二空気導入路8cを通って第二の熱交換器4bに供給さ
れ、加熱ガスとの間で熱交換され、加熱ガスからの排熱
により加熱される。次に第一空気導入路8aを通って第
一の熱交換器4aに供給され、加熱ガスとの間で熱交換
され、加熱ガスからの排熱により加熱される。次に燃焼
部3導入路を通って燃焼部3に供給される。
【0031】図3に示すように構成される改質装置で
は、改質部1の加熱に供された後、シフト部2の加熱に
供される前の加熱ガスからの排熱を、第一の熱交換器4
aにおける加熱ガスと燃焼用空気との間の熱交換により
燃焼用空気に供給して加熱すると共に、第二の熱交換器
4bにおける加熱ガスと燃焼用空気との間の熱交換によ
り、シフト部2を加熱された後の加熱ガスからの排熱を
燃焼用空気に供給して加熱するものであるが、燃焼用空
気と加熱ガスとの熱交換を行うにあたり、まずより温度
の低い、シフト部2の加熱に供された後の加熱ガスとの
熱交換を行った後、より温度の高い、改質部1の加熱に
供された後シフト部2に加熱に供される前の加熱ガスと
の熱交換を行うことにより、温度帯の異なる部位からの
排熱の回収を効率良く行うことができるものである。
【0032】本発明に係る改質装置の更に具体的な構成
を、図4〜7を示して説明する。
【0033】図4に示す改質装置は、燃焼部3としてバ
ーナーを設けている。改質部1は円筒状に形成され、燃
焼部3の上方を囲むように配置している。改質部1の上
端には改質部1に供給される原燃料が流通する原燃料流
路11の下流側を接続して設け、改質部1の下端には改
質部1にて生成された改質ガスをシフト部2に送るシフ
ト部流路6を接続して設けている。熱交換器4は円筒状
に形成され、改質部1の外周側において改質部1を囲む
ように配置している。シフト部2及び空気供給源9は図
示を省略している。
【0034】また加熱ガス流路5の改質部導入路5aは
燃焼部3から燃焼部3の斜め上方かつ燃焼部3の外周全
周から外方に向けて設けられており、改質部導入路5a
を除いた加熱ガス流路5は燃焼部3の上方を円筒状に囲
むように配置されている。ここで改質部導入路5aは燃
焼部3から改質部1の内周側の下部に向けて設ける。ま
た改質部加熱路5bは改質部1の内周側の下部における
改質部導入路5aの下流側端部から改質部1の内周側の
上部に向かった後、改質部1の上方を通って改質部1の
外周側上部に向かい、更に改質部1の外周側下部に向か
うように設けるものであり、改質部1の内周側及び外周
側に隣接すると共に改質部1を内周側及び外周側におい
て囲むように形成する。第一加熱ガス導入路5cは改質
部1の外周側下部における改質部加熱路5bの下流側端
部から外周側に向かい、熱交換器4の下端部に接続する
ように設ける。また熱交換器4の上部からは、シフト部
導入路5dを外方に向けて設ける。シフト部導入路5d
以降の加熱ガス流路5は、図示を省略している。
【0035】また燃焼用空気流路8の第一空気導入路8
aの下流側は熱交換器4の上端部に接続して設けてお
り、燃焼部3導入路は上流側を熱交換器4の下端部に接
続すると共に上流側を燃焼部3に接続して設けている。
【0036】また図中の10は断熱層を示すものであ
り、改質部1の外周側において、加熱ガス流路5の改質
部加熱路5bと熱交換器4との間に断熱層10aを介在
させて設けると共に、熱交換器4の外周側にも断熱層1
0bを設ける。このような断熱層10、及び後述する図
5〜7に示す断熱層10は、特に限定されないが、無機
化合物を、セラミック系ファイバー等の繊維状、多孔質
状、粉末状等に形成してなる断熱材を充填して設けるこ
とができる。
【0037】また熱交換器4は、改質部1の周囲を囲む
ように円筒状に配置して形成された第一熱交換ガス流路
50と、この第一熱交換ガス流路50の外周側と隣接さ
せて配置した円筒状の第一熱交換空気流路80とで構成
するものであり、第一熱交換ガス流路50は、下端が第
一加熱ガス導入路5cの下流側に接続されると共に上端
がシフト部導入路5dの上流側に接続されることにより
加熱ガス流路5の一部を構成し、第一熱交換空気流路8
0は上端が第一空気導入路8aの下流側に接続されると
共に下端が第一燃焼部導入路8bの上流側に接続される
ことにより、燃焼用空気流路8の一部を構成している。
この第一熱交換空気流路80と第一熱交換ガス流路50
とは、隔壁を介して隣接させて設けており、第一熱交換
空気流路80を流通する燃焼用空気と第一熱交換ガス流
路50を流通する加熱ガスとの間の熱交換は、この隔壁
を介して行われる。
【0038】このようにして構成される改質装置では、
燃焼部3にて生成された加熱ガスは、改質部1の外周側
及び内周側を囲むように配置された改質部加熱路5bを
流通する間に、改質部1に熱エネルギーを供給して加熱
するものである。このとき改質部1の外周側において
は、改質部加熱路5bの外周側に熱交換器4が配置され
ているので、改質部1や改質部加熱路5bからの外周側
への熱の発散が抑制され、加熱ガスによる改質部1の加
熱効率が向上する。また外周側に熱が発散されてもこの
熱は熱交換器4にて回収されるものであり、排熱の回収
率を向上することができる。またこの改質部1や改質部
加熱路5bから外周側への熱の発散量は、断熱層10a
により低減されているため、加熱ガスによる改質ガスの
加熱効率を更に向上することができる。また熱交換器4
の外周側と内周側を囲むように断熱層10a,10bが
形成されているため熱交換器4からの外部への熱の発散
が抑制され、熱交換器4における加熱ガスと燃焼用空気
との間の熱交換が効率良く行われる。また改質部1と熱
交換器4とをコンパクトに配置して改質装置全体を小型
化することができ、改質部1の加熱に供した加熱ガスを
熱交換器4に送る流路である第一加熱ガス導入路5cの
長さを短くして熱交換器4に供給される前の加熱ガスか
らの熱の発散量を低減することができ、加熱ガスからの
排熱の回収効率を向上することができる。またこの第一
加熱ガス導入路5cや燃焼用空気流路8にも断熱層を設
けることにより、熱エネルギーの損失を一層防ぐことが
可能である。
【0039】図5に示す改質装置は、図4に示す改質装
置の構成に加えて、円筒状のシフト部2を断熱層10b
を介して熱交換器4の外周側を囲むように配置したもの
である。このシフト部2の下端には、シフト部流路6の
下流側を接続し、またシフト部2の上端には改質ガス流
路7の上流側を接続して設ける。また加熱ガス流路5の
シフト部加熱路5eは、シフト部2の外面全体を覆うよ
うに円筒状に設ける。シフト部加熱路5eの上端にはシ
フト部導入路5dの下流側を接続し、下端には排出路5
gの上流側を接続する。また図示はしないが、図1に示
すもののように、シフト部2を加熱する必要がない場合
には加熱ガスがシフト部加熱路5eに至らないようにす
るためのバイパス排出路5hをシフト部導入路5dに接
続して設けても良い。
【0040】このようにして構成される改質装置では、
改質部1とシフト部2とがコンパクトに配置されて改質
装置全体を小型化することができ、またそのため熱交換
器4から出た加熱ガスをシフト部2の加熱に供するため
にシフト部加熱路5eに送るための加熱ガスの流路であ
るシフト部導入路5dを短く形成して、シフト部2の加
熱に供される前の加熱ガスからの熱の発散量を低減する
ことができ、シフト部2の加熱及びシフト部2の温度の
維持を熱効率良く行うことができる。また円筒状に形成
された熱交換器4の内周側に改質部1が設置されている
と共に、外周側にシフト部2が設置されることによっ
て、熱交換器4から放熱される部分が少なくなって、熱
交換器4における加熱ガスと燃焼用空気との熱交換効率
を向上することができるものである。またこの熱交換器
4から放熱は、熱交換器4とシフト部2の間に介在する
断熱層10b、及び熱交換器4と改質部1の間に介在す
る断熱層10aによって更に抑制され、熱交換器4にお
ける加熱ガスと燃焼用空気との熱交換効率を更に向上す
ることができるものである。またこのシフト部2の内周
側に熱交換器4が配置されていることにより内周側への
熱の発散が抑制され、シフト部2の加熱効率を向上する
ことができ、また内周側に熱が発散されてもその熱が熱
交換器4にて回収されて、排熱の回収率を向上すること
ができる。またシフト2から内周側への熱の発散量は、
断熱層10により低減されているため、加熱ガスによる
シフト部2の加熱効率を更に向上することができる。
【0041】図6に示す改質装置は、図5に示す改質装
置の構成に加えて、図5における熱交換器4を第一の熱
交換器4aとして設け、またシフト部2の外周側にシフ
ト部2を囲むように円筒状の第二の熱交換器4bを設け
たものである。また第二の熱交換器4bと、その内周側
のシフト部加熱路5eとの間には、断熱層10cを介在
させると共に、第二の熱交換器4bの外周側に、断熱層
10dを設ける。
【0042】ここで第二の熱交換器4bは、改質部1の
周囲を囲むように円筒状に配置して形成された第二熱交
換ガス流路51と、この第二熱交換ガス流路51の内周
側と隣接させて配置した円筒状の第二熱交換空気流路8
1とで構成するものであり、第二熱交換ガス流路51
は、下端が第二加熱ガス導入路5fの下流側に接続され
ると共に上端が排出路5gの上流側に接続されることに
より加熱ガス流路5の一部を構成し、第二熱交換空気流
路81は上端が第一空気導入路8aの上流側に接続され
ると共に下端が第二空気導入路8cの下流側に接続され
ることにより、燃焼用空気流路8の一部を構成してい
る。この第二熱交換空気流路81と第二熱交換ガス流路
51とは、隔壁を介して隣接させて設けており、第二熱
交換空気流路81を流通する燃焼用空気と第二熱交換ガ
ス流路51を流通する加熱ガスとの間の熱交換は、この
隔壁を介して行われる。
【0043】このようにして構成される改質装置では、
シフト部2の内周側に第一の熱交換器4aを配置すると
共に、シフト部2の外周側に第二の熱交換器4bを配置
しているので、シフト部2からの外周側及び内周側への
熱の発散が抑制され、加熱ガスによるシフト部2の加熱
効率を向上することができ、またシフト部2から熱が発
散されてもこの熱は第一の熱交換器4a及び第二の熱交
換器4bにおいて回収されるものであり、排熱の回収効
率を向上することができる。またこのシフト部2から外
周側及び内周側への熱の発散量は、断熱層10b、10
cにより低減されているため、加熱ガスによるシフト部
2の加熱効率を更に向上することができる。また第二の
熱交換器4bの外周側と内周側を囲むように断熱層10
c、10dが形成されているため熱交換器4からの外部
への熱の発散が抑制され、熱交換器4における加熱ガス
と燃焼用空気との間の熱交換が効率良く行われる。
【0044】図7に示す改質装置は、図4に示す構成に
加えて、加熱ガス流路5のうち、改質部加熱路5bの内
壁面の、改質部1とは接しない部分に、高放射伝熱体の
層12を設けたものである。この図7に示す例では、円
筒状の改質部1の外周側、上方側、及び内周側に改質部
1を囲む壁面を円筒状に設けて、この壁面と改質部1の
外面とによって囲まれた部分を改質部加熱路5bとして
形成しているものであり、この改質部1の外周側及び内
周側を囲む壁面の内面に、高放射伝熱体の層12を設け
たものである。ここで高放射伝熱体とは、熱放射率εが
0.4≦ε≦1.0の範囲である物質を指す。
【0045】このようにして改質装置を構成すると、改
質部1の加熱を、改質部加熱路5b中の加熱ガスの対流
による熱エネルギーの伝達だけでなく、加熱ガスによっ
て加熱された高放射伝熱体からの放射熱によっても行う
ことができ、加熱効率が向上する。すなわち高放射伝熱
体を用いない場合は、改質部加熱路5bから排出される
加熱ガスの温度は、改質部1の温度よりも100〜20
0℃高い温度となっているが、高放射伝熱体を用いるこ
とにより、加熱ガスが有する熱エネルギーが効率良く改
質部1に供給され、改質部加熱路5bから排出される加
熱ガスの温度と改質部1の温度との温度差を小さくする
ことができる。従って加熱ガスからの、改質部1やシフ
ト部2の加熱時以外に放熱される熱量自体を低減するこ
とができ、改質ガスを生成するにあたってのエネルギー
効率を更に向上することができる。
【0046】ここで上記の高放射伝熱体の層12を設け
るにあたっては、高放射伝熱体としてアルミナ等のセラ
ミック系材料からなるものを用い、改質部加熱路5bを
構成する構造体のうち、改質部1と接しない部分を高放
射伝熱体にて形成することができる。すなわち図7に示
す例では、円筒状の改質部1の外周側及び内周側におい
て、改質部1を囲む円筒状の壁面を構成する構造体自体
を高放射伝熱体で形成するものである。この場合、容易
に高放射伝熱体の熱放射の効果を利用することができる
ものであり、しかも、高放射伝熱体の層12を設けるに
あたっての改質部加熱路5bの構造を簡略化することが
可能となるものである。
【0047】また高放射伝熱体の層12を設けるにあた
っては、改質部加熱路5bを構成する構造体のうち、改
質部1と接しない部分を金属等で形成し、その内面に高
放射伝熱体としてのセラミックス系材料を担持すること
ができる。セラミックス系材料等からなる高放射伝熱体
を担持させる方法は、特に限定するものではなく、高温
度の燃焼ガスにさらされても剥離等が生じない方法であ
れば、いずれの方法を用いてもかまわないものであり、
例えば溶射、吹きつけ、含浸、塗布や、アルミナ析出
法、CVD(化学蒸着)法等の方法にて行うことができ
る。振動や衝撃に対してもろい性質を有するセラミック
ス系材料にて高放射伝熱体の層12を形成するにあた
り、高放射伝熱体自体で構造体を形成すると、構造体が
破壊される等の現象が生じるおそれがあるが、このよう
にすると、改質部加熱路5bを構成する構造体の強度を
維持しながら高放射伝熱体の層12を形成することがで
きるものである。
【0048】また高放射伝熱体の層12を設けるにあた
っては、セラミックス系材料等からなる高放射伝熱体を
用い、改質部加熱路5bを構成する構造体のうち、改質
部1と接しない部分の内面形状に沿った形状に高放射伝
熱体を成形して、成形された成形高放射伝熱体を、この
構造体の内面に配置することができる。すなわち図7に
示す例では、円筒状の改質部1の外周側及び内周側に改
質部1を囲む円筒状の壁面を構成する構造体の内面形状
に沿った形状に高放射伝熱体を成形するものであり、そ
してこの成形された高放射伝熱体を、構造体の内面に配
置するものである。改質部加熱路5bを構成する構造体
の表面形状、性状、種類等によっては、高放射伝熱体を
担持することができない場合があるが、このようにする
と、構造体の内面に高放射伝熱体の層12を容易に形成
することができるものである。
【0049】また高放射伝熱体の層12を構造体の内面
に沿った形状に成形するにあたっては、高放射伝熱体を
一体に成形するだけではなく、図8に示すように、高放
射伝熱体の小片12aを改質部加熱路5bの構造体13
内に複数個設置することにより成形することもできる。
この場合、改質部加熱路5bを構成する構造体13の形
状が、上記に示したような方法では高放射伝熱体の層1
2を形成するのが困難な形状である場合であっても、高
放射伝熱体の層12を形成することができる。また高放
射伝熱体の層12は、管状や平板状のアルミナ等のセラ
ミック材料の市販品を所望の寸法に切断して得られる複
数個の高放射伝熱体の小片12aを改質部加熱路5bの
構造体13内に挿入、設置するだけで成形することがで
き、構造体13の形状に合わせて高放射伝熱体をあらか
じめ一体成形する場合よりも手間がかからず、高放射伝
熱体の層12を容易に形成することができる。このよう
に高放射伝熱体の小片12aを構造体13の内面に設置
するにあたっては、ねじ止め等の、この高放射伝熱体の
小片12aが改質部加熱路5b内において振動や衝撃や
ガスの流通等で移動したりしないような方法を適用する
必要がある。
【0050】尚、上記の図4〜7に示される改質装置に
おいて、加熱ガス流路5の方向は図中に示すものに限ら
れるものではなく、適宜決定される。また加熱ガス流路
5及び燃焼用空気流路8の、熱交換器4を構成する部分
を除く部分は、必ずしも上記のように円筒状に全周に亘
って形成する必要はなく、部分的に設けても良いが、円
筒状に形成することが、加熱ガスや燃焼用空気の輸送効
率及び加熱ガスによる改質部1やシフト部2の加熱効率
を向上することができ、好ましい。
【0051】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る改
質装置は、改質触媒が充填され、原燃料から水素リッチ
な改質ガスを生成する改質部と、シフト触媒が充填さ
れ、改質ガスにて生成された改質ガス中のCO濃度を低
減するシフト部と、燃焼用燃料と燃焼用空気とが供給さ
れ、改質部を加熱した後にシフト部を加熱する加熱ガス
を発生させる燃焼部と、改質部の加熱に供された後の加
熱ガスと燃焼用空気との間で熱交換を行う熱交換器とを
具備するものであり、加熱ガスからの排熱を燃焼用空気
に供給して加熱し、燃焼部における燃焼用反応にて発生
した熱と共に再び改質部等の加熱に供することができ、
加熱ガスからの排熱を回収して再利用すると共に、燃焼
用燃料の使用量を低減してエネルギー効率を向上するこ
とができ、また使用済みの加熱ガスの排出量を低減し
て、自然環境の悪化を抑制することができるものであ
る。
【0052】また本発明の請求項2に係る改質装置は、
請求項1の構成に加えて、改質部の加熱に供された後、
シフト部の加熱に供される前の加熱ガスと、燃焼用空気
との間で熱交換を行う第一の熱交換器と、シフト部の加
熱に供された後の加熱ガスと燃焼用空気との間で熱交換
を行う第二の熱交換器とを具備するものであり、改質部
を加熱した後シフト部を加熱する前の加熱ガスからの排
熱を回収すると共に、シフト部を加熱した後の加熱ガス
からの排熱をも回収して、改質部やシフト部の加熱のた
めに再利用することができ、燃焼用燃料の使用量を更に
低減してエネルギー効率を著しく向上することができ、
また使用済みの加熱ガスの排出量を更に低減して、自然
環境の悪化を著しく抑制することができるものである。
【0053】また本発明の請求項3に係る改質装置は、
請求項2の構成に加えて、燃焼部に供給される燃焼用空
気が流通する燃焼用空気流路に、第二の熱交換器を設け
ると共に、第二の熱交換器よりも下流側に第一の熱交換
器を設けるものであり、燃焼用空気と加熱ガスとの熱交
換を行うにあたり、まずより温度の低い、シフト部の加
熱に供された後の加熱ガスとの熱交換を行った後、より
温度の高い、改質部の加熱に供された後シフト部に加熱
に供される前の加熱ガスとの熱交換を行うことにより、
温度帯の異なる部位からの排熱の回収を効率良く行うこ
とができるものである。
【0054】また本発明の請求項4に係る改質装置は、
請求項1乃至3のいずれかの構成に加えて、改質部を円
筒状に形成し、改質部の外周側を囲むように熱交換器を
配置するものであり、改質部からの外周側への熱の発散
が抑制され、加熱ガスによる改質部の加熱効率を向上す
ることができ、また外周側に熱が発散されてもこの熱は
熱交換器にて回収されるものであり、排熱の回収率を向
上することができる。
【0055】また本発明の請求項5に係る改質装置は、
請求項1乃至4のいずれかの構成に加えて、円筒状に形
成した改質部の外周側を囲むように円筒状に形成したシ
フト部を配置すると共に、改質部とシフト部の間に熱交
換器を配置するものであり、改質部とシフト部とがコン
パクトに配置されて改質装置全体を小型化することがで
き、またそのため熱交換器からシフト部付近までの加熱
ガスの流路を短く形成して、シフト部の加熱に供される
前の加熱ガスからの熱の発散量を低減することができ、
シフト部の加熱及びシフト部の温度の維持を熱効率良く
行うことができるものであり、また熱交換器から放熱さ
れる部分が少なくなって、熱交換器における加熱ガスと
燃焼用空気との熱交換効率を向上することができるもの
であり、またシフト部から内周側への熱の発散が抑制さ
れ、加熱ガスによるシフト部の加熱効率を向上すること
ができ、またシフト部から内周側へ熱が発散されてもこ
の熱は熱交換器において回収されるものであり、排熱の
回収効率を向上することができる。
【0056】また本発明の請求項6に係る改質装置は、
請求項1乃至5のいずれかの構成に加えて、シフト部を
円筒状に形成し、熱交換器をシフト部の外周側を囲むよ
うに配置するものであり、シフト部からの外周側への熱
の発散が抑制され、加熱ガスによるシフト部の加熱効率
を向上することができ、またシフト部から外周側に熱が
発散されてもこの熱は熱交換器において回収され、排熱
の回収効率を向上することができるものである。
【0057】また本発明の請求項7に係る改質装置は、
請求項1乃至6のいずれかの構成に加えて、加熱ガスか
らの改質部への熱の供給が行われる加熱ガスの流路とし
て、改質部加熱路を改質部と隣接させて設け、この改質
部加熱路の、改質部と接しない部分の内面に、高放射伝
熱体の層を形成するものであり、改質部の加熱を、改質
部加熱路中の加熱ガスの対流による熱エネルギーの伝達
だけでなく、加熱ガスによって加熱された高放射伝熱体
からの放射熱によっても行うことができ、加熱ガスによ
る改質部の加熱効率を向上することができ、改質ガスを
生成するにあたってのエネルギー効率を更に向上するこ
とができるものである。
【0058】また本発明の請求項8に係る改質装置は、
請求項7の構成に加えて、改質部加熱路の、改質部と接
しない部分を構成する構造体を、セラミック系材料から
なる高放射伝熱体にて形成することにより、高放射伝熱
体の層を形成するものであり、高放射伝熱体の層を設け
るにあたっての改質部加熱路の構造を簡略化することが
できるものである。
【0059】また本発明の請求項9に係る改質装置は、
請求項7の構成に加えて、改質部加熱路の、改質部と接
しない部分を構成する構造体に、セラミック系材料から
なる高放射性伝熱体を担持させることにより、高放射伝
熱体の層を形成するものであり、振動や衝撃に対しても
ろい性質を有する高放射伝熱体の層を形成する場合であ
っても、改質部加熱路を構成する構造体の強度を維持し
ながら高放射伝熱体の層を形成することができるもので
ある。
【0060】また本発明の請求項10に係る改質装置
は、請求項7の構成に加えて、高放射性伝熱体の層を、
改質部加熱流路の、改質部と接しない部分を構成する構
造体の内面形状に沿った形状に成形されたセラミック系
材料からなる高放射性伝熱体にて形成するものであり、
改質部加熱路を構成する構造体の表面形状、性状、種類
等によっては、高放射伝熱体を担持することができない
場合であっても、構造体の内面に高放射伝熱体の層を容
易に形成することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概念図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の他例を示す概念図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態の更に他例を示す概念図で
ある。
【図4】本発明の実施の形態の更に他例を示す概略の断
面図である。
【図5】本発明の実施の形態の更に他例を示す概略の断
面図である。
【図6】本発明の実施の形態の更に他例を示す概略の断
面図である。
【図7】本発明の実施の形態の更に他例を示す概略の断
面図である。
【図8】改質部加熱流路の構成の一例を示す一部の破断
した斜視図である。
【符号の説明】
1 改質部 2 シフト部 3 燃焼部 4 熱交換器 4a 第一の熱交換器 4b 第二の熱交換器 5b 改質部加熱路 6 燃焼用空気供給路 12 高放射電熱体の層 13 構造体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K023 QB01 QC08 4G040 DA01 DA03 DB03 EA02 EA03 EA06 EB14 EB32 EB44 EB46 4G070 AA01 AB03 BB01 CA06 CB02 4H060 AA02 BB08 BB12 CC03 FF01 FF02 GG02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 改質触媒が充填され、原燃料から水素リ
    ッチな改質ガスを生成する改質部と、シフト触媒が充填
    され、改質部にて生成された改質ガス中のCO濃度を低
    減するシフト部と、燃焼用燃料と燃焼用空気とが供給さ
    れ、改質部を加熱した後にシフト部を加熱する加熱ガス
    を発生させる燃焼部と、改質部の加熱に供された後の加
    熱ガスと燃焼用空気との間で熱交換を行う熱交換器とを
    具備して成ることを特徴とする改質装置。
  2. 【請求項2】 改質部の加熱に供された後、シフト部の
    加熱に供される前の加熱ガスと、燃焼用空気との間で熱
    交換を行う第一の熱交換器と、シフト部の加熱に供され
    た後の加熱ガスと燃焼用空気との間で熱交換を行う第二
    の熱交換器とを具備して成ることを特徴とする請求項1
    に記載の改質装置。
  3. 【請求項3】 燃焼部に供給される燃焼用空気が流通す
    る燃焼用空気流路に、第二の熱交換器を設けると共に、
    第二の熱交換器よりも下流側に第一の熱交換器を設ける
    ことを特徴とする請求項2に記載の改質装置。
  4. 【請求項4】 改質部を円筒状に形成し、改質部の外周
    側を囲むように熱交換器を配置して成ることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の改質装置。
  5. 【請求項5】 円筒状に形成した改質部の外周側を囲む
    ように円筒状に形成したシフト部を配置すると共に、改
    質部とシフト部の間に熱交換器を配置して成ることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の改質装置。
  6. 【請求項6】 シフト部を円筒状に形成し、熱交換器を
    シフト部の外周側を囲むように配置して成ることを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれかに記載の改質装置。
  7. 【請求項7】 加熱ガスからの改質部への熱の供給が行
    われる加熱ガスの流路として、改質部加熱路を改質部と
    隣接させて設け、この改質部加熱路の、改質部と接しな
    い部分の内面に、高放射伝熱体の層を形成して成ること
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の改質装
    置。
  8. 【請求項8】 改質部加熱路の、改質部と接しない部分
    を構成する構造体を、セラミック系材料からなる高放射
    伝熱体にて形成することにより、高放射伝熱体の層を形
    成して成ることを特徴とする請求項7に記載の改質装
    置。
  9. 【請求項9】 改質部加熱路の、改質部と接しない部分
    を構成する構造体に、セラミック系材料からなる高放射
    性伝熱体を担持させることにより、高放射伝熱体の層を
    形成して成ることを特徴とする請求項7に記載の改質装
    置。
  10. 【請求項10】 高放射性伝熱体の層を、改質部加熱流
    路の、改質部と接しない部分を構成する構造体の内面形
    状に沿った形状に成形されたセラミック系材料からなる
    高放射性伝熱体にて形成して成ることを特徴とする請求
    項7に記載の改質装置。
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