JP2000280468A - インクジェットヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびその製造方法

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JP2000280468A
JP2000280468A JP8911799A JP8911799A JP2000280468A JP 2000280468 A JP2000280468 A JP 2000280468A JP 8911799 A JP8911799 A JP 8911799A JP 8911799 A JP8911799 A JP 8911799A JP 2000280468 A JP2000280468 A JP 2000280468A
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ink
piezoelectric element
ink jet
jet head
ink channel
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Koji Katsuragi
廣治 葛城
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクの飛翔速度を高めるとともに、ノズル
間の飛翔速度のばらつきを小さくすること。 【解決手段】 インクジェットヘッド3は、基板109
と隔壁107と、圧電素子105と、個別電極103と
を積層して製造される。インクチャンネル116は、隔
壁107によりその側面を形成され、ノズル115の孔
101と接続される。インクチャンネル116の形状
は、略円錐形状であり、底面に平行な断面の面積は、底
面から遠ざかるほど小さくなり、隔壁107により形成
される側面はインクチャンネル116内に膨らんでい
る。隔壁107は共通電極を兼ねる。圧電素子105の
うち、個別電極103と隔壁107との間の部分が駆動
部となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はインクジェットヘ
ッドおよびその製造方法に関し、特にインクジェットプ
リンタや画像形成装置などに用いられ、インクを加圧し
てインクドロップを飛翔させるインクジェットヘッドお
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクジェットヘッドとして
は、円筒状の圧電素子を用いて、円柱形状のインクチャ
ンネルを形成するインクジェットヘッドが知られてお
り、USP3,683,212にその技術が記載されて
いる。図34(A)は、従来のインクジェットヘッドの
一部の断面図を示す図である。図を参照して、円筒形状
の圧電素子601の一端にノズル605を有するノズル
プレート603が圧着されており、他方にインレットを
形成するチューブ610が接続されている。チューブ6
10のインクチャンネル606と反対側にはインク供給
部608が接続されている。
【0003】圧電素子601は、円筒形状であり、その
内側の側面と外側の側面とにそれぞれ電極を有する。内
側の電極と外側の電極との間に電圧が印加されると、圧
電素子601が変形し、インクチャンネル606内のイ
ンクがノズル605より飛翔する。
【0004】図34(B)は、従来のインクジェットヘ
ッドにおけるインクドロップの飛翔原理を説明するため
の図である。図を参照して、圧電素子601が図中矢印
G方向に変形するとインクチャンネル606の体積が減
少し、インクチャンネル606内のインクが加圧され
る。このとき、インクチャンネル606内のインクは、
均等に加圧される。加圧されたインクは、図中矢印Hで
示す方向の速度でノズル605に向かって進む。ノズル
605付近のインクは、表面張力に打ち勝ってインクド
ロップとなってノズル605より飛翔する。
【0005】また、特開平9−85947号公報には、
四角柱の形状のインクチャンネルを複数連結したインク
ジェットヘッドが記載されている。このインクジェット
ヘッドは、インクチャンネルと圧電素子からなる加圧装
置が別体で構成されている。また、圧電素子が押圧する
インクチャンネルの壁は、1つの面のみである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、USP
3,683,212に記載のインクジェットヘッドは、
インクチャンネルが円柱形であり、インクチャンネルの
幅(円柱の内径)が一定である。したがって、圧電素子
によりインクチャンネルの側面が変形することにより生
じる圧力は、インクチャンネルの全域にわたって均等に
加わる。そして、その圧力の方向は、インクチャンネル
の周辺から中心に向かう方向である。したがって、イン
クチャンネル内のインクに加わる圧力をインクの飛翔す
る方向に集約させてインクがノズルから脱出する速度を
高めることができず、インクの飛翔を安定させることが
できない。
【0007】また、特開平9−85947号公報に記載
されたインクジェットヘッドは、インクチャンネルと加
圧装置が別体で構成されているため、インクジェットヘ
ッドが大型化してしまうという問題があった。また、圧
電素子が押圧するインクチャンネルの壁は、1つの面の
みなので、インクがノズルから飛翔するのに必要な印加
エネルギが大きくなり、加圧装置に高電圧、高電流を加
えなければならない。このため加圧装置の負担が大き
く、発熱等するといった問題があった。さらに、印加電
力が大きいのでスルーレートが遅くなってしまうといっ
た問題もあった。
【0008】この発明は上述の問題点を解決するために
なされたもので、印加電力を低くするとともに、スルー
レートを速くしたインクジェットヘッドおよびその製造
方法を提供することを目的とする。
【0009】また、この発明の他の目的は、インクがノ
ズルから飛翔するときの飛翔速度を高めるとともに、ノ
ズル間の飛翔速度のばらつきを小さくしたインクジェッ
トヘッドおよびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0010】さらに、長尺化したインクジェットヘッド
およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明のある局面に従
うとインクジェットヘッドは、インクを飛翔させるため
の孔を有するノズルと、ノズルに接続されたインクチャ
ンネルと、インクチャンネルの容積を変化させるための
圧電素子とを備え、インクチャンネルは、孔の面と平行
な断面の面積が孔に向かって小さくなる側面を含み、前
記側面は内側に膨らむ形状であることを特徴とする。
【0012】好ましくはインクジェットヘッドの圧電素
子は、インクチャンネルの側面の少なくとも一部を覆う
位置に設けられていることを特徴とする。
【0013】さらに好ましくはインクジェットヘッド
は、インクチャンネルと圧電素子との間に隔壁をさらに
備えたことを特徴とする。
【0014】さらに好ましくはインクジェットヘッドの
インクチャンネルは、複数あることを特徴とする。
【0015】この発明の他の局面に従うとインクジェッ
トヘッドの製造方法は、断面積が深さに伴って小さくな
る孔であって、孔の側面が孔の中心方向に膨らんだ孔を
有する型に金属めっきを施して略円錐形状の隔壁を形成
する工程と、形成した隔壁の略円錐形状の側面の少なく
とも一部に圧電素子を形成する工程と、圧電素子の少な
くとも一部に電極を形成する工程とを含む。
【0016】これらの発明に従うと、インクチャンネル
は、孔の面と平行な断面の面積が孔に向かって小さくな
る側面が内側に膨らむ形状なので、インクチャンネル内
のインクを孔から飛翔させるために圧電素子に印加する
電力を低減し、スルーレートを向上させたインクジェッ
トヘッドを提供することができる。
【0017】また、インクの孔からの飛翔速度を向上さ
せるとともに、ノズル間における飛翔速度のばらつきを
小さくしたインクジェットヘッドおよびその製造方法を
提供することができる。
【0018】さらに、圧電素子をインクチャンネルの側
面の少なくとも一部を覆う位置に設けたので、長尺化が
可能なインクジェットヘッドを提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、図面
を参照して、本発明の第1の実施の形態におけるインク
ジェットヘッドが適用されるインクジェットプリンタに
ついて説明する。
【0020】図1は、本発明の第1の実施の形態におけ
るインクジェットプリンタ1の概略構成を示す斜視図で
ある。
【0021】インクジェットプリンタ1は、用紙やプラ
スチック薄板などの記録媒体である記録シート2と、イ
ンクジェット方式のプリンタヘッドであるインクジェッ
トヘッド3と、インクジェットヘッド3を保持するキャ
リッジ4と、キャリッジ4を記録シート2の記録面に平
行に往復移動させるための揺動軸5、6と、キャリッジ
4を揺動軸5、6に沿って往復駆動させる駆動モータ7
と、駆動モータ7の回転をキャリッジの往復運動に変え
るためのタイミングベルト9と、アイドルプーリ8とを
含んでいる。
【0022】また、インクジェットプリンタ1は、記録
シート2を搬送経路に沿って案内するガイド板を兼ねる
プラテン10と、プラテン10との間で記録シート2を
押さえることにより記録シート2の浮きを防止する紙押
さえ板11と、記録シート2を排出するための排出ロー
ラ12と、拍車ローラ13と、インクジェットヘッド3
のインクを吐出するノズル面を洗浄しインク吐出量を良
好な状態に回復させるメンテナンス部14と、記録シー
ト2を手動で搬送するための紙送りノブ15とを含んで
いる。
【0023】記録シート2は、手差しあるいはカットシ
ートフィーダなどの給紙装置によって、インクジェット
ヘッド3とプラテン10とが対向する記録部へ送り込ま
れる。この際、図示しない紙送りローラの回転量が制御
され、記録部への搬送が制御される。
【0024】インクジェットヘッド3には、圧電素子
(PZT)が用いられる。圧電素子は電圧が印加される
と、歪みが生じる。この歪みは、インクで満たされたイ
ンクチャンネルの容積を変化させる。この容積の変化に
より、インクチャンネルに設けられたノズルからインク
が吐出され、記録シート2への記録が行なわれる。
【0025】キャリッジ4は、駆動モータ7、アイドル
プーリ8、およびタイミングベルト9により、記録シー
ト2を桁方向(記録シート2を横切る方向)に主走査
し、キャリッジ4に取付けられたインクジェットヘッド
3は1ライン分の画像を記録する。1ラインの記録が終
わるごとに、記録シート2は縦方向に送られ副走査さ
れ、次のラインが記録される。
【0026】記録シート2にはこのようにして画像が記
録される。記録部を通過した記録シート2は、その搬送
方向下流側に配置された排出ローラ12とこれに圧接さ
れる拍車ローラ13とによって排出される。
【0027】図2は、キャリッジ4周辺の構成を説明す
るための斜視図である。キャリッジ4の周辺には、イン
クを収容するインクカートリッジ23と、インクカート
リッジ23を収納するケーシング21と、ケーシング蓋
25と、インクカートリッジ23を着脱可能にしつつイ
ンクをインクジェットヘッド3に受給するインク受給ピ
ン22と、ケーシング蓋25を閉じた際ケーシング21
にケーシング蓋25を固定するための付勢クラッチ26
と、付勢クラッチ止め27と、インクカートリッジ23
を収納する向き(矢印D3の向き)とは反対の向きにイ
ンクカートリッジ23を押しつつインクカートリッジ2
3をケーシング蓋25とともに保持する板ばね28とが
含まれる。図に示す矢印D1方向にキャリッジ4が移動
することにより主走査が行なわれ、矢印D2方向にイン
クドロップは吐出される。
【0028】図3は、インクジェットヘッド3を切断
し、切断面から見た斜視図である。図4は、図3のIV
−IV線断面図である。図3および図4を参照して、イ
ンクジェットヘッド3は、支持体113と、スペーサ1
11と、基板109と、隔壁107と、圧電素子105
と、保護部120とを一体に重ねた構成となっている。
【0029】隔壁107は、Niなどの金属からなり、
ノズル115を有し、略円錐形状のインクチャンネル1
16の側面を形成している。インクチャンネル116
は、略円錐形状であり、その底面に平行な断面は、孔1
01の面と平行で、孔101に近づくに従って面積が小
さくなる。また、インクチャンネル116の側面は内側
に向かって膨らんでいる。
【0030】隔壁107のインクチャンネル116と反
対側には圧電素子105が積層されている。そして、圧
電素子105の駆動部分を覆うように個別電極103が
積層されている。個別電極103と圧電素子105とを
保護するために、合成樹脂などからなる保護部120が
設けられている。
【0031】また、隔壁107は、圧電素子105を駆
動するための共通電極を兼ねる。したがって、圧電素子
105のうち、共通電極を兼ねる隔壁107と個別電極
103とで挟まれる部分が駆動部に該当する。
【0032】インクチャンネル116の底面は、基板1
09により形成される。基板109は、インクチャンネ
ル116の底面の中央にあたる部分にインレット117
が形成される。支持体113とスペーサ111と基板1
09とでインク供給部118を形成している。支持体1
13には、インクカートリッジ23からインク供給部1
18へインクを供給するためのインク通路121が設け
られている。
【0033】インレット117は、インクチャンネル1
16をインク供給部118に連結するための通路であ
り、インク供給部118側の孔はインクチャンネル11
6側の孔よりも面積が大きい。
【0034】このような構成のインクジェットヘッド3
の動作は、インクジェットプリンタ1の制御部によって
コントロールされる。制御部のヘッド吐出駆動部305
(図12参照)からは、個別電極103と共通電極を兼
ねる隔壁107との間に、印字信号である所定の電圧が
印加される。圧電素子105の駆動部は隔壁107をイ
ンクチャンネル116側に押す方向に変形する。圧電素
子105の駆動部の変形は、隔壁107に伝えられ、こ
れによりインクチャンネル116内のインクが加圧さ
れ、ノズル115を介してインクドロップが記録シート
2(図1参照)に向かって飛翔する。
【0035】圧電素子105の駆動部がもとの状態に戻
ると、隔壁107もそれに従ってもとの形状に戻る。こ
のとき、インクチャンネル116内のインクは減圧さ
れ、インク供給部118内のインクがインレット117
を介してインクチャンネル116内に吸引される。
【0036】本実施の形態では、圧電素子105および
個別電極103の上に保護部120を設けているが、こ
の保護部は本実施の形態のようにノズル先端面と同一の
面まで設ける必要はない。圧電素子および保護部の上に
薄膜状に設けてもよい。その場合、圧電素子の駆動時に
保護部が圧電素子の変形を抑制することがないため、よ
り効率よくインクの突出を行なうことができる。
【0037】図5は、インクドロップの飛翔原理を説明
するための図である。図5(A)は、インクチャンネル
116を加圧する前の状態を示し、図5(B)は、イン
クチャンネル116を加圧した後の状態を示す図であ
る。図5(A)と図5(B)とを参照して、隔壁107
は、図5(B)中で矢印A方向の力を圧電素子105の
駆動部より受けて変形する。これにより、インクチャン
ネル116内のインクが図に示す加圧方向Bに加圧され
て、矢印C方向に加圧力に応じた速度で移動する。そし
て、インクドロップが表面張力に打ち勝ってノズル11
5から飛翔する。インクチャンネル116は、略円錐形
状であり、底面に平行な断面の面積は底面との間の距離
が長いほど小さくなり、隔壁107で形成される側面は
インクチャンネルの内側に膨らんだ形状となっている。
これは、ちょうど入江に入った津波が岸に近づくにつれ
て速度を増加させるのと同様に、インクチャンネル11
6内のインクの速度は、ノズル115に近づくほど増加
する。そして、最終的にインクが飛翔する直前のインク
の速度は、ある速度に収束することになる。
【0038】図6は、インクチャンネル内のインクの速
度分布を説明するための模式図である。図6(A)は、
インクチャンネルの底面に平行な断面にあるインクの速
度分布を模式的に示す図であり、図6(B)は、図6
(A)と同じ断面におけるインクの平均的な速度を示す
図である。図6(A)を参照して、ノズル近傍の断面1
30上のインクの速度は、ばらついている。これは、そ
れぞれのインクに加わる圧力の大きさと方向が異なるこ
とによるものである。しかし、これらを断面130全体
で見ると図6(B)に示すように平均した速度と考えら
れる。
【0039】インクチャンネル116は、略円錐形状と
したので、インクの速度はノズル近傍で最大となり、所
定の速度に収束する。これはインクチャンネル内のイン
クの速度のばらつきの影響を受けにくくなり、収束する
速度が安定することになる。この結果、1つのインクチ
ャンネルから飛翔するインクドロップの飛翔速度が安定
するので、異なるノズル間における飛翔速度のばらつき
も少なくなる。
【0040】図7は、本実施の形態におけるインクジェ
ットヘッド3と従来のインクジェットヘッドとにおける
インクの飛翔速度のばらつきを示す図である。図を参照
して、横軸にノズルの番号を、縦軸に飛翔速度をとり、
本実施の形態におけるインクジェットヘッド3のノズル
ごとの速度を実線で示し、従来のインクジェットヘッド
のノズルごとの飛翔速度を点線で示す。図から明らかな
ように、ノズル番号〜までの8つのノズルから飛翔
するインクドロップの飛翔速度は、本実施の形態におけ
るインクジェットヘッドでは、6〜7の間の狭い範囲内
で速度がばらついているのに対し、従来のインクジェッ
トヘッドでは、5〜7の広い範囲で速度がばらついてい
る。
【0041】このように、本実施の形態におけるインク
ジェットヘッド3は、ノズル間におけるインクの飛翔速
度のばらつきが小さくなる。また、飛翔速度のばらつき
が小さくなることによって、インクドロップが記録用紙
に着弾する位置が安定するので、印字品質が向上する。
【0042】次に、インクジェットヘッド3の製造方法
について説明する。図8は、電鋳法により隔壁107を
形成するのに用いる型を示す図である。型140は、真
鍮などの導体であり孔部142が放電加工により形成さ
れる。孔部142は、隔壁107のインクチャンネル1
16の側面にあたる部分を形成するために開けられる。
したがって、孔部142は、型の下方に向かって径が小
さくなる形状であり、最も深い部分が隔壁のノズルを形
成する部分となる。
【0043】なお、型に軟質金属を用いてポンチで打刻
することにより孔部142を形成した型を用いてもよ
い。
【0044】図9は、隔壁107と圧電素子105とを
形成する製造工程を説明するための図である。
【0045】図9(A)は、図8のIX−IX線断面図
である。型140を製造する工程の後に、Ni電鋳技術
を用いて型140にNiめっき層を形成する。このと
き、隔壁のノズルに該当する部分に孔が形成されるよう
に型140の下方は非導電体の材料144で覆われる。
【0046】隔壁107は、剛性、機械的曲げに対
する耐久性、ピンホールフリー(圧電素子へのインク
浸透防止)性が高いこと、柔軟性、粘着応力が小さ
いことが同時に要求される。これらの条件を隔壁107
が満たすために、隔壁107をNiとし、Ni電鋳技術
を用いて製造するのが最も適切な製造方法である。
【0047】Ni電鋳めっき装置に、回転式電鋳装置を
用いてNiめっき層を製造する例を示す。ニッケル浴組
成は、塩化ニッケルを300g/l、硼酸を30g/l
とし、pHを2.0に調整し、液温度を60〜65℃に
制御し、電流密度を7.0〜7.5A/dm2 の条件
で、厚み約20μmとなるように製造するのがよい。
【0048】図9(B)は、電鋳技術を用いたNiめっ
き層を形成した状態を示す断面図である。型140の上
方にNiめっき層として隔壁107が形成されている。
【0049】次に、隔壁107を型140から分離し、
隔壁107を保持するための保持部材146で隔壁10
7を保持する。図9(C)は、隔壁107を保持部材1
46で保持した状態を示す断面図である。
【0050】次に、隔壁107のノズルの孔をレジスト
128で塞ぐように蓋をする。そして、隔壁107の上
に圧電材料を塗布する。図9(D)は、隔壁107の上
に圧電材料を塗布した状態を示す断面図である。
【0051】その後、レジスト128を除去し、圧電材
料を焼結した後、圧電材料の上に個別電極を形成する。
【0052】図10は、圧電素子の製造工程の一例を示
す図である。ちなみに圧電素子部材として用いることが
できる圧電体材料には次のものがある。圧電結晶として
は、水晶SiO2 ・ロッシェル塩(NaKC4 4 6
・4H2 O),酒石酸エチレンジアミン(EDT.C6
142 6 ),酒石酸カリウム(DKT.K2 4
4 6 ・1/2H2 O),第2燐酸アンモニウム(AD
P:NH4 2 PO4),ペロブスカイト系結晶として
CaTiO3 ,BaTiO3 ,PLZT,タングステン
ブロンズ系結晶としてNaxWO3 ,ニオブ酸バリウム
ナトリウム(Ba2 NaNb5 15),ニオブ酸カリウ
ム鉛(Pb2 KNb5 15),ニオブ酸リチウム(Li
NbO3 ),タンタル酸リチウム(LiTaO3 )。さ
らに、塩素酸ソーダ(NaClO3 ),電気石,閃亜鉛
鉱(ZnS),硫酸リチウム(LiSO4 2 O),メ
タガリウム酸リチウム(LiGaO2 ),ヨウ素酸リチ
ウム(LiIO3 ),硫酸グリシン(TGS),ゲルマ
ニウム酸ビスマス(Bi12GeO20),ゲルマニウム酸
リチウム(LiGeO3 ),チタニウム酸バリウム・ゲ
ルマニウム(Ba2 Ge2 TiO8 )等の結晶・圧電半
導体としては、ウルツ鉱BeO,ZnO,CdS,Cd
Se,AIN。圧電セラミックスとしては、チタニウム
酸バリウム(BaTiO3 ),チタニウム酸ジルコニウ
ム酸鉛(PbTiO3 ・PbZrO3 ),チタニウム酸
鉛(PbTiO3 ),ニオブ酸バリウム酸鉛((Ba−
Pb)Nb2 6 )。
【0053】前記圧電結晶、圧電性半導体、圧電セラミ
ックス材料の粉をプラスチック類に分散して塗布用スラ
リー(泥状)として用いることができる。
【0054】図10を参照して、圧電素子の製造工程
は、まず、圧電素子の原料となる粉末を粉砕する(S0
1)。そして、粉砕された原料粉末を、予め固相反応を
終結させるために焼成するための仮焼処理を行なう(S
02)。仮焼処理は、800℃で12hr.行なう。次
に、原料の粒子を細かくするために一般的なボールミル
で原料を再度粉砕する(S03)。これは、磁器焼結の
際の反応性を上げるためである。次に、造粒するために
バインダを添加する(S04)。その後、塗液(スラリ
ー)化を行なう(S05)。塗液は、ポリビニルプチラ
ル(PVB(品名エレックスB:積水化学工業製))と
分散することにより行なわれる。このとき、溶剤は、M
IBK/トルエンの1:1混合溶剤を用い、圧電素子原
料粉末:PVB:混合溶剤を26:10:64[wt
%]の割合で、一般的なボールミルを用いて20hr.
混練することにより塗液(スラリー)を作製する。
【0055】また、別の方法として、ポリビニルアルコ
ール(PVA(品名PVA−217株式会社クラレ
製))と分散することにより塗液(スラリー)を作製す
る方法がある。このとき、溶剤は、水を用い、圧電素子
原料粉末:PVA:水を22:8:70[wt%]の割
合で、一般的なボールミルを用いて25hr.混練する
ことにより塗液(スラリー)を作製することができる。
【0056】次に、作製した塗液(スラリー)を隔壁1
07の上に塗布する(S06)。その後、脱バインダ処
理が行なわれ(S07)、本焼成を行なう(S08)。
本焼成は、PVBと分散させる方法の場合は、乾燥後焼
成炉で1200℃、18hr.の条件で焼結形成する。
また、PVAと分散した場合には、120℃で1hr.
置いた後、乾燥後焼成炉で1250℃、20hr.の条
件で焼結形成する。本焼成を行なったときの断面図が図
9(D)である。
【0057】なお、塗液(スラリー)に用いる樹脂とし
ては、ポリビニルブチラル(PVB)とポリビニルアル
コール(PVA)の他に、プラスチック類として飽和ポ
リエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル樹脂、イオン架橋オレフィン共重合体
(アイオノマー)、スチレン−ブタジェンブロック共重
合体、ポリアセタール、ポリカーボネード、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、セルロースエステル、ポリイミ
ド、スチロール樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、ナイロン類、シリコーン樹脂、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹
脂、熱硬化アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂;ポリビニル
カルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラ
セン、ポリビニロール等の光導電性樹脂で、これらは単
独で、または組合わせて使用することができる。
【0058】その他、液晶ポリマー等のエンジアプラス
チック類。プラスチック類と粉末、ウィスカーとの混合
物でもよい。
【0059】感光性樹脂、厚膜用ホトレジスト樹脂等が
使用可能である。ベークライト・フッ素系樹脂、ガラス
・エポキシ樹脂(エポキシ中にガラスフィラー混入)で
もよい。
【0060】図10を参照して、ステップS09では、
圧電素子105の上に電極材が塗布される。そして、塗
布された電極材の焼付を行ない、個別電極103が形成
され(S10)、分極処理を行なう(S12)。これに
より、圧電素子105のうち隔壁107と個別電極10
3とにより挟まれた部分が駆動部として形成される。
【0061】その後、洗浄(S13)、乾燥(S1
4)、検査(S15)が行なわれて、1つのインクジェ
ットヘッドの隔壁107と圧電素子105と個別電極1
03とが形成される。その後、次のヘッドを製造する工
程が行なわれる(S16)。
【0062】このインクジェットヘッドの製造方法によ
れば、従来のダイシングソーを用いた機械加工で製造す
る方法に比べて、加工ピッチが半分以下となり、高密度
化が可能となる。また、インクチャンネル全部を一体的
に作製できるので、部分費、組み立て費等の削除が可能
となり、ローコストで製造することができる。
【0063】図11は、メンテナンス部14の構成を説
明するための図である。図11を参照して、メンテナン
ス部14は、インクジェットヘッド3のノズル面と密着
し、外気とは隔てられた空気の流路を形成するための接
続部となるゴムキャップ201と、ゴムキャップ201
を保持し、流路の一部となる中空部205を有するゴム
キャップ保持部202と、ゴムキャップ保持部202と
ポンプ204とを接続し吸引される空気を流すための流
路203と、(図12の回復系モータ駆動部308に含
まれる)ポンプコントローラによってコントロールされ
空気を吸引するためのポンプ204とを含んでいる。
【0064】キャッピングの際には、インクジェットヘ
ッド3が矢印E4方向に降下することにより、ゴムキャ
ップ保持部202の中空部205とインクジェットヘッ
ド3のノズル面とが対向し、ゴムキャップ201とイン
クジェットヘッド3とが密着され、インクチャンネル内
の空気が矢印E5方向に吸引される。
【0065】図12は、インクジェットプリンタ1の制
御部の概略構成を示すブロック図である。図12を参照
して、インクジェットプリンタ1の制御部は、CPU3
01と、RAM302と、ROM303と、データ受信
部304と、ヘッド吐出駆動部305と、ヘッド移動駆
動部306と、紙送り駆動部307と、回復系モータ駆
動部308と、各種センサ部309とを含んでいる。
【0066】全体を制御するCPU301は、必要に応
じてRAM302を用い、ROM303に記憶されてい
るプログラムを実行する。このプログラムには、データ
受信部304から読込まれる画像データに基づいて、ヘ
ッド吐出駆動部305、ヘッド移動駆動部306、紙送
り駆動部307、各種センサ部309を制御し記録シー
ト2上に画像を記録するための部分と、必要なときに回
復系モータ駆動部308、各種センサ部309を制御し
インクジェットヘッド3のノズル面を良好な状態に回復
させるための部分とが含まれる。
【0067】データ受信部304はホストコンピュータ
などに接続され、記録すべき画像データを受信する。
【0068】CPU301の制御に基づいて、ヘッド吐
出駆動部305は、インクジェットヘッド3の圧電素子
105を駆動し、ヘッド移動駆動部306はインクジェ
ットヘッド3を保持するキャリッジ4を桁方向に移動さ
せる駆動モータ7を駆動し、紙送り駆動部307は紙送
りローラを駆動する。また、CPU301の制御に基づ
いて、回復系モータ駆動部308は、インクジェットヘ
ッド3のノズル面を良好な状態に回復させるために必要
なモータなどを駆動する。
【0069】図13は、図12のCPU301の構成を
示すブロック図である。図13を参照して、CPU30
1は、データ受信部(画像ソース入力部)304から、
赤、緑および青の色に対応する信号r,g,bを入力
し、階調の補正を行なう階調補正部321と、階調の補
正が行なわれたr,g,bのデータを、シアン(c),
マゼンタ(m),イエロー(y)のデータに変換する色
変換部322と、黒色の再現性を向上させるために黒色
の部分に対してc,m,yのデータ値を除去し、代わり
にブラック(k)のデータを加える黒発生+UCR部3
23と、変換後のデータにディザ処理を行なうディザ処
理部324とを備える。
【0070】ヘッド吐出駆動部305へは、ディザ処理
の行なわれたデータが入力される。ヘッド吐出駆動部3
05は、入力されたデータに基づいてインクジェットヘ
ッド3を駆動する。
【0071】ヘッド吐出駆動部305は、遅延回路と、
ランプ波形用放電回路と反転回路とを合わせた回路(以
下、反転回路102とする)と、反転増幅回路とから構
成される。図14〜図16は、ヘッド吐出駆動部305
内の回路の構成を説明するための図である。図14は遅
延回路の例を示す図であり、図15は反転回路の例を示
す図であり、図16は反転増幅回路の例を示す図であ
る。遅延回路の出力と反転回路の入力はノードn2を介
して、反転回路の出力と反転増幅回路の入力は、n3を
介して、それぞれ直列に接続される。
【0072】図14において、画像信号Vinは、ノー
ドn1から遅延回路に入力され、遅延回路は画像信号を
遅延させた信号Vdを出力する。図15において、反転
回路は、信号Vdを入力し、方形波である信号Vdをラ
ンプ波形信号にし反転させた信号Voを出力する。図1
6において、反転増幅回路は、信号Voを入力し、信号
Voを反転させ増幅させた信号Voutをノードn4に
出力する。これらの個々の回路は汎用的に用いられてい
るものであり、説明を省略する。
【0073】図17は、圧電素子105に印加される電
圧の波形を示す図である。図を参照して、実線で示す波
形が、本実施の形態におけるインクジェットヘッド3に
印加される電圧の波形であり、点線で示す波形が、従来
のインクジェットヘッドに印加される電圧の波形であ
る。インクジェットヘッド3に印加される電圧の波形は
立上がりに3μsecを有し、30[V]の電圧を10
μsec維持し、立下がりに87μsecを要する。電
圧が圧電素子105に印加される時間の合計は、100
μsecである。
【0074】これに対して、従来のインクジェットヘッ
ドに印加される電圧の波形は、立上がりに9μsecを
有し、90[V]の電圧を10μsec維持し、立下が
りに151μsecを要する。電圧が圧電素子に印加さ
れる時間の合計が、170μsecである。
【0075】図から明らかなように、本実施の形態にお
けるインクジェットヘッドは、印加する電圧が低くて良
く、また、スループットが速い。
【0076】図18は、圧電素子105に印加される電
圧と、記録シート2に付着するドットの直径との関係を
示したグラフである。図を参照して、たとえば印加電圧
が15Vのとき、付着するドット径は40μmである
(図中のS)。印加電圧が30Vのとき、付着するドッ
ト径は70μmである(図中のL)。印加電圧を変化さ
せることにより、付着するドット径が変化するため、階
調に応じたドット径でのプリントが可能となる。
【0077】図19は、画像をプリントする際のCPU
301が行なう処理の手順を説明するためのフローチャ
ートである。
【0078】画像のプリントに際して、まず、S101
で、プリント処理の開始を伝える所定のプリントスイッ
チがONにされたことが検知される。S102では、メ
ンテナンス部14(図1参照)によるメンテナンス(ノ
ズルへのインクの充填を含む)が終了したか否かが判断
される。
【0079】メンテナンスが終了していなければ(S1
02にて、NO)、S106でメンテナンスが継続され
るか、再メンテナンスが行なわれるかされ、メンテナン
スが終了した後に、S103へと処理が移される。
【0080】メンテナンスが終了していれば(S102
にて、YES)、S103で画像データが転送され、S
104で、画像データの転送に同期が取られつつ記録紙
2(図1参照)が搬送され、S105でインクジェット
ヘッド3が記録紙2へのプリントを開始する。これらを
終えると、画像が記録紙2上に印字され、本プリント処
理は終了する。
【0081】図20は、本実施の形態におけるインクジ
ェットプリンタに用いられる水性のイエローインクの組
成を示す図である。
【0082】イエローインクには、溶剤として、水を7
4.5%、多価アルコール/DEG(ジエチレングリコ
ール)を11.0%、多価アルコールエーテル/TGB
(トリエチレングリコールモノブチルエーテル)を6.
5%、増粘剤/PEG(ポリエチレングリコール)#4
00を4.5%含む。また、色材として染料/Baye
r Y−CA51092を2.5%含む。その他添加剤
として、界面活性剤/オルフィンE1010を0.8
%、pH調整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0083】図21は、本実施の形態におけるインクジ
ェットプリンタで用いられる水性のマゼンタインクの組
成を示した図である。
【0084】マゼンタインクは、溶剤として水を74.
5%、多価アルコール/DEGを11.0%、多価アル
コールエーテル/TGBを6.5%、増粘剤/PEG#
400を4.5%含む。また、色材として染料/BAS
F Red ff−3282を2.5%含む。その他添
加剤として、界面活性剤/オルフィンE1010を0.
8%、pH調整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0085】図22は、本実施の形態におけるインクジ
ェットプリンタで用いられる水性のシアンインクの組成
を示した図である。
【0086】シアンインクは、溶剤として、水を74.
0%、多価アルコール/DEGを11.0%、多価アル
コールエーテル/TGBを6.5%、増粘剤/PEG#
400を4.5%含む。また、色材として染料/Bay
er CY−BGを3.0%含む。また、添加剤として
界面活性剤/オルフィンE1010を0.8%、pH調
整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0087】図23は、本実施の形態におけるインクジ
ェットプリンタで用いられる水性のブラックインクの組
成を示した図である。
【0088】ブラックインクは、溶剤として水を77.
9%、多価アルコール/DEGを6.0%、多価アルコ
ールエーテル/TGBを6.0%、増粘剤/PEG#4
00を4.5%含む。また、色材として染料/Baye
r BK−SPを4.6%含む。その他添加材として、
界面活性材/オルフィンE1010を0.8%、pH調
整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0089】図24は、本実施の形態におけるインクジ
ェットプリンタで用いられる非水性のインクの組成を示
した図である。例1〜例6までの6つの例を示してい
る。
【0090】例1に示したインクは、溶媒としてトリエ
チレングリコールモノブチルエーテル(bp271℃)
を93.5%、着色剤として色剤粒子1を5.0%、樹
脂としてブチラール樹脂BL−1(積水化学社)を1.
5%、添加剤としてボルネオールを0.003%含む。
色剤粒子1は、次の方法により製造される。まず、20
0mlのビーカーに塩化メチレン90gを入れてそこに
顔料(カーボンブラック:mogul l :キャボット社)2
gと高分子量ポリエステル20gを攪拌しながら加えて
予め室温で溶解してポリマー溶液を調製する。また、1
lのビーカーに水500mlを入れてドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.5gとセルローズ誘導体(メ
トローズ655H−50:信越化学社)5.0gを加
え、熱をかけずに2時間攪拌して完全に溶解させて水性
分散液を調製する。次に500mlのビーカーに上記水
性分散液200mlを入れてホモミキサを用いて毎分9
000回転で攪拌させる。そこへ予め調製したポリマー
溶液を加え10分間攪拌させる。その後スリーワンモー
タで毎分200回転でゆっくり攪拌しながら2時間過熱
し、塩化メチレンを液中除去して、体積平均粒径1.5
μmの色剤粒子1を得る。
【0091】例2に示す非水系インクは、溶媒としてジ
エチレングリコールモノブチルエーテル(bp230
℃)を87.2%、着色剤として色剤粒子2を5.8
%、樹脂としてブチラール樹脂BL−2(積水化学社)
を2.5%、添加剤としてボルネオールを4.5%含
む。色剤粒子2は次の方法により製造される。色剤粒子
1の製造方法において、顔料をカーボンブラックの代わ
りに染料(Diacotton Fast Black D:三菱化成工業社)
2.0gを使用する以外は同様にして、体積平均粒径
0.9μmの色剤粒子2を製造する。
【0092】例3に示す非水系インクは、溶媒としてジ
エチレングリコールモノエチルエーテル(bp162〜
228℃)を88.7%、着色剤として色剤粒子3を
7.2%、樹脂としてブチラール樹脂BL−3(積水化
学社)を2.0%、添加剤としてメチルセルローズを
2.1%含む。色剤粒子3は、次の方法により製造され
る。色剤粒子3は、色剤粒子1の製造方法において、顔
料のカーボンブラックをMA−8(三菱化学工業社)
3.0gを使用する以外は同様にして、体積平均粒径
0.4μmの色剤粒子3を製造する。
【0093】例4における非水系インクは、溶媒として
2−ピロリトン(bp245℃)を89.9%、着色剤
として色剤粒子4を6.5%、樹脂としてブチラール樹
脂BL−S(積水化学社)を1.8%、添加剤としてイ
ソボルネオールを1.5%とトリエチルアミンを0.3
%含む。色剤粒子4は、次の方法により製造される。色
剤粒子1の製造方法において、カーボンブラックの代わ
りに染料(NigrosineNB conc. :住友化学社)3.0g
を使用する以外は同様にして、体積平均粒径1.0μm
の色剤粒子4を製造する。
【0094】例5における非水系インクは、溶媒として
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(bp230
℃)を82.0%、着色剤として色剤粒子5を7.0
%、樹脂としてブチラール樹脂BM−1(積水化学社)
を2.4%、添加剤としてイソボルネオールを0.9%
とトリエタノールアミンを0.5%とグリセリンを7.
2%含む。色剤粒子5は、次の方法により製造される。
色剤粒子1の製造方法において、カーボンブラックをR
AVEN1020(コロンビアンカーボン社)2.5g
を使用する以外は同様にして、体積平均粒径1.5μm
の色剤粒子5を製造する。
【0095】例6に示す非水系インクは、溶媒として2
−ピロリロン(bp245℃)を59.7%、着色剤と
して色剤粒子6を5.6%、樹脂としてブチラール樹脂
BM−2(積水化学社)を3.0%、添加剤としてメチ
ルセルローズを1.0%とトリエタノールアミンを0.
7%と水30.0%とを含む。色剤粒子6は、次の方法
により製造される。色剤粒子1の製造方法において、カ
ーボンブラックの代わりに染料(NigrosineBR conc. :
オリエント化学社)2.5gを使用する以外は同様にし
て、体積平均粒径0.8μmの色剤粒子6を製造する。
【0096】なお、数値はすべて重量%である。次にイ
ンクジェットヘッド3の変形例について説明する。
【0097】[インクジェットヘッドの第1の変形例]
図25は、インクジェットヘッド3の第1の変形例の内
部構成を示す斜視図である。図26は、インクジェット
ヘッド3の第1の変形例のノズル面から見た平面図であ
る。図27は、図26のXXVII−XXVII線断面
図である。図28は、図25のXXVIII−XXVI
II線断面図である。図25〜図28を参照して、第1
の変形例におけるインクジェットヘッドは、基板130
と隔壁107と圧電素子105と保護部120とを積層
した構成となっている。第1の変形例におけるインクジ
ェットヘッドのインクチャンネル116の形状は先に説
明したインクジェットヘッド3のインクチャンネル11
6の形状と同じ略円錐型の形状となっている。図26を
参照して、インクチャンネル116は、2列に配列さ
れ、一方の列のインクチャンネルの間に他方の列のイン
クチャンネルが配置された千鳥格子の配列となってい
る。したがって、インクチャンネルが配列する方向にお
けるノズル115が配列する間隔が狭くなっている。
【0098】インクチャンネル116の側面を形成する
隔壁107の上に圧電素子105と保護部120とが積
層されている。圧電素子105の駆動部に該当する部分
の上には、個別電極103が形成されている。隔壁10
7は共通電極を兼用する。したがって、圧電素子105
のうち個別電極103と共通電極とで挟まれた部分が駆
動部である。個別電極103と共通電極107との間に
所定の電圧が印加されると圧電素子105の駆動部が隔
壁107をインクチャンネル側に押す方向に変形する。
【0099】隔壁107は、基板103に圧着されてい
る。隔壁107は、上述の製法により製造することがで
きる。基板130には、2つのインク供給部118とイ
ンクチャンネル116と同じ数のインレット117とが
形成されている。インク供給部118は複数のインクチ
ャンネルとインレット117を介して連結されている。
したがって、インク供給部118内のインクはインレッ
ト117を介してインクチャンネル116に供給され
る。また、インク供給部118は、図示しないインクカ
ートリッジに接続されてインクカートリッジよりインク
の供給を受ける。
【0100】第1の変形されたインクジェットヘッド
は、インクチャンネルを2列の千鳥格子に配列したの
で、ノズル115が配列する間隔を小さくすることがで
きる。
【0101】[インクジェットヘッドの第2の変形例]
図29は、インクジェットヘッド3の第2の変形例にお
ける断面図を示す図である。図を参照して、第2の変形
例におけるインクジェットヘッドは、表面撥水層141
と、ノズルプレート143と、充填剤145と、圧電素
子105と、隔壁107と、基板147と、スペーサ1
49と、支持体151とを積層した構造となっている。
【0102】ノズルプレート143は、金属または合成
樹脂などからなり、孔101を有するノズル115を有
し、表面には表面撥水層141が形成されている。ノズ
ルプレート143のノズル115は、径が同じ孔101
を有する。ノズル115の径は約28μmである。ノズ
ルプレート143のノズル115より下方は、ノズル1
15から離れるに従って孔101の径が徐々に大きくな
っている。また、径が徐々に大きくなる孔101の側面
は、孔101の中心に向かって膨らんでいる。ノズルプ
レート143は、電鋳法により製造されてNi等の金属
から製造される。
【0103】隔壁107は、インクチャンネル116の
側面を形成するためにインクチャンネル116側に膨ら
んだ形で湾曲して盛り上がっており、その上部には孔が
開いている。隔壁107の孔の部分とノズルプレート1
43とが圧着されている。
【0104】したがって、インクチャンネル116は、
隔壁107でその側面が形成される略円錐台と、ノズル
プレート143のノズル115の下方にその側面が形成
される略円錐台とを組合せた形状となっている。インク
チャンネル116は、底面に平行な断面の面積が、底面
からの距離が遠いほど小さくなり、その側面はインクチ
ャンネルの内側に撓んだ形状となっている。
【0105】隔壁107のインクチャンネル116と反
対側には圧電素子105が積層され、圧電素子105の
隔壁107と反対側にはインクチャンネル116と対向
する位置に個別電極103が形成されている。圧電素子
105のうち、個別電極103と隔壁107とで挟まれ
る部分が圧電素子105の駆動部となる。隔壁107は
共通電極を兼用する。
【0106】基板147のインクチャンネル116の底
面を形成する面の中心には、インクチャンネル116と
インク供給部118とを連結するためのインレット11
7が形成されている。インレット117は、インク供給
部118側からインクチャンネル116に向かってその
径が徐々に小さくなる。
【0107】インク供給部118は支持体151とスペ
ーサ149と基板147とで囲まれている。インク供給
部118は、図示しないインクカートリッジに接続され
ており、インクカートリッジよりインクの供給を受け
る。
【0108】このような構成のインクジェットヘッドの
第2の変形例は、個別電極103と共通電極を兼ねる隔
壁107との間に所定の電圧が印加されると圧電素子1
05の駆動部が隔壁107をインクチャンネル116側
に押す方向に変形する。隔壁107がインクチャンネル
116側に変形すると、インクチャンネル116内のイ
ンクが加圧されてノズル115から表面張力に打ち勝っ
てインクドロップとなって飛翔する。
【0109】インクチャンネル116の側面は、隔壁1
07の部分で内側に向かって膨らんでおり、ノズルプレ
ート143の部分でも同様に内側に膨らんでいる。ま
た、インクチャンネル116の底面と平行な面の断面は
底面から離れるに従って面積が小さくなっている。した
がって、インクチャンネル116内のインクが加圧され
る方向は、ノズル115に向かう方向に集約される。こ
のため、ノズル116内のインクの速度は、ノズル11
5に近いほど速度が増加し、飛翔する直前の速度は、あ
る速度へ収束する。
【0110】以上説明したとおり、第1の実施の形態に
おけるインクジェットプリンタ1に適用されるインクジ
ェットヘッド3は、インクチャンネル116の形状を、
略円錐形状とし、隔壁107により形成される側面を、
内側に膨らんだ形状とした。このため、インクチャンネ
ル116が圧電素子105により加圧されたときに、加
圧力がインクチャンネルの底面からノズル101に向け
てダイレクトに伝搬する。したがって、従来に比べて圧
力ロスを小さくできるので、インク排出方向の圧力が増
加し、インクの飛翔速度が上昇する。インクの飛翔速度
が上昇することにより、ノズル間におけるインクの飛翔
速度のばらつきが小さくなる。
【0111】また、インクチャンネル内のインクに加圧
力が効率よく伝搬するので、印加電力を低くすることが
でき、スルーレートを速くすることができる。
【0112】さらに、インクチャンネル116の側面を
形成する隔壁107に圧電素子105を積層することに
より、駆動部とインクチャンネル116とを一体構成と
したので、インクジェットヘッドを小型化することがで
き、ノズルが配列する方向に長くしたインクジェットヘ
ッドとすることができる。
【0113】また、本実施の形態におけるインクジェッ
トプリンタ1は、上述の小型化したインクジェットヘッ
ドを搭載するので、インクジェットプリンタ自体を小型
化することができる。また、インクジェットヘッドに印
加する電圧が小さくて済み、消費電力を抑えることがで
きるとともに、スループットが速いので印字速度を速め
ることができる。
【0114】また、インクジェットヘッドは、ノズル間
でインクドロップが飛翔する速度のばらつきが小さいの
で、印字品質が向上する。
【0115】[第2の実施の形態]図30は、本発明の
第2の実施の形態におけるインクジェットヘッドが適用
されるインクジェットプリンタの構成を説明するための
模式的断面図である。
【0116】本インクジェットプリンタ500では、記
録紙501は給紙ローラ502によってインクジェット
ヘッドユニット510に対向する部分に給紙される。イ
ンクジェットヘッドユニット510は、複数色のインク
ジェットヘッドを含む。インクジェットプリンタ500
に接続されたコンピュータ等から出力された画像データ
が、入出力を制御する本体制御部503で受信される。
本体制御部503で受信された画像データは、画像制御
部504で処理され、処理された画像データに基づいて
インクジェットヘッドユニット510のインクジェット
ヘッドがインクを吐出することにより画像が記録紙50
1上に形成される。画像が形成された後、記録紙501
は矢印F1方向に搬送され、定着部505でインクが記
録紙501上に定着された後、排紙部506上に排紙さ
れる。また、これらの各部の動作は制御部507によっ
て制御される。
【0117】本インクジェットプリンタは上述の各部の
ほかにメンテナンス部540を含んでおり、インクジェ
ットヘッドユニット510とメンテナンス部540とは
位置を移動させることができる。印字時には、インクジ
ェットヘッドユニット150とメンテナンス部200と
は図30に示すような位置にあり、上述のようにして記
録紙501上に画像が印字される。非印字時には、イン
クジェットヘッドユニット510が矢印F2方向に上方
に移動し、メンテナンス部540が矢印F3方向に前方
に移動する。このように移動された位置で、インクジェ
ットヘッドユニット510内のインクジェットヘッドは
メンテナンス部540によってキャッピングされる。
【0118】第2の実施の形態におけるインクジェット
プリンタに用いられるインクジェットヘッドは、固定型
のインクジェットヘッドであり、主走査方向(ノズルが
配列する方向)の長さが記録紙501の中の長さと同じ
である。このインクジェットヘッドには、第1の実施の
形態におけるインクジェットプリンタに適用されるイン
クジェットヘッドをノズルが配列する方向に長尺化した
インクジェットヘッドが用いられる。第1の実施の形態
におけるインクジェットヘッド3を長尺化した以外の構
成については、第1の実施の形態におけるインクジェッ
トヘッドと同様であるのでここでの説明は繰返さない。
また、第1の実施の形態における第1の変形例および第
2の変形例におけるインクジェットヘッドも同様に適用
できる。第1の実施の形態におけるインクジェットヘッ
ドの長尺化が可能となったのは、次の理由による。
【0119】(1) インクチャンネル116の側面を
形成する隔壁107を簡易な方法で製造することができ
ること (2) 隔壁107に圧電素子107を積層することに
より駆動部分とインクチャンネルとを一体に構成したこ
と 以上の理由により、インクジェットヘッドを小型化する
ことが可能となり、インクジェットヘッドをノズルが配
列する方向に長くすることができる。
【0120】図31は、インクジェットヘッド522の
周辺の構成を説明するための斜視図である。インクジェ
ットヘッド522は、保持体520により保持されてい
る。保持体520は、インクカートリッジ526を収容
することができる。インクジェットヘッド522には、
その長手方向(主走査方向)にわたってインク接続口5
24が形成されている。インクカートリッジ526は、
インクジェットヘッド522の長さ方向に形成された接
続口524と接続するための長方形の孔部534をイン
クジェットヘッド522との接続面に有する。インクカ
ートリッジ526は、保持体520に収容されるとき
に、保持体520に摺導されて図面矢印方向に移動す
る。インクカートリッジ526を収容した状態では、イ
ンクカートリッジ526の孔部534とインクジェット
ヘッド522の接続口524とが接続された状態とな
る。
【0121】インクカートリッジ526には、インクジ
ェットヘッド522にインクを供給しやすくするため、
上部に大気連通口530を有する。また、保持体520
は、蓋を有し、外部からの塵等の侵入を防止するように
している。さらに、保持体520の蓋を閉じた状態で固
定するためのフックジョイント532を有する。
【0122】図32は、インクカートリッジ526とイ
ンクジェットヘッド522とが接続する状態を説明する
ための模式的断面図である。インクカートリッジ526
が保持体520に収容された状態では、インクジェット
ヘッド522の接続口524とインクカートリッジ52
6の孔部534とが係合する。インクカートリッジ52
6は、その内部にインクが収容されおり、孔部534の
部分にはスポンジ材で栓をしてある。したがって、イン
クカートリッジ526を保持体520に収容しない状態
では、スポンジ材528の働きにより、インクカートリ
ッジ内のインクが溢れることはない。インクカートリッ
ジ526が保持体520に収容されたときには、孔部5
34とインク接続口524とが係合するので、スポンジ
材528を介してインクがインクカートリッジ526か
らインクジェットヘッド522に供給される。
【0123】図33は、第2の実施の形態におけるメン
テナンス部540の構成を説明するための図である。メ
ンテナンス部540は、インクジェットヘッド522の
ノズル面と密着し、大気とは隔てられた空気の流路を形
成するためのラインゴムキャップ542を含む。インク
ジェットヘッド522のノズル115を有する面とライ
ンゴムキャップ542とが密着し、図示しないポンプに
よりラインゴムキャップ542のポンプ吸引口544か
らラインゴムキャップ542内の空気が吸引される。こ
れにより、ヘッド522のノズル115のメンテナンス
が行なわれる。
【0124】以上説明したように、第2の実施の形態に
おけるインクジェットプリンタは、適用されるインクジ
ェットヘッドが、固定型のラインヘッドであるが、第1
の実施の形態におけるインクジェットヘッドを長尺化し
たインクジェットヘッドを適用することができる。これ
は、第1の実施の形態におけるインクジェットヘッドを
小型化・長尺化することが可能であることによる。
【0125】したがって、第2の実施の形態におけるイ
ンクジェットプリンタは、第1の実施の形態におけるイ
ンクジェットプリンタと同様の効果を奏することができ
る。
【0126】なお、今回開示された実施の形態は全ての
点で例示であって、制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特
許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の
意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるインクジェ
ットプリンタ1の概略構成を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態におけるキャリッジ4周辺の
構成を説明するための斜視図である。
【図3】インクジェットヘッド3を切断し、切断面から
見た斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】インクドロップの飛翔原理を説明するための図
である。
【図6】インクチャンネル内のインクの速度分布を説明
するための模式図である。
【図7】本実施の形態におけるインクジェットヘッド3
と従来のインクジェットヘッドとにおけるインクの飛翔
速度のばらつきを示す図である。
【図8】電鋳法によりインクジェットヘッド3の隔壁1
07を形成するのに用いる型の部分的な斜視図である。
【図9】隔壁107と圧電素子105とを形成する製造
工程を説明するための図である。
【図10】圧電素子105と個別電極103とを形成す
るための製造工程の流れを示す図である。
【図11】メンテナンス部14の構成を説明するための
図である。
【図12】インクジェットプリンタ1の制御部の概略構
成を示すブロック図である。
【図13】図12のCPU301の構成を示すブロック
図である。
【図14】遅延回路の例を示す図である。
【図15】反転回路の例を示す図である。
【図16】反転増幅回路の例を示す図である。
【図17】圧電素子に印加される電圧の波形を本実施の
形態におけるインクジェットヘッドと従来のインクジェ
ットヘッドとを比較して示す図である。
【図18】圧電素子105に印加される電圧と記録シー
ト2に付着するドットの直径との関係を示したグラフで
ある。
【図19】画像をプリントする際のCPU301が行な
う処理の手順を説明するためのフローチャートである。
【図20】本実施の形態におけるインクジェットプリン
タに用いられる水性のイエローインクの組成を示す図で
ある。
【図21】本実施の形態におけるインクジェットプリン
タで用いられる水性のマゼンタインクの組成を示した図
である。
【図22】本実施の形態におけるインクジェットプリン
タで用いられる水性のシアンインクの組成を示した図で
ある。
【図23】本実施の形態におけるインクジェットプリン
タで用いられる水性のブラックインクの組成を示した図
である。
【図24】本実施の形態におけるインクジェットプリン
タで用いられる非水性のインクの組成を示した図であ
る。
【図25】インクジェットヘッドの第1の変形例の内部
構成を示す斜視図である。
【図26】第1の変形例におけるインクジェットヘッド
をノズル面から見た平面図である。
【図27】図26のXXVII−XXVII線断面図で
ある。
【図28】図26のXXVIII−XXVIII線断面
図である。
【図29】インクジェットヘッドの第2の変形例におけ
る断面図である。
【図30】第2の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドが適用されるインクジェットプリンタ500の構成
を説明するための模式的断面図である。
【図31】インクジェットヘッドの周辺の構成を説明す
るための斜視図である。
【図32】インクジェットヘッドとインクカートリッジ
との接続状況を説明するための模式的断面図である。
【図33】第2の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッド522のメンテナンス部の構成を示す斜視図であ
る。
【図34】従来のインクジェットヘッドを示す断面図で
ある。
【符号の説明】
101 孔 103 個別電極 105 圧電素子 107 隔壁 109 基板 115 ノズル 116 インクチャンネル 117 インレット 118 インク供給部 121 インク通路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを飛翔させるための孔を有するノ
    ズルと、 前記ノズルに接続されたインクチャンネルと、 前記インクチャンネルの容積を変化させるための圧電素
    子とを備え、 前記インクチャンネルは、前記孔の面と平行な断面の面
    積が前記孔に向かって小さくなる側面を含み、前記側面
    は内側に膨らむ形状であることを特徴とする、インクジ
    ェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記圧電素子は、前記インクチャンネル
    の前記側面の少なくとも一部を覆う位置に設けられてい
    ることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット
    ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記インクチャンネルと前記圧電素子と
    の間に隔壁をさらに備えたことを特徴とする、請求項1
    または2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記インクチャンネルは複数あることを
    特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のインクジ
    ェットヘッド。
  5. 【請求項5】 断面積が深さに伴って小さくなる孔であ
    って、前記孔の側面が前記孔の中心方向に膨らんだ孔を
    有する型に金属めっきを施して略円錐形状の隔壁を形成
    する工程と、 前記形成した隔壁の略円錐形状の側面の少なくとも一部
    に圧電素子を形成する工程と、 前記圧電素子の少なくとも一部に電極を形成する工程と
    を含む、インクジェットヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014141925A1 (ja) * 2013-03-15 2014-09-18 コニカミノルタ株式会社 インクジェットヘッドおよびその製造方法と、インクジェットプリンタ

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