JP2000280257A - フレネルレンズシートの製造方法 - Google Patents
フレネルレンズシートの製造方法Info
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- JP2000280257A JP2000280257A JP11090658A JP9065899A JP2000280257A JP 2000280257 A JP2000280257 A JP 2000280257A JP 11090658 A JP11090658 A JP 11090658A JP 9065899 A JP9065899 A JP 9065899A JP 2000280257 A JP2000280257 A JP 2000280257A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 マルチ映像システム等に用いられる大型のフ
レネルレンズシートを安価に製造する。 【解決手段】 (1)凸型あるいは凹型のフレネルレン
ズの形状が彫刻された第1の母型(a)を転写複製する
ことによりフレネルレンズの凹凸形状とは逆型の凹凸を
持つ複数枚の単位フレネルレンズシートを成形し
(b)、該単位フレネルレンズシートを複数並べて一体
化することにより第2の母型を形成し(c)、該第2の
母型を用いて2段階の転写複製をすることによりフレネ
ルレンズの凹凸形状とは逆型の凹凸を持つ第3の母型を
形成し(d)、該第3の母型を用いて大型のフレネルレ
ンズシートを成形する(e)。
レネルレンズシートを安価に製造する。 【解決手段】 (1)凸型あるいは凹型のフレネルレン
ズの形状が彫刻された第1の母型(a)を転写複製する
ことによりフレネルレンズの凹凸形状とは逆型の凹凸を
持つ複数枚の単位フレネルレンズシートを成形し
(b)、該単位フレネルレンズシートを複数並べて一体
化することにより第2の母型を形成し(c)、該第2の
母型を用いて2段階の転写複製をすることによりフレネ
ルレンズの凹凸形状とは逆型の凹凸を持つ第3の母型を
形成し(d)、該第3の母型を用いて大型のフレネルレ
ンズシートを成形する(e)。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマルチ映像システム
等に用いられるフレネルレンズシートの製造方法に関す
る。
等に用いられるフレネルレンズシートの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、公共の広場における多人数での視
聴や放送等に用いられる大型映像表示装置が求められる
ようになった。透過型スクリーンを用いた背面投射型映
像装置は、70インチ以上の大画面をもつ大型映像の表
示が比較的容易に実現できるものとして注目されてい
る。しかし、100インチ以上の画面をもつ背面投射型
映像となると、投射距離が長くなり、装置の奥行きが大
きくなり過ぎるという不都合が生じる。また、このよう
な大型の透過型スクリーンを製造しようとすると、製造
に必要な金型を加工することが困難となり、透過型スク
リーンの製造コストの上昇を招くという課題が生じる。
聴や放送等に用いられる大型映像表示装置が求められる
ようになった。透過型スクリーンを用いた背面投射型映
像装置は、70インチ以上の大画面をもつ大型映像の表
示が比較的容易に実現できるものとして注目されてい
る。しかし、100インチ以上の画面をもつ背面投射型
映像となると、投射距離が長くなり、装置の奥行きが大
きくなり過ぎるという不都合が生じる。また、このよう
な大型の透過型スクリーンを製造しようとすると、製造
に必要な金型を加工することが困難となり、透過型スク
リーンの製造コストの上昇を招くという課題が生じる。
【0003】そこで、比較的サイズが小さいボックス型
の投射装置を縦横に複数台配列して1つの大画面映像を
得るマルチ映像システムが開発されている(例えば、特
開平5−273649号公報参照)。このマルチ映像シ
ステムの概略構成図を図3に示す。このマルチ映像シス
テムはボックス型投射装置2が積み重ねられて構成され
ており、各ボックス型投射装置の枠(積み重ねて固定す
るための支持部材)が映像の中に格子状の映像欠像部と
して存在してしまい、大型映像に特有の迫力や臨場感が
損なわれるという課題がある。
の投射装置を縦横に複数台配列して1つの大画面映像を
得るマルチ映像システムが開発されている(例えば、特
開平5−273649号公報参照)。このマルチ映像シ
ステムの概略構成図を図3に示す。このマルチ映像シス
テムはボックス型投射装置2が積み重ねられて構成され
ており、各ボックス型投射装置の枠(積み重ねて固定す
るための支持部材)が映像の中に格子状の映像欠像部と
して存在してしまい、大型映像に特有の迫力や臨場感が
損なわれるという課題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる課題を解決する
ため、図4に概略図を示すように、複数枚のシート部材
が接着されることにより大型化されたレンチキュラーレ
ンズシート3およびフレネルレンズシート4によって透
過型スクリーンを構成し、各投射装置5a,5b…から
投射される映像が重なり合わないように、レンチキュラ
ーレンズシートあるいはフレネルレンズシートの入射側
に遮光部材が設けられたマルチ映像システムが知られて
いる(例えば、特開平6−102582号公報、特開平
6−294998号公報等を参照)。図4に示すマルチ
映像システムによれば映像欠像部を細くすることができ
大変有効であるが、各レンズシートの接着作業が必要で
あり、量産性に劣り、また接着作業がコスト上昇を招く
という課題があった。この課題を解決するものとして、
フレネルレンズ用の金型を複数枚彫刻し、この金型を複
数枚連結させ、大型のフレネルレンズシートを一括して
成形することにより、接着工程を必要とすることなくマ
ルチ映像システム用のフレネルレンズシートを製造しよ
うとする製造方法が知られている(特開平6−1945
04号公報参照)。しかし、この方法では複数枚のフレ
ネルレンズ用金型を彫刻する必要があり、金型の製造に
長い時間と高い費用とを要するため、フレネルレンズシ
ートのコストの上昇を招いていた。
ため、図4に概略図を示すように、複数枚のシート部材
が接着されることにより大型化されたレンチキュラーレ
ンズシート3およびフレネルレンズシート4によって透
過型スクリーンを構成し、各投射装置5a,5b…から
投射される映像が重なり合わないように、レンチキュラ
ーレンズシートあるいはフレネルレンズシートの入射側
に遮光部材が設けられたマルチ映像システムが知られて
いる(例えば、特開平6−102582号公報、特開平
6−294998号公報等を参照)。図4に示すマルチ
映像システムによれば映像欠像部を細くすることができ
大変有効であるが、各レンズシートの接着作業が必要で
あり、量産性に劣り、また接着作業がコスト上昇を招く
という課題があった。この課題を解決するものとして、
フレネルレンズ用の金型を複数枚彫刻し、この金型を複
数枚連結させ、大型のフレネルレンズシートを一括して
成形することにより、接着工程を必要とすることなくマ
ルチ映像システム用のフレネルレンズシートを製造しよ
うとする製造方法が知られている(特開平6−1945
04号公報参照)。しかし、この方法では複数枚のフレ
ネルレンズ用金型を彫刻する必要があり、金型の製造に
長い時間と高い費用とを要するため、フレネルレンズシ
ートのコストの上昇を招いていた。
【0005】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、マルチ映像システム等に用いられる
大型のフレネルレンズシートを安価に製造することが可
能なフレネルレンズシートの製造方法を提供することを
目的とする。
されたものであり、マルチ映像システム等に用いられる
大型のフレネルレンズシートを安価に製造することが可
能なフレネルレンズシートの製造方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明のフレネルレンズシートの製造方法は、(1)凸型
あるいは凹型のフレネルレンズの形状が彫刻された第1
の母型を転写複製することによりフレネルレンズの凹凸
形状とは逆型の凹凸を持つ複数枚の単位フレネルレンズ
シートを成形し、該単位フレネルレンズシートを複数並
べて一体化することにより第2の母型を形成し、該第2
の母型を用いて2段階の転写複製をすることによりフレ
ネルレンズの凹凸形状とは逆型の凹凸を持つ第3の母型
を形成し、該第3の母型を用いて大型のフレネルレンズ
シートを成形する、あるいは(2)凹型あるいは凸型
で、フレネルレンズの凹凸形状とは逆型の凹凸が彫刻さ
れた第1の母型を転写複製することによりフレネルレン
ズの凹凸形状と同型の凹凸を持つ複数枚の単位フレネル
レンズシートを成形し、該単位フレネルレンズシートを
複数並べて一体化することにより第2の母型を形成し、
該第2の母型を用いて1段階の転写複製をすることによ
りフレネルレンズの凹凸形状とは逆型の凹凸形状を持つ
第3の母型を形成し、該第3の母型を用いて大型のフレ
ネルレンズシートを成形することを特徴とする。
発明のフレネルレンズシートの製造方法は、(1)凸型
あるいは凹型のフレネルレンズの形状が彫刻された第1
の母型を転写複製することによりフレネルレンズの凹凸
形状とは逆型の凹凸を持つ複数枚の単位フレネルレンズ
シートを成形し、該単位フレネルレンズシートを複数並
べて一体化することにより第2の母型を形成し、該第2
の母型を用いて2段階の転写複製をすることによりフレ
ネルレンズの凹凸形状とは逆型の凹凸を持つ第3の母型
を形成し、該第3の母型を用いて大型のフレネルレンズ
シートを成形する、あるいは(2)凹型あるいは凸型
で、フレネルレンズの凹凸形状とは逆型の凹凸が彫刻さ
れた第1の母型を転写複製することによりフレネルレン
ズの凹凸形状と同型の凹凸を持つ複数枚の単位フレネル
レンズシートを成形し、該単位フレネルレンズシートを
複数並べて一体化することにより第2の母型を形成し、
該第2の母型を用いて1段階の転写複製をすることによ
りフレネルレンズの凹凸形状とは逆型の凹凸形状を持つ
第3の母型を形成し、該第3の母型を用いて大型のフレ
ネルレンズシートを成形することを特徴とする。
【0007】ここで言う大型のフレネルレンズシートと
は、単位フレネルレンズシートに対して大型であるとい
う意味であって、本願の各発明により製造されるフレネ
ルレンズシートの大きさは特段限定されず、マルチ映像
システム用途でない一般向け用途の、例えば40インチ
程度の大きさのフレネルレンズシートも含まれる。得ら
れたフレネルレンズシートは、水平方向に光を拡散させ
るレンチキュラーレンズシートと組み合わされて、マル
チ映像システム用のスクリーンなどに用いられる。ここ
で用いられる上記レンチキュラーレンズシートは、一体
成形された1枚のシートであっても、複数枚のシートが
端面で接着されて構成されたものであっても良い。複数
枚のシートが端面で接着されたレンチキュラーレンズシ
ートを使用する場合には、レンチキュラーレンズシート
の接着部と本発明により製造されたフレネルレンズシー
トにおける各単位フレネルレンズシートの接合部との位
置を合わせることが好ましい。
は、単位フレネルレンズシートに対して大型であるとい
う意味であって、本願の各発明により製造されるフレネ
ルレンズシートの大きさは特段限定されず、マルチ映像
システム用途でない一般向け用途の、例えば40インチ
程度の大きさのフレネルレンズシートも含まれる。得ら
れたフレネルレンズシートは、水平方向に光を拡散させ
るレンチキュラーレンズシートと組み合わされて、マル
チ映像システム用のスクリーンなどに用いられる。ここ
で用いられる上記レンチキュラーレンズシートは、一体
成形された1枚のシートであっても、複数枚のシートが
端面で接着されて構成されたものであっても良い。複数
枚のシートが端面で接着されたレンチキュラーレンズシ
ートを使用する場合には、レンチキュラーレンズシート
の接着部と本発明により製造されたフレネルレンズシー
トにおける各単位フレネルレンズシートの接合部との位
置を合わせることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のフレネルレンズシートの
製造方法において、第1の母型から単位フレネルレンズ
シートを製造する方法として、プレス成形法あるいは紫
外線硬化法(以下、「2P法」と記す。)を用いること
ができる。単位フレネルレンズシートから第2の母型を
形成する際には、単位フレネルレンズシートを切断した
後、端面を突き合わせて固定し(接着しても良い)、単
位フレネルレンズシートの裏面に補強板を積層すれば良
い。単位フレネルレンズシート間の隙間は0.1mm以
下であることが好ましく、また隣接する単位フレネルレ
ンズシート間の段差は50μm以下であることが好まし
い。第2の母型から第3の母型を製造する方法として、
例えば真空注型法あるいは電鋳法を用いることができ
る。フレネルレンズシートは、第3の母型を用いてプレ
ス成形法、2P法等により成形される。2P法には、ア
クリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネイト樹脂等の
プラスチック基材が用いられる。
製造方法において、第1の母型から単位フレネルレンズ
シートを製造する方法として、プレス成形法あるいは紫
外線硬化法(以下、「2P法」と記す。)を用いること
ができる。単位フレネルレンズシートから第2の母型を
形成する際には、単位フレネルレンズシートを切断した
後、端面を突き合わせて固定し(接着しても良い)、単
位フレネルレンズシートの裏面に補強板を積層すれば良
い。単位フレネルレンズシート間の隙間は0.1mm以
下であることが好ましく、また隣接する単位フレネルレ
ンズシート間の段差は50μm以下であることが好まし
い。第2の母型から第3の母型を製造する方法として、
例えば真空注型法あるいは電鋳法を用いることができ
る。フレネルレンズシートは、第3の母型を用いてプレ
ス成形法、2P法等により成形される。2P法には、ア
クリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネイト樹脂等の
プラスチック基材が用いられる。
【0009】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。厚さが約15mmであり、400mm角の大きさを
持つ、面仕上げされた真鋳板に同心円状のフレネルレン
ズの凸型形状を彫刻することによって、第1の母型(フ
レネルレンズ用金型)を作製する(図1(a))。この
第1の母型を用いたプレス成形法によって、例えば、厚
さが3mmであり、380mm角の大きさを有するアク
リル樹脂製の凹型の単位フレネルレンズシートを4枚成
形する(図1(b))。得られた単位フレネルレンズシ
ートを、フェルト、不織布等の保護シートに挟み込んで
レンズ面を保護した上で厚さが5mmのアルミニュウム
製平板に挟み込む。このアルミニュウム製平板を例えば
80℃で約10時間加熱することにより、単位フレネル
レンズシートの反りをなくすことができる。単位フレネ
ルレンズシートの反りをなくすことにより、単位フレネ
ルレンズシートの一体化(積層、接着)の際に単位フレ
ネルレンズシート間に段差が生じることを防止すること
ができる。
る。厚さが約15mmであり、400mm角の大きさを
持つ、面仕上げされた真鋳板に同心円状のフレネルレン
ズの凸型形状を彫刻することによって、第1の母型(フ
レネルレンズ用金型)を作製する(図1(a))。この
第1の母型を用いたプレス成形法によって、例えば、厚
さが3mmであり、380mm角の大きさを有するアク
リル樹脂製の凹型の単位フレネルレンズシートを4枚成
形する(図1(b))。得られた単位フレネルレンズシ
ートを、フェルト、不織布等の保護シートに挟み込んで
レンズ面を保護した上で厚さが5mmのアルミニュウム
製平板に挟み込む。このアルミニュウム製平板を例えば
80℃で約10時間加熱することにより、単位フレネル
レンズシートの反りをなくすことができる。単位フレネ
ルレンズシートの反りをなくすことにより、単位フレネ
ルレンズシートの一体化(積層、接着)の際に単位フレ
ネルレンズシート間に段差が生じることを防止すること
ができる。
【0010】次に、上記4枚の単位フレネルレンズシー
トを、例えば外形寸法が13インチサイズになるように
外周を切断する。接合後の単位フレネルレンズシート間
の隙間が0.1mm以下になるようにするためには切断
面の精度が重要であり、外形切断にはNC切削機を用い
ることが好ましい。切断された単位フレネルレンズシー
ト4枚を、例えば2×2列(サイズ530mm×400
mm)になるように一体化する(図1(c))。一体化
の方法としては、単位フレネルレンズシートを突き合わ
せて補強板(例えば、厚さが3mmであり、サイズが6
00mm×460mmのアクリル樹脂板)に積層する方
法、単位フレネルレンズシートの切断面同士で接着する
方法が挙げられる。単位フレネルレンズシート間の段差
を防止するためには、平面仕上げを行った定盤(例え
ば、いわゆるバキュームテーブル)上で補強板との積層
作業あるいは切断面の接着作業をすることが好ましい。
単位フレネルレンズシートの裏面に補強板を積層する際
には、単位フレネルレンズシートのレンズ面をバキュー
ムテーブル面と接するように並べ、周囲から押し付ける
ことにより、単位フレネルレンズシート同士を突き合わ
せた上でバキューム固定し、この単位フレネルレンズシ
ートの裏面の全面に、例えばアクリル系重合接着剤(粘
度3000〜5000cP)を塗布し、ガラス棒によっ
て均一に伸ばした後、補強板を積層し、例えば圧力が
0.05kg/cm2相当になるように重りを補強板の全
面に均一に載せたまま接着剤を硬化させれば良い。単位
フレネルレンズシートの端面同士を接着する際には、例
えば、突き合わせ部分に単位フレネルレンズシートの裏
面から、塩素系溶剤(例えば、ジクロロエタン、クロロ
ホルム等)を流し込めば良い。
トを、例えば外形寸法が13インチサイズになるように
外周を切断する。接合後の単位フレネルレンズシート間
の隙間が0.1mm以下になるようにするためには切断
面の精度が重要であり、外形切断にはNC切削機を用い
ることが好ましい。切断された単位フレネルレンズシー
ト4枚を、例えば2×2列(サイズ530mm×400
mm)になるように一体化する(図1(c))。一体化
の方法としては、単位フレネルレンズシートを突き合わ
せて補強板(例えば、厚さが3mmであり、サイズが6
00mm×460mmのアクリル樹脂板)に積層する方
法、単位フレネルレンズシートの切断面同士で接着する
方法が挙げられる。単位フレネルレンズシート間の段差
を防止するためには、平面仕上げを行った定盤(例え
ば、いわゆるバキュームテーブル)上で補強板との積層
作業あるいは切断面の接着作業をすることが好ましい。
単位フレネルレンズシートの裏面に補強板を積層する際
には、単位フレネルレンズシートのレンズ面をバキュー
ムテーブル面と接するように並べ、周囲から押し付ける
ことにより、単位フレネルレンズシート同士を突き合わ
せた上でバキューム固定し、この単位フレネルレンズシ
ートの裏面の全面に、例えばアクリル系重合接着剤(粘
度3000〜5000cP)を塗布し、ガラス棒によっ
て均一に伸ばした後、補強板を積層し、例えば圧力が
0.05kg/cm2相当になるように重りを補強板の全
面に均一に載せたまま接着剤を硬化させれば良い。単位
フレネルレンズシートの端面同士を接着する際には、例
えば、突き合わせ部分に単位フレネルレンズシートの裏
面から、塩素系溶剤(例えば、ジクロロエタン、クロロ
ホルム等)を流し込めば良い。
【0011】次に、上記第2の母型から真空注型法等に
より第3の母型を作製する(図1(d))。例えば、平
面仕上げを行った定盤(例えば、厚さが15mmの真鍮
板)上に両面テープを用いて第2の母型を固定し、その
周囲にシリコンゴム製の流れ防止枠を取り付ける。この
枠内に流し込むシリコンゴムは、室温で反応硬化する付
加反応形のものが好ましい。真空減圧下で脱泡した未硬
化の液状シリコンゴムは上記の枠内に流し込ませ、硬化
させた後に離型されて凸型のシリコンゴム型が作製され
る。真空減圧下でシリコンゴム型に主剤と硬化剤とが攪
拌混合されたエポキシ樹脂を注入し、加熱オーブンに入
れて重合硬化させることにより凹型のエポキシ樹脂型
(第3の母型)を得る。ここで、第3の母型の材料とし
ては、上記エポキシ樹脂の他に、ウレタン系注型樹脂、
ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等で
モノマー化されているものを用いることができる。第3
の母型から図2に示すような凸型の大型フレネルレンズ
シートが作製される(図1(e))。
より第3の母型を作製する(図1(d))。例えば、平
面仕上げを行った定盤(例えば、厚さが15mmの真鍮
板)上に両面テープを用いて第2の母型を固定し、その
周囲にシリコンゴム製の流れ防止枠を取り付ける。この
枠内に流し込むシリコンゴムは、室温で反応硬化する付
加反応形のものが好ましい。真空減圧下で脱泡した未硬
化の液状シリコンゴムは上記の枠内に流し込ませ、硬化
させた後に離型されて凸型のシリコンゴム型が作製され
る。真空減圧下でシリコンゴム型に主剤と硬化剤とが攪
拌混合されたエポキシ樹脂を注入し、加熱オーブンに入
れて重合硬化させることにより凹型のエポキシ樹脂型
(第3の母型)を得る。ここで、第3の母型の材料とし
ては、上記エポキシ樹脂の他に、ウレタン系注型樹脂、
ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等で
モノマー化されているものを用いることができる。第3
の母型から図2に示すような凸型の大型フレネルレンズ
シートが作製される(図1(e))。
【0012】第3の母型は、第2の母型を用いた電鋳法
により作製することもできる。電鋳法を利用する場合
は、凹型のレンズ形状を持つ第1の母型を彫刻し(図1
(f))、第1の母型を用いたプレス成形法あるいは2
P法により複数枚の凸型の単位フレネルレンズシートを
成形する(図1(g))。この単位フレネルレンズシー
トを複数枚一体化して第2の母型を構成し(図1
(h))、これを用いた電鋳法により、凹型のレンズ形
状を持つ第3の母型を作製する(図1(i))。なお、
本実施例では、凸面レンズを持つフレネルレンズシート
の製造工程について説明したが、製造されるフレネルレ
ンズシートは、凹面レンズを持つものであっても良い。
により作製することもできる。電鋳法を利用する場合
は、凹型のレンズ形状を持つ第1の母型を彫刻し(図1
(f))、第1の母型を用いたプレス成形法あるいは2
P法により複数枚の凸型の単位フレネルレンズシートを
成形する(図1(g))。この単位フレネルレンズシー
トを複数枚一体化して第2の母型を構成し(図1
(h))、これを用いた電鋳法により、凹型のレンズ形
状を持つ第3の母型を作製する(図1(i))。なお、
本実施例では、凸面レンズを持つフレネルレンズシート
の製造工程について説明したが、製造されるフレネルレ
ンズシートは、凹面レンズを持つものであっても良い。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、フレネルレンズ用金型
(第1の母型)の彫刻は1枚で足り、金型の製造に長い
時間と高い費用とを必要とすることがないため、マルチ
映像システム等に用いられる大型のフレネルレンズシー
トを安価に効率的に製造することが可能となる。
(第1の母型)の彫刻は1枚で足り、金型の製造に長い
時間と高い費用とを必要とすることがないため、マルチ
映像システム等に用いられる大型のフレネルレンズシー
トを安価に効率的に製造することが可能となる。
【図1】本発明によるフレネルレンズシートの製造工程
のフロー図である。
のフロー図である。
【図2】本発明により製造されるフレネルレンズシート
の概略図である。
の概略図である。
【図3】従来のマルチ映像システムの一例の概略図であ
る。
る。
【図4】従来のマルチ映像システムの他の例の概略図で
ある。
ある。
1,4…フレネルレンズシート 3…レンチキュラーレンズシート
Claims (2)
- 【請求項1】 凸型あるいは凹型のフレネルレンズの形
状が彫刻された第1の母型を転写複製することによりフ
レネルレンズの凹凸形状とは逆型の凹凸を持つ複数枚の
単位フレネルレンズシートを成形し、該単位フレネルレ
ンズシートを複数並べて一体化することにより第2の母
型を形成し、該第2の母型を用いて2段階の転写複製を
することによりフレネルレンズの凹凸形状とは逆型の凹
凸を持つ第3の母型を形成し、該第3の母型を用いて大
型のフレネルレンズシートを成形することを特徴とする
フレネルレンズシートの製造方法。 - 【請求項2】 凹型あるいは凸型で、フレネルレンズの
凹凸形状とは逆型の凹凸が彫刻された第1の母型を転写
複製することによりフレネルレンズの凹凸形状と同型の
凹凸を持つ複数枚の単位フレネルレンズシートを成形
し、該単位フレネルレンズシートを複数並べて一体化す
ることにより第2の母型を形成し、該第2の母型を用い
て1段階の転写複製をすることによりフレネルレンズの
凹凸形状とは逆型の凹凸形状を持つ第3の母型を形成
し、該第3の母型を用いて大型のフレネルレンズシート
を成形することを特徴とするフレネルレンズシートの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11090658A JP2000280257A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | フレネルレンズシートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11090658A JP2000280257A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | フレネルレンズシートの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000280257A true JP2000280257A (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=14004639
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11090658A Pending JP2000280257A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | フレネルレンズシートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000280257A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006327118A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Nikon Corp | 金型 |
JP2010276845A (ja) * | 2009-05-28 | 2010-12-09 | Kuraray Co Ltd | フレネルレンズシート、その製造方法およびそれに用いるスタンパの製造方法並びにフレネルレンズシートを含む太陽光発電装置 |
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1999
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