JP2000280185A - マーキング機能付きトルクレンチ - Google Patents

マーキング機能付きトルクレンチ

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JP2000280185A
JP2000280185A JP11087724A JP8772499A JP2000280185A JP 2000280185 A JP2000280185 A JP 2000280185A JP 11087724 A JP11087724 A JP 11087724A JP 8772499 A JP8772499 A JP 8772499A JP 2000280185 A JP2000280185 A JP 2000280185A
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Minoru Imai
実 今井
Seiji Okamura
清治 岡村
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Nakamura Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルク解放時に塗料が噴出し続けることを防
止でき、又塗料の噴き付け量、噴き付け濃度を適宜変更
できるようにする。 【解決手段】 スプレー容器1とノズル開口機構4とを
備え、トルク解放時に被締付け部材16に塗料を噴き付
けるマーキング機能付きトルクレンチであって、上記ノ
ズル開口機構4が、バー6の後退動作によってレンチ本
体3の長手方向と直交する方向に傾倒する起立状の動作
体7と、この動作体7の傾倒動作によってスプレー容器
1のノズル1aを押圧開口する押圧部材8とを備えてな
る。動作体7の上部で且つ押圧部材8の前端8aと対向
する位置に、スプレー容器1のノズル1aに向かって先
細り状に形成した突起9を設ける。押圧部材8の前端8
aを、突起9のテーパー面9cと係合する状態でレンチ
本体3の前方に先細り状に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手動式のトルクレ
ンチに関し、更に詳しくは設定トルクの解放時に塗料を
被締付け部材に噴き付けることができるよう形成したマ
ーキング機能付きトルクレンチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種のトルクレンチとしては、例
えば塗料のスプレー容器と、この容器のノズルをトルク
解放時に開閉する機構を備え、設定トルクで締付けを完
了すると、塗料が上記のスプレー容器から被締付け部材
の頭部に噴出するよう形成したものがある(例えば実開
平4ー60669号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの種のレン
チは、塗料がトルク解放の瞬間だけ噴出し、噴き出し続
けることがないよう形成されているのが望ましい。
【0004】しかるに従来品は、トルク解放時にシャン
クと共に後退するバーが、スプレー容器のノズルを、直
接、押圧開口するよう形成されていた。そのため従来品
によると、設定トルクの解放時に、例えばレンチ本体を
被締付け部材に係合させたまま保持すると、トルク解放
機構のコイルバネが復元せず、バーがノズルを開口し続
けて塗料を噴出させ続ける、という問題点があった。
【0005】又この種のトルクレンチは、被締付け部材
の大きさや表面の粗さ、或いは金属色等によっては、塗
料の噴き付け量を増減したい場合がある。従ってこの種
レンチは、スプレー容器のノズルの開口状態(開口面
積)を、変更できるよう形成されているのが望ましい。
【0006】しかるに従来品は、上記の通り、シャンク
と共に後退するバーが、スプレー容器のノズルを、直
接、押圧開口して塗料を噴出させる構造であったから、
従来品によると、塗料の噴き付け量を変更することがで
きない、という問題点があった。
【0007】本発明は、このような従来品の問題点を解
消しようとするものである。従って本発明の技術的課題
は、トルク解放時に塗料が噴出し続けることを防止で
き、又塗料の噴き付け量、噴き付け濃度を適宜変更でき
るよう形成したマーキング機能付きトルクレンチを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、次のような技術的手段を採る。
【0009】即ち本発明は、図1に示されるように、塗
料が充填されたスプレー容器1と、このスプレー容器1
のノズル1aをトルク解放時に開口させるノズル開口機
構4とを備え、上記のスプレー容器1がレンチ本体3の
上面側にノズル1aをレンチ本体3の先端に向けた状態
でレンチ本体3の長手方向に沿って配設され、上記ノズ
ル開口機構4がレンチ本体3内のシャンク5に基端6a
が連結されたバー6を備え、トルク解放時にシャンク5
と共に後退するこのバー6の後退動作で上記スプレー容
器1のノズル1aを押圧開口し、被締付け部材16に塗
料を噴き付けるマーキング機能付きトルクレンチであっ
て、上記ノズル開口機構4が、上記バー6の後退動作に
よってレンチ本体3の長手方向と直交する方向に傾倒す
る起立状の動作体7と、この動作体7の傾倒動作によっ
て上記容器1のノズル1aを押圧開口する押圧部材8と
を備え、上記動作体7の上部で且つ上記押圧部材8の前
端8aと対向する位置に、スプレー容器1のノズル1a
に向かって先細り状に形成された突起9が設けられ、上
記押圧部材8の前端8aが上記突起9のテーパー面9c
と係合する状態でレンチ本体3の前方に先細り状に形成
されたことを特徴とする(請求項1)。
【0010】ここで、動作体7の傾倒動作によってスプ
レー容器1のノズル1aを押圧開口する、とは、動作体
7が傾倒すると押圧部材8がレンチ本体3の基端側にス
プレー容器1のノズル1aの弾発力に抗して移動し、そ
の結果ノズル1aを開口させる、ということを意味す
る。
【0011】又本発明の場合、上記の突起9は進退動作
自在に設けられるのが好ましい(請求項2)。
【0012】この場合は、突起9が押圧部材8を介して
ノズル1aを押す距離、換言するとスプレー容器1のノ
ズル1aの開口状態(噴口面積)を、突起9を進退動作
させる、という簡単且つ迅速な操作で変更できる。
【0013】ここで、進退動作自在に設けられる、と
は、突起9を交換することなく、その突き出し寸法を変
更できる、ということを意味する。具体的には、動作体
7の上部に突起9をねじ込み、動作体7の反対側に突き
出されたネジ9a(図4参照)の端面にドライバーの係
合溝9bを形成し、ドライバーで正逆方向に回して突起
9を直接移動可能に形成することで達成される(請求項
3)。
【0014】又請求項3記載の本発明の場合は、突起9
が円錐状に形成され、押圧部材8の前端8aが縦方向の
稜線8bを有して両側がテーパー面8cに形成されるの
が好ましい(請求項4)。
【0015】この場合は、突起9が円錐状であるから、
動作体7が傾倒したとき、押圧部材8のテーパー面8c
と摺接する際の抵抗を小さくできる。又ドライバーで突
起9を回転させ、その突き出し位置を変更する際、何れ
の位置でドライバーの回転を停止しても、この本発明で
は突起9が円錐状であるから、突起9を押圧部材8と確
実に係合させることができる。更にこの場合は、押圧部
材8の前端8aが縦方向の稜線8bを有しているから、
突起9と押圧部材8の前端8aとが係合し易くなる。
【0016】更に本発明は、スプレー容器1が円筒状の
ホルダー2に収納され、このホルダー2が後端部にねじ
込み式の蓋2aを備えてなるのが好ましい(請求項
5)。
【0017】この場合は、蓋2aを外してスプレー容器
1をホルダー2に入れ、蓋2aをねじ込んでスプレー容
器1をセットできる。従ってこれによれば、スプレー容
器1を簡単且つ迅速に交換できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施形態
を添付図面に従って説明する。
【0019】図1等において、1は塗料が充填されたス
プレー容器である。このスプレー容器1は、この実施形
態では円筒状のホルダー2に収納され、レンチ本体3の
上面側に、ノズル1aをレンチ本体3の先端に向けた状
態でレンチ本体3の長手方向に沿って配設されている。
【0020】ホルダー2は、後端部にねじ込み式の蓋2
aを備えてなる。従ってスプレー容器1を交換する場合
は、本発明によれば蓋2aを回して取り外し、ホルダー
2の後端部からスプレー容器1を差し入れた後、蓋2a
を締め直して取り付けることで簡単に行なえる。
【0021】4は、スプレー容器1のノズル1aを、ト
ルク解放時に開口させるノズル開口機構である。このノ
ズル開口機構4は、レンチ本体3内のシャンク5に基端
6aが連結されたバー6を備えてなる。このバー6は、
トルク解放時にシャンク5と共に後退動作する。
【0022】又ノズル開口機構4は、バー6の後退動作
によってレンチ本体3の長手方向と直交する方向に傾倒
する起立状の動作体7と、この動作体7の傾倒動作によ
って上記容器1のノズル1aを押圧開口する押圧部材8
とを備えてなる。
【0023】9は、上記動作体7の上部で且つ上記押圧
部材8の前端8aと対向する位置に設けられた突起であ
る。この突起9は、スプレー容器1のノズル1aに向か
って先細り状の円錐形に形成されている。又この突起9
は、この実施形態では動作体7の上部にねじ込まれ、動
作体7の反対側に突き出されたネジ9a(図4参照)の
端面にドライバーの係合溝9bが形成され、ドライバー
で正逆方向に回転させると、突起9が進退動作するよう
形成されている。なおこの実施形態の場合、ネジ9aの
突き出し端にはナット10が螺合されている。
【0024】又動作体7は、その下部に、上記バー6の
前端6bと係合する軸部7aを備えて形成されている。
バー6の前端6bは、図5、図6に示されるように、凸
片状に形成されている。この前端6bは、軸部7aの径
が拡大された鍔部7bに係合され、トルク解放時にバー
6が、図6において矢示のように斜め後方に移動する
と、動作体7を同図に矢示するように回転させ傾倒させ
る。なお動作体7の軸部7aは、この実施形態では図
4、図5に示されるように、芯杆7a1を備え、胴部に
塗料の流路11としての細管を通す貫通孔7a2が上下
方向に開口されている。
【0025】上記の押圧部材8は、その前端8aが上記
突起9のテーパー面9cと係合する状態でレンチ本体3
の前方に先細り状に形成されている。この押圧部材8の
前端8aは、この実施形態では縦方向の稜線8b(図4
参照)を有して、両側がテーパー面8c(図7参照)に
形成されている。
【0026】又押圧部材8は、この実施形態では図4に
示されるように、後端81aがスプレー容器1のノズル
1aに嵌合する後部81と、この後部81に延長状に連
結された前部82とでなる。
【0027】12(図4、図7A等参照)は、押圧部材
8を案内する筒状のガイドである。12aは、ガイド1
2の先端部の上下位置に切り込まれた摺り割である。1
3は、ガイド12が取り付けられたブロック状の基部で
ある。
【0028】又8d(図4、図7A参照)は、押圧部材
8の前端8aの上下位置に形成されたピンである。この
ピン8dは、上記の摺り割12aに係合され、このピン
8dによって押圧部材8は回転することなく、ガイド1
2に沿って移動するものである。なお14(図1、図2
等参照)は、ノズル開口機構4を覆うカバーである。又
図1、図4において、15はソケットであり、16は被
締付け部材としてのナットである。
【0029】次に本発明の作用を説明する。先ず、設定
トルクが解放しシャンク5が後退すると、このシャンク
5と共にバー6が後退する。するとバー6の凸片状の前
端6bが、動作体7の軸部7aを、レンチ本体3の長手
方向と直交する方向、具体的には図6において矢示の方
向に回転させる。この結果動作体7が同方向に所定の角
度傾倒する。
【0030】従って動作体7の上部に設けられた突起9
が、図7Aに示されるように、押圧部材8の前端8aの
テーパー面8cと係合した状態から、同図Bに示される
ように、押圧部材8の前端8aの稜線8bに当接しなが
ら移動する。そして突起9は、同図Cに示されるよう
に、押圧部材8の他方側のテーパー面8cに係合する。
この過程において、突起9が押圧部材8の前端8aの稜
線8bに当接したとき(同図Bの状態)、スプレー容器
1のノズル1aが押圧開口され、塗料が流路11を流
れ、被締付け部材16に噴き付けられる。
【0031】なお突起9が、押圧部材8の前端8aの稜
線8bから外れると、スプレー容器1のノズル1aの復
元作用により、押圧部材8はノズル1aと一緒にレンチ
本体3の前方に移動する。その結果押圧部材8は、図7
Cに示されるように、他方側のテーパー面8cが突起9
のテーパー面9cと係合するものである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、トルクが
解放されると、動作体がレンチ本体の長手方向と直交す
る方向に傾倒し、動作体の上部の突起が押圧部材をレン
チ本体の後方に移動させ、その結果スプレー容器のノズ
ルを押圧開口するものである。
【0033】従って本発明の場合は、設定トルクの解放
時に、突起が押圧部材を押してスプレー容器のノズルを
開口すると、その後直ちに押圧部材はノズルの復元力で
復帰するものである。その結果本発明を使用すれば、ト
ルクの解放後、レンチ本体を被締付け部材から離さず保
持しても、トルク解放の瞬間だけ塗料を噴き付けること
ができ、塗料を無駄にすることなく効率良くマーキング
できる。
【0034】又本発明の場合は、上記の通り、突起を介
してスプレー容器のノズルを押圧開口する仕組みであ
る。従って本発明によれば、突起を交換することによ
り、押圧部材の後退距離、換言するとノズルの開口状態
(噴口面積)を簡単に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明トルクレンチの好適な一実施形態を示す
使用状態時の要部縦断面図である。
【図2】同上トルクレンチの側面図である。
【図3】同上トルクレンチの平面図である。
【図4】同上トルクレンチの使用状態時の要部拡大縦断
面図である。
【図5】図4のVーV線における要部拡大断面図であ
る。
【図6】図5のVIーVI線における要部断面図であ
る。
【図7】A、B、Cとも同上トルクレンチの作用を説明
するための要部平面図である。
【符号の説明】
1 スプレー容器 1a ノズル 3 レンチ本体 4 ノズル開口機構 5 シャンク 6 バー 6a 基端 7 動作体 8 押圧部材 8a 前端 9 突起 9c テーパー面 16 被締付け部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料が充填されたスプレー容器と、この
    スプレー容器のノズルをトルク解放時に開口させるノズ
    ル開口機構とを備え、上記のスプレー容器がレンチ本体
    の上面側にノズルをレンチ本体の先端に向けた状態でレ
    ンチ本体の長手方向に沿って配設され、上記ノズル開口
    機構がレンチ本体内のシャンクに基端が連結されたバー
    を備え、トルク解放時にシャンクと共に後退するこのバ
    ーの後退動作で上記スプレー容器のノズルを押圧開口
    し、被締付け部材に塗料を噴き付けるマーキング機能付
    きトルクレンチであって、上記ノズル開口機構が、上記
    バーの後退動作によってレンチ本体の長手方向と直交す
    る方向に傾倒する起立状の動作体と、この動作体の傾倒
    動作によって上記容器のノズルを押圧開口する押圧部材
    とを備え、上記動作体の上部で且つ上記押圧部材の前端
    と対向する位置に、スプレー容器のノズルに向かって先
    細り状に形成された突起が設けられ、上記押圧部材の前
    端が上記突起のテーパー面と係合する状態でレンチ本体
    の前方に先細り状に形成されたことを特徴とするマーキ
    ング機能付きトルクレンチ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマーキング機能付きトル
    クレンチであって、突起が進退動作自在に設けられたこ
    とを特徴とするマーキング機能付きトルクレンチ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のマーキング機能付きトル
    クレンチであって、突起が動作体の上部にねじ込まれ、
    動作体の反対側に突き出されたネジの端面にドライバー
    の係合溝が形成されたことを特徴とするマーキング機能
    付きトルクレンチ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のマーキング機能付きトル
    クレンチであって、突起が円錐状に形成され、押圧部材
    の前端が縦方向の稜線を有して両側がテーパー面に形成
    されたことを特徴とするマーキング機能付きトルクレン
    チ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載のマーキ
    ング機能付きトルクレンチであって、スプレー容器が円
    筒状のホルダーに収納され、このホルダーが後端部にね
    じ込み式の蓋を備えてなることを特徴とするマーキング
    機能付きトルクレンチ。
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