JP2000279487A - 口唇トレーナー - Google Patents

口唇トレーナー

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光 石川
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弘之 上原
Yusuke Kawano
裕介 川野
Yoichi Nakada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然な姿勢をたもって、摂食行動に必要とさ
れる口唇の動きを訓練することができるようにした口唇
トレーナーを提供すること。 【解決手段】 使用者がつかむための把持部11と、こ
の把持部の一端に形成されており、使用者が口にくわえ
るのに適するように薄い縁部を備えた、くわえるための
部分12とを有しており、前記くわえるための部分は、
前記把持部の仮想の中心線Cと交差する方向に延びてお
り、前記把持部とくわえるための部分との交差位置O
と、このくわえるための部分の先端部Qとを結ぶ線分S
が前記仮想の中心線Cに対してなす角度θがほぼ90度
から150度の範囲となるように形成されている口唇ト
レーナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、乳幼児の哺乳の
ための動作である哺乳反射がしだいに消失する時期に、
口唇の動きを適切に学習させるための口唇トレーナーに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】乳幼児に乳歯が生えはじめる前後の期間
において、人の食生活の基本となる噛む動作を学習する
ために、従来から歯がためが使用されている。このよう
な歯がための一例として、図9に示すような構成のもの
が知られている。
【0003】図において、この歯がため1は、リング状
の持ち手2と、このリング状の持ち手2に接続されたリ
ング状の支軸3に取付けられた複数の噛むための部分
4,4,4を備えている。噛むための部分4は、支軸3
に対して揺動可能に取付けられており、かつ噛むための
部分4の表面には、凹凸が形成されている。
【0004】このような歯がため1においては、リング
状の持ち手2を乳幼児が手にもって、複数の噛むための
部分4,4,4のいずれかを口腔内に差し込んで、噛む
ことによって、噛む動作の訓練を行うようになってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、乳幼児にお
いては、生後すぐから母乳を摂取するための哺乳動作を
開始する。この哺乳動作は、反射行動であって、詳しく
は、吸啜反射、探索反射、咬反射、諦出反射、口唇反射
の5つの反射行動の組み合わせによりなりたっている。
そして、これらの反射行動は、全て母乳を摂取するため
の行動に役立つものであり、哺乳運動とは異なる摂食動
作である物を食べる運動には適さないものである。この
ため、乳幼児の成長にともなって、摂食行動として、哺
乳運動から離乳食などの普通の食事を行う時期に移行す
る際には、このような食事をとる上で適さない上述の反
射行動は次第に失われる。
【0006】ここで、哺乳運動は、母親の乳首を口腔内
の哺乳窩に挿入し、蠕動様の特殊な舌の動きを特徴とす
る摂食行動であって、離乳食を始めとする普通の食品の
摂食行動とは大きくことなるものである。つまり、食品
を口にいれて咀嚼し、飲み下す(嚥下)といった一連の
摂食行動を行うためには、口腔内の食品を外に出さない
ためにも、その前提として、口唇を上手に閉じる練習を
行う必要がある。摂食行動に際して、哺乳運動の反射が
残っていると、このような摂食行動の前提となる口唇の
動きに困難を生じるため、哺乳運動に適した反射運動は
次第に消失するのである。
【0007】このため、反射による哺乳運動が消失の兆
しを見せる生後3月頃からは、乳幼児は、指をしゃぶっ
たり、タオルを口に入れるといった行動をとるようにな
り、このような反射行動の消失を促進する傾向が見られ
る。しかしながら、指しゃぶりやタオルを口に入れる行
為は、常に清潔な状態で行われるとは限らない等の理由
により、一般に嫌われる傾向にある。このため、この時
期には、乳幼児による上記指しゃぶり等の行為にかわる
ものとして、おしゃぶりや図9の歯がため1等が与えら
れてきた。
【0008】ところが、従来のおしゃぶりや歯がため1
は、次のような点で、この時期の口唇の動きを訓練する
上で必ずしも適切に機能するとは言えない。先ず、通常
のおしゃぶりは、良く知られているように、母親の乳首
の形状にならって作られた人工乳首を主体とする製品で
ある。このため、乳幼児の口腔内に差し入れられると、
哺乳運動を起こさせてしまう。また、人工乳首を口腔内
に入れたときには、口唇にはさまれる部分が厚く、口唇
を閉じて、液体を含む食品を外部にこぼすことを防止す
る行為を学習するのに適した形状を備えたものではな
い。
【0009】また、上述の歯がため1は、次の理由によ
り、特にこの時期の乳幼児に適合する構造ではない。ま
ず、生後3月程度の乳幼児は、手の動きに関して制約が
ある。つまり、乳幼児は、誕生以前の胎児の状態では、
母親の体内で手足を曲げて体をまるめた姿勢で長い期間
を過ごしている。そして誕生後に次第に手足を伸ばす練
習をしながら成長するが、この生後3月頃は、両手の肘
を体側につけた状態でいることがおおく、脇を開いて手
を持ち上げることが困難である。
【0010】この点、図9で示したような、歯がため1
では、持ち手2と噛むための部分4とがほぼ同一平面上
にあることから、噛むための部分4を口にいれるために
は、乳幼児は、持ち手2を顔の前までもちあげなければ
ならない。また、実際上このような動作は、この時期の
乳幼児には困難な動作であることから、乳幼児は、歯が
ため1の持ち手2を手に持って、体の前の低い位置に保
持し、首を前屈させて、深くお辞儀をしたような姿勢を
余儀なくされる。このような姿勢は、摂食行動の前提と
なる手の動きやこれと連動して口唇の動きを訓練するめ
には、きわめて不自然で無理があり、正しい姿勢による
口唇の動きのトレーニングを行うことはできなかった。
また、歯がため1は、もともと口唇を閉じる訓練を行う
ために考案されたものではないのではなく、むしろ歯が
生えはじめた歯茎への刺激を目的としているものであ
り、この点においても上述のような訓練に適するもので
ない。
【0011】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、自然な姿勢をたもって、摂食行動に
必要とされる口唇の動きを訓練することができるように
した口唇トレーナーを提供すること目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明によれば、使用者がつかむための把持部と、この把
持部の一端に形成されており、使用者が口にくわえるの
に適するように薄い縁部を備えた、くわえるための部分
とを有しており、前記くわえるための部分は、前記把持
部の仮想の中心線と交差する方向に延びており、前記把
持部とくわえるための部分との交差位置と、このくわえ
るための部分の先端部とを結ぶ線分が前記仮想の中心線
に対してなす角度がほぼ90度から150度の範囲とな
るように形成されている口唇トレーナーにより、達成さ
れる。
【0013】請求項1の構成によれば、乳幼児が把持部
を手に持った状態では、その一端からくわえるための部
分が、把持部と交差する方向に突出することになる。こ
の場合、くわえるための部分は、前記把持部の仮想の中
心線と交差する方向に延びており、前記把持部とくわえ
るための部分との交差位置と、このくわえるための部分
の先端部とを結ぶ線分が前記仮想の中心線に対してなす
角度がほぼ90度から150度の範囲となるように形成
されている。このため乳幼児が脇を開かないで肘から先
を上に持ち上げるようにして、上記の様に把持部を持っ
た状態においても、把持部の端部からほぼ直交する方向
にくわえるための部分が延びることになり、これを口腔
内に差し入れることがきわめて容易となる。さらに、口
腔内に差し入れられた、くわえるための部分の先端は薄
く形成されていて、乳幼児はこれを口唇の間にはさむ
と、口角が閉じられる。このような動作を繰り返しおこ
なうことにより、口唇を閉じる運動を適切に訓練するこ
とができる。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記くわえるための部分が、使用者の口唇によりく
わえられたときに容易に変形する程度に柔軟な材料で形
成されていることを特徴とする。
【0015】請求項2の構成によれば、請求項1の作用
に加えて、乳幼児はくわえるための部分の先端を口唇の
間にはさむと、この先端部は口唇の間で、この口唇の形
状にあわせて容易に変形するので、より適切に口唇を閉
じることができる。さらに、乳幼児が肘をまげて、くわ
えるための部分を口唇に近づけた場合に、その位置が多
少口唇からすれても、くわえるための部分が変形するこ
とで、口唇により捕捉しやすい。
【0016】請求項3の発明は、請求項1または2のい
ずれかの構成において、前記くわえるための部分が、そ
の周縁部が上方にむかうように反ったドーム状に形成さ
れていることを特徴とする。
【0017】請求項3の構成によれば、請求項1または
2の作用に加えて、乳幼児が把持部をもった時に、その
位置が多少低い場合にも、大きく頭部を前屈させるない
で、くわえるための部分の先端を口腔内に差し入れるこ
とができる。
【0018】請求項4の発明は、請求項1ないし3のい
ずれかの構成において、前記把持部が、前記仮想の中心
軸に沿った棒状に形成されていることを特徴とする。
【0019】請求項4の構成によれば、請求項1ないし
3の作用に加えて、手指の動きが十分ではない乳幼児に
とって、きわめて扱いやすいものとなる。
【0020】請求項5の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかの構成において、前記くわえるための部分は、個
別にくわえるための複数の延出部を備えていることを特
徴とする。
【0021】請求項6の発明は、請求項5の構成におい
て、前記複数の延出部には、それぞれ大きさの異なる突
起部が形成されていることを特徴とする。請求項7の発
明は、請求項1ないし6の構成において、前記把持部の
他端には、前記くわえるための部分とは異なる形状にさ
れた別のくわえるための部分が設けられていることを特
徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下
に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0023】図1は、本発明の第1の実施形態による口
唇トレーナーを示す概略正面図であり、図2は、図1の
口唇トレーナーを示す概略平面図、図3は、図1の口唇
トレーナーを示す概略断面図である。これらの図におい
て、口唇トレーナー10は、把持部である本体11と、
この本体11の少なくとも一端部,この実施形態の場
合、両端部にそれぞれ形成した第1のくわえるための部
分12と、第2のくわえるための部分13とを有してい
る。
【0024】本体11は、軟質のラバー材料等にて形成
されており、手に持って支持できる剛性と、感触の柔ら
かな素材が適していて、例えば、エラストマーやシリコ
ン等で形成されている。この本体11は、例えば図示さ
れているように真っ直ぐな棒状に形成され、乳幼児の小
さな手により持ちやすい太さになる外径を備えている。
【0025】本体11は、本実施形態の場合、上半分1
1bと下半分11cの2部材でなり、これらの部材は透
明,もしくは半透明に形成され、それぞれの一端に第1
のくわえるための部分12と第2のくわえるための部分
が一体に設けられている。本体11の一部は、図1に示
すように、上半分と下半分のそれぞれの一部が中空部1
1a,11dをそれぞれ備えている。この中空部11
a,11d内には、中間に太い部分14cを有し、細い
形状の両端部を有する接続部材14の各端部14aと1
4bがそれぞれ挿入されることにより、上半分と下半分
とが接続固定されている。尚、上半分11bと下半分1
1cとは硬度が異なる材料で形成してもよい。
【0026】この接続部材14は、ある程度剛性を備え
た比較的硬い材質でなっており、口唇トレーナー10全
体を補強,支持する役割を果たす。接続部材14の中間
部14cは、拡径されて外部に露出するようになってお
り、支持構造を強固とするとともに、デザイン的にも美
しい外観を構成するようになっている。
【0027】第1のくわえるための部分12は、本体1
1の上半分11bの図において上端から側方に突出して
設けられており、好ましくは、柔軟な材料で形成されて
いる。この場合、柔軟な材料は、例えばその硬度を30
度ないし70程度(JISK7215 デュロメータ硬
さ試験タイプAによる)とし、特に好ましくは40度程
度とされている。この第1のくわえるための部分12の
形状などの構成は、その上面図である図2と、一部断面
図である図4に詳細に示されている。第1のくわえるた
めの部分12は、本体11の上半分11bの端部から側
方に延びるように形成されており、端部もしくは周縁部
が上方に反った形状で、図4の断面においては、中央部
が下に凸となったドーム状をなしている。
【0028】この第1のくわえるための部分12は、図
2に示すように、複数の,この場合放射状に4つの方向
に向かって、それぞれ延出部12a,12b,12c,
12dを備えている。各延出部12a,12b,12
c,12dの少なくとも端部,例えば周縁部12eは、
その厚みを特に薄くなるようにされている。この厚み
は、例えば0.5mm〜4mm程度であり、薄いほどよ
く、2mm以下であると好ましい。これにより、乳幼児
の口腔内に差し入れられた時に、口唇の間で挟まれた状
態にて、特に口唇を閉じた状態を実現することができ
る。そして、各延出部12a,12b,12c,12d
は柔らかい素材で形成されていることから、口唇の形状
にあわせて、これに追従して変形し、口唇が上下で合わ
さり閉じることを妨げないようになっている。
【0029】各延出部12a,12b,12c,12d
の上面には、上に凸となった突起部15がそれぞれ形成
されており、各突起部15a,15b,15c,15d
は、それぞれ半円状もしくはドーム状に形成されてお
り、それぞれの外径がことなるようになっている。これ
により、乳幼児が各延出部12a,12b,12c,1
2dを別々に口腔内に挿入したときに、ことなる感触を
得ることができるようになっている。
【0030】第2のくわえるための部分13は、本体1
1の下半分11cの図において下端から側方に突出する
ように形成されており、断面で見た時には、くわえるた
めの部分12と同様にほぼドーム状を呈している。そし
て、図示されているように、第2のくわえるための部分
13も、その周縁部を周方向に分割して形成した複数の
延出部を備えており、この実施形態の場合には、第2の
くわえるための部分13の各延出部は、第1のくわえる
ための部分12の延出部15よりも多数形成され、ひと
つひとつの幅が狭くなるようになっている。そして、そ
の端部は薄く形成されていることは第1のくわえるため
の部分12の延出部15の場合と同じである。そして、
第2のくわえるための部分13の各延出部には突起部は
形成されておらず、またその幅も異なることから、乳幼
児が口腔内にいれてくわえた時には、第1のくわえるた
めの部分12の延出部15とは異なる感触を得ることが
できる。
【0031】次に、第1及び第2のくわえるための部分
12,13に共通した特徴について説明する。この特徴
は、両者に共通であることから、第1のくわえるための
部分12について説明する。図5は、この特徴を説明す
るための図で、口唇トレーナー10の上部を拡大して示
した半断面図である。
【0032】図において、把持部11の縦方向の仮想の
中心軸Cを想定し、把持部11とくわえるための部分1
2との交差位置として、この仮想の中心軸C上で、くわ
えるための部分12の基端となる部分をOとする。一
方、くわえるための部分12のひとつの延出部12dの
先端部の位置をQとする。そして、上記O点とQ点を結
ぶ仮想の線分Sを想定し、上記把持部11の仮想の中心
線Cと線分Sとがなす角度をθとすると、このθは次の
範囲に設定っされる。
【0033】すなわち、図5において、点Oを通る水平
線Hと上記仮想の中心線Cとがなす角度θ1は90度で
ある。そして、水平線Hと線分Sとがなす角度θ2は、
第1のくわえるための部分12の先端が上方に傾斜する
必要があることは上記のとおりである。また、特に、本
発明者等の実験によれば、乳幼児,特に、手の動きに制
約があり、脇を十分に開くことが困難な月齢の乳幼児が
把持部11を手に持って、第1のくわえるための部分1
2の先端を口腔内に差し入れる動作を行う場合には、こ
のθ2の角度は、ほぼ0度以上で60度以下であること
が好ましい。
【0034】上記θ2が0度を下回ると、くわえるため
の部分12の先端が下を向き、乳幼児の手が十分上に上
がらないことから、その口腔内に差し入れることが困難
となる。この理由により、くわえるための部分12の先
端は少なくとも図5において水平線Hよりも上を向いた
傾斜になることが好ましいが、この場合においても、θ
2が60度を越えると、頭部を必要以上に前傾させる必
要が生じて好ましいくない。したがって、上記θ2は、
ほぼ0度以上で60度以下であることが好ましく、そう
すると、角度θは、ほぼ90度から150度の範囲とな
るように設定されることが好ましい。
【0035】本実施形態は、以上のように構成されてお
り、次にその作用を説明する。図6は、本実施形態の口
唇トレーナー10を使用する状態を示す概略斜視図であ
る。図において、この口唇トレーナー10は、次第に哺
乳反射が消滅を始める時期に、口唇を閉じる訓練を行う
のに適しており、この時期の乳幼児は脇を大きく開いて
手を持ち上げることが困難である。
【0036】このため、肘を脇もしくは体側にほぼつけ
た状態で、図示されているように、口唇トレーナー10
の把持部11を手に持つと、この把持部11の上端部に
て、第1のくわえるための部分12は、手の位置よりも
上方にて、側方に延びることになる。このため、乳幼児
Iは口を開いた状態において、口腔内に第1のくわえる
ための部分12を、頭部を極端に曲げるような無理な姿
勢をとらずに、きわめて容易に差し入れることができ
る。
【0037】具体的には、上述したように、第1のくわ
えるための部分12には、放射状に4つの方向に向かっ
て、それぞれ延出部12a,12b,12c,12dを
備えている。このため、口腔内には、このいずれかの延
出部が差し入れられる。この時、延出部の先端は上述し
たように、薄く形成されており、しかも第1のくわえる
ための部分12は柔軟な材料にて形成されているから、
乳幼児Iは次のような動作の練習が可能となる。
【0038】すなわち、先ず、口唇の間に上記延出をは
さみこむことで、口唇を閉じて、ほとんど密閉すること
ができる。これにより、哺乳運動の次に行う摂食動作と
しての例えば離乳食や液体食の摂取能力の前提となる口
を閉じる動作を訓練することができる。さらに、延出部
は柔軟であることから、口唇を閉じた時に上の唇と下の
唇の間で、口唇の形状に沿って、延出部は変形すること
ができ、これによって、より完全に口唇を閉じる訓練が
可能となる。
【0039】このため、乳幼児が通常指しゃぶりやタオ
ルをくわえる行動をとろうとする時に、この口唇トレー
ナー10を与えることによって、この時期に必要とされ
る口唇の動きを適切に訓練することができ、しかも指し
ゃぶり等において問題とされる非衛生な状態を回避する
ことができる。
【0040】図7は、本発明の口唇トレーナーの第2の
実施形態を示す概略断面図である。図において、第1の
実施形態と同一の符号を付した箇所は共通する構成であ
るから、重複する説明は省略し、相違点を中心に説明す
る。図7に示す本体11の上端部には、第1のくわえる
ための部分22が一体に設けられている。この第1のく
わえるための部分22の構成は、第1の実施形態におけ
る第1のくわえるための部分12とほぼ同じであるが、
形状がことなる。
【0041】すなわち、第1のくわえるための部分22
は、全体として断面でみて下に凸となったドーム状であ
り、その外周部は、第1の実施形態の場合の延出部と同
じで、全周にわたって、厚みを薄く形成している。第1
のくわえるための部分22の上面は、凹状の内面となっ
ており、この部分の平面図である図8に示すように、複
数もしくは多数の凸状22aが形成されている。この場
合、凸状22aは、同心円状に多数形成されており、第
1のくわえるための部分22の周縁部を口腔内にいれた
時に、第1の実施形態とはことなる感触を得ることでき
るようになっている。
【0042】また、本体11の下端には、第2のくわえ
るための部分13が設けられており、この構成は第1の
実施形態と同じである。そして、これらの2つのくわえ
るための部分22,23に関しては、図5で説明したの
と同じ構成となっている。本実施形態は以上のように構
成されており、第1の実施形態と同様の作用効果を発揮
する。
【0043】本発明は、上述の実施形態に限定されな
い。例えばくわえるための部分は、第1及び第2の2つ
に限らず、多数形成してもよいし、ひとつだけ形成して
もよい。また、把持部は、各実施形態においては、棒状
に形成されているが、これをリング状等のあるゆる握り
やすい他の形状にしてもよい。そして、この場合は、図
5の仮想の中心線Cは、把持部の中央を通るように想定
されることになる。また、本発明は、上述の各実施形態
の各部分的構成を適宜組み合わせて構成することができ
る。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、自
然な姿勢をたもって、摂食行動に必要とされる口唇の動
きを訓練することができるようにした口唇トレーナーを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による口唇トレーナーの第1の実施形態
を示す概略正面図である。
【図2】図1の口唇トレーナーの概略平面図である。
【図3】図1の口唇トレーナーの概略断面図である。
【図4】図1の口唇トレーナーのくわえるための部分を
拡大して示す概略断面図である。
【図5】図1の口唇トレーナーのくわえるための部分の
を拡大して示す概略半断面図である。
【図6】図1の口唇トレーナーの使用状態を示す概略斜
視図である。
【図7】本発明による口唇トレーナーの第2の実施形態
を示す概略断面図である。
【図8】図5の口唇トレーナーの第1のくわえるための
部分の概略上面図である。
【図9】従来の歯がための一例を示す正面図である。
【符号の説明】
10,20・・・口唇トレーナー、11・・・本体(把
持部)12,22・・・第1のくわえるための部分、1
3・・・第2のくわえるための部分、14・・・支持部
材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川野 裕介 東京都千代田区神田富山町5番地1 ピジ ョン株式会社内 (72)発明者 仲田 洋一 東京都千代田区神田富山町5番地1 ピジ ョン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用者がつかむための把持部と、 この把持部の一端に形成されており、使用者が口にくわ
    えるのに適するように薄い縁部を備えた、くわえるため
    の部分とを有しており、 前記くわえるための部分は、 前記把持部の仮想の中心線と交差する方向に延びてお
    り、前記把持部とくわえるための部分との交差位置と、
    このくわえるための部分の先端部とを結ぶ線分の前記仮
    想の中心線に対してなす角度θがほぼ90度から150
    度の範囲となるように形成されていることを特徴とす
    る、口唇トレーナー。
  2. 【請求項2】 前記くわえるための部分は、使用者の口
    唇によりくわえられたときに容易に変形する程度に柔軟
    な材料で形成されていることを特徴とする、請求項1に
    記載の口唇トレーナー。
  3. 【請求項3】 前記くわえるための部分は、その周縁部
    が上方にむかうように反ったドーム状に形成されている
    ことを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載
    の口唇トレーナー。
  4. 【請求項4】 前記把持部は、前記仮想の中心軸に沿っ
    た棒状に形成されていることを特徴とする、請求項1な
    いし3のいずれかに記載の口唇トレーナー。
  5. 【請求項5】 前記くわえるための部分は、個別にくわ
    えるための複数の延出部を備えていることを特徴とす
    る、請求項1ないし4のいずれかに記載の口唇トレーナ
    ー。
  6. 【請求項6】 前記複数の延出部には、それぞれ大きさ
    の異なる突起部が形成されていることを特徴とする、請
    求項5に記載の口唇トレーナー。
  7. 【請求項7】 前記把持部の他端には、前記くわえるた
    めの部分とは異なる形状にされた別のくわえるための部
    分が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし
    6のいずれかに記載の口唇トレーナー。
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