JP2000278528A - 画像処理装置及び方法 - Google Patents

画像処理装置及び方法

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JP2000278528A
JP2000278528A JP11079552A JP7955299A JP2000278528A JP 2000278528 A JP2000278528 A JP 2000278528A JP 11079552 A JP11079552 A JP 11079552A JP 7955299 A JP7955299 A JP 7955299A JP 2000278528 A JP2000278528 A JP 2000278528A
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Yoshiaki Yamazaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原画像の画像内容に拘わらず、画像中の各部
の濃度等を適正化した出力画像を得る。 【解決手段】 写真フィルム19に記録されているフィル
ム画像をエリアCCD32によって予備的に読み取り、読
み取り結果をディスプレイに表示して、濃度を補正すべ
き部分領域(覆い焼き処理領域)及び該領域に対する濃
度補正値を指定させる。フィルム画像の本読み取りによ
って得られる画像データ上で、指定された部分領域の濃
度を指定された濃度補正値に応じて変化させるためのL
CD38の各LCDセルの濃度を演算する。そしてLCD
38の各LCDセルの濃度を前記演算した濃度に制御して
いる状態でフィルム画像の本読み取りを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置及び方
法に係り、特に、原画像中の各部の濃度等を適正化した
出力画像を表す出力画像データを生成する画像処理方
法、及び該画像処理方法を適用可能な画像処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真フィルムに記録されてい
るフィルム画像を、CCDセンサ等の読取センサを備え
たフィルム読取装置によって読み取り、読み取りによっ
て得られた画像データに対して各種の画像処理を行い、
画像処理後の画像データに基づいて記録材料への画像の
記録等の画像出力を行う画像処理システムが知られてい
る。この画像処理システムでは、フィルム画像を面露光
により印画紙に記録する従来の写真処理システムと比較
して、画像データに対する画像処理により出力画像の画
質を自在にコントロールすることができる。
【0003】例えばストロボを使用して撮影したフィル
ム画像や逆光のシーンを撮影したフィルム画像等に対
し、該フィルム画像を解析した結果に基づいて、画像の
低周波成分の階調が圧縮されるように処理条件(階調変
換条件)を決定し、処理条件に従って低周波成分の階調
を圧縮する所謂ハイパートーン処理を行えば、主要部領
域の濃度や階調を大きく変化させることなく、背景領域
の階調のとびやつぶれのない出力画像を得ることができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ハイパートーン処理では画像全面に対して一律の処理条
件(階調変換条件)で処理を行うので、ストロボを使用
して撮影したフィルム画像や、逆光のシーンを撮影した
フィルム画像に対し、出力画像上で背景領域の階調のと
びや潰れが生ずることは防止できるものの、フィルム画
像上で主要部が最適に再現されている場合、ハイパート
ーン処理を行うことで主要部の濃度等が最適な値から変
化するという問題がある。
【0005】画像の画質評価等を行う場合に最も注目さ
れる部位は画像中の主要部(例えば人物写真における人
物の顔に相当する部分)であり、フィルム画像を読み取
ることで得られた画像データに対して画像処理を行って
出力する場合にも、出力画像上の主要部を適正に仕上げ
ることが主目的である。従って、フィルム画像の画像内
容によっては(例えばフィルム画像上で主要部が最適に
再現されている等の場合には)、ハイパートーン処理に
よって出力画像上の主要部の濃度等が変化することで、
逆に出力画像の画質が劣化したと評価されることがあっ
た。
【0006】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、原画像の画像内容に拘わらず、画像中の各部の濃度
等を適正化した出力画像を得ることができる画像処理装
置及び方法を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る画像処理装置は、処理対象
の原画像を、該原画像上での濃度と出力画像上での適正
な濃度との関係が互いに異なる複数種の部分領域に分割
する領域分割手段と、出力画像上での前記複数種の部分
領域の濃度を各々適正な濃度とするための処理条件を設
定する条件設定手段と、前記条件設定手段によって設定
された処理条件に基づいて、出力画像上での濃度を前記
複数種の部分領域毎に独立に制御して、出力画像を表す
画像データを生成する制御手段と、を含んで構成してい
る。
【0008】請求項1の発明では、領域分割手段によ
り、処理対象の原画像が、該原画像上での濃度(なお、
本発明における濃度には各成分色の濃度、すなわち色バ
ランスも含まれる)と出力画像上での適正な濃度との関
係が互いに異なる複数種の部分領域に分割される。複数
種の部分領域は、例えば原画像中の主要部領域と背景領
域でもよいし、原画像が表すシーンにおいて異なる照明
条件で照明されている各物体に対応する領域であっても
よいし、前記シーンにおいて視点位置(例えばカメラに
よって撮影記録された画像におけるカメラの位置)から
の距離が異なる各物体に対応する領域であってもよい。
【0009】また条件設定手段は、出力画像上での複数
種の部分領域の濃度を各々適正な濃度とするための処理
条件を設定し、制御手段は、条件設定手段によって設定
された処理条件に基づいて、出力画像上での濃度を前記
複数種の部分領域毎に独立に制御する。上記のように、
設定された処理条件に基づいて出力画像上での濃度を複
数種の部分領域毎に独立に制御しているので、例えば原
画像上で適正な濃度で再現されている部分領域について
は出力画像上で濃度が変化しないように制御され、原画
像上での濃度が不適正な部分領域については出力画像上
での濃度が適正となるように制御されることになる。従
って、請求項1の発明によれば、原画像の画像内容に拘
わらず、画像中の各部の濃度を適正化した出力画像を得
ることができる。
【0010】なお、条件設定手段による処理条件の設定
及び制御手段による制御は、具体的には以下のように行
うことができる。すなわち、例えば原画像に光を照射し
て原画像を透過又は反射した光を読取手段で読み取るこ
とで画像データを取得する態様(第1の態様)であれ
ば、原画像を読み取る際の読取条件(例えば原画像への
照射光量や読取手段への入射光量、或いは電荷蓄積型の
読取センサを含んで読取手段を構成している場合には読
み取り時の電荷蓄積時間等)を変化させることで、原画
像上での濃度に対し、取得される画像データが表す画像
の濃度を変化させることができる。なお、原画像への照
射光量や読取手段への入射光量は、絞りや減光フィルタ
等の光量調整手段を設けることで調整することができ
る。
【0011】従って上記第1の態様においては、原画像
の読み取りを複数回行うと共に、条件設定手段は、原画
像上での複数種の部分領域の各々の濃度、及び出力画像
上での複数種の部分領域の各々の適正な濃度に基づい
て、処理条件として各回の読み取りにおける読取条件を
設定し、制御手段は、各回の読み取りが各々設定された
読取条件で行なわれるように制御すると共に、複数種の
部分領域毎に、複数回の読み取りで得られた複数の画像
データから出力画像の画像データとして用いる部分画像
データを選択・抽出して合成するように構成すればよ
い。これにより、出力画像上での濃度を複数種の部分領
域毎に制御することができ、画像中の各部の濃度が適正
化された出力画像を表す画像データを得ることができ
る。
【0012】また第1の態様において、読取手段を、画
像からの入射光を画素毎に光電変換することで画像を読
み取る読取センサと、読取センサへの入射光の光量を画
素単位又は小領域単位で変更可能な入射光量変更手段
(例えばLCDやDMD(デジタルマイクロミラーデバ
イス)等)を含んで構成した場合には、条件設定手段
は、原画像上での複数種の部分領域の各々の濃度、及び
出力画像上での複数種の部分領域の各々の適正な濃度に
基づいて、処理条件として、複数種の部分領域を単位と
して読取センサへの入射光量が変化するように入射光量
の変更量を設定し、制御手段は、読取センサへの入射光
量が、画素毎又は小領域毎に、設定された入射光量の変
更量だけ変化するように、入射光量変更手段を介して入
射光量を画素毎又は小領域毎に独立に制御するように構
成すればよい。これにより、出力画像上での濃度を複数
種の部分領域毎に制御することができ、画像中の各部の
濃度が適正化された出力画像を表す画像データを得るこ
とができる。
【0013】更に第1の態様において、読取手段を、画
像からの入射光を画素毎に光電変換して電荷として蓄積
することで画像を読み取ると共に、画素又は小領域を単
位として独立に電荷蓄積時間を変更可能な電荷蓄積型の
読取センサを含んで構成した場合には、条件設定手段
は、原画像上での複数種の部分領域の各々の濃度、及び
出力画像上での複数種の部分領域の各々の適正な濃度に
基づいて、処理条件として、複数種の部分領域を単位と
して電荷蓄積時間が変化するように電荷蓄積時間を設定
し、制御手段は、設定された電荷蓄積時間に従って読取
センサの電荷蓄積時間を画素毎又は小領域毎に独立に制
御するように構成すればよい。これにより、出力画像上
での濃度を複数種の部分領域毎に制御することができ、
画像中の各部の濃度が適正化された出力画像を表す画像
データを得ることができる。
【0014】また、原画像を表す画像データに対し、濃
度補正処理を含む画像処理を行って出力画像の画像デー
タとして出力する態様(第2の態様)であれば、濃度補
正処理における濃度補正量を変化させることで、原画像
を表す画像データ上での濃度に対し、画像処理後の画像
データが表す画像(出力画像)の濃度を変化させること
ができる。従って第2の態様においては、条件設定手段
は、原画像上での複数種の部分領域の各々の濃度、及び
出力画像上での複数種の部分領域の各々の適正な濃度に
基づいて、処理条件として、複数種の部分領域を単位と
して濃度補正量を各々を設定し、制御手段は、原画像を
表す画像データが、互いに異なる種類の部分領域に対応
する部分画像データ毎に、設定された濃度補正量で濃度
補正処理が行なわれるように制御するように構成するこ
とができる。これにより、出力画像上での濃度を複数種
の部分領域毎に制御することができ、画像中の各部の濃
度が適正化された出力画像を表す画像データを得ること
ができる。
【0015】ところで、領域分割手段による領域分割
は、例えば請求項2に記載したように、情報を入力する
ための入力手段を更に備え、入力手段を介して入力され
た少なくとも1種の部分領域を指定する情報に基づいて
行うことができる。請求項2の発明では、オペレータが
入力手段を介して部分領域を指定する必要はあるもの
の、例えば複数種の部分領域への分割を演算等によって
自動的に行った場合の精度が不足している等の場合に
も、この影響を受けることなく、原画像の複数種の部分
領域への分割を常に適正に行うことができる。
【0016】また、領域分割手段による領域分割は、例
えば請求項3に記載したように、原画像を表す画像デー
タに基づいて原画像の各部における画像特徴量を演算
し、画像特徴量の演算結果に基づいて行うことも可能で
ある。なお、画像特徴量としては原画像の各部における
濃度や色味、エッジ強度、或いはヒストグラムの何れの
部分に属しているか等の情報を用いることができる。請
求項3の発明では、オペレータが入力手段を介して部分
領域を指定する手間が省けるので省力化を実現できる。
【0017】一方、条件設定手段による処理条件の設定
についても、例えば請求項4に記載したように、情報を
入力するための入力手段を更に備え、入力手段を介して
入力された少なくとも1種の部分領域の出力画像上での
目標濃度を表す情報に基づいて行うことができる。請求
項4の発明では、オペレータが入力手段を介して目標濃
度を表す情報を入力する必要はあるものの、例えば処理
条件の設定を演算等によって自動的に行った場合の処理
条件の設定精度が不足している等の場合にも、この影響
を受けることなく、複数種の部分領域のうちの少なくと
も1つの部分領域の出力画像上での濃度を所望の濃度と
することができる適正な処理条件を得ることができる。
【0018】また、条件設定手段による処理条件の設定
は、例えば請求項5に記載したように、原画像を表す画
像データに基づいて原画像中の特定の部分領域の画像特
徴量を演算し、特定の部分領域の画像特徴量の演算結果
に基づいて行うことも可能である。なお、画像特徴量と
しては原画像の各部における色味やエッジ強度、或いは
ヒストグラムの何れの部分に属しているか等の情報を用
いることができる。請求項3の発明では、オペレータが
入力手段を介して目標濃度を表す情報を入力する必要が
なくなるので省力化を実現できる。
【0019】請求項6記載の発明に係る画像処理方法
は、処理対象の原画像を、該原画像上での濃度と出力画
像上での適正な濃度との関係が互いに異なる複数種の部
分領域に分割し、出力画像上での前記複数種の部分領域
の濃度を各々適正な濃度とするための処理条件を設定
し、前記設定した処理条件に基づいて、出力画像上での
濃度を前記複数種の部分領域毎に独立に制御して、出力
画像を表す画像データを生成するので、請求項1の発明
と同様に、原画像の画像内容に拘わらず、画像中の各部
の濃度を適正化した出力画像を得ることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。
【0021】〔第1実施形態〕まず本第1実施形態に係
るディジタルラボシステムについて説明する。
【0022】(システム全体の概略構成)図1には本実
施形態に係るディジタルラボシステム10の概略構成が
示されている。このラボシステム10は、フィルムスキ
ャナ12、画像処理部14、レーザプリンタ部16、及
びプロセッサ部18を含んで構成されている。
【0023】フィルムスキャナ12は、ネガフィルムや
リバーサルフィルム等の写真フィルムに記録されている
フィルム画像を読み取るためのものであり、例えば13
5サイズの写真フィルム、110サイズの写真フィル
ム、及び透明な磁気層が形成された写真フィルム(24
0サイズの写真フィルム:所謂APSフィルム)、12
0サイズ及び220サイズ(ブローニサイズ)の写真フ
ィルムのフィルム画像を読取対象とすることができる。
フィルムスキャナ12は、上記の読取対象のフィルム画
像を読み取り、画像データを出力する。
【0024】画像処理部14は、フィルムスキャナ12
から出力された画像データ(スキャン画像データ)が入
力されると共に、デジタルカメラでの撮影によって得ら
れた画像データ、フィルム画像以外の原稿(例えば反射
原稿等)をスキャナで読み取ることで得られた画像デー
タ、コンピュータで生成された画像データ等(以下、こ
れらをファイル画像データと総称する)を外部から入力
する(例えば、メモリカード等の記憶媒体を介して入力
したり、通信回線を介して他の情報処理機器から入力す
る等)ことも可能なように構成されている。
【0025】画像処理部14は、入力された画像データ
に対して各種の補正等の画像処理を行って、記録用画像
データとしてレーザプリンタ部16へ出力する。また、
画像処理部14は、画像処理を行った画像データを画像
ファイルとして外部へ出力する(例えばメモリカード等
の記憶媒体に出力したり、通信回線を介して他の情報処
理機器へ送信する等)ことも可能とされている。
【0026】レーザプリンタ部16はR、G、Bのレー
ザ光源を備えており、画像処理部14から入力された記
録用画像データに応じて変調したレーザ光を印画紙に照
射して、走査露光によって印画紙に画像を記録する。ま
た、プロセッサ部18は、レーザプリンタ部16で走査
露光によって画像が記録された印画紙に対し、発色現
像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理を施す。これによ
り、印画紙上に画像が形成される。
【0027】(フィルムスキャナの構成)次にフィルム
スキャナ12の構成について説明する。図2にはフィル
ムスキャナ12の光学系の概略構成が示されている。フ
ィルムスキャナ12の光学系は、光源部20と、写真フ
ィルム19を挟んで光源部20の反対側に配置された読
取部22を備えている。
【0028】光源部20はハロゲンランプ等から成るラ
ンプ21を備えている。ランプ21の周囲にはリフレク
タ22が設けられており、ランプ21から射出された光
の一部はリフレクタ22によって反射され、一定の方向
へ射出される。リフレクタ22の光射出側には、リフレ
クタ22からの射出光の光軸Lに沿って、紫外域及び赤
外域の波長の光をカットするUV/IRカットフィルタ
(図示省略)、写真フィルム19への照射光の光量を調
節するための光源絞り24(光量調節手段)、ターレッ
ト26、写真フィルム19に照射する光を拡散光とする
光拡散ボックス30が順に設けられている。なお光源絞
り24は絞り駆動部50(図2参照)によって駆動され
る。
【0029】ターレット26には3成分色(R,G,
B)の色分解フィルタ28が各々嵌め込まれており、こ
れらの色分解フィルタ28はターレット26の回転に伴
って選択的に光軸L上に位置される。各成分色の色分解
フィルタ28が順次光軸L上に位置するようにターレッ
ト26が回転され、個々の色分解フィルタ28が光軸L
上に位置している状態で読取部22(詳細は後述)がフ
ィルム画像の読み取りを各々行うことにより、写真フィ
ルム19に記録されているフィルム画像を各成分色に分
解して読み取り可能とされている。なおターレット26
はターレット駆動部48(図2参照)によって回転駆動
される。
【0030】光拡散ボックス30の上方には、写真フィ
ルム19を収納しているカートリッジ17から写真フィ
ルム19を引出して搬送するフィルムキャリア(図示省
略)が設けられている。写真フィルム19には長手方向
に沿って複数のフィルム画像が記録されており、カート
リッジ17から引出された写真フィルム19は、記録さ
れている各フィルム画像が、画面中心が光軸Lに一致し
た状態で順次位置決めされるように間欠搬送される。
【0031】読取部22はモノクロのエリアCCD32
(読取センサ)を備えている。また、写真フィルム19
とエリアCCD32との間には、光軸Lに沿って、フィ
ルム画像を透過した光をエリアCCD32の受光面上に
結像させるレンズ34、エリアCCD32への入射光の
光量を調節するためのレンズ絞り36(光量調節手
段)、多数のLCDセルがマトリクス状に配列されて成
るLCD38(入射光量変更手段)が順に配置されてい
る。写真フィルム19(フィルム画像)を透過した光
は、レンズ34を透過し、レンズ絞り36の配設位置を
通過し、LCD38を透過してエリアCCD32に入射
される。なおレンズ絞り36も絞り駆動部50(図2参
照)によって駆動される。
【0032】エリアCCD32は、詳しくは、CCDセ
ルやフォトダイオード等を含み入射された光を光電変換
して電荷として蓄積する機能を備えた光電変換セルが、
所定方向に沿って一列に多数配列されてセンシング部を
形成し、該センシング部が前記所定方向と直交する方向
に沿って多数配列され、かつ全ての光電変換セルにおけ
る電荷蓄積時間を一律に制御する電子シャッタ機構が設
けられて構成されている。各センシング部の近傍には、
多数のCCDセルから成る転送部が各センシング部に対
応して各々設けられており、各センシング部の各CCD
セルに蓄積された電荷(該電荷量は電荷蓄積期間内の入
射光量の積分値を表している)は、対応する転送部を介
して外部へ順に転送される。
【0033】図3に示すように、エリアCCD32の信
号出力端には、増幅器40、A/D変換器42、画像メ
モリ44が順に接続されており(図示省略)、エリアC
CD32から出力された信号は、増幅器40で増幅され
A/D変換器42でディジタルデータに変換された後に
画像メモリ44に格納される。画像メモリ44はマイク
ロコンピュータ等を含んで構成された制御部46に接続
されている。
【0034】制御部46にはターレット駆動部48が接
続されている。制御部46はターレット駆動部48に対
してターレット26の回転目標位置を設定し、ターレッ
ト駆動部48は指示された回転目標位置へターレット2
6が回転するようにターレット26を回転駆動する。ま
た制御部46には絞り駆動部50が接続されている。制
御部46は絞り駆動部50に対して光源絞り24及びレ
ンズ絞り36の移動目標位置を各々設定し、絞り駆動部
50は設定された移動目標位置へ光源絞り24及びレン
ズ絞り36が各々移動するように光源絞り24及びレン
ズ絞り36を駆動する。
【0035】また、制御部46はCCDドライバ52を
介してエリアCCD32に接続されている。制御部46
はCCDドライバ52に対し、フィルム画像読み取り時
のエリアCCD32の電荷蓄積時間を設定し、CCDド
ライバ52は設定された電荷蓄積時間でエリアCCD3
2がフィルム画像の読み取りを行うようにエリアCCD
32の作動を制御する。更に、制御部46はLCDドラ
イバ54を介してLCD38に接続されている。制御部
46はLCDドライバ54に対し、フィルム画像読み取
り時のLCD38の各LCDセルの光透過率を制御する
制御データを入力する。LCDドライバ54はLCD3
8の各LCDセルの光透過率が入力された制御データに
対応する値となるようにLCD38の作動を制御する。
【0036】(画像処理部の構成)次に図4を参照し、
画像処理部14の構成について説明する。画像処理部1
4は、フィルムスキャナ12から入力されるR、G、B
のデータに対応してフィルムスキャナ補正部60R、6
0G、60Bが設けられている。フィルムスキャナ補正
部60R、60G、60Bは互いに同一の構成であり、
これらを「フィルムスキャナ補正部60」と総称する。
フィルムスキャナ補正部60は、フィルムスキャナ12
からスキャンデータが入力されると、暗補正、濃度デー
タへの変換(対数変換)、ランプ21の光量むらに応じ
た補正(シェーディング補正)、及び欠陥画素補正を順
に行う。
【0037】フィルムスキャナ補正部60の出力端はI
/Oコントローラ62の入力端に接続されており、フィ
ルムスキャナ補正部60で前記各処理が施されたデータ
はスキャンデータとしてI/Oコントローラ62に入力
される。また、I/Oコントローラ62の入力端は、イ
メージプロセッサ64のデータ出力端にも接続されてお
り、イメージプロセッサ64からは画像処理(詳細は後
述)が行われた画像データが入力される。
【0038】更に、I/Oコントローラ62の入力端は
パーソナルコンピュータ66にも接続されている。パー
ソナルコンピュータ66は拡張スロット(図示省略)を
備えており、この拡張スロットには、メモリカードやC
D−R等の情報記憶媒体に対してデータの読出し/書込
みを行うドライバ(図示省略)や、他の情報処理機器と
通信を行うための通信制御装置が接続される。拡張スロ
ットを介して外部からファイル画像データが入力された
場合、入力されたファイル画像データはI/Oコントロ
ーラ62へ入力される。
【0039】I/Oコントローラ62の出力端は、イメ
ージプロセッサ64のデータ入力端、オートセットアッ
プエンジン68、パーソナルコンピュータ66に各々接
続されており、更にI/F回路70を介してレーザプリ
ンタ部16に接続されている。I/Oコントローラ62
は、入力された画像データを、出力端に接続された前記
各機器に選択的に出力する。
【0040】本第1実施形態では、写真フィルム19に
記録されている個々のフィルム画像に対し、フィルムス
キャナ12において異なる解像度で2回の読み取りを行
う。1回目の比較的低解像度での読み取り(以下、プレ
スキャンという)では、フィルム画像の濃度が非常に低
い場合にも、エリアCCDで蓄積電荷の飽和が生じない
ように決定した読取条件(写真フィルムに照射する光の
R、G、Bの各波長域毎の光量、エリアCCDの電荷蓄
積時間)でフィルム画像の読み取りが行われる。このプ
レスキャンによって得られたデータ(プレスキャン画像
データ)は、I/Oコントローラ62からオートセット
アップエンジン68へ入力される。
【0041】オートセットアップエンジン68は、CP
U72、RAM74(例えばDRAM)、ROM76
(例えば記憶内容を書換え可能なROM)、入出力ポー
ト78を備え、これらがバスを介して互いに接続されて
構成されている。オートセットアップエンジン68は、
I/Oコントローラ62から入力されたプレスキャン画
像データに基づいて濃度等の画像特徴量を演算し、フィ
ルム画像に対し、フィルムスキャナ12が比較的高解像
度での再度の読み取り(以下、ファインスキャンとい
う)を行う際の読取条件を決定する。そして読取条件を
フィルムスキャナ12に出力する。
【0042】また、オートセットアップエンジン68
は、複数コマ分のフィルム画像のプレスキャン画像デー
タに基づいて、フィルムスキャナ12がファインスキャ
ンを行うことによって得られる画像データ(ファインス
キャン画像データ)に対する各種の画像処理の処理条件
を演算により自動的に決定し(セットアップ演算)、決
定した処理条件をイメージプロセッサ64へ出力する。
なお、画像処理の最適な処理条件は、画像処理後の画像
データを、レーザプリンタ部16における印画紙への画
像の記録に用いるのか、情報記録媒体に格納するのか等
の出力形態によっても変化するので、画像処理部14は
画像の出力形態に応じたセットアップ演算を行い、画像
の出力形態に応じた最適な処理条件を求める。
【0043】パーソナルコンピュータ66には、ディス
プレイ80、キーボード82(請求項2及び請求項4に
記載の入力手段)、マウス(図示省略)が接続されてい
る。パーソナルコンピュータ66は、オートセットアッ
プエンジン68からプレスキャン画像データを取込むと
共に、オートセットアップエンジン68によって決定さ
れた画像処理の処理条件を取込み、取り込んだ処理条件
に基づき、ファインスキャン画像データを対象としてイ
メージプロセッサ64で行われる画像処理と等価な画像
処理をプレスキャン画像データに対して行ってシミュレ
ーション画像データを生成する。
【0044】そして、生成したシミュレーション画像デ
ータを、ディスプレイ80に画像を表示するための信号
に変換し、該信号に基づいてディスプレイ80にシミュ
レーション画像を表示する。また、ディスプレイ80に
表示されたシミュレーション画像に対しオペレータによ
って画質等の検定が行われ、検定結果として処理条件の
修正を指示する情報がキーボード82を介して入力され
ると、該情報をオートセットアップエンジン68へ出力
する。これにより、オートセットアップエンジン68で
は画像処理の処理条件の再演算等の処理が行われる。
【0045】一方、フィルムスキャナ12でフィルム画
像に対してファインスキャンが行われることによってI
/Oコントローラ62に入力された画像データ(ファイ
ンスキャン画像データ)は、I/Oコントローラ62か
らイメージプロセッサ64へ入力される。イメージプロ
セッサ64は、入力された画像データに対し、オートセ
ットアップエンジン68によって各画像毎に決定されて
通知された処理条件に従って、種々の画像処理を行う。
各種の画像処理が行われた画像データは、前述のように
I/Oコントローラ62へ出力される。
【0046】なお、イメージプロセッサ64で実行され
る画像処理としては、例えば階調変換、色変換、画像の
超低周波輝度成分の階調を圧縮するハイパートーン処
理、粒状を抑制しながらシャープネスを強調するハイパ
ーシャープネス処理等のように、出力画像の画質向上の
ための画像処理が挙げられる。
【0047】イメージプロセッサ64で画像処理が行わ
れた画像データを印画紙への画像の記録に用いる場合に
は、イメージプロセッサ64で画像処理が行われた画像
データは、I/Oコントローラ62からI/F回路70
を介し記録用画像データとしてレーザプリンタ部16へ
出力される。これにより、レーザプリンタ部16では印
画紙への画像の記録を行う。また、画像処理後の画像デ
ータを画像ファイルとして外部へ出力する場合は、イメ
ージプロセッサ64で画像処理が行われた画像データ
は、I/Oコントローラ62からパーソナルコンピュー
タ66に出力される。これにより、パーソナルコンピュ
ータ66では、外部への出力用としてI/Oコントロー
ラ62から入力された画像データを、拡張スロットを介
して画像ファイルとして外部(前記ドライバや通信制御
装置等)に出力する。
【0048】(作用)次に本第1実施形態の作用とし
て、まずフィルム画像の読み取りを行う際に制御部46
で実行される画像読取制御処理について、図5のフロー
チャートを参照して説明する。ステップ102では、フ
ィルムキャリアによってカートリッジ18から引出す方
向に写真フィルム16を搬送し、写真フィルム16の先
頭に記録されているフィルム画像が読取位置(フィルム
画像の画面中心が光軸Lに一致する位置)に位置決めさ
れるように制御する。
【0049】なお、以下ではフィルム画像の読み取りが
行なわれるが、本第1実施形態のように読取センサとし
てエリアセンサ(エリアCCD32)を用いた態様にお
いて、読み取りの解像度の切り替え(各回の読み取りで
異なる解像度の画像データを得ること)は、例えばプレ
スキャン時もファインスキャン時と同一の高解像度で読
み取りを行い、得られた画像データに対して画素の間引
き又は画素の統合等の後処理を行うか、或いはファイン
スキャン時にはエリアセンサによって読み取りを複数回
行うと共に、各回の読み取り時にピエゾ素子等のアクチ
ュエータにより画素間隔の整数分の1に相当する距離だ
けエリアセンサを移動させることで実現できる。
【0050】次のステップ104以降では、読取位置に
位置決めしたフィルム画像に対してプレスキャンを行
う。すなわち、ステップ104では所定の成分色の色分
解フィルタ28が光軸L上に位置するように、ターレッ
ト駆動部48を介してターレット26を回転駆動させ
る。また、ステップ106ではプレスキャン時の読取条
件(画像処理部14から通知される)を取り込み、取り
込んだ読取条件のうち所定の成分色についてのエリアC
CD32の電荷蓄積時間をCCDドライバ52へ設定す
る。
【0051】ステップ108では、前記取り込んだ読取
条件のうち光源絞り24及びレンズ絞り36の移動目標
位置を絞り駆動部50に設定し、次のステップ110で
は、LCD38の各LCDセルの光透過率を、前記取り
込んだ読取条件で設定されているLCD38の各LCD
セルの光透過率に制御するための制御データをLCDド
ライバ54に入力する。なお、プレスキャン時の読取条
件では、LCD38の各LCDセルの光透過率として一
定(例えば光透過率最大)の値が設定されている。
【0052】そしてステップ112では、読取位置に位
置決めされているフィルム画像をエリアCCD32によ
って読み取る。これにより、位置決めされているフィル
ム画像が、所定の成分色について、予め設定されたプレ
スキャン時の読取条件に従って読み取られ、読み取り結
果は増幅器40、A/D変換器42を介して所定の成分
色のプレスキャン画像データとして画像メモリ44に格
納される。
【0053】ステップ114では、読取位置に位置決め
されているフィルム画像に対し、全ての成分色について
読み取り(プレスキャン)を完了したか否か判定する。
判定が否定された場合にはステップ104に戻り、ステ
ップ114の判定が肯定される迄、ステップ104〜ス
テップ114を繰り返す。これにより、読取位置に位置
決めされているフィルム画像を各成分色毎に順次読み取
るプレスキャンが行なわれ、画像メモリ44には前記フ
ィルム画像のプレスキャン画像データが格納されること
になる。
【0054】ステップ114の判定が肯定されると、読
み取りによって得られたプレスキャン画像データを画像
メモリ44から画像処理部14へ転送した後にステップ
116へ移行し、写真フィルム16に記録されている全
てのフィルム画像に対してプレスキャンを完了したか否
か判定する。判定が否定された場合には、ステップ10
2に戻って次のフィルム画像を読取位置に位置決めし、
上述したプレスキャン(ステップ104〜ステップ11
6)を繰り返す。全てのフィルム画像のプレスキャンを
完了すると、ステップ116の判定が肯定されてステッ
プ118へ移行し、画像処理部14で読取条件の演算が
完了する迄待機する。
【0055】一方、画像処理部14では、フィルムスキ
ャナ12からプレスキャン画像データが転送されると、
図6に示すプレスキャン処理を行う。なお、図6では単
一のフィルム画像に対する処理を纏めて示しているが、
実際には図6に示した処理が複数のフィルム画像に対し
て並列に実行される。
【0056】ステップ150では、オートセットアップ
エンジン68において、フィルムスキャナ12からフィ
ルムスキャナ補正部60、I/Oコントローラ62を介
して入力された各フィルム画像のプレスキャン画像デー
タに基づいて、各フィルム画像の濃度等の画像特徴量を
各々演算し、演算した画像特徴量に基づいて、フィルム
スキャナ12が各フィルム画像についてファインスキャ
ンを行う際の読取条件を決定し、各フィルム画像を識別
する情報(例えばコマ番号)と対応させてRAM74に
記憶する。
【0057】ステップ152ではプレスキャン画像デー
タに基づいてオートセットアップ演算を行い、フィルム
スキャナ12がファインスキャンを行うことによって得
られるファインスキャン画像データに対する各種の画像
処理の処理条件を決定する。なお、決定した画像処理の
処理条件は、フィルム画像を識別する情報(例えばコマ
番号)と対応されてRAM74に記憶される。
【0058】次のステップ154以降では、パーソナル
コンピュータ66で画像検定処理が行われる。すなわ
ち、ステップ154ではオートセットアップエンジン6
8からプレスキャン画像データを取込むと共に、オート
セットアップエンジン68によって決定された各種の画
像処理の処理条件を取込み、取り込んだ処理条件に基づ
き、ファインスキャン画像データを対象としてイメージ
プロセッサ64で実行される画像処理と等価な画像処理
をプレスキャン画像データに対して行ってシミュレーシ
ョン画像データを生成する。
【0059】次のステップ156では、ステップ154
で生成したシミュレーション画像データを用いてディス
プレイ80にシミュレーション画像を表示すると共に、
画像の検定及び検定結果の入力をオペレータに要請する
メッセージもディスプレイ80に表示する。ディスプレ
イ80にシミュレーション画像が表示されると、オペレ
ータはシミュレーション画像を目視で確認し、シミュレ
ーション画像の画質が適正か否かを検定すると共に、覆
い焼き処理の実行が必要か否かを検定し、検定結果を表
す情報をキーボード82を介して入力する。
【0060】オペレータからキーボード82を介して何
らかの情報(指示)が入力されるとステップ158へ移
行し、入力された情報に基づき、シミュレーション画像
に対する検定結果を判定する。ステップ158におい
て、画像処理の処理条件の修正が指示されたと判断した
場合にはステップ160へ移行し、オペレータから入力
された処理条件の修正を指示する修正情報をオートセッ
トアップエンジン68へ出力する。
【0061】これにより、オートセットアップエンジン
68ではステップ152において、各種の画像処理のう
ち、処理条件の修正が指示された画像処理の処理条件
を、オペレータから入力された修正情報を考慮して再演
算(すなわち修正)する。そしてパーソナルコンピュー
タ66によってステップ154、156が再度行われる
ことにより、修正された処理条件に基づいて、ディスプ
レイ80にシミュレーション画像が再表示される。再表
示された特定のシミュレーション画像をオペレータが目
視で確認することにより、オペレータは先に入力した修
正情報の内容が適正か否かを容易に判断できる。
【0062】ところで、処理対象のフィルム画像が、例
えばストロボを使用して撮影したフィルム画像や逆光の
シーンを撮影したフィルム画像等のように、照明条件が
互いに大きく異なる被写体に対応する画像部が各々存在
している場合、フィルム画像から得られる出力画像中の
一部領域に階調のとびやつぶれが生ずることがある。上
記の階調のとびやつぶれは例えば画像全体の階調を圧縮
することで補正できるが、この階調圧縮に伴って出力画
像中の主要部領域の濃度が最適な値に対して偏倚した
り、主要部領域の階調が必要以上に軟調化する等の画質
の低下を招く恐れがある。
【0063】オペレータは、ディスプレイ80に表示さ
れたシミュレーション画像中の一部領域に階調のとびや
つぶれが生じていることを目視で確認した等の場合、画
像中の一部領域の濃度(又は濃度と色バランス)を修正
するために、検定結果として覆い焼き処理の実行を指示
する情報をキーボード82を介して入力する。ステップ
158において、覆い焼き処理の実行を指示する情報が
入力されたと判断した場合にはステップ162へ移行
し、ステップ162以降で覆い焼き処理を行うための処
理条件の設定を行う。
【0064】ステップ162では、覆い焼き処理領域及
び濃度補正値(明度や各成分色毎の濃度(色バランス)
に対する補正量を表す補正値:請求項4に記載の「少な
くとも1種の部分領域の出力画像上での目標濃度を表す
情報」に相当)の設定をオペレータに要請するメッセー
ジをディスプレイ80に表示する。次のステップ164
では、オペレータによって覆い焼き処理領域及び濃度補
正値が設定されたか否か判定し、判定が肯定される迄待
機する。
【0065】ディスプレイ80に上記メッセージが表示
されると、オペレータは表示されているシミュレーショ
ン画像を目視し、画像中の他の部分領域とは無関係に濃
度等を修正したい部分領域(画像中の主要部に相当する
領域であってもよいし、画像中の背景に相当する領域で
あってもよい)を覆い焼き処理領域として設定すると共
に、設定した覆い焼き処理領域に対する濃度補正値を設
定する。
【0066】なお、オペレータによる覆い焼き処理領域
の設定は、具体的には、例えば表示されているシミュレ
ーション画像上で覆い焼き処理領域の周縁に沿ってカー
ソルが移動するように、マウス等のポインティングデバ
イスを操作することで実現できる。また、ポインティン
グデバイスを操作して覆い焼き処理領域の略中心に相当
する位置を指示することで覆い焼き処理領域を設定する
ようにしてもよい。この場合、覆い焼き処理領域の周縁
位置は、例えば覆い焼き処理領域に属する画素として、
シミュレーション画像上で指示位置と近接した位置に存
在しており、かつ指示位置に対応する画素と濃度や色味
が近似している画素を抽出し、抽出した画素群から成る
領域を覆い焼き処理領域と判断することで、自動的にか
つ比較的精度良く判断できる。上記操作によって入力さ
れる情報は、請求項2に記載の「少なくとも1種の部分
領域を指定する情報」に対応している。
【0067】上記のようにして覆い焼き処理領域が設定
されると、設定された覆い焼き処理領域とそれ以外の領
域(非覆い焼き処理領域)を、フィルム画像上での濃度
と出力画像上での適正な濃度との関係が互いに異なる領
域として区別し、双方の領域の境界位置を表す情報を記
憶する。この処理は先のステップ162、164と共に
本発明の領域分割手段(より詳しくは請求項2に記載の
領域分割手段)に対応している。
【0068】また、濃度補正値は、例えば設定した覆い
焼き処理領域に対する濃度の修正の方向及び修正の程度
に応じて濃度補正キーを操作することで設定することが
できる。また、覆い焼き処理領域の色バランスも修正し
たい場合についても、修正すべき成分色に対する修正の
方向及び修正の程度に応じて色補正キーを操作すること
で設定することができる。
【0069】更に、覆い焼き処理領域として設定される
領域は、画像中の単一の部分領域に限られるものではな
く、例えば同一の照明条件で照明されている複数の被写
体が離れた位置に存在しているシーンを表す画像等のよ
うに、濃度等を略同様に修正したい部分領域(例えば前
記複数の被写体に対応する複数の部分領域等)が画像上
で離れた位置に存在している場合には、これらの部分領
域が覆い焼き処理領域として各々設定され、設定された
覆い焼き処理領域群に対して単一の濃度補正値が設定さ
れる。なお、濃度補正値が同一の覆い焼き処理領域群は
「原画像上での濃度と出力画像上での適正な濃度との関
係」が同一の部分領域である。
【0070】また、画像中の他の部分領域とは無関係に
濃度等を修正したい部分領域が複数存在し、各々の部分
領域の濃度等の修正方向及び修正量の少なくとも一方が
相違している場合(原画像上での濃度と出力画像上での
適正な濃度との関係が互いに異なる場合)には、前記複
数の部分領域が覆い焼き処理領域として各々設定される
と共に、濃度等の修正方向及び修正量の少なくとも一方
が相違している覆い焼き処理領域毎に濃度補正値が各々
設定される。この場合、異なる濃度補正値が設定された
覆い焼き処理領域及び非覆い焼き処理領域は「原画像上
での濃度と出力画像上での適正な濃度との関係が互いに
異なる複数種の部分領域」に対応している。
【0071】上記のようにして覆い焼き処理領域及び濃
度補正値が設定されると、ステップ164の判定が肯定
されてステップ166へ移行し、シミュレーション画像
の前記設定された覆い焼き処理領域に対応する領域の濃
度等が、前記設定された濃度補正値に応じて変化するよ
うにシミュレーション画像データを修正し、修正したシ
ミュレーション画像データを用いてディスプレイ80に
シミュレーション画像データを表示する。
【0072】これにより、オペレータによって設定され
た覆い焼き処理領域及び濃度補正値に応じて覆い焼き処
理を行った結果に相当するシミュレーション画像がディ
スプレイ80に表示されることになる。オペレータは表
示されたシミュレーション画像を目視することで、先に
設定した覆い焼き処理領域及び濃度補正値が適正か否か
を判断することができる。
【0073】次のステップ168では、シミュレーショ
ン画像の検定及び検定結果の入力を要請するメッセージ
を再度ディスプレイ80に表示し、オペレータによる検
定結果が「検定OK」か否かを判定する。判定が否定さ
れた場合にはステップ162に戻り、ステップ168の
判定が肯定される迄ステップ162〜168を繰り返
す。これにより、適正な画質の出力画像が得られるよう
に、覆い焼き処理の処理パラメータ(覆い焼き処理領域
及び濃度補正値)が最適化されることになる。
【0074】ところで、本第1実施形態では覆い焼き処
理として、フィルム画像のファインスキャンを行う際の
LCD38の光透過率を、先に設定された覆い焼き処理
領域及び濃度補正値に応じて個々のLCDセルを単位と
して制御することで、エリアCCD32の各光電変換セ
ルのうち、覆い焼き処理領域に対応する光電変換セルへ
の入射光量を、非覆い焼き処理領域に対応する光電変換
セルへの入射光量に対して相対的に変化させる処理を行
う。
【0075】このため、ステップ168の判定が肯定さ
れると、ステップ170において、設定された覆い焼き
処理領域及び濃度補正値に基づいて、フィルム画像のフ
ァインスキャンを行うことで得られるファインスキャン
画像データ上で、非覆い焼き処理領域の濃度等を基準と
して、覆い焼き処理領域の濃度等が設定された濃度補正
値に対応する値だけ変化するように、ファインスキャン
時のLCD38の各LCDセルの濃度を演算する。この
演算は以下のようにして行なわれる。
【0076】すなわち、本第1実施形態ではLCD38
のLCDセルの数がエリアCCD32の光電変換セルの
数よりも少ないので、LCD38の単一のLCDセルの
光透過率を変更したときに、エリアCCD32の複数の
光電変換セルへの入射光量が各々変化する。また、フィ
ルム画像読取時にLCD38の光透過率を変更すること
は、エリアCCD32から見たフィルム画像の濃度を調
整することに相当するが、読取対象のフィルム画像はレ
ンズ34によってエリアCCD32の受光面上に結像さ
れるのに対し、LCD38はエリアCCD32から所定
距離隔てた位置に配置されているので、LCD38配置
位置では読取対象のフィルム画像が光学的にぼけてい
る。
【0077】このため、まず設定された覆い焼き処理領
域及び濃度補正値に基づき、異なる処理領域(覆い焼き
処理領域/非覆い焼き処理領域)に対応する画素群を単
位として濃度をどの程度補正するか(どの程度明るく/
暗くするか)を各成分色毎に判断し、各画素毎の濃度補
正量を表す濃度補正データ(濃度補正パターン)を各成
分色毎に求める。なお、このとき出力画像上で異なる処
理領域の境界が不自然(例えば濃度が急激に変化してい
る等)にならないように、異なる処理領域の境界付近で
前記境界に直交する方向に沿って濃度補正量が徐々に変
化するように濃度補正パターンを設定してもよい。
【0078】次に、各成分色に求めた濃度補正パターン
に対してフィルタリング等の処理を行うことにより、濃
度補正パターンから低周波成分を各々抽出する。そし
て、抽出した低周波成分を表すデータ(低周波成分デー
タ)を、LCD38のLCDセル数に対応する解像度の
データに変換する。これにより、設定された覆い焼き処
理領域及び濃度補正値に応じた覆い焼き処理を実現する
ための、ファインスキャン時のLCD38の個々のLC
Dセルの濃度値を表すデータ(LCD濃度制御データ)
を得ることができる。
【0079】なお、ステップ170は先のステップ16
2、164、166、168と共に本発明の条件設定手
段(より詳しくは請求項4に記載の条件設定手段)に対
応しており、LCD濃度制御データは本発明の処理条件
に対応している。
【0080】LCD濃度制御データはオートセットアッ
プエンジン68に通知される。LCD濃度制御データは
ファインスキャン時の読取条件を規定するパラメータの
1つであり、ファインスキャン時にLCD38の個々の
LCDセルの光透過率をLCD濃度制御データに応じて
制御することで読取条件自体が変化する。このため、次
のステップ172では、先のステップ150で決定した
ファインスキャン時の読取条件(読取条件を規定するL
CD濃度制御データ以外のパラメータ:エリアCCD3
2の電荷蓄積時間・光源絞り24及びレンズ絞り36の
移動目標位置)をLCD濃度制御データに基づいて修正
する。
【0081】上記のステップ172の処理を行うとステ
ップ152に戻り、各種の画像処理の処理条件の演算・
画像の検定等の処理が再度行なわれる。そして、ステッ
プ158において、オペレータによる検定結果が「検定
OK」と判断されると、プレスキャン処理を終了する。
なお、上述したプレスキャン処理はファインスキャンを
行う全てのフィルム画像に対して各々行なわれる。
【0082】一方、画像読取制御処理(図5)では、画
像処理部14で読取条件が演算されると、先に説明した
ステップ118の判定が肯定されてステップ120へ移
行し、フィルムキャリアによってカートリッジ18へ巻
き戻す方向に写真フィルム16を搬送し、写真フィルム
16の末尾に記録されているフィルム画像が読取位置に
位置決めされるように制御する。
【0083】次のステップ122以降では、読取位置に
位置決めしたフィルム画像に対してファインスキャンを
行う。すなわち、ステップ122では所定の成分色の色
分解フィルタ28が光軸L上に位置するように、ターレ
ット駆動部48を介してターレット26を回転駆動させ
る。また、ステップ124では画像処理部14で演算さ
れたファインスキャン時の読取条件を取り込み、取り込
んだ読取条件のうち所定の成分色についてのエリアCC
D32の電荷蓄積時間をCCDドライバ52へ設定す
る。
【0084】ステップ126では、前記取り込んだファ
ンスキャン時の読取条件のうち、光源絞り24及びレン
ズ絞り36の移動目標位置を絞り駆動部50に設定し、
次のステップ128では、LCD38の各LCDセルの
光透過率を、前記取り込んだファインスキャン時の読取
条件のうち所定の成分色についてのLCD濃度制御デー
タに基づいて、LCD38の各LCDセルの光透過率
を、前記LCD濃度制御データが表す各LCDセル毎の
濃度に対応する光透過率に制御するための制御データを
LCDドライバ54に入力する。なお、ステップ128
は本発明の制御手段に対応している。
【0085】これにより、LCD38の個々のLCDセ
ルの濃度は、LCD濃度制御データで定められた各LC
Dセル毎の濃度に各々一致するように制御され、LCD
濃度制御データに応じた濃度補正パターンがLCD38
に現れることになる。
【0086】そしてステップ130では、読取位置に位
置決めされているフィルム画像をエリアCCD32によ
って読み取る。これにより、位置決めされているフィル
ム画像が、所定の成分色について、画像処理部14で演
算されたファインスキャン時の読取条件に従って読み取
られ、読み取り結果は増幅器40、A/D変換器42を
介して所定の成分色のファインスキャン画像データとし
て画像メモリ44に格納される。
【0087】ステップ132では、読取位置に位置決め
されているフィルム画像に対し、全ての成分色について
読み取り(ファインスキャン)を完了したか否か判定す
る。判定が否定された場合にはステップ122に戻り、
ステップ132の判定が肯定される迄、ステップ122
〜ステップ132を繰り返す。これにより、読取位置に
位置決めされているフィルム画像を各成分色毎に順次読
み取るファインスキャンが行なわれ、画像メモリ44に
は前記フィルム画像のファインスキャン画像データが格
納されることになる。
【0088】上記のように、フィルム画像のファインス
キャンに際しては、LCD38の個々のLCDセルの濃
度をLCD濃度制御データが表す各LCDセルの濃度に
一致するように制御している状態で読み取りを行うの
で、ファインスキャンによって画像メモリ44に格納さ
れるファインスキャン画像データは、設定された覆い焼
き処理領域についてのみ、設定された濃度補正値に応じ
て濃度等が補正された画像データとなる。
【0089】従って、このファインスキャン画像データ
を用いて、例えば印画紙等の記録媒体への画像の記録
や、ディスプレイ等の表示手段への画像の表示を行うこ
とにより、面露光によって画像を露光記録する写真プリ
ンタにおける覆い焼き処理(予め作成したマスクによっ
て各領域毎に別々に印画紙に露光記録する処理)を行っ
たに等しい画像を得ることができる。
【0090】ステップ132の判定が肯定されると、読
み取りによって得られたファインスキャン画像データを
画像メモリ44から画像処理部14へ転送した後にステ
ップ134へ移行し、写真フィルム16に記録されてい
る全てのフィルム画像に対してファインスキャンを完了
したか否か判定する。判定が否定された場合には、ステ
ップ120に戻って次のフィルム画像を読取位置に位置
決めし、上述したファインスキャン(ステップ122〜
ステップ134)を繰り返す。全てのフィルム画像のフ
ァインスキャンを完了すると、ステップ134の判定が
肯定されて画像読取制御処理を終了する。
【0091】画像処理部14へ転送されたファインスキ
ャン画像データはイメージプロセッサ64に入力され、
前述のプレスキャン処理によって演算された処理条件に
従って所定の画像処理が行なわれた後に出力画像データ
として画像処理部14から出力され、印画紙等の記録媒
体への画像の記録等に供せられる。
【0092】なお、上記の第1実施形態では、出力画像
上での濃度を異なる処理領域(覆い焼き処理領域/非覆
い焼き処理領域)毎に独立に制御することを、入射光量
変更手段としてのLCD38によってエリアCCD32
への入射光量を前記異なる処理領域に対応する光電変換
セル群を単位として変更し、フィルム画像の読取条件を
前記異なる処理領域毎に相違させることで実現していた
が、フィルム画像の読取条件を覆い焼き処理領域と非覆
い焼き処理領域とで相違させることは、上記構成に限定
されるものではなく、LCD38等の入射光量変更手段
を設けることに代えて、読取センサとして、個々の光電
変換セル毎に電荷蓄積時間を調整可能な電荷蓄積型の読
取センサを設け、覆い焼き処理領域に対応する光電変換
セル群と非覆い焼き処理領域に対応する光電変換セル群
とでフィルム画像読取時の電荷蓄積時間を相違させるこ
とによっても実現できる。
【0093】上記の電荷蓄積型の読取センサの一例とし
てのCCDセンサ(エリアCCDでもラインCCDでも
よい)は、光電変換セルで入射光を光電変換することで
得られた電荷をCCDセルに蓄積させる第1の状態、又
は前記電荷を基板側に排出する第2の状態に切り替わる
スイッチング素子を含む電子シャッタ機構が個々の光電
変換セルに各々設けられており、個々の光電変換セル毎
に電荷蓄積時間を調整可能とされている。なお、上記の
CCDセンサを用いる場合、CCDドライバとして、C
CDセンサの個々の光電変換セル毎に電子シャッタ制御
信号を各々生成し出力することで、個々の光電変換セル
の電子シャッタ機構を制御する(スイッチング素子の状
態を第1の状態又は第2の状態に切り替える)機能を有
しているCCDドライバを用いる必要がある。
【0094】上記態様では、設定された覆い焼き処理領
域及び濃度補正値に基づき、覆い焼き処理領域及び非覆
い焼き処理領域における濃度補正量を各々判断した後
に、判断した濃度補正量をCCDセンサの光電変換セル
における蓄積電荷量に変換し、覆い焼き処理領域に対応
する光電変換セル群及び非覆い焼き処理領域に対応する
光電変換セル群の電荷蓄積時間を各々演算し、演算結果
に基づいてCCDセンサの個々の光電変換セルの電荷蓄
積時間を表す蓄積時間データを設定する(本発明の条件
設定手段に相当する処理であり、蓄積時間データは本発
明の処理条件に対応している)。
【0095】そして、ファインスキャン時には蓄積時間
データをCCDドライバに通知し、CCDドライバは、
CCDセンサの個々の光電変換セルが通知された電荷蓄
積時間だけ電荷を蓄積するようにCCDセンサの動作を
制御する(本発明の制御手段に対応する処理)。
【0096】上記により、CCDセンサにおける電荷蓄
積時間が、異なる処理領域に対応する光電変換セル群を
単位として相違され、フィルム画像の読取条件が前記異
なる処理領域毎に相違されることになるので、出力画像
上での濃度を異なる処理領域毎に独立に制御することが
できる。
【0097】〔第2実施形態〕次に本発明の第2実施形
態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分
には同一の符号を付し、説明を省略する。本第2実施形
態は、図2に示したラインスキャナ12のLCD38及
びLCDドライバ54が省略されている(図示省略)点
で第1実施形態と相違している。
【0098】次に本第2実施形態の作用を説明する。本
第2実施形態では、フィルム画像に対するファインスキ
ャンを互いに異なる読取条件(互いに異なる処理領域を
適正に読み取るための読取条件)で複数回行い、各回の
読み取りで各々得られたファインスキャン画像データか
ら、互いに異なる領域の画像データを抽出して合成する
ことによって出力画像データを得ている。
【0099】すなわち、本第2実施形態に係るプレスキ
ャン処理では覆い焼き処理の実行が指示された画像に対
して覆い焼き処理領域及び濃度補正値が設定されると、
設定された覆い焼き処理領域及び濃度補正値に基づき、
覆い焼き処理領域及び非覆い焼き処理領域における濃度
補正量を各々判断した後に、判断した濃度補正量をCC
Dセンサの光電変換セルにおける蓄積電荷量に変換し、
覆い焼き処理領域を読取対象とする読み取り時の電荷蓄
積時間、及び非覆い焼き処理領域を読取対象とする読み
取り時の電荷蓄積時間を各成分色毎に各々演算する。
【0100】なお、覆い焼き処理領域を読取対象とする
読み取り時の電荷蓄積時間については、覆い焼き処理領
域として、濃度補正値が異なる複数種の覆い焼き処理領
域が設定された場合には、各種の覆い焼き処理領域につ
いて、各成分色毎の電荷蓄積時間が各々演算される。
【0101】そして、フィルム画像に対するファインス
キャンにおけるフィルム画像の読取回数Nとして、「覆
い焼き処理領域の種類数+1(非覆い焼き処理領域の読
み取り)」に相当する値を設定すると共に、先に演算し
たN種の各成分色毎の電荷蓄積時間を、ファインスキャ
ン時の1回目の読み取りからN回目の読み取りの何れか
における電荷蓄積時間として各々設定する。
【0102】次に本第2実施形態に係る画像読取制御処
理について、図7のフローチャートを参照し、第1実施
形態で説明した画像読取制御処理(図5)と異なる部分
についてのみ説明する。本第2実施形態に係る画像読取
制御処理のうち、フィルム画像に対するプレスキャンに
係る処理(ステップ102〜116)については、LC
Dの濃度を制御するステップ(図5のステップ110)
が省略されている以外は第1実施形態と同様である。
【0103】一方、フィルム画像に対するファインスキ
ャンに係る処理については、ステップ120において、
写真フィルム16を搬送して末尾に記録されているフィ
ルム画像を読取位置に位置決めした後に、次のステップ
180で、ファインスキャンにおけるフィルム画像の読
取回数Nを取り込むと共に、読取回数カウンタnに1を
代入する。また、ステップ182ではフィルム画像に対
するファインスキャンにおけるn回目の読み取りにおけ
る所定の成分色についての電荷蓄積時間を取り込む。
【0104】次のステップ184では所定の成分色の色
分解フィルタ28を光軸L上が位置するようにターレッ
ト26を回転駆動させ、ステップ186では先のステッ
プ182で取り込んだ電荷蓄積時間をCCDドライバ5
2へ設定する。また、ステップ188ではファンスキャ
ン時の読取条件として設定された移動目標位置へ光源絞
り24及びレンズ絞り36を移動させ、ステップ190
では読取位置に位置決めされているフィルム画像をエリ
アCCD32によって読み取る。
【0105】ステップ132では、読取位置に位置決め
されているフィルム画像に対し、n回目の読み取りを全
ての成分色について完了したか否か判定する。判定が否
定された場合にはステップ182に戻り、ステップ19
2の判定が肯定される迄、ステップ182〜ステップ1
92を繰り返す。これにより、読取位置に位置決めされ
ているフィルム画像に対してn回目のファインスキャン
が行なわれる。
【0106】ステップ192の判定が肯定されるとステ
ップ194へ移行し、読取回数カウンタnの値が読取回
数Nの値に等しくなったか否か判定する。判定が否定さ
れた場合には、ステップ196で読取回数カウンタnの
値を1だけインクリメントしてステップ182に戻る。
従って、ステップ194の判定が肯定される迄、ステッ
プ182〜ステップ196が繰り返されることで、読取
位置に位置決めされているフィルム画像を各成分色毎に
順次読み取ることが、互いに異なる電荷蓄積時間でN回
繰り返され、画像メモリ44には、単一のフィルム画像
に対するN回の読み取りに対応して前記フィルム画像の
N種類のファインスキャン画像データが格納されること
になる。
【0107】ステップ194の判定が肯定されるとステ
ップ198へ移行し、全てのフィルム画像に対してファ
インスキャンが完了する迄(ステップ198の判定が肯
定される迄)、ステップ120以降の処理が繰り返さ
れ、各フィルム画像に対して上述したファインスキャン
が各々行なわれる。そして、ファインスキャンによって
得られたファインスキャン画像データは画像処理部14
に各々転送される。
【0108】次に、上記のファインスキャンによって得
られた覆い焼き処理の実行が指示されたフィルム画像の
N種類(N≧2)のファインスキャン画像データに対
し、画像処理部14で行なわれる画像合成処理につい
て、図8のフローチャートを参照して説明する。なお、
図8の画像合成処理は、画像読取制御処理(図7)にお
いて、単一のフィルム画像に対するN回の読み取りでの
電荷蓄積時間を制御するステップ180、182、18
6と共に本発明の制御手段に対応している。
【0109】なお、以下では画像処理部14のオートセ
ットアップエンジン68で画像合成処理が行なわれるも
のとして説明するが、イメージプロセッサ64又はパー
ソナルコンピュータ66で画像合成処理を行うことも可
能である。また、以下では単一のフィルム画像に対する
画像合成処理について説明するが、実際には覆い焼き処
理の実行が指示された全てのフィルム画像に対して画像
合成処理が各々行なわれる。
【0110】ステップ210では、処理対象のフィルム
画像のN種類のファインスキャン画像データのうち、基
準となるファインスキャン画像データ(基準画像デー
タ)を取り込む。なお、基準となるファインスキャン画
像データは、覆い焼き処理領域を読取対象とする読み取
り(覆い焼き処理領域を対象として演算された電荷蓄積
時間での読み取り)で得られた画像データであってもよ
いし、非覆い焼き処理領域を読取対象とする読み取り
(非覆い焼き処理領域を対象として演算された電荷蓄積
時間での読み取り)で得られた画像データであってもよ
く、例えば(N−1)種の覆い焼き処理領域及び非覆い
焼き処理領域のうち、オペレータによって指定された画
像中の主要部に対応する処理領域を読取対象とする読み
取りで得られた画像データとしてもよい。
【0111】ステップ212では、N種類のファインス
キャン画像データの中から未取り込みのファインスキャ
ン画像データ(非基準画像データ)を取り込み、次のス
テップ214では基準画像データ及び非基準画像データ
上で階調が各々保存されている(階調のとびや潰れが生
じていない)共通領域を抽出する。この共通領域は、例
えば以下のようにして抽出することができる。
【0112】すなわち、フィルム画像読取時の読取条件
に応じて定まるので、ファインスキャンにおけるN回の
読み取りの各々について、プレスキャン時との読取条件
の差を求め、プレスキャン画像データが表すフィルム画
像の各領域の濃度、及び前記求めた読取条件の差に基づ
いて、フィルム画像上の各領域のうち、ファインスキャ
ン画像データ上で階調が保存されていると推定される領
域を、N回の読み取りによって得られるN種類のファイ
ンスキャン画像データについて各々求める。
【0113】そして、ステップ210で取り込んだ基準
画像データ上で階調が保存されている領域と、ステップ
212で取り込んだ非基準画像データ上で階調が保存さ
れている領域で重なっている領域を共通領域として抽出
する。
【0114】ステップ216では、ステップ214で抽
出した共通領域の画像特性値を、基準画像データ及び非
基準画像データについて各々求める。なお、画像特性値
としては、例えば共通領域の平均濃度・濃度の中間値・
濃度ヒストグラムのピークにおける濃度値・濃度ヒスト
グラムにおける濃度の最大値又は最小値からの累積頻度
が所定値のときの濃度値等を用いることができる。
【0115】次のステップ218では、基準画像データ
から求めた共通領域の画像特性値と、非基準画像データ
から求めた共通領域の画像特性値との差に基づいて、両
者が一致するように非基準画像データを変換する(非基
準画像データから求まる共通領域の画像特性値を基準画
像データから求めた共通領域の画像特性値に一致させ
る)ための変換条件を演算・設定する。そしてステップ
220では、ステップ218で設定した変換条件に従っ
て非基準画像データを変換する。
【0116】ステップ222では、変換後の非基準画像
データから、該非基準画像データに対応するフィルム画
像読み取り時に読取対象としていた領域(覆い焼き処理
領域又は非覆い焼き処理領域:出力画像として用いる領
域)のデータを抽出する。そしてステップ224では基
準画像データのうち、ステップ222で抽出した領域に
対応する画素のデータを、前記抽出した領域のデータで
置き換える。
【0117】ステップ226では、未処理のファインス
キャン画像データが有るか否か判定する。この判定は、
ファインスキャン時の読取回数NがN≧3の場合には、
少なくとも1回は肯定される。ステップ226の判定が
肯定された場合にはステップ212に戻り、未処理のフ
ァインスキャン画像データを非基準画像データとしてス
テップ212以降の処理が繰り返される。
【0118】これにより、ステップ226の判定が否定
されたときには、N回の読み取りによって得られたN種
類のファインスキャン画像データから、各回の読み取り
における読取対象の領域(覆い焼き処理領域又は非覆い
焼き処理領域)のデータを各々抽出して合成した画像デ
ータが得られる。また、データの合成に際して共通領域
の画像特性値が一致するようにデータを変換しているの
で、前記合成した画像データが表す画像上で、各処理領
域の境界が不自然(例えば濃度が急激に変化している
等)になることない。
【0119】ステップ226の判定が肯定されるとステ
ップ228へ移行し、合成した画像データをイメージプ
ロセッサ64へ出力して画像合成処理を終了する。これ
により、前記画像データに対してイメージプロセッサ6
4で各種の画像処理が行なわれ、出力画像データとして
出力される。
【0120】なお、第2実施形態では電荷蓄積時間を変
更することで各回の読み取りにおける読取条件を変更し
ていたが、これに限定されるものではなく、例えば光源
絞り24やレンズ絞り36の位置を変更することで読取
条件を変更するようにしてもよいし、電荷蓄積時間の変
更と各絞りの位置の変更を併用して読取条件を変更する
ようにしてもよい。
【0121】〔第3実施形態〕次に本発明の第3実施形
態について説明する。なお本第3実施形態は、装置構成
については第2実施形態で説明した構成(ラインスキャ
ナ12のLCD38及びLCDドライバ54が省略され
た構成)と同一であるので、各部分に同一の符号を付し
て構成の説明を省略し、以下、本第3実施形態の作用を
説明する。
【0122】先に説明した第1実施形態及び第2実施形
態では、フィルム画像に対する読取条件を制御すること
で覆い焼き処理を行ったに等しい画像データを得ていた
が、本第3実施形態では、後に詳述するように、フィル
ム画像を読み取ることによって得られた画像データに対
して覆い焼き処理に相当する画像処理(自動覆い焼き処
理)を行うことで、覆い焼き処理を行ったに等しい画像
データを取得する。
【0123】従って、フィルム画像を読み取ることで覆
い焼き処理を行ったに等しい画像データが得られるよう
に読取条件を制御する必要はなくなるので、本第3実施
形態では、写真フィルム19に記録されている各フィル
ム画像に対し、比較的高い解像度での読み取り(ファイ
ンスキャン)のみを行う。このファインスキャンは、各
フィルム画像に対して一定の読取条件で読み取りを行う
ようにしてもよいし、高解像度での読み取りを互いに異
なる読取条件で複数回行い、各回の読み取りで蓄積電荷
の飽和が発生したか否かを読取センサの各光電変換セル
毎に各々判断することで、複数回の読み取りで得られた
複数種の画像データから各画素毎に最適なデータを選択
して合成するようにしてもよい。
【0124】次に、本第3実施形態において、フィルム
画像に対するファインスキャンが完了すると画像処理部
14で実行される処理条件設定処理について、図9のフ
ローチャートを参照して説明する。なお、図9では単一
のフィルム画像に対する処理を纏めて示しているが、実
際には図9に示した処理が複数のフィルム画像に対して
並列に実行される。
【0125】ステップ250では、ファインスキャンに
よって得られたファインスキャン画像データを取り込
み、画素の間引き(或いは複数画素のデータの統合)等
の解像度変換を行うことで低解像度画像データを生成す
る。ステップ252では低解像度画像データに基づいて
オートセットアップ演算を行い、ファインスキャン画像
データに対する各種の画像処理の処理条件を決定する。
なお、ステップ250、252はオートセットアップエ
ンジン68で実行される。
【0126】次のステップ254以降では、パーソナル
コンピュータ66で画像検定処理が行われる。ステップ
254ではオートセットアップエンジン68から低解像
度画像データを取込むと共に、前記決定された各種の画
像処理の処理条件を取込み、取り込んだ処理条件に基づ
き、ファインスキャン画像データを対象として実行され
る画像処理と等価な画像処理を低解像度画像データに対
して行ってシミュレーション画像データを生成する。
【0127】次のステップ256では、ディスプレイ8
0にシミュレーション画像を表示すると共に、画像の検
定及び検定結果の入力をオペレータに要請するメッセー
ジもディスプレイ80に表示する。オペレータからキー
ボード82を介して何らかの情報(指示)が入力される
とステップ258へ移行し、シミュレーション画像に対
する検定結果を判定する。
【0128】ステップ258において、画像処理の処理
条件の修正が指示されたと判断した場合にはステップ2
60へ移行し、オペレータから入力された処理条件の修
正を指示する修正情報をオートセットアップエンジン6
8へ出力する。これにより、ステップ252において、
処理条件の修正が指示された画像処理の処理条件の再演
算(修正)が行なわれ、修正された処理条件に基づい
て、ディスプレイ80にシミュレーション画像が再表示
される。
【0129】また、ステップ258において、覆い焼き
処理の実行を指示する情報が入力されたと判断した場合
にはステップ262へ移行し、ステップ262以降で覆
い焼き処理を行うための処理条件の設定を行う。すなわ
ち、ステップ262では低解像度画像データに基づい
て、フィルム画像を、異なる処理パラメータ(本発明の
処理条件に対応)で自動覆い焼き処理を行うべき複数種
の領域、すなわちフィルム画像上での濃度と出力画像上
での適正な濃度との関係が互いに異なる複数種の領域に
分割する。このステップ262は本発明の領域分割手段
(詳しくは請求項3に記載の領域分割手段)に対応して
いる。
【0130】なお、フィルム画像を複数種の領域に分割
することは、例えば低解像度画像データに基づいて、フ
ィルム画像の色相値(及び彩度値)についてのヒストグ
ラムを求め、求めたヒストグラムを山毎に分割し、各画
素が分割した山の何れに属するかを判断して各画素を分
割した山に対応する群に分け、各群毎にフィルム画像を
複数の領域に分割することで実現できる(所謂クラスタ
リング)。
【0131】また、例えば低解像度画像データに基づい
てフィルム画像中の各箇所における濃度又は輝度の変化
量が所定値以上の箇所(エッジ)を抽出し、抽出したエ
ッジを境界位置としてフィルム画像を複数種の領域に分
割するようにしてもよい。更に、明らかに背景に属する
特定の色(例えば空や海の青、芝生や木の緑等)を予め
記憶しておき、低解像度画像データに基づいて、フィル
ム画像を、記憶色の領域と非記憶色の領域に分割するこ
とで、フィルム画像を複数種の領域に分割するようにし
てもよい。
【0132】また、例えば低解像度画像データに基づい
て、フィルム画像中の画素又は複数画素から成る小領域
を単位として、隣接する画素(又は小領域)と濃度や色
を比較し、濃度や色の近似度合いが高い場合(色の近似
度合いは色座標を用いることで判断できる)には隣接す
る画素(又は小領域)と統合することを繰り返すことで
フィルム画像を多数の領域に分割した後に、各領域内の
濃度や色を比較して濃度や色の近似度合いが高い領域を
同一種の領域と分類することで、フィルム画像を複数種
の領域に分割するようにしてもよい。
【0133】次のステップ264は本発明の条件設定手
段(詳しくは請求項5に記載の条件設定手段)に対応し
ており、低解像度画像データに基づいて、複数種の領域
の各々について濃度に関する画像特徴量及び色に関する
画像特徴量を演算し、求めた画像特徴量に基づいて濃度
補正量及び色補正量を各領域毎に演算・設定し、自動覆
い焼き処理対象のフィルム画像の画像データ(詳しくは
低解像度画像データ)に対する自動覆い焼き処理の処理
パラメータを演算する。
【0134】具体的には、濃度補正量については、例え
ば各領域がフィルム画像中の主要部に相当する領域か背
景に相当する領域かを判断し(例えば特開平8-122944号
公報、特開平8-184925号公報等参照)、主要部領域と判
断した領域については該領域の濃度と画像中の主要部領
域としての適正な濃度域との偏差に基づいて、背景部と
判断した領域については該領域の濃度と画像中の背景領
域としての適正な濃度域との偏差に基づいて、各領域の
濃度が前記適正な濃度域内に収まるように濃度補正量を
設定する。
【0135】また、色補正量については、例えば画像中
の人物の顔に相当する領域は濃度が高いと青みがかかっ
た色となるので、フィルム画像中の人物の顔に相当する
領域である確度が高いと推定される主要部領域について
は、青みが減じられるように色補正量を設定する。ま
た、例えば空や海の青、芝生や木の緑等については、好
ましい色(及び濃度)がおおよそ定まっているので、フ
ィルム画像中の空や海、芝生、木の緑等に相当する領域
である確度が高いと推定される背景領域については、好
ましい色(及び濃度)で再現されるように色補正量(及
び濃度補正量)を設定する。
【0136】一方、本第3実施形態では、例として図1
0(A)に示すように、処理対象の画像データ(図では
原画像と表記)に対し、該画像データと異なる所定の表
色系のデータに変換する色空間変換を行い、色空間変換
後のデータを処理パラメータによって補正した後に、元
の表色系(例えばRGB表色系)の画像データに変換す
ることで自動覆い焼き処理を行う。なお、前記所定の表
色系としては、例えば均等知覚色空間であるL*a*b*表色
系やL*u*v*表色系、マンセル表色系等の顕色系を用いて
もよいし、写真感光材料の焼付けに相当する表色系(具
体的には写真フィルム(ネガフィルム又はリバーサルフ
ィルム)の光透過率と印画紙の感度を掛け合わせたも
の)を用い、写真感光材料の焼付けに相当する表色系の
データに変換することで面露光を忠実にシミュレートす
るようにしてもよい。図10(A)において、実線で示
すブロックはデータを、破線で示すブロックは処理を表
している(後述する図10(B)も同様)。
【0137】このため、先に各領域毎に演算・設定した
濃度補正量及び色補正量を、色空間変換後のデータに対
する補正値(例えば明度に対する補正値と色度又は色相
に対する補正値)に各々変換する。そして、各領域の位
置・形状及びサイズ(各領域に属する画素の分布状態)
に基づき、低解像度画像データに対する処理パラメータ
として、色空間変換後のデータに対する補正値を各画素
毎に設定した補正値パターン(画像の各部に対する補正
値を低解像度画像データと同一の解像度で表すデータ)
を設定する。
【0138】ステップ266では低解像度画像データに
対し、所定の表色系のデータに変換する色空間変換を行
い、次のステップ268では色空間変換を行って得られ
たデータに対し、先のステップ264で演算・設定した
低解像度画像データに対する処理パラメータを用いて補
正する。そしてステップ270では、補正後のデータを
元の表色系の画像データ(低解像度画像データ)へ逆変
換する色空間変換を行う。これにより、現在設定されて
いる処理パラメータに従って自動覆い焼き処理を行った
結果に相当する画像データが得られる。
【0139】ステップ272では逆変換によって得られ
た低解像度画像データを用いてシミュレーション画像デ
ータを生成し、現在の処理パラメータで自動覆い焼き処
理を行ったときの処理結果を表すシミュレーション画像
をディスプレイ80に表示すると共に、自動覆い焼き処
理の処理パラメータが適正か否かの検定をオペレータに
要請するメッセージをディスプレイ80に表示する。そ
して、ステップ274ではキーボード82を介してオペ
レータから入力された情報に基づいて、オペレータによ
る自動覆い焼き処理の処理パラメータに対する検定結果
を判定する。
【0140】オペレータはディスプレイ80に表示され
たシミュレーション画像を参照し、シミュレーション画
像中の各部の濃度や色が適正か否かに基づいて自動覆い
焼き処理の処理パラメータの適否を検定する。そして、
例えばフィルム画像に対する領域分割が不適であると判
断した場合には、検定結果として、領域分割が不適であ
ることを表す情報、及び領域の分割数や領域の境界位置
の修正を指示する情報をキーボード82を介して入力す
る。領域分割が不適であることを表す情報が入力された
場合はステップ274からステップ276へ移行し、入
力された修正指示に応じて領域の分割数や領域の境界位
置を修正してステップ264に戻る。これにより、前記
修正指示が反映された処理パラメータが再設定され、シ
ミュレーション画像がディスプレイ80に再表示され
る。なお、ステップ276も本発明の領域分割手段に対
応している。
【0141】また、領域の分割数及び領域の境界位置は
適正であるものの、複数種の領域のうちの特定領域の濃
度等を修正したい等の場合、オペレータは、自動覆い焼
き処理による補正量が不適であることを表す情報と共
に、濃度等を修正したい特定領域を指定する情報、該特
定領域に対して濃度等をどの程度修正するかを指示する
情報をキーボード82を介して各々入力する。補正量が
不適であることを表す情報が入力された場合はステップ
274からステップ278へ移行し、指定された特定領
域に対する補正量が指示された修正量だけ変化するよう
に処理パラメータを修正してステップ266に戻る。こ
れにより、修正した処理パラメータを用いてシミュレー
ション画像がディスプレイ80に再表示される。
【0142】上記処理(ステップ264〜278)は、
処理パラメータが「OK」であることを表す情報をオペ
レータが入力する迄繰り返されるので、ステップ26
2、264で自動的に設定した領域の分割数、領域の境
界位置、各領域に対する補正量の少なくとも1つが不適
であった場合にも、オペレータによる検定を経て自動覆
い焼き処理の処理パラメータが修正されて最適化される
ことになる。
【0143】オペレータがキーボード82を介し、処理
パラメータが「OK」であることを表す情報を入力する
と、ステップ274からステップ280へ移行する。上
記処理で扱っていた処理パラメータは低解像度画像デー
タに対応する低解像度のデータであるので、ステップ2
80では、高解像度のファインスキャン画像データに対
して自動覆い焼き処理を行うために、オペレータによっ
て適正と判断された処理パラメータが、ファインスキャ
ン画像データに対応する高解像度のデータとなるように
変換する。なお、ステップ278、280も本発明の条
件設定手段に対応している。
【0144】次のステップ282では、解像度変換後の
処理パラメータを自動覆い焼き処理の処理条件として記
憶してステップ252に戻る。これにより、ステップ2
56において、各種の画像処理に加えて自動覆い焼き処
理も行なわれた画像(出力画像)を表すシミュレーショ
ン画像が表示され、再度オペレータによってシミュレ−
ション画像の検定が行なわれ、自動覆い焼き処理を行う
ことで最適な処理条件が変化した画像処理が有れば、ス
テップ260で該画像処理の処理条件が修正される。
【0145】そして、オペレータがキーボード82を介
して「検定OK」を表す情報を入力すると、ステップ2
58からステップ284へ移行し、ステップ250で取
り込んだファインスキャン画像データ、及び自動覆い焼
き処理の処理パラメータを含む各種画像処理の処理条件
をイメージプロセッサ64へ出力して処理条件設定処理
を終了する。上記のステップ284は、実際に自動覆い
焼き処理を行うイメージプロセッサ64と共に本発明の
制御手段に対応している。
【0146】これにより、イメージプロセッサ64で
は、入力されたファインスキャン画像データに対し、図
10(A)に示すように、所定の表色系のデータに変換
し、変換後のデータを入力された処理パラメータに従っ
て補正した後に、元の表色系の画像データに逆変換する
自動覆い焼き処理を行う。また、処理条件設定処理で処
理条件が設定された他の画像処理も行い、画像処理後の
画像データを出力画像データとして出力する。
【0147】なお、画像の明度を変化させると、それに
伴って不自然に彩度が変化することがある。詳しくは、
画像中の低明度域の明度を高くすると彩度が不自然に高
くなることがあり、画像中の高明度域の明度を低くした
場合には彩度が不自然に低くなることがある。このた
め、明度の変更に伴って彩度が著しく変化する等の場合
には彩度の変化を抑制するために、自動覆い焼き処理と
して、図10(B)に示すように明度の変更量に応じて
彩度を補正することが好ましい。
【0148】図10(B)に示す自動覆い焼き処理は、
原画像データ(低解像度画像データ又はファインスキャ
ン画像データ)をマンセル表色系のデータ(明度V,彩
度C,色相H)に変換する色空間変換を行い、色空間変
換によって得られた明度信号1に対して明度に関する処
理パラメータを加算し、処理パラメータ加算後の明度信
号2を元の表色系の画像データへの逆変換に用いること
によって画像の明度を補正している。なお、明度に関す
る処理パラメータは画素単位で明度を補正するパラメー
タであり、或る画素に対するパラメータの符号が正であ
れば前記画素の明度は増加方向に補正され、前記符号が
負であれば前記画素の明度は減少方向に補正される。
【0149】また、図10(B)では、明度に対応した
関数を用いて、明度信号1を出力値1に変換すると共に
明度信号2を出力値2に変換し、色空間変換によって得
られた彩度信号1を、出力値1と出力値2の差分に相当
する差分信号で補正し、補正後の彩度信号2を元の表色
系の画像データへの逆変換に用いている。明度に対応し
た関数としては、例えば図10(C)に示すように、入
力値(明度)が高明度域の値又は低明度域の値のときに
のみ、入力値の変化に応じて出力値が変化する関数を用
いることができる。
【0150】これにより、中明度域に相当する明度の画
像領域の明度を補正(変更)する場合は彩度の補正量
(差分信号)が0又は0付近の値になると共に、高明度
域に相当する明度の画像領域、或いは低明度域に相当す
る明度の画像領域の明度を補正(変更)する場合にの
み、明度の変更量に応じて前記画像領域の彩度が補正さ
れることになる。従って、明度の変更に伴って彩度が不
自然に変化することを防止することができる。なお、明
度に対応する関数としては、入力値(明度)が高明度域
の値又は低明度域の値のときに入力値の変化に応じて出
力値が非線形に変化する関数を用いてもよい。
【0151】なお、第3実施形態では、異なる処理パラ
メータで自動覆い焼き処理を行うべき複数種の領域への
分割、及び各領域に対する濃度補正量及び色補正量の演
算を自動的に行って処理パラメータを設定した後に、デ
ィスプレイ80にシミュレーション画像を表示して処理
パラメータが適正か否か(領域分割及び各補正量が適正
か否か)をオペレータに検定させていたが、これに限定
されるものではなく、領域分割及び補正量の演算が適正
に行なわれる確率が高ければ、オペレータによる検定を
省略して処理パラメータの設定を完全に自動化してもよ
い。
【0152】また、第3実施形態ではファインスキャン
画像データを低解像度化することにより、第1実施形態
及び第2実施形態におけるプレスキャン画像データに相
当する低解像度画像データを得ていたが、これに限定さ
れるものではなく、プレスキャンを行って低解像度画像
データ(プレスキャン画像データ)を取得するようにし
てもよい。
【0153】また、第1実施形態及び第2実施形態では
複数種の領域への分割(覆い焼き処理領域の指定)及び
補正量(濃度補正値)の決定をオペレータによって各々
行なわせる態様、第3実施形態では複数種の領域への分
割及び補正量の決定を各々自動的に行う態様を説明した
が、これに限定されるものではなく、複数種の領域への
分割をオペレータによって行なわせ補正量の決定を自動
的に行うようにしてもよいし、複数種の領域への分割を
自動的に行い補正量の決定をオペレータによって行わせ
るようにしてもよい。
【0154】更に、上記では、読取センサとしてエリア
センサ(エリアCCD32)を用いた例を説明したが、
これに限定されるものではなく、ラインCCD等のよう
に光電変換セル列(センシング部)が1本又は複数本並
べられた構成のラインセンサを用いてもよい。またCC
Dセンサに代えて、例えばMOS型撮像素子等の他の読
取センサを用いてもよい。
【0155】また、上記では写真フィルムに記録された
フィルム画像を読み取る場合を例に説明したが、これに
限定されるものではなく、印画紙や普通紙、感熱紙等の
記録材料(反射原稿)に記録された画像の読み取りを行
うスキャナ(例えば複写機のスキャナ等)に本発明を適
用することも可能である。また、第3実施形態で説明し
た自動覆い焼き処理については、画像を読み取ることで
得られた画像データを処理対象とすることに限定される
ものではなく、例えばCD−R等の情報記憶媒体に記憶
された画像データや、通信回線を介して他の情報処理装
置から転送された画像データを処理対象とすることも可
能であることは言うまでもない。
【0156】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
及び請求項6記載の発明は、処理対象の原画像を、該原
画像上での濃度と出力画像上での適正な濃度との関係が
互いに異なる複数種の部分領域に分割し、出力画像上で
の前記複数種の部分領域の濃度を各々適正な濃度とする
ための処理条件に基づいて、出力画像上での濃度を複数
種の部分領域毎に独立に制御して、出力画像を表す画像
データを生成するので、原画像の画像内容に拘わらず、
画像中の各部の濃度を適正化した出力画像を得ることが
可能となる、という優れた効果を有する。
【0157】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、情報を入力するための入力手段を介して入力さ
れた少なくとも1種の部分領域を指定する情報に基づい
て、原画像を複数種の部分領域に分割するので、上記効
果に加え、原画像上での濃度と出力画像上での適正な濃
度との関係が互いに異なる複数種の部分領域に原画像を
確実に分割することができる、という効果を有する。
【0158】請求項3記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、原画像の各部における画像特徴量を演算し、画
像特徴量の演算結果に基づいて原画像を複数種の部分領
域に分割するので、上記効果に加え、部分領域の指定の
省力化を実現できる、という効果を有する。
【0159】請求項4記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、情報を入力するための入力手段を介して入力さ
れた少なくとも1種の部分領域の出力画像上での目標濃
度を表す情報に基づいて処理条件を設定するので、上記
効果に加え、適正な処理条件を得ることができる、とい
う効果を有する。
【0160】請求項5記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、原画像中の特定の部分領域の画像特徴量を演算
し、演算結果に基づいて処理条件を設定するので、上記
効果に加え、処理条件の設定の省力化を実現できる、と
いう効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ディジタルラボシステムの全体構成を示す概
略ブロック図である。
【図2】 フィルムスキャナの光学系の概略構成図であ
る。
【図3】 フィルムスキャナの信号処理系及び制御系の
概略構成を示すブロック図である。
【図4】 画像処理部の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図5】 第1実施形態に係る画像読取制御処理を示す
フローチャートである。
【図6】 第1実施形態に係るプレスキャン処理を示す
フローチャートである。
【図7】 第2実施形態に係る画像読取制御処理を示す
フローチャートである。
【図8】 第2実施形態に係る画像合成処理を示すフロ
ーチャートである。
【図9】 第3実施形態に係る処理条件設定処理を示す
フローチャートである。
【図10】 (A)及び(B)は画像データに対する自
動覆い焼き処理の内容(データフロー)の一例を示すブ
ロック図、(C)は明度に対応した関数の一例を示す線
図である。
【符号の説明】
10 ディジタルラボシステム 19 写真フィルム 32 エリアCCD 38 LCD 52 CCDドライバ 54 LCDドライバ 64 イメージプロセッサ 66 パーソナルコンピュータ 68 オートセットアップエンジン 80 ディスプレイ 82 キーボード
フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 BA02 BA11 BA25 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC03 CE09 CE11 CE17 DA08 DB02 DB06 DB09 DC16 DC23 DC25 5C062 AA05 AB03 AB17 AB22 AC04 AC07 AC21 AC24 BA00 5C076 AA01 AA36 BA06 CA10 5C077 LL19 MM20 PP15 PP21 PP37 PQ12 SS05 SS06 TT09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理対象の原画像を、該原画像上での濃
    度と出力画像上での適正な濃度との関係が互いに異なる
    複数種の部分領域に分割する領域分割手段と、 出力画像上での前記複数種の部分領域の濃度を各々適正
    な濃度とするための処理条件を設定する条件設定手段
    と、 前記条件設定手段によって設定された処理条件に基づい
    て、出力画像上での濃度を前記複数種の部分領域毎に独
    立に制御して、出力画像を表す画像データを生成する制
    御手段と、 を含む画像処理装置。
  2. 【請求項2】 情報を入力するための入力手段を更に備
    え、前記領域分割手段は、前記入力手段を介して入力さ
    れた少なくとも1種の部分領域を指定する情報に基づい
    て、原画像を前記複数種の部分領域に分割することを特
    徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記領域分割手段は、前記原画像を表す
    画像データに基づいて原画像の各部における画像特徴量
    を演算し、画像特徴量の演算結果に基づいて原画像を前
    記複数種の部分領域に分割することを特徴とする請求項
    1記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 情報を入力するための入力手段を更に備
    え、前記条件設定手段は、前記入力手段を介して入力さ
    れた少なくとも1種の部分領域の出力画像上での目標濃
    度を表す情報に基づいて前記処理条件を設定することを
    特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記条件設定手段は、前記原画像を表す
    画像データに基づいて原画像中の特定の部分領域の画像
    特徴量を演算し、特定の部分領域の画像特徴量の演算結
    果に基づいて前記処理条件を設定することを特徴とする
    請求項1記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 処理対象の原画像を、該原画像上での濃
    度と出力画像上での適正な濃度との関係が互いに異なる
    複数種の部分領域に分割し、 出力画像上での前記複数種の部分領域の濃度を各々適正
    な濃度とするための処理条件を設定し、 前記設定した処理条件に基づいて、出力画像上での濃度
    を前記複数種の部分領域毎に独立に制御して、出力画像
    を表す画像データを生成する画像処理方法。
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