JP2000277352A - リアクトル及びリアクトル用鉄心 - Google Patents

リアクトル及びリアクトル用鉄心

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JP2000277352A
JP2000277352A JP8361299A JP8361299A JP2000277352A JP 2000277352 A JP2000277352 A JP 2000277352A JP 8361299 A JP8361299 A JP 8361299A JP 8361299 A JP8361299 A JP 8361299A JP 2000277352 A JP2000277352 A JP 2000277352A
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iron core
reactor
concentration
winding
steel sheet
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JP8361299A
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English (en)
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Kazumoto Futaki
一元 二木
Masahiro Abe
正広 阿部
Tsunehiro Yamaji
常弘 山路
Hironori Ninomiya
弘憲 二宮
Misao Namikawa
操 浪川
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鉄心の磁束密度が低減でき、磁気飽和が生じに
くく、発熱の少ないリアクトルを提供する。 【解決手段】鉄心に巻線を施したリアクトルであって、
鉄心1は、電磁薄鋼板をトロイダル状に巻き円柱又は円
筒形状に成形してなり、その内径が外径の(1−2/
π)1/2 倍以下で、平均Si濃度が5.5wt%〜7.0
wt%のけい素鋼板であり、板厚方向にSiの濃度勾配
を有し、平均Si濃度が3.5〜7.0wt%、最高の
Si濃度と最低のSi濃度の差(ΔSi)が0.3wt
%以上の無方向性のけい素鋼板からなり、この鉄心を、
鉄心部分がロの字形状となる構造のリアクトルの巻線を
施す部分或いは鉄心部分が梁2個、柱3個となる構造の
リアクトルの巻線を施す柱3個の鉄心部分に適用したも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気回路中でイ
ンダクタンスを供給する機器または部品として使用され
るリアクトルまたはチョークコイル(この明細書におい
ては、両者を総称してリアクトルと略称する)に係り、
特に、スイッチング素子を応用した電源の高周波リップ
ルを除去するためのフィルターとして使用されるリアク
トルに関する。
【0002】
【従来の技術】スイッチング素子を応用した電源におい
て、スイッチングに伴う高周波のリップルを除去する部
品として、リアクトルが用いられる。リアクトルは、エ
アギャップを有する鉄心に通電用巻線を施し、巻線に電
流が流れる際に発生する鉄心の磁束でインダクタンスを
提供するものである。
【0003】このような構造のリアクトルとしては、直
方体状のブロックを柱とし、同じく直方体状のブロック
を梁として磁気回路を構成し、柱と梁の間にエアギャッ
プを取り柱の一部又は全部に巻線を施したものが安価で
あり、現在大量に生産されている。図1は鉄心ブロック
の外観を示し、複数枚の電磁薄鋼板1a...を接着材1bで
積層して直方体に構成されている。図2、図3はその鉄
心を用いた単相リアクトルを示し、鉄心1をロ字状に構
成したリアクトルの並行する二辺(図2)又は一辺(図
3)の鉄心1にボビン3を介して巻線2を施している。
図4は梁二個と柱3個の鉄心1で構成された3相リアク
トルを示し、柱の鉄心に巻線2を施して構成されてい
る。なお、これらの図において、符号4はリアクトルの
エアギャップを示すが、この部分は、非磁性の絶縁物と
してもよい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような構造のリア
クトルでは、ソレノイド状の巻線を使用するのが最も手
間が少なく安価である。しかしながら、鉄心が直方体で
ある場合は、その断面はソレノイド巻線のボビンが作る
円に内接する正方形以上に断面積を大きく出来ない。図
5に示すように、ソレノイド巻線のボビンの直径をDと
すると、直方体の断面積は高々0.5D2 であり、他の
部分はエアである。このため、鉄心の断面積が小さいと
磁束密度が上昇する。このことにより、通電電流を増加
させていくと、鉄心の磁気飽和が早く発熱の大きいリア
クトルとなる。
【0005】ソレノイドコイルのボビン内部の断面積は
0.79D2 である。(但し、0.79=π/4)。こ
こで、鉄心をソレノイド巻線と同径の渦巻き状にし、内
径を(1−2/π)1/2 D以下にすれば、鉄心の断面積
は、直方体の鉄心よりも大きくできる。このことによ
り、鉄心の磁束密度が低減でき、磁気飽和のより生じに
くく、発熱の少ないリアクトルが実現できる。
【0006】本発明はこの点に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、鉄心の磁束密度が低減で
き、磁気飽和が生じにくく、発熱の少ないリアクトルを
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明に係る鉄
心は、電磁薄鋼板を渦巻き状に巻いて円柱又は円筒形状
にしてなる鉄心で、特に、その内径が外径の(1−2/
π)1/2 倍以下であり、無方向性のけい素鋼板からな
り、(1)平均Si濃度が5.5wt%〜7.0wt%の無
方向性けい素鋼板、或いは、(2)板厚方向にSiの濃度
勾配を有し、平均Si濃度が3.5〜7.0wt%、最
高のSi濃度と最低のSi濃度の差(ΔSi)が0.3
wt%以上である無方向性けい素鋼板がよい。
【0008】本発明のかかるリアクトルは、これら鉄心
に巻線を施したもので、特に、これら鉄心は、鉄心部分
がロの字形状となる構造のリアクトルの巻線を施す鉄心
部分、鉄心部分が梁2個、柱3個となる構造のリアクト
ルの巻線を施す柱3個の鉄心部分に適用される。
【0009】
【発明の実施の形態】上記形状の鉄心は、直径が(1−
2/π)1/2 D以下の円柱状の芯金に、電磁薄鋼板を外
形がDになるように巻き付け、円柱状の鉄心を製造す
る。この際、内部の芯金は状況によって残存したまま使
用して円柱状としても、巻き取り後に引き抜いて除去し
て円筒状としても良い。
【0010】芯金を外した場合は、断面積が従来よりも
大きくなるように、内径が外径の(1−2/π)1/2
以下となるようにする。
【0011】薄鋼板の端部(巻き始め、巻き終り)の固
定をするためには、焼鈍成形、ワニス含浸成形およびそ
れを複合した方法を用いることができる。
【0012】鉄心の素材は、(1)平均Si濃度が5.5w
t%〜7.0wt%のけい素鋼板、或いは、(2)平均Si
濃度が3.5〜7.0wt%、最高のSi濃度と最低の
Si濃度の差(ΔSi)が0.3wt%以上である無方
向性のけい素鋼板が好適である。鉄心の素材の平均Si
濃度の上下限を限定した理由は、高周波鉄損を下げるに
は材料のシリコン濃度を高めることが有効であるが、一
方、リアクトルの特性(インダクタンス)を高めるには
材料の透磁率が高いことが有効である。従って、両特性
を勘案してSi濃度の上下限を設定した。ここで、(2)
の鉄心素材の下限を(1)の鉄心素材の下限よりも低くで
きるのは、(2)の鉄心素材ではΔSiの下限を0.3wt
%と規定しているためである。また、(2)の鉄心素材の
ΔSiの下限を設定したのは、20kHz以上で均一な
材料と比較して、鉄損を相当量(例えば5%以上)低減
するためには、ΔSiを0.3%以上とする必要がある
ためである。
【0013】このようにして得られた鉄心は、単層リア
クトル或いは三相リアクトルの巻線を施す鉄心部分に適
用される。その結果、鉄心の断面積を大きくして、鉄心
の磁束密度が低減でき、磁気飽和のより生じにくく、発
熱の少ないリアクトルが実現できる。
【0014】
【実施例】実施例1 図6は20W×20D×60Lの直方体鉄心を4個用い
て、そのうちの対向する2辺に巻線を施した従来型のリ
アクトル。図7は28.3Φ×4.5Φ×60Lのトロ
イダルコイルを巻線部分の鉄心とし、他の2辺は、20
W×28.3D×68.3Lとした本発明に係るリアク
トルを示す。これらの鉄心の平均Si濃度は6.5%、
ΔSiは0.1%である。従来型のリアクトルの断面積
は各辺とも400mm2 である。本発明に係るリアクト
ルはトロイダルコアの断面積、直方体の部分の断面積と
も566mmと、断面積が42%アップした。図8は、
本発明リアクトルと従来リアクトルのL−I特性を示し
たもので、この図から本発明によればリアクトルの寸法
を変えずにL−I特性を大幅に改善できることがわか
る。
【0015】実施例2 図9は、20W×20D×60Lの直方体鉄心を3個
(柱として)、20W×20W×100Lの直方体鉄心
を2個(梁として)用いて、柱にそれぞれU,V,Wの
巻線を施した3相リアクトルである。図10は28.3
Φ×4.5Φ×60Lのトロイダルコイルを巻線部分の
鉄心とし、他の2辺は、20W×28.3D×68.3
Lとした本発明に係るリアクトルである。これらの鉄心
の平均Si濃度は5.3%、ΔSiは2.0%である。
【0016】従来型のリアクトルの断面積は各辺とも4
00mm2 である。本発明に係るのリアクトルはトロイ
ダルコアの断面積、直方体の部分の断面積とも566m
mとそれぞれ42%アップした。図11は、本発明リア
クトルと従来リアクトルのL−I特性を示したもので、
この図から本発明によればリアクトルの寸法を変えずに
L−I特性を大幅に改善できることがわかる。
【0017】
【発明の効果】このように、この発明によれば、ソレノ
イドコイル内の鉄心断面積を、例えば、約1.5倍に増
加してリアクトルの電流容量を1.4倍に増大できる。
あるいは、同じ電流容量のリアクトルが小型化できる等
顕著な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来用いられていた直方体鉄心を示す図。
【図2】上記鉄心4個をロの字に配置し、対抗する2辺
に巻線を施した従来型の単層リアクトルを示す図。
【図3】図2の1辺のみに巻線を施した従来型の単層リ
アクトルを示す図。
【図4】直方体鉄心2個で梁を、3個で柱を構成し、3
個の柱に巻線を施した3相リアクトルを示す図。
【図5】円筒ボビンに直方体鉄心が配置されている場面
を示す。ボビン内にエア部分が存在することを示す図。
【図6】従来型の単相リアクトルの一例を示す図。
【図7】本発明に係る鉄心を使用した単相リアクトルを
示す図。
【図8】本発明に係るリアクトルのL−I特性の向上を
示す図。
【図9】従来型の三相リアクトルの一例を示す図。
【図10】本発明に係る鉄心を使用した三相リアクトル
を示す図。
【図11】本発明に係るリアクトルのL−I特性の向上
を示す図。
【符号の説明】
1 リアクトルの鉄心部分 2 リアクトルの巻線部分 3 巻線をまくためのボビン 4 リアクトルのエアギャップ(又は非磁性の絶縁物)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山路 常弘 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 二宮 弘憲 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 浪川 操 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁薄鋼板を渦巻き状に巻いて円柱又は
    円筒形状にしてなる鉄心。
  2. 【請求項2】 内径が外径の(1−2/π)1/2 倍以下
    である請求項1に記載の円筒形状の鉄心。
  3. 【請求項3】 電磁薄鋼板が無方向性のけい素鋼板から
    なる請求項1又は2に記載の鉄心。
  4. 【請求項4】 平均Si濃度が5.5wt%〜7.0wt
    %のけい素鋼板からなる請求項3に記載の鉄心。
  5. 【請求項5】 板厚方向にSiの濃度勾配を有し、平均
    Si濃度が3.5〜7.0wt%、最高のSi濃度と最
    低のSi濃度の差(ΔSi)が0.3wt%以上である
    けい素鋼板からなる請求項3に記載の鉄心。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の鉄心に巻
    線を施してなるリアクトル。
  7. 【請求項7】 鉄心部分がロの字形状構造のリアクトル
    において、巻線を施す鉄心部分が請求項1〜6のいずれ
    かに記載の鉄心である単層用リアクトル。
  8. 【請求項8】 鉄心部分が梁2個及び柱3個の構造のリ
    アクトルにおいて、巻線を施す柱3個の鉄心部分が請求
    項1〜6のいずれかに記載の鉄心であるリアクトル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009088378A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Daikin Ind Ltd リアクトル
CN114058961A (zh) * 2021-11-15 2022-02-18 宝武轻材(武汉)有限公司 一种厚度≤0.15mm无取向硅钢带及生产方法

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JP2009088378A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Daikin Ind Ltd リアクトル
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