JP2000276960A - 組み合わせ電気接点及びそれを用いたリレーならびにスイッチ - Google Patents

組み合わせ電気接点及びそれを用いたリレーならびにスイッチ

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Tokikazu Onodera
時一 小野寺
Suejiro Ikeda
末治郎 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対向する接点どうしが接触した閉状態にある
組み合わせ電気接点(ブレイク接点)の非動作時におい
て、すぐれた耐粘着性と安定した接触抵抗をともに実現
する。またそのような接点を用いたリレー及びスイッチ
を提供する。 【解決手段】 対向する2つの接点を組み合わせてなる
組み合わせ電気接点において少なくとも一方の接点の接
触表面層を、Agを7〜16重量%、Pdを1〜10重
量%含有するAuAgPd合金とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的小さな電流
域で使用する通信機器用小型リレー、小型スイッチ及び
それらに使用される組み合わせ電気接点に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、機器の小型化や低消費電力化の進
展に伴い、通信機器用プリント基板に搭載するリレー及
びスイッチの小型化及び高感度化が進んでいる。これら
小型リレー及び小型スイッチにおいては、その電気接点
の接点接触力も小さいため、特に初期の接触抵抗を安定
に保つために、接触表面層に柔らかい金属を使用するこ
とが望ましい。
【0003】また、前記接触表面層に使用される材料
は、例えばカバーなどプラスチック材料からなる部品の
中に置かれるため有機ガス雰囲気にさらされるので、こ
のような環境下、及びさらに使用状況や負荷条件が加わ
った環境下においても良好な接触抵抗を確保することが
可能な材料が望まれる。
【0004】そこで従来、柔らかく、表面状態が安定
し、高い導電性を有する材料であるAuやAuAg合金
を接点の接触表面層に使用することが一般的であった。
しかしこれらの材料は柔らかいがゆえに塑性変形しやす
く、それに伴って粘着が発生してリレーやスイッチの動
作不良を招く場合があり、信頼性の面で問題があった。
【0005】そこで、耐粘着性にすぐれた接触表面層材
料について、従来各種研究がなされてきた。例えば特開
平6−108181号公報において、Au又はAuAg
合金に対してPdを1〜10重量%、Cを10〜100
ppm添加して得られる合金を接点の接触表面層に使用
することにより、耐粘着性及び接触安定性に優れた電気
接点を得ることが開示されている。
【0006】また特開平6−325650号公報におい
ては、AuNi合金又はAuPd合金又はAuAgPt
合金を接触表面層に使用した接点を、Au又はAuAg
合金又はAuAgPt合金を接触表面層に使用した接点
と対向させ、これらを組み合わせ電気接点として使用す
ることにより、優れた耐粘着性及び接触安定性を得るこ
とが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のAu
等柔らかい金属を用いた電気接点における粘着の発生
は、 電気接点の動作時 同非動作時における装置外部からの衝撃 の双方において起こりうる。上記各公知例においては、
動作時における耐粘着性の改善は達成されていた。しか
し、非動作時の取り扱いによる外部からの振動及び衝
撃、あるいは超音波カッター等の振動が加わると、特に
接触表面層のAu含有率が高い場合、閉状態の接点(ブ
レイク接点)が粘着して接点開離不能あるいは開閉ミス
を起こすという問題があった。一方、Au含有率を低く
すると、耐粘着性が向上して上記の問題解消されるもの
の、安定した接触抵抗が得られなくなるという問題が生
じ、高い耐粘着性と安定した接触抵抗をともに得ること
ができなかった。
【0008】また、特にNiを含有するAu合金につい
ては、Niの偏析により接触抵抗の安定性が不充分であ
るという問題もあった。
【0009】そこで本発明の技術的課題は、特に対向す
る接点どうしが接触した閉状態にある組み合わせ電気接
点(ブレイク接点)の非動作時において、すぐれた耐粘
着性と安定した接触抵抗をともに実現することである。
またそのような接点を用いたリレー及びスイッチを提供
することである。
【0010】
【発明を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の組み合わせ電気接点は、 対向する2つの接
点を組み合わせてなる組み合わせ電気接点において、少
なくとも一方の接点の接触表面層がAgを7〜16重量
%、Pdを1〜10重量%含有するAuAgPd合金か
らなることを特徴とする。これにより、特に電気接点非
動作時の耐粘着性が向上し、また接触抵抗が安定する。
【0011】また本発明の組み合わせ電気接点は、対向
する2つの接点を組み合わせてなる組み合わせ電気接点
において、少なくとも一方の接点の接触表面層が、Ag
とPdとを合計で14重量%以上含有するAuAgPd
合金からなることを特徴とする。これにより、特に電気
接点非動作時の耐粘着性が向上し、また接触抵抗が安定
する。
【0012】また本発明の組み合わせ電気接点は、一方
の接点の接触表面層がAgを7〜16重量%、Pdを1
〜10重量%含有するAuAgPd合金からなり、もう
一方の接点の接触表面層がAuからなることを特徴とす
る。これにより、特に電気接点非動作時の耐粘着性が向
上し、また接触抵抗が安定する。
【0013】また本発明の組み合わせ電気接点は、一方
の接点の接触表面層がAgとPdとを合計で14重量%
以上含有するAuAgPd合金からなり、もう一方の接
点の接触表面層がAuからなることを特徴とする。これ
により、特に電気接点非動作時の耐粘着性が向上し、ま
た接触抵抗が安定する。
【0014】また本発明の組み合わせ電気接点は、一方
の接点の接触表面層がAgを7〜16重量%、Pdを1
〜10重量%含有するAuAgPd合金からなり、もう
一方の接点の接触表面層がAuAg合金層からなること
を特徴とする。これにより、特に電気接点非動作時の耐
粘着性が向上し、また接触抵抗が安定する。
【0015】また本発明の組み合わせ電気接点は、一方
の接点の接触表面層がAgとPdとを合計で14重量%
以上含有するAuAgPd合金からなり、もう一方の接
点の接触表面層がAuAg合金からなることを特徴とす
る。これにより、特に電気接点非動作時の耐粘着性が向
上し、また接触抵抗が安定する。
【0016】また本発明の組み合わせ電気接点は、接触
表面層が中間合金層を介在して接点ばねに接合された構
造であることを特徴とする。これにより、特に電気接点
の長期的動作に起因する接触表面層の摩耗等による接触
抵抗への影響を補完して、接点寿命の信頼性を確保す
る。
【0017】また本発明の組み合わせ電気接点は、中間
合金層がAgNi合金又はAgPd合金からなることを
特徴とする。 これにより、特に電気接点の長期的動作
に起因する接触表面層の摩耗等による接触抵抗への影響
を補完して、接点寿命の信頼性を確保する。
【0018】また本発明の組み合わせ電気接点は、接触
表面層が中間合金層を介在してベース金属層に接合さ
れ、そのベース金属層がさらに接点ばねに接合された構
造であることを特徴とする。これにより、接触表面層及
び中間合金層の接点ばねへの接合が容易となり、また接
合強度が向上する。
【0019】また本発明の組み合わせ電気接点は、ベー
ス金属層がCuNi合金からなることを特徴とする。こ
れにより、接触表面層及び中間合金層の接点ばねへの接
合が容易となり、また接合強度が向上する。
【0020】また本発明のリレーは請求項1〜10のい
ずれか一に記載の組み合わせ電気接点を使用して構成さ
れることを特徴とする。これにより、特に電気接点非動
作時の耐粘着性が向上し、また接触抵抗が安定し、信頼
性の高いリレーが得られる。
【0021】また本発明のスイッチは、請求項1〜10
のいずれか一に記載の組み合わせ電気接点を使用して構
成されることを特徴とする。これにより、特に電気接点
非動作時の耐粘着性が向上し、また接触抵抗が安定し、
信頼性の高いスイッチが得られる。
【0022】本発明者らは、AuAgPd合金を電気接
点の接触表面層に使用すれば、上述の特開平6−108
181号公報において示されたAuPdC合金に比較し
て特に非動作時の耐粘着性に優れるという知見を得た。
また本発明においては、特開平6−325650号公報
における技術と同様に、対向する接点それぞれの接触表
面層に使用する材料について異種材料による組み合わせ
を行っているが、それにとどまらず、接触表面層とその
下層である中間金属層との材料との組み合わせをも検討
することによりその効果を一層高めることが可能である
との知見をも得た。
【0023】まず接触表面層に適用する材料について
は、少なくとも一方の接点についてAuAgPd合金を
使用することが望ましく、特にAgの含有量が耐粘着性
及び接触抵抗に対して大きく寄与することを見出した。
Ag含有量があまりにも少ない(例えばAg5重量%以
下)場合には、相対的にAu含有量が増加して合金の硬
度が低くなる結果、耐粘着性が不充分となる。この場
合、耐粘着性を向上する方法としてはPdの含有量を増
加させる方法があるが、Pdの含有量が多いと接点上の
有機物が変化してブラウンパウダーと称される絶縁物が
生成されやすくなり、その結果、接触が不充分となりや
すい。一方、Agの含有量があまりにも多い(例えば2
0重量%以上)場合には耐硫化性が不充分となりやすい
ことが既に知られている。そこで、このような見地から
検討を行った結果、Agの含有量は7〜16重量%が望
ましいことが明らかとなった。
【0024】また、Pdの含有量についても検討を行っ
た。Pdの含有量があまりにも少ないとAuAg合金の
硬度に近くなり、耐粘着性を高める効果が少ない。一
方、Pdの含有量が多いと、上述のとおり絶縁物の生成
による接触不良を招きやすい。そこで検討を行ったとこ
ろ、Pdの含有量は1〜10重量%が望ましいことが明
らかとなった。なお、接触表面層の上記AuAgPd合
金中には、大気中に多く存在するCがPdと固溶しあ
い、10ppmm程度不純物として含有されることはい
うまでもない。
【0025】以上を別の観点から検討したところ、Au
−Ag−Pd系3元合金においては、AgとPdとの含
有量合計(逆にいえばAu含有残量)が、特に粘着発生
率及び接触抵抗に対して大きく寄与することが明らかと
なった。すなわち、AgとPdとの含有両合計が14重
量%以上である場合、耐粘着性がきわめて優れることが
明らかとなった。
【0026】リレーやスイッチの組み合わせ電気接点の
開閉部には、初期に開状態のメイク接点と、閉状態であ
るブレイク接点とがある。メイク接点側は初期には開状
態のままであって、その接触表面層はカバーなどから生
じる有機ガスにさらされやすい。そこで、対向する可動
接点と固定接点とのうち一方の接触表面層には表面状態
が安定で有機ガスへの耐性にすぐれたAu又はAuAg
合金を使用することが一般的である。そしてこのように
柔らかい金属又は合金を接触表面層に使用する場合に
は、耐粘着性を向上するために、もう一方の接触表面層
にはそれらよりも硬度の高い合金(Ag含有量の多いA
uAg合金等)を使用することが一般的である。本発明
においてもメイク接点側は、対向する接点のうち一方の
接触表面層には上記AuAgPd合金を使用し、もう一
方の接触表面層にはAu又はAuAg合金を使用するこ
とが望ましい。
【0027】ブレイク接点側は初期には閉状態のままで
あって、接触表面層はカバーなどから生じる有機ガスに
さらされることが少ない。また、外部からの衝撃や振動
等により粘着を起こしやすいことから、ある程度硬度の
高い合金を使用することにより、一定以上の耐粘着性を
確保することが一般的である。しかしすでに述べたよう
に、高い耐粘着性を得るために硬度の大きい合金を使用
した場合には、接触抵抗の安定性に欠ける結果を招いて
いるのが現状であった。これに対して本発明においては
上記AuAgPd合金を対向する両接点の接触表面層に
使用することにより、高い耐粘着性と安定した接触抵抗
とをともに実現することが可能であることを見出した。
特に、ブレイク接点側で問題となる、電気接点非動作時
における外部からの衝撃や振動による粘着発生を防止す
る効果が大であることがわかった。
【0028】上記接触表面層は、中間金属層を介して接
点ばねに接合される。この中間金属層は、本発明の主な
課題である電気接点非動作時における耐粘着性及び接触
安定性の向上に対して直接的に寄与するものではない
が、電気接点の長期的動作による接触表面層の摩耗が起
こった場合やそれにともなってピンホールが発生した場
合の接触抵抗特性への影響を補完して、接点寿命の信頼
性を確保するものとして、従来より設けられてきたもの
であり、その構成材料は電気的な負荷条件、及び接触表
面層の構成材料との組み合わせに応じて最適なものを選
択することが一般的である。本発明においても同様の見
地から検討を行った結果、電気的負荷が低負荷である場
合にはAgNi合金、中及び低負荷である場合にはAg
Pd合金とすることが好ましいことがわかった。
【0029】また、上記中間金属層と接点ばねとの間に
さらにベース金属層を設けてもよい。このようなベース
金属層は、従来、中間金属層と接点ばねとの接合性を高
める目的で設けられることがあったが、本発明において
も同様の目的で設けるものである。、ベース金属層の構
成材料は、リン青銅等接点ばねの構成材料に対する溶接
性にすぐれたCuNi合金とすることが望ましい。
【0030】
【実施例】本発明の実施例とその比較例を示す。
【0031】表1に示す材料構成の電気接点を作製し、
図1に一実施例として示すリレー100のブレイク側接
点110として組み込んだうえで、それらの性能評価を
行った。リレー100は有極構造でノンラッチタイプの
超小型シグナルリレーであり、また密封タイプである。
可動接点は双子接点で、接触力は約5gr、接点ギャッ
プは0.3mmである。接点は一実施例として図2のよ
うな断面構造の接点テープ200であって、上層より接
触表面層210、中間金属層220、ベース金属層23
0の積層構造となっており、抵抗溶接により接点ばねと
端子とに接合されている。ベース金属層は従来一般的に
使用されているCuNi合金により作製した。中間金属
層については、各実施例及び比較例ともにAgPd60
合金を用いた。
【表1】 ※◎極めて良好、○良好、×悪い、××極めて悪い
【0032】(1)耐粘着性の評価 (A)非動作時における外部からの衝撃に対する耐粘着
性の評価 上記実施例及び比較例の電気接点を組み込んだリレー各
20個について、電気接点非動作時における外部からの
衝撃に対する耐粘着性について試験を行った。550m
m長さの筒状のマガジンにリレーを入れ、このマガジン
の両端部にゴム製のストッパーで蓋をして垂直方向に自
重落下を3回繰り返した後、接点間の粘着発生の有無を
確認して粘着発生率を求めた結果を表1及び図3に示
す。比較例1においては粘着発生率が100%であり、
外部からの衝撃によって電気接点の粘着が容易に起こる
ことがわかった。また比較例2、3、5における粘着発
生率は比較例1よりも低下しているが、依然として30
〜50%であり、やはり粘着の起こりやすいことがわか
った。これに対して各実施例及び比較例4における粘着
発生率は15%以下と低く、外部からの衝撃による粘着
が起こりにくいことが明らかとなった。
【0033】また、各実施例、比較例1、及び比較例5
についての試験結果により、AuAgPd合金における
AgとPdとの含有量合計と、粘着発生率との関係を図
4に示した。ここから明らかなように、AgとPdとの
含有量合計が14%以上(逆にいえばAu含有量が86
重量%未満)である場合には、粘着発生率が低くなるこ
とが明らかとなった。
【0034】(B)電気接点動作時における耐粘着性の
評価 上記実施例及び比較例の電気接点について、電気接点動
作時における耐粘着性についても調査を行った。その結
果、各実施例及び比較例ともに十分な耐粘着性を有して
いることがわかった。
【0035】(2)接触抵抗の安定性の評価 (A)高温環境での機械的走行試験 上記実施例及び比較例の電気接点を組み込んだリレー各
20個についてその電気接点を70℃において10H
z、50duty、無負荷で1000万回機械的に開閉
させたときの接触抵抗の変化について調査した。その結
果を表1及び図5に示す。各実施例、比較例1、比較例
2、及び比較例5においては試験後も接触抵抗の変化量
は少なく、値のばらつきも小さかった。これに対して比
較例3及び比較例4においては、試験後の接触抵抗値の
ばらつきが大きく、製品の信頼性に乏しいことが明らか
となった。
【0036】(B)常温環境での機械的走行試験 実施例1〜3及び比較例1〜4の電気接点を組み込んだ
リレー各20個についてその電気接点を25℃において
10Hz、50duty、無負荷で2000万回機械的
に開閉させたときの接触抵抗の変化について調査した。
その結果を図6に示す。実施例1〜3、比較例1、及び
比較例3においては試験後も接触抵抗の変化量は少な
く、値のばらつきも小さかった。これに対して比較例2
及び比較例4においては、試験後の接触抵抗値のばらつ
きが大きく、製品の信頼性に乏しいことが明らかとなっ
た。
【0037】(C)高温環境での安定性の評価 実施例1〜3及び比較例1〜4の電気接点を組み込んだ
リレー各20個について、無負荷状態で85℃の環境下
に800時間放置した場合の接触抵抗の変化を調査し
た。図7に各実施例及び比較例の初期及び放置後の接触
抵抗を示す。実施例、比較例ともに、放置後の接触抵抗
の変化量は少なく、試料による値のばらつきも小さかっ
た。
【0038】上記各性能評価の結果をまとめると、Au
Ag合金は耐粘着性と接触安定性の両方を満足すること
が困難であった。また、AuAgPd合金を使用した場
合、Agの含有量が7重量%未満では、電気接点動作時
における耐粘着性及び接触安定性にはすぐれるものの、
電気接点非動作時における外部衝撃に対する耐粘着性が
不充分であることが明らかとなった。これに対し、本発
明のAg7〜16重量%含有のAuAgPd合金におい
ては電気接点動作時において耐粘着性にすぐれることは
もちろんのこと、非動作時においても耐粘着性と接触抵
抗という両特性を同時に満足することが明らかとなっ
た。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、接触安定
性や動作時の耐粘着性とともに非動作時の耐粘着性も優
れた電気接点を得る。またそのような接点を用いたリレ
ー及びスイッチを得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の組み合わせ電気接点の性能評価にお
いて組み込みを行うリレーの概略図である。
【図2】 本発明の組み合わせ電気接点の断面概略図で
ある。
【図3】 本発明の組み合わせ電気接点実施例及び比較
例の非動作時粘着発生率を示す図である。
【図4】 AuAgPd合金におけるAgPd含有両合
計と粘着発生率との関係を示す図である。
【図5】 本発明の組み合わせ電気接点実施例及び比較
例についての高温機械的走行試験の結果を示す図であ
る。
【図6】 本発明の組み合わせ電気接点実施例及び比較
例についての常温機械的走行試験の結果を示す図であ
る。
【図7】 本発明の組み合わせ電気接点実施例及び比較
例についての高温放置試験の結果を示す図である。
【符号の説明】
100 リレー 110 ブレイク接点 120 メイク接点 130 接点ばね 140 カバー 150 下部封止 160 鉄芯 170 コイル 180 マグネット 200 接点テープ 210 接触表面層 220 中間金属層 230 ベース金属層

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する2つの接点を組み合わせてなる
    組み合わせ電気接点において、少なくとも一方の接点の
    接触表面層がAgを7〜16重量%、Pdを1〜10重
    量%含有するAuAgPd合金からなることを特徴とす
    る組み合わせ電気接点。
  2. 【請求項2】 対向する2つの接点を組み合わせてなる
    組み合わせ電気接点において、少なくとも一方の接点の
    接触表面層が、AgとPdとを合計で14重量%以上含
    有するAuAgPd合金からなることを特徴とする請求
    項1に記載の組み合わせ電気接点。
  3. 【請求項3】 一方の接点の接触表面層がAgを7〜1
    6重量%、Pdを1〜10重量%含有するAuAgPd
    合金からなり、もう一方の接点の接触表面層がAuから
    なることを特徴とする組み合わせ電気接点。
  4. 【請求項4】 一方の接点の接触表面層がAgとPdと
    を合計で14重量%以上含有するAuAgPd合金から
    なり、もう一方の接点の接触表面層がAuからなること
    を特徴とする請求項3に記載の組み合わせ電気接点。
  5. 【請求項5】 一方の接点の接触表面層がAgを7〜1
    6重量%、Pdを1〜10重量%含有するAuAgPd
    合金からなり、もう一方の接点の接触表面層がAuAg
    合金からなることを特徴とする組み合わせ電気接点。
  6. 【請求項6】 一方の接点の接触表面層がAgとPdと
    を合計で14重量%以上含有するAuAgPd合金から
    なり、もう一方の接点の接触表面層がAuAg合金層か
    らなることを特徴とする請求項5に記載の組み合わせ電
    気接点。
  7. 【請求項7】 接触表面層が中間合金層を介在して接点
    ばねに接合された構造であることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれか一に記載の組み合わせ電気接点。
  8. 【請求項8】 中間合金層がAgNi合金又はAgPd
    合金からなることを特徴とする請求項7に記載の組み合
    わせ電気接点。
  9. 【請求項9】 接触表面層が中間合金層を介在してベー
    ス金属層に接合され、そのベース金属層がさらに接点ば
    ねに接合された構造であることを特徴とする請求項1〜
    6のいずれか一に記載の組み合わせ電気接点。
  10. 【請求項10】 ベース金属層がCuNi合金からなる
    ことを特徴とする請求項9に記載の組み合わせ電気接
    点。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか一に記載の
    組み合わせ電気接点を使用して構成されていることを特
    徴とするリレー。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれか一に記載の
    組み合わせ電気接点を使用して構成されていることを特
    徴とするスイッチ。
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