JP2000275567A - ビーム整形光学系および記録再生装置 - Google Patents

ビーム整形光学系および記録再生装置

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JP2000275567A
JP2000275567A JP11079356A JP7935699A JP2000275567A JP 2000275567 A JP2000275567 A JP 2000275567A JP 11079356 A JP11079356 A JP 11079356A JP 7935699 A JP7935699 A JP 7935699A JP 2000275567 A JP2000275567 A JP 2000275567A
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beam shaping
shaping optical
semiconductor laser
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Yoshitaka Takahashi
義孝 高橋
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】記録再生装置のビーム整形において、記録面上
に略円形状の光スポットを安定して形成し、なおかつ十
分な光利用効率を確保する。 【解決手段】半導体レーザからの光束を、対物レンズに
より記録媒体の記録面上に光スポットとして集光させ、
情報の記録・再生・消去の1以上を行う記録再生装置に
おいて、半導体レーザからの光束を平行光束化するとと
もに、半導体レーザの活性層に平行な方向の光束径を拡
大するビーム整形光学系で、ビーム整形倍率:M、光束
径の拡大を行わない方向における焦点距離:fk、半導
体レーザの活性層に平行な方向における光束発散角の半
値全幅:θP、対物レンズの焦点距離:f0および開口
数:NA0により、P=[M・fk・sin(θP/2)]/
(f0・NA0)で定義される対物レンズエッジ入射強度:
Pが、条件:0.55≦P≦0.9を満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はビーム整形光学系
および記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザからの光束を、対物レンズ
により記録媒体の記録面上に光スポットとして集光さ
せ、情報の記録・再生・消去の1以上を行う記録再生装
置は、所謂「光ピックアップ装置」として広く知られて
いる。図5(a)は、このような記録再生装置の典型的
な1例を説明図的に略示している。半導体レーザ1から
出射した光は、カップリングレンズ2により平行光束化
され、ビームスプリッタ3を透過し、対物レンズ4によ
り収束光束に変換されて、コンパクトディスクやDVD
等の記録媒体5の透明基板を透過して、記録面上に光ス
ポットとして集光する。記録面により反射された光束は
「戻り光束」となり、対物レンズ4を透過して略平行光
に戻され、ビームスプリッタ3により反射されて、図示
されない「信号検出系」に入射する。信号検出系は、戻
り光束に基づき、フォーカス誤差信号、トラック誤差信
号を発生し、情報再生時には再生信号も発生させる。フ
ォーカス誤差信号・トラック誤差信号は図示されない制
御手段に入力し、フォーカシングおよびトラッキングの
サーボ制御に供される。周知の如く、半導体レーザ1か
ら放射される放射光束は発散性であるが、その強度分布
は非等方的で、図5(b)に示すように、半導体レーザ
の接合面に平行な方向(半値全角:θP)とこれに垂直
な方向(半値全角:θN)での強度分布が互いに異なっ
ている。遠視野像での代表的な値はθP≒10度、θN
30度である。このように、発散角が非等方な光束を、
カップリングレンズ2で略平行光にすると、カップリン
グされた光束の光束断面は楕円形状となり、対物レンズ
4で集光すると、記録面上に形成される光スポットは
「楕円形状」になる。図5(c)に示すように、楕円形
の光スポット6の長軸方向が「記録媒体のトラック7と
直交」すると、複数のトラック7が光照射され、隣接ト
ラックからの情報信号の漏れ込み(クロストーク)や、
隣接トラックへの書き込みなどの不具合を生ずる。逆
に、図5(d)に示すように、楕円スポット6の長軸方
向が記録媒体のトラック7と平行であると、データ記録
方向の分解能が低下し、再生信号検出や情報の書き込み
に支障がでる虞れがある。このような観点から、記録媒
体の記録面上に形成される光スポットは「略円形状」で
あることが好ましい。
【0003】ビーム整形光学系は、略円形状の光スポッ
トを実現するため「対物レンズに入射する光束の光束断
面形状を円形状に近くする光学系」であり、半導体レー
ザからの光束の光束径を、接合面に平行な方向に拡大さ
せる。ビーム整形光学系として従来から知られたものと
して、シリンダレンズを用いる方式とプリズムを用いる
方式とある。
【0004】図6(a)は、シリンダレンズを用いたビ
ーム整形方式を示している。(a−1)は、半導体レー
ザの接合面に平行な方向の断面図、(a−2)は、上記
接合面に直交する方向の断面図である。カップリングレ
ンズ8で、光束のθP方向(前記発散角がθPとなる方
向:接合面に平行で光束主光線に直交する方向)とθN
方向(前記発散角がθNとなる方向:接合面に直交する
方向)の相対強度:ξ(ピーク強度に対する比率)まで
の光を取り込んだとすると、θN 方向(a−2)では光束
径:D1の平行光が得られるが、θP 方向では、カップ
リングレンズ8のみでは光束径:D0(<D1)しか得
られない。そこで、シリンダレンズ9,10を用い、θ
P 方向のみの光束径をD0からD1へ拡大する。図6
(b)は、プリズム11を用いたビーム整形方式を示し
ている。図に示されているのは、接合面に平行な方向の
光束である。カップリングレンズ8により光束径:D0
となった平行光束は、プリズム11による屈折を利用し
て光束径をD1に拡大される。プリズムを用いるビーム
整形方式は、図6(b)に示されたように、プリズムに
よる屈折で光路を曲げる必要があるため、記録再生装置
の光学系が大型化するという問題点がある。ビーム整形
はまた、光源としての半導体レーザから放射される光を
有効に利用できるように行われることが好ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、記録再生
装置のビーム整形において、記録媒体の記録面上に略円
形状の光スポットを安定して形成し、なおかつ十分な光
利用効率を確保することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明のビーム整形光
学系は「半導体レーザからの光束を、対物レンズにより
記録媒体の記録面上に光スポットとして集光させ、情報
の記録・再生・消去の1以上を行う記録再生装置におい
て、半導体レーザからの光束を平行光束化するととも
に、半導体レーザの活性層に平行な方向の光束径を拡大
するビーム整形光学系」であって、以下の点を特徴とす
る(請求項1)。即ち、ビーム整形倍率:M、光束径の
拡大を行わない方向(前記活性層に直交する方向に対応
する方向)におけるビーム整形光学系の焦点距離:f
k 、半導体レーザの活性層に平行な方向における光束発
散角の半値全幅:θP 、対物レンズの焦点距離:f0
よび開口数:NA0により、 P=[M・fk・sin(θP/2)]/(f0・NA0) (A) で定義される対物レンズエッジ入射強度:Pが、条件: (1) 0.55≦P≦0.9 を満足するように、ビーム整形倍率:Mおよび焦点距
離:fk を設定される。ビーム整形倍率:Mは、ビーム
整形によりθP 方向の光束径が拡大される倍率を言う。
例えば、前述の図6(a)に示した光束径:D0と光束
径:D1との比:D1/D0である。請求項1記載のビ
ーム整形光学系は、光学系の形態としては、図6(a)
に示すような「カップリングレンズ8と2枚のシリンダ
レンズ9,10の組合せ」として構成することができ
る。勿論、上記条件(1)が満足されねばならない。こ
のように、ビーム整形光学系を構成する場合において
は、前記焦点距離:fk は「カップリングレンズ8自体
の焦点距離」である。この発明のビーム整形光学系はま
た「半導体レーザの活性層に平行な方向に焦点距離:f
y を有し、活性層に直交する方向に焦点距離:fx(<
y)を有する単一のレンズ」として構成することもで
きる(請求項2)。前述の図6(a)の場合のように、
カップリングレンズとシリンダレンズの複合系としてビ
ーム整形光学系を構成する場合、この光学素子の相対的
な位置関係を正確に調整する必要があるが、請求項2記
載のビーム整形光学系のように「単一のレンズ」で構成
すれば、レンズ相互の調整は不要であり、記録再生装置
をコンパクト化・低コスト化することが可能である。
【0007】上記請求項2記載のビーム整形光学系は、
条件: (2) 0.55≦[fy・sin(θP/2)]/(f0・N
0)≦0.9 を満足し、かつ、fx=fy/Mを満足するように焦点距
離:fx,fyを設定することができる(請求項3)。ま
た、請求項1または2または3記載のビーム整形光学系
において、半導体レーザの活性層に直交する方向の光束
発散角の半値全角:θNに対して、条件: (3) 0.8≦[fk・sin(θN/2)]/(f0・NA0) が満足されるように、即ち、対物レンズの焦点距離:f
0や開口数:NA0、光束発散角の半値全角:θNに対
し、ビーム整形光学系の焦点距離:fk(=fx)が、条
件(3)を満足する用に設定されることが好ましい(請
求項4)。上記請求項2または3または4記載のビーム
整形光学系は、焦点距離:fx,fyが、条件: (4) fy・sin(θP/2)≦fx・sin(θN/2) を満足することが好ましい(請求項5)。また、上記請
求項2〜5の任意の1に記載のビーム整形光学系におい
て、ビーム整形光学系を構成する単一のレンズの周面部
に「光軸に平行な平坦部」を1以上形成することができ
る(請求項6)。この場合において、平坦部は「半導体
レーザの活性層に平行な方向および/または直交する方
向」となるように、もしくは「活性層に平行な方向に対
して所定の角をなす」ように形成するのが良い(請求項
7)。この発明の記録再生装置は「半導体レーザからの
光束を、対物レンズにより記録媒体の記録面上に光スポ
ットとして集光させ、情報の記録・再生・消去の1以上
を行う記録再生装置」であって、半導体レーザからの光
束を平行光束化するとともに、半導体レーザの活性層に
平行な方向の光束径を拡大するビーム整形光学系とし
て、上記請求項1〜7の任意の1に記載のビーム整形光
学系を使用することを特徴とする(請求項8)。この発
明の記録再生装置は、上記のように情報の記録・再生・
消去の1以上を行うのであるから、記録または再生また
は消去の何れかを行うように構成することは勿論、記録
と再生、再生と消去、記録と消去を行うようにも、記録
と再生と消去とを行うように構成することもできる。こ
の発明のビーム整形光学系は、2以上の半導体レーザに
共用することができる。例えば、波長が互いに異なり、
高記録密度用の短波長の半導体レーザと、低記録密度用
の長波長の半導体レーザとを、同一の記録再生装置に組
み込み、記録媒体(CD−RやDVD等)の記録密度に
応じて、使用光源を切り換えて記録、再生等を行うよう
に記録再生装置を構成することができ、このような場
合、ビーム整形光学系を上記2種あるいは3種以上の半
導体レーザに共用することができるのである。前述の如
く、プリズムを用いるビーム整形光学系は、記録再生装
置を大型化するというデメリットはあるが、この発明の
ビーム形成光学系は、図6(b)に示すような「プリズ
ムを用いるビーム整形光学系」にも適用することができ
る。その場合、焦点距離:fk は、カップリングレンズ
8の焦点距離であり、ビーム整形倍率:Mはプリズム1
1による拡大倍率である。
【0008】
【発明の実施の形態】図5(a)に即して上に説明した
記録再生装置において、対物レンズ4の開口数を「NA
0」、焦点距離を「f0」とすると、対物レンズ4の「有
効径」は概略「2f0・NA0」となる。一方、ビーム整
形光学系として、例えば、図6(a)に即して説明した
ような「半導体レーザからの光束を平行光束化するカッ
プリングレンズと、平行光束化された光束の光束径を拡
大する拡大系(図6(a)では2枚のシリンダレンズ)
との組合せ」を考え、このようなビーム整形光学系にお
ける、光束の拡大を行わない方向(前述のθN方向)の
焦点距離をfK(図6(a)の例ではカップリングレンズ
8の焦点距離)とし、θP 方向における光束発散角の半
値全幅をθP 、ビーム整形倍率をMすると「2M・fk
・sin(θP/2)」は、ビーム整形された「実質的に
平行な光束」におけるθP 方向の実質的な光束径(発散
光束における半値幅光束をビーム整形した光束に関する
光束径)を与える。従って「[M・fk・sin(θP/
2)]/(f0・NA0)」は「ビーム整形された平行光
束の、対物レンズの有効径に対する割合」を表す。この
量を「対物レンズエッジ入射強度:P」と定義する。
「対物レンズエッジ入射強度:P」をパラメータとして
変化させたとき、記録媒体5の記録面に形成される光ス
ポットのスポット径(θP方向のスポット径)と、結合
効率の変化を示したのが図1である。「結合効率」は、
半導体レーザから放射される光量のうち、光スポット形
成に寄与した光量の割合である。スポット径および結合
効率は「それらの最大値を1として規格化」してある。
「光スポット径」は、対物レンズエッジ入射強度:Pが
増大するにつれて次第に小さくなり、P≧0.55の領
域で実質的に安定する。Pが大きくなることは、対物レ
ンズに入射する光束の「θP 方向の光束径」が大きくな
ることを意味し、それに応じてθP 方向の光スポット径
が小さくなるのである。そしてPがある程度大きくなる
と、対物レンズに入射する光束が「対物レンズの有効径
より大きくなる」ため、Pの増大に対してスポット径が
殆ど変動しなくなる。この間、θN 方向における光束径
は変化しないから、上記P≧0.55の領域において、
θP 方向のスポット径が安定した状態では、記録面上の
光スポットのスポット形状は「略円形状」になる。「結
合効率」は、対物レンズエッジ入射強度:Pの増大と共
に略直線的に減少する。即ち、Pが大きくなると、対物
レンズの有効径で「ケラれる光束部分」が大きくなり、
結合効率が低下する。記録再生装置における光利用効率
に関する実用的な観点からして、結合効率は上記規格化
された大きさで、0.4以上であることが好ましい。従
って、光スポットの形状が略円形状となり「スポット径
が安定し、なおかつ、光利用効率が良好であるのは、対
物レンズエッジ入射強度:Pが0.55以上で、0.9
以下である」ことが分かる(請求項1)。
【0009】図2は、ビーム整形光学系を単一のレンズ
とした実施の形態を示している。ビーム整形光学系20
は、半導体レーザからの発散光束を平行光束化する機能
とともに、半導体レーザの活性層に平行な方向の光束径
を拡大する機能を有する。即ち、ビーム整形光学系20
は、半導体レーザの活性層に平行な方向(図のY方向)
に焦点距離:fy を有し、活性層に直交する方向(図の
X方向)に焦点距離:fx(<fy)を有する(請求項
2)。なお、図2において符号30は、半導体レーザ光
源とビーム整形光学系20との間に配備される透明平行
平板状の光学部品、即ち、半導体レーザのカバーガラス
や回折格子等を一枚の透明平行平板にまとめて示してい
る。この場合におけるビーム整形倍率:Mはfy/fx
あり、Pの定義式(A)式における「fk」はfk=fX
であるから、これらを(A)式に代入すると、条件
(1)は、 0.55≦[fy・sin(θP/2)]/(f0・NA0)≦0.9 即ち、条件(2)となる。従って、ビーム整形光学系を
単一のレンズとして構成する場合は、条件(2)を満足
するように、焦点距離:fx,fyを設定することにより
「略円形状の光スポットを得、十分な光利用効率を確
保」することができる(請求項3)。
【0010】ところで、記録媒体に高速記録を行う場合
や、消去や再生を高速化する場合には、記録媒体の記録
面に集光する光スポットの強度を高める必要がある。そ
のためには半導体レーザの光出力を高くすれば良いが、
光出力を高めるには限界がある。このため、上記の高速
化への対応には、光学系における光利用効率、即ち前述
した「結合効率」を高めることが重要になる。結合効率
を上げるには「ビーム整形光学系の焦点距離を短く」す
ればよい。しかし、焦点距離を短くしていくと、対物レ
ンズの縁に入射する相対強度が低下するためスポット径
が拡大する。小さいスポット径を確保しつつ、結合効率
を有効に高めるには、条件(1)または(2)を満足す
るようにビーム整形光学系の焦点距離を決定する必要が
ある。その際、焦点距離を短くしていくと、焦点深度が
浅くなりビーム整形光学系の光軸方向の位置精度が厳し
くなる。ビーム整形光学系においてはθP方向の焦点距
離の方が、θN方向の焦点距離より長いため、θP方向の
深度がより浅くなる(位置精度が厳しくなる)のはθN
方向である。図3は、横軸にθN方向の対物レンズエッ
ジ入射強度:PNをとり、ビーム整形光学系の光軸方向
必要位置精度を表したグラフを示す。 PN=[fx・sin(θN/2)]/(f0・NA0) である。ビーム整形光学系の位置精度としては、400
μm以上もあれば十分であるから、図3により、条件
(3)、即ち「0.8≦PN」を満足するようにθN方向
の焦点距離:fxを決定することにより「組立ての容易
なビーム整形光学系を実現」できる(請求項4)。
【0011】記録媒体上に集光する光スポットは、ビー
ム整形光学系を用いても、多くの場合「厳密には楕円形
状」である。光スポットの楕円の向きは記録再生装置の
仕様により決定される。例えば、トラック直交方向より
もトラック方向の分解能を重視するのであれば「トラッ
ク方向に短軸を有する光スポット」を形成する。この発
明において、記録面上に形成する光スポットは「略円形
状」である。一方、半導体レーザから放射される発散光
束において、角:θP,θNは、半導体レーザの個体ごと
に若干のばらつきがある。このような発散角のばらつき
は、上の如く設定された光スポットの長軸方向と単軸方
向とを逆転させる原因となる。このような光スポットの
長・単軸の逆転を防止するには「対物レンズへの入射光
束の対物レンズの縁に入射する相対強度」を、常に、θ
P方向よりもθN方向が強くなるように設定しておけよ
い。このための条件は、P≦PN、即ち、 [fy・sin(θP/2)]/(f0・NA0)≦[fx・sin(θN/2)]/
(f0・NA0) 即ち、条件(4) [fy・sin(θP/2)]≦[fx・sin(θN/2)] である(請求項5)。この条件(4)を満足することに
より、半導体レーザの発散角の個体間のバラツキによ
り、光スポットの長・単軸方向が、設計上の方向に対し
て逆転することを防止することができ、設計上の「所望
の方向の分解能」を常に高くできる。
【0012】ビーム整形光学系を単一のレンズに構成す
る場合、当該レンズは、前記X,Y方向の焦点距離が異
なるアナモフィックなレンズとなる。このため、ビーム
整形光学系としての適正な機能を発揮させるためには、
当該レンズを光軸の回りに高精度に位置調整し、上記設
定された各焦点距離の方向が、半導体レーザに相対的に
正確に設定される必要がある。このような光軸回りの位
置調整を容易に行う用にするには、図4に示す、ビーム
整形光学系のように、ビーム整形光学系を構成する単一
のレンズ21の周面部に光軸に平行な平坦部21Bを形
成する一方、記録再生装置のハウジングの側には、この
平坦部21Bを当接させる平面状の当接部13を形成
し、平坦部21Bを当接部13させることにより自動的
に光軸回りの位置調整が行われるようにするのが良い
(請求項6)。上記平坦部の向き(X方向に対する傾
き)は、半導体レーザの活性層に平行な方向(X方向)
および/または直交する方向(Y方向)となるようにし
てもよいし、あるいは図4に示すように、活性層に平行
なX方向に対して所定の角(図4では45度)をなすよ
うに形成することができる。これらのうち、ハウジング
における当接面13の形成加工の容易さからすると、上
記平坦部をX方向もしくはY方向に平行に設けるのが良
い(請求項7)。
【0013】
【実施例】ビーム整形光学系を単一のレンズとして実施
した具体的な1実施例を、以下に挙げる。この実施例で
は、fy=25mm、fx=10mmで、ビーム整形倍
率:M=2.5倍である。第1面(光源側面)および第
2面(記録媒体側面)は、 Z:Z軸(高軸方向)に平行な、面のサグ量 Rx,Ry:XZ面内の曲率およびYZ面内の曲率 Kx,Ky:XZ面内およびYZ面内の形状の円錐係数 AR,BR,CR,DR:円錐からの4,6,8,10次の変形係
数の回転対称成分 AP,BP,CP,DP:円錐からの4,6,8,10次の変形係
数の非回転対称成分 を用いて、一般式: Z=(RxX2+RyY2)/{1+√[1-(1+Kx)Rx 2X2-(1+Ky)Ry 2Y2]}+
AR[(1-AP)X2+(1+AP)Y2]2+BR[(1-BP)X2+(1+BP)Y2]3+CR
[(1-CP)X2+(1+CP)Y2]4+DR[(1-DP)X2+(1+DP)Y2]5 で表される曲面で、以下に与えるデータによって形状を
特定される。 面係数 第1面 第2面 Rx 0.03575 -0.10507 Ry 0.16095 0.28345 Kx -12.932152 Ky 0.261915 AR -0.682578E-07 BR -0.129498E-05 CR -0.447960E-07 DR -0.314724E-07 AP -0.678981E+02 BP -0.866313E+00 CP 0.139488E+01 DP 0.412654E-01 中心肉厚:9.237mm、屈折率:n635=1.72688,n785=1.
718773 n635は波長:635nmの光に対する屈折率であり、n
785は波長:785nmの光に対する屈折率である。半
導体レーザとビーム整形光学系との間にある透明平行平
板状の光学素子の厚さの和:t=4.78(硝材:BK7) なお、上のデータにおいて、例えば「E-07」は、10~7
を意味し、この数値がその直前の数値にかかるのであ
る。この実施例は、図2に示した実施の形態の具体例で
ある。半導体レーザにおけるθP=10度、対物レンズ
の焦点距離を5mmとすると、P=[fy・sin(θP/
2)]/(f0・NA0)=25・0.087/5・NA0で、0.5
5≦P≦0.9は、0.55≦0.435/NA0≦0.9と
なる。従って、実施例のビーム整形光学系は、開口数:
NA0が、0.48≦NA0≦0.79の範囲にある対物
レンズに好適に適合できる。
【0014】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば新規なビーム整形光学系および、このビーム整形光学
系を用いた記録再生装置を実現できる。この発明のビー
ム整形光学系は、これを用いることにより、所望のスポ
ット径を持つ略円形状の光スポットを実現でき、半導体
レーザから放射される光を高い利用効率で記録媒体に照
射することができる。そして、この発明の記録再生装置
は、上記ビーム整形光学系を用いることにより、良好な
光スポットにより記録・再生・消去の1以上を光利用効
率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明における条件(1)を説明するための
図である。
【図2】請求項2記載のビーム形成光学系の実施の1形
態を示す図である。
【図3】条件(3)を説明するための図である。
【図4】請求項6,7記載のビーム整形光学系の実施の
1形態を説明するための図である。
【図5】記録再生装置を説明するための図である。
【図6】ビーム整形を説明するための図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 20 単一のレンズとして構成されたビーム整形光
学系 30 半導体レーザとビーム整形光学系との間にあ
る透明平行平板状の光学素子
フロントページの続き Fターム(参考) 2H087 KA13 LA26 PA01 PA03 PA17 PB01 PB03 QA02 QA03 QA07 QA14 QA15 QA31 QA34 RA07 RA08 RA42 RA46 5D119 AA04 AA43 BA01 FA05 JA02 JA08 JA43 JB01 JB02 9A001 GG11 KK16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザからの光束を、対物レンズに
    より記録媒体の記録面上に光スポットとして集光させ、
    情報の記録・再生・消去の1以上を行う記録再生装置に
    おいて、上記半導体レーザからの光束を平行光束化する
    とともに、上記半導体レーザの活性層に平行な方向の光
    束径を拡大するビーム整形光学系であって、 ビーム整形倍率:M、光束径の拡大を行わない方向にお
    けるビーム整形光学系の焦点距離:fk 、半導体レーザ
    の活性層に平行な方向における光束発散角の半値全幅:
    θP、対物レンズの焦点距離:f0および開口数:NA0
    により、 P=[M・fk・sin(θP/2)]/(f0・NA0) で定義される対物レンズエッジ入射強度:Pが、条件: (1) 0.55≦P≦0.9 を満足するように、上記ビーム整形倍率:Mおよび焦点
    距離:fk を設定されたことを特徴とするビーム整形光
    学系。
  2. 【請求項2】請求項1記載のビーム整形光学系におい
    て、 半導体レーザの活性層に平行な方向に焦点距離:fy
    有するとともに、上記活性層に直交する方向に焦点距
    離:fx(<fy)を有し、単一のレンズとして構成され
    たことを特徴とするビーム整形光学系。
  3. 【請求項3】請求項2記載のビーム整形光学系におい
    て、条件: (2) 0.55≦[fy・sin(θP/2)]/(f0・N
    0)≦0.9 を満足し、かつ、fx=fy/Mを満足するように、焦点
    距離:fx,fyを設定されたことを特徴とするビーム整
    形光学系。
  4. 【請求項4】請求項1または2または3記載のビーム整
    形光学系において、 半導体レーザの活性層に直交する方向の光束発散角の半
    値全角:θNに対し、条件: (3) 0.8≦[fk・sin(θN/2)]/(f0・NA0) を満足するように、焦点距離:fk を設定されたことを
    特徴とするビーム整形光学系。
  5. 【請求項5】請求項2または3または4記載のビーム整
    形光学系において、条件: (4) fy・sin(θP/2)≦fx・sin(θN/2) を満足するように、焦点距離:fx,fyを設定されたこ
    とを特徴とするビーム整形光学系。
  6. 【請求項6】請求項2〜5の任意の1に記載のビーム整
    形光学系において、 ビーム整形光学系を構成する単一のレンズの周面部に、
    光軸に平行な平坦部が1以上形成されていることを特徴
    とするビーム整形光学系。
  7. 【請求項7】請求項6記載のビーム整形光学系におい
    て、 平坦部が、半導体レーザの活性層に平行な方向および/
    または直交する方向となるように、もしくは上記活性層
    に平行な方向に対して所定の角をなすように形成されて
    いることを特徴とするビーム整形光学系。
  8. 【請求項8】半導体レーザからの光束を、対物レンズに
    より記録媒体の記録面上に光スポットとして集光させ、
    情報の記録・再生・消去の1以上を行う記録再生装置で
    あって、 半導体レーザからの光束を平行光束化するとともに、上
    記半導体レーザの活性層に平行な方向の光束径を拡大す
    るビーム整形光学系として、請求項1〜7の任意の1に
    記載のビーム整形光学系を使用することを特徴とする記
    録再生装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002243915A (ja) * 2001-02-20 2002-08-28 Konica Corp 成形レンズ、成形レンズ金型、成形レンズの製造方法及び光ピックアップ装置
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