JP2000275128A - 圧力センサの製造方法 - Google Patents
圧力センサの製造方法Info
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Abstract
センサの製造方法を提供する。 【解決手段】 圧力検出用のダイヤフラム11を有する
金属ステム10におけるダイヤフラム11表面にセンサ
チップ40をガラス接合してなる圧力センサの製造方法
において、Ti、Al及びNb等の析出強化元素が混合
されたFe−Ni系合金等よりなる金属材料の固溶体に
対して熱処理を加え時効処理を行うことにより、金属ス
テム10の形状を有する金属体を形成し、続いて、該時
効処理の際の熱処理温度よりも低い温度にて、該金属体
におけるダイヤフラム11に相当する部位にセンサチッ
プ40をガラス接合する。
Description
ヤフラムを有する金属ステムにおける該ダイヤフラムに
センサ素子を配設してなる圧力センサを製造する方法に
関し、特に、200MPa程度の高圧を検出するものに
用いて好適である。
ダイヤフラムを有する中空筒状の金属ステムと、該ダイ
ヤフラムにガラス接合によって配設されダイヤフラムの
変形に基づく信号を検出するセンサチップ(センサ素
子)とを備え、金属ステム内部へ圧力媒体が導入された
ときに、ダイヤフラムの変形に基づくセンサチップから
の信号によって圧力検出を行うようにしている。
(シリコン)からなるセンサチップを低融点ガラスにて
ステムに接合させるため、Siやガラスの熱膨張係数に
近い低熱膨張係数を有する金属としてFe−Ni系合金
(COVER)を使用していた。そして、この合金を切
削または冷間鍛造によりステム形状とした後、低融点ガ
ラスとの接合性を確保すべく、ステム形状の合金の表面
に酸化膜を形成し、該酸化膜の上にチップをガラス接合
することにより、ステムとチップを接合していた。
Fe−Ni系合金を用いた金属ステムの疲労強度は10
0MPa程度の検出であるため、ディーゼルに用いる燃
圧センサ(例えばコモンレールのポンプ圧センサ)等の
ように、検出圧200MPa程度の高い検出圧が求めら
れるセンサには使用出来ない。
うる金属ステムを有する圧力センサを製造する製造方法
を提供することを目的とする。
属ステム材料よりも高圧に耐えうる材料として、析出強
化により強度を高めた金属材料を採用することに着目し
た。析出強化とは、析出強化元素が混合された金属材料
の固溶体に対して、熱処理を加え時効処理を行い、該析
出強化元素を内部に析出させることにより、金属の強度
を高めることである。
可逆的であるため、析出強化(時効処理)後に、時効処
理温度よりも高い温度になると、再び固溶体に戻ってし
まう。上述のように、従来、金属ステムの形成は、ステ
ム形状のワークを形成した後、センサチップをガラス接
合するための酸化膜形成やガラスの焼成といった加熱処
理が施される。
処理温度以上となると、せっかく析出強化されたもの
が、過時効又は再固溶化により強度が低下してしまうた
め、時効処理後のガラス接合の工程を工夫する必要があ
る。なお、このような問題は、センサチップ(センサ素
子)をダイヤフラムにガラス接合するものに限らず、セ
ンサ素子を接着剤や蒸着によりダイヤフラムに配設する
場合等においても、その配設する工程における加熱処理
温度が上記時効処理温度以上となってしまうと発生する
可能性がある。
記知見に鑑み、圧力検出用のダイヤフラム(11)を有
する金属ステム(10)における該ダイヤフラムにセン
サ素子(40)を配設してなる圧力センサの製造方法に
関し、なされたものである。即ち、請求項1記載の発明
においては、析出強化元素が混合された金属材料の固溶
体に対して熱処理を加え時効処理を行うことにより、金
属ステム(10)の形状を有する金属体を形成し、続い
て、該時効処理の際の熱処理温度よりも低い温度にて、
該金属体におけるダイヤフラム(11)に相当する部位
にセンサ素子(40)を配設するようにしたことを特徴
としている。
する析出強化された金属体に対して、時効処理の際の熱
処理温度よりも低い温度にて、センサ素子を配設するか
ら、析出強化された金属体の強度を維持することがで
き、センサ素子が配設された金属ステムは、従来よりも
高圧に耐えうるものとできる。なお、本発明者等は、セ
ンサ素子をガラス接合によりダイヤフラムに配設する場
合において、時効処理を行った後、この時効処理の際の
熱処理温度よりも低い温度にて、ガラス接合のための酸
化膜形成やガラス焼成を行っても、酸化膜やガラスの接
合強度等は問題なく、金属ステムの強度が向上すること
を確認している。
出強化元素が混合された金属材料からなる金属体を金属
ステム(10)の形状に加工した後、該金属体に対して
熱処理を加えることにより固溶化処理を行い組織を均一
化させ、更に熱処理を加えることにより時効処理を行
い、続いて、該金属体にセンサ素子(40)を配設する
ものであって、該センサ素子を配設する工程における熱
処理温度を、該時効処理を行う工程における熱処理温度
よりも低くしたことを特徴としている。
求項2記載の製造方法と比べて、金属体をステム形状と
する工程を、固溶化処理工程と時効処理工程との間に行
うようにしたことを特徴としている。これら、請求項2
及び請求項3の発明によっても、請求項1の発明と同
様、従来よりも高圧に耐えうる金属ステムを有する圧力
センサの製造方法を提供することができる。
強度を高めるときに雰囲気に酸素が微量でも存在すると
酸化膜が発生し、この酸化膜が粒界にそって成長する場
合は強度が低下することを実験的に確認した。そのた
め、請求項4記載の発明のように、請求項1ないし請求
項3記載の製造方法において、時効処理を還元雰囲気で
行うようにすることが好ましい。それによって、上記の
強度低下を引き起こす酸化膜の発生を防止することがで
きる。
出強化元素が混合された金属材料からなる金属体に対し
て固溶化処理を行い、更に、時効処理を行った後に、該
時効処理された該金属体を切削して金属ステム(10)
の形状に加工し、しかる後、センサ素子(40)を配設
するものであって、該センサ素子を配設する工程におけ
る熱処理温度を、該時効処理を行う工程における熱処理
温度よりも低くしたことを特徴としている。
様の理由により、従来よりも高圧に耐えうる金属ステム
を有する圧力センサの製造方法を提供することができる
ことに加え、時効処理において金属体表面に疲労源とな
る酸化膜が発生しても、時効処理工程の後に金属体を切
削するから該酸化膜を除去できる。従って、本製造方法
では、時効処理は還元雰囲気で行わなくてもよい。
l及びNbの中から選択された少なくとも1種を用いる
ことができ、金属材料としては、Fe−Ni系またはF
e−Ni−Co系の合金を用いることができる。なお、
上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載
の具体的手段との対応関係を示す一例である。
について説明する。図1に本発明の実施形態に係る圧力
センサ100の全体断面構成を示す。圧力センサ100
は、自動車の燃料噴射系(例えばコモンレ−ル)におけ
る燃料パイプ(図示せず)に取り付けられ、この燃料パ
イプ内の圧力媒体としての気体または気液混合気の圧力
を検出するものである。また、図2は、図1中の丸で囲
んだA部の概略(センサチップと金属ステムの断面)を
拡大して示す斜視図である。
り、ネジ部材20により、ハウジング30に固定されて
いる。金属ステム10は、一端側に閉塞部としての薄肉
状のダイヤフラム11を有し、他端側に開口部12を有
する。また、金属ステム10の他端側(開口部12側)
には、一端側(ダイヤフラム11側)に比べて外周径が
大きい段部13が形成されている。
には、図2に示す様に、単結晶Si(シリコン)からな
るセンサチップ(本発明のセンサ素子に相当)40が、
低融点ガラス50により接合されている。このセンサチ
ップ40は、開口部12から金属ステム10内部に導入
された圧力媒体の圧力によってダイヤフラム11が変形
したときに発生する歪みを、圧力として検出する検出部
として機能するものである。そして、これらダイヤフラ
ム11及びセンサチップ40が、センサの基本性能を左
右する。
ることから高強度であること、及び、Siからなるセン
サチップ40をガラス50により接合するため低熱膨張
係数であること、が求められ、具体的には、Fe−Ni
系合金Fe−Ni−Co系合金を主体とし、析出強化元
素としてTi、Nb、Alまたは、Ti、Nbが加えら
れた金属材料を選定し、切削や冷間鍛造等により形成で
きる。
燃料パイプに直接取り付けられるもので、外周面に該取
付用のネジ31が形成されている。また、ハウジング3
0の内部には、金属ステム10の開口部12と連通する
圧力導入通路32が形成されている。この圧力導入通路
32は、ハウジング30が上記燃料パイプに取り付けら
れた状態で上記燃料パイプ内と連通し、金属ステム10
内へ圧力媒体を導入するようになっている。
覆う円筒形状を有し、その外周面に雄ネジ部21が形成
され、一方、ハウジング30における雄ネジ部21と対
応する部位には、雄ネジ部21に対応した形状の雌ネジ
部33が形成されている。そして、これら両ネジ部2
1、33のネジ結合により、金属ステム10において、
ネジ部材20からの押力が段部13に印加されるため、
金属ステム10はハウジング30に押圧固定され、さら
に、この押圧力によって、開口部12と圧力導入通路3
2との連通部、即ち、金属ステム10の開口部12側と
ハウジング30の圧力導入通路32側との境界部Kがシ
ールされている。
パイプ(燃料配管)への固定(超高圧シール及び機械的
保持)、及び、金属ステム10のネジ部材20を利用し
ての固定(超高圧シール及び機械的保持)、という機
能、更には、後述のコネクタケース80の固定(シール
及び機械的保持)という機能を有する。そのため、ハウ
ジング30の要求品質としては、圧力媒体及び実車環境
からの耐食性、また上記境界部Kにて高いシール面圧を
発生させる軸力を維持するためのネジ強度、が挙げられ
る。
グ30の材質としては、耐食性と高強度を合わせもつS
US630、高炭素鋼に耐食性を上げるZnめっきを施
したもの、S15C、XM7、SUS430、SUS3
04等を採用することができる。また、ネジ部材20
は、金属ステム10をハウジング30に固定し、高いシ
ール面圧を発生させる軸力を維持するために高強度が求
められるが、ハウジング30とコネクタケース80によ
り構成されるパッケージの内部に収納されることから、
ハウジング30と違い耐食性は必要なく、高炭素鋼等を
採用できる。
サチップ40の出力を増幅するアンプ(Amp)ICチ
ップと特性調整ICチップ62(両チップ共図示せず)
が接着剤にて固定され、これらICチップは、ワイヤボ
ンディングにより形成されたアルミニウム(Al)の細
線64によって、セラミック基板60の導体(配線部)
と接続されている。また、コネクタターミナル70へ電
気的接続するためのピン66が銀ろうにてセラミック基
板60の上記導体と接合されている。
2が樹脂74にインサート成形により構成されたアッシ
ー(ASSY)である。セラミック基板60とはピン6
6にレーザ溶接により接合されている。また、コネクタ
ターミナル70は、接着剤76により、コネクタケース
80に固定保持され、ターミナル72は自動車のECU
等へ配線部材を介して電気的に接続可能となっている。
ル70の外形を成すもので、Oリング90を介して組付
けられたハウジング30と一体化してパッケージを構成
し、該パッケージ内部のセンサチップ40、各種IC、
電気的接続部を湿気・機械的外力より保護するものであ
る。コネクタケース80の材質は、加水分解性の高いP
PS(ポリフェニレンサルファイド)等を採用できる。
0のネジ31を上記図示しない燃料パイプに形成された
ネジ部に直接結合し取り付けることによって、該燃料パ
イプに接続固定される。そして、燃料パイプ内の燃料圧
(圧力媒体)が、圧力導入通路32を通じて、金属ステ
ム10の開口部12から金属ステム10の内部(中空
部)へ導入されたときに、その圧力によってダイヤフラ
ム11が変形し、この変形をセンサチップ40により電
気信号に変換し、この信号をセンサの処理回路部を構成
するセラミック基板60等にて処理し、圧力検出を行
う。そして、検出された圧力(燃料圧)に基づいて、上
記ECU等により燃料噴射制御がなされるのである。
方法について述べる。まず、センサチップ40が低融点
ガラス50により接合(ガラス接合)された金属ステム
10の形成方法について、従来の形成方法と比較しなが
ら述べる。図3は従来のステム形成方法を示す工程図で
あり、図4ないし図6は本実施形態のステム形成方法を
示す工程図で、図4は第1の例、図5は第2の例、図6
は第3の例である。なお、これら各図においては、図中
に示す様にスタートから番号順に工程を行い終了するよ
うになっている。また、これら各図中、熱処理を行う工
程においては処理温度を示し、更に雰囲気を限定する場
合には、その雰囲気も示してある。
e−Ni系合金)を用いて、切削または冷間鍛造(図中
では冷鍛)工程を行い、ダイヤフラムを有するステム形
状の部品に加工し、該部品を洗浄工程に施して表面の油
脂分を除去する。そして、水素処理工程では、該部品を
水素ガス中(還元雰囲気)、処理温度950℃にて熱処
理することにより、更に表面を化学的にクリーニングす
る(酸化膜等を除去する)。
ンサチップをガラス接合する工程を行う。即ち、ガラス
接合に必要な酸化膜を該部品の表面に形成する酸化膜形
成工程を行い、接合用の低融点ガラスを部品に印刷し仮
焼成して乾燥させることで、該部品にガラスを接合さ
せ、センサチップを組付け、ガラスを焼成することで再
溶融させ、チップのガラス接合を完了させる。なお、上
記従来方法における各熱処理工程では、熱処理時間は例
えば約30分程度である。
ず、Ti、Al及びNb等の析出強化元素が混合された
Fe−Ni系合金またはFe−Ni−Co系合金等の金
属材料からなる金属体を用い、これを切削または冷間鍛
造により金属ステム10の形状に加工する。そして、上
記従来方法と同様、洗浄工程を行った後、固溶化処理工
程を行う。
水素ガス中)としつつ、上記従来の水素処理工程と同一
の処理温度条件(950℃、例えば約30分間)とする
ことにより、金属ステム10形状を有する金属体に対し
て熱処理を加え、固溶化させ組織を均一化させる。これ
により、上記の水素処理工程を兼用できる。次に、時効
処理工程を行う。
に対して、還元雰囲気(例えば水素ガス中)にて熱処理
(635℃、例えば約8時間)を加えることにより時効
処理を行い、析出強化元素を析出させて、高圧(例えば
200MPa程度)に耐えるべく金属体の強度を向上さ
せる。また、時効処理を還元雰囲気で行っているから、
ステムの疲労源となる酸化膜の発生を防止できる。
相当する部位にセンサチップ40をガラス接合する工程
を行う。ガラス接合用の酸化膜(接合用酸化膜)を形成
する酸化膜形成工程では、上記従来方法の熱処理温度
(680℃)に比べて、低い熱処理温度(480℃)と
し、時効処理工程の熱処理温度よりも低い温度としてい
る。本発明者等の検討では、このように、酸化膜生成温
度を従来よりも低温化しても、接合用酸化膜の強度は実
質的に低下しないことを確認している。
刷、ガラス仮焼成、チップ組付、ガラス焼成の各工程を
行い、センサチップ40がガラス接合された金属ステム
10を得る。以上が、図4に示す第1の例である。ま
た、図5に示す第2の例では、まず、Ti、Al及びN
b等の析出強化元素が混合されたFe−Ni系合金また
はFe−Ni−Co系合金等の金属材料からなる金属体
を用い、この金属体に対して熱処理(950℃、例えば
約30分間)を加え、固溶化させ組織を均一化させる。
次に、固溶化処理された金属体を切削または冷間鍛造に
より金属ステム10の形状に加工し、上記同様、洗浄工
程に供する。なお、本例ではここまでの工程において、
酸化膜発生を防止するために、脱酸素剤を用いる等によ
り酸化防止雰囲気中で行うことが好ましい。
に対して、上記第1の例と同様に、時効処理を行い、金
属体の強度を十分向上させた後、センサチップ40をガ
ラス接合するための各工程を、時効処理工程の熱処理温
度よりも低い温度にて行い、センサチップ40がガラス
接合された金属ステム10を得る。以上が、図5に示す
第2の例である。
i、Al及びNb等の析出強化元素が混合されたFe−
Ni系合金またはFe−Ni−Co系合金等の金属材料
からなる金属体を用い、この金属体に対して、上記第2
の例と同様に、固溶化処理工程を行った後、固溶化処理
された金属体に対して熱処理を加えることにより時効処
理を行い、金属体の強度を十分に向上させる。
記第1及び第2の例と同等(635℃、例えば約8時
間)であるが、雰囲気は還元雰囲気を必要としない。こ
れは、次に、切削工程により、時効処理された金属体を
切削して金属ステム10の形状に加工するため、時効処
理直後に酸化膜が形成されていても、切削により除去し
てしまうためである。
ンサチップ40をガラス接合するための各工程を、時効
処理工程の熱処理温度よりも低い温度にて行い、センサ
チップ40がガラス接合された金属ステム10を得る。
以上が、図6に示す第3の例である。そして、本実施形
態では、上記第1〜第3の例により得られたセンサチッ
プ40がガラス接合された金属ステム10を、ネジ部材
20により、ハウジング30に固定する。
2及びピン66が搭載されたセラミック基板60を、接
着剤にてネジ部材20に接着し、コネクタターミナル7
0とピン66とをレーザ溶接(YAGレーザ溶接等)に
て接合する。続いて、Oリング90を介して、コネクタ
ケース80をハウジング30の溝部に組み付け、該溝部
をかしめることにより、コネクタケース80とハウジン
グ30とを固定する。こうして、図1に示す圧力センサ
100が完成する。
ば、析出強化型の金属材料を用いて、固溶化処理、時効
処理(析出強化)を行って得られる金属ステム10に、
センサチップ10をガラス接合する際の熱処理温度を、
時効処理温度よりも低くするという方法を採用すること
により、従来よりも高圧に耐えうる金属ステムを有する
圧力センサを製造する製造方法を提供することができる
のである。
て、センサチップ(センサ素子)をダイヤフラムに配設
したが、接着剤にて配設しても良い。また、ダイヤフラ
ムにセンサ素子を蒸着して配設する場合や、容量式に代
表されるような対向電極を配設してなるセンサ素子とす
る場合にも、配設時の熱処理温度を時効処理温度よりも
低くすることで、同様の効果を得ることができる。
を示す概略断面図である。
斜視図である。
の例を示す工程図である。
の例を示す工程図である。
の例を示す工程図である。
チップ。
Claims (8)
- 【請求項1】 圧力検出用のダイヤフラム(11)を有
する金属ステム(10)における前記ダイヤフラムに、
センサ素子(40)を配設してなる圧力センサを製造す
る方法であって、 析出強化元素が混合された金属材料の固溶体に対して熱
処理を加え時効処理を行うことにより、前記金属ステム
の形状を有する金属体を形成し、 続いて、前記時効処理の際の熱処理温度よりも低い温度
にて、前記金属体における前記ダイヤフラムに相当する
部位に前記センサ素子を配設するようにしたことを特徴
とする圧力センサの製造方法。 - 【請求項2】 圧力検出用のダイヤフラム(11)を有
する金属ステム(10)における前記ダイヤフラムに、
センサ素子(40)を配設してなる圧力センサを製造す
る方法であって、 析出強化元素が混合された金属材料からなる金属体を前
記金属ステムの形状に加工する工程と、 前記金属ステム形状に加工された金属体に対して熱処理
を加えることにより固溶化処理を行い組織を均一化させ
る工程と、 前記固溶化処理された前記金属体に対して熱処理を加え
ることにより時効処理を行う工程と、 この工程の後、前記金属体における前記ダイヤフラムに
相当する部位に前記センサ素子を配設する工程とを備
え、 前記センサ素子を配設する工程における熱処理温度が、
前記時効処理を行う工程における熱処理温度よりも低い
ことを特徴とする圧力センサの製造方法。 - 【請求項3】 圧力検出用のダイヤフラム(11)を有
する金属ステム(10)における前記ダイヤフラムに、
センサ素子(40)を配設してなる圧力センサを製造す
る方法であって、 析出強化元素が混合された金属材料からなる金属体に対
して熱処理を加えることにより固溶化処理を行い組織を
均一化させる工程と、 前記固溶化処理された前記金属体を前記金属ステムの形
状に加工する工程と、 前記金属ステム形状に加工された前記金属体に対して熱
処理を加えることにより時効処理を行う工程と、 この工程の後、前記金属体における前記ダイヤフラムに
相当する部位に前記センサ素子を配設する工程とを備
え、 前記センサ素子を配設する工程における熱処理温度が、
前記時効処理を行う工程における熱処理温度よりも低い
ことを特徴とする圧力センサの製造方法。 - 【請求項4】 前記時効処理を還元雰囲気で行うことを
特徴とする請求項1ないし3に記載の圧力センサの製造
方法。 - 【請求項5】 圧力検出用のダイヤフラム(11)を有
する金属ステム(10)における前記ダイヤフラムに、
センサ素子(40)を配設してなる圧力センサを製造す
る方法であって、 析出強化元素が混合された金属材料からなる金属体に対
して熱処理を加えることにより固溶化処理を行い組織を
均一化させる工程と、 前記固溶化処理された前記金属体に対して熱処理を加え
ることにより時効処理を行う工程と、 前記時効処理された前記金属体を切削して前記金属ステ
ムの形状に加工する工程と、 この工程の後、前記金属体における前記ダイヤフラムに
相当する部位に前記センサ素子を配設する工程とを備
え、 前記センサ素子を配設する工程における熱処理温度が、
前記時効処理を行う工程における熱処理温度よりも低い
ことを特徴とする圧力センサの製造方法。 - 【請求項6】 前記センサ素子(40)をガラス接合に
よって、前記ダイヤフラム(11)に配設することを特
徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の圧力
センサの製造方法。 - 【請求項7】 前記析出強化元素として、Ti、Al及
びNbの中から選択された少なくとも1種を用いること
を特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の
圧力センサの製造方法。 - 【請求項8】 前記金属材料として、Fe−Ni系また
はFe−Ni−Co系の合金を用いることを特徴とする
請求項1ないし7のいずれか1つに記載の圧力センサの
製造方法。
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