JP2002350257A - 圧力センサ - Google Patents

圧力センサ

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JP2002350257A
JP2002350257A JP2001156035A JP2001156035A JP2002350257A JP 2002350257 A JP2002350257 A JP 2002350257A JP 2001156035 A JP2001156035 A JP 2001156035A JP 2001156035 A JP2001156035 A JP 2001156035A JP 2002350257 A JP2002350257 A JP 2002350257A
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Japan
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diaphragm
sensor
pressure
conductivity type
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JP2001156035A
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Hiroaki Tanaka
宏明 田中
Yasutoshi Suzuki
康利 鈴木
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力検出用のダイアフラムを有する金属ステ
ムの該ダイアフラムの表面に、歪みゲージが形成された
半導体よりなるセンサチップを、低融点ガラスを介して
固定してなる圧力センサにおいて、センサ出力への外来
ノイズの影響を抑制する。 【解決手段】 歪みゲージ41を有するセンサチップ4
0がガラス台座55に陽極接合され、ガラス台座55
は、低融点ガラス50を介して金属ステムのダイアフラ
ム11の表面上に固定されている。センサチップ40と
低融点ガラス50との間に介在するガラス台座55によ
って、金属ステムとセンサチップ40との間の寄生容量
を小さくすることができるため、外部からのノイズ電流
がセンサチップ40に伝播しにくくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力検出用のダイ
アフラムを有する金属ステムの該ダイアフラムの表面に
絶縁膜を介して半導体よりなるセンサ基板を固定してな
り、該センサ基板に形成した歪みゲージにより該ダイア
フラムの歪みを電気信号に変換することにより圧力を検
出するようにした圧力センサに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の一般的な圧力センサの模式的断
面構成を図4に示す。このものは、例えば、自動車の燃
料噴射系(例えばコモンレール)における燃料パイプ内
の高い圧力(例えば20MPa程度)を検出する高圧検
出用の圧力センサの適用可能なものである。
【0003】金属ステム10には、薄肉部としての圧力
検出用のダイアフラム11が形成されており、このダイ
アフラム11は、金属ステム10に形成された圧力導入
孔10aから導入される圧力を受圧して歪むようになっ
ている。このダイアフラム11上には、半導体よりなる
センサ基板J40が、低融点ガラス(シリコン酸化物
等)等よりなる絶縁膜50を介して固定されている。
【0004】センサ基板J40は、ダイアフラム11の
歪みを電気信号に変換するための歪みゲージJ41を有
する。図4に示すセンサ基板J40では、N型シリコン
基板の表面に形成されたP型領域が、歪みゲージJ41
として形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記図4に
示すような従来の圧力センサにおいては、金属ステム1
0のダイアフラム11の表面に、センサ基板J40が絶
縁膜50を介して固定された構成となっているため、絶
縁膜50を誘電体として金属ステム10とセンサ基板J
40との間に、寄生容量Cpが存在する。
【0006】そして、圧力センサが、外部電磁波等のノ
イズの多い環境下で使用された場合、このようなノイズ
電流は、金属ステム10から絶縁膜50、センサ基板J
40へと伝播する。これにより、歪みゲージJ41から
の出力となる電気信号に対する外来ノイズが生じ、セン
サ出力の変動が大きくなるという問題が生じる。
【0007】そこで、本発明は上記問題に鑑み、圧力検
出用のダイアフラムを有する金属ステムの該ダイアフラ
ムの表面に、歪みゲージが形成された半導体よりなるセ
ンサ基板を、絶縁膜を介して固定してなる圧力センサに
おいて、センサ出力への外来ノイズの影響を抑制するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、圧力検出用のダイアフ
ラム(11)を有する金属ステム(10)と、この金属
ステムにおけるダイアフラムの表面に絶縁膜(50)を
介して固定された半導体よりなるセンサ基板(40)
と、このセンサ基板に形成されダイアフラムの歪みを電
気信号に変換するための歪みゲージ(41)とを備える
圧力センサにおいて、センサ基板と絶縁膜との間には、
絶縁層(55)が介在していることを特徴とする。
【0009】それによれば、センサ基板と絶縁膜との間
に介在する絶縁層により、従来に比べて、金属ステムと
センサ基板との間の寄生容量を小さくすることができる
ため、外部からのノイズ電流がセンサ基板の歪みゲージ
に伝播しにくくなり、センサ出力への外来ノイズの影響
を抑制することができる。
【0010】ここで、絶縁層(55)は、請求項2に記
載の発明のように、センサ基板(40)と陽極接合によ
り接合されたガラス台座にしたり、請求項3に記載の発
明のように、低融点ガラス層により形成されたものにす
ることができる。
【0011】また、請求項4に記載の発明では、圧力検
出用のダイアフラム(11)を有する金属ステム(1
0)と、この金属ステムにおけるダイアフラムの表面に
絶縁膜(50)を介して固定された半導体よりなるセン
サ基板(40)と、このセンサ基板に形成されダイアフ
ラムの歪みを電気信号に変換するための歪みゲージ(4
1)とを備える圧力センサにおいて、センサ基板(4
0)はシリコン半導体チップよりなり、絶縁膜側の面か
ら反対側の面に向かって第1の導電型層(40a)、第
2の導電型層(40b)が順次積層されたものであり、
歪みゲージは、第1の導電型層とは分離して第2の導電
型層内に形成された第1の導電型領域(40c)により
構成されており、第2の導電型層には、歪みゲージに印
加される電圧よりも高い電圧が、第1の導電型層と第2
の導電型層との間で逆方向電圧になるように印加可能と
なっていることを特徴とする。
【0012】それによれば、第1の導電型層と第2の導
電型層との間のPN接合を、歪みゲージに印加される電
圧よりも高い電圧にて逆バイアスすることになるため、
第1の導電型層と第2の導電型層との間の空乏層が拡が
って、当該間の寄生容量が小さくなる。
【0013】そのため、外来ノイズ電流が第1の導電型
層から第2の導電型層へ伝播しにくくなり、結果的に、
外部からのノイズ電流がセンサ基板の歪みゲージに伝播
しにくくなり、センサ出力への外来ノイズの影響を抑制
することができる。
【0014】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
の発明と請求項4の発明とを組み合わせたものであり、
両発明の効果を発揮する圧力センサを実現することがで
き、より高いレベルにて、センサ出力への外来ノイズの
影響を抑制することができる。
【0015】ここで、請求項4及び請求項5に記載の発
明においては、請求項6に記載の発明のように、第1の
導電型層(40a)及び第1の導電型領域(40c)が
P型であり、第2の導電型層(40b)がN型であるも
のにすることができる。
【0016】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
図に示す実施形態について説明する。図1に本発明の第
1実施形態に係る圧力センサS1の全体断面構成を示
す。また、図2は、図1中のセンサ基板40の近傍すな
わち本実施形態の要部を拡大して示す模式的な断面図で
ある。
【0018】本実施形態では、限定するものではない
が、圧力センサS1は、自動車の燃料噴射系(例えばコ
モンレ−ル)における燃料パイプ(図示せず)に取り付
けられ、この燃料パイプ内の圧力媒体としての液体また
は気液混合気の圧力を検出するものとして説明する。
【0019】10は中空円筒形状を成す金属ステムであ
り、ネジ部材20により、ハウジング30にネジ結合さ
れ固定されている。金属ステム10は、一端側に閉塞部
としての薄肉状のダイアフラム11を有し、他端側に開
口部12を有する。また、金属ステム10の他端側(開
口部12側)には、一端側(ダイアフラム11側)に比
べて外周径が大きい段付部13が形成されている。
【0020】金属ステム10のダイアフラム11の表面
には、図2に示す様に、半導体からなるセンサチップ
(センサ基板)40が、絶縁性のガラスよりなるガラス
台座(絶縁層)55を介して、シリコン酸化物等よりな
る低融点ガラス(絶縁膜)50により接合固定されてい
る。図2においては、ガラス台座55は、センサチップ
40とは陽極接合により接合され、金属ステム10とは
低融点ガラス50により接合されている。
【0021】なお、ガラス台座55は、センサチップ4
0に対しても陽極接合ではなく、低融点ガラスにより接
合されていても良い。ここで、ガラス台座55の厚さ
は、その取り扱い上、割れを防止するために、例えば、
0.5mm〜2.0mm程度のものにすることができ
る。また、例えば、センサチップ40の厚さは200μ
m程度、低融点ガラス50の厚さは60μm程度にする
ことができる。
【0022】また、絶縁層55として、ガラス台座に代
わり、低融点ガラスで形成した絶縁層を用いても良い。
この場合の層の厚みは、0.1mm〜1.0mm程度の
ものにすることができる。
【0023】このセンサチップ40は、開口部12から
金属ステム10内部(圧力導入孔10a)に導入された
圧力媒体の圧力によってダイアフラム11が変形したと
きに発生する歪みを検出するものであり、ダイアフラム
11の歪みを電気信号に変換するための歪みゲージ41
を備えている。
【0024】この歪みゲージ41は、図示しないが、少
なくとも4個形成されており、これら4個の歪みゲージ
41が互いに電気的に接続されることにより、ダイアフ
ラム11の変形に応じた抵抗値変化を電気信号に変換す
るためのブリッジ回路(ホイートストンブリッジ)を構
成している。
【0025】センサチップ40は、シリコン半導体チッ
プよりなり、図2に示す様に、裏面(絶縁膜50側すな
わち絶縁層55側の面)から表面に向かってP型層(第
1の導電型層)40a、N型層(第2の導電型層)40
bが順次積層されたものであり、歪みゲージ41は、P
型層40aとは分離してN型層40b内に形成されたP
型領域(第1の導電型領域)40cとして構成されてい
る。なお、P型層40aとP型領域40cとでは、不純
物濃度が同程度でも相違していてもよい。
【0026】また、図2に示す様に、センサチップ40
の表面には、熱酸化膜等よりなる電気絶縁性の酸化膜4
2が形成されている。この酸化膜42の上には、ゲージ
用パッド43、44、P型層40aの接地用パッド4
5、N型層40bへの電圧印加用パッド46やその他の
配線等が、Al(アルミ)等の蒸着により形成されてい
る。これら、各部41、40a、40bと各パッド43
〜46とは、酸化膜42の所望の部位に形成された開口
部を介して電気的に接続されている。
【0027】図2では、ゲージ用パッド43、44は、
上記した歪みゲージ41により構成されるブリッジ回路
に対する電圧印加用パッド43、当該ブリッジ回路の接
地用パッド44が示されている。図示しないが、もちろ
ん、ブリッジ回路の出力用パッドも同様に設けられてい
る。
【0028】また、N型層40bへの電圧印加用パッド
46は、ブリッジ回路の電圧印加用パッド43へ加わる
電圧と同じ電圧をN型層40bへ印加するためのもので
ある。これは、ブリッジ回路の電圧印加用パッド43を
介してブリッジ回路すなわち歪みゲージ41へ電圧を印
加したときに、バイアスによって歪みゲージ41(P型
領域40c)からN型層40bへ電流が流れないように
するためである。
【0029】ここで、各パッド43〜46は、後述する
セラミック基板60に超音波ワイヤボンディングにより
形成されたAl(アルミニウム)等の細線であるボンデ
ィングワイヤ64を介して結線されている。各パッド4
3〜46は、これらセラミック基板60やワイヤ64等
を介して、各々の用途に応じて、後述する入力用、出力
用及び接地用の各ターミナル72に電気的に接続されて
いる。
【0030】なお、本実施形態のセンサチップ40は、
イオン注入法や熱拡散等にて、各導電型層及び各導電型
領域40a〜40cを形成したり、蒸着法にてパッド4
3〜46や配線等を形成したりする等、周知の半導体製
造技術を用いて製造することが可能である。
【0031】また、金属ステム10の材料には、超高圧
を受けることから高強度であること、及び、Siからな
るセンサチップ40をガラス等の絶縁膜50により接合
するため低熱膨張係数であることが求められ、具体的に
は、Fe、Ni、CoまたはFe、Niを主体とし、析
出強化材料としてTi、Nb、Alまたは、Ti、Nb
が加えられた材料を選定し、プレス、切削や冷間鍛造等
により形成できる。
【0032】また、図1に示す様に、ハウジング30
は、被取付体としての上記燃料パイプに直接取り付けら
れるもので、外周面に該取付用のネジ31が形成されて
いる。また、ハウジング30の内部には、金属ステム1
0の開口部12と連通する圧力導入通路32が形成され
ている。この圧力導入通路32は、ハウジング30が上
記燃料パイプに取り付けられた状態で上記燃料パイプ内
と連通し、金属ステム10内へ圧力媒体を導入するよう
になっている。
【0033】ネジ部材(スクリュウ)20は、金属ステ
ム10の外周を覆う円筒形状を有し、その外周面に雄ネ
ジ部21が形成され、一方、ハウジング30における雄
ネジ部21と対応する部位には、雄ネジ部21に対応し
た形状の雌ネジ部33が形成されている。
【0034】そして、これら両ネジ部21、33のネジ
結合により、金属ステム10において、ネジ部材20か
らの押圧力が段付部13に印加されるため、金属ステム
10はハウジング30に押圧固定され、さらに、この押
圧力によって、開口部12と圧力導入通路32との連通
部、即ち、金属ステム10の開口部12側とハウジング
30の圧力導入通路32側との境界部Kがシールされて
いる。
【0035】このように、ハウジング30は、上記燃料
パイプへの固定(超高圧シール及び機械的保持)、及
び、金属ステム10のネジ部材20を利用しての固定
(超高圧シール及び機械的保持)という機能、更には、
後述のコネクタケース80の固定(シール及び機械的保
持)という機能を有する。そのため、ハウジング30の
要求品質としては、圧力媒体及び実車環境からの耐食
性、また上記境界部Kにて高いシール面圧を発生させる
軸力を維持するためのネジ強度、が挙げられる。
【0036】そして、これらの要求品質から、ハウジン
グ30の材質としては、耐食性と高強度を合わせもつ炭
素鋼(例えばS15C等)に耐食性を上げるZnめっき
を施したものや、耐食性を有するXM7、SUS43
0、SUS304、SUS630等を採用することがで
きる。
【0037】また、ネジ部材20は、金属ステム10を
ハウジング30に固定し、高いシール面圧を発生させる
軸力を維持するために高強度が求められるが、ハウジン
グ30とコネクタケース80により構成されるパッケー
ジの内部に収納されることから、ハウジング30と違い
耐食性は必要なく、炭素鋼等を採用できる。
【0038】60は回路基板としての上記セラミック基
板であり、ネジ部材20に接着され固定されることによ
り、ハウジング30内におけるセンサチップ40の周囲
に配設されている。該基板60には、センサチップ40
の出力を増幅したり、特性調整を行うためのICチップ
62が接着剤にて固定されている。
【0039】ここで、上述したように、セラミック基板
60とセンサチップ40の表面上の上記パッド43〜4
6とは、ボンディングワイヤ64によって結線され、電
気的に接続されている。また、コネクタターミナル70
へ電気的接続するためのピン66が、銀ろうにてセラミ
ック基板60に接合されている。
【0040】コネクタターミナル70は、ターミナル7
2が樹脂74にインサート成形により構成されたアッシ
ー(ASSY)である。ターミナル72とセラミック基
板60とはピン66にレーザ溶接により接合されてい
る。これによって、センサチップ40からの出力は、ボ
ンディングワイヤ64からピン66を介してターミナル
72へ伝達可能となっている。
【0041】また、コネクタターミナル70は、接着剤
76により、コネクタケース80に固定保持され、ター
ミナル72は自動車のECU等へ配線部材を介して電気
的に接続可能となっている。
【0042】なお、ターミナル72は、図1では2本示
されているが、上記ICチップ62等を介して、センサ
チップ40の上記ブリッジ回路に対して電圧を入出力す
るために、入力用(電圧印加用)、出力用及び接地用の
少なくとも3本が備えられている。
【0043】コネクタケース80は、コネクタターミナ
ル70の外形を成すもので、Oリング90を介して組付
けられたハウジング30と一体化してパッケージを構成
し、該パッケージ内部のセンサチップ40、各種IC、
電気的接続部を湿気・機械的外力より保護するものであ
る。コネクタケース80の材質は、加水分解性の高いP
PS(ポリフェニレンサルファイド)等を採用できる。
【0044】かかる構成を有する圧力センサS1の組付
方法の一例について述べる。まず、センサチップ40を
ガラス台座55に陽極接合し、このガラス台座55を絶
縁膜50を介して金属ステム10に接合する。そして、
この金属ステム10を、ネジ部材20を介してハウジン
グ30にネジ結合しハウジング30に固定する。
【0045】次に、ネジ部材20にセラミック基板60
を接着し、ワイヤボンディングを行い、セラミック基板
60の所定部位とセンサチップ40の各パッド43〜4
6とをボンディングワイヤ64により結線し、電気的に
接続する。
【0046】次に、コネクタターミナル70とピン66
とをレーザ溶接(YAGレーザ溶接等)にて接合する。
次に、Oリング90を介して、コネクタケース80をハ
ウジング30の溝部に組み付け、該溝部をかしめること
により、コネクタケース80とハウジング30とを固定
する。こうして、図1に示す圧力センサS1が完成す
る。
【0047】かかる圧力センサS1は、ハウジング30
のネジ31を上記図示しない燃料パイプに形成されたネ
ジ部に直接結合し取り付けることによって、該燃料パイ
プに接続固定される。
【0048】そして、燃料パイプ内の燃料圧が、圧力導
入通路32を通じて、金属ステム10の開口部12から
金属ステム10の圧力導入孔10aへ導入されたとき
に、その圧力によってダイアフラム11が歪み変形し、
この変形をセンサチップ40により電気信号に変換す
る。
【0049】例えば、図2において、電圧印加用パッド
43を介して、上記ブリッジ回路に対して所定の電圧
(入力電圧、例えば3V程度)を印加しておき、この状
態で、ダイアフラム11の歪みに伴ってブリッジ回路の
抵抗バランスが変化することにより、ブリッジ回路から
の出力電圧が変化する。なお、図2には、歪みゲージに
印加される電圧により、P型層40aとN型層40bの
間に生じた空乏層40dが示されている。
【0050】このダイアフラム11の歪みに基づいて変
化する出力電圧を、センサの処理回路部を構成するセラ
ミック基板60等にて処理し、圧力検出を行う。そし
て、検出された圧力(燃料圧)に基づいて、上記ECU
等により燃料噴射制御がなされるのである。
【0051】ところで、本実施形態では、センサチップ
(センサ基板)40と低融点ガラス(絶縁膜)50との
間に、従来のこの種の圧力センサでは存在していなかっ
た絶縁層55を介在させたことを特徴としている。
【0052】それによれば、センサチップ40と低融点
ガラス50との間に介在する絶縁層55により、従来に
比べて、金属ステム10とセンサチップ40との間の寄
生容量を小さくすることができる。単純には、絶縁層5
5の厚さ分増加する金属ステム10とセンサチップ40
との間の距離に対して反比例的に、上記寄生容量を小さ
くすることができる。
【0053】そのため、外部からのノイズ電流が、金属
ステム10からセンサチップ40へ、ひいては歪みゲー
ジ41へと伝播しにくくなり、結果的に、センサ出力へ
の外来ノイズの影響(外来ノイズによるセンサ出力の変
動等)を抑制することができる。
【0054】なお、本実施形態は、歪みゲージ41を有
する半導体よりなるセンサ基板40を、絶縁膜50を介
して金属ステム10のダイアフラム11の表面に固定し
てなる圧力センサにおいて、センサ基板40と絶縁膜4
0との間に、ガラス台座55を介在させたことを要部と
するものであり、その他、センサ基板40や絶縁膜50
等の構成は、適宜設計変更可能である。
【0055】(第2実施形態)図3は、本発明の第2実
施形態に係る圧力センサの要部を拡大して示す模式的な
断面図である。以下、上記第1実施形態と相違する点に
ついて主として説明する。
【0056】本実施形態では、センサチップ40は、上
記した絶縁層を介在させずに、低融点ガラス50により
直接金属ステム10のダイアフラム11の表面に接合固
定されている。
【0057】センサチップ40は、上記第1実施形態と
同様、裏面(絶縁膜50側すなわち絶縁層側の面)から
表面に向かってP型層(第1の導電型層)40a、N型
層(第2の導電型層)40bが順次積層されたものであ
り、歪みゲージ41は、P型層40aとは分離してN型
層40b内に形成されたP型領域(第1の導電型領域)
40cとして構成されている。
【0058】そして、センサチップ40表面の酸化膜4
2の上に、上記ゲージ用パッド43、44、P型層40
aの接地用パッド45やその他の配線等が、Al等の蒸
着により形成されていることは、上記第1実施形態と同
様である。
【0059】ここで、本実施形態では、上記第1実施形
態とは異なり、N型層40bへの電圧印加用パッド47
とブリッジ回路の電圧印加用パッド43とが同電位では
なく、N型層40bへの電圧印加用パッド47を介して
N型層40bへ印加される電圧が、ブリッジ回路の電圧
印加用パッド43を介して歪みゲージ41に印加される
電圧(例えば3V程度)よりも高い電圧(例えば5V程
度)となるように構成されている。
【0060】この構成は、例えば、N型層40bへの電
圧印加用パッド47を、セラミック基板60の最高電位
となる部位にワイヤ64により電気的に接続することに
より、実現することができる。それにより、セラミック
基板60からワイヤ64を介して、N型層40bには、
歪みゲージに印加される電圧よりも高い電圧が、P型層
40aとN型層40bの間で逆方向電圧になるように印
加可能となる。
【0061】このように、本実施形態によれば、P型層
40aとN型層40bの間のPN接合を、歪みゲージ4
1に印加される電圧よりも高い電圧にて逆バイアスする
ことになるため、P型層40aとN型層40bの間の空
乏層40dが、歪みゲージ41に印加される電圧により
生じる場合よりも拡がって(例えば約2割拡がる)、両
層40a、40b間の寄生容量が小さくなる。
【0062】そのため、外部からのノイズ電流が、金属
ステム10からセンサチップ40へ伝播されても、P型
層40aからN型層40bへは伝播しにくくすることが
できる。そして、結果的に、外部からのノイズ電流がセ
ンサチップ40の歪みゲージ41に伝播しにくくなり、
センサ出力への外来ノイズの影響(外来ノイズによるセ
ンサ出力の変動等)を抑制することができる。
【0063】なお、N型層40bへの印加電圧の増加に
伴って、外部からのノイズ電流をP型層40aからN型
層40bへ伝播しにくくできるが、N型層40bへの印
加電圧は、歪みゲージ41の耐圧以下とすることは、も
ちろんである。
【0064】(他の実施形態)なお、上記第1実施形態
と第2実施形態とを組み合わせてもよい。つまり、セン
サチップ40と低融点ガラス50との間に絶縁層55を
介在させつつ、N型層40bには、歪みゲージ41に印
加される電圧よりも高い電圧が、P型層40aとN型層
40bの間で逆方向電圧になるように印加可能となって
いる構成としても良い。それにより、両実施形態の効果
を発揮することができる。
【0065】また、上記実施形態では、第1の導電型層
40a及び第1の導電型領域40cはP型であり、第2
の導電型層40bはN型であるが、逆に、第1の導電型
層及び第1の導電型領域がN型であり、第2の導電型層
がP型であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る圧力センサの全体
構成を示す概略断面図である。
【図2】上記第1実施形態に係る圧力センサの要部を示
す概略断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る圧力センサの要部
を示す概略断面図である。
【図4】従来の一般的な圧力センサの模式的断面構成を
示す図である。
【符号の説明】
10…金属ステム、11…ダイアフラム、40…センサ
チップ(センサ基板)、40a…P型層、40b…N型
層、40c…P型領域、50…低融点ガラス(絶縁
膜)、55…絶縁層(ガラス台座等)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力検出用のダイアフラム(11)を有
    する金属ステム(10)と、 この金属ステムにおける前記ダイアフラムの表面に絶縁
    膜(50)を介して固定された半導体よりなるセンサ基
    板(40)と、 このセンサ基板に形成され前記ダイアフラムの歪みを電
    気信号に変換するための歪みゲージ(41)とを備える
    圧力センサにおいて、 前記センサ基板と前記絶縁膜との間には、絶縁層(5
    5)が介在していることを特徴とする圧力センサ。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層(55)は、前記センサ基板
    (40)とは陽極接合により接合されたガラス台座より
    なることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 【請求項3】 前記絶縁層(55)は、低融点ガラス層
    からなることを特徴とする請求項1に記載の圧力セン
    サ。
  4. 【請求項4】 圧力検出用のダイアフラム(11)を有
    する金属ステム(10)と、 この金属ステムにおける前記ダイアフラムの表面に絶縁
    膜(50)を介して固定された半導体よりなるセンサ基
    板(40)と、 このセンサ基板に形成され前記ダイアフラムの歪みを電
    気信号に変換するための歪みゲージ(41)とを備える
    圧力センサにおいて、 前記センサ基板(40)はシリコン半導体チップよりな
    り、前記絶縁膜側の面から反対側の面に向かって、第1
    の導電型層(40a)、第2の導電型層(40b)が順
    次積層されたものであり、 前記歪みゲージは、前記第1の導電型層とは分離して前
    記第2の導電型層内に形成された第1の導電型領域(4
    0c)により構成されており、 前記第2の導電型層には、前記歪みゲージに印加される
    電圧よりも高い電圧が、第1の導電型層と第2の導電型
    層との間で逆方向電圧になるように印加可能となってい
    ることを特徴とする圧力センサ。
  5. 【請求項5】 前記センサ基板(40)はシリコン半導
    体チップよりなり、前記絶縁膜(50)側の面から反対
    側の面に向かって、第1の導電型層(40a)、第2の
    導電型層(40b)が順次積層されたものであり、 前記歪みゲージ(41)は、前記第1の導電型層とは分
    離して前記第2の導電型層内に形成された第1の導電型
    領域(40c)により構成されており、 前記第2の導電型層には、前記歪みゲージに印加される
    電圧よりも高い電圧が、第1の導電型層と第2の導電型
    層との間で逆方向電圧になるように印加可能となってい
    ることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記
    載の圧力センサ。
  6. 【請求項6】 前記第1の導電型層(40a)及び前記
    第1の導電型領域(40c)はP型であり、前記第2の
    導電型層(40b)はN型であることを特徴とする請求
    項4または5に記載の圧力センサ。
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