JP2000273802A - レール用継ぎ目板 - Google Patents
レール用継ぎ目板Info
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- JP2000273802A JP2000273802A JP2000074548A JP2000074548A JP2000273802A JP 2000273802 A JP2000273802 A JP 2000273802A JP 2000074548 A JP2000074548 A JP 2000074548A JP 2000074548 A JP2000074548 A JP 2000074548A JP 2000273802 A JP2000273802 A JP 2000273802A
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Abstract
断破壊の防止、及びマット層の端部で発生する応力集中
の防止を図ったレール用継ぎ目板を提供する。 【解決手段】隣接するレールの端部側面間にまたがって
配設されるとともに、ボルトによって前記レールに締め
付け固定される繊維強化熱硬化性樹脂により作製された
レール用継ぎ目板1であって、このレール用継ぎ目板1
は、レールの頭部に下面に沿って当接される上面傾斜面
3とレールの基部に上面に沿って当接される下面傾斜面
4とを有し、その上面傾斜面3及び下面傾斜面4のみを
介してレールと接触する構造となっており、マット層1
aとロービング層1bとによって形成されるとともに、
前記マット層1aが、継ぎ目板のレールと接触する接触
面である前記上面傾斜面3に加わる圧縮力に対して垂直
になるように複数層積層されている部分を有する。
Description
端部側面間にまたがって配設される繊維強化熱硬化性樹
脂製のレール用継ぎ目板に係り、より詳細には、強度の
向上を図ったレール用継ぎ目板に関するものである。
は、隣接するレールの端部側面間にまたがって継ぎ目板
と呼ばれる部材が配設されている。
にボルト等の締締具によって連結されている。つまり、
隣接するレールは、この継ぎ目板によって連結された構
造となっている。
に配設されるレールは、その信号機や踏切警報機を含む
ある一定区間において電気回路を形成する必要がある。
そのため、この一定区間のレールを連結する継ぎ目板
は、絶縁性を有する必要がある。このように、電気回路
を形成する一定区間のレールを連結する継ぎ目板は、絶
縁性を必要としないその他の区間のレールを連結する継
ぎ目板と区別すべく、一般に絶縁継ぎ目板と呼ばれてい
る。
は、絶縁継ぎ目板としてそのまま使用することができな
いので、従来は図6に示すように、レール51と継ぎ目
板52との間に絶縁プレート53や絶縁チューブ54を
介在させて、絶縁性を確保していた。
板52は重く、レール51に取り付ける際の作業性の悪
いものであった。また、普通の継ぎ目板52を絶縁継ぎ
目板として使用する場合には、上述の如く絶縁プレート
53や絶縁チューブ54を介在させる必要があるため、
現場での作業工数が多くなり、この点でもレール51に
取り付ける際の作業性の悪いものであった。
るものとして、継ぎ目板全体をマット層とロービング層
とを補強繊維とする繊維強化熱硬化性樹脂で形成した継
ぎ目板が提供されている(例えば、特開昭50−473
01号公報、特開平7−145601号公報参照)。
ング層とを使用しているのは次の理由による。すなわ
ち、補強繊維をマット層だけにすると、繊維の密度が低
くなり、熱硬化性樹脂の割合が多くなって強度が低下す
るためであり、また補強繊維をロービング層だけにする
と、長手方向への引張力には強いものの繊維の垂直方向
からの力に対して弱いので、繊維がばらけてしまうため
である。
量で作業性が良く、かつ絶縁プレート53や絶縁チュー
ブ54といった絶縁部材を介在させることなく、絶縁性
を確保することができる。
層とロービング層とからなる繊維強化熱硬化性樹脂製の
継ぎ目板では、レール間に取り付けて列車通過時と同様
の荷重をかけた場合、曲げ荷重による上部レール接触面
の圧縮力、下部レール接触面の引っ張り応力、ボルト5
5の締め込み軸力による圧縮応力など、様々な荷重がか
かるため、マット層とロービング層との層間で剪断破壊
を起こして、疲労破壊してしまうといった問題があっ
た。
案されたもので、その目的は、マット層とロービング層
との層間で発生する剪断破壊の防止を図ったレール用継
ぎ目板を提供することにある。
め、本発明の請求項1記載のレール用継ぎ目板は、隣接
するレールの端部側面間にまたがって配設されるととも
に、ボルトによって前記レールに締め付け固定される繊
維強化熱硬化性樹脂により作製されたレール用継ぎ目板
であって、このレール用継ぎ目板は、レールの頭部に下
面に沿って当接される上面傾斜面とレールの基部に上面
に沿って当接される下面傾斜面とを有し、その上面傾斜
面及び下面傾斜面のみを介してレールと接触する構造と
なっており、マット層とロービング層とによって形成さ
れるとともに、前記マット層が、継ぎ目板のレールと接
触する接触面である前記上面傾斜面に加わる圧縮力に対
して垂直になるように複数層積層されている部分を有す
るものである。
接触する接触面である前記上面傾斜面に加わる圧縮力に
対して垂直になるように複数層積層されている部分を有
するので、マット層とロービング層との層間に剪断力が
働かないため、これらの圧縮力に対して十分な強度を持
つことになる。
ぎ目板は、前記マット層が、継ぎ目板のレールと接触す
る接触面である前記上面傾斜面に加わる圧縮力に対して
垂直になるように複数層積層されている部分と、前記ボ
ルトの締め込みによる圧縮力に対して垂直となるように
複数層積層された部分とからなるものである。
て、図面を参照して説明する。図1は、本発明のレール
用継ぎ目板(以下、単に継ぎ目板と称する)の斜視図、
図2は断面図、図3及び図4は継ぎ目板をレールに取り
付けた状態を示す正面図及び縦断面図である。
形成されており、後述するレール10に対向する面2
は、若干湾曲しているもののほぼ平坦面に形成されてい
る。また、対向面2には、その幅方向に沿って4個の貫
通孔7a,7a,7b,7bが形成されており、左側の
2個の貫通孔7a,7aと、右側の2個の貫通孔7b,
7bとがそれぞれ対になっている。
は、凹凸形状に形成されており、凹部8aは、後述する
ボルト16又はナット17の嵌合溝となっている。
縮を許容可能な一定の隙間pを存して隣接するレール1
0,10の端部側面間にまたがって、図3及び図4に示
すような状態に取り付けられる。
く、図示しない枕木に取り付けられる部分である基部1
1と、図示しない列車の車輪が接触する部分である頭部
13と、基部11及び頭部13よりも幅狭に形成された
柱部12とで形成されている。
ール10の頭部13の下面に沿って当接されるととも
に、下側傾斜面4がレール10の基部11の上面に沿っ
て当接され、対向面2がレール10の柱部12に対して
若干の隙間を存するように配設されるものである。
下側傾斜面4のみを介してレール10と接触する構造と
なっている。
されたボルト挿通孔、符号16は継ぎ目板1の貫通孔7
a(7b)及びレール10のボルト挿通孔15に挿通さ
れたボルト、符号17はナット、符号18は座金であ
る。
8aを設けて他の部分より薄くしているのは、垂直方向
の剛性を小さくして、継ぎ目板1をボルト16でレール
10に緊締するときに、継ぎ目板1をレール10の基部
11と頭部13とに密着させ易くするためである。
は、マット層1aとロービング層1bとによって形成さ
れており、マット層1aを、継ぎ目板1のレール10と
接触する接触面である上面傾斜面3に加わる圧縮力に対
して垂直になるように複数層積層したものである。
ット層1aを、レール10の頭部13の下面に当接する
上側傾斜面3に加わる圧縮力(すなわち、列車通過時に
レール10から受ける圧縮荷重:矢符nにより示す)に
対して、垂直になるように複数層積層したものである。
垂直になるように複数層積層したので、マット層1aと
ロービング層1bとの層間に剪断力が働かないため、圧
縮力nに対して十分な強度を持つことになる。
熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポ
キシ樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂などが
好適に用いられるが、耐疲労強度、伸び、耐熱性などを
考慮すると、成形性にも優れたビニルエステル樹脂が最
も好適である。
繊維としては、表面部分は炭素繊維のみを用いる。ま
た、中心部分は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊
維、アクリル繊維、ビニロン繊維などが好適に用いら
れ、これらを単独で又は任意に組み合わせて使用する。
マット層の形態としてはロービング、チョップドストラ
ンドマット、コンティニアスマット、ロービングクロス
などが用いられ、これらを単独で又は任意に組み合わせ
て使用する。また、ロービング層の形態としては、ガラ
スストラッドを所定の本数均一に引き揃えて円筒状に巻
いたガラスロービングが好適に使用される。
しては、引抜成形法、プレス成形法、反応射出成形法な
どの従来公知の繊維強化合成樹脂成形方法が採用できる
が、この中でも生産性、積層性などの点で引抜成形法が
最も有利である。
補強繊維を引き揃えた後、継ぎ目板1の横断面形状に適
合した内面形状を有する金型の中に連続的に移送しつつ
加熱硬化させ、引き抜いた後に所定寸法に切断して、最
後にボルト挿通孔を開設するものである。
軽量であるため片手で運搬が可能であり、1セットを運
搬し施工するのに1人の作業者で行える。また、絶縁継
ぎ目板として用いれば、表面は絶縁体であるガラス繊維
強化熱硬化性樹脂で覆われているので、絶縁性能は高
く、高い絶縁信頼性が期待できる。
い説明する。本実施例の継ぎ目板1は、長さL=560
mm、高さH=105mm、厚さT≒55mmであり、
現在用いられている鋼製の50kgN型レール用継ぎ目
板とほぼ同形状に成形する。
化性樹脂に、下記の補強繊維を浸漬し、この補強繊維を
継ぎ目板の断面形状に適合した内面形状を備えた金型に
導入しつつ加熱し、金型の長手方向に引き抜いて硬化さ
せ、定尺に切断するものである。ボルト挿通孔は、定尺
切断後にホールドカッターにより規定の位置に開設す
る。
aの積層形態は、上側傾斜面3に加わる圧縮力n、及び
下側傾斜面4に加わる引っ張り応力に対してそれぞれ4
層形成したものである。また、マット層1aの両端部1
c,1dは、上側傾斜面3の後側端部3a及び下側傾斜
面4の後側端部4aを結ぶ面より外面8側まで延設して
いる。
である。 補強繊維:ガラスロービング(旭ファイバー社製 ♯4
450)、コンティニアスストランドマット(旭ファイ
バー社製 ♯450)、ガラスクロス(日本板硝子社製
♯580)。熱硬化性樹脂:ビニルエステル樹脂。硬
化剤:有機過酸化物(t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト)。
ぎ目板との疲労強度の比較を行った。その比較結果を図
5に一覧表として示す。
の耐疲労特性が、従来の継ぎ目板に比べて大幅に向上し
ていることがわかる。
目板1の静的曲げ荷重、破壊疲労回数が、従来の継ぎ目
板に比べて共に向上していることがわかる。
頭部に下面に沿って当接される上面傾斜面とレールの基
部に上面に沿って当接される下面傾斜面とを有し、その
上面傾斜面及び下面傾斜面のみを介してレールと接触す
る構造となっており、マット層とロービング層とによっ
て形成されるとともに、前記マット層が、継ぎ目板のレ
ールと接触する接触面である前記上面傾斜面に加わる圧
縮力に対して垂直になるように複数層積層されている部
分を有するので、マット層とロービング層との層間に剪
断力が働かないため、この圧縮力に対して十分な強度が
得られるものである。
図である。
面図である。
ぎ目板の疲労強度の比較結果を示す表である。
す縦断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 隣接するレールの端部側面間にまたがっ
て配設されるとともに、ボルトによって前記レールに締
め付け固定される繊維強化熱硬化性樹脂により作製され
たレール用継ぎ目板であって、このレール用継ぎ目板
は、レールの頭部に下面に沿って当接される上面傾斜面
とレールの基部に上面に沿って当接される下面傾斜面と
を有し、その上面傾斜面及び下面傾斜面のみを介してレ
ールと接触する構造となっており、マット層とロービン
グ層とによって形成されるとともに、前記マット層が、
継ぎ目板のレールと接触する接触面である前記上面傾斜
面に加わる圧縮力に対して垂直になるように複数層積層
されている部分を有することを特徴とするレール用継ぎ
目板。 - 【請求項2】 前記マット層が、継ぎ目板のレールと接
触する接触面である前記上面傾斜面に加わる圧縮力に対
して垂直になるように複数層積層されている部分と、前
記ボルトの締め込みによる圧縮力に対して垂直となるよ
うに複数層積層された部分とからなることを特徴とする
請求1に記載のレール用継ぎ目板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000074548A JP3387885B2 (ja) | 1995-11-29 | 2000-03-16 | レール用継ぎ目板 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07311334A JP3103303B2 (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | レール用継ぎ目板 |
JP2000074548A JP3387885B2 (ja) | 1995-11-29 | 2000-03-16 | レール用継ぎ目板 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07311334A Division JP3103303B2 (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | レール用継ぎ目板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000273802A true JP2000273802A (ja) | 2000-10-03 |
JP3387885B2 JP3387885B2 (ja) | 2003-03-17 |
Family
ID=26566688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000074548A Expired - Fee Related JP3387885B2 (ja) | 1995-11-29 | 2000-03-16 | レール用継ぎ目板 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3387885B2 (ja) |
-
2000
- 2000-03-16 JP JP2000074548A patent/JP3387885B2/ja not_active Expired - Fee Related
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