JP2000273787A - 機械パルプ含有紙およびその製造方法 - Google Patents

機械パルプ含有紙およびその製造方法

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JP2000273787A
JP2000273787A JP11080639A JP8063999A JP2000273787A JP 2000273787 A JP2000273787 A JP 2000273787A JP 11080639 A JP11080639 A JP 11080639A JP 8063999 A JP8063999 A JP 8063999A JP 2000273787 A JP2000273787 A JP 2000273787A
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mechanical pulp
polyethylene glycol
chelating agent
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Fumiaki Nishino
文昭 西野
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機械パルプを含有する紙が化学パルプのみの紙
と品質が変わりなく、光、熱による褪色性と印刷時の重
送および赤変を抑制することのできる機械パルプ含有紙
およびその製造方法を提供する。 【解決手段】機械パルプを含有する紙の製造工程におい
て、pH5〜8の中性下で、1)ポリアミノカルボン酸
塩系キレート剤、ポリエチレングリコール酸化防止剤を
添加して抄造、また、2)ポリアミノカルボン酸塩系キ
レート剤、内添澱粉とポリエチレングリコール酸化防止
剤の混合クッキング物で抄造、さらに3)ポリアミノカ
ルボン酸塩系キレート剤で抄造し、外添澱粉とポリエチ
レングリコール酸化防止剤の混合クッキング物をロール
コーターで塗布、4)外添澱粉とポリエチレングリコー
ル酸化防止剤の混合クッキング物とポリアミノカルボン
酸塩系キレート剤を配合してロールコーターで塗布する
のいずれかの方法で製造することを特徴とする機械パル
プ含有紙およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械パルプ含有紙
およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、光、熱
による褪色性と印刷時の重送および赤変を抑制すること
を特徴とする機械パルプ含有紙およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】紙の品質は、パルプの叩解や抄造方法に
よって使用されるパルプの特性がもっとも大きく左右さ
れる。特に、機械パルプは、化学パルプと比べてパルプ
収率が高く、不透明度が高いために印刷用紙の軽量化な
どの観点から多用されている。
【0003】ところが、機械パルプは高歩留まりのため
リグニンが大量に残存することから、光や熱による褪色
性に問題がある。また、印刷時に重送や赤変などのトラ
ブルが発生することも知られている。
【0004】また、機械パルプを含有する古紙を配合し
た印刷用紙および情報用紙が、資源の有効利用、環境問
題の面からも市場において拡大してきている。
【0005】例えば、機械パルプを含有する古紙あるい
は機械パルプを20重量%以上含む電子写真用転写紙
(特開平4−18188号公報)や機械パルプが10〜
40重量%の情報記録用紙(特開平10−287040
号公報)などが挙げられる。
【0006】近年、機械パルプの製造時にキレート剤を
添加することで、光褪色が改善されることが報告されて
いる。(JOURNAL OF PULP AND PAPER SCIENCE, VOL.24,
NO.8, AUGUST 1998, P259-263)
【0007】また、紙の抄造時に酸化防止剤を塗布する
文献も発表されている。(ALPHA,1994 5, P5-10)
【0008】さらに、パルプの叩解時にキレート剤を添
加することで、白色度の低下が小さい中性紙の製造方法
(特開昭63−211397号公報)や光の変色防止と
して次亜リン酸またはその塩を塗布する方法(特開平2
−19594号公報)などが開示されている。
【0009】しかし、これらの方法では、光、熱による
褪色性の改善が不十分であり、コストアップとなり、実
用化されていないのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決し、機械パルプ含有紙が化学パ
ルプのみの紙と品質が変わりなく、光、熱による褪色性
と印刷時の重送および赤変を抑制することを特徴とする
機械パルプ含有紙およびその製造方法を提供することで
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の問題
点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明の機械パ
ルプを含有する紙および製造方法を発明するに至った。
【0012】本発明の機械パルプ含有紙の製造方法は、
機械パルプを含有するパルプに、pH5〜8の中性下で
ポリアミノカルボン酸塩系キレート剤およびポリエチレ
ングリコール酸化防止剤を添加してパルプスラリーと
し、これを用いて抄造することを特徴とするものであ
る。
【0013】また、本発明の機械パルプ含有紙の製造方
法は、機械パルプを含有するパルプに、pH5〜8の中
性下でポリアミノカルボン酸塩系キレート剤、および内
添澱粉とポリエチレングリコール酸化防止剤との混合ク
ッキング物を添加してパルプスラリーとし、これを用い
て抄造することを特徴とするものである。
【0014】本発明において、上記ポリアミノカルボン
酸塩系キレート剤およびポリエチレングリコール酸化防
止剤の添加位置としては、機械パルプの離解あるいは叩
解後であることが好ましい。
【0015】また、本発明の機械パルプ含有紙の製造方
法において、機械パルプを含有するパルプに、pH5〜
8の中性下でポリアミノカルボン酸塩系キレート剤を添
加してパルプスラリーとし、これを用いて抄造して後、
外添澱粉とポリエチレングリコール酸化防止剤との混合
クッキング物をロールコーターにより塗布することを特
徴とするものである。
【0016】さらに、本発明の機械パルプ含有紙の製造
方法は、機械パルプを含有するパルプからなるパルプス
ラリーを用いてpH5〜8の中性下で抄造して後、外添
澱粉とポリエチレングリコール酸化防止剤との混合クッ
キング物、およびポリアミノカルボン酸塩系キレート剤
の混合物を用いてロールコーターにより塗布することを
特徴とするものである。
【0017】本発明において、機械パルプを含有するパ
ルプは、機械パルプの配合率をC染色液とヘルツベルグ
染色液の両方で判定して、化学パルプに対して30重量
%以下であることが好ましい。
【0018】また、本発明において、ポリアミノカルボ
ン酸塩系キレート剤の添加率は、機械パルプに対して
0.01〜1.0重量%(対絶乾機械パルプ)であるこ
とが好ましい。
【0019】さらに、本発明において、ポリエチレング
リコール酸化防止剤の分子量が、1000〜10000
であり、その添加率が、機械パルプに対して0.01〜
1.0重量%(対絶乾機械パルプ)であることが好まし
い。
【0020】また、上記の機械パルプ含有紙の製造方法
における機械パルプ含有紙が、印刷用紙または情報用紙
であることを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の機械パルプ含有紙
およびその製造方法について、詳細に説明する。
【0022】本発明の機械パルプ含有紙の製造方法は、
機械パルプを含有する紙の製造工程において、pH5〜
8の中性下、次の2通りの方法を提示できる。 1)ポリアミノカルボン酸塩系キレート剤、ポリエチレ
ングリコール酸化防止剤を添加して抄造する。 2)ポリアミノカルボン酸塩系キレート剤、内添澱粉と
ポリエチレングリコール酸化防止剤の混合クッキング物
で抄造する。
【0023】ここで、上記の1)および2)の方法は、
同様の褪色性と印刷適性に効果を有するものであるが、
1)はポリエチレングリーコルの添加設備が個別に必要
となり、2)の方法で澱粉と同時にクッキングすること
で設備が必要なく、さらに澱粉の老化も防止できる。
【0024】また、本発明の機械パルプ含有紙の製造方
法は、機械パルプを含有する紙の製造工程において、p
H5〜8の中性下、次の2通りの方法を提示できる。 3)ポリアミノカルボン酸塩系キレート剤で抄造し、外
添澱粉とポリエチレングリコール酸化防止剤の混合クッ
キング物をロールコーターで塗布する。 4)外添澱粉とポリエチレングリコール酸化防止剤の混
合クッキング物とポリアミノカルボン酸塩系キレート剤
を配合してロールコーターで塗布する。
【0025】また、1)と2)の方法に比較して、上記
3)および4)の方法は、より一層褪色性と印刷適性に
対して効果を有する。これは、薬品が抄造におけるワイ
ヤー上の歩留まりに影響するものと推察できる。な
お、、上記3)は、ポリエチレングリコール酸化防止剤
の添加設備が個別に必要となり、4)の方法では澱粉と
同時にクッキングすることにより設備の必要性がなく、
澱粉の老化も防止できるという点で優れている。
【0026】前記のpH調整には、硫酸、亜硫酸、塩
酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの一
般的に使用されるものを使用できる。
【0027】前記の抄紙調成時における該ポリアミノカ
ルボン酸塩系キレート剤、該ポリエチレングリコール酸
化防止剤の添加位置については、機械パルプの離解ある
いは叩解後であることが好ましい。
【0028】前記のロールコーターとは、サイズプレ
ス、ゲートロールコーター、コントラコーター、コンソ
リデーデットコーター、フィルムトランスファーコータ
ーなどが挙げられる。
【0029】前記の機械パルプを含有するパルプは、機
械パルプの配合率がC染色液とヘルツベルグ染色液の両
方で判定して、化学パルプに対して30重量%以下、好
ましくは20重量%以下である。なお、30重量%より
多い場合には強度の低下が起こり好ましくない傾向であ
る。
【0030】ポリアミノカルボン酸塩系キレート剤の添
加率については、機械パルプに対して0.01〜1.0
重量%(対絶乾機械パルプ)であり、好ましくは0.0
5〜0.5重量%である。
【0031】ポリアミノカルボン酸塩キレート剤として
は、例えば、市販のニトリロ3酢酸塩(以下、NTAと
略す。)、エチレンジアミン4酢酸塩(以下、EDTA
と略す。)、ジエチレントリアミン5酢酸塩(以下、D
TPAと略す。)、トリエチレンテトラミン6酢酸塩
(以下、TTHAと略す。)などが挙げられる。
【0032】ポリエチレングリコール(PEG)酸化防
止剤の分子量は、1000〜10000であり、好まし
くは1500〜8000であり、添加率としては、機械
パルプに対して0.01〜1.0重量%(対絶乾機械パ
ルプ)であり、好ましくは0.05〜0.5重量%であ
る。
【0033】前記の機械パルプ含有紙の製造方法による
機械パルプを含有する紙としては、印刷用紙または情報
用紙である。
【0034】本発明の機械パルプを含有するパルプとし
ては、サーモメカニカルパルプ(以下、TMPと略
す。)、晒サーモケミメカニカルパルプ(以下、BCT
MPと略す。)、セミケミカルパルプ(以下、SCPと
略す。)、ケミグランドパルプ(以下、CGPと略
す。)、グランドパルプ(以下、GPと略す。)、古紙
パルプ(以下、DIPと略す。)などのC染色液とヘル
ツベルグ染色液で判定されるパルプであり、化学パルプ
が、例えば、クラフトパルプ(以下、KPと略す。)、
サルファイドパルプ(以下、SPと略す。)で化学パル
プに対して30重量%以下、好ましく20重量%以下で
ある。30重量%より多いとパルプ品質の低下、特に強
度が低下する。
【0035】本発明における紙料中には、必要に応じて
填料を添加できる。填料の種類は当業界で一般的に使用
される。内添填料であればいずれでも使用できる。具体
的には、タルク、カオリン、クレー、二酸化チタン、シ
リカ、ベントナイトなどの鉱物質填料や有機合成填料な
どが挙げられる。
【0036】この他に紙料中に、本発明の効果を損なわ
ない範囲で従来から使用されている各種のアニオン性、
ノニオン性、カチオン性、あるいは両性の歩留まり向上
剤、ろ水性向上剤、紙力向上剤や内添サイズ剤などの抄
紙用内添助剤は必要に応じて使用される。例えば、硫酸
バンド、塩化アルミニウム、各種澱粉、ポリアクリルア
ミド、ポリビニールアルコール、ラテックスなどの化合
物のうち1種あるいは2種以上の組み合わせで使用され
る。
【0037】なお、染料、pH調整剤、消泡剤、ピッチ
コントロール剤、スライムコントロール剤などの抄紙用
内添助剤を目的に応じて添加することも可能である。
【0038】本発明の抄紙方法としては、長網抄紙機、
ツインワイヤー抄紙機、コンビネーション抄紙機、丸網
抄紙機、ヤンキー抄紙機などを適用できる。
【0039】本発明に用いられるロールコーターとして
は、サイズプレス、ゲートロールコーター、コントラコ
ーター、コンソリデーデットコーター、フィルムトラン
スファーコーターなどが適用できる。また、公知の各種
澱粉、ポリビニールアルコール、ラッテクスなどの表面
サイズ剤、寸法安定剤、湿潤剤、界面活性剤、顔料、染
料などを塗布することも可能である。
【0040】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
なお、実施例において記載の部、%は全て重量部、重量
%によるものである。
【0041】また、密度(JIS−P8118)、白色
度(JIS−P8123)、裂断長(JIS−P811
3)、内部結合強度(インターナルボンドテスター)、
不透明度(JIS−P8138)、平滑度(TAPPI
T−236)、比引裂強度(JIS−P8116)、
機械パルプの配合率は染色法(JIS−P8120)に
て測定した。
【0042】褪色試験は、日光褪色(14日間の褪白色
度)、熱褪色(TAPPI T260)、フェッドメー
ター(J.TAPPI.NO21)による褪色の3の方
法にて測定した。
【0043】また、キャノン社製熱転写方式プリンター
を用いて走行性と印字性の判定(○△×の3段階)を行
った。
【0044】印刷用紙を次の順で作製した。 実施例1 (原紙配合) LBKP(自製白色度86%) 70部 BCTMP(ミラーウエスタン社製白色度84%) 30部 DTPA(三菱レイヨン社製) 0.06部 PEG2000(日本油脂社製) 0.06部 タルク 1部 軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業社製) 4部 アルキルケテンダイマー(王子ナショナル社製) 1.4部 両性澱粉(王子ナショナル社製) 0.8部 上記配合の1%スラリー(ろ水度csf400ml)を
TAPPIスタンダードシートマシーンを使って中性
(pH6〜7)で抄紙し、得られた湿紙を5kg/cm2
でプレスして、次いで90℃で2分間乾燥して、坪量6
0g/m2の原紙を得た。この原紙を、酸化澱粉とスチレ
ン−アクリル酸共重合体を1:10で混合した溶液に浸
して固形分付着量が0.5g/m2となるように表面サイ
ズをし、5kg/cm2でプレスして、次いで90℃で2
分間乾燥して、ラボスーパーカレンダーを通して坪量6
0g/m2の情報用紙を得た。
【0045】実施例2 実施例1の原紙配合で両性澱粉(0.8部)とPEG2
000(0.06部)を混合し、同様の方法で抄紙、但
し、得られた湿紙を5kg/cm2でプレスして、次いで
90℃で2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙を得
た。この原紙を、酸化澱粉とスチレン−アクリル酸共重
合体を1:10で混合した溶液に浸して固形分付着量が
0.5g/m2となるように表面サイズをし、5kg/c
2でプレスして、次いで90℃で2分間乾燥して、ラ
ボスーパーカレンダーを通して坪量60g/m2の情報用
紙を得た。
【0046】実施例3 実施例1の原紙配合で同様の方法で抄紙し、但し、両性
澱粉と得られた湿紙を5kg/cm2でプレスして、次い
で90℃で2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙を得
た。この原紙を、酸化澱粉にPEG0.06部とスチレ
ン−アクリル酸共重合体を1:10で混合した溶液に浸
して固形分付着量が0.5g/m2となるように表面サイ
ズをし、5kg/cm2でプレスして、次いで90℃で2
分間乾燥して、ラボスーパーカレンダーを通して坪量6
0g/m2の情報用紙を得た。
【0047】実施例4 実施例1の原紙配合で同様の方法で抄紙し、但し、両性
澱粉と得られた湿紙を5kg/cm2でプレスして、次い
で90℃で2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙を得
た。この原紙を、酸化澱粉にPEG0.06部とDTP
A0.06部とスチレン−アクリル酸共重合体を1:1
0で混合した溶液に浸して固形分付着量が0.5g/m2
となるように表面サイズをし、5kg/cm2でプレスし
て、次いで90℃で2分間乾燥して、ラボスーパーカレ
ンダーを通して坪量60g/m2の情報用紙を得た。
【0048】実施例5 実施例1の原紙配合で弱酸性(pH4〜5)で抄紙し、
得られた湿紙を5kg/cm2でプレスして、次いで90
℃で2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙を得た。こ
の原紙を、酸化澱粉とスチレン−アクリル酸共重合体を
1:10で混合した溶液に浸して固形分付着量が0.5
g/m2となるように表面サイズをし、5kg/cm2でプ
レスして、次いで90℃で2分間乾燥して、ラボスーパ
ーカレンダーを通して坪量60g/m2の情報用紙を得
た。
【0049】実施例6 実施例1の原紙配合で弱アルカリ性(pH8〜9)で抄
紙し、得られた湿紙を5kg/cm2でプレスして、次い
で90℃で2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙を得
た。この原紙を、酸化澱粉とスチレン−アクリル酸共重
合体を1:10で混合した溶液に浸して固形分付着量が
0.5g/m2となるように表面サイズをし、5kg/c
2でプレスして、次いで90℃で2分間乾燥して、ラ
ボスーパーカレンダーを通して坪量60g/m2の情報用
紙を得た。
【0050】実施例7 実施例1の原紙配合でBCTMPの変わりにDIPを機
械パルプ配合率(MP)をC染色液とヘルツベルグ染色
液で30部で抄紙し、得られた湿紙を5kg/cm2でプ
レスして、次いで90℃で2分間乾燥して、坪量60g
/m2の原紙を得た。この原紙を、酸化澱粉とスチレン−
アクリル酸共重合体を1:10で混合した溶液に浸して
固形分付着量が0.5g/m2となるように表面サイズを
し、5kg/cm2でプレスして、次いで90℃で2分間
乾燥して、ラボスーパーカレンダーを通して坪量60g
/m2の情報用紙を得た。
【0051】実施例8 実施例1の原紙配合でDTPAを0.01部として抄紙
し、得られた湿紙を5kg/cm2でプレスして、次いで
90℃で2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙を得
た。この原紙を、酸化澱粉とスチレン−アクリル酸共重
合体を1:10で混合した溶液に浸して固形分付着量が
0.5g/m2となるように表面サイズをし、5kg/c
2でプレスして、次いで90℃で2分間乾燥して、ラ
ボスーパーカレンダーを通して坪量60g/m2の情報用
紙を得た。
【0052】実施例9 実施例1の原紙配合でDTPAを1.0部として抄紙
し、得られた湿紙を5kg/cm2でプレスして、次いで
90℃で2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙を得
た。この原紙を、酸化澱粉とスチレン−アクリル酸共重
合体を1:10で混合した溶液に浸して固形分付着量が
0.5g/m2となるように表面サイズをし、5kg/c
2でプレスして、次いで90℃で2分間乾燥して、ラ
ボスーパーカレンダーを通して坪量60g/m2の情報用
紙を得た。
【0053】実施例10 実施例1の原紙配合でPEG2000を0.01部とし
て抄紙し、得られた湿紙を5kg/cm2でプレスして、
次いで90℃で2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙
を得た。この原紙を、酸化澱粉とスチレン−アクリル酸
共重合体を1:10で混合した溶液に浸して固形分付着
量が0.5g/m2となるように表面サイズをし、5kg
/cm2でプレスして、次いで90℃で2分間乾燥して、
ラボスーパーカレンダーを通して坪量60g/m2の情報
用紙を得た。
【0054】実施例10 実施例1の原紙配合でPEG2000を1.0部として
抄紙し、得られた湿紙を5kg/cm2でプレスして、次
いで90℃で2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙を
得た。この原紙を、酸化澱粉とスチレン−アクリル酸共
重合体を1:10で混合した溶液に浸して固形分付着量
が0.5g/m2となるように表面サイズをし、5kg/
cm2でプレスして、次いで90℃で2分間乾燥して、
ラボスーパーカレンダーを通して坪量60g/m2の情報
用紙を得た。
【0055】実施例11 実施例1の原紙配合でPEG1000(分子量100
0)を0.06部として抄紙し、得られた湿紙を5kg
/cm2でプレスして、次いで90℃で2分間乾燥して、
坪量60g/m2の原紙を得た。この原紙を、酸化澱粉と
スチレン−アクリル酸共重合体を1:10で混合した溶
液に浸して固形分付着量が0.5g/m2となるように表
面サイズをし、5kg/cm2でプレスして、次いで90
℃で2分間乾燥して、ラボスーパーカレンダーを通して
坪量60g/m2の情報用紙を得た。
【0056】実施例11 実施例1の原紙配合でPEG10000(分子量100
00)を0.06部として抄紙し、得られた湿紙を5k
g/cm2でプレスして、次いで90℃で2分間乾燥し
て、坪量60g/m2の原紙を得た。この原紙を、酸化澱
粉とスチレン−アクリル酸共重合体を1:10で混合し
た溶液に浸して固形分付着量が0.5g/m2となるよう
に表面サイズをし、5kg/cm2でプレスして、次いで
90℃で2分間乾燥して、ラボスーパーカレンダーを通
して坪量60g/m2の情報用紙を得た。
【0057】 比較例1 (原紙配合) LBKP 100部 タルク 1部 軽質炭酸カルシウム 4部 アルキルケテンダイマー 1.4部 実施例1と同様の方法で抄紙し、但し、両性澱粉と得ら
れた湿紙を5kg/cm2でプレスして、次いで90℃で
2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙を得た。この原
紙を、酸化澱粉とスチレン−アクリル酸共重合体を1:
10で混合した溶液に浸して固形分付着量が0.5g/
2となるように表面サイズをし、5kg/cm2でプレ
スして、次いで90℃で2分間乾燥して、ラボスーパー
カレンダーを通して坪量60g/m2の情報用紙を得た。
【0058】 比較例2 (原紙配合) LBKP 70部 BCTMP 30部 タルク 1部 軽質炭酸カルシウム 4部 アルキルケテンダイマー 1.4部 両性澱粉 0.8部 実施例1と同様の方法で抄紙し、但し、両性澱粉と得ら
れた湿紙を5kg/cm2でプレスして、次いで90℃で
2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙を得た。この原
紙を、酸化澱粉とスチレン−アクリル酸共重合体を1:
10で混合した溶液に浸して固形分付着量が0.5g/
2となるように表面サイズをし、5kg/cm2でプレ
スして、次いで90℃で2分間乾燥して、ラボスーパー
カレンダーを通して坪量60g/m2の情報用紙を得た。
【0059】比較例3 実施例1の原紙配合でDTPAのみ0.06部とし、P
EG2000を添加せず抄紙し、得られた湿紙を5kg
/cm2でプレスして、次いで90℃で2分間乾燥して、
坪量60g/m2の原紙を得た。この原紙を、酸化澱粉と
スチレン−アクリル酸共重合体を1:10で混合した溶
液に浸して固形分付着量が0.5g/m2となるように表
面サイズをし、5kg/cm2でプレスして、次いで90
℃で2分間乾燥して、ラボスーパーカレンダーを通して
坪量60g/m2の情報用紙を得た。
【0060】比較例4 実施例1の原紙配合でDTPAを添加せず、PEG20
00のみ0.06部として抄紙し、得られた湿紙を5k
g/cm2でプレスして、次いで90℃で2分間乾燥し
て、坪量60g/m2の原紙を得た。この原紙を、酸化澱
粉とスチレン−アクリル酸共重合体を1:10で混合し
た溶液に浸して固形分付着量が0.5g/m2となるよう
に表面サイズをし、5kg/cm2でプレスして、次いで
90℃で2分間乾燥して、ラボスーパーカレンダーを通
して坪量60g/m2の情報用紙を得た。
【0061】
【表1】
【0062】 実施例12 (原紙配合) LBKP 80部 BCTMP 20部 DTPA 0.06部 PEG2000 0.06部 実施例1と同様の方法にて抄紙し、但し、両性澱粉と得
られた湿紙を5kg/cm2でプレスして、次いで90℃
で2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙を得た。この
原紙を、酸化澱粉とスチレン−アクリル酸共重合体を
1:10で混合した溶液に浸して固形分付着量が0.5
g/m2となるように表面サイズをし、5kg/cm2でプ
レスして、次いで90℃で2分間乾燥して、ラボスーパ
ーカレンダーを通して坪量60g/m2の情報用紙を得
た。
【0063】 実施例13 (原紙配合) LBKP 90部 BCTMP 10部 実施例12と同様の方法にて抄紙し、但し、両性澱粉と
得られた湿紙を5kg/cm2でプレスして、次いで90
℃で2分間乾燥して、坪量60g/m2の原紙を得た。こ
の原紙を、酸化澱粉とスチレン−アクリル酸共重合体を
1:10で混合した溶液に浸して固形分付着量が0.5
g/m2となるように表面サイズをし、5kg/cm2でプ
レスして、次いで90℃で2分間乾燥して、ラボスーパ
ーカレンダーを通して坪量60g/m2の情報用紙を得
た。
【0064】比較例5 BCTMP100部で実施例1と同様の方法で抄紙し、
但し、両性澱粉と得られた湿紙を5kg/cm2でプレス
して、次いで90℃で2分間乾燥して、坪量60g/m2
の原紙を得た。この原紙を、酸化澱粉とスチレン−アク
リル酸共重合体を1:10で混合した溶液に浸して固形
分付着量が0.5g/m2となるように表面サイズをし、
5kg/cm2でプレスして、次いで90℃で2分間乾燥
して、ラボスーパーカレンダーを通して坪量60g/m2
の情報用紙を得た。
【0065】
【表2】
【0066】
【発明の効果】以上の結果より、機械パルプを含む紙が
化学パルプのみの紙と比較すると、品質がほとんど変わ
りないが機械パルプが30%以上になると強度の低下が
大きい。さらに、光、熱による褪色性と、印刷時の走行
性および赤変をみるとpHが弱アルカリで赤変が見ら
れ、また褪色性が悪くなる傾向にある。これは、機械パ
ルプ中に含まれるリグニンに由来するものと思われる。
従って、本発明の方法である中性抄紙においてポリアミ
ノカルボン酸塩系キレート剤とポリエチレングリコール
酸化防止剤の適正な添加および場所であれば十分な改善
効果が発揮される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 7/00 101 G03G 7/00 101P

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械パルプを含有するパルプに、pH5
    〜8の中性下でポリアミノカルボン酸塩系キレート剤お
    よびポリエチレングリコール酸化防止剤を添加してパル
    プスラリーとし、これを用いて抄造することを特徴とす
    る機械パルプ含有紙の製造方法。
  2. 【請求項2】 機械パルプを含有するパルプに、pH5
    〜8の中性下でポリアミノカルボン酸塩系キレート剤、
    および内添澱粉とポリエチレングリコール酸化防止剤と
    の混合クッキング物を添加してパルプスラリーとし、こ
    れを用いて抄造することを特徴とする機械パルプ含有紙
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリアミノカルボン酸塩系キレート剤お
    よびポリエチレングリコール酸化防止剤の添加位置が、
    機械パルプの離解あるいは叩解後であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の機械パルプ含有紙の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 機械パルプを含有するパルプに、pH5
    〜8の中性下でポリアミノカルボン酸塩系キレート剤を
    添加してパルプスラリーとし、これを用いて抄造して
    後、外添澱粉とポリエチレングリコール酸化防止剤との
    混合クッキング物をロールコーターにより塗布すること
    を特徴とする機械パルプ含有紙の製造方法。
  5. 【請求項5】 機械パルプを含有するパルプからなるパ
    ルプスラリーを用いてpH5〜8の中性下で抄造して
    後、外添澱粉とポリエチレングリコール酸化防止剤との
    混合クッキング物、およびポリアミノカルボン酸塩系キ
    レート剤の混合物を用いてロールコーターにより塗布す
    ることを特徴とする機械パルプ含有紙の製造方法。
  6. 【請求項6】 機械パルプを含有するパルプが、機械パ
    ルプの配合率をC染色液とヘルツベルグ染色液の両方で
    判定して、化学パルプに対して30重量%以下であるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の機
    械パルプ含有紙の製造方法。
  7. 【請求項7】 ポリアミノカルボン酸塩系キレート剤の
    添加率が、機械パルプに対して0.01〜1.0重量%
    (対絶乾機械パルプ)であることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の機械パルプ含有紙の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 ポリエチレングリコール酸化防止剤の分
    子量が、1000〜10000であり、その添加率が、
    機械パルプに対して0.01〜1.0重量%(対絶乾機
    械パルプ)であることを特徴とする請求項1〜7のいず
    れか1項に記載の機械パルプ含有紙の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記請求項1〜8記載の機械パルプ含有
    紙の製造方法における機械パルプ含有紙が、印刷用紙ま
    たは情報用紙であることを特徴とする機械パルプ含有
    紙。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007262587A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Daio Paper Corp 印刷用紙
JP2009520124A (ja) * 2005-12-14 2009-05-21 ナルコ カンパニー 光黄変率を減ずる方法

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