JP2000272980A - 連孔多孔質体およびその製造方法 - Google Patents

連孔多孔質体およびその製造方法

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JP2000272980A JP11084073A JP8407399A JP2000272980A JP 2000272980 A JP2000272980 A JP 2000272980A JP 11084073 A JP11084073 A JP 11084073A JP 8407399 A JP8407399 A JP 8407399A JP 2000272980 A JP2000272980 A JP 2000272980A
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resin
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Toshiyuki Koyama
利幸 小山
Takahiro Yamakawa
孝宏 山川
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Taiheiyo Cement Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離等により強度が低下せず、多段階の気孔
径分布および/または気孔率を有する連孔多孔質体およ
びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 キャビティ1内にゲルキャスティングス
ラリー3を流し込んで固化体を形成する際に、キャビテ
ィ1内の所望の位置に、1または気孔径の異なる2以上
の、連通気孔を有する樹脂多孔質体2を配置し、形成さ
れた固化体4から樹脂多孔質体2を焼失させ、気孔径分
布および/または気孔率が互いに異なる複数の部位を有
し、かつその少なくとも一つの部位は連通気孔を有する
多孔質体6を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体フィルター、
触媒担体、燃料電池用電極材として用いられる連孔多孔
質体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連孔多孔質体とは、その構造中に分布す
る個々の気孔が互いに繋がっているものであり、例えば
断熱材として多用されるような独立気孔多孔質体とは区
別される。このような連孔多孔質体の用途としては、流
体フィルター、触媒担体や燃料電池用電極材などが挙げ
られる。
【0003】このような連孔多孔質体を製造する方法と
してはゲルキャスティングを利用する方法が知られてお
り、具体的には、以下に示すようなものが挙げられる。
【0004】まず、キャビティ内に予め樹脂ビーズを充
填しておき、それらビーズを圧縮・接触させた状態で溶
剤を流し込んで溶解・結着させた後に、スラリーを流し
込んで固化させる。ここで溶剤を再び流し込んでビーズ
を溶出させる。残った固化体を乾燥・焼成することで、
固化体全体に均一に気孔が分布した連孔多孔質体を得
る。
【0005】しかしながら、上記方法では、有機溶剤を
使用することから作業環境面への配慮が必要となるばか
りでなく、以下のような微構造上の不利がある。すなわ
ち、このような従来方法で得られた多孔質体では、キャ
ビティ内でビーズを均一に存在させることから、気孔が
均一に分布するが、連孔多孔質体の用途によっては気孔
径が分布していることが必要となる。例えば燃料電池の
電極材として使用する場合には、流体透過量が大きく、
かつ表面に大きな気孔が存在しないことが挙げられる。
すなわち、燃料電池用電極材に適した構造は、成膜する
側には大きな気孔が存在せず、その反対側には流体透過
量が大きくなるように大きな気孔が存在するような傾斜
気孔径分布を有する多孔質体である。
【0006】上記従来技術では、上述したように、気孔
が均一に分布するため、このような要件を満たすことが
困難である。すなわち、比較的大きな気孔が至るところ
に分布しているのであれば、流体流量は大きいものの、
その表面上に成膜する電解質膜のポアの原因となる。こ
れは粒径の異なるビーズを併用した場合でも同様であ
る。逆に比較的小さな気孔が均一に分布している場合、
その表面上に形成する電解質膜のポアは発生しにくくな
るが、流体透過量が小さくなるので材厚を薄くする必要
があり、強度が低下するなどの問題がある。
【0007】このような問題を解決するために、最終的
に異なる気孔率を有する多孔質体を生じるように原料・
配合を調整した2種類の坏土を積層押出成形する方法も
提案されている(特許2802196号)。しかしなが
ら、このような積層体では不連続面が生じることから、
剥離などにより強度が低下するなどの問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みてなされたものであって、剥離等により強度が低下
せず、多段階の気孔径分布および/または気孔率を有す
る連孔多孔質体およびその製造方法を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、全体が均質な材料からなり、気孔径分布
および/または気孔率が互いに異なる複数の部位を有
し、かつその少なくとも一つの部位が連通気孔を有する
ことを特徴とする連孔多孔質体を提供する。
【0010】また本発明は、キャビティ内にゲルキャス
ティングスラリーを流し込んで固化体を形成する際に、
キャビティ内の所望の位置に、1または気孔径の異なる
2以上の、連通気孔を有する樹脂多孔質体を配置し、形
成された固化体から前記樹脂多孔質体を焼失させ、気孔
径分布および/または気孔率が互いに異なる複数の部位
を有し、かつその少なくとも一つの部位の気孔が連通気
孔である多孔質体を得ることを特徴とする連孔多孔質体
の製造方法を提供する。
【0011】上記連孔多孔質体の製造方法において、そ
の形態は、以下の4つに大別される。 (1)キャビティ内に、1または気孔径分布および/ま
たは気孔率の異なる2以上の、連通気孔を有する樹脂多
孔質体を配置してから、キャビティー内にゲルキャステ
ィングスラリーを流し込んで固化させる。
【0012】(2)キャビティ内にゲルキャスティング
スラリーを流し込んだ後、キャビティ内に、1または気
孔径分布および/または気孔率の異なる2以上の、連通
気孔を有する樹脂多孔質体を配置し、前記ゲルキャステ
ィングスラリーを固化させる。
【0013】(3)キャビティ内の一部にゲルキャステ
ィングスラリーを流し込み、該スラリーの流動性が実質
的に喪失した後、キャビティ内に、1または気孔径分布
および/または気孔率の異なる2以上の、連通気孔を有
する樹脂多孔質体を配置し、さらにキャビティ内にゲル
キャスティングスラリーを流し込んで固化させる。
【0014】(4)キャビティの所望の部位にゲルキャ
スティングスラリーの分散媒を吸収しない部材を配置し
た後、キャビティの一部にゲルキャスティングスラリー
を流し込み、該スラリーの流動性が実質的に喪失した
後、前記部材を取り除き、その代わりに、1または気孔
径分布および/または気孔率の異なる2以上の、連通気
孔を有する樹脂多孔質体を配置し、さらにキャビティ内
にゲルキャスティングスラリーを流し込んで固化させ
る。
【0015】上記いずれの形態においても、前記連通気
孔を有する樹脂多孔質体は、乾燥したまま、またはゲル
キャスティングスラリーを含浸させた状態で前記キャビ
ティ内に配置することができる。また、ゲルキャスティ
ングスラリーとして、気孔形成材を含むものを用いるこ
とにより、樹脂多孔質体の存在しない部分にも連通気孔
を形成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明の連孔多孔質体は、全体が均質な材料か
らなり、気孔径分布および/または気孔率が互いに異な
る複数の部位を有し、かつその少なくとも一つの部位は
連通気孔を有する。
【0017】このような連孔多孔質体は、キャビティ内
にゲルキャスティングスラリーを流し込んで固化体を形
成する際に、キャビティ内の所望の位置に、1または気
孔径の異なる2以上の、連通気孔を有する樹脂多孔質体
を配置し、形成された固化体から樹脂多孔質体を焼失さ
せることにより得ることができる。このように連通気孔
を有する樹脂多孔質体を用いることにより、比較的急激
に気孔径分布が変化する微構造を形成することができ
る。
【0018】ここで、このようにゲルキャスティングを
使用するのは、キャビティ内にスラリーを流し込んだ
後、そのままの状態で固化させることができるからであ
る。また、連通気孔を有する樹脂多孔質体を使用するの
は、樹脂多孔質体にゲルキャスティングスラリーを流し
込み、樹脂多孔質体焼失後に残留する多孔質材料を焼結
した際に、成形体形状を維持するようにするためであ
る。樹脂多孔質体の空間同士がつながった連孔多孔質で
なければ、焼成して樹脂多孔質体が焼失した際に形状を
維持することができない。また、樹脂多孔質体中の空間
が部分的にでも独立していると、そこから先にゲルキャ
スティングスラリを流し込むことが不可能となり、粗大
なポアなどの欠陥を生じる原因となる。このような連通
気孔を有する樹脂多孔質体としては、例えば樹脂フィル
ターを挙げることができる。
【0019】上記樹脂多孔質体の具体的な使用法は種々
考えられる。大きさについては、当然に固化体よりも小
さいことが必要であり、固化体を形成するためのキャビ
ティにこの樹脂多孔質体をゲルキャスティングスラリー
とともに入れることにより部分的に気孔径分布および/
または気孔率が異なる微構造を有する多孔質体を得るこ
とができる。すなわち、樹脂多孔質体を焼失させた際
に、その部分に大きな径の気孔を形成することができ、
他の部分と気孔径分布および/または気孔率を異ならせ
ることができる。また、樹脂多孔質体を使用するに際し
ては、そのまま乾燥した状態で使用することも、または
予めゲルキャスティングスラリーで濡らしておくことも
可能である。ゲルキャスティングスラリーの粘度が高い
場合や、樹脂多孔質体中の気孔径が小さい場合等、樹脂
多孔質体の気孔内へゲルキャスティングスラリーが流れ
込みにくい場合には、予め樹脂多孔質体をスラリーで濡
らしておくことにより、未含浸部分の形成を避けること
が可能となる。
【0020】次に、気孔径分布および/または気孔率の
異なる複数の部位を形成する方法について、図面を参照
しながら説明する。 (1)ケース1 まず、キャビティ1内に、連通気孔を有する樹脂多孔質
体2を乾燥したまま、またはゲルキャスティングスラリ
ーで濡らした状態で予め配置しておき(図1の
(a))、キャビティー1内にゲルキャスティングスラ
リー3を流し込み(図1の(b))、密封した状態で固
化(ゲル化)させて固化体4とし(図1の(c))、得
られた固化体4を焼成することにより、樹脂多孔質体2
を焼失させるとともに固化体4を焼結させて、樹脂多孔
質体2が存在していた下側の部位に他の部分よりも大き
い径の連通孔が形成された部分5を有する焼結体6を得
る(図1の(d))。これにより、大きい気孔径の気孔
が他の部分よりも多い部分を一方側に有する連孔多孔質
体を得ることができる。
【0021】この場合に、スプレー糊などの接着剤を塗
布して樹脂多孔質体2を固定しておくことや、ゲルキャ
スティングスラリー注型後に型枠反転、振動などの物理
的処理を行うことで、樹脂多孔質体2を所望の部位に位
置させることが可能となる。すなわち、キャビティ1の
底に樹脂多孔質体2を固定しておけば、図1の(d)の
ような状態が得られるし、また、樹脂多孔質体2を固定
することなく型枠反転、振動などの物理的処理を行うこ
とで樹脂多孔質体2を浮かせることができる。樹脂多孔
質体2をスラリーで濡らした状態でキャビティ1内に固
定しておくためには、まずスプレー糊などの接着剤を塗
布して樹脂多孔質体2を固定した後、スラリーで濡らす
ことが好ましい。
【0022】(2)ケース2 まず、キャビティ1内にゲルキャスティングスラリー3
を流し込み(図2の(a))、その後、キャビティ1内
に、連通気孔を有する樹脂多孔質体2を乾燥した状態ま
たはゲルキャスティングスラリーで濡らした状態で配置
し、密封した状態でゲルキャスティングスラリーを固化
(ゲル化)させて固化体4とし(図2の(b))、得ら
れた固化体4を焼成することにより、樹脂多孔質体を焼
失させるとともに固化体4を焼結させて、樹脂多孔質体
2が存在していた上側の部位に他の部分よりも大きい径
の連通孔が形成された部分5を有する焼結体6を得る
(図2の(c))。この場合にも、大きい気孔径の気孔
が他の部分よりも多い部分を一方側に有する連孔多孔質
体を得ることができる。
【0023】なお、樹脂多孔質体2をその上面がキャビ
ティ1から突出するように配置し、密封する際に樹脂多
孔質体2をキャビティ1内に押し込むようにすれば、樹
脂多孔質体2とスラリー3との界面で中間的な微構造を
得ることが可能となる。また、型枠反転後に振動させる
ことにより、ケース1と同様に樹脂多孔質体2を浮かせ
ることができる。
【0024】(3)ケース3 キャビティ1の一部にゲルキャスティングスラリー3を
流し込み(図3の(a))、このスラリーの流動性が実
質的に喪失した後、キャビティ1内の所望の部位に、連
通気孔を有する樹脂多孔質体2を乾燥した状態またはゲ
ルキャスティングスラリーで濡らした状態で配置し(図
3の(b))、この樹脂多孔体2を動かない状態にし
て、残りのゲルキャスティングスラリー3をキャビティ
1内に流し込み(図3の(c))、密封した状態で固化
(ゲル化)させて固化体4とし(図3の(d))、得ら
れた固化体4を焼成することにより、樹脂多孔質体2を
消失させるとともに固化体4を焼結させて、樹脂多孔質
体2が存在していた中央側の部位に他の部分よりも大き
い径の連通孔が形成された部分5を有する焼結体6’を
得る(図3の(e))。この場合には、大きい気孔径の
気孔が他の部分よりも多い部分を内部に有する連通気孔
多孔質体を得ることができる。
【0025】(4)ケース4 キャビティ1の所望の部位にゲルキャスティングスラリ
ーの分散媒を吸収しない部材7を配置した後(図4の
(a))、キャビティ1にゲルキャスティングスラリー
3を流し込み(図4の(b))、スラリー3の流動性が
実質的に喪失した後、部材7を取り除き、その代わりに
連通気孔を有する樹脂多孔質体2を配置し(図4の
(c))、さらにキャビティ1内にゲルキャスティング
スラリー3を流し込み(図4の(d))、密閉した状態
で固化(ゲル化)させて固化体4とし(図4の
(e))、得られた固化体4を焼成することにより、樹
脂多孔質体2を消失させるとともに固化体4を焼結させ
て、樹脂多孔質体2が存在していた中央側の部位に他の
部分よりも大きい径の連通孔が形成された部分5を有す
る焼結体6''を得る(図4の(f))。この場合にも、
大きい気孔径の気孔が他の部分よりも多い部分を内部に
有する連通気孔多孔質体を得ることができる。
【0026】以上のようにして、比較的小さな気孔径お
よび/または低い気孔率を有する部分と、比較的大きな
気孔径および/または高い気孔率を有する部分とからな
る微構造を有する多孔質体を得ることができる。したが
って、例えば燃料電池用電極材に使用する場合には、比
較的小さな気孔径および/または低い気孔率を有する部
分を成膜側とすることにより、流体透過率と成膜性を両
立させることができる。
【0027】なお、連通気孔径の分布および/または気
孔率が異なる複数の樹脂多孔質体2を用いることも可能
であり、その場合には、気孔径分布および/または気孔
率の段階をさらに増加させることができる。このような
状態は、例えば、セル数の異なる2以上の樹脂フィルタ
ーを用いることにより実現することができる。
【0028】このようにして形成された多孔質体は、全
体が均質な材料からなり、気孔径分布および/または気
孔率が互いに異なる複数の部位を有し、かつその少なく
とも一つの部位が連通気孔を有するものとなり、不連続
面が存在せず剥離などによる強度低下が生じない。
【0029】ゲルキャスティングに用いるスラリーは、
所定のセラミックス材料または金属材料に、水および所
定のゲル化剤、分散媒等を混合することにより得ること
ができる。セラミック材料および金属材料は、特に限定
されず、キャスティング可能なものであれば全て使用可
能である。また、ゲル化剤としては、例えば水溶性エポ
キシ系樹脂等を用いることができる。上記樹脂多孔質体
が存在しない部分も多孔質体とするためには、上記の他
に焼失により気孔を形成することを目的とする気孔形成
材を利用することができる。このような気孔形成材とし
ては、樹脂ビーズ、澱粉、カーボン等が挙げられる。ま
た、ゲル化剤を成形に要する量よりも多く添加して気孔
形成材として機能させることもでき、このゲル化剤を焼
失させることによっても所定の気孔を形成することがで
きる。もちろん、このような気孔形成材を用いずに、樹
脂多孔質体が存在しない部分に独立気孔のみを存在させ
てもよいし、緻密質にしてもよい。
【0030】気孔形成材として樹脂ビーズや澱粉を使用
した場合、これらが球状あるいは塊状であることから、
生成する気孔の形状も球状に近くなり、また、気孔径は
比較的大きくなる。一方、気孔形成材としてカーボンを
用いる場合や、ゲル化剤を過剰に添加する場合には、生
成する気孔はまとまった空間を占めることは少なく、径
は比較的小さい。したがって、上述の連通気孔を有する
樹脂多孔質体を配置しない部分についても、これらを適
宜制御することにより、適宜の気孔径分布および気孔率
の連通気孔を形成することができる。
【0031】これらのうち、樹脂ビーズや澱粉は、他の
気孔生成材と比較して粒径が大きく、また比重が小さ
い。したがって、スラリー中に分散していても、その安
定性は他の成分よりも劣るため、長時間放置したり、振
動を加えることでスラリー上部へと移動する。この度合
いは、粒径が大きいほど、また、比重が小さいほど顕著
となる。
【0032】したがって、樹脂ビーズまたは澱粉を加え
たゲルキャスティングスラリーをキャビティに注型後、
振動等の処理を行えば上面に近づくほど気孔径および/
または気孔率が大きくなり、複数の樹脂ビーズを使用し
た場合には、このような気孔径および/または気孔率の
変化幅を大きくすることができる。しかもこのような構
造は不連続ではなく、連続した分布を有するという特徴
がある。
【0033】ゲルキャスティングを行うための型枠は、
ゲルキャスティングスラリー中の分散媒を吸収しない材
質を用いる。ただし、ゲルキャスティングスラリーは、
例えば放置または所定温度に加熱することにより完全に
固化するので、型枠には吸水性は不要である。
【0034】なお、連通気孔を有する樹脂多孔質体とし
ては、樹脂フィルターに限定されず、形状も図示したよ
うな板状に限らず種々の形状のものを用いることができ
る。また、その気孔の形状および大きさ等も限定される
ものではなく、形成しようとする気孔に応じて適宜選択
すればよい。また、上記説明では適用例として燃料電池
用電極材を挙げたが、これに限定されるものではなく、
気孔径分布および/または気孔率が異なる複数の部位を
有する連通孔多孔質材料を必要とする用途であれば適用
が可能である。
【0035】
【実施例】ジルコニア粉末100重量部、ゲル化剤(水
溶性エポキシ系樹脂)40重量部、樹脂ビーズ15重量
部、イオン交換水150重量部をボールミルにて混合し
てスラリーとした。このスラリーを、ポリエチレン製樹
脂フィルターとともに、シリコーン樹脂にて形成された
型枠のキャビティ内に注ぎ込み、封口した。これを15
分間震盪台に載せた後、80℃に加熱して固化体とし
た。脱脂後焼成し、樹脂フィルターを焼失させるととも
に、固化体を焼結させ、多孔質体を得た。
【0036】多孔質体の断面を図5に示す。この図に示
すように、震盪時に上面となっていた側は、樹脂フィル
ターに由来する大きな連通気孔および大きな気孔率を有
する微構造であり、樹脂フィルターが存在しない下面側
は小さな気孔および小さな気孔率を有する微構造となっ
ていることが確認される。
【0037】樹脂フィルターを使用した部分と未使用の
部分とで気孔径分布を測定した結果、図6に示すように
なった。この図から樹脂フィルターを使用したほうが未
使用のものよりも大きい気孔が多い気孔径分布を示すこ
とが確認される。
【0038】以上の結果から、本発明の方法により、全
体が均質な材料からなり、かつ気孔径分布および気孔率
が異なる部分を有する連孔多孔質体が得られたことが確
認された。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
剥離等により強度が低下せず、多段階の気孔径分布およ
び/または気孔率を有する連孔多孔質体およびその製造
方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連孔多孔質体の製造方法の一実施
形態を説明するための模式図。
【図2】本発明に係る連孔多孔質体の製造方法の他の実
施形態を説明するための模式図。
【図3】本発明に係る連孔多孔質体の製造方法のさらに
他の実施形態を説明するための模式図。
【図4】本発明に係る連孔多孔質体の製造方法のさらに
他の実施形態を説明するための模式図。
【図5】本発明の実施例に係る連孔多孔質体を示す走査
型電子顕微鏡写真。
【図6】樹脂フィルターを使用した部分の気孔径分布と
未使用部分の気孔径分布とを比較して示すグラフ。
【符号の説明】 1;キャビティ 2;連通気孔を有する樹脂多孔質体 3;ゲルキャスティングスラリー 4;固化体 5;他の部分よりも大きい径の連通孔が形成された部分 6,6’,6'';焼結体 7;分散媒を吸収しない部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全体が均質な材料からなり、気孔径分布
    および/または気孔率が互いに異なる複数の部位を有
    し、かつその少なくとも一つの部位は連通気孔を有する
    ことを特徴とする連孔多孔質体。
  2. 【請求項2】 キャビティ内にゲルキャスティングスラ
    リーを流し込んで固化体を形成する際に、キャビティ内
    の所望の位置に、1または気孔径の異なる2以上の、連
    通気孔を有する樹脂多孔質体を配置し、形成された固化
    体から前記樹脂多孔質体を焼失させ、気孔径分布および
    /または気孔率が互いに異なる複数の部位を有し、かつ
    その少なくとも一つの部位は連通気孔を有する多孔質体
    を得ることを特徴とする連孔多孔質体の製造方法。
  3. 【請求項3】 キャビティ内に、1または気孔径分布お
    よび/または気孔率の異なる2以上の、連通気孔を有す
    る樹脂多孔質体を配置してから、キャビティ内にゲルキ
    ャスティングスラリーを流し込んで固化させることを特
    徴とする請求項2に記載の連孔多孔質体の製造方法。
  4. 【請求項4】 キャビティ内にゲルキャスティングスラ
    リーを流し込んだ後、キャビティ内に、1または気孔径
    分布および/または気孔率の異なる2以上の、連通気孔
    を有する樹脂多孔質体を配置し、前記ゲルキャスティン
    グスラリーを固化させることを特徴とする請求項2に記
    載の連孔多孔質体の製造方法。
  5. 【請求項5】 キャビティ内の一部にゲルキャスティン
    グスラリーを流し込み、該スラリーの流動性が実質的に
    喪失した後、キャビティ内に、1または気孔径分布およ
    び/または気孔率の異なる2以上の、連通気孔を有する
    樹脂多孔質体を配置し、さらにキャビティ内にゲルキャ
    スティングスラリーを流し込んで固化させることを特徴
    とする請求項2に記載の連孔多孔質体の製造方法。
  6. 【請求項6】 キャビティの所望の部位にゲルキャステ
    ィングスラリーの分散媒を吸収しない部材を配置した
    後、キャビティの一部にゲルキャスティングスラリーを
    流し込み、該スラリーの流動性が実質的に喪失した後、
    前記部材を取り除き、その代わりに、1または気孔径分
    布および/または気孔率の異なる2以上の、連通気孔を
    有する樹脂多孔質体を配置し、さらにキャビティ内にゲ
    ルキャスティングスラリーを流し込んで固化させること
    を特徴とする請求項2に記載の連孔多孔質体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記連通気孔を有する樹脂多孔質体は、
    乾燥したまま、またはゲルキャスティングスラリーを含
    浸させた状態で前記キャビティ内に配置することを特徴
    とする請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載の
    連孔多孔質体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ゲルキャスティングスラリーは、気
    孔形成材を含むことを特徴とする請求項2ないし請求項
    7のいずれか1項に記載の連孔多孔質体の製造方法。
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