JP2000272148A - インクジェットヘッドのメンテナンス機構 - Google Patents

インクジェットヘッドのメンテナンス機構

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JP2000272148A
JP2000272148A JP8343199A JP8343199A JP2000272148A JP 2000272148 A JP2000272148 A JP 2000272148A JP 8343199 A JP8343199 A JP 8343199A JP 8343199 A JP8343199 A JP 8343199A JP 2000272148 A JP2000272148 A JP 2000272148A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットヘッドのメンテナンス機構に
おいて、ヘッド各部のチャンネルに対するインク吸引力
に変化を付けることができ、ヘッドの中央部、端部に拘
わらずチャンネル内のインクの流れを良くし、ヘッド内
から全体的に気泡や不良インクを除去することができる
ようにする。 【解決手段】 吸引キャップ20に3つの吸引口45を
設け、各吸引口45の連通路46のバルブ51,52,
53の開閉動作を制御することで、インク初期導入時に
は3つの吸引口45全てを用い、定期パージ時には両端
の2つの吸引口45を用いてインクを吸引する。これに
より、インク初期導入時には全てのチャンネルにインク
を適切に充填することができ、定期パージ時には気泡が
溜まりやすいヘッド端部付近のチャンネルから気泡を効
率良く除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドのメンテナンス機構に関し、特に、インクジェット
ヘッド内の気泡や不良インク等を吸引してインクジェッ
トヘッドを回復させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、インクジェットヘッド(以下
ヘッドという)によって正常にインクが噴射される状態
を保つために、ヘッド内の多数のインク噴射用チャンネ
ルから気泡や不良インク等を吸引するメンテナンス機構
(一般にパージ装置といわれるもの)が用いられてい
る。このメンテナンス機構は、図6に示すように、ヘッ
ド2に設けられたノズル列に対して当接・非当接動作す
る吸引キャップ20と、インクを吸引するために負圧を
発生させる負圧発生用ポンプ17からなり、吸引キャッ
プ20には、負圧発生用ポンプ17に通じる吸引口45
がノズル列に対向する位置に設けられている。ヘッド2
内の気泡や不良インク等を吸引する場合は、吸引キャッ
プ20’を記録ヘッドのノズル列部分に当接させた状態
で、負圧発生用ポンプ17を駆動する。これにより、各
ノズル43に通じるチャンネル41からインクを吸引
し、インクと共に気泡や不良インク等を吸引するように
なっている。なお、ヘッド2の吸引キャップ20’が当
接される側とは反対側にはマニホールド42が固定さ
れ、不図示のインクカートリッジからマニホールド42
を介してインクが供給されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のヘッドのメンテナンス機構によれば、吸引
キャップ20’の吸引口45は、ヘッド2のノズル列方
向中央付近に対向する位置に1つしか設けられていない
ため、インクを吸引する時には、主にヘッド2の中央付
近のチャンネル41内におけるインクは流れやすいが、
ヘッド端部付近のチャンネル41内のインクは流れにく
かった。特に、マニホールド42がチャンネル列の中央
から両端へ広がる形状である場合、吸引口45も中央に
あると、その傾向が一層顕著である。そのため、ヘッド
端部付近のチャンネル41内の気泡や不良インクを除去
することが困難となっていた。また、今日ではノズル列
の長さが大きくなる傾向にあり、今後この問題は顕著に
なる。また、ヘッドにインクを初期導入するとき、マニ
ホールド42の端部に空気が残留しやすいため、この空
気を排出するのに時間を多くかけて多量のインクを吸引
しなければならない。さらに、インクの噴射を行ってい
るうちに、マニホールド42の端部付近に気泡が停滞し
やすいことが経験的に認められる。この気泡を排出する
ためにも、多くかけて多量のインクを吸引しなければな
らず、時間とインクが無駄になっていた。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、必要に応じてヘッドの中央部、
端部のチャンネル内のインクの流れを制御し、ヘッドに
インクを速やかに導入することができるとともに、気泡
や不良インクを効率良く除去することができるヘッドの
メンテナンス機構を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、インクをインクジェットヘ
ッドの複数のノズルから記録媒体上に噴射して記録を行
う記録装置に用いられ、該インクジェットヘッドに当接
して該ノズルからインクジェットヘッド内のインクを吸
引するメンテナンス機構において、インクを吸引するた
めの負圧を発生させる負圧発生手段と、負圧発生手段に
それぞれ連通し、複数のノズルがなすノズル列の方向に
並ぶ複数の吸引口を有すると共に、前記ノズル列をキャ
ッピングするキャッピング手段と、キャッピング手段を
ノズル列に対して当接・非当接動作する駆動手段と、複
数の吸引口に対し負圧発生手段による負圧を選択的に作
用させる制御手段とを備えたものである。
【0006】上記構成においては、制御手段が負圧発生
手段による負圧を複数の吸引口に対し選択的に作用させ
ることができるため、インクの初期導入や気泡除去等の
目的に応じて、ヘッド各部におけるチャンネルに対する
インクの流れを制御し、インクを速やかに導入したり、
適正に気泡や不良インクを除去することが可能になる。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のインクジェットヘッドのメンテナンス機構であ
って、複数の吸引口は、前記負圧発生手段に対しそれぞ
れ複数の連通路を介して連通し、制御手段は、複数の連
通路を選択的に開閉する開閉機構を有するものである。
【0008】上記構成においては、制御手段による開閉
機構の制御でもって複数の連通路を選択的に開閉するこ
とによって、複数の吸引口に対する負圧発生手段の負圧
を選択的に作用させる。そのため、吸引口に負圧を発生
させるか否かの選択を行うために吸引口毎に負圧発生手
段を設ける必要がなく、簡単な構成及び制御でもって吸
引口の選択を可能にすることができる。
【0009】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は請求項2に記載のインクジェットヘッドのメンテナ
ンス機構であって、吸引口を、ノズル列の略中央部及び
それを挟んでその両側に分かれ、該ノズル列に対向する
位置に設けたものである。
【0010】上記構成においては、ノズル列の略中央部
及びそれを挟んでその両側に分かれ、該ノズル列に対向
する位置に吸引口を設けたため、吸引口に対する負圧を
選択的に作用させることにより、インクジェットヘッド
の中央部又は端部付近におけるチャンネルのインク流速
を任意に制御することが可能になる。
【0011】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェットヘッド
のメンテナンス機構であって、制御手段は、インクの初
期導入時にはノズル列の略中央部及びその両側に設けら
れた吸引口に負圧を発生させ、定期パージ時にはノズル
列の略中央部両側に設けられた吸引口に負圧を発生させ
るように制御するものである。
【0012】上記構成においては、インク初期導入時に
はヘッド内の全てのチャンネルにインクを速やかに充填
させ、定期パージ時には気泡が溜まりやすい端部付近の
チャンネルのインク流速を上げ、必要に応じた適切な気
泡及び不良インクの除去を行うことができる。
【0013】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェットヘッド
のメンテナンス機構であって、制御手段は、複数の吸引
口に対して負圧発生手段による負圧を任意に作用させる
キー部材を有するものである。
【0014】上記構成においては、ユーザが記録結果を
見て、一部のチャンネルの噴射不良を発見したとき、キ
ー部材を操作することで、不良の発生したチャンネルに
近い吸引口に負圧を作用させて、そのチャンネルに対す
る吸引を強化することができる。
【0015】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
乃至請求項5のいずれかに記載のインクジェットヘッド
のメンテナンス機構であって、カラー記録用に複数のイ
ンクジェットヘッドを備える記録装置に対して、駆動手
段及び負圧発生手段は各インクジェットヘッドの吸引動
作が可能となるように制御されるものである。
【0016】上記構成においては、複数のインクジェッ
トヘッドを備える記録装置に対して、駆動手段及び負圧
発生手段による各インクジェットヘッドの吸引動作を可
能としたため、1つのメンテナンス機構でもって複数の
インクジェットヘッドの気泡や不良インクを除去するこ
とができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
インクジェットヘッドのメンテナンス機構について図1
乃至図5を参照して説明する。図1に本発明の一実施形
態に係るインクジェットヘッドのメンテナンス機構を備
えたプリンタの概略構成を示す。カラーインクジェット
プリンタ(以下、プリンタという)1は、4色のインク
(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)を印刷用紙
等の記録媒体P上に噴射して記録を行うインクジェット
式の4個のヘッド2,2,2,2を備え、この各ヘッド
2は上記4色のインクの各々を噴射するノズル(図4に
示す)を備えており、記録時に直線的に往復駆動される
キャリッジ3上に保持されている。各ヘッド2はヘッド
ホルダ4に一体に設けられており、また、各ヘッド2に
4色のインクを供給するインクカートリッジ5a,5
b,5c,5dがキャリッジ3に着脱自在に搭載され
る。キャリッジ3は、その前部がキャリッジ軸7に軸支
され、このキャリッジ軸7に沿って移動可能とされてい
る。キャリッジ3の後部はガイドプレート8上にスライ
ド自在に支持されている。キャリッジ3の往復移動は、
キャリッジモータ9によりベルト10を介して駆動され
る。
【0018】ヘッド2と対面する位置にはプラテンロー
ラ11が設けられている。このプラテンローラ11は、
ラインフィードモータ(図示なし)の駆動力により駆動
される。記録媒体Pはプラテンローラ11によりヘッド
2に対向する位置まで搬送され、記録が行われる。プラ
テンローラ11の側方には、メンテナンス機構15が設
けられている。ヘッド2は、その使用中に内部に気泡が
発生したり、ノズル開口面上にインクの液滴が付着する
ことにより、噴射不良を起こすことがあるので、これを
解消し良好な噴射状態に回復させるためにメンテナンス
機構15がある。また、メンテナンス機構15は、ヘッ
ド2又はインクカートリッジ5a〜5dを変換した際に
駆動され、ヘッド2にインクを充填させる機能も有す
る。メンテナンス機構15の側方には、ヘッド保護用の
キャッピング装置16が設けられている。
【0019】メンテナンス機構15には、ヘッド2に対
するパージを行うために吸引キャップ20が設けられて
いる。図2に吸引キャップ20及びキャッピング装置1
6部分の正面図を示す。吸引キャップ20の一部は、上
記ラインフィードモータによって回転されるポンプカム
ギヤ25に設けられたカムに当接している。このカムが
回転すると、カムの形状に沿って吸引キャップ20がヘ
ッド2と当接又は非当接する方向に移動する。これによ
り、ノズル列に対する吸引キャップ20の当接・非当接
動作が行われるようになっている。ヘッド2に対するパ
ージは、吸引キャップ20をヘッド2のノズル部分に当
接させた状態で、ポンプ(負圧発生手段)17により負
圧を発生させてヘッド2内部の気泡や不良インク等を吸
引することによって行う。吸引された不良インクは貯留
部18へ送られる。このパージ動作により、ヘッド2が
正常なインク噴射が可能な状態に回復する。ポンプ17
もポンプカムギヤ25の回転によって駆動される。吸引
キャップ20は、4つのヘッドの各々に対して吸引動作
を行うものであり、1つのヘッドに対する吸引が終わる
と、他のヘッドが吸引キャップ20に対向する位置に移
動され、そのヘッドに対する吸引が続いて行われる。な
お、吸引キャップ20の側方(記録領域側)には、ヘッ
ド2のノズルのワイピングを行うワイパ21が設けられ
ている。
【0020】また、キャッピング装置16は、4つのヘ
ッド2の各ノズルに対してキャッピングを行うために各
々のノズル用に4つのキャップ16a,16b,16
c,16dが設けられている。このキャッピング装置1
6は、キャリッジ3がキャッピングポジションまで移動
してきた時にヘッド2のノズルに当接するように構成さ
れている。これにより、ノズル部分が密閉されてノズル
及びインクの乾燥が防止される。
【0021】図3にプリンタ1の制御系のブロック図を
示す。プリンタ1には、記録データ処理等の制御を行う
G/A(ゲート・アレイ)回路28、及びその他のプリ
ンタ1全体の制御を行うCPU29等からなる制御手段
が備えられている。G/A回路28には、インタフェイ
ス部30を介してホストコンピュータ31が接続され、
ホストコンピュータ31から受信した記録データを格納
するイメージメモリ32も接続されている。また、キャ
リッジ3の駆動機構、記録媒体Pの搬送機構、メンテナ
ンス機構15等を制御するプログラムを格納するROM
35、各機能ブロック毎の制御データを格納するRAM
36が、G/A回路28及びCPU29に接続されてい
る。
【0022】CPU29には、プリンタ1の各動作を操
作するための操作パネル38が接続されている。キャリ
ッジモータ9、記録媒体P搬送用及びポンプ17駆動用
のモータ39もCPU29に制御される。さらに、CP
U29は、吸引キャップ20に設けられた吸引口に通じ
る連通路を開閉するバルブ(開閉機構)51,52,5
3の開閉を制御するようになっている。G/A回路28
には、ヘッド2を駆動するためのヘッドドライバ54が
接続されており、G/A回路28からヘッドドライバ5
4には、記録データ、転送クロック、印字クロック、及
びラッチ信号が送信される。また、CPU29には、吸
引キャップ20のヘッド2への当接・非当接状態を検出
するために設けられたセンサであって、ポンプカムギヤ
25と一体的に設けられたカムの回転に基づいてオン・
オフするセンサ55からの検出信号が送られる。
【0023】上記の吸引キャップ20について図4を参
照して説明する。図4に吸引キャップ20によりヘッド
2からインクを吸引する状態を断面図で示す。各ヘッド
2には、複数のノズル43からなるノズル列を有し、こ
のノズル列に対応して各ノズル43から選択的にインク
を噴射させるためのアクチュエータを有したインク流路
となる複数のチャンネル41が設けられている。インク
カートリッジ5a乃至5d(図1)から供給されるイン
クは、マニホールド42を通じて複数のチャンネル41
内に充填される。マニホールド42は、チャンネル41
のなす列の中央から両端に向かって拡大するテーパ状の
流路を有している。チャンネル41内のインクは、記録
データに基づいてアクチュエータを選択的に駆動するこ
とにより、チャンネル41の壁面が変形し、それにより
チャンネル41の内部容積が変化することにより、各チ
ャンネル41に対応する各ノズル43から記録媒体方向
へ選択的に噴射される。この噴射されたインクが記録媒
体に着弾することで画像記録が成される。前記ノズル4
3がなすノズル列は、キャリッジ3の移動方向と直交す
る方向に列方向に並び設けられている。
【0024】吸引キャップ20は、ゴム材質などにより
構成され、ノズル列の周囲に当接してノズル列部分を包
囲して密閉空間48を形成するための当接部47を有し
ている。また、吸引キャップ20には、前記密閉空間4
8に開口する複数の吸引口45(本例では3個)が設け
られている。これら吸引口45は該ノズル列に対向する
位置であって、ノズル列の略中央部及びその両側のノズ
ル列に対向する位置に設けられている。上記3つの吸引
口45は、それぞれ連通路46を介してポンプ17に通
じている。各連通路46には、連通路46を開閉するバ
ルブ51,52,53が設けられている。このバルブ5
1,52,53はソレノイド等で駆動され、上述したよ
うにCPU29等の制御手段により開閉動作が制御され
る。
【0025】このバルブ51,52,53の開閉動作
は、記録動作中のパージ指令が発せられた状況に応じて
制御される。例えば、ヘッド2またはインクカートリッ
ジ5a〜5dの交換を公知の検出機構によって検出した
とき、CPU29等の制御手段は、インクカートリッジ
からヘッド2の各チャンネル41にインクを充填、すな
わち初期導入するためのパージ指令を発し、後述するよ
うにバルブ51,52,53を順次開閉してポンプ17
及び吸引キャップ20のポンプカムギヤを駆動する。ま
た、CPU29等の制御手段内に構成したタイマー部の
計時動作により、前回のパージ指令から所定時間計時し
たとき、ヘッド2のチャンネルやマニホールドに発生し
た気泡を除去するためのパージ指令(後述する定期パー
ジ)を発し、後述するようにバルブ51,52,53を
開閉してポンプ17及び吸引キャップ20のポンプカム
ギヤ25を駆動する。また、ユーザが記録結果を見て、
一部のチャンネルの噴射不良を発見したとき、操作パネ
ル38に設けた、バルブ51,52,53を選択してパ
ージ動作を指示するキーを操作して、後述するように任
意のバルブ51,52,53を開閉してポンプ17及び
吸引キャップ20のポンプカムギヤ25を駆動する。
【0026】上記構成でなる吸引キャップ20をヘッド
2のノズル列部分に当接させると、当接部47によりノ
ズル列部分に密閉空間48が形成される。この状態で吸
引口45のバルブを開いてポンプ17を駆動すると、吸
引口45を介して密閉空間48内が負圧となって、チャ
ンネル41内のインクが各ノズル43から吸い出され吸
引口45に吸い込まれる。この吸引時において、吸引に
用いる吸引口45のバルブのみを開き、他の吸引口のバ
ルブを閉じた状態にすることにより、ヘッド2内の特に
気泡等を除去したい部分のインク吸引を強化することが
できる。
【0027】パージ時におけるバルブ51,52,53
の開閉動作の制御について図5を参照して説明する。図
5にバルブ51,52,53の開閉動作制御の処理の流
れを示す。パージ指令があると、ヘッド2またはインク
カートリッジの交換後のインクの初期導入時に行うパー
ジか否かを判断する(ステップS1)。インク初期導入
時のパージである場合は(S1:YES)、最初にバル
ブ52を開いてバルブ51,53を閉じた状態でポンプ
カムギヤ25を1回転して1回のパージを行い(S
2)、次にバルブ51,53を開いてバルブ52を閉じ
た状態でパージを行い(S3)、最後に全てのバルブ5
1,52,53を開いた状態でパージを行う(S4)。
インク初期導入時には、インクカートリッジ5a乃至5
dからチャンネル41内にインクを導入しなければなら
ないため、複数回のパージによる強い吸引を行うことと
し、しかもマニホールド42がテーパ状に拡大する形状
のため、マニホールド42の両端部分に空気が残留しや
すく、その両端部分のチャンネル41にインクが導入さ
れにくいが、上記のように各パージに用いる吸引口45
を変え、吸引を強化する部分を変化させることで、空気
を残留させることなく、各チャンネル41に均一にイン
クが導入されるようにする。
【0028】ステップS1においてインク初期導入時の
パージでない場合は(S1:NO)、操作パネル38の
キーの操作によるパージ指令であるかどうかを判断する
(S5)。キー操作によるパージ指令である場合、すな
わち、パージ開始をユーザにより指示された場合は(S
5:YES)、パージ指令時にユーザのキー操作により
選択されたバルブを開いた状態でパージを行う(S
6)。このようにユーザによる吸引口45の選択を可能
とすることによって、インク噴射に異常があるノズル
(チャンネル)部分についてのインク吸引(気泡等の除
去)を強化することができる。また、S5でパージキー
操作によるパージ指令でない場合は定期パージであると
判断して(S5:NO)、バルブ51,53を開いてバ
ルブ52を閉じた状態でパージを行う(S7)。この吸
引時には、ノズル列方向に分かれて設けられた2つの吸
引口45から密閉空間48を負圧とするので、各チャン
ネル41にかかる負圧には差が少なくなる。よって、ノ
ズル列の端の方から吸い出されるインク流速が高まり
(従来では、この部分でのインク流速は遅い)、マニホ
ールド42内のインクは、ヘッド2内の中央部及び端部
のいずれの位置のチャンネル41でもほぼ均一に近い流
量で流れ込む。よって、各ノズル43から吸い出される
インク量がほぼ均一に近くなり、各チャンネル41に対
して均一なインク吸引を必要とする定期パージに適した
インク吸引を行うことができる。
【0029】このように、本実施形態のインクジェット
ヘッドのメンテナンス機構によれば、CPU29による
バルブ51,52,53の開閉動作制御により、インク
吸引に用いる吸引口45を選択することができる。その
ため、ヘッド各部におけるチャンネルに対するインク吸
引力を必要に応じて変化させることができる。上述した
ように、ヘッド2にインクを初期導入するときには、中
央部、両端部の吸引口45を切り換えたり、全吸引口4
5から同時に行うパージ動作を順次行うことにより、マ
ニホールド42に空気を残留させることなく、全チャン
ネル41に速やかにインクを充填することが可能にな
る。上記の中央部、両端部の吸引口45の開閉順序は、
適宜変更することができる。また、記録動作中、時間の
経過とともにマニホールド42の両端付近に気泡が発生
し、停滞しやすいため、定期パージを行うときに、両端
部の吸引口45のみに負圧を発生させて、従来流速の遅
かった両端での流速を高めて、効果的に気泡や不良イン
クの吸引をすることが可能になる。いずれにおいても、
残留空気や気泡を速やかに除去することができるため、
排出するインク量を少なく、かつパージ量も少なくでき
る。
【0030】なお、本発明は上記実施の形態の構成に限
られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形
態では、3つの吸引口45からの吸引を1つのポンプ1
7で行い、バルブ51,52,53の開閉制御によっ
て、インク吸引に用いる吸引口45を使い分けるように
しているが、吸引口毎の連通路にそれぞれにポンプを設
けるようにしてもよい。この場合、各吸引口のポンプを
それぞれに駆動又は停止させることにより、インク吸引
に用いる吸引口45を使い分ける。また、上記実施の形
態では、本発明に係るメンテナンス装置を、インクカー
トリッジによりヘッド2にインクを供給する方式の記録
装置に用いた場合を示したが、他のインク供給方式を採
用する記録装置にも適用可能である。例えば、インク供
給源から記録ヘッドにチューブによってインクを供給す
る方式の記録装置であっても本発明に係るメンテナンス
装置の適用が可能である。
【0031】また、上記実施の形態では、吸引キャップ
20に3つの吸引口45を設けることとし、ノズル列の
略中央部及びその両側に吸引口45を設けるようにして
いるが、ノズル列の方向に並ぶ複数の吸引口が設けられ
ており、各吸引口の連通路の開閉制御が可能に構成され
ているものであれば構わない。また、吸引口45の数及
び位置も上記実施形態に限定されるものではない。例え
ば、吸引力を大きくしたい部分の吸引口を他の吸引口よ
りも大きくしたり(例えば、記録ヘッド端部付近の吸引
口を中央部付近の吸引口よりも大きく形成する等)、吸
引力を大きくしたい部分に他の部分よりも多くの吸引口
を設けたりすることによって(例えば、記録ヘッド端部
付近に中央部付近よりも多くの吸引口を設ける等)、記
録ヘッド各部における吸引力に適宜変化を付けることが
可能である。
【0032】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明によ
れば、負圧発生手段による負圧を複数の吸引口に対し選
択的に作用させることができるため、インクの初期導入
や気泡除去等の目的に応じてヘッド各部におけるチャン
ネルに対するインクの流れを制御することができる。こ
れにより、ヘッドの一部のチャンネルに付いてインク吸
引を強化し、その部分の残留空気や気泡、不良インクを
効果的に除去してインクを速やかに導入したり、噴射機
能を短時間に回復することが可能になる。
【0033】また、請求項2に記載の発明によれば、開
閉機構の動作を制御することによって、インク吸引に用
いる吸引口を選択することができるため、簡単な構成及
び制御でもって、各吸引口に負圧を選択的に作用させる
ことができる。これにより、本メンテナンス機構の製造
コストを低コストに抑えることができる。
【0034】また、請求項3に記載の発明によれば、ノ
ズル列の略中央部及びそれを挟んでその両側に分かれ、
該ノズル列に対向する位置に吸引口を設けたため、吸引
口に対する負圧を選択的に作用させることにより、イン
クジェットヘッドの中央部又は端部付近におけるチャン
ネルのインク流速を制御することが可能になり、端部で
の残留空気や気泡を効果的に除去し、インク導入や噴射
機能の回復を速やかに行うことができる。
【0035】また、請求項4に記載の発明によれば、イ
ンクの初期導入時にはノズル列の略中央部及びその両側
の吸引口を用いてインクの吸引を行うので、ヘッド内の
全てのチャンネルにインクを適正に充填させることがで
き、また、定期パージ時にはノズル列の略中央部両側に
設けられた吸引口を用いてインクの吸引を行うので、気
泡や不良インクが溜まりやすいヘッド端部付近のチャン
ネルのインク流速を上げることができる。これにより、
インク初期導入時又は定期パージ時に応じた適切な気泡
及び不良インクの除去を行うことができる。
【0036】また、請求項5に記載の発明によれば、キ
ー部材を操作することで任意の吸引口に負圧を作用させ
ることができるから、ユーザが記録結果を見て、一部の
チャンネルの噴射不良を発見したとき、そのチャンネル
に対する吸引を強化し、速やかに噴射不良を回復するこ
とができる。
【0037】また、請求項6に記載の発明によれば、1
つのメンテナンス機構でもって、複数のインクジェット
ヘッドに対してインク吸引動作が可能であるため、複数
のインクジェットヘッドの各々に対してメンテナンス機
構を有する必要がなく、よって、装置の小型化、製造コ
ストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッ
ドのメンテナンス機構を備えたプリンタの概略構成を示
す斜視図である。
【図2】吸引キャップ及びキャッピング装置部分の正面
図である。
【図3】上記プリンタの制御系のブロック図を示す。
【図4】図2のA−A線における断面であって、吸引キ
ャップにより記録ヘッドからインクを吸引する状態を示
す断面図である。
【図5】各バルブの開閉動作を制御する場合における処
理の流れを示すフローチャートである。
【図6】従来のメンテナンス機構により記録ヘッドから
インクを吸引する状態の断面図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 2 インクジェットヘッド 15 メンテナンス機構 17 ポンプ(負圧発生手段) 20 吸引キャップ(キャッピング手段) 25 ポンプカムギヤ(駆動手段) 41 チャンネル 43 ノズル 45 吸引口 46 連通路 51,52,53 バルブ(開閉機構)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクをインクジェットヘッドの複数の
    ノズルから記録媒体上に噴射して記録を行う記録装置に
    用いられ、該インクジェットヘッドに当接して該ノズル
    からインクジェットヘッド内のインクを吸引するメンテ
    ナンス機構において、 インクを吸引するための負圧を発生させる負圧発生手段
    と、 前記負圧発生手段にそれぞれ連通し、前記複数のノズル
    がなすノズル列の方向に並ぶ複数の吸引口を有すると共
    に、前記ノズル列をキャッピングするキャッピング手段
    と、 前記キャッピング手段を前記ノズル列に対して当接・非
    当接動作する駆動手段と、 前記複数の吸引口に対し前記負圧発生手段による負圧を
    選択的に作用させる制御手段とを備えたことを特徴とす
    るインクジェットヘッドのメンテナンス機構。
  2. 【請求項2】 前記複数の吸引口は、前記負圧発生手段
    に対しそれぞれ複数の連通路を介して連通し、 前記制御手段は、前記複数の連通路を選択的に開閉する
    開閉機構を有することを特徴とする請求項1に記載のイ
    ンクジェットヘッドのメンテナンス機構。
  3. 【請求項3】 前記吸引口を、前記ノズル列の略中央部
    及びそれを挟んでその両側に分かれ、該ノズル列に対向
    する位置に設けたことを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載のインクジェットヘッドのメンテナンス機構。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、インクの初期導入時に
    はノズル列の略中央部及びその両側に設けられた吸引口
    に負圧を発生させ、定期パージ時にはノズル列の略中央
    部両側に設けられた吸引口に負圧を発生させるように制
    御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
    かに記載のインクジェットヘッドのメンテナンス機構。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記複数の吸引口に対
    して前記負圧発生手段による負圧を任意に作用させるキ
    ー部材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3
    のいずれかに記載のインクジェットヘッドのメンテナン
    ス機構。
  6. 【請求項6】 カラー記録用に複数のインクジェットヘ
    ッドを備える記録装置に対して、前記駆動手段及び負圧
    発生手段は各インクジェットヘッドの吸引動作が可能と
    なるように制御されることを特徴とする請求項1乃至請
    求項5のいずれかに記載のインクジェットヘッドのメン
    テナンス機構。
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