JP2000269217A - 銅配線膜の形成方法 - Google Patents

銅配線膜の形成方法

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JP2000269217A
JP2000269217A JP11073935A JP7393599A JP2000269217A JP 2000269217 A JP2000269217 A JP 2000269217A JP 11073935 A JP11073935 A JP 11073935A JP 7393599 A JP7393599 A JP 7393599A JP 2000269217 A JP2000269217 A JP 2000269217A
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film
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Takao Fujikawa
隆男 藤川
Yutaka Narukawa
成川  裕
Kohei Suzuki
康平 鈴木
Takuya Masui
卓也 増井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅配線膜の形成において、孔(穴)・溝をボ
イド(空洞)のない状態で銅皮膜によって被覆する。 【解決手段】 湿式のメッキ法により前記金属材料を孔
・溝の内部および絶縁膜上のバリア層若しくはバリア層
の上に形成されたシード層の表面に析出させ、次いで処
理室内において全体を高圧ガス雰囲気下で加熱するとき
当該ガス圧力を処理室の温度に対する水の飽和蒸気圧以
上で加熱して、前記金属材料における粒子の結晶粒成長
を進行させることで半導体基板全面および孔・溝の内部
を当該金属材料膜で被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ULSIに代表さ
れる半導体の製造工程における配線膜の形成に関するも
のであり、とくに、メッキ法により銅または銅合金配線
材料皮膜を形成して、さらにこれを高圧高温のガス雰囲
気で処理することにより、接続部の孔(穴)や配線溝を
配線膜材料で充填するとともに、良好な密着性を得る方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特許第2660040号(登録:平成9
年6月6日)には、「スパッタリング法,CVD法,真
空蒸着法等の真空薄膜形成法により、凹状部を有する基
板上に金属薄膜を形成する工程と、基板上に形成された
金属薄膜全体を加熱して流動化させる工程と、流動化し
た金属薄膜の金属を気体で加圧して、凹状部内に金属薄
膜の金属を凹状部内で空洞の発生しないように埋め込む
工程を含むことを特徴とする真空成膜方法」が開示され
ている。
【0003】また、特開平7−193063号には、
「物品の処理方法であって、該物品は表面を有し、該表
面は表面内に少なくとも一つの凹部を有する物品の処理
方法において、該表面の少なくとも一部の上に層を形成
することを含み、該層は該凹部の上方を延びており、更
に、該物品および該層を、該層の一部が該凹部を埋める
ように変形せしめられるのに十分な高い圧力および高い
温度にさらすことを含む、物品の処理方法」が開示され
ている。本公知資料には、該物品が半導体ウェーハで、
該凹部が半導体ウェーハに形成された穴、溝およびヴィ
ア等で、該層がアルミなどの金属からなることが記載さ
れている。
【0004】また、該層がアルミニウムの場合には温度
として350〜650℃、圧力3,000psi以上で
加圧にはガスも使用できること、穴あるいは溝の上に形
成される層の厚さは少なくとも穴の幅と等しい厚さが必
要なことが、開示されている。さらに、半導体ウェーハ
自体は複数個の特性の異なった層を含んでいる場合であ
っても、これを形成するために複数の段階を含む製造プ
ロセスの結果として製造が可能であることが記載されて
いる。このように、これらの公知技術は、主として半導
体の配線膜の導電性改善のために前記の穴や溝に形成さ
れた空隙を埋める方法として、高温下で高い圧力により
押しつぶす、もしくは流入させることが効果的であるこ
とが示されている。しかし、これら公知の資料に示され
たAl配線膜は、配線材料として、今後のULSIの微
細化に伴って要求されている、対EM(Electro
n Migration)性や、低電気抵抗化の点で限
界に来ている。最近では、これらの点でAlに勝るとさ
れているCuに期待が寄せられているが、Cuについて
は、成膜の条件、成膜後の膜組織がAlと大きく異なる
こともあり、前記の従来技術を同じように適用しても同
等の結果は得られない。
【0005】とくに銅配線膜については、Al配線膜の
ようにPVD法で配線膜を形成した後エッチングにより
加工するということが困難であることから、絶縁膜に接
続部の孔(穴)や配線溝を形成しておいてここに銅配線
膜材料を充填してこれを研磨により削りとって配線を形
成するという方法が採用されつつある。また、この場
合、コスト、生産性の観点で電解メッキ法が有利とされ
ており、多くの半導体メーカがこの技術の確立に傾注し
ている。さらに、電解メッキ法の利点は、電解メッキが
室温近傍で行われる低温プロセスであり、配線膜材料の
低電気抵抗化とならんで重要視されている絶縁膜材料の
低誘電率化の問題に関して、有力候補とされる耐熱性3
50〜380℃の有機系の材料との組み合わせが可能な
ことである。
【0006】本発明者らは、これら公知技術を銅系の配
線膜、とくに電解メッキ法により形成された銅配線膜に
適用して実験等により検討した結果、いくつかの問題点
のあることを見出したのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】まず第1の問題は、電
解メッキ法により形成された銅配線膜は、結晶粒子が小
さくてかつこれを放置しておくと室温下であっても結晶
粒成長を生じること、これに伴って電気抵抗が低下する
が、安定性に欠如することである。これを安定化させる
には300〜380℃の温度でアニール処理をすること
が必要なことである。第2の問題は、このアニール処理
時に、結晶粒子の間の微細気孔が凝集して大きなボイド
を形成して、折角の配線構造に断線部分が発生すること
が多いことである。
【0008】また、第3の問題は、半導体基板の全面積
に亘ってコンタクトホール等の孔や溝が銅のみで充填さ
れておれば問題はないが、往々にして電解液が孔(穴)
や溝の中に残留し、このアニール処理時に電解液中の水
が沸騰して銅配線膜を破損してしまうこと、また、この
破損粉がパーティクルという粉塵を発生することであ
る。本発明者らは、このような電解メッキ法により形成
された銅配線膜の品質を確保して、信頼性と歩留まりを
向上することを目的として、すなわち、上記の問題点を
解消することを目的として、電解メッキ法により形成さ
れた銅配線膜を高圧ガス雰囲気下で処理する方法につい
て、実験検討を行った結果、本発明に至ったものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、孔・溝が形成
された半導体基板の絶縁膜の表面を、銅または銅合金の
金属材料で被覆することにより、孔・溝内部を該金属材
料で充填して銅配線膜を形成する方法において、前述の
目的を達成するために次の技術的手段を講じている。す
なわち、請求項1に係る本発明方法は、湿式のメッキ法
により前記金属材料を孔・溝の内部および絶縁膜上のバ
リア層若しくはバリア層の上に形成されたシード層の表
面に析出させ、次いで処理室内において全体を高圧ガス
雰囲気下で加熱するとき当該ガス圧力を処理室の温度に
対する水の飽和蒸気圧以上で加熱して、前記金属材料に
おける粒子の結晶粒成長を進行させることで半導体基板
全面および孔・溝の内部を当該金属材料膜で被覆するこ
とを特徴とするものである。
【0010】このような構成を採用したことにより、処
理室内の高圧ガス雰囲気下で基板を加熱するとき、孔・
溝中に不可避的に残存するメッキ液の水分(水)を銅配
線膜中の結晶粒界を通じて外部に向けて拡散させ、銅ま
たは銅合金材料粒子の結晶粒成長を空孔発生を抑制しつ
つ進行させ、結果として半導体基板全面および孔や溝内
部を実質的に気孔を含まない銅または銅合金膜で被覆す
ることになる。また、処理室内において、高圧ガス雰囲
気下での加熱を行うに際して、ガス圧力を、処理室の温
度に対する水の飽和蒸気圧以上とすることによって、水
の構成原子である酸素により銅を酸化させると同時に、
発生する水素を銅配線膜中を外部に向けて拡散させて、
銅または銅合金材料粒子の結晶粒成長を空孔発生を抑制
しつつ進行させることになって有利となる。
【0011】更に、請求項2に係る本発明においては、
前記バリア層をCVD法により形成し、該バリア層の上
にPVD法により銅シード層を形成した後、電気メッキ
法により銅配線膜層を析出させることを特徴とするもの
である。また、請求項3に係る本発明においては、前述
した請求項1又は2において、メッキ法の電解液は、硫
酸銅を主成分とし、これに1重量%以下の有機物等の添
加物およびリン成分が含まれていることを特徴とするも
のである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しつつ本発明の実
施形態および作用について説明する。図1(a)(b)
は、電解メッキ法により成膜を行った場合の代表的な組
織の例を示したものであり、図1(a)(b)におい
て、1はSiウェーハで示す半導体基板であり、この基
板1には接続用孔(穴)又は配線用の溝2Aが形成され
たSiO2 で示す絶縁膜(層)2を有し、更に、溝2A
等を含む絶縁膜2の表面は、バリア層3を介してシード
層4が備えられているとともに、シード層4上には銅又
は銅合金の金属材料結晶粒5によって被覆されている。
【0013】より具体的に説明すると、まず、CVD法
もしくはスパッタリングなどのPVD法により、銅が絶
縁膜2や基板1のSiへ拡散するのを防止するバリア層
3を形成する。このバリア層3の材質としては、Ti
N,TaN,WNなど窒化物系のものが拡散防止効果が
大きく推奨される。電解メッキを行うためには、このバ
リア層3の表面をもっと電気伝導度の高い金属で覆って
シード層4と呼ばれる層を形成する必要があり、このシ
ード層4としては通常は配線膜と同じ銅が用いられてい
る。このシード層4の形成方法にもCVD法とPVD法
があるが、密着性、コンタミネーション,コストの観点
から、PVD法(望ましくはロングスロースパッタリン
グ法)が用いられる。この上に電解メッキ法により銅配
線膜が形成される。ところで、シード層4形成に用いら
れるスパッタリングでは、素材となる銅は基板と対向し
て配置された円板状のターゲットから供給されるが、ス
パッタリング時には、その幾何学的な配置の関係から、
円形の基板の中央部では、厚めに銅膜が付着する傾向が
強く、少し厚く付与されると、図1(a)に示すよう
に、シード膜が孔を塞いでしまって、すなわちオーバハ
ングしてしまって、内部に空洞2Bが残ってしまう。こ
のような孔をセンターボイドと称することが多い。ま
た、これを回避するために薄めに成膜すると、円板状の
基板の外周部近傍では、図1(b)に示したように、孔
の中心に近い側の壁面には充分にシード層4が付着せ
ず、電解メッキを行った後、このシード層の切除した部
分はボイド2Cとなるばかりか、この中に電解液が残留
してしまうという傾向がある。このようなボイドは、基
板のエッジ近傍でみられることからエッジボイドと称さ
れることが多い。
【0014】図1(a)の状態の配線膜は、高圧ガス雰
囲気下で加熱処理を行う圧力により、孔の上を塞いでい
る銅材料が押し込まれてボイドは消滅して健全な状態と
なる。図1(b)に示したような状態の場合には、大気
圧下でアニール処理を行うと、前述のように、ボイドの
中のメッキ液、とくに水分が沸騰して覆っている銅配線
膜を破損してしまう。破損した銅配線材料がいわゆるパ
ーティクルとなって基板を汚染することは前記の通りで
ある。このような状態の基板であっても、高圧ガス雰囲
気下での加熱(アニール)処理を行うことにより、健全
な状態とすることが可能であることが、本発明者らによ
って見出された。
【0015】すなわち、処理室において高圧ガス雰囲気
下でのアニール処理を行うに際して、まず、水の飽和蒸
気圧以上のガス圧力を付与しておいて昇温を行うことで
ある。このような操作により、ボイド部分は常に外側か
ら圧縮された状態となるため、電解液が沸騰を生じな
い。具体的には、図3および図4に示した水の飽和蒸気
圧関数のグラフに示された曲線よりも左上側の領域で圧
力と温度を上げる操作を行うことである。なお、図3は
100℃以下の領域を、また、図4はほぼそれ以上の領
域におけるものである。
【0016】メッキ法によって形成された銅配線膜は結
晶粒子が10〜50nmと非常に小さく、結晶粒子の間
に隙間(結晶粒界)が多く、この部分には銅と一緒に析
出した水素やメッキ液の成分である水の分子が閉じ込め
られることが多い。したがって、この状態で外側からガ
ス圧力により圧縮しつつ温度を上げると、水の分子の大
きさが小さいこともあって、この粒界を通って外側にぬ
ける。また、100℃以上の温度になってくると、電解
液中の水はいわゆる熱水といわれる極めて反応性に富ん
だ状態となり、酸化現象などが顕著な状態となる。すな
わち、ボイドの中の水は銅配線膜材料の一部を酸化する
と同時に水素が発生し、この水素は、すべての元素の中
で原子半径がもっとも小さく、主として結晶粒界を通っ
て、銅配線膜の表面から高圧ガス中に容易に散逸してい
く。したがって、最終的に300〜450℃の温度にま
で加熱することにより、電解液は完全に酸化物と水素の
分解して水素は系外に放出されてボイドは消滅する。も
ちろん、電解液として硫酸銅を用いた場合には、これに
起因するSO4 イオンが存在するが、メッキにより形成
された膜が微細組織であるために、この多くは結晶粒界
を通って系外に放出される。また、硫酸銅を主成分と
し、これに通常添加材としてリン酸や種々の有機物が加
えられているが、本発明による高圧ガス雰囲気下でのア
ニール処理を行う場合にはこれらの添加物も極力少なく
することが、最終的な銅配線膜の純度維持の観点から好
ましい。とくにリンは化合物が粒子状態となって、コン
タクトホールの底近傍に集まることがあり、極力少なく
することが推奨される。具体的には上記添加材を電解液
の1重量%以下とすることが望ましい。
【0017】なお、図1(a)や(b)に示したような
状態でなくとも、図2(a)に示したように、電解メッ
キにより形成された銅配線膜は最初が微細な組織である
ために、大気圧下で加熱処理(アニール処理)を行う
と、図2(b)に示したように、粒成長した多結晶銅膜
5A中に微細な気孔が集まって大きなボイド2Dが形成
されやすい。本発明を適用すると、図2(c)に示した
ように、ボイド発生することなく、結晶粒成長が進行し
て大きな結晶粒子からなる皮膜組織5Aを得ることがで
きる。この結晶粒成長の効果は図1(a)や(b)の場
合にも同様に生じて、図1(a)、(b)に示したもの
も最終的には図2(c)のような皮膜組織5Aとなる。
【0018】さらに、本発明の適用にあたっては、バリ
ア層の材質や形成方法、メッキ法の場合にはシード層の
形成方法なども多いに関係しており、これらへの配慮も
重要である。とくにバリア層は完全であることが必要で
あり、図1(b)のシード層のように孔の壁面に付着し
ていない部分が生じたりしていては、本発明を適用して
も健全な配線構造は得られない。理想的には銅とは反応
せず、かつ親和性が良好なものが良いがなかなか無いの
が実状である。TiN,TaN,WNがその中でも推奨
される材料である。方法としては、薄くかつ狭い穴の中
であっても均一な厚さでの成膜が可能なCVD法が好ま
しい。
【0019】メッキの場合のシード層については最終的
に孔・溝内部を含めた銅相が基板面に対して111配向
していることが、電気抵抗の低減と、対エレクトロマイ
グレーション性の観点から好ましいことから、このよう
な選択配向したシード層を形成しやすいとされるスパッ
タリング法の使用は本発明との組合せによる利点を生か
しやすい方法と言える。いずれにしても本発明による高
圧ガス雰囲気下での処理は、高圧力による圧縮効果によ
り、銅配線膜自体と基板との密着性、すなわちバリア層
や絶縁膜層の密着性も改善される等が判明しており、信
頼性の向上にも非常に好ましい結果が得られている。
【0020】なお、以上の説明における高圧ガス雰囲気
下での熱処理の条件や雰囲気については、下記のような
ものが代表的である。使用するガスは、Arなどの不活
性ガス、あるいはこれらの混合ガスの使用が推奨され
る。基本的にSi基板や配線膜材料を酸化させたり、変
質させたりしない雰囲気を形成できれば特に制約はな
い。また、圧力については、埋込の機能や表面拡散の促
進効果のみからは高ければ高い程効果があるが、前述の
ように高圧になればなるほど装置が大掛かりすなわち高
価になり、使用するガス量も多量となるので経済性の観
点から好ましくない。30Mpa以上の圧力であれば本
発明でいう作用は発現される。装置価格の観点から20
0Mpa以下、好ましくは120Mpa以下が推奨され
る。熱処理の温度については、圧力にも依存し、圧力を
高くすれば低い温度でも効果が得られるが、上記30M
pa〜200Mpaの範囲の圧力の場合には350〜4
70℃が推奨される。
【0021】
【実施例】以下に、実施例と比較例を参照しつつ、本発
明をさらに詳細に説明する。
【0022】
【表1】
【0023】表1は、配線膜材料にCuを用いて、直径
200mmのSiウェーハ上に形成されたコンタクトホ
ール、もしはダマシン法による配線溝の上に配線膜を形
成した後、高圧ガス圧力を利用した加圧埋込処理を行う
ことにより配線膜を製造する実験を行った結果を示した
ものである。表中A.R.(Aspect Rait
o)はコンタクトホールの深さと穴径の比を示す。ま
た、埋込結果の欄に示した記号は、◎がコンタクトホー
ルが完全に配線膜材料で埋め込まれて気孔が残存してい
なかったこと、×は気孔が残存していたことを、また、
△は一部のコンタクトホールが全く埋まっていない、も
しくは、特定のコンタクトホールについて完全に埋め込
みができておらず、内部に気孔は残存しており、信頼性
の観点から生産に使用できる状態でないことを示す。
【0024】加圧埋込処理時のガスには、アルゴンを、
装置には、最高圧力200Mpa、最高処理温度100
0℃のHIP装置を用いた。実施例1および比較例1
は、直径0.25μm,A.R.=4のコンタクトホー
ルの形成されたSiウェーハにCVD法によりTiNバ
リア層を5〜10nmのオーダで付与した後、ロングス
ローのスパッタリング法により銅シード膜層を150n
m付与して、純銅配線膜を電気メッキ法により厚さ約1
μmで形成して、熱処理を行ったものである。メッキ後
の銅配線膜粒子の径は、いずれの場合も0.1μ以下で
とくに20〜30nm以下の細かな粒子が多い組織であ
った。シード層を150nmと厚めに付与したため、基
板の中央部の孔ではシード層がオーバハングして内部に
ボイドが発生していた。熱処理時の圧力は実施例1では
アルゴンで100Mpa、加熱は水の飽和蒸気圧以上と
し、比較例1−Aでは大気圧(0.1Mpa)とした。
両者の比較から、本発明によれば、このようなシード層
のオーバハングに起因するボイドを除去できることが明
らかとなった。
【0025】実施例2および比較例には、幅0.45μ
m,深さ0.4μm(A.R.≒1)の溝の0.25μ
m深さ約0.6μmの孔が形成されたいわゆるダマシン
構造に適用したもので、とくに基板の外周部すなわちエ
ッジ近傍の孔について観察を行った。メッキ成膜後、孔
の内部の基板の中心側にはシード層が充分に付着してい
なかったことに起因すると考えられるボイドが観察され
た。このサンプルを水の飽和蒸気圧以上で加熱して高圧
ガス雰囲気下で熱処理を行った実施例2では、このいわ
ゆるエッジボイドは完全になくなっており、かつ、いわ
ゆる高圧リフロー現象により、溝部が完全に銅で充填さ
れ、かつ表面の平坦度も非常に良好であった。
【0026】一方、大気圧下で熱処理した比較例2で
は、銅配線膜が昇温の過程で孔内部にメッキ液の沸騰に
よる剥離を生じており、黒い粉末が付着してこの部分は
光沢がなくなっていた。実施例3および比較例3は、孔
の直径0.15μmと極めて細かく、かつ深さも1μm
という大アスペクト比(6.7)の孔に適用した例であ
る。TiNのバリア層はほぼ均一に付与できたが、シー
ド層はロングスローのスパッタリング法でも孔の奥の側
壁には付着しておらず、とくに基板のエッジ部では孔の
側壁はもちろん底部にもボイドがのこっている状況であ
った。実施例3では、このような深孔でも健全な埋込処
理が可能なことが確認された。比較例3は、高圧雰囲気
下での処理に際して、基板の温度が、大気圧下で105
℃になってから、高圧ガスを供給して加圧を開始したも
ので、加圧開始時点ですでに孔の内部の電解液が気化
(沸騰)を始めたらしく、比較例2ほどではないもの
の、銅配線膜には膨れが観察された。SEM(走査型電
子顕微鏡)での観察の結果、銅が孔の内部に入り込んで
いないことが確認された。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、今
後、ますます微細化と多層化が進むULSI半導体の製
造において大きな課題となりつつある銅配線膜による低
電気抵抗化が可能となること、とくに生産コストおよび
低誘電率膜との組合せの観点から、工業的に主流の銅配
線膜形成方法とされている電解メッキ法における電解液
に起因する配線膜の剥離を防止することが可能になり、
信頼性向上、歩留まり向上の観点から大きな効果が期待
される。今後、普及が予測される銅配線膜形成用のメッ
キ装置による配線膜の製造において、より微細な孔や溝
を含む配線膜を持つULSIを、高信頼性と高歩留まり
が実現可能となり、処理コストの観点も合わせ、工業生
産への利用が非常に容易となる。このように、本発明
は、ULSI業界の今後の発展に寄与するところは非常
に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)は電解メッキ法により成膜した代
表的な組織の模式図である。
【図2】(a)は処理前の組織の模式図、(b)は従来
例の処理後の模式図、(c)は本発明による処理後の模
式図である。
【図3】アニール処理における温度と水の飽和蒸気圧を
示すグラフである。
【図4】アニール処理における温度と水の飽和蒸気圧を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 基板 2 絶縁層 3 バリア層 4 シード層 5A 皮膜組織
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 康平 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 増井 卓也 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Fターム(参考) 4K023 AA19 BA06 4K029 AA06 AA29 BA08 BD02 4M104 AA01 BB30 DD37 DD52 DD79 FF18 FF22 HH08 HH13 HH14 5F033 HH11 HH32 HH33 HH34 JJ01 JJ11 JJ32 JJ33 JJ34 MM01 MM12 MM13 NN06 NN07 PP15 PP27 PP33 QQ73 QQ86 RR04 WW04 XX02 XX14 XX36

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 孔・溝が形成された半導体基板の絶縁膜
    の表面を、銅または銅合金の金属材料で被覆することに
    より、孔・溝内部を該金属材料で充填して銅配線膜を形
    成する方法において、 湿式のメッキ法により前記金属材料を孔・溝の内部およ
    び絶縁膜上のバリア層若しくはバリア層の上に形成され
    たシード層の表面に析出させ、次いで処理室内において
    全体を高圧ガス雰囲気下で加熱するとき当該ガス圧力を
    処理室の温度に対する水の飽和蒸気圧以上で加熱して、
    前記金属材料における粒子の結晶粒成長を進行させるこ
    とで半導体基板全面および孔・溝の内部を当該金属材料
    膜で被覆することを特徴とする銅配線膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記バリア層をCVD法により形成し、
    該バリア層の上にPVD法により銅シード層を形成した
    後、電気メッキ法により銅配線膜層を析出させることを
    特徴とする請求項1記載の銅配線膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 メッキ法の電解液は、硫酸銅を主成分と
    し、これに1重量%以下の有機物等の添加物およびリン
    成分が含まれていることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の銅配線膜の形成方法。
JP11073935A 1999-03-18 1999-03-18 銅配線膜の形成方法 Withdrawn JP2000269217A (ja)

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