JP2000268934A - チップ型サージ吸収素子及びその製造方法 - Google Patents

チップ型サージ吸収素子及びその製造方法

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JP2000268934A JP11072952A JP7295299A JP2000268934A JP 2000268934 A JP2000268934 A JP 2000268934A JP 11072952 A JP11072952 A JP 11072952A JP 7295299 A JP7295299 A JP 7295299A JP 2000268934 A JP2000268934 A JP 2000268934A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路基板への高密度な表面実装が可能である
と共に、組立容易なチップ型サージ吸収素子を実現す
る。 【解決手段】 略直方体形状の筐体12の両端開口部に、
第1及び第2の外部電極14,16を嵌合して成る気密外囲
器18内に、放電ガスを封入すると共に、微小放電間隙24
を隔てて対向配置された第1及び第2のトリガ放電電極
26,28を有する絶縁基板22を配置し、さらに、第1及び
第2の外部電極14,16と接続され、両端に屈曲部を有す
る板バネより成る第1の主放電電極30及び第2の主放電
電極32を、主放電間隙36を隔てて対向配置し、第1の主
放電電極30の一端の屈曲部30bを第1のトリガ放電電極
26に、他端の屈曲部30aを気密外囲器18内壁面に圧接
し、また、第2の主放電電極32の一端の屈曲部32bを第
2のトリガ放電電極28に、他端の屈曲部32aを気密外囲
器18内壁面に圧接した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電話回線等に印加さ
れる誘導雷等のサージを吸収して電子機器が損傷するこ
とを防止するサージ吸収素子に係り、特に、素子の一面
を平面化することにより、回路基板への表面実装に適し
たチップ型サージ吸収素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子機器に侵入する過渡的な異常
電圧や誘導雷等のサージから電子機器の電子回路を保護
するため、気密容器内に封入した放電間隙における放電
現象を利用したサージ吸収素子が用いられている。その
一例として、図9に示すサージ吸収素子50は、丸棒状の
電極基体52の表面にエミッタ層54を被着させて成る一対
の放電電極56,56の下端にリード端子58,58を接続し、
これを所定の放電間隙60を隔てて互いに平行するよう配
置し、ガラス管を加工して形成した気密容器62内に、不
活性ガスよりなる放電ガスと共に封入し、上記リード端
子58,58を気密容器62の下端封着部を貫通させて外部に
導出して成る。このサージ吸収素子に、リード端子を介
してサージが印加されると、その放電間隙にグロー放電
を経て主放電たるアーク放電が生成し、該アーク放電の
大電流を通じてサージが吸収されるのである。
【0003】また、図10に示すサージ吸収素子は、セ
ラミック等よりなる略円柱状の絶縁体64の表面に導電性
薄膜66を被着させたうえで、この導電性薄膜66に微小放
電間隙68を周回状に形成して導電性薄膜66を分割すると
共に、絶縁体64の両端に主放電間隙70を隔てて放電電極
72,72を嵌着して上記導電性薄膜66,66と放電電極72,
72とを接続し、これを放電ガスと共にガラス等で構成さ
れた気密容器74内に封入し、上記放電電極72,72の外周
に接続したリード端子76,76を気密容器外に導出して成
る。このサージ吸収素子78 にリード端子76,76を介し
てサージが印加されると、まず微小放電間隙68に電子が
放出されて沿面コロナ放電が発生する。この沿面コロナ
放電は、グロー放電へと移行し、さらに、このグロー放
電がサージ電流の増加によって主放電間隙70へと転移
し、主放電としてのアーク放電に移行してサージの吸収
が行われるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におい
ては電子機器の小型化に伴い、これに組み込まれて使用
される電子部品についても、スペースファクタに優れ、
回路基板への高密度な表面実装が可能なリードレスのチ
ップ型電子部品が望まれている。しかしながら、上記従
来のサージ吸収素子にあっては、リード端子をハンダ付
する等して回路基板への実装を行っていたため、リード
端子の接続のために比較的広い取付スペースを必要とす
るものであった。また、回路基板への正確な位置決めが
困難で取付作業に手間がかかるという問題もあった。
【0005】本発明は、上記した従来例の問題点に鑑み
てなされたものであり、サージ吸収素子の外形をリード
レスのチップ型とすることにより、回路基板への高密度
な表面実装が可能であると共に、取付容易なチップ型サ
ージ吸収素子及び、該チップ型サージ吸収素子を簡単に
組立てることのできる製造方法の実現を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のチップ型サージ吸収素子は、少なくとも一
面が平坦面と成された絶縁材より成る筐体の両端開口部
に、第1及び第2の外部電極を嵌合して気密外囲器を形
成し、該気密外囲器内に、放電ガスを封入すると共に、
表面に微小放電間隙を隔てて対向配置された第1及び第
2のトリガ放電電極を有する絶縁基板を配置し、さら
に、上記第1及び第2の外部電極と接続され、少なくと
も一端に屈曲部を有する板バネで構成された第1の主放
電電極及び第2の主放電電極を、主放電間隙を隔てて対
向配置して成り、上記第1の主放電電極の屈曲部を、上
記第1のトリガ放電電極に圧接すると共に、上記第2の
主放電電極の屈曲部を、上記第2のトリガ放電電極に圧
接したことを特徴とする。
【0007】上記チップ型サージ吸収素子は、少なくと
も一面が平坦面と成されているため、回路基板へ実装す
る際の位置決めが極めて容易である。そして、筐体の両
端開口部に嵌合した第1及び第2の外部電極をハンダ等
を介して回路基板へ接続することにより、リードレスで
回路基板への実装を行うことができ、高密度な表面実装
が可能となる。また、第1の主放電電極及び第2の主放
電電極を、一端に屈曲部を有する板バネで構成したた
め、第1の主放電電極の屈曲部を第1のトリガ放電電極
に圧接すると共に、第2の主放電電極の屈曲部を第2の
トリガ放電電極に圧接することで、第1の主放電電極と
第1のトリガ放電電極,第2の主放電電極と第2のトリ
ガ放電電極とが機械的に強固に接続されると共に、第1
の主放電電極と第1のトリガ放電電極間、第2の主放電
電極と第2のトリガ放電電極間の安定した電気的接続も
確保される。
【0008】尚、上記第1の主放電電極及び第2の主放
電電極を、両端に屈曲部を有する板バネで構成し、上記
第1の主放電電極の他端の屈曲部を上記気密外囲器の内
壁面に圧接し、また、上記第2の主放電電極の他端の屈
曲部を上記気密外囲器の内壁面に圧接すれば、第1の主
放電電極と第1のトリガ放電電極、第2の主放電電極と
第2のトリガ放電電極との接続強度を一層高めることが
できる。
【0009】また、本発明に係るチップ型サージ吸収素
子の製造方法は、上記第1の外部電極と第1の主放電電
極とを接合して成る第1の電極組立体を構成すると共
に、上記第2の外部電極と上記第2の主放電電極とを接
合して成る第2の電極組立体を構成する第1の工程と、
上記第1の電極組立体を、上記筐体の一方の開口部側か
ら筐体内に挿入し、上記第1の外部電極を筐体開口部に
嵌合する第2の工程と、上記絶縁基板を、該絶縁基板の
第1のトリガ放電電極が上記第1の主放電電極の屈曲部
と圧接した状態で、筐体の他方の開口部側から筐体内に
挿入する第3の工程と、上記第2の電極組立体を、第2
の主放電電極の屈曲部が上記絶縁基板の第2のトリガ放
電電極と圧接した状態で、筐体の他方の開口部側から筐
体内に挿入し、上記第2の外部電極を筐体開口部に嵌合
する第4の工程と、上記筐体内の真空排気後、該筐体内
に放電ガスを封入し、その後、上記筐体と、第1の外部
電極及び第2の外部電極とを気密封止する第5の工程と
を備えたことを特徴とする。
【0010】本発明に係る他のチップ型サージ吸収素子
の製造方法は、上記第1の外部電極と第1の主放電電極
とを接合して成る第1の電極組立体を構成すると共に、
上記第2の外部電極と上記第2の主放電電極とを接合し
て成る第2の電極組立体を構成する第1の工程と、上記
絶縁基板を、上記筐体の一方又は他方の開口部側から筐
体内に挿入する第2の工程と、上記第1の電極組立体
を、第1の主放電電極の屈曲部が上記絶縁基板の第1の
トリガ放電電極と圧接した状態で、筐体の一方又は他方
の開口部側から筐体内に挿入し、上記第1の外部電極を
筐体開口部に嵌合する第3の工程と、上記第2の電極組
立体を、第2の主放電電極の屈曲部が上記絶縁基板の第
2のトリガ放電電極と圧接した状態で、上記第1の電極
組立体が挿入された筐体開口部側とは異なる開口部側か
ら筐体内に挿入し、上記第2の外部電極を筐体開口部に
嵌合する第4の工程と、上記筐体内の真空排気後、該筐
体内に放電ガスを封入し、その後、上記筐体と、第1の
外部電極及び第2の外部電極とを気密封止する第5の工
程とを備えたことを特徴とする。
【0011】上記チップ型サージ吸収素子の製造方法に
あっては、先ず、第1の外部電極と第1の主放電電極と
を接合して成る第1の電極組立体及び第2の外部電極と
第2の主放電電極とを接合して成る第2の電極組立体を
構成しておき、筐体内に第1の電極組立体、絶縁基板及
び第2の電極組立体を順次挿入していくだけで、又は、
絶縁基板、第1の電極組立体及び第2の電極組立体を順
次挿入していくだけで、第1の主放電電極の屈曲部が第
1のトリガ放電電極に圧接して、第1の主放電電極30と
第1のトリガ放電電極間の電気的接続が実現されると共
に、第2の主放電電極の屈曲部が第2のトリガ放電電極
に圧接して、第2の主放電電極と第2のトリガ放電電極
間の電気的接続が実現される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
の実施の形態を説明する。図1は、本発明に係るチップ
型サージ吸収素子を示す断面図である。このチップ型サ
ージ吸収素子10は、アルミナやフォルステライト等のセ
ラミック製の絶縁材より成る略直方体形状の筐体12の両
端開口部に、それぞれステンレスや42合金等より成る
第1及び第2の外部電極14,16を嵌合させ、図示しない
ガラス、銀ろう、活性銀ろう等のシール材を介して両者
間を気密封止することにより、気密外囲器18を形成して
いる。尚、シール材として銀ろうを用いる場合には、上
記筐体12の両端開口部の端面をMo−Mnで被覆後、N
iメッキ等を行うメタライズ処理を施した後に、銀ろう
を介して封止する。そして、上記気密外囲器18内には、
Ne、Ar等の希ガスやN等の不活性ガスを主体とし
た放電ガスが封入されている。
【0013】上記外部電極14,16は、上記筐体12開口部
と略同一形状と成された略直方体形状の板状部14a,16
aと、該板状部14a,16aの略中央から筐体12内部へ向
かって突出する略円錐台形状の凸部14b,16bとを備え
ており、上記板状部14a,16aと凸部14b,16bとは、
一体的に形成されている。また、外部電極14,16の上記
板状部14a,16aには段部14c,16cが形成されてお
り、該段部14c,16cは、上記筐体12開口部に外部電極
14,16を嵌合させた際に、筐体12内壁面と当接するよう
になっている。
【0014】また、上記筐体12内部の一内壁面上に、ア
ルミナ等のセラミックより成る厚さ0.5mm程度の絶
縁基板22が積層されており、該絶縁基板22の表面には、
幅20μm程度の微小放電間隙24を隔てて対向配置され
たCrNやTiN等より成る一対の第1及び第2のトリ
ガ放電電極26,28が被着形成されている。尚、上記微小
放電間隙24の幅により放電開始電圧が定まるため、上記
微小放電間隙24の幅を、例えば1乃至150μmの範囲
内で適宜調整することにより、放電開始電圧を所望の値
に設定することができる。
【0015】上記第1の外部電極14及び第2の外部電極
16の凸部14b,16b先端面には、それぞれ第1及び第2
の主放電電極30,32がレーザ溶接等を施すことにより接
合されている。該主放電電極30,32は、耐食性及び耐熱
性を有するステンレスやリン青銅等の弾性金属板を折り
曲げて形成した板バネで構成されており、その両端に、
それぞれ上記外部電極14,16側に折り曲げられた屈曲部
30a,30b,屈曲部32a,32bを有すると共に、該屈曲
部30a,30b間,屈曲部32a,32b間を連接する平面部
30c,平面部32cを有している。
【0016】上記第1の主放電電極30の一方の屈曲部30
aは、上記筐体12の内壁面に圧接されると共に、他方の
屈曲部30bは、上記第1のトリガ放電電極26に圧接され
ている。また、上記第2の主放電電極32の一方の屈曲部
32aは、上記筐体12の内壁面に圧接されると共に、他方
の屈曲部32bは、上記第2のトリガ放電電極26に圧接さ
れている。また、上記第1の主放電電極30の平面部30c
と、第2の主放電電極32の平面部32cとは主放電間隙36
を隔てて平行配置されている。
【0017】上記の如く、第1の主放電電極30の一方の
屈曲部30bが、第1のトリガ放電電極26に圧接すること
により、第1の主放電電極30と第1のトリガ放電電極26
とが電気的に接続され、また、第2の主放電電極32の一
方の屈曲部32bが、第2のトリガ放電電極28に圧接する
ことにより、第2の主放電電極32と第2のトリガ放電電
極28とが電気的に接続され、その結果、上記微小放電間
隙24と主放電間隙36とが並列接続されることとなる。
【0018】上記チップ型サージ吸収素子10は、素子の
外形が略直方体形状と成され、その外面が平坦面である
ため、回路基板へ実装する際の位置決めが極めて容易で
ある。そして、図1に示すように、上記第1の外部電極
14及び第2の外部電極16をハンダ38を介して回路基板40
へ接続することにより、リードレスで回路基板40への実
装を行うことができる。因みに、上記チップ型サージ吸
収素子10の外形寸法は、幅4.5mm、高さ2.7m
m、奥行が3.2mm程度である。
【0019】而して、上記本発明のチップ型サージ吸収
素子10に外部電極14,16を介してサージが印加される
と、まず微小放電間隙24を隔てた第1及び第2のトリガ
放電電極26,28間に電位差が生じ、これにより微小放電
間隙24に電子が放出されてトリガ放電としての沿面コロ
ナ放電が発生する。次いで、この沿面コロナ放電は、電
子のプライミング効果によってグロー放電へと移行す
る。そして、このグロー放電がサージ電流の増加によっ
て主放電間隙36へと転移し、さらに主放電としてのアー
ク放電に移行してサージの吸収が行われるのである。こ
のチップ型サージ吸収素子10は、微小放電間隙24に生ず
る元来応答速度の速い沿面コロナ放電をトリガ放電とし
て利用するものであるため、高い応答性を実現できるも
のである。
【0020】また、板バネで構成された第1の主放電電
極30の屈曲部30bが、その弾性力によって第1のトリガ
放電電極26に圧接し、第2の主放電電極32の屈曲部32b
が、その弾性力によって第2のトリガ放電電極28に圧接
しているので、第1の主放電電極30と第1のトリガ放電
電極26,第2の主放電電極32と第2のトリガ放電電極28
とが機械的に強固に接続され、その結果、第1の主放電
電極30と第1のトリガ放電電極26間、第2の主放電電極
32と第2のトリガ放電電極28間の安定した電気的接続を
確保することができる。しかも、第1の主放電電極30の
屈曲部30a及び第2の主放電電極32の屈曲部32aが筐体
12内壁面に圧接されているので、第1の主放電電極30と
第1のトリガ放電電極26、第2の主放電電極32と第2の
トリガ放電電極28との接続強度が一層高められている。
【0021】さらに、上記第1の主放電電極30と、第2
の主放電電極32とを、その平面部30c,32cが主放電間
隙36を隔てて平行するように配置したため、主放電電極
30,32間で生成される放電は平面間放電となる。その結
果、放電時に局所的な電界集中を生じることがなく、放
電特性が安定化するものである。また、主放電間隙36と
微小放電間隙24とが離れて配置されているため、主放電
間隙36での放電に起因して発生する主放電電極材料のス
パッタ物質が、トリガ放電電極26,28間に付着すること
を回避でき、その結果、トリガ放電電極26,28間の絶縁
劣化を防止することができる。
【0022】以下において、上記チップ型サージ吸収素
子10の製造方法を説明する。まず、第1の外部電極14の
凸部14b先端面と、第1の主放電電極30の平面部30cと
をレーザ溶接又は電気溶接等により接合し、第1の外部
電極14と第1の主放電電極30とが一体的と成された第1
の電極組立体42を構成する。同様の方法で、第2の外部
電極16の凸部16b先端面と、第2の主放電電極32の平面
部32cとを接合し、第2の外部電極16と第2の主放電電
極32とが一体的と成された第2の電極組立体46を構成す
る。尚、上記第1,第2の外部電極の凸部14b,16b先
端面と、第1,第2の主放電電極の平面部30c,32cと
は銀ろうを介して接合しても良い。この場合、第1,第
2の外部電極の凸部14b,16b先端面と、第1,第2の
主放電電極の平面部30c,32cとの間に、銀ろう板を介
在させた後、該銀ろう板を溶融する等して接合すれば良
い。
【0023】次に、上記第1の電極組立体42を、筐体12
の一方の開口部側から筐体12内に挿入していく(図
2)。この際、上記の通り、第1の主放電電極30は、板
バネで構成され、その両端に第1の外部電極14側に折り
曲げられた屈曲部30a,30bを有していることから、上
記主放電電極30の屈曲部30a,30bは、筐体12の端面に
当接した後、第1の外部電極14側に弾性変形して、筐体
12内壁面に圧接した状態で筐体12内に挿入されていくこ
ととなる。そして、第1の外部電極14の板状部14aに形
成した段部14cを筐体12内壁面に当接させると共に、板
状部14aを筐体12端面と当接させることにより、第1の
外部電極14が筐体12開口部に嵌合し、第1の電極組立体
42の挿入工程が完了する(図3)。このように、第1の
外部電極14の板状部14aに筐体12内壁面と当接する段部
14cが形成されているので、第1の電極組立体42挿入時
の位置決めが容易となっている。
【0024】次に、筐体12の他方の開口部側から、トリ
ガ放電電極26,28の被着形成された絶縁基板22を、上記
第1の主放電電極30の屈曲部30a,30bが圧接されてい
る筐体12内壁面の何れか一方に沿って挿入していく(図
4及び図5)。この際、図4に示す通り、上記第1の主
放電電極30の屈曲部30bが圧接されている筐体12内壁面
と隣接する内壁面に、上記絶縁基板22を案内するための
ガイド溝44を形成しておけば、絶縁基板22の挿入が容易
となる。上記絶縁基板22を挿入していくと、その端部が
上記第1の主放電電極30の屈曲部30bと当接するが、該
屈曲部30bは第1の外部電極14側に弾性変形するため、
絶縁基板22表面の第1のトリガ放電電極26と上記屈曲部
30bとが圧接した状態で、絶縁基板22を挿入していくこ
とができる。そして、上記絶縁基板22の端面が、上記第
1の外部電極14の板状部14aと当接する位置まで挿入す
ることにより、絶縁基板22の挿入工程が完了するのであ
る(図6)。
【0025】上記絶縁基板22の挿入後、第2の電極組立
体46を、筐体12の他方の開口部側から筐体12内部に挿入
していく(図7)。この際、第2の主放電電極32の屈曲
部32a,32bは、筐体12の端面に当接した後、第2の外
部電極16側に弾性変形して、筐体12内壁面に圧接した状
態で筐体12内に挿入され、さらに、屈曲部32bは絶縁基
板22の端部と当接した後、絶縁基板22表面の第2のトリ
ガ放電電極28と圧接した状態で挿入されていく。そし
て、第2の外部電極16の板状部16aに形成した段部16c
を筐体12内壁面に当接させると共に、板状部16aを筐体
12端面と当接させることにより、第2の外部電極16が筐
体12開口部に嵌合し、第2の電極組立体46の挿入工程が
完了するのである(図8)。
【0026】上記第1の電極組立体42、絶縁基板22及び
第2の電極組立体46の筐体12への挿入工程の完了後、こ
れらを図示しない封着室内に配置して、筐体12内の真空
排気を行った後、Ne、Ar等の希ガスやN等の不活
性ガスを主体とした放電ガスを筐体12内に封入する。最
後に、上記筐体12と、該筐体12の両端開口部にそれぞれ
嵌合した第1の外部電極14及び第2の外部電極16とを活
性銀ろう等のシール材を介して気密封止することにより
上記気密外囲器18が構成され、図1に示す本発明のチッ
プ型サージ吸収素子10を得ることができるのである。
【0027】尚、上記においては、筐体12に第1の電極
組立体42、絶縁基板22及び第2の電極組立体46の順序で
挿入していったが、先ず、絶縁基板22を挿入し、その
後、第1の電極組立体42、第2の電極組立体46を順次挿
入するようにしても良い。この場合、図示は省略する
が、筐体12へ絶縁基板22を挿入後、第1の電極組立体42
を、筐体12の一方の開口部側から筐体12内部に挿入して
いく。この際、第1の主放電電極30の屈曲部30a,30b
は、筐体12の端面に当接した後、第1の外部電極14側に
弾性変形して、筐体12内壁面に圧接した状態で筐体12内
に挿入され、さらに、屈曲部30bは絶縁基板22の端部と
当接した後、絶縁基板22表面の第1のトリガ放電電極26
と圧接した状態で挿入されていく。そして、第1の外部
電極14の板状部14aに形成した段部14cを筐体12内壁面
に当接させると共に、板状部14aを筐体12端面と当接さ
せることにより、第1の外部電極14が筐体12開口部に嵌
合し、第1の電極組立体42の挿入工程が完了する。上記
第1の電極組立体42の挿入後、上記と同様に、第2の電
極組立体46を、筐体12の他方の開口部側から筐体12内部
に挿入していけば良いのである(図7及び図8)。
【0028】上記したチップ型サージ吸収素子10の製造
方法にあっては、第1の主放電電極30及び第2の主放電
電極32を板バネで構成し、筐体12内に第1の電極組立体
42、絶縁基板22及び第2の電極組立体46を順次挿入して
いくだけで、又は、絶縁基板22、第1の電極組立体42及
び第2の電極組立体46を順次挿入していくだけで、第1
の主放電電極30の屈曲部30bが第1のトリガ放電電極26
に圧接して、第1の主放電電極30と第1のトリガ放電電
極26間の電気的接続が実現できると共に、第2の主放電
電極32の屈曲部32bが第2のトリガ放電電極28に圧接し
て、第2の主放電電極32と第2のトリガ放電電極28間の
電気的接続を実現することができるため、その製造が極
めて容易となる。
【0029】
【発明の効果】本発明に係るチップ型サージ吸収素子に
あっては、少なくとも一面が平坦面と成されているた
め、回路基板へ実装する際の位置決めが極めて容易であ
る。また、筐体の両端開口部に嵌合した第1及び第2の
外部電極をハンダ等を介して回路基板へ接続することに
より、リードレスで回路基板への実装を行うことがで
き、高密度な表面実装が可能となる。また、第1の主放
電電極及び第2の主放電電極を、一端に屈曲部を有する
板バネで構成したため、第1の主放電電極の屈曲部を第
1のトリガ放電電極に圧接すると共に、第2の主放電電
極の屈曲部を第2のトリガ放電電極に圧接することで、
第1の主放電電極と第1のトリガ放電電極,第2の主放
電電極と第2のトリガ放電電極とが機械的に強固に接続
されると共に、第1の主放電電極と第1のトリガ放電電
極間、第2の主放電電極と第2のトリガ放電電極間の安
定した電気的接続も確保することができる。
【0030】また、本発明に係るチップ型サージ吸収素
子の製造方法にあっては、先ず、第1の外部電極と第1
の主放電電極とを接合して成る第1の電極組立体及び第
2の外部電極と第2の主放電電極とを接合して成る第2
の電極組立体を構成しておき、筐体内に第1の電極組立
体、絶縁基板及び第2の電極組立体を順次挿入していく
だけで、又は、絶縁基板、第1の電極組立体及び第2の
電極組立体を順次挿入していくだけで、第1の主放電電
極の屈曲部が第1のトリガ放電電極に圧接して、第1の
主放電電極と第1のトリガ放電電極間の電気的接続が実
現できると共に、第2の主放電電極の屈曲部が第2のト
リガ放電電極に圧接して、第2の主放電電極と第2のト
リガ放電電極間の電気的接続を実現することができるた
め、その製造が極めて容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチップ型サージ吸収素子を示す断
面図である。
【図2】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図3】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図4】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図5】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図6】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図7】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図8】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図9】従来の放電型サージ吸収素子を示す正面図であ
【図10】従来の放電型サージ吸収素子を示す断面図で
ある
【符号の説明】
10 チップ型サージ吸収素子 12 筐体 14 第1の外部電極 16 第2の外部電極 18 気密外囲器 22 絶縁基板 24 微小放電間隙 26 第1のトリガ放電電極 28 第2のトリガ放電電極 30 第1の主放電電極 32 第2の主放電電極 36 主放電間隙 42 第1の電極組立体 44 ガイド溝 46 第2の電極組立体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月13日(1999.12.
13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 チップ型サージ吸収素子及びその製造
方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電話回線等に印加さ
れる誘導雷等のサージを吸収して電子機器が損傷するこ
とを防止するサージ吸収素子に係り、特に、素子の一面
を平面化することにより、回路基板への表面実装に適し
たチップ型サージ吸収素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子機器に侵入する過渡的な異常
電圧や誘導雷等のサージから電子機器の電子回路を保護
するため、気密容器内に封入した放電間隙における放電
現象を利用したサージ吸収素子が用いられている。その
一例として、図9に示すサージ吸収素子50は、丸棒状の
電極基体52の表面にエミッタ層54を被着させて成る一対
の放電電極56,56の下端にリード端子58,58を接続し、
これを所定の放電間隙60を隔てて互いに平行するよう配
置し、ガラス管を加工して形成した気密容器62内に、不
活性ガスよりなる放電ガスと共に封入し、上記リード端
子58,58を気密容器62の下端封着部を貫通させて外部に
導出して成る。このサージ吸収素子に、リード端子を介
してサージが印加されると、その放電間隙にグロー放電
を経て主放電たるアーク放電が生成し、該アーク放電の
大電流を通じてサージが吸収されるのである。
【0003】また、図10に示すサージ吸収素子は、セ
ラミック等よりなる略円柱状の絶縁体64の表面に導電性
薄膜66を被着させたうえで、この導電性薄膜66に微小放
電間隙68を周回状に形成して導電性薄膜66を分割すると
共に、絶縁体64の両端に主放電間隙70を隔てて放電電極
72,72を嵌着して上記導電性薄膜66,66と放電電極72,
72とを接続し、これを放電ガスと共にガラス等で構成さ
れた気密容器74内に封入し、上記放電電極72,72の外周
に接続したリード端子76,76を気密容器外に導出して成
る。このサージ吸収素子78 にリード端子76,76を介し
てサージが印加されると、まず微小放電間隙68に電子が
放出されて沿面コロナ放電が発生する。この沿面コロナ
放電は、グロー放電へと移行し、さらに、このグロー放
電がサージ電流の増加によって主放電間隙70へと転移
し、主放電としてのアーク放電に移行してサージの吸収
が行われるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におい
ては電子機器の小型化に伴い、これに組み込まれて使用
される電子部品についても、スペースファクタに優れ、
回路基板への高密度な表面実装が可能なリードレスのチ
ップ型電子部品が望まれている。しかしながら、上記従
来のサージ吸収素子にあっては、リード端子をハンダ付
する等して回路基板への実装を行っていたため、リード
端子の接続のために比較的広い取付スペースを必要とす
るものであった。また、回路基板への正確な位置決めが
困難で取付作業に手間がかかるという問題もあった。
【0005】本発明は、上記した従来例の問題点に鑑み
てなされたものであり、サージ吸収素子の外形をリード
レスのチップ型とすることにより、回路基板への高密度
な表面実装が可能であると共に、取付容易なチップ型サ
ージ吸収素子及び、該チップ型サージ吸収素子を簡単に
組立てることのできる製造方法の実現を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のチップ型サージ吸収素子は、少なくとも一
面が平坦面と成された絶縁材より成る筐体の両端開口部
に、第1及び第2の外部電極を嵌合して気密外囲器を形
成し、該気密外囲器内に、放電ガスを封入すると共に、
表面に微小放電間隙を隔てて対向配置された第1及び第
2のトリガ放電電極を有する絶縁基板を配置し、さら
に、上記第1及び第2の外部電極と接続され、両端に屈
曲部を有する板バネで構成された第1の主放電電極及び
第2の主放電電極を、主放電間隙を隔てて対向配置して
成り、上記第1の主放電電極の一端の屈曲部を上記第1
のトリガ放電電極に圧接すると共に、他端の屈曲部を上
記気密外囲器の内壁面に圧接し、また、上記第2の主放
電電極の一端の屈曲部を上記第2のトリガ放電電極に圧
すると共に、他端の屈曲部を上記気密外囲器の内壁面
に圧接したことを特徴とする。
【0007】上記チップ型サージ吸収素子は、少なくと
も一面が平坦面と成されているため、回路基板へ実装す
る際の位置決めが極めて容易である。そして、筐体の両
端開口部に嵌合した第1及び第2の外部電極をハンダ等
を介して回路基板へ接続することにより、リードレスで
回路基板への実装を行うことができ、高密度な表面実装
が可能となる。
【0008】また、第1の主放電電極及び第2の主放電
電極を、両端に屈曲部を有する板バネで構成し、第1の
主放電電極の一端の屈曲部を第1のトリガ放電電極に圧
接すると共に、第2の主放電電極の一端の屈曲部を第2
のトリガ放電電極に圧接したため、第1の主放電電極と
第1のトリガ放電電極、第2の主放電電極と第2のトリ
ガ放電電極とが機械的に強固に接続されると共に、第1
の主放電電極と第1のトリガ放電電極間、第2の主放電
電極と第2のトリガ放電電極間の安定した電気的接続も
確保される。しかも、第1の主放電電極の他端の屈曲部
が気密外囲器の内壁面に圧接し、第2の主放電電極の他
端の屈曲部が気密外囲器の内壁面に圧接しているので、
第1の主放電電極と第1のトリガ放電電極、第2の主放
電電極と第2のトリガ放電電極との接続強度が一層高め
られている。
【0009】また、本発明に係るチップ型サージ吸収素
子の製造方法は、少なくとも一面が平坦面と成された絶
縁材より成る筐体の両端開口部に、第1及び第2の外部
電極を嵌合して気密外囲器を形成し、該気密外囲器内
に、放電ガスを封入すると共に、表面に微小放電間隙を
隔てて対向配置された第1及び第2のトリガ放電電極を
有する絶縁基板を配置し、さらに、上記第1及び第2の
外部電極と接続され、少なくとも一端に屈曲部を有する
板バネで構成された第1の主放電電極及び第2の主放電
電極を、主放電間隙を隔てて対向配置して成り、上記第
1の主放電電極の屈曲部を、上記第1のトリガ放電電極
に圧接すると共に、上記第2の主放電電極の屈曲部を、
上記第2のトリガ放電電極に圧接して成るチップ型サー
ジ吸収素子の製造方法であって、上記第1の外部電極と
第1の主放電電極とを接合して成る第1の電極組立体を
構成すると共に、上記第2の外部電極と上記第2の主放
電電極とを接合して成る第2の電極組立体を構成する第
1の工程と、上記第1の電極組立体を、上記筐体の一方
の開口部側から筐体内に挿入し、上記第1の外部電極を
筐体開口部に嵌合する第2の工程と、上記絶縁基板を、
該絶縁基板の第1のトリガ放電電極が上記第1の主放電
電極の屈曲部と圧接した状態で、筐体の他方の開口部側
から筐体内に挿入する第3の工程と、上記第2の電極組
立体を、第2の主放電電極の屈曲部が上記絶縁基板の第
2のトリガ放電電極と圧接した状態で、筐体の他方の開
口部側から筐体内に挿入し、上記第2の外部電極を筐体
開口部に嵌合する第4の工程と、上記筐体内の真空排気
後、該筐体内に放電ガスを封入し、その後、上記筐体
と、第1の外部電極及び第2の外部電極とを気密封止す
る第5の工程とを備えたことを特徴とする。
【0010】本発明に係る他のチップ型サージ吸収素子
の製造方法は、少なくとも一面が平坦面と成された絶縁
材より成る筐体の両端開口部に、第1及び第2の外部電
極を嵌合して気密外囲器を形成し、該気密外囲器内に、
放電ガスを封入すると共に、表面に微小放電間隙を隔て
て対向配置された第1及び第2のトリガ放電電極を有す
る絶縁基板を配置し、さらに、上記第1及び第2の外部
電極と接続され、少なくとも一端に屈曲部を有する板バ
ネで構成された第1の主放電電極及び第2の主放電電極
を、主放電間隙を隔てて対向配置して成り、上記第1の
主放電電極の屈曲部を、上記第1のトリガ放電電極に圧
接すると共に、上記第2の主放電電極の屈曲部を、上記
第2のトリガ放電電極に圧接して成るチップ型サージ吸
収素子の製造方法であって、上記第1の外部電極と第1
の主放電電極とを接合して成る第1の電極組立体を構成
すると共に、上記第2の外部電極と上記第2の主放電電
極とを接合して成る第2の電極組立体を構成する第1の
工程と、上記絶縁基板を、上記筐体の一方又は他方の開
口部側から筐体内に挿入する第2の工程と、上記第1の
電極組立体を、第1の主放電電極の屈曲部が上記絶縁基
板の第1のトリガ放電電極と圧接した状態で、筐体の一
方又は他方の開口部側から筐体内に挿入し、上記第1の
外部電極を筐体開口部に嵌合する第3の工程と、上記第
2の電極組立体を、第2の主放電電極の屈曲部が上記絶
縁基板の第2のトリガ放電電極と圧接した状態で、上記
第1の電極組立体が挿入された筐体開口部側とは異なる
開口部側から筐体内に挿入し、上記第2の外部電極を筐
体開口部に嵌合する第4の工程と、上記筐体内の真空排
気後、該筐体内に放電ガスを封入し、その後、上記筐体
と、第1の外部電極及び第2の外部電極とを気密封止す
る第5の工程とを備えたことを特徴とする。
【0011】上記チップ型サージ吸収素子の製造方法に
あっては、先ず、第1の外部電極と第1の主放電電極と
を接合して成る第1の電極組立体及び第2の外部電極と
第2の主放電電極とを接合して成る第2の電極組立体を
構成しておき、筐体内に第1の電極組立体、絶縁基板及
び第2の電極組立体を順次挿入していくだけで、又は、
絶縁基板、第1の電極組立体及び第2の電極組立体を順
次挿入していくだけで、第1の主放電電極の屈曲部が第
1のトリガ放電電極に圧接して、第1の主放電電極30と
第1のトリガ放電電極間の電気的接続が実現されると共
に、第2の主放電電極の屈曲部が第2のトリガ放電電極
に圧接して、第2の主放電電極と第2のトリガ放電電極
間の電気的接続が実現される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
の実施の形態を説明する。図1は、本発明に係るチップ
型サージ吸収素子を示す断面図である。このチップ型サ
ージ吸収素子10は、アルミナやフォルステライト等のセ
ラミック製の絶縁材より成る略直方体形状の筐体12の両
端開口部に、それぞれステンレスや42合金等より成る
第1及び第2の外部電極14,16を嵌合させ、図示しない
ガラス、銀ろう、活性銀ろう等のシール材を介して両者
間を気密封止することにより、気密外囲器18を形成して
いる。尚、シール材として銀ろうを用いる場合には、上
記筐体12の両端開口部の端面をMo−Mnで被覆後、N
iメッキ等を行うメタライズ処理を施した後に、銀ろう
を介して封止する。そして、上記気密外囲器18内には、
Ne、Ar等の希ガスやN等の不活性ガスを主体とし
た放電ガスが封入されている。
【0013】上記外部電極14,16は、上記筐体12開口部
と略同一形状と成された略直方体形状の板状部14a,16
aと、該板状部14a,16aの略中央から筐体12内部へ向
かって突出する略円錐台形状の凸部14b,16bとを備え
ており、上記板状部14a,16aと凸部14b,16bとは、
一体的に形成されている。また、外部電極14,16の上記
板状部14a,16aには段部14c,16cが形成されてお
り、該段部14c,16cは、上記筐体12開口部に外部電極
14,16を嵌合させた際に、筐体12内壁面と当接するよう
になっている。
【0014】また、上記筐体12内部の一内壁面上に、ア
ルミナ等のセラミックより成る厚さ0.5mm程度の絶
縁基板22が積層されており、該絶縁基板22の表面には、
幅20μm程度の微小放電間隙24を隔てて対向配置され
たCrNやTiN等より成る一対の第1及び第2のトリ
ガ放電電極26,28が被着形成されている。尚、上記微小
放電間隙24の幅により放電開始電圧が定まるため、上記
微小放電間隙24の幅を、例えば1乃至150μmの範囲
内で適宜調整することにより、放電開始電圧を所望の値
に設定することができる。
【0015】上記第1の外部電極14及び第2の外部電極
16の凸部14b,16b先端面には、それぞれ第1及び第2
の主放電電極30,32がレーザ溶接等を施すことにより接
合されている。該主放電電極30,32は、耐食性及び耐熱
性を有するステンレスやリン青銅等の弾性金属板を折り
曲げて形成した板バネで構成されており、その両端に、
それぞれ上記外部電極14,16側に折り曲げられた屈曲部
30a,30b,屈曲部32a,32bを有すると共に、該屈曲
部30a,30b間,屈曲部32a,32b間を連接する平面部
30c,平面部32cを有している。
【0016】上記第1の主放電電極30の一方の屈曲部30
aは、上記筐体12の内壁面に圧接されると共に、他方の
屈曲部30bは、上記第1のトリガ放電電極26に圧接され
ている。また、上記第2の主放電電極32の一方の屈曲部
32aは、上記筐体12の内壁面に圧接されると共に、他方
の屈曲部32bは、上記第2のトリガ放電電極26に圧接さ
れている。また、上記第1の主放電電極30の平面部30c
と、第2の主放電電極32の平面部32cとは主放電間隙36
を隔てて平行配置されている。
【0017】上記の如く、第1の主放電電極30の一方の
屈曲部30bが、第1のトリガ放電電極26に圧接すること
により、第1の主放電電極30と第1のトリガ放電電極26
とが電気的に接続され、また、第2の主放電電極32の一
方の屈曲部32bが、第2のトリガ放電電極28に圧接する
ことにより、第2の主放電電極32と第2のトリガ放電電
極28とが電気的に接続され、その結果、上記微小放電間
隙24と主放電間隙36とが並列接続されることとなる。
【0018】上記チップ型サージ吸収素子10は、素子の
外形が略直方体形状と成され、その外面が平坦面である
ため、回路基板へ実装する際の位置決めが極めて容易で
ある。そして、図1に示すように、上記第1の外部電極
14及び第2の外部電極16をハンダ38を介して回路基板40
へ接続することにより、リードレスで回路基板40への実
装を行うことができる。因みに、上記チップ型サージ吸
収素子10の外形寸法は、幅4.5mm、高さ2.7m
m、奥行が3.2mm程度である。
【0019】而して、上記本発明のチップ型サージ吸収
素子10に外部電極14,16を介してサージが印加される
と、まず微小放電間隙24を隔てた第1及び第2のトリガ
放電電極26,28間に電位差が生じ、これにより微小放電
間隙24に電子が放出されてトリガ放電としての沿面コロ
ナ放電が発生する。次いで、この沿面コロナ放電は、電
子のプライミング効果によってグロー放電へと移行す
る。そして、このグロー放電がサージ電流の増加によっ
て主放電間隙36へと転移し、さらに主放電としてのアー
ク放電に移行してサージの吸収が行われるのである。こ
のチップ型サージ吸収素子10は、微小放電間隙24に生ず
る元来応答速度の速い沿面コロナ放電をトリガ放電とし
て利用するものであるため、高い応答性を実現できるも
のである。
【0020】また、板バネで構成された第1の主放電電
極30の屈曲部30bが、その弾性力によって第1のトリガ
放電電極26に圧接し、第2の主放電電極32の屈曲部32b
が、その弾性力によって第2のトリガ放電電極28に圧接
しているので、第1の主放電電極30と第1のトリガ放電
電極26,第2の主放電電極32と第2のトリガ放電電極28
とが機械的に強固に接続され、その結果、第1の主放電
電極30と第1のトリガ放電電極26間、第2の主放電電極
32と第2のトリガ放電電極28間の安定した電気的接続を
確保することができる。しかも、第1の主放電電極30の
屈曲部30a及び第2の主放電電極32の屈曲部32aが筐体
12内壁面に圧接されているので、第1の主放電電極30と
第1のトリガ放電電極26、第2の主放電電極32と第2の
トリガ放電電極28との接続強度が一層高められている。
【0021】さらに、上記第1の主放電電極30と、第2
の主放電電極32とを、その平面部30c,32cが主放電間
隙36を隔てて平行するように配置したため、主放電電極
30,32間で生成される放電は平面間放電となる。その結
果、放電時に局所的な電界集中を生じることがなく、放
電特性が安定化するものである。また、主放電間隙36と
微小放電間隙24とが離れて配置されているため、主放電
間隙36での放電に起因して発生する主放電電極材料のス
パッタ物質が、トリガ放電電極26,28間に付着すること
を回避でき、その結果、トリガ放電電極26,28間の絶縁
劣化を防止することができる。
【0022】以下において、上記チップ型サージ吸収素
子10の製造方法を説明する。まず、第1の外部電極14の
凸部14b先端面と、第1の主放電電極30の平面部30cと
をレーザ溶接又は電気溶接等により接合し、第1の外部
電極14と第1の主放電電極30とが一体的と成された第1
の電極組立体42を構成する。同様の方法で、第2の外部
電極16の凸部16b先端面と、第2の主放電電極32の平面
部32cとを接合し、第2の外部電極16と第2の主放電電
極32とが一体的と成された第2の電極組立体46を構成す
る。尚、上記第1,第2の外部電極の凸部14b,16b先
端面と、第1,第2の主放電電極の平面部30c,32cと
は銀ろうを介して接合しても良い。この場合、第1,第
2の外部電極の凸部14b,16b先端面と、第1,第2の
主放電電極の平面部30c,32cとの間に、銀ろう板を介
在させた後、該銀ろう板を溶融する等して接合すれば良
い。
【0023】次に、上記第1の電極組立体42を、筐体12
の一方の開口部側から筐体12内に挿入していく(図
2)。この際、上記の通り、第1の主放電電極30は、板
バネで構成され、その両端に第1の外部電極14側に折り
曲げられた屈曲部30a,30bを有していることから、上
記主放電電極30の屈曲部30a,30bは、筐体12の端面に
当接した後、第1の外部電極14側に弾性変形して、筐体
12内壁面に圧接した状態で筐体12内に挿入されていくこ
ととなる。そして、第1の外部電極14の板状部14aに形
成した段部14cを筐体12内壁面に当接させると共に、板
状部14aを筐体12端面と当接させることにより、第1の
外部電極14が筐体12開口部に嵌合し、第1の電極組立体
42の挿入工程が完了する(図3)。このように、第1の
外部電極14の板状部14aに筐体12内壁面と当接する段部
14cが形成されているので、第1の電極組立体42挿入時
の位置決めが容易となっている。
【0024】次に、筐体12の他方の開口部側から、トリ
ガ放電電極26,28の被着形成された絶縁基板22を、上記
第1の主放電電極30の屈曲部30a,30bが圧接されてい
る筐体12内壁面の何れか一方に沿って挿入していく(図
4及び図5)。この際、図4に示す通り、上記第1の主
放電電極30の屈曲部30bが圧接されている筐体12内壁面
と隣接する内壁面に、上記絶縁基板22を案内するための
ガイド溝44を形成しておけば、絶縁基板22の挿入が容易
となる。上記絶縁基板22を挿入していくと、その端部が
上記第1の主放電電極30の屈曲部30bと当接するが、該
屈曲部30bは第1の外部電極14側に弾性変形するため、
絶縁基板22表面の第1のトリガ放電電極26と上記屈曲部
30bとが圧接した状態で、絶縁基板22を挿入していくこ
とができる。そして、上記絶縁基板22の端面が、上記第
1の外部電極14の板状部14aと当接する位置まで挿入す
ることにより、絶縁基板22の挿入工程が完了するのであ
る(図6)。
【0025】上記絶縁基板22の挿入後、第2の電極組立
体46を、筐体12の他方の開口部側から筐体12内部に挿入
していく(図7)。この際、第2の主放電電極32の屈曲
部32a,32bは、筐体12の端面に当接した後、第2の外
部電極16側に弾性変形して、筐体12内壁面に圧接した状
態で筐体12内に挿入され、さらに、屈曲部32bは絶縁基
板22の端部と当接した後、絶縁基板22表面の第2のトリ
ガ放電電極28と圧接した状態で挿入されていく。そし
て、第2の外部電極16の板状部16aに形成した段部16c
を筐体12内壁面に当接させると共に、板状部16aを筐体
12端面と当接させることにより、第2の外部電極16が筐
体12開口部に嵌合し、第2の電極組立体46の挿入工程が
完了するのである(図8)。
【0026】上記第1の電極組立体42、絶縁基板22及び
第2の電極組立体46の筐体12への挿入工程の完了後、こ
れらを図示しない封着室内に配置して、筐体12内の真空
排気を行った後、Ne、Ar等の希ガスやN等の不活
性ガスを主体とした放電ガスを筐体12内に封入する。最
後に、上記筐体12と、該筐体12の両端開口部にそれぞれ
嵌合した第1の外部電極14及び第2の外部電極16とを活
性銀ろう等のシール材を介して気密封止することにより
上記気密外囲器18が構成され、図1に示す本発明のチッ
プ型サージ吸収素子10を得ることができるのである。
【0027】尚、上記においては、筐体12に第1の電極
組立体42、絶縁基板22及び第2の電極組立体46の順序で
挿入していったが、先ず、絶縁基板22を挿入し、その
後、第1の電極組立体42、第2の電極組立体46を順次挿
入するようにしても良い。この場合、図示は省略する
が、筐体12へ絶縁基板22を挿入後、第1の電極組立体42
を、筐体12の一方の開口部側から筐体12内部に挿入して
いく。この際、第1の主放電電極30の屈曲部30a,30b
は、筐体12の端面に当接した後、第1の外部電極14側に
弾性変形して、筐体12内壁面に圧接した状態で筐体12内
に挿入され、さらに、屈曲部30bは絶縁基板22の端部と
当接した後、絶縁基板22表面の第1のトリガ放電電極26
と圧接した状態で挿入されていく。そして、第1の外部
電極14の板状部14aに形成した段部14cを筐体12内壁面
に当接させると共に、板状部14aを筐体12端面と当接さ
せることにより、第1の外部電極14が筐体12開口部に嵌
合し、第1の電極組立体42の挿入工程が完了する。上記
第1の電極組立体42の挿入後、上記と同様に、第2の電
極組立体46を、筐体12の他方の開口部側から筐体12内部
に挿入していけば良いのである(図7及び図8)。
【0028】上記したチップ型サージ吸収素子10の製造
方法にあっては、第1の主放電電極30及び第2の主放電
電極32を板バネで構成し、筐体12内に第1の電極組立体
42、絶縁基板22及び第2の電極組立体46を順次挿入して
いくだけで、又は、絶縁基板22、第1の電極組立体42及
び第2の電極組立体46を順次挿入していくだけで、第1
の主放電電極30の屈曲部30bが第1のトリガ放電電極26
に圧接して、第1の主放電電極30と第1のトリガ放電電
極26間の電気的接続が実現できると共に、第2の主放電
電極32の屈曲部32bが第2のトリガ放電電極28に圧接し
て、第2の主放電電極32と第2のトリガ放電電極28間の
電気的接続を実現することができるため、その製造が極
めて容易となる。
【0029】
【発明の効果】本発明に係るチップ型サージ吸収素子に
あっては、少なくとも一面が平坦面と成されているた
め、回路基板へ実装する際の位置決めが極めて容易であ
る。また、筐体の両端開口部に嵌合した第1及び第2の
外部電極をハンダ等を介して回路基板へ接続することに
より、リードレスで回路基板への実装を行うことがで
き、高密度な表面実装が可能となる。また、第1の主放
電電極及び第2の主放電電極を、両端に屈曲部を有する
板バネで構成し、第1の主放電電極の一端の屈曲部を第
1のトリガ放電電極に圧接すると共に、第2の主放電電
極の一端の屈曲部を第2のトリガ放電電極に圧接したた
め、第1の主放電電極と第1のトリガ放電電極、第2の
主放電電極と第2のトリガ放電電極とが機械的に強固に
接続されると共に、第1の主放電電極と第1のトリガ放
電電極間、第2の主放電電極と第2のトリガ放電電極間
の安定した電気的接続も確保することができる。しか
も、第1の主放電電極の他端の屈曲部が気密外囲器の内
壁面に圧接し、第2の主放電電極の他端の屈曲部が気密
外囲器の内壁面に圧接しているので、第1の主放電電極
と第1のトリガ放電電極、第2の主放電電極と第2のト
リガ放電電極との接続強度を一層高めることができる。
【0030】また、本発明に係るチップ型サージ吸収素
子の製造方法にあっては、先ず、第1の外部電極と第1
の主放電電極とを接合して成る第1の電極組立体及び第
2の外部電極と第2の主放電電極とを接合して成る第2
の電極組立体を構成しておき、筐体内に第1の電極組立
体、絶縁基板及び第2の電極組立体を順次挿入していく
だけで、又は、絶縁基板、第1の電極組立体及び第2の
電極組立体を順次挿入していくだけで、第1の主放電電
極の屈曲部が第1のトリガ放電電極に圧接して、第1の
主放電電極と第1のトリガ放電電極間の電気的接続が実
現できると共に、第2の主放電電極の屈曲部が第2のト
リガ放電電極に圧接して、第2の主放電電極と第2のト
リガ放電電極間の電気的接続を実現することができるた
め、その製造が極めて容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチップ型サージ吸収素子を示す断
面図である。
【図2】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図3】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図4】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図5】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図6】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図7】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図8】本発明に係るチップ型サージ吸収素子の製造方
法を示す説明図である。
【図9】従来の放電型サージ吸収素子を示す正面図であ
【図10】従来の放電型サージ吸収素子を示す断面図で
ある
【符号の説明】 10 チップ型サージ吸収素子 12 筐体 14 第1の外部電極 16 第2の外部電極 18 気密外囲器 22 絶縁基板 24 微小放電間隙 26 第1のトリガ放電電極 28 第2のトリガ放電電極 30 第1の主放電電極 32 第2の主放電電極 36 主放電間隙 42 第1の電極組立体 44 ガイド溝 46 第2の電極組立体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一面が平坦面と成された絶縁
    材より成る筐体の両端開口部に、第1及び第2の外部電
    極を嵌合して気密外囲器を形成し、該気密外囲器内に、
    放電ガスを封入すると共に、表面に微小放電間隙を隔て
    て対向配置された第1及び第2のトリガ放電電極を有す
    る絶縁基板を配置し、さらに、上記第1及び第2の外部
    電極と接続され、少なくとも一端に屈曲部を有する板バ
    ネで構成された第1の主放電電極及び第2の主放電電極
    を、主放電間隙を隔てて対向配置して成り、上記第1の
    主放電電極の屈曲部を、上記第1のトリガ放電電極に圧
    接すると共に、上記第2の主放電電極の屈曲部を、上記
    第2のトリガ放電電極に圧接したことを特徴とするチッ
    プ型サージ吸収素子。
  2. 【請求項2】 上記第1の主放電電極及び第2の主放電
    電極を、両端に屈曲部を有する板バネで構成し、上記第
    1の主放電電極の一端の屈曲部を上記第1のトリガ放電
    電極に圧接すると共に、他端の屈曲部を上記気密外囲器
    の内壁面に圧接し、また、上記第2の主放電電極の一端
    の屈曲部を上記第2のトリガ放電電極に圧接すると共
    に、他端の屈曲部を上記気密外囲器の内壁面に圧接した
    ことを特徴とする請求項1に記載のチップ型サージ吸収
    素子。
  3. 【請求項3】 上記第1の外部電極と第1の主放電電極
    とを接合して成る第1の電極組立体を構成すると共に、
    上記第2の外部電極と上記第2の主放電電極とを接合し
    て成る第2の電極組立体を構成する第1の工程と、上記
    第1の電極組立体を、上記筐体の一方の開口部側から筐
    体内に挿入し、上記第1の外部電極を筐体開口部に嵌合
    する第2の工程と、上記絶縁基板を、該絶縁基板の第1
    のトリガ放電電極が上記第1の主放電電極の屈曲部と圧
    接した状態で、筐体の他方の開口部側から筐体内に挿入
    する第3の工程と、上記第2の電極組立体を、第2の主
    放電電極の屈曲部が上記絶縁基板の第2のトリガ放電電
    極と圧接した状態で、筐体の他方の開口部側から筐体内
    に挿入し、上記第2の外部電極を筐体開口部に嵌合する
    第4の工程と、上記筐体内の真空排気後、該筐体内に放
    電ガスを封入し、その後、上記筐体と、第1の外部電極
    及び第2の外部電極とを気密封止する第5の工程とを備
    えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のチップ型
    サージ吸収素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記第1の外部電極と第1の主放電電極
    とを接合して成る第1の電極組立体を構成すると共に、
    上記第2の外部電極と上記第2の主放電電極とを接合し
    て成る第2の電極組立体を構成する第1の工程と、上記
    絶縁基板を、上記筐体の一方又は他方の開口部側から筐
    体内に挿入する第2の工程と、上記第1の電極組立体
    を、第1の主放電電極の屈曲部が上記絶縁基板の第1の
    トリガ放電電極と圧接した状態で、筐体の一方又は他方
    の開口部側から筐体内に挿入し、上記第1の外部電極を
    筐体開口部に嵌合する第3の工程と、上記第2の電極組
    立体を、第2の主放電電極の屈曲部が上記絶縁基板の第
    2のトリガ放電電極と圧接した状態で、上記第1の電極
    組立体が挿入された筐体開口部側とは異なる開口部側か
    ら筐体内に挿入し、上記第2の外部電極を筐体開口部に
    嵌合する第4の工程と、上記筐体内の真空排気後、該筐
    体内に放電ガスを封入し、その後、上記筐体と、第1の
    外部電極及び第2の外部電極とを気密封止する第5の工
    程とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    チップ型サージ吸収素子の製造方法。
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