JP2000268390A - 光ピックアップ及び光情報記録再生装置 - Google Patents

光ピックアップ及び光情報記録再生装置

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JP2000268390A
JP2000268390A JP11069748A JP6974899A JP2000268390A JP 2000268390 A JP2000268390 A JP 2000268390A JP 11069748 A JP11069748 A JP 11069748A JP 6974899 A JP6974899 A JP 6974899A JP 2000268390 A JP2000268390 A JP 2000268390A
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研一 笠澄
Yasuo Kitaoka
康夫 北岡
Kiminori Mizuuchi
公典 水内
Kazuhisa Yamamoto
和久 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラジアル方向に2分割された偏光性位相フィ
ルタによって2つのピークを持つスポットを形成し、隣
接トラックからのクロストーク成分を抽出するクロスト
ーク除去方法において、光ディスクの傾きによって2ピ
ークスポットのスポット形状が非対称になり、クロスト
ークを理想的に除去できなくなる。 【解決手段】 2分割偏光性位相フィルタ3として液晶
素子などを用い位相変移量可変な偏光性位相フィルタを
用い、光ディスク5の傾きに応じて位相変移量を最適に
制御し、ラジアルチルトマージンを拡大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコヒーレント光源を
応用した、光情報処理装置、光情報記録再生装置に関
し、特に隣接トラックからのクロストーク成分を除去す
るクロストーク除去機能を有する光ディスク再生装置あ
るいは光ディスク記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタルバーサタイルディスク
(以下DVDと略す)の実用化によって光ディスクの記
憶容量が大幅に拡大され、高画質、長時間の動画情報を
記録できるようになったが、ハイビジョンに代表される
高精細動画放送も実用化の兆しが見られ、さらに大容量
の記憶装置の研究開発が盛んになされている。また、コ
ンパクトディスク(以下CDと略す)やDVDなどの光
ディスクは計算機の外部記憶装置としても広く利用され
ているが、計算機の性能は急速に高性能化しているた
め、情報処理、情報通信の分野においても光ディスクの
高密度化が強く望まれている。
【0003】光ディスクの容量を拡大するには、より小
さなピットから情報再生することになるが、ピットサイ
ズは情報を読み出す光ピックアップの光源波長と集光レ
ンズの開口数とで決まる光スポットサイズによって限定
される。螺旋状に配列されたトラック上の線方向のピッ
トサイズを限界以下に小さくした際には十分な信号振幅
が得られず、またトラックの間隔を限界以下に小さくし
た際には隣接するトラックからのクロストークが増加し
て正確な信号再生が阻害される。
【0004】このような読み出しに用いられる光スポッ
トサイズの限界を超えて高密度化を実現する技術とし
て、トラック間隔を狭くしたときに生じるクロストーク
を低減する種々のクロストーク除去方法が提案されてい
る。例えば特開平7−320295号公報に開示された
方法(以下同軸2ビーム法と称する)では、2つのピー
クを持つサブスポットを生成して、それらピークの位置
を隣接するそれぞれ左右の隣接トラックに一致させ、隣
接トラックからのクロストーク成分を同時に抽出する。
同軸2ビーム法によるクロストーク除去方法の基本原理
を図8を用いて説明する。
【0005】半導体レーザ1’は例えば紙面に平行な偏
光成分のみを持つ直線偏光を出射する。これが4分の1
波長板2’を通過して紙面に垂直な偏光性分と平行な偏
光成分が生成される。以降紙面に垂直な成分をメインビ
ーム、紙面に平行な偏光性分をサブビームと呼ぶ。偏光
性位相フィルタ3’は一方向の偏光成分にのみ位相変移
を与え、他方の偏光成分には位相変移を与えないという
特徴を持つ。ここでメインビームは偏光性位相フィルタ
で位相変移を与えられず、対物レンズ4’によって集光
された光ディスク5’上の光スポットは通常の回折限界
の集光スポットとなる(メインスポット10’)。メイ
ンスポット10’は再生対象トラック12’上に位置制
御されて対象トラックのピットに応じて強度変調され
る。このとき、トラック間隔を小さくして高密度化され
た光ディスクではメインスポット10’は隣接トラック
13’、14’をも照射し、再生信号中にクロストーク
成分が混入する。
【0006】偏光性位相フィルタ3’は左右に2分割さ
れた領域を有し、サブビームは偏光性位相フィルタ3’
によって左右の領域でπの位相変移を与えられる。サブ
ビームが対物レンズ4’で光ディスク5’上に集光され
る際には、図8(a)に示したように2つのピークを持
つ光スポット(サブスポット11’)を形成し、それぞ
れのピークが左右の隣接トラック13’、14’上に位
置し、反射光は隣接トラック上のピットに応じて強度変
調される。光ディスク5’からの反射光は偏光ビームス
プリッタ6’でメインビームとサブビームに分離され、
それぞれ光検出器7’、8’で検出されて主に再生対象
トラック12’上の信号を反映したメイン信号21’
と、主に隣接トラック13’、14’上の信号を反映し
たサブ信号22’を得る。適切な割合で両信号の差動信
号を電気的に生成することによって、メイン信号21’
に混入したクロストーク成分を除去した信号を得ること
ができる。
【0007】図8(b)の偏光性位相フィルタ3’は例
えば図9のようにニオブ酸リチウム基板30を用いて作
製することができる。ニオブ酸リチウムは複屈折性を持
つ結晶で、光学軸は紙面に垂直な方向を向いている。金
属膜31を部分装加したニオブ酸リチウムをピロ燐酸な
どの酸に浸すと金属膜を装加しない部分のみプロトン交
換反応が起き、異常光に対する屈折率が上昇、常光に対
する屈折率が減少する。金属膜31を除去した後、フッ
酸によるウェットエッチを行うと、プロトン交換された
部分のみがエッチングされる。プロトン交換された領域
に入射する常光、異常光の光路長変化量、δlo、δl
eはそれぞれ、 δlo=−δno×dp−no×de δle= δne×dp−ne×de と表される。ここで、ne、noはそれぞれ異常光、常
光に対する屈折率、dp、deはそれぞれエッチング後
のプロトン交換部分深さ、エッチング深さを表す。ま
た、δno、δneはそれぞれプロトン交換による屈折
率の変化量を表し、正の値を取る。左右で常光にのみ
0,πの位相段差を与える偏光性位相フィルタは、入射
光の波長をλ0とすると、 δlo=−λ0 δle=0 とすることで実現できる。dp、deの値はプロトン交
換、エッチングの時間を制御することで自由に選ぶこと
ができ、上式より dp=ne×λ0/(δno×ne+δne×no) de=δne×λ0/(δno×ne+δne×no) なる条件でプロセスを行って偏光性位相フィルタが作製
できることが分かる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図8の光学系を用いて
トラック間隔を小さくした高密度ディスク再生時のジッ
タを計算した例を図10に示す。光源波長425nm、
対物レンズNA0.6の光ピックアップと、トラックピ
ッチ0.386μm、最短ピット長0.26μm、ピッ
ト深さλ/4、符号化方式EFMランダム信号の光ディ
スクを仮定した。1000Tの長さの信号を再生したと
きのRF信号をコンボリューション法を用いて計算し、
タップ間隔2Tのトランスバーサルフィルタを経由した
あとのジッタを計算した。図10はそれぞれ、情報トラ
ックに垂直な方向のディスクと光ピックアップとの傾き
(以降ラジアルチルトと略す)を変化させたときのジッ
タの変化を計算した結果である。ジッタが最小になるよ
う、各点で差動割合を最適化している。
【0009】CDやDVDの再生においては、エラー訂
正の能力を鑑みてジッタの値が15%以下であれば信号
再生が可能となるが、図10の水平軸の0点ではジッタ
の値は約6%であり、十分な再生特性が得らることが分
かる。しかし、ラジアルチルトに対するジッタの変化を
見ると、チルト量±0.3度でジッタが15%に悪化し
ており、チルト量が±0.3度を超えると正常に信号再
生を行うことができなくなる。通常、光ディスクの半径
方向へのたわみは0.3度程度に押さえられているが、
光ピックアップやディスクモータの取り付け角度誤差等
を考慮すると図10で計算した光ピックアップでは半径
方向のチルトに対して十分なマージンが確保できておら
ず、正常な情報再生を行うためにはラジアルチルトに応
じて光ピックアップ全体あるいは対物レンズの傾きを変
化させるなどの対策が必要になる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の光ピックアップ及び光情報記録再生装置
は、サブビームに与える位相段差量が可変な偏光性位相
フィルタを用いる。
【0011】
【発明の実施の形態】従来の技術の項で述べたクロスト
ーク除去機能を持つ光ピックアップにおいて光ディスク
が半径方向に傾いた時にジッタが悪化する原因は、傾斜
した光ディスク基材で発生するコマ収差によって情報面
上の光スポットが変形し、再生対象トラックと隣接トラ
ックの情報を正確に読みとることができなくなるためで
ある。特に、隣接トラックを読みとるサブスポットの形
状がラジアルチルトによって大きく変形することを計算
により見いだした。
【0012】図2は従来の同軸2ビーム法クロストーク
キャンセラを用いた光ピックアップの、ラジアルチルト
がある場合(a)とない場合(b)のサブスポットの強
度分布の計算例を示す。横軸はラジアル方向の位置、縦
軸は光強度を示す。図2に示した光強度分布は、対物レ
ンズの瞳面上の電界振幅をフーリエ変換することで求め
た。図2(a)に示したようにラジアルチルトがない場
合には2つのピーク高さが揃った対称なサブスポットが
得られているのに対し、ラジアルチルトがある場合には
図2(b)のように、サブスポットの左右のピークの高
さが大きく異なっている。図2(b)のスポットで検出
されるサブ信号には、左右の隣接トラックの信号成分が
非対称に含まれる。左右の隣接トラックの信号が等しく
サブ信号に含まれているときには、適当な割合でメイン
信号からサブ信号を引き算することで、両隣接トラック
からのクロストーク成分を同時に除去することができる
のに対し、両隣接トラックの信号成分が非対称なときに
は、左右のトラックに対する最適な差動演算の割合が異
なり、両隣接トラックからのクロストーク成分を同時に
除去することができなくなる。
【0013】上述したようなサブスポットの変形を抑制
することができればジッタの悪化を防ぐことができる。
本発明の光ピックアップでは、偏光性位相フィルタの位
相変移量を制御することで、ラジアルチルト量によらず
左右のピークの高さをほぼ一定に保つことができる。
【0014】図1に本発明の光ピックアップの構成を示
す。図8に示した従来の光ピックアップと同様に半導体
レーザ1から出射された直線偏光を4分の1波長板2に
よって両偏波を生成する。可変偏光性位相フィルタ3は
左右に2分割された液晶素子からなり、一方の偏光成分
にのみ任意の位相変移を与えることができる。ディスク
5表面に生成されるメインスポット10、サブスポット
11の形状は従来の光ピックアップと同様であるが、光
ディスク5のラジアルチルト量に応じて偏光性位相フィ
ルタ3の位相段差量を制御し、常に両ピークの大きさが
等しくできることが、従来の光ピックアップと異なる。
光ディスク5からの反射光を検出する光学系は図8に示
した光ピックアップと同様である。
【0015】図1の光ピックアップで0.3度のラジア
ルチルトが生じた時のサブスポット11のラジアル方向
断面形状を図2(c)に示す。図2(b)のように位相
段差量がπで固定されている場合には左右のピークの高
さが異なっていたのに対し、図2(c)では偏光性位相
フィルタの位相段差量を1.15πにすることで左右の
ピークの高さがほぼ等しいサブスポットが得られてい
る。
【0016】このようにラジアルチルトの量に応じてサ
ブビームに与える位相段差量を最適化したときのジッタ
の計算例を図3に示す。位相段差をπに固定したときに
はジッタの値が15%以下の領域は±0.3度にすぎな
かったのに対し、位相段差を最適化したときには±0.
5度の範囲でジッタが15%以下に押さえられ、光ディ
スクのたわみ、光ピックアップやディスクの取り付け角
度誤差を考慮しても十分なラジアルチルトマージンが得
られている。
【0017】図1の可変偏光性位相フィルタ3は、例え
ば液晶素子を用いて容易に作成することができる。液晶
素子を用いた可変偏光性位相フィルタの断面構成の一例
を図4に示す。ネマティック液晶分子が2枚の対向する
ガラス基板60,61の間に封入されている。ガラス基
板60、61上にはそれぞれ透明な制御電極63,64
と対向電極65が装荷され、制御電極に印可される電圧
によって液晶分子66に任意の電界を印可することがで
きる。制御電極63、64、対向電極65ともに、紙面
に平行な方向に配向処理が行われているいわゆるホモジ
ニアス配向と呼ばれる構成となっている。図4(a)
は、対向電極65と制御電極63、64の間に電圧が印
可されないときの様子を表しており、液晶分子66は電
極の配向方向に添って整列している。液晶分子66が図
のように整列している場合には、液晶は光学異方性を持
ち、図中液晶分子を表す楕円の長軸方向が液晶の光学軸
方向となる。図4(a)の状態では液晶素子66の右側
半分に入射する光、左側に入射する光とも、紙面に平行
な偏光成分は液晶素子中を異常光として伝搬し、紙面に
垂直な偏光成分は液晶素子中を常光として伝搬する。こ
のため右側、左側に入射する光は両偏波とも位相段差を
感じることなく伝搬する。
【0018】これに対し図4(b)は、液晶素子の左側
制御電極63にのみ電圧が印可された場合の液晶分子の
様子を示しており、電極に垂直な方向に印可された電界
方向に添うように液晶分子が配向される。このとき紙面
に平行な偏光成分は、左側半分では常光として伝搬し、
右側半分の領域では異常光として伝搬する。このため、
左右の領域で光の感じる屈折率が異なり、左右で位相段
差が与えられることになる。位相段差量φは、液晶層の
厚さd、液晶の常光に対する屈折率no、異常光に対す
る屈折率neを用いて、 φ=d(ne−no) で表される。また、紙面に垂直な偏光成分は左右の両領
域で常光として伝搬するため位相段差は生じない。
【0019】以上の説明では、電極間に十分に大きな電
圧が印可されていることを仮定しているが、比較的小さ
な電圧が印可された場合の液晶素子の様子を示したのが
図4(c)である。電極表面の液晶分子は電極表面の配
向処理の影響を強く受けて電極表面に平行に近い角度を
なし、液晶層の中間部分の液晶分子は、印可電界の影響
をより強く受けて電界方向に配向しようとする。結果、
図のように液晶分子は電極表面に対して斜めの角度をな
すことになる。印可電圧が大きい時には液晶分子は電極
に対してより垂直に近い角度に傾斜し、印可電圧が小さ
いときには電極に平行に近い角度を取る。このとき、液
晶の左側半分の領域に入射する紙面に平行な偏光成分は
neとnoの中間の値の屈折率を感じ、左右の領域間の
位相段差φは φ=α×d(ne−no) となる。ただし、αは印可電圧によって決まる0以上1
以下の定数である。現在市販されている液晶表示デバイ
スと同様の液晶を用いたとき、液晶層厚dを10μmと
し、数Vのオーダーの印可電圧で可視光に対して1波長
分の位相段差を与えることができる。このように、図4
の構成の液晶素子を用い印可電圧を制御することによっ
て、一方の偏光成分にのみ左右の領域間で任意の位相段
差を与えることができる。
【0020】以上で説明したように、位相段差を制御可
能な偏光性位相フィルタを用いて、ラジアルチルトマー
ジンの広い同軸2ビームクロストークキャンセラ機能を
有する光ピックアップを構成することができるが、この
光ピックアップを用いて光ディスク再生装置を構成する
場合には、例えばチルト検出手段を用いるのが有用であ
る。その光ディスク再生装置の概略構成図を図5に示
す。ラジアルチルト検出手段73で検出したラジアルチ
ルト量に応じてあらかじめ設定された可変偏光性位相フ
ィルタの位相段差量を制御することで最適なサブスポッ
トの形状を維持することができ、ラジアルチルトマージ
ンを確保することができる。
【0021】また、さらに制御精度を高くするために
は、光ディスク71が挿入されるたびに光ピックアップ
72を内周から外周にスキャンし、それぞれの位置でラ
ジアルチルト量と、それぞれの位置でのジッタ値が最小
になる位相段差量とを測定しておき、ラジアルチルト量
に応じた最適な位相段差量をメモリ内に保持しておく方
法がある。再生時には検出されたラジアルチルト量に応
じて、メモリ内に保持された最適位相段差量に設定する
ことでジッタを最適に保つことができる。この方式では
ラジアルチルト検出手段の取り付け誤差や、可変偏光性
位相フィルタの駆動電圧ばらつきなどによらず、常に位
相段差量を最適な値に保つことが可能である。
【0022】また、ラジアルチルト検出手段を用いず、
安価な構成で可変偏光性位相フィルタの位相段差量を最
適に保つことのできる光ディスク再生装置の概略構成を
図6に示す。位相段差制御手段は、位相段差量記憶手段
80に保持された位相段差量よりわずかに大きい段差量
とわずかに小さい段差量とを交互に発生する。段差量が
わずかに大きいときのジッタの値をジッタ記憶手段78
aに保持し、段差量がわずかに小さいときのジッタの値
をジッタ記憶手段78bに保持する。ジッタ比較手段7
9で両ジッタ記憶手段の内容を比較し、ジッタ記憶手段
78aのジッタがより小さいときには位相段差量記憶手
段80の保持内容を大きくし、逆にジッタ記憶手段78
bのジッタがより小さいときには位相段差量記憶手段8
0の保持内容を小さくすることで位相段差量記憶手段8
0に保持される位相段差量と、最適な位相段差量の差を
最小に保つことができる。ジッタの値を検出するには一
定の時間が必要であり、ジッタ検出手段の周波数特性を
高くできないことから、本方式では位相段差量を高速に
最適な値に追従させることはできない。しかしながら、
ラジアルチルトは主にディスク全体の反りに起因するた
め、再生中に大きくラジアルチルト量が変動することは
少なく、図6の構成の光ディスク再生装置にて十分な再
生特性を得ることができる。
【0023】以上の説明では全て光情報再生装置に関す
る実施例を挙げたが、本発明の光ピックアップ装置は記
録再生可能な光情報処理装置に応用しても大きな効果を
得ることができる。従来の2ビーム方式クロストークキ
ャンセラ光ピックアップではサブビームが2ピーク形状
をしているため、クロストークキャンセラ機能を持たな
い光ピックアップに比べて光ディスク上での光パワが半
径方向に広がってしまい、記録されるマーク幅が大きく
なる可能性があるとともに、光パワがメインスポットと
サブスポットに分散されるために光スポットのピークパ
ワが小さくなる欠点があった。本発明の光情報記録再生
装置はこの欠点を克服するものである。
【0024】本発明の光情報記録再生装置の概略構成を
図7に示す。システム制御手段85は、情報再生時に
は、半導体レーザの発光光量を小さくし、かつ図5や図
6に示した情報再生装置と同様に可変偏光性位相フィル
タの位相段差量をクロストークキャンセラが最適に動作
するように制御する。また情報記録時には半導体レーザ
の発光光量を大にし、かつ可変偏光性位相フィルタの位
相段差を0にする。可変偏光性位相フィルタの位相段差
量が0のときには、両偏波とも光ディスク上で回折限界
の集光スポットを形成するので、通常の光ピックアップ
と比較してパワーロスのない光学系が実現される。
【0025】
【発明の効果】本発明によって、ラジアルチルトマージ
ンの広い同軸2ビーム方式クロストークキャンセラ光ピ
ックアップ及び光情報再生装置を実現することができ
る。また記録時の光パワーロスの少ない光情報記録再生
装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ピックアップ光学系の概略構成図
【図2】ラジアルチルトがあるときとないときのサブス
ポット形状のラジアル方向断面を表す図
【図3】本発明の光ピックアップのラジアルチルトマー
ジンを表す図
【図4】可変偏光性位相フィルタの一例の断面構成図
【図5】ラジアルチルト検出手段を用いた本発明の光情
報再生装置の一実施例の概略構成図
【図6】位相段差量追従式の本発明の光情報再生装置の
一実施例の概略構成図
【図7】本発明の光情報記録再生装置の一実施例の概略
構成図
【図8】従来の2ビーム法クロストークキャンセラ光ピ
ックアップ光学系の概略構成図
【図9】従来の偏光性位相フィルタの作製プロセスフロ
ーチャート
【図10】従来の2ビーム法クロストークキャンセラ光
ピックアップのラジアルチルトマージンを表す図
【符号の説明】
1,1’ 半導体レーザ 2,2’ 4分のI波長板 3 可変偏光性位相フィルタ 3’ 偏向性位相フィルタ 4,4’ 対物レンズ 5,5’ 光ディスク 6,6’ 偏光ビームスプリッタ 7,7’ 光検出器 8,8’ 光検出器 10,10’ メインスポット 11,11’ サブスポット 12,12’ 再生対象トラック 13,13’ 隣接トラック 14,14’ 隣接トラック 21,21’ メイン信号 22,22’ サブ信号 23,23’ 差動演算回路 30 ニオブ酸リチウム基板 31 金属膜 50,51,52 サブスポット強度分布 60,61 ガラス基板 63 左側制御電極 64 右側制御電極 65 対向電極 66 液晶分子 71 光ディスク 72 光ピックアップ 73 ラジアルチルト検出手段 74 位相段差制御手段 75 光ディスク 76 光ピックアップ 77 ジッタ検出手段 78a,78b ジッタ記憶手段 79 ジッタ比較手段 80 位相段差量記憶手段 81 位相段差量制御手段 82 光ディスク 83 光ピックアップ 84 半導体レーザ駆動装置 85 可変偏光性位相フィルタ制御装置 86 システム制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水内 公典 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山本 和久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D090 AA01 BB02 BB05 CC04 DD03 EE12 FF45 KK13 5D119 AA14 BA01 BB01 BB04 EB12 EC13 EC44 JA63 KA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレント光源と、前記コヒーレント
    光源からの光を情報担体上に集光する集光光学系と、前
    記コヒーレント光源からの光の第1の偏光成分にのみ任
    意量の位相変移を与える可変偏光性位相フィルタと、前
    記情報担体からの反射光を前記第1の偏光成分と他の第
    2の偏光成分に分離する偏光分離手段と、前記情報担体
    からの反射光の第1の偏光成分を検出する第1の光検出
    器と、前記情報担体からの反射光の第2の偏光成分を検
    出する第2の光検出器とを少なくとも有し、前記可変偏
    光性位相フィルタは前記情報担体上の情報トラックと平
    行な方向に少なくとも2分割されて第1第2の領域をも
    ち、前記第1第2の領域でそれぞれ独立に位相変移量が
    与えられることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 【請求項2】 前記偏光性位相フィルタが液晶素子から
    なることを特徴とした請求項1記載の光ピックアップ。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは請求項2記載の光ピッ
    クアップと、前記情報担体の傾きを検出するチルト検出
    手段と、前記チルト検出手段の出力に応じて前記可変偏
    光性位相フィルタの位相量を変化させる位相量制御手段
    を少なくとも有することを特徴とする光情報記録再生装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1あるいは請求項2記載の光ピッ
    クアップと、前記第1の光検出器の出力と前記第2の光
    検出器の出力を一定の割合で減算してRF信号を得る減
    算手段と、前記RF信号のジッタを検出するジッタ検出
    手段と、前記可変偏光性位相フィルタの位相変移量を記
    憶する位相変移量記憶手段と、前記可変偏光性位相フィ
    ルタの位相変移量を一定量増減させる位相変移量増減手
    段と、前記位相変移量増減手段によって位相変移量を増
    加させたときの前記ジッタ検出手段の出力信号を記憶す
    る第1のジッタ記憶手段と、前記位相変移量増減手段に
    よって位相変移量を減少させたときの前記ジッタ検出手
    段の出力信号を記憶する第2のジッタ記憶手段と、前記
    第1のジッタ記憶手段と前記第2のジッタ記憶手段の記
    憶内容を比較するジッタ比較手段とを少なくとも有し、
    前記第1のジッタ記憶手段の記憶内容が前記第2のジッ
    タ記憶手段の記憶内容より小さなジッタを示すときには
    前記位相変移量記憶手段の位相変移量を増加させ、前記
    第2のジッタ記憶手段の記憶内容が前記第1のジッタ記
    憶手段の記憶内容より小さなジッタを示すときには前記
    位相変移量記憶手段の位相変移量を減少させることを特
    徴とする光情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記コヒーレント光源の平均光出力が一
    定値以上の時は前記可変偏光性位相フィルタの位相変移
    量を0にすることを特徴とした請求項3記載の光情報記
    録再生装置。
  6. 【請求項6】 請求項1あるいは請求項2記載の光ピッ
    クアップと、前記第1の光検出器の出力と前記第2の光
    検出器の出力を一定の割合で減算してRF信号を得る減
    算手段と、前記RF信号のジッタを検出するジッタ検出
    手段と、前記可変偏光性位相フィルタの位相変移量を記
    憶する位相変移量記憶手段と、前記可変偏光性位相フィ
    ルタの位相変移量を増減させる位相変移量増減手段と、
    前記位相変移量増減手段によって位相変移量を増加させ
    たときの前記ジッタ検出手段の出力信号を記憶する第1
    のジッタ記憶手段と、前記位相変移量増減手段によって
    位相変移量を減少させたときの前記ジッタ検出手段の出
    力信号を記憶する第2のジッタ記憶手段と、前記第1の
    ジッタ記憶手段と前記第2のジッタ記憶手段の記憶内容
    を比較するジッタ比較手段とを少なくとも有し、 前記コヒーレント光源の平均光出力が一定値以下であり
    かつ前記第1のジッタ記憶手段の記憶内容が前記第2の
    ジッタ記憶手段の記憶内容より小さなジッタを示すとき
    には前記位相変移量記憶手段の位相変移量を増加させ、 前記コヒーレント光源の平均光出力が一定値以下であり
    かつ前記第2のジッタ記憶手段の記憶内容が前記第1の
    ジッタ記憶手段の記憶内容より小さなジッタを示すとき
    には前記位相変移量記憶手段の位相変移量を減少させ、 前記コヒーレント光源の平均光出力が一定値以上の時
    は、前記位相変移量記憶手段の位相変移量を0にするこ
    とを特徴とする光情報記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8203925B2 (en) * 2004-12-02 2012-06-19 Thomson Licsensing Apparatus for recording angular multiplexed pits

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